三章
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(聞きたいのはこっちだ)
焔は今目の前にいる男を見ながらそう思った。
年齢は20ぐらいで身長は175ぐらいだろか、着物の間から見える胸板はがっちりしていて。目つきは鋭く髪型は肩まである長髪で後ろで縛っている。しかしこのご時世に黒い着物を着た人が刀を差して夜の住宅街を歩く姿などあまり見たことない
「いやー凄いなお前」
(ん?)
「ホロウの反応があったから来てみればいくら下級のホロウとは言えいい物を見せてもらっ「ちょっとまて」ん?」
「いつから見ていた?」
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焔から絶対零度の声が響いた
「えーとお前がなめるなぁって言ったあたりから」
(ほぼ最初じゃねーか)
「なんで助けに来なかった?」
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焔は内心今なら目が合っただけで人を殺せると思った
「いや、その、入りずらいなーと思って」
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ぶち
「そんなこといってる場合かこの馬鹿!!」
「馬鹿とはなんだ馬鹿とは「なにか言ったか?」いえなんでもありませんすみませんごめんなさい」
(ふんまったく。それにしても)
焔は改めて思った
(さっきの化け物…ホロウだっけか?それを弱っていたとは言えオレに気づかれずに一撃で倒すとは…こいつ何者だ?)
「さっきアンタホロウとか言ってたがホロウっていうのがこの化け物なのか?オレはどうしてもう一人のオレと鎖で繋がれているんだ?そもそもアンタは誰なんだ?」
焔は今までの戦いの中で感じたことや目の前の男に関する疑問を一気にぶつけた
「いきなりそんなに言われてもなぁ、順を追って説明するからちょっとと落ち着け」
そう言って目の前の男は焔に深呼吸するよう指示した
「いいか?まずはじめに本来お前らが言う幽霊とはこの世に二種類ある、ひとつは別に危害はあまりない整と呼ばれる霊で少しでも霊感があれば視える」
「そしてもうひとつはお前が化け物といったさっきのあれだ。名前は虚と言ってな、魂葬されなかった…お前らの世界で言う成仏し切れなかった霊のなれの果てだ。普通ならまず肉親の魂を食うはずなんだがな、お前を襲ったってことはすでに…」
焔は身震いがした。今自分が戦った虚はすでに肉親の魂を食っているのだと思うと今の自分があるのは人生の九割がたを過ごしてきた武術の日々があったからだ。もしそれがなかったらと思うと…ぞっとした
「それでお前が何でもう一人の自分と鎖で繋がっているかというと、多分虚の影響かなんかで肉体と魂が分離してしまったからだと思うんだが、心当たりはあるか?この鎖は因果の鎖って言ってな。これは肉体と魂を繋ぐものでこれが切れればお前らの世界で言うと死ぬってことになる」
そういって男は鎖をジャラジャラと弄びはじめた
「!!ちょっちょっともっと気をつけて扱えよ!!」
「大丈夫大丈夫これはそんなに簡単にこわりゃしねーよ。つまりお前は今幽体離脱の状態ってことだ。意識して肉体のほうと自分を重ねれば元に戻れるぜ」
焔は言われたとおりにやると自分の体に戻れた
「おぉーこりゃすげーすげー戻れた戻れたサンキューな」
焔はやっと心のそこから安心できた
「なあに、それが俺達死神の仕事みたいなものだしな。ちなみに虚の退治もそのうちのひとつだ」
(死神?)
「それで―――」
焔は一呼吸おいて
「―――アンタは誰なんだ?」
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「おれか?オレはソウルソサエティの護廷十三隊二番隊副隊長、及び隠密機動隊刑軍統括軍団長補佐。坂之上劉研(さかのうえ りゅうけん)だ。本来ならお前みたいな一般ピーポーには虚のことを含めて今まで話したことはすべて機密事項なんだぞ」
「それじゃどうして俺に教えてくれるんだ?「ふふふふそれはな」?」
そう言って劉研は懐からライターのようなものを取り出して焔の目の前に掲げた
「こうゆう物があるからさ」
ボン!!!!
目の前が真っ暗になっていく
「死んだら会おうぜ―――――」
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「それにしても」
劉研は目の前に倒れている焔を見ながら
「こいつ戦っているとき息ひとつあがってなかったな、珍しいこともあるもんだ、本来なら初めてのやつは息苦しくなるはずなんだが…しかしこいつはこれからまた普通の人間に戻る、死んだら死神にでもなるようさそってみるか?」
そう言って劉研はその場を立ち去った。しかし劉研は気づいていない。
焔が
生身でも
劉研が
見えたことを
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あとがき
どうもやーやー丸です。今回は説明的でだらだらと終わってしまいましたが次からはちゃんと話が進むようにしていきたいと思います。どうでもいい話ですがBLEACHの記憶置換がメン・イン・ブラックのニューラライザーとかぶってしまうのは私だけでしょうか?
感想など頂けたら幸いです