「そうだ、模擬戦をしよう」
閉口一番に、名案を思いついたかのように満足気な顔でそう言ったのは高町なのは、その人である。
故郷である海鳴に戻ってきて、約一週間が経ち、ドクターたちの生活も少しずつ安定──ホームレスが安定かと言うとさらさら疑問ではあるが、
それでも、この暮らしに慣れてきたころであり、それは俺の指導の成果とも言うべきものだった。
ドクターたちは魔法世界にばれると色々とやばいらしい。
話によると借金取りだかなんとか。会社が潰れたのだからその通りか。
そしてこの魔法のない海鳴に来たのも、逃げるためだというのだから当たり前か。
よって、なのはたち管理局の面々にはばれてはいけない。
アリサにはすでに知られているが、察しのいいアリサは黙ってくれると言う。
というか「別にあんたちホームレスなんかに興味なんてないわよ」なんて言われてしまった。
言われて見れば……普通はそうだよね。
なのはは久々の休暇だといって、ここ海鳴に地元帰りというわけだった。
地元帰りでなんでダンボールハウスによるのかは、これまた疑問ではあるが。
もはやお決まりのような気もしなくは無いので気にしない。
「いやそんな『京都へ行こう』みたいなノリで話されても……」
「なのは無理よ。一郎に京都へ行くお金は無いわ」
「京都へ行く話じゃないよ? アリサちゃん」
「だったら徒歩へ行けばいいんじゃないか?」
「自然破壊でもするつもり?」
「喧嘩が強くなれそうだな」
「良かったじゃない。それでなのはとの模擬戦も勝てるんじゃない?」
「その手があったか! ちょっと京都に行って来る。ついでに、あの剣術家で芸術家の人も見つけて教えを請うてみるよ」
「ふ、二人とも何の話をしてるの……?」
「「浮浪者な剣士の話」」
流浪人? 違うな、浮浪者だろ?
しかしなのははなぜ、俺と模擬戦をしたがるのだろう。
俺なんて戦闘能力の一欠けらもないただの一般人だというのに。
「あのね、昔に一郎君に私が魔法を教えてあげてたでしょ?」
「ん? ああ、そうだったな」
今でもあのころはトラウマに近いものがある。
それほどまでになのはの魔法の特訓は厳しいものであり、普通の人には到底ついていけないような内容だった。
理不尽な特訓。
なのはの特訓にはそのイメージが強いのだが、今ではそうでもないらしい。
本人から聞いたわけではないが、風の噂と言うやつでなのはの教導の風評をミッドチルダにいるころに聞いたことがある。
それでも昔と変わらず、バシバシ! ビシビシ! ブシブシ! と厳しく新人達を鍛えているとのことだった。
ようするにあれだ……俺は──
「──犠牲になったのだ」
「うん? どうしたの、一郎君?」
「昔のなのはの魔法の特訓を思い出したんだよ……」
「にははは……その……あの時はごめんね」
「いや、いいんだ。すべては過去さ」
今となってはきっといい思い出……じゃなくて、苦い思い出だが。
それを含めてやっぱり思い出の一ページなので、別に悪いことでは無い。
それだけ皆、成長し、年をとったと言うことだろう。
変わらない人間もいるとは言うけれど、成長しない人間と言うのはあんまりいないんじゃないかな。
まだ十九歳で青春真っ盛りだとは思うけどね。
「うん、そういってもらえると助かるかも。それでね、今回の模擬戦の理由なんだけど」
「俺を苛めるのが目的か? 幼少時代の復讐に」
「ちょ、なのは止めなさいよ! 一郎はこう見えても貧弱なのよ! なのはが本気出した手前、塵も残らないわよ!」
「え!? そ、そんなんじゃな──」
「アリサ……その言い方は俺がちょっと傷つくな。貧弱とかさ。それに、塵ものこらないって……なにかしらは残るだろ」
「灰が残るって事?」
「あれか? アリサはどうしても俺の存在を消滅させたいのか。いい度胸だな、いいだろう。ならば戦争だ! なのはをやる前にアリサをやってやる」
「何よ。私とやろうって言うの?」
「ふん、舐めるなよ。俺は戦わないが、我が同胞にはダンボールの師匠がついているのだぞ! 勝てると思うのか!」
「あれだよね……アリサちゃんも一郎君もすでに私の話聞く気ないよね」
「一郎が戦うわけじゃないのね……・」
よほほと泣きまねをするなのはであった。
俺は戦わないぞ? 逃げの一郎とはまさに俺のことだと思う。
ちなみに、ダンボールの師匠はダンボールを使いこなすと言う能力以外にもありとあらゆる武器になり得そうな物を使いこなす力を持ってるんだぞ。
この間また会ったときに、色々と教えてくれたよ。
森の中での食べ物の見つけ方とか。
何故か、森の中にカ○リーメイトがあったのか不思議だった。
「で、何の話だっけ?」
「本当に聞いてなかったのっ!?」
「冗談だよ。模擬戦をしたいんだろ?」
「うん!」
出来れば痛いことは避けたいものだけど……なのはは、なのはなりのあの時の事にけじめをつけようとしているのだとしたら。
まぁ一回限りならやってやれないことは無い……ね。
一回だけなら。
◆
と言うわけで、決戦の日を一週間後にしてもらい、その間に対なのは対策の為の準備期間となった。
やるからには負けたくないと言う男のプライドみたいなものでもある。
さて、勝つためには相手の情報収集からしなくてはならない。敵を知ると言うことが、勝利への第一条件。
俺はなのはの昔の戦い方しかしらないので、最近について知ってる人に情報を得る必要があった。
なので……
「で、どうなんだ? なのはの戦い方と言うのは?」
「い、いつのまに目の前に現れたの?」
全然気付かなかったんだけど……と、額に汗を浮かべながら苦笑するのフェイト。
知らなかったのかい? やつは唐突にどこにでも現れるんだ。
「それに、なのはの戦い方って?」
「うん、それが実はな……」
事の顛末を簡単に話す。
顛末といってもなのはと模擬戦するからの一言で事足りるような気がしなくもないのだが。
それはそれ、協力者にはちゃんとした情報を与えるのも義務だと考えた。
「そうなんだ……。なのははね、すごく強いよ。イチローが勝つのはたぶん……無理だと思う」
「すごくとか、無理とかそんな言葉が聞きたいわけじゃないだ。なのはの戦闘スタイルを聞きたいんだ」
「……そうだよね。戦う前から諦めちゃ駄目だよね。それにイチローはすごいからもしかしたら……。うん、じゃあなのはの戦い方だけど」
フェイトの情報を頼りに、戦略を練ってみる。
なのはは、空中戦が得意のようだ。
なのはは、防御力が人一倍強いようだ。
なのはは、砲撃が人三倍無敵のようだ。
なのはは、空中要塞だった。
……勝てる気がしない。
人間は陸の生き物なんだ。
その人間が空を自由に飛んで制圧する権利なんてないんだ……。
そんなの……そんなの……、
「鳥類が黙ってないぞ!」
「な、何が!? ってあれ一郎君いつの間にいたの……全然気付かなかったよ」
「お、おぼえてろよーーっ!」
「え、あ──」
空を自由に飛ぶなんて、人類なのか鳥類なのかハッキリしろってんだ。
あれか、鳥人類なのか?
あ、そうか……超人類なのか。
兎も角、相手を知っても絶望しかもたらさなかったので、今度は自分が勝つために出来る事を模索する必要が出て来た。
本来ならなのはの弱点を突いて倒すのが手っ取り早いのだが、フェイトの情報を聞いた限りでは弱点はなさそうだった。
なので、俺自身は魔法に疎いんで、「実は私たちは特化した能力が一つあったのさ」と語っていたドクターの愉快な仲間たちの下に教えを請うてみる。
まずは一人目……ドゥーエさんである。
彼女は変身魔法が得意らしい。
「自分より強い相手を倒す方法?」
「何かいい案はある?」
「そうねぇ……戦いって戦いが始まる前からはじまってるって言う言葉知ってる?」
「一応は……」
「なら簡単よ。イチローには優れた隠密能力があるのだから、それを活用して」
「活用して?」
「闇討ちをすればいいの」
「ひ、卑怯だ! 正々堂々と戦う気がないよっ!」
「闇討ちは嫌だった? なら暗さ──」
ドゥーエさんに聞いた俺が馬鹿だったのかもしれない。
そういえば、あの人はとてつもなく陰鬱というか、サディストと言うか……そんな気があるから怖い。
でも、隠密せいを活かすと言うのはよかったかもしれない。
次は正統派の戦いを得意とするらしいトーレさんに聞いてみる。
「格上と戦う方法だったな」
「どうやったら勝てるのかなぁと」
「そんなの簡単だ」
お、なんかすごい得意げな顔になった。
これはもしかして大当たりを引いたのかもしれない。
「相手より強くなることだ」
「……は?」
「そうときまれば、イチローよ、特訓だな!」
「え、あ……ちょ──」
※ただいまイチローが過酷で理不尽極まりないトレーニング中につき、少々お待ちください。
──死ぬかと思った。正統派の怖さを知った。
やつらは二言目には特訓だとか、修行だとかでどうかと思います!
そもそも一週間の特訓で強く慣れるなら苦労はしないよ。
ただ、正論だったゆえに反抗ができなかった。
でも、正論だったゆえに参考にできなかった。
思い直して、ウーノさんに聞くとする。
聞くところによると彼女は、戦略家のようだ。
もしかしたら戦術的になのはに勝てる方法を編み出してくれるかもしれない。
「で、どうで──」
「無理じゃないですか?」
撃沈だった。
それはとことん冷血に冷静に一切の感情をなくしての一言だった。
何を根拠にそんなこと言うんだと反論したら。
色々と俺となのはのデータを引き出して、説明された。
それはもう事細かに、いかに不可能かを教えてくれた。
かなり萎えたがそれでもなのはは待ってはくれないのだ。
もはや次に賭けるしかなかった。
次は……クアットロは……いいとして、ドクターに聞いてみよう。
きっといいアイディアとかくれるかもしれない。
「おや、イチロー君じゃないか! いいところに来たね」
ドクターがなんだか怪しげな物を両手に持っていた。
片方は明らかにスナイパーナイフルのようなもので、片方は……ねぎ?
「実にこの世界は素晴らしいね! この世界に来て読んだ文学の本で、まさか風邪の日に食べるといい野菜が伝説の魔剣になっていると思わなかったよ!」
「絶対にドクターは文学を間違ってると思う」
その本はたぶん、題名にひたすら「ボ」と言う文字のつくやつだ。
下ネタがやたら多い割りに、下ネタのギャグよりも、潜水艦が放つミサイルの人が出てるときのほうが面白かった記憶がある。
あ、あとところてんも好きだったな。
ドクターはそのうち大根も幻の魔剣だとか言い出さないだろうか。
心配だ。
「違うのかね? この国はOTAKUというのが、最先端の文化だと聞いたのだが……」
「誰だよそんなの言ったやつ……」
「2chというのは番組の名前かなにかなのかね?」
ああ、そこですか。
ドクターに良くない常識が備わりそうで怖いよ。
「話が逸れてしまったね。君はデバイスを持っていないようだからこの二つをプレゼントしようと思っていたのだよ」
「これデバイスだったんだ……」
片方は明らかに銃刀法違反だし、片方はもはや武器ですらないぞ……。
それでも俺はデバイスを持ってなかったからもらえるのなら喜んでもらうのだが……素直に喜べないのが現実だ。
「では、デバイスの説明をさせてもらうよ。このデバイスはだね……」
スナイパーライフルのデバイスは見た目通りの銃型のストレージデバイス。
本物と違うのは、銃弾の変わりに魔力を込めて魔力弾を撃つこと。
この銃から放った魔力弾はサーチ不可能で、目視でしか確認できない。
つまりはちょっとした付加能力つきのサイレンサーってことだ。
ただストレージデバイスの為、魔力を込めて撃つ、それがばれない、ということしかできないらしい。
いや、その能力特化ゆえにばれないという付加能力がついたのか。
飛距離はかなりあり、安定性も抜群だが使い慣れないことには扱えないだろうとの事。
練習が必要のようだった。
攻撃力はそこそこのもので、貫通力はある。
ただ、砲撃のようなまとめて薙ぎ払うと言うことは出来ない。
まぁスナイパーだしね。
戦い方としては相手の急所に一撃を当てるという戦法になるだろう。
まだ名前をつけていなかったので、ドラグノフと名づける。
実際にある銃の名前だけど、気にしないでおこう。
鉄の拳に同じ名前のキャラもいるし、俺はあいつ好きだしね。
さて、方やねぎの方は……説明いらないんじゃないかと思うが、一応は説明。
伝説の魔剣。
以上。
命名はイチローソードでいいや。
深く気にしたらいけないと思ってる。
色々とアレなデバイスだが、くれたことにはドクターに感謝する。
無いよりは勝率は上がったのではないのだろうか。
特にドラグノフは使いこなせれば強いんじゃないかな。
ちなみに、首領パッ──イチローソードは一応インテリジェントデバイスで普段は丸いので、ネックレスにして首から提げることにする。
ただAIが……首領○ッチなので、起動のとき意外は常にスリープ状態で、ただの武器として使うことにしよう。
なんでアームドにしなかったんだ、なんて思ってもいないよ。
◆
決戦の日。
この日までの一週間のうちにひたすらドラグノフを扱う練習をしてきた。
こんなに真面目に練習いたのは初めてのような気がする。
決戦の場所は、なのはがあてがってくれた、六課の訓練所である。
今日は新人たちは休暇の為、空いていたここを使わせてもらったようだ。
はやても快く頷いてくれたと言っていたが……はやてって誰だっけ?
まぁいいや。影の薄い人はこの際どうでもいい。
それよりも……
「やっとだね、一郎君。これでようやく……一郎君に魔法を教えることが出来るよ」
「それってなのはにとって魔法を教えるのって、まずは魔法の恐怖を身体に叩き込むから始めると言うことか?」
「ち、違うよっ! 私はただ教える前に、教える人の実力を測る為に一番手っ取り早い模擬戦をするだけ。またいつこういう機会があるかも分からないし、それに……」
一郎君の実力も知りたいしね、と答える。
俺の実力なんてそこらへんの有象無象の魑魅魍魎と変わらないと思うんだけど……。
でも、まぁしょうがない。
やるからには、ちゃんと相手をしてやる。
「分かったよ。ちゃんと本気でやるから」
「うん! 期待してるね! それじゃあ、はやてちゃん」
「分かったで……じゃあなのはちゃんvs一郎君、レディー」
GO! と言う掛け声が訓練場に響き渡る。
俺は声と同時に、閃光玉(ドクター製)をフィールドに投げつけて、相手の目をくらます。
案の定、光によってなのはがこちらを少し見失ったので、すぐにステルス性能のダンボールを被り、サーチャー対策をする。
ここは廃墟の設定の訓練場。立て篭もるのには実に都合がいい。
ダンボールを被ったままで、道にいても見つかってしまうので、廃墟内へと進入。
なのはは空中で旋回を続けながら、サーチャーをあちらこちらへと飛ばす。
探索に集中して、隙が出来るかなと考えていたのだが、その考えは甘かったようだ。
隙が見つからない──というか分からなかった。
上手くタイミングを見ながら、徐々になのはとの距離を離す。
この訓練場全体がドラグノフの射程範囲内なので、めい一杯に距離を置く。
遠ざかる過程でなんどか目視されそうになったが、そこは再び閃光玉。
他にも煙玉や痺れ罠、落とし穴も準備してきたが、煙玉はすぐに範囲外へ逃げられ、自分を一時的に身を隠すことしか出来ないので接近戦仕様。
痺れ罠と落とし穴はそもそも地上にいないので無意味だった。
それでもなんとか、目標地点にたどり着く。
「あとは、ここからドラグノフで気付かれないようにピンポイントショットを撃つだけだ」
廃墟が邪魔で中々当てられるタイミングが見つからない上に、飛ぶ軌道が読めないので悪戦苦闘。
ようやく当てられそうで放ったはいいが、避けられてしまう。
否、こちらの照準があわない。
「これが空のエースの力なのか!?」
俺からすれば今の状態を保ってるだけ、俺頑張ってるな、なんて自画自賛したいぐらいなのだが。
それでも、このまま真剣勝負なので負けるわけには行かない。
何度も何度もたまを放つ。
そろそろ魔力切れで厳しいなと思ったときだった。
疲れのせいで、魔力弾を放ったドラグノフの反動をもろに受けて、軌道が逸れてしまったところになのはに向かって飛んだ。
弾は真っ直ぐなのはに向かって飛んでいった。
もちろん飛んできた弾になのはは反応できるはずもなく、胸に直撃した……が。
「おい、少しふらつた程度で対してダメージがないじゃないか……」
自分自身の魔力の低さに泣いた。
しかし、当てることは出来たので、この調子で何度も当てていけばいいのだが、今はまずこの場を離れなければならない。
当たったと言うことは、向こうも当てられたことが分かると言うことであり。
攻撃をされればある程度は、場所の特定も不可能ではなくな──
「そっちにいるんだね、一郎君!」
なのはがこちらに向けて銃身──レイジングハートを向けた。そして、集まるピンク色の魔力。
なのはは……俺のいる廃墟ごと吹っ飛ばすつもりのようだった。
「おいおい、そんなのって……」
「行くよぉー、ディバイィィィィン」
「くっ、こうなったら!」
「バスタァァァァーーーー」
ピンクの砲撃が当たり一面を覆った。
俺の立て篭もった廃墟はきっと、今頃は解体完了になっていることだろう。
しかし、俺は……
「ふっ、耐え切ってみせたぜ!」
まわりは爆風? のせいで煙が立っていた。
そこにさらに煙玉を使ってかく乱。俺はダンボールのステルスを使ってその中で身を潜める。
さすが俺が地道に……地道に溜め込んだ魔力を全部使って、防衛システムを発動させたダンボールだけはある。
なのはの一撃をものともしなかった。
だけど……止められのは一撃限りなんだよね。
今から隠れて、やり直すのは厳しい状況。
ここからは近距離戦しかないが……ドラグノフが効かなかった。
となると残るは……。
手元には一本のねぎ、もといイチローソード。
……あれ? これって積みじゃない?
「一郎君無駄だよ。そこにいるのは分かってるから。こんどこそ終わりだからね……」
魔王による死刑宣告が聞こえた。
やばい、本当にどうしよう。
逆転の手、逆転の手はっ!?
「スタァァァァァライトブレイカァァァァァ」
ピンクの砲撃が俺を襲う。
と、とにかくねぎを一心不乱に振る。最後の抗いで意味が無いと思いながらも……。
すると、奇跡がっ!
なんと、このねぎ相手の魔力を吸収しているじゃないか。
インテリジェントデバイスのインテリジェントってつまり、どっかのゼロな魔法使いに出てくるあのおしゃべりな刀的な意味だったのか!
ドクター……やりおる。
これなら、これなら勝てるかもしれ──
《魔力吸収可能許容範囲を超えちまったぜ!》
「ぷぎゃあああああ」
夢は寝て見ろ、ということだったわけで。
俺はその後、ピンクの閃光のおかげで夢を見ることになったのだった。
いや……気絶しただけで、模擬戦に負けたんだけどね。
起きた後は、なのは教官の優しい訓練でいい夢が見れたと言う話であった。
{作者誕生日特大号。戦闘を書くのは苦手だったけど頑張った。無理があったら教えてください。イチローはデバイスを手に入れた}