【暑さに負けず】夏コミ実況スレpart3【萌え上げれ】
1:名無しのオタク
開場前でもう三スレ目か。皆萌え上げってるなぁ。
2:名無しのオタク
ぱねぇwwwまじぱねぇww
3:名無しのオタク
>>2
いきなりどうした。何があった?
4:名無しのオタク
メイド引き連れた幼女が現れたwww
5:名無しのオタク
>>4
おいおい、冗談は顔だけにしとけよ。
6:名無しのオタク
どうしよう、メイドさんに微笑みかけられた。惚れそうだ。
7:名無しのオタク
え、マジでいるの? どこのお嬢様だよ。
8:名無しのオタク
こっちには執事従えた金髪幼女が現れたんだが……
9:名無しのオタク
>>8
俺も確認した。あの幼女、絶対ツンデレだね。俺には分かる。
10:名無しのオタク
幼女確認報告スレと聞いて飛んで来ました。何か肩に乗せたフェレットっぽい小動物に話しかけてる幼女を見つけました。……危うく鼻血を出すところでした。
11:名無しのオタク
幼女多いな、オイ。……とか言いつつこちらも幼女発見。車椅子乗った幼女と勝ち気っぽい幼女がゲームで対戦してる。
12:名無しのオタク
>>11
把握。てかやべえ。ゲームで負けたっぽい幼女が涙目になってる姿に萌えてしまった。俺が三次元の少女に萌えるとは……
13:名無しのオタク
>>12
嘆くことは無い。なぜなら俺も萌えたから。
14:名無しのオタク
>>12、13
お前ら幼女ばっかに目がいきすぎだ。連れの二人を見ろ。そこらのオタ女とは格が違うぞ。
15:名無しのオタク
>>14
確かにレベル高いが、近付いて会話を聞いてみろ。別の意味でも格が違うから。
16:名無しのオタク
>>15
……把握。てか片方の女は言語回路がイカれてるとしか思えないんだが。
17:名無しのオタク
流れをぶった切って悪いんだが、さっきのメイドさんがスタッフに「この場でのコスプレは禁止されています」って注意されたんだけど、「これは私服です」の一言で押し通っちゃってた。メイドまじぱねぇwww
……これは、また。
「ん? ハヤテ、何見てんだ?」
「あ、いえ、メールの確認を……」
「ふうん」
これはヴィータちゃんには見せられないな。自分がオタク達の目の保養になってるなんて教えられない。世の中には知らない方が良いこともあるってことだ。
「主、携帯なんて持ってたんすね」
「ええ、つい先日買ったんです」
ヴォルケンリッターの皆とは念話が使えるから特に必要無いのだが、休日に遊ぶあの三人娘に、買った方が良いと勧められたからだ。
マルゴッドさんとヴィータちゃんとシグナムさんが魔法関連の話に花を咲かせていたので、手持ちぶさたになった私は携帯をいじっていたのだが、まさかこんなスレを発見するとは思わなかった。
「おっと、ハヤテどのを仲間外れにしていたようでござるな。これは失敬」
「いえ、お気になさらず。こちらはこちらで楽しんでましたから。……ところで、あの、一つ聞いてもいいですか?」
先ほどから疑問に思っていたことを聞いてみることにした。
「なんなりと」
「どうしてマルゴッドさんは私達の素性を聞かないんですか? この世界に魔法使いが居るなんて、普通じゃないんですよね。気にならないんですか?」
そう、私達は根掘り葉掘り聞いたってのに、この人はこちらの事情には全く触れてこない。どうして?
「ああ、それは……ほれ。そこのロリッ子の態度が答えでござるよ」
ヴィータちゃんの、態度?
「出会った時に随分と警戒していたでござろう? しかも、いの一番に管理局員かと問いかけてきた。それでピンときたんでござる。何か知られたくない事情があるのだと」
……知られたくない事情。そういえば、ヴィータちゃん達は以前の主の下では蒐集行為をしていたんだっけ。もしかして……
「ヴィータちゃん、ひょっとして、管理局に見付かったら捕まっちゃうんですか?」
「……いや、あの……うん、たぶん捕まる。……ゴメン、黙ってて。心配かけたくなかったから……」
なんと。だからあんなに喧嘩腰だったのか。
「管理局の人に謝っても許してもらえないんですか? 昔の事なんでしょう?」
「主。奴らはそんな甘くはないっすよ。もし見付かって捕まったりなんかしたら、監禁、拷問は当たり前。更にエロイことなんかもされたりして、用済みになったら一族郎党皆殺し。血も涙もねぇとはあいつらのことじゃん」
そんなのが世界を管理してるのかよ。こえー。
「シグナムどの、誇張しすぎでござる。まあ、甘くないという意見には同意でござるが。拙者も余罪が色々とあるので、見付かったら厄介なんで候(そうろう)……おっと口が滑った」
次元旅行以外にも何かしているのかな?
「まあ、そんな訳で、この話はこれぐらいにしとくでござるよ。誰にでも人に言いたくないことはあるでござろう? 見たところ我らは同じ穴のムジナ。無理な詮索は溝を広げるだけでござる。そんなことをするぐらいなら、自分の嫁について語り合ったりした方が何倍も有意義でござるしな」
なるほど。マルゴッドさんはこちらの事情を斟酌(しんしゃく)してくれていたのか。出来た大人だなぁ。
「気を遣っていただいてありがとうございます」
「いやいや……お、どうやら開場したようでござるな」
本当だ。もう10時になったのか。周りの皆が一斉に拍手をしている。私もやろうっと。
「主、何で皆拍手してんすか? 『がんばった、俺がんばったよ。よくここまで並んだよ』とかそういう意味?」
「……そういえば。ノリで拍手しちゃいましたけど、何の意味があるんでしょう?」
「拙者も考えたことは無かったでござるな」
謎だ……
「なあ、開場したってのに全く進む気配がないんだけど」
「そうですねぇ。マルゴッドさん、いつもこんな感じですか?」
「うむ。一日目は企業ブースが盛んでござるからなぁ。この位置だと、あと1、2時間は並ぶでござろうな」
予想はしてたけど、どんだけー。
「……ところでシグナムどの、ヴィータどの、気付いてるでござるかな?」
「……ああ。気付いたのはさっきだけど、居るな」
「この世界にも以外と居るもんだにゃ〜」
「皆さん? どうしたんですか?」
「この会場の周りに、あたし達以外の魔導師がいるんだよ。ちらほらと」
マルゴッドさん以外の魔法使いが? しかも複数とな。……もしかして彼女みたいにわざわざ別の世界から来たのかな。だとしたら凄い情熱だ。ていうかオタクの魔法使いって結構多いのかな。
「だからといって心配する必要はないでござるよ。道理のわかるオタクなら、この場で揉め事を起こすなんて愚かな行為は控えるはずでござるからな。……万が一相手が突然襲いかかってきたとしても、その時は拙者も助太刀いたすゆえ、ご安心めされよ」
「助太刀してくれるのはありがたいんですが、なるべく穏便にお願いしますね」
「あいあい」
他の魔法使いというのも気にはなるが、優先すべきは初めてのコミケを楽しむことだ。今はこちらに集中しよう。
「やっと入場出来た……」
マルゴッドさんの言った通り、開場から1時間以上経ってやっとブースに入る事が出来た。
しかし、中は外と同様に人が溢れていて思うように動けない。特に、車椅子の私は何をいわんや、である。せめてもの救いは、周りの人が私を非難の目で見ないということか。邪魔なはずなのに道を譲ってくれる人まで居る。オタクって、わりとこういうところは一般人よりも気が回るんだなぁ。
「さて、ヴィータちゃん。約束通り、好きな商品買ってきていいですよ」
万札が詰まった予備の財布を渡す。これだけあれば何でも買えるだろう。
「おお、サンキュー。じゃ、並んでくるな」
「時間が掛かるようでしたら、念話して下さいね。出口の所で待ってますから」
「りょうか〜い」
上機嫌で目的地まで向かうヴィータちゃん。楽しそうで何より。連れてきた甲斐があるというものだ。……あ、そうだ。
「シグナムさんは、何か欲しいものとかありますか?」
「ん~、ギャルゲーとかグッズには興味無いんだよね。あ、でもコスプレコーナーには行ってみたいかも」
ほほう、良い趣味してますね。私も大好きなんですよ、コスプレ。
「それなら、ヴィータちゃんが戻ったら行ってみましょうか。お昼済ませた後にでも。……あれ? そういえばマルゴッドさんは何か買わないんですか? 限定商品は早く並ばないと売り切れちゃいますよ」
「ふふふ、心配ご無用。拙者はファンネルを雇っているゆえ」
……この人も結構な金持ちなのかな。
「マル助、ファンネルとはなんぞや」
シグナムさんから質問があがる。ちなみにシグナムさんはマルゴッドさんのことをマル助と呼んでいる。アダ名を付けるとは、彼女のことを結構気に入ってるのかもしれない。
「コミケでは限定商品はすぐに売り切れてしまうので、一人で目的のグッズを満足に入手することは至難の業でござる。ゆえに、代理として知人に買ってもらうのでござる。これがコミケ特有のファンネルというやつでござるな。まあ、拙者の場合は知人ではなく、そこらの金欲しそうな厨房を雇ったんでござるがな」
「何で知人に頼まないんですか?」
「……そんな友人が欲しいでござるよ」
「……失礼つかまつった」
失言してしまった。……友達少なそうだもんな、この人。
「ま、まあ、この話も置いといて、マルゴッドさんもコスプレコーナーに一緒に行きませんか?」
「是非ともご一緒させていただこう。拙者も元からコスプレをしに行くつもりでござったからな」
コスプレを見に行く、じゃなくてコスプレをしに行く?
「コスプレ衣装を持っているようには見えないんですが。どこかに預けてるんですか?」
「ふふ、それは後のお楽しみでござる」
何だろう?
「おーい、買ってきたぞ〜」
む、ヴィータちゃんが戻ってきたようだ。脇に抱えているのは……抱き枕カバーかな?
「見ろ! あたしの嫁達の可憐な姿を!」
バッ、と広げて私達に見せ付けるヴィータちゃん。……予想通り渚ちゃんと真琴ちゃんか。
「ヴィータちゃん。気持ちは分かりますが広げるのは家でお願いしますね。今は袋にでも入れておいて下さい」
「フフフ、家に帰ったらたっぷりと可愛がってやるぜ」
ヴィータちゃん……すっかり立派なオタクになってるなぁ。洗脳した甲斐があったというものだ。
「……ん? なんじゃいこりゃあ」
「シグナムさん、どうしたんですか?」
「いや、誰かが思念通話してるんすけど、焦ってるのか、なんか四方八方に飛ばしてるみたいでうるさいんすよ」
「ほう、確かに」
「ああ、聞こえるな」
皆には聞こえてるんだ。私は何も聞こえないけど。
「待ってな、今ハヤテにも繋いでやるよ」
ヴィータちゃんが私に触れると同時に頭の中に声が響く。
『クソっ! チル○のねんどろいどが完売だと!? ユーノ、そっちはどうだ!』
『駄目だ。サイン入りテレカ、全部完売だ……』
『美佳子おぉー!?』
『ユーノくん、まさか、ゆかりんも?』
『……僕が不甲斐ないばっかりに。』
『いやあぁー!?』
『せっかく有給使って来たっていうのに……だがまだ欲しい商品は残ってる。二人とも、最後まで気を抜くなよ! ファンネル代はしっかり働いてもらうぞ! 全力でだ!』
『イエス、ユアハイネス!!』
「……魔法使いって、皆こんな感じなんですか?」
「んなわきゃない」