俺はしがない学生だった。
子供の頃に見たガンダムが印象に残り、ロボット工学を専攻するようになった。
ガンダムエースが発売してからは毎月欠かさず読んでいる程だ。
それが・・・それが何故・・・
オレが御曹司!?
落ち着け俺。
捉えず状況を整理してみよう。
確か俺は交差点を渡ろうとした時、急に視界が真っ白になってそれで・・・
この場合、気がついたら「知らない天井だ」とか何とか言う所だろうが何だ?この部屋は?
見渡して見るとテレビで見た事がある金持ちの部屋みたいだ。
近くの姿見を見つけると小学校高学年ぐらいの子供だ。
ていうか俺?
慌てて机の上に載っていたカレンダーを見ると
『UC68年 ×月×日』
UC?
宇宙世紀?
何か頭が混乱してきた・・・
気が遠くなって近くの椅子に座ると
急に『何か』の記憶がフラッシュバックの様に一気に再生される。
フラッシュバックされた『何か』はこの体の『本来の』持ち主の物の様だ。
名は『エルリッヒ・シュターゼン』
ジオンの重機メーカー『ジオニック』社長の御曹司らしい。
よく主人公とかに憑依するSSなんかはよく見てきたがコレは強烈だ。
よりにもよってあの『ジオニック』社長の御曹司とは・・・
これは幸運と取るべきか?
何せ将来モビルスーツを開発するあの『ジオニック』の御曹司なのだ。
しかし
あと十数年後には戦争を起こり、得意先が戦争に負けて外資系企業に吸収合併されることに・・・
そうなったら良くて窓際か閉職!下手すりゃホームレスだ!
それだけはなんとしても防がねば。
ソロモンよ私は・・・!!さんの『俺がMS開発者!?』に触発され思いつきました。