ウェールズの亡骸はアンリエッタの手によってラグドリアン湖の沖に沈められた。沈んでいくウェールズの亡骸の姿が見えなくなると、アンリエッタは俺たちの方を向いた。「皆さん、ご迷惑をおかけしました」そう言って、深々と頭を下げて謝罪をした。その謝罪後、真剣な表情で言った。「現在、我がトリステインはアルビオンに宣戦布告され、おそらくタルブ領上空にてアルビオン艦隊と交戦中・・・だと思われます」「ふむ・・・それは穏やかな話ではありませんな」衝撃を受ける俺たちの中、ただ一人、ギトーだけがそう呟いた。「タルブって、タツヤ・・・!」ギーシュが青い顔をして俺に確認をする。タルブ・・・シエスタの故郷がある所じゃないか・・・!!「幸いなのはアルビオンの内戦での貴族派の勝利の折に、あらかじめ戦の準備を整えていたことです。我が国の将軍方の迅速な動きのお陰で、ほぼ万全の状態で戦いに望む事が出来ています」アンリエッタの言葉に少しホッとする一同。「ゲルマニアからの救援はないのですか?」キュルケがアンリエッタに尋ねる。アンリエッタは首を振った。「使者は出しましたが、まあ、来ないでしょう」頭を抱えるキュルケ。ゲルマニアの人間として、正直トリステインとの同盟はキュルケは歓迎する立場だった。しかしこれでは、同盟する気がないのではないのかと思われるのではないか?トリステインは事実上、たった一国でアルビオンの艦隊と戦わなければならない。敵の規模はどれくらいなのだろうか。アンリエッタはギーシュたちに言った。「皆さんはとりあえず魔法学院に戻ってください。わたくしは彼と共に王宮に戻ります」アンリエッタが俺を見て言った。まあ、ガソリン量はまだ普通に余裕あるからいいけど・・・ウェールズにも暗に頼まれたからな。「姫様!私も乗ります!」ルイズが手を上げて言う。・・・そういや、コイツ今ノーパンだったな。タバサたちは多分風竜で来たんだろう。もし風竜の背中で風に煽られでもしたら・・・コイツは地獄を見る。アンリエッタもそれに気づいたのかくすっと笑って了承した。ルイズは紫電改に乗り込む際、やたらスカートを気にして乗り込んでいた。続いてアンリエッタも紫電改に乗り込む。後は俺が乗り込み、コルベールの協力で大空を舞うだけだ。そんな時だった。「君がミス・ヴァリエールの使い魔のタツヤ君だね?」ミスタ・ギトーが俺に話しかけてきた。何気に俺はこの人と話すのは初めてである。「どうやら戦場になっているのは、君の知り合いが住んでいる場所らしいが・・・あまり早まった真似はしない方が身の為だと思うよ?あの『ひこうき』の事はミスタ・コルベールが勝手に興奮して説明してくれた。どうやらアレはただ飛べるだけではなく、戦うためのものらしいじゃないか」コルベールが嬉々として、飛行機の性能を聞いてない事まで喋っているところは簡単に想像できた。「風魔法のメイジとして、あの『ひこうき』が飛べる原理は興味がある所だし、どうやって戦うのかも見てみたいのは山々だが、その興味を今は封印して、大人として言おう。絶対戦争には参加しようとは思わないことだ。未確認の物体がウロウロして無事でいられるほど、戦場は甘くない」ギトーが言うまでも無く、俺は戦争に参加する気は更々ない。よしんば巻き込まれても逃げる。「まあ、確かに君の『ひこうき』は速い。恐らく機動力でいえば、あれに勝る幻獣はそうはいないだろう。しかしそれはあくまで一対一での話だ。基本的に乱戦になる戦争において、たった一体の存在が劇的に戦場を変えることは現実的ではない。戦争は軍人に任せておきなさい。いいですね?」ギトーの助言に続いて、コルベールも俺に話しかけてくる。「タツヤ君・・・私はこのひこうきが、戦闘用に設計されている事は気づいていた。確かにこのひこうきに備え付けられている弾は簡単に人の命を消していくものだろう。だが、例え戦闘用に生まれたものだとしても、使いようによっては人を活かすことが出来るものに生まれ変わると、私は思っている。魔法も、そのひこうきもだ。だから、姫殿下を王宮に送ったら、すぐにミス・ヴァリエールと一緒に帰ってきなさい。いいかい?」「王宮で一泊とか駄目ですか?」「はっはっはっは!そうだな、流石に疲れるかな。まあ、姫殿下次第だが、了解を得るんだよ?泊まれる可能性はそれでも低いと思うが」やはり、王宮で一泊するという平民のロマンはこの情勢では無茶なことのようである。残念だが、戦争中だから仕方がないか。俺はギーシュたちと先生たちに一礼して操縦席に乗り込んだ。コルベールの魔法でプロペラが回り始める。操縦桿を握ると、ルーンが輝く。いつも通りだ。だが、謎電波が送ってきた情報は、初めて触ったときと違う情報だった。『只今武器名:『紫電改』の情報を更新中です・・・・・・・・・・更新完了しました』喋る剣の説明が変わったときと同じ声が、俺の頭の中に響く。『【紫電改】:ねんがんの ねんりょうを てにいれたぞ! 固定化の呪文が効いている為、各部の劣化もなくかなり良好な状態の戦闘機。現在の燃料は『コルベール製ガソリンVer.2』。本来この機体に入っていたガソリンや、Ver.1のガソリンより遥かにオクタン価は高い。よって、それらのガソリンを使用したときよりは性能は良いのだが、残念だけど、このガソリンはハイオクガソリンじゃないんですよね。とても惜しいと紫電さんも嘆いています。なお、現在のコルベール製ガソリンのオクタン価は90ジャストです。本当に惜しい!ハイオクまでもう少しですが、そもそも此処まで上げれたのって普通に偉業ですので称えるべき。一体何を混ぜて錬金したらこうなったレベルです。でも惜しい。惜しいけど現実は非情なので、ハイオクガソリンを入れたときよりは若干性能も落ちます。とはいえ本当に若干。このガソリン自体は本当に高品質』ガソリンの話ばっかりじゃねえか!?というか紫電さんってだれよ!?惜しいって何よ!?しかしやっぱりハイオクじゃないのか。それは残念だが、僅かな情報だけでここまでオクタン価を上げたコルベールはやはり天才といっても過言ではない。これで電波は終わりと思ったらそうではなかった。『なお、このガソリンを使用しての紫電改の最高速度は627km/hほど。なお、本来入っていたのでは579km/hで、コルベールガソリンVer.1では560km/h程度。おい、どんだけ速さアップしてんだ!これ魔改造レベルだよ!でもハイオク入れたら普通に660km/h以上で飛びますんで其処の所はヨロシクお願いします』つまり紫電改からすれば、『これが俺の本気とは思わないことだ、ワハハハハハ!』ということか。という事は速さからすれば同時期に製作された日本の戦闘機の「疾風」の試作機と同じぐらいか。それっていいんじゃないのか?というか、この電波が驚いているのは新鮮だな。あと、何がよろしくなのかはさっぱり分からん。・・・とりあえず学院に戻ったら、コルベール先生にまだ改良が必要とだけ言っておこう。俺はそう思い、紫電改を離陸させた。風のスクウェアメイジのギトーが発進の協力をしてくれたため、物凄く離陸が簡単だった。紫電改でルイズやアンリエッタのナビを受けながら王宮へと飛ぶ俺たちだが、さっきから気になっていたことを聞いた。「姫様、なんでそんなドレス姿なんですか?」アンリエッタは眩いほどのウエディングドレスに身を包んでいる。此処までの一連の出来事で、そこらかしこが破れていたり汚れたりしていたが、それでも彼女の輝くような美しさが曇るわけではなかった。「本当は、今日がゲルマニアへ向かう予定でしたの。そんな時に・・・」そんな時に宣戦布告とか災難にも程がある。「私も本来明日からゲルマニアに行く予定だったんだけど・・・どうやら延期か中止のようね」何でそんなに嬉しそうなんだお前。戦争だぞ?「詔、まだ全然考えてないのよ。どう考えても素晴らしいのが浮かばないの」依頼した当人の目の前で暴言を吐く我が義妹。アンリエッタはクスクス笑っている。「素晴らしくなくても良いから言ってみろ」「そうよ、ルイズ。結婚式はまだ始まっていないのだから、まだ考えているものでもいいからわたくしに聞かせて?」「ひ、姫様がそうおっしゃるのなら・・・」ルイズは咳払いして、深呼吸をした後、詔の試案その2を語りだした。「この麗しき日に、始祖の調べの降臨を願いつつ、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。畏れ多くも祝福の詔を詠みあげる」おお、今度は流石に噛まなかった。まあ、ゆっくり詠みあげているようだし、噛む心配はないか。次は四大系統に対する感謝の辞だったな。「火よ、能天気に幸せを見せ付ける男と女をいっそ燃やしたまえ」俺とアンリエッタは同時に噴出した。ルイズは尚も続ける。「水よ、我の恥ずべき過去をいちいち穿りかえすわが使い魔を沈めることを希望する」俺はルイズに命を狙われるほど慕われているようだ。「風よ、いっそ全てを吹き飛ばせ」破滅願望!?「そして土よ、この歳になってお漏らしをしてしまった我を黙って埋めたまえ・・・どうよ」「お前一人で埋まってろ!?」「やっぱり駄目なのね」「姫様、結婚式の詔、今からでも遅くない、人を変えてください。コイツは結婚を祝う気がさらさらない」「いいえ、一度頼んでしまったことはそう簡単に訂正できないのです・・・どうしよう・・・」戦争以外にも問題があったことが発覚して頭を抱えるアンリエッタ。ルイズも自分の詩的センスの無さに頭を抱えている。そんな二人の様子に喋る剣は、「この国は大丈夫なのかね、色んな意味で」と呟くのだった。タルブの村の村民達は、村の衛兵やタルブ領伯のアストンなどを除いて、皆、南の森に避難していた。その避難している村民たちの中には、帰省しているシエスタの姿もあった。シエスタはタルブの村の方を振り返る。大きな戦艦が数え切れぬほど飛んでおり、轟音と爆発がここまで聞こえてくる。戦艦の他にも、幻獣などが飛び回っている。故郷の村や草原はその幻獣の一つ、竜によって焼かれた。故郷がこれ程あっけなく焼かれていく様子を見て、シエスタは立ち止まって呆然としていた。そんなシエスタに声を掛ける者がいた。「おい、立ち止まるな。ここはまだ安全とは言えないんだ。いまはしっかり前を向いて歩きなさい」言葉は厳しいが、内容はシエスタを励ますようなものだった。シエスタは自分に声をかけ、自分の肩に手を置く騎士を見た。シエスタは頷き、前を向いて歩くことにした。シエスタが歩いていくのを見送った騎士は、タルブの村の方向を見た。真っ赤に燃える村や草原を見て、歯噛みする騎士。自分が率いる部隊の訓練の為の遠征の帰りに起こった此度の宣戦布告。ラ・ラメーが粘ってくれたお陰で、この周辺を統治するトリステイン貴族たちの戦艦や、周辺を警備する軍艦が続々と現れ、アルビオンの戦艦と戦闘を行なっている。程なく本軍の隊も合流するだろう。タルブの草原付近にいた自分たちはタルブの村のアストン伯に村人たちを避難誘導及び護衛するように頼まれた。アストン伯は死ぬ気だ。自分たちも加勢すると言ったが、『君たちは、タルブの村の命を守ってくれ。建物が壊れて、たとえ私が死んでも・・・村人たちが生きていれば、村は死なないからな』そうは言うが、十数人の人数でどうするのか?無駄死にではないのかと騎士は思った。タルブの村は焼かれているが、アストン伯がどうなったかはわからない。「祖国の領土が焼かれるのを黙って見ていることしかできないのか、私は・・・!!」トリステイン銃士隊隊長である騎士、アニエス・シュヴァリエ・ド・ミランは赤く染まるタルブの空を見ながら拳を握り締めた。大きな風竜に跨ったワルドは、暗い笑みを浮かべ、かつての祖国に火を放った。彼の誇る風竜はブレスの火力こそ、自分が直接指揮を執る竜騎士隊の火竜に劣るが、スピードに勝っている。『閃光』の二つ名を持つ彼にとっては、風竜こそ自分に相応しいと思って選んだのだ。アルビオンの竜騎士は精強だ。ワルドは竜騎士隊の指揮を任せれていた。二十騎とは少し少ない気がするが、それでも街や草原を焼くには充分であり、かつて自分が指揮していたグリフォン隊とは比べ物にならないほどの幻獣の性能差があった。このタルブの村を焼き尽くし、続いてラ・ロシェールまでも飲み込む予定だったのだが・・・「予想外だな・・・敵の展開が速い」やはり宣戦布告の際のあの戦闘が予想以上に長引いたせいだろうか。ここタルブの村は既に大艦隊戦の様相を見せていた。まさかこちらが戦闘を仕掛けてくるのを予め見越してでもいたのか?それともあの馬鹿な指揮官のおざなりな戦略を見抜かれ、強気で来られたか?最初の戦闘で数艦撃沈されてしまった所で気づくべきだったのか?もっと兵力を持ってくるように進言するべきだったか?ワルドがトリステイン軍に入ったときには幸運にもこれ程の規模の戦は行なわれていない。国家間の大規模な戦争は、ワルドは初体験なのだ。若くして魔法衛士隊のグリフォン隊隊長まで上り詰めた彼だが、当初は「若すぎる」という理由で難色を示す者もいた。だが、当時のトリステイン王が、新たな時代へ進むためにと、ワルドを隊長に任命するように決めたのだ。そんな裏事情などワルドは知らず、ただ、自分の実力なら当然と内心ほくそえんでいた。だが彼よりも戦闘能力が高く、優秀な軍人や貴族など、トリステインには結構いるのだ。今正に、タルブの村に到着し、戦闘をはじめた貴族たちは正にその筆頭とも言える存在ばかりだった。そして、現在近づいてきているトリステイン軍本艦隊には、ワルドが足元に及ばないような軍人どもがうじゃうじゃいるのだ。そんな軍人がいるのにトリステインが小国なのは、先代までの王が、侵略戦争を嫌っていたからである。先々代のトリステイン王など、『領土が広がったらその分お前ら仕事増えるけどいいの?今のままでいいじゃん。ゲルマニアがちょくちょくうざいし、戦いには苦労しないだろ。生活にも全然問題はないじゃん』とまでいったと言う記録が残っているほどである。なんて王だ。要は防衛戦争なら嬉々としてやる様な集団だったのだ。なお、ゲルマニアとの戦争の際、大抵発端となるのは、ルイズとキュルケの実家での諍いである。今回の場合、仕掛けてきたのはアルビオン軍であり、しかもトリステイン領地の村を焼いてしまうという暴挙を侵した。トリステインとしては立派な防衛戦争の建前がとっくにできていたのである。勿論兵器の質はアルビオンが上だが、それを使う指揮官が無能では宝の持ち腐れである。そのお陰で初戦で戦艦数隻を撃沈されると言う大失態を行なったにも拘らず、ジョンストンは自分の命令に従わないからだと切り捨てた。ラ・ラメーは遺言ついでに、『敵艦性能は凄まじいものがあるが、敵指揮官は無能也』というメッセージを本国に送っている。数の差でラ・ラメーは命を落としたが、じゃあ、それより多い軍勢ならどうだよ?というノリでトリステインの大体四十歳以上の貴族たちは嬉々としてタルブの村に、トリステインの平和を脅かす無礼な愚か者を成敗しにきたのである。プライドの程よく高い貴族たちは、我先に功績を挙げるためにやって来たという次第である。お前ら、自分たちの領地はどうした。しかしその結果、タルブ上空はありえないほどの艦隊戦になった。若干トリステイン側が押し気味だが、アルビオンも『レキシントン』号の射程外からの砲撃やワルド指揮の竜騎士隊の活躍で戦況を五分にしている。クロムウェルにとってはこの艦隊は捨て駒でしかなかったため、これでも善戦している方だった。クロムウェルの本命は屍兵を使ってのアンリエッタ誘拐だったが、この時まさかその目論見が破壊されていることは知るはずも無かった。勝利の大前提がすでに崩壊している事を誰も気づかず、アルビオン艦隊の眼前のトリステイン艦隊の後方から見える影をワルドは歯噛みして見つめた。あの大艦隊は間違いなく、トリステイン本国のトリステイン主力艦隊である。自分が魔法衛士隊所属のとき、その艦隊の演習を見たことがあるのだ。「だが・・・負ける気は毛頭無いよ、トリステイン貴族諸君・・・」ワルドは猛禽類のような獰猛な目を爛々と輝かせ、竜騎士を展開させた。が、直ぐに後悔した。主力艦隊から続々と出てきたのは百を超えるトリステインが誇る竜騎士隊、そして自分がかつて指揮をしていた魔法衛士部隊のグリフォン隊、更にヒポグリフやマンティコアに騎乗した兵などがこちらに向かって突撃、或いは魔法を仕掛けてきた。ワルドは一斉に竜騎士隊に攻撃指示を出した。火竜の強力なブレスがトリステイン竜騎士隊に襲い掛かる。だが向こうはこちらの5倍以上の数で一斉にブレスを吐き出した。アルビオンの火竜の錬度はトリステインとは段違いだ。数で劣ろうがこのくらいではビクともしない。しかし、敵は竜騎士隊だけではなかった。「隊長、いえ、逆賊ワルド。お命頂戴します」かつて自分を補佐していたグリフォン隊の兵士が自分の背後に回りこんでいた。自分が教えた動き、戦い方が自分に襲い掛かる。ワルドはその攻撃を避ける事にした。グリフォン隊は一撃離脱戦法を行なっていた。こんな戦い方は自分は教えていない。まさか、新しい隊長がこのような戦い方を推奨したとでも言うのか?疑問に思っていると、今度はマンティコアに乗ったメイジが襲い掛かってきた。ワルドはそのメイジの顔を見て、哂った。「ほう・・・!貴方まで出張っていますか、トリステイン魔法衛士隊マンティコア隊隊長、ド・ゼッサール!」「祖国を裏切って直ぐにその祖国を焼きに来るとは恥知らずここに極まれりだな、ワルド!」「これはこの世界を一つにするためのいわば掃除のようなものだよ、ド・ゼッサール。愚かな民衆は消え、我々のような有能な貴族によって、世界は生まれ変わるのだ!」「愚かを通り越してただの馬鹿だよ、貴様は!」「風竜相手にその程度の幻獣で挑まんとする君こそ愚か者だよ!」「抜かせ。あと、訂正をしてもらおうか、ワルド。今の私は、トリステイン魔法衛士隊マンティコア隊『副』隊長だ」「何・・・?」瞬間、烈風が戦場を駆け抜けた。(続く)【後書きのような反省】お詫び。「虚無」と「先住」については完全に筆者の勘違いです。謹んでお詫びいたします。