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No.16996の一覧
[0] ゼロのペルソナ使い[雪化粧](2015/05/08 17:18)
[1] プロローグ『平賀才人』[雪化粧](2015/05/08 17:25)
[2] 第一話「契約」[雪化粧](2015/05/08 17:25)
[3] 第二話『ゼロのルイズ』[雪化粧](2015/05/08 17:25)
[4] 第三話『ゼロの使い魔』[雪化粧](2015/05/08 17:26)
[5] 第四話『ペルソナ』[雪化粧](2015/05/08 17:26)
[6] 第五話『コミュニティ』 [雪化粧](2015/05/08 17:26)
[7] 第六話『大人の憂鬱』[雪化粧](2015/05/08 17:26)
[8] 第七話『オールド・オスマン』[雪化粧](2015/05/08 17:26)
[9] 第八話『土くれ』[雪化粧](2015/05/08 17:26)
[10] 第九話『ヴァリヤーグ』[雪化粧](2015/05/08 17:26)
[11] 第十話『主従』[雪化粧](2015/05/08 17:26)
[12] 第十一話『オリヴィエ』[雪化粧](2015/05/08 17:27)
[13] 第十二話『運命』[雪化粧](2015/05/08 17:27)
[14] 第十三話『ボーイ・ミーツ・ボーイ』[雪化粧](2015/05/08 17:27)
[15] 第十四話『フリッグの舞踏会』[雪化粧](2015/05/08 17:27)
[16] 第十五話『閃光と魔剣』[雪化粧](2015/05/08 17:27)
[17] 第十六話『二人のお姫さま』[雪化粧](2015/05/08 17:27)
[18] 第十七話『アンリエッタの頼み』[雪化粧](2015/05/08 17:27)
[19] 第十八話「暗転」[雪化粧](2015/05/08 17:25)
[20] 第十九話「新たなる力」[雪化粧](2015/05/08 17:25)
[28] 第二十話「暗雲」[雪化粧](2015/05/12 05:02)
[29] 第二十一話「伏魔」[雪化粧](2015/05/15 04:50)
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[16996] 第十話『主従』
Name: 雪化粧◆cb6314d6 ID:59d590d7 前を表示する / 次を表示する
Date: 2015/05/08 17:26
ゼロのペルソナ使い 第十話『主従』

 闇夜に二つの赤い光が浮かんでいる。逃げなきゃいけないって分かっているのに、俺の体は動いてくれない。
 怪物は恐ろしい程に巨大で、俺の目の間に立ちはだかっている。ソレが動くなんて信じられない。信じたくない。喉がからからに渇いて、恐怖のあまり涙を流してしまった。
 本能が逃げろと叫び、体は怖いと悲鳴を上げ、頭は逃げても無駄だと悟っている。
 これはもう逃げるとか戦うとかいう以前の問題だ。出会ってしまえば、後は一方的に殺されるだけ。怪物は、ゆらりと揺らめいた。

『家族を返して……』

 そんな声が聞こえた。とても寂しそうで、胸が締め付けられるような響きの声が聞こえた。

「この声……、ミス・ロングビル?」

 ルイズが呟く様に言った。

「そうよ、助けなきゃ! ミス・ロングビルを助けなきゃ! あの怪物を倒せば、マリコルヌの時みたいに……」

 何を言っているんだ? 俺は愕然としながらルイズの声を聞いていた。ルイズはこの怪物の脅威が理解出来ないのだろうか? 倒すなんて不可能だ。今直ぐ逃げなきゃいけないのに、ルイズは俺の背後から飛び出して杖を振るった。

「ファイアー・ボール!」

 ルイズが呪文を唱えると、怪物の目の前の空間が爆発した。突然の爆発に、怪物が動きを止めた。逃げるなら今しかない。
 俺はルイズの手を掴んだ。

「に、逃げるぞ、ルイズ!」
「馬鹿言わないで! あそこにはミス・ロングビルが居るのよ!? それに、本塔には沢山の人達が居る。戦わなきゃ!」

 俺は目を見張った。どうして、あの怪物を前にそんな事が言えるんだろう。俺は怪物を前にして怖かった。ただ、怖かった。
 とにかく逃げ出したくて、なのに体が動かなかった。戦うなんて選択肢は端から除外していた。なのに、ルイズは戦うと言っている。自分より背の小さな女の子が戦うと言っている。

「ル、ルイズ! あんなでかいのに勝てるわけないよ! 仕方ないじゃないか、あんな怪物から逃げたって、誰も責めたりしないよ!」

 ギーシュが顔を青褪めさせながら叫んだ。それは自分に言い聞かせているようでもあった。
 モンモランシーもギーシュの言葉に頷いている。一刻も早く、この場を離れたいと思っているんだ。俺だって、今直ぐにでも逃げたい。
 だけど、ルイズは言った。

「だったら、あんた達は逃げなさいよ! 私、ゼロでも……、それでも貴族だもん!」
「そんなの分かってるよ。だけど、貴族だからって何だよ! あんなのと戦えるわけ無いだろ!」

 俺は必死に叫んだ。頼むから一緒に逃げてくれと懇願した。あんなのを相手に戦える筈が無い。逃げるしかないんだ。

「敵に後ろを見せない者を、貴族と呼ぶのよ!」

 俺はルイズの意思の硬さに息を呑んだ。なんて、かっこいいんだ。俺は思った。
 俺の背後で、ギーシュとモンモランシーが息を呑む音が聞こえた。
 俺は無性に自分が情けなくなった。平和な日本で生きていた俺がこんな怪物と戦うなんて、怖いと思っても仕方ないじゃないか。そう思っていた。
 だけど、女の子がこれ程勇ましく戦おうとしているのに、逃げ出せるわけがない。

「俺……情けねぇ……」

 ドクンと心臓が大きく跳ねた。全身に力が漲り始める。剣を握った左手の甲が輝いているのが見えた。なんだ、これ……。
 怪物が動くのを感じて見上げると、怪物は巨大な右腕を振上げていた。
 このままじゃ、ルイズも俺も殺される。そう感じながら、俺は気が付くとルイズの前に躍り出ていた。
 振るえる足腰に渇を入れて、ルイズを護ろうと両手を広げる。
 すると、眼前にタロットカードに似たデザインのカードが、ふっと現れた。
 俺は導かれる様にカードを手に取った。見覚えのあるカードだった。そうだ、ヴェストリの広場で豚の怪物と戦った時に見たカードだ。
 心臓が痛い程高鳴っている。これしかない。オールド・オスマンには使うなと言われたけど、ルイズを護る為にはコレを使うしかないんだ。
 俺は己の魂に潜む、困難に立ち向かう為の人格の鎧を呼び出す為、そのカードを思いっきり握りつぶした――――ッ!

「ペルソナ!!」

 振り下ろされる怪物の右腕を俺の内から飛び出した鎧の巨人が受け止めていた。
 全身に鋭い痛みを感じた。どうやら、ローランが受けたダメージのフィードバックを受けたらしい。あまりの衝撃に息が詰まった。痛い、痛過ぎる。だけど、俺は怪物から目を離さなかった。

「ルイズ! 少し離れるぞ!」

 俺は肩で息をしながらルイズの手を取った。ルイズは呆然とした表情を浮かべながら俺を見た。

「だ、大丈夫……?」
「あんまり、大丈夫じゃない。全身が痛いよ……」

 力無く笑いながら、俺はルイズの返事を待たずにルイズを抱き上げて駆け出した。ルイズが文句を言おうとしたが、俺は無視してギーシュとモンモランシーに声を掛けた。

「離れるぞ!」
「……あ、ああ」
「え、ええ……」

 ギーシュは暗い表情を浮かべながら頷いた。モンモランシーは呆けた表情を浮かべながら頷いた。
 正門の所まで戻って来ると、俺はルイズを地面に降ろした。
 正門と本塔はかなり離れているのだが、本塔のすぐ傍に立っている怪物はとても巨大で、直ぐ近くの様に錯覚してしまう程だった。
 怪物は俺達の方に向かって来ていた。ルイズの失敗魔法の爆発や俺のペルソナを見て、どうやら俺達を敵と認識したらしい。
 怪物はノロノロとした動作だったが、歩幅があまりにも大きく、ほんの数歩歩いただけでここまで来てしまいそうだ。

「このまま、奴を学院の外まで誘き寄せよう」

 俺が言うと、ルイズが頷いた。

「そうね……。せめて、学院の外に連れ出せれば……」

 すると、モンモランシーがヒステリックな声を上げた。

「何言ってるのよ! 冗談じゃないわ。あんな怪物の囮になれって言うの!?」
「三人は隠れてろ」
「……え?」

 俺が言うと、ルイズが目を丸くした。自分も囮になるつもりだったらしい。

「モンモン、ルイズの事、頼む」
「ちょ、サイト・ヒラガ!?」

 戸惑うモンモランシーにルイズを預けて、俺は駆け出した。何だかさっきよちも力が漲っている気がした。
 とりあえず、俺に集中させないといけないな。遠距離から攻撃する手段を考えていると、突然、自分の中の何かが弾けた――ッ!
 刹那、俺の脳裏に映像が映った。ローランが青白い雷撃を放つ光景だ。俺はその光景をなぞる様に、剣を握ったまま、右手を振り被った。それと同時に、ローランも右手に握る聖なる輝きを秘めた剣を天高く掲げた。
 雷鳴が轟く。青白い稲妻の光が闇夜の広場を照らし出した。

「喰らい――――」

 俺は右腕を全力で怪物に向けて振り下ろした。俺の動きに連動して、ローランも聖剣・デュランダルを振り下ろした。
 細く青白い雷光が怪物に向かい、一直線に迸る。

「――――やがれ!」

 ローランより放たれた青白い雷は怪物に直撃した。

「『ジオ』ッ!」

 バチバチと音を立て、雷が怪物の表面を焼いた。少しは効いたと思う。
 咄嗟に脳裏に閃いて使った『ジオ』という雷の力。ペルソナ能力の一部なのだろうか、俺は得体の知れない能力に恐怖や嫌悪を覚えず、ただ、ひたすら興奮していた。

「すげぇ……」

 これなら、注意を引くだけじゃなくて、勝てるかもしれない。
 俺は口元を歪めながら怪物を見た。相当鈍いんだろうか。表面が焼けて、煙が出ているというのに、悲鳴を上げる事も、唸り声を上げる事もせず、怪物は何事も無かったかのように再びのそのそと動き始めた。
 舌を打ちながら、俺はさっきと同じ様に右腕を振上げた。

「ジオ!」

 巨体で動きもノロい怪物はローランの槍から伸びた青白い閃光をまともに受けた。

「――――ッ! 少しは立ち止まるくらいしろよな」

 ジオは怪物の表面を再び焼いたが、怪物は気にする事無く俺の方に向かって来る。
 俺は当初の予定通り、正門を潜って外に出た。
 怪物はトリステイン魔法学院の重厚な白い壁を破壊しながら俺について来る。広い草原は月以外に光源が無く、真っ暗だった。冷たい風が草木を撫でて掠り合う音を響かせる。

「にしても、でけぇ……」

 まるで、特撮の巨大化した怪人を相手にしている様な気分だ。怪物が少し動いただけで、地面は大きく抉れて、草木は薙ぎ倒され、突風が吹き荒れる。近づくのは自殺行為だ。

『お父様……、お母様……』

「……?」

 怪物の体の何処からか、声が響いた。ルイズはロングビルの声だって言ってたけど、どういう事なんだ……?
 そう言えば、怪物が現れる前、ロングビルは巨大なゴーレムの上で何かを必死に否定していた。マリコルヌも怪物が現れる前に感情を爆発させていた。
 この怪物は一体何なんだろう、考えても全く答えは出て来なかった。怪物が腕を振上げて、俺は湧き出す疑問を振り払って、必死に逃げ出した。
 当ったら、確実に死んでしまう。全速力で走り回らないと怪物の巨大な拳からは逃れられない。
 少し呼吸が荒くなってきた。不思議な力も無限に力を与えてくれるわけじゃないようだ。とにかく、攻撃するしかない。
 怪物から逃げながらジオを放ち続ける。少しずつ表面を焼いてダメージを負わせているけど、限界は此方の方が早そうだ。ジオを撃つ度に力が抜けていく。それに気が付いたのは、足元に石に躓いて転んでしまった時だった。
 息がまったく整わなくなっていた。ジオを放つ度に体の中から何かが抜けている感覚を覚えた。どうやら、ジオを使う度に何かを消費していたらしい。

「そういや、オールド・オスマンが言ってたっけ……」

『等価交換というのは魔法にも当て嵌まる。魔法には精神力を使う。何も使わずに振るえる力なんぞ、信用せん方が良い。静かに、密やかに、最も大切なモノを奪うかもしれん』

 あの時は適当に聞き流していたけど、どうやら本当に何かを奪われているらしい。
 けど、止めるわけにはいかない。怪物を倒すには、これしかないんだから。俺は再び怪物にジオを放とうと腕を振上げた。すると、怪物の体から黒い煙の様な物が湧き出した。

「なんだ!?」

 目を丸くしていると、煙が怪物の目の前の虚空に集まって、巨大な岩石に姿を変えた。どうやら、煙の様な物は怪物の体が砂になった物だったらしい。
 怪物が岩石を撃ち出した。俺は慌てて逃げ出した。間一髪で回避すると、岩石が衝突した地面が大きく抉れてクレーターになってしまった。

「あ、あんなのが当ったら……」

 俺は背筋に寒気を感じた。怪物が再び同じ攻撃をしようとしていた。同じものを何度も撃たれたら避けきれなくなる。俺は必死に考えた。このままだと、いつかは殺されてしまう。
 その時だった。怪物の体が突然爆発した。何が起きたのか、俺には直ぐに分かった。

「止めろ、ルイズ! 早く逃げろ!」

 俺が叫ぶと、ルイズの怒声が轟いた。

「巫山戯るんじゃないわよ! 使い魔だけに戦わせて、コソコソ隠れてるわけにいかないじゃない!」
「馬鹿野郎! そんな事言ってる場合じゃない、逃げろ!」

 怪物がのっそりとルイズの方に体を向けた。ルイズの失敗魔法の爆発で右腕の肩の部分が大きく抉れている。どうやら、ルイズの方が危険と判断したらしい。
 俺は注意を引く為にジオを放った。だけど、怪物は俺に見向きもしないでルイズに向かって行く。

「ちくしょう! 俺を見やがれ!」

 必死に叫ぶが、怪物は一直線にルイズに向かって行く。ルイズは必死に魔法を放つが、上手く怪物に命中しない。俺はルイズに向かって駆け出した。このままじゃ、ルイズが殺されてしまう。

「ルイズ!」

 必死にルイズの下に駆けつけた。怪物は直ぐ目の前に来ていた。俺はルイズの体を抱えると、自分でも信じられない様な凄まじい速さで怪物の股下を一気に潜り抜けた。
 怪物から距離を取ってルイズを地面に降ろすと、俺は我慢が出来ずにルイズの頬を叩いていた。

「馬鹿野郎、死ぬ気か! お前!」

 乾いた音が響き渡り、ルイズは呆気に取られた様な表情を浮かべた。

「もう少しで死ぬ所だったじゃねぇか! 俺が間に合わなかったらどうなってたと思ってんだ!」

 俺は涙を溢れさせながら怒鳴りつけた。もう少しで、ルイズが死ぬ所だった。それが、とても恐ろしかった。まだ、会って間もない筈なのに、とても掛け替えの無い存在に感じられて、その存在があと少しでこの世から消えてしまいそうだった事を実感して肩が震えた。
 すると、ルイズの目からも涙がぽろぽろと零れた。

「な、泣くなよ……」
「あ、あんただって泣いてるじゃない……。わ、私だって、こわ、怖かったわよ。ほんとに、怖かったんだから……」

 ルイズは止め処無く涙を溢れさせた。

「だったら、どうして戦うなんて言ったんだよ! 怖かったんなら、最初から逃げれば良かったじゃないか!」

 俺が言うと、ルイズは首を振った。

「悔しかったの……」
「え……?」
「いつも、皆にゼロゼロって馬鹿にされてたの。それが悔しくて……。あいつを倒して、ミス・ロングビルを助ければ、もう誰もゼロのルイズって馬鹿にしないって思ったの……。それに、あそこで逃げ出したら、またゼロのルイズだから逃げたって言われるから……」

 俺は愕然とした。ゼロのルイズって馬鹿にされてたのは知っていたけど、ルイズがこんなに追い詰められてたなんて知らなかった。
 意思が硬い? かっこいい? 馬鹿野郎、俺は自分自身を殴りつけてやりたかった。違う、ルイズはそんなに強くないんだ。
 肩を震わせて泣きじゃくるルイズを見て、俺はそれを嫌という程理解した。本当は、こんな命を掛けた戦いなんて嫌いな、普通の女の子なんだ。
 俺はルイズを慰めたかった。優しい言葉を掛けて、何でも言う事を聞いて、笑顔にしてあげたかった。だけど、それを目の前の怪物は許してくれなかった。
 俺はルイズを抱えて飛ぶ様に離れた。泣きじゃくるルイズの事を護らないと、そう思う程に力が漲った。

「泣かないでくれよ、ルイズ。俺が、何とかするから。あんな怪物なんて簡単に倒して、お前をゼロって馬鹿にする奴も一人残らず倒してやるから」

 俺は学院まで戻って来ていた。ルイズを降ろして、俺はルイズの肩に手を掛けた。

「だから、泣かないでくれよ」

 俺はローランを見上げた。薄っすらと透けてぼんやりとしているローランの姿を。
 遠くからジオを放っているだけじゃ勝てない。ローランの持つ聖剣で直接斬りつければ、もっと効果的にダメージを与えられる気がする。
 俺は駆け出した。近づいたら危険だって、分かっているけど、俺にはこれ以外に考え付かなかった。だけど、怪物に辿り着く前に俺は怪物が振上げた脚によって発生した突風でルイズの下まで吹き飛ばされてしまった。
 地面に叩きつけられて体全体が酷く痛い。本当なら、痛いだけじゃ済まない気もするけど、とにかく痛くて泣きそうだった。それでも、立ち上がった。

「も、もういい! これ以上やったら、サイトが死んじゃう!」

 ルイズが顔をくしゃくしゃに歪めながら叫んだ。俺はルイズの言葉に逆に自分を奮い立たせた。
 その時だった。遥か後方から悲鳴の様な声が響いたのは。ギョッとなり、振り返ると、そこには信じられない光景があった。
 そこには、ギーシュとモンモランシーが居た筈だ。なのに、ギーシュの姿は見えなくなっていた……白い靄のせいで――――……。


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