ラグドリアン湖の近くにある古ぼけた屋敷の前に風竜に跨った少女、タバサが降り立った。屋敷の門にはガリア王家の紋が見えるが、十字の傷で辱められていた。旧オルレアン家・・・タバサの母がひっそりとここで暮らしている筈だが、今は様子がおかしかった。それもそのはず、タバサの母は現在、ガリア王家によって身柄を拘束されているのだ。舞踏会のあの夜、ガリア王家に叛旗を翻すような発言をしたタバサに宣告されたのは、『騎士』の称号と身分の剥奪、そして母の身柄の拘束だった。母の保釈金交渉のために、タバサはこうして旧オルレアン公邸に出頭したのだ。馬鹿馬鹿しい。どう考えても、お前の母の身柄はこっちにあるから、大人しく投降しろとでも言うのか。投降したとて、裏切り者として裁かれるのは目に見えている。そんなつもりは毛頭ない。タバサは戦って母親を取りかえす気だった。勿論ガリア側も自分のその考えを読んで、相当の使い手を用意しているだろう。今こそ自分を殺せるチャンス・・・現ガリア王家にとって、自分の存在は邪魔なだけなのだから。タバサの使い魔、風竜シルフィードはきゅい、と心配そうな声をあげる。今回のタバサの敵はガリア王国である。これまで相手にしていた者たちとはその規模が違う。一国と一人でどう戦えというのだ。この旧オルレアン屋敷はタバサを葬る為の死刑執行場になっている。そんな場所に主人を一人で行かせるわけにはいかない。「・・・あなたが待っているから、わたしは戦える。わたしには帰れる場所があるから・・・戦える」「・・・きゅい」シルフィードは目にいっぱい涙を浮かべて頷く。タバサがシルフィードの鼻面を撫でると、シルフィードは名残惜しそうに空へと羽ばたいた。そんな愛する使い魔を見ながら、タバサは「ありがとう」と呟くのだった。屋敷の中には執事や使用人の気配はなく、代わりにガーゴイルの姿があった。ガーゴイルは頑丈であったが、怒りによって魔力が膨れあがっている状態のタバサの敵ではない。怒りによって、タバサのランクが上昇している。今のタバサが相手では並の使い手は対峙すら敵わないだろう。やがてタバサは母の居室の前に立ち、観音開きの扉を引くと、その内部に男が一人立っていた。薄い茶色のローブを着た、長身で痩せた男だ。つばの広い、羽根のついた帽子を被っている。帽子の隙間からは金色の髪の毛が腰まで垂れていた。男は壁に並んだ本棚に向かって、熱心に何かしていた。・・・どうやら読書中のようだ。ふざけている。「母をどこにやったの?この部屋にいたはず」「母?・・・ああ、今朝ガリア軍が連行して行った女性の事か。行き場所は知らないな」男の声はガラスで出来た鐘のように、高く澄んだ声だった。タバサはならば用はないとばかりに、男に氷の矢を放つが、その氷の矢は男の胸の前でぴたりと停止し、そのまま床に落ちて砕け散った。男が何かしたようには見えない。男は何事もないように本をめくりながら言った。「この物語というものは素晴らしいな。我々の文化にないものだ。我々にとっての本とは記録媒体としての側面しかないが、この物語はそれを娯楽としており、読み手に感情を喚起させ、己の主張を滑り込ませる・・・いやはや、正に我々にとっては、その発想はなかったというべき代物だ」男の口調に敵意はない。「この『イーヴァルディの勇者』という物語・・・お前は読んだことはあるかね?」タバサは再び氷の矢を放つも、結果は先程と同じだった。男はタバサの攻撃などなかったように話を続ける。「お前たちの物語は興味深い。宗教上対立している我々の聖者の一人が、お前たちにとっても勇者であるとはな。聖者に宗教は関係ないとでも言うのか?」タバサの顔には焦りの色が浮かんでいる。自分の魔法が効かない。何故だ。あのような呪文は見たことない。どんな系統呪文だ・・・?・・・・・・系統呪文?「まさか・・・先住魔法・・・?」北花壇騎士として戦っていた自分は、亜人が使用する呪文を口にしていた。「無粋な呼び方だな。何故お前たち蛮人はそのような面白みのない呼び方をするのだ?物語を作り出したとは思えんな。・・・ああ、まさか私を蛮人と勘違いしていたのか。失礼した」男はそう言うと帽子を脱いだ。金髪の髪から、長い尖った耳が突き出ている。「わたしは『ネフテス』のビダーシャルだ。出会いに感謝しよう」「エルフ・・・!!」タバサは思わず呻く。今まで様々な敵と渡り合ってきたタバサにも、立ち会いたくない相手はいる。一つは竜。理由は単純に人の身で成熟した竜と戦えないから。二つ目は目の前にいるエルフだった。強力な先住魔法を使い、戦士としても優秀。人間の何倍もの歴史と、文明を誇る長命の種族。そして最近三つ目が現れたのだが、これは秘密である。「お前に要求したい。抵抗をしないでくれまいか?我々エルフは無益な戦いを好まん。我はお前の意思に関わらず、ジョゼフの元に連れて行かねばならぬ。約束してしまったからな。出来れば穏便に同行してほしい」タバサは伯父王の名を聞いて、頭に一気に血が上り、ビダーシャルに向けて、自分が放てる最大の魔法、『氷嵐』の呪文を唱え、杖を振り下ろした。「穏便と言ったのに血の気の多い蛮族に言っても無駄だったか?」何の感情も見えないエルフの表情がタバサの怒りを加速させる。エルフの体が氷嵐に包まれたと思われたその時、氷嵐の回転が逆流する。そしてそのままの勢いで、氷嵐はタバサの方向へ飛んできた。タバサはとっさに『フライ』の呪文で避けようとしたが・・・彼女の足はせり出した床によってがっちりと固定されていた。そしてタバサはなすすべなく、自分の魔法に飲み込まれるのだった。達也は最近騎士隊の訓練で帰りが遅い。つまり必然的にルイズは、シエスタと一緒の時間が多くなる。それは別に構わないのだが、このメイドの話す内容はしょうもない。「どうしましょう、ミス・ヴァリエール」「何がよ?」「女王陛下ですわ!あの目!見ました!?あの目です!」シエスタはどうやら、アンリエッタが達也にお熱のようだということが大変気になっているようだ。「相手が女王陛下ではあまりにも不利・・・ッッ!!きっとその権力を傘に、やりたい放題するに決まってます!騎士にして、近衛隊にして・・・その後は夜の騎士にも任命するんですねわかります!このシエスタにはわかりますとも!」「あんたが自分の国の女王をどう思っているか良く分かったわ。死んどく?」「一般論ですわ!ミス・ヴァリエール!」「何処の一般論だ!?」シエスタは、自分の私物をまとめているスペースから、一冊の本を取り出した。それをルイズの前に突き出す。「何よこれは」「今、トリスタニアで流行っている本ですわ」「・・・字が読めたのねあんた」「そりゃあ学院に奉公する身ですから、寺院で習ったんですよ」「・・・何々・・・『バタフライ伯爵夫人の優雅な一日』?」ルイズは突き出された本をパラパラめくる。ページをめくる度に、ルイズの表情が見る見る真っ赤になり、目も真っ赤になり、鼻息も荒くなり、読み終わった後は、本をベッドの上に置いて言った。「私は今、大人の階段を駆け上った気がするわ」「ミス・ヴァリエール、どうでした?」「官能小説の感想を聞いて如何するのよ!?」「私、思うんです。女王様はきっと、タツヤさんにここに書かれていることをします。高貴な方って、きっと性的に歪んでると思うんです」「小説で得た知識で現実を語るな!?」「騎士は命令に絶対でしょう!?タツヤさんが嫌がっても、女王陛下がお命じになれば逆らえませんわ!」「アイツなら放置して逃げそうだけど?」「そうならないように女王陛下はタツヤさんを拘束して無理やり・・・・・・あああーーー!!これ以上は言えませーーん!!」「落ち着け発情メイド!?」ルイズは何時もこの妄想力逞しいメイドの相手をしている。「タツヤーーー!!早く来てーーーー!!」ルイズは悲痛な叫びをあげるのだった。その頃。達也はといえば、ギーシュたちと『紫電改』の格納庫内で酒盛りをしていた。・・・酒盛りとはいえ、俺は酒など飲んでいない。未成年ですから。訓練が終わり、夕食の後、この格納庫に集まり会議や雑談をよくしている。だが、まともに会議に参加するのは俺やギーシュやレイナールのたった三人。時刻はとっくに九時を回っている。馬鹿話に花が咲き、このような時間になってしまった。いや、というよりこいつ等が何時までたっても帰ろうとしないのが問題である。「なあ~いいよなあ君は~・・・」現在俺は、酔ったマリコルヌに絡まれている。「何がだよ」「羨ましいよ君が・・・君の周りには美少女ばかりじゃないか・・・ルイズにキュルケにあのメイド・・・皆、君に悪い感情を持っていないように見えるよ・・・」「俺の交友関係はそんなに広くないからな。たまたまだろ」「たまたまだと?舐めてるのか?成金め」「土地持ちだがな」マリコルヌの挑発など知らん。酔っ払いはスルーするのが一番だ。周りの面々は気の毒そうに俺を見ている。「おいおい、マリコルヌ、やめとけって。タツヤに喧嘩売っても相手にされてないし、お前じゃ勝てないだろうよ!」騎士隊の一人が言うと、マリコルヌはいきなり俺を突き飛ばした。「ちょ、いきなり何しやがる!?」「たかが七万止めたぐらいが何だよ・・・七万の軍勢より恐ろしいものを教えてやるよ、ボクちゃん。いいか、こちとら生まれてこの方十七年・・・春夏秋冬朝昼晩・・・もてねええええええええええええええんだよ!!」マリコルヌは咆哮するが、俺も生まれてこの方恋人なんぞ出来たことないが。・・・泣きたくなった。絶対元の世界に帰る。「もてねえ辛さが、貴様に分かるか!七万の軍勢も裸足で逃げ出す恐怖だぜ!ああ、竜もエルフもそれに比べれば可愛いもんよ!その事実の前には怖くもなんともねえよ!」「お、おい、マリコルヌ・・・その辺で止めておけ・・・」「うるせええええ!!恋人が居る貴様にこの俺の哀しみが分かるかああああああああ!!!!なあ、ギーシュ、君はバカにしているのかい?このボクを侮辱しているのかい?生まれて17年間女の子から詩の一節すら贈って貰った事のない、目を合わせただけで笑われる人生を送ってきたこのボクを侮辱してんのか?おい、教えてよギーシュ。恋人が居る幸せって何だ?何だってんだよおおおおお!!」「い、いや、恋人は確かに良いものさ。君にもいずれ・・・ぐふっ!?」「戯言はいい・・・俺は今、恋人が欲しいんだ」マリコルヌの拳がギーシュの腹にめりこんでいた。「恋人が居る奴は一歩前に出ろ。そして死ね。君たちは僕の前で生きる権利はない」「な、何かごめん・・・」その場に居る一人の言葉を聞くと、マリコルヌは小刻みに震え始めた。「すまないと思うなら出せ」「は?」「女の子、出してよ」「無茶だね」レイナールが冷徹に言い放つ。マリコルヌはそんなレイナールに掴みかかる。「無茶でも出してよ!?僕でもいいって子出してよ!いや、むしろボクじゃないと駄目だって子、出してよぉーー!!」人間じゃなくていいなら、と言う声に対してのマリコルヌの返答は風の魔法だった。「人間じゃないってどういうこと?僕の相手に人間は存在しないって事・・・?」諤々と震え始めるマリコルヌ。「はじめてだよ・・・ボクを此処まで怒らせるお馬鹿さんたちは・・・」マリコルヌの表情は憤怒一色だった。マリコルヌは、格納庫内に響く声で叫んだ。「絶対に許さんぞ、虫けらども!ジワジワと嬲り殺しにしてやる!」水精霊騎士団、崩壊の危機である。騎士団員は恐怖に慄く。頼りのギーシュは気絶している。レイナールは首を絞められグロッキー状態である。暴れる熊と化したマリコルヌを止められる者はおらんのか!?「黙れ」動の怒りがマリコルヌとすれば、その声は静の怒りの声に聞こえた。「さっきから聞いてれば女の子を出せだ?それも自分じゃないと駄目という女を出せだぁ?」その声の主は正に水精霊騎士団の救世主のように感じられた。「そんな都合のよい存在が何の苦労もなく手に入ると思ってるのか貴様」「何ィ・・・・・・?」「貴様はもてないもてないと嘆く前に何か行動を起こしたのか?どうせ誰でもいいから付き合ってよという漠然とした希望を持ってただもてたいからああするこうすると適当にもてそうな行動を行っていただけだろう。モテたい?それはギーシュのような恵まれた容姿をもつ奴ならば少しの努力で何とかなることさ。いいか、ギーシュの容姿でそれだぞ?マリコルヌ、貴様は自分の姿を鏡で見た事があるのか?ポッチャリ系というレベルじゃない。軍に志願したといっても誰も信用しないその腹と顎の肉はなんだ?それだけならいい。体型には好みがあるからな。だが女を出せというその態度・・・貴様こそ舐めてるのか?もてないのが恐ろしい?あん?17年間彼女なし?俺もそうだなぁ。俺にいたっては彼女が出来ると思った矢先に召喚されて、もうほとんど会えない状態だ。其処までいくまで俺がどれだけ苦労したか貴様に説明しても分かるまい!自分を好きな女を出せと暴れる小僧にはなああああああ!!!!!!」「ふざけるなよお前・・・!!お前はいい!自分を慕うメイドが居て、トンでもない美少女のルイズとキュルケとお近づきになれているんだからな!!」マリコルヌの憎悪のオーラが大きくなっていく。「そんなお前にボクを倒す事は出来てたまるかああああああ!!」「お前から見て俺が幸せというならそれでいい。だが・・・不幸が幸運に勝ると誰が決めた?結局お前がもてないのは自分のせいでもあるんだよ!」「ふんぬううううううう!!!もう許さん、許さんぞおお!!モテる奴は皆殺しだああああああ!!!そして全女性はボクのものだーーー!!」「来いよ、酔っ払い。貴様のその歪んだ夢、この俺が断ち切る!」「よく言ったああ!この哀しみと共に死ねえええええ!!」と、次の瞬間、格納庫の天井が抜けて、マリコルヌの上に何か落ちてきた。マリコルヌは下敷きになり、ぐへえ!という断末魔の呻きをあげて沈黙した。喜べ、この世界の女性達。君たちの平和は守られた。落ちてきたのは、青い長い髪の綺麗な女性だった。年のころは二十歳くらいだろうか?問題なのはその女性が素っ裸だったことだ。騎士見習いの野郎達は、その姿を凝視していた。そんな様子を見かねて俺は女性にマントを掛けてやった。女性は俺の姿を認識する。「いたぁ!きゅいきゅい!」と言って抱きついた。ほぼ全裸の女性に抱きつかれたので、俺は動揺した。おおおおおお落ち着け!そうだ!こんな時は素数を数えるんだ!4。凄く落ち着いた気がする。「会えてよかった~~!!きゅいきゅいきゅい!」熱烈な抱擁である。だが、貴女はどちらさんですか?「大変なのね!大変なのね!」「大変なのはお前の格好だ!!?」俺がそう言うと、周りの騎士見習い達はハッとしたように自分のマントを次々と女性に渡した。マントである程度身体を隠した女性はいきなり本題を話した。「お姉さまをたすけてなのね!」「お姉さまって、そもそも君は誰だよ」え?という風に困ったように青髪の女性は首を傾げて言った。「えっと、イルククゥ。お姉さま・・・タバサの妹なのね」「「「「「嘘だ!!!??」」」」」俺たちの気持ちが一つになった瞬間だった。イルククゥは嘘じゃないのね!と言って、説明をはじめた。タバサは『騎士』の称号を剥奪され、母親を人質にとられてしまったこと。母親を取り戻す為、単身ガリアに乗り込んだこと。しかし、そこで圧倒的な魔力を持つエルフに捕まったこと・・・「事情は分かったが、タバサが囚われた、だから助けてくれって、君は何処に居たんだ?」レイナールが聞くも、イルククゥは困ったようにきゅい・・・と俯く。「それに妹に見えないしなぁ・・・」ギーシュも困ったように言う。「信じてなのね!そうだ、証拠をみせるのね!」そう言って彼女は小屋を飛び出す。俺たちが後を追うと、暗闇の中に見慣れた巨体が現れた。「シルフィード!?」俺とギーシュには御馴染みの風竜だった。「タバサが捕まったのは本当かい?」ギーシュの問いに頷くシルフィード。こいつは俺たちを頼ってあの子を連れてやって来たのか?体型の問題は・・・エレオノールとカトレアの例があるのでこの際いいだろう。怒られそうだが。「頼って来られたら仕方ないな・・・待ってろ、お前の主人は俺やギーシュの大切な友達だ。絶対助けてやる」シルフィードは嬉しそうに鳴くと、俺の頭を咥えて振り回す。目が回ります。酔います。止めてください。「所で先程の女の子はどこに?」レイナールがそう言うと、シルフィードは気まずそうに顔を逸らし、夜空へと飛び上がり、見えなくなった。しばらくすると、暗がりから先程の青髪の少女が駆けて来る。「何処行ってたんだ?」「ト、トイレ?」何故疑問風なんだろうか?俺は月明かりに照らされたイルククゥの姿を見て気付いた。「お前、怪我してるじゃないか」イルククゥは足に怪我をしていた。試しに水の魔法をかけさせたがうまくふさがらない。「た、たいしたことないのね!すぐに治るから大丈夫・・・」「なあ、レイナール。訓練用の包帯ってまだあったよな」「ああ、魔力が尽きた際の緊急用の薬箱だな。待ってろ」レイナールが薬箱を持ってきて、俺に渡す。俺はその薬箱を受け取り、イルククゥの足の傷の応急手当を済ませた。彼女の足に包帯を巻き終えたあと、俺たちはこれからの作戦を練るため、格納庫に戻った。マリコルヌがまだ気絶していた。(続く)【ボヤキのようなもの】『6時間で読んだと豪語した読者さまへ。ルーンちゃん、少し説明が足りなかったみたいです』「な、何を忘れていたんだ?」『黙読で6時間なら簡単です。そんな簡単な試練を与えるわけないじゃないですか』「・・・え?」『朗読と言うのを忘れちゃった★』「・・・おい」『で、6時間なら楽勝という方がいました。私、反省しました。それでは試練にならない。そして私はそんな安いルーンじゃないと。でも私は信じます。皆さんの執念を。と、いうことで1話から78話、X話3話分、前書きと能力紹介(予告編はいいです)まで朗読し、それを一時間半(90分)以内に終わらせた読者様には特典として、幸せな夢が見れるお呪いをかけます。具体的には毎晩の夢に私が現れます。あと一応幸せになるよう祈りもしましょう。祈りの効果は謎のルーンがあなたの左手に・・・おっとこの先は言えんなぁ』「一時間半!?朗読で!?お前は読者を何だと思ってるんだ!?」『煩悩の為に人間の限界を超える人材にのみ、悪魔が微笑むんです』「意味が分からん!?」『とはいえ、普通にこの作品を楽しむ分は全然構わないので、皆さん、無理せずゆっくり読んでね!なお、一時間半で朗読出来なかった読者さんでも、ちゃんと読んでくれたらえらいえらいしてあげますよ。幼女姿で』「さっきから思っていたんだがな」『はい?』「幼女、お姉さんってお前の外見描写って長い黒髪に真紅の瞳しかないじゃん。それじゃあイマイチ読者に伝わりにくいんじゃねえ?」『それですか?大半は読者様の想像で補完させて萌えてもらいたいのに・・・まあ、いいでしょう。幼女姿のイメージは●花ちゃまで、お姉さん姿のイメージは某六姉妹次女のお姉様です。これは筆者のイメージなので読者様は好きなイメージをして下さいね!』「・・・その二人、何か共通点あるよね?」『気のせいです』