夜が開け、レイフォンは朝一番に錬金科を訪ねた。
昨夜の戦闘で破損した錬金鋼をなんとかしてもらうためにだ。
「これはまた……派手に壊れたねぇ」
朝食の菓子パンを齧っていたハーレイは、レイフォンの持ってきた錬金鋼を見て目を丸くする。
「見事に粉砕されている」
錬金鋼は戦闘中に壊れたため、復元状態のままだった。
実際、ここまで壊されてしまっては基本状態に戻すことは出来ない。
錬金鋼は、粉砕部分を指でつつくと、脆い石の様に簡単に剥落してしまう。
「修復は無理だね。新調した方が早いよ」
「ええ、お願いします」
「ん、了解。データは残っているから、すぐに作れるよ。管理部とかの手続きはこっちでしとくから」
「あ、すいません」
なにからなにまで世話になり、申し訳なさそうに言うレイフォンにハーレイが苦笑した。
「いいよ。これでも第十七小隊の装備担当だからね。それに、複合錬金鋼のほうで登録の手続きとかもしないといけないし……もうさ、キリクがこういうの全然だめでさ。全部僕がやるはめになるんだよね」
肩をすくめるハーレイだったが、不意に『そうだ』と手を叩く。
「あれの調整、今やっちゃおうか?」
「いいんですか?キリクさんいないですけど」
あれとは、複合錬金鋼の簡易版の事だ。
これを作るために、レイフォンはハーレイやキリクに嫌と言うほどデータを取られた。
「いいよいいよ。最終調整は殆ど僕がやるんだし。それにおっつけ来るでしょう」
そういうと、ハーレイは研究室の奥の棚から錬金鋼を引っ張り出した。
それを手渡されると、ずっしりとした重さが腕に伝わってくる。
密度が高いのだろう。軽量化が出来たとは言え、普通の錬金鋼の三倍はありそうだ。
「カートリッジ式を排除した分、この間よりも断然頑丈に出来ているよ。ただ、一度配合を決めてしまうと、もう他の組み合わせを使えないって弱点もあるけどね。レイフォンみたいにいろんな剄が使えるタイプにはそっちの方がいい気もするんだけどね。形なんかもそれぞれの錬金鋼に記憶させといて、用途に合わせて変えることも出来るし……ただ、これでも流石にレイフォンの全力の剄には耐えられないけど……」
「でも実際、そんなに器用には使えませんよ」
「そうかな?うーん……」
「それに、剄の問題に関してはすぐにどうにかできるとは思ってませんでしたし。僕が前に使っていた天剣が異常すぎるんですよ」
そんな事を話しながら、復元鍵語の声紋と剄紋の入力を済ませる。
剄紋はひとつだけ。鋼糸は入っていない。
「本当は二種類記憶させたかったんだけどね。錬金鋼の組み合わせで形態と性質を変化させるのが複合錬金鋼の長所でさ、簡易版を作る時に、どうしてもその設定に手が出せなかったんだ。出したら、もうバグだらけになっちゃって」
「いいですよ。青石錬金鋼があるんだし」
実際、鋼糸が対抗試合で使えないのに、複合錬金鋼にそれを求めても仕方ない。
ないことを祈るが、ハーレイ達が対汚染獣用のものを開発しているのでそれに期待である。
「じゃあ、ちょっと復元してみて」
ハーレイに促され、復元する。
手の中野錬金鋼が熱を帯び、一瞬で形を変える。
「……え?」
だが、その形にレイフォンは驚愕した。
「これ……刀ですよ」
「そうなんだよ」
それはレイフォンがいつも使う剣ではなく、刀の形だった。
ハーレイが、首を傾げるように言う。
「キリクがその形にしちゃったんだ」
「……変更、出来ませんか?」
「駄目だ」
ハーレイではなく、不機嫌そうな声に否定された。
レイフォンは振り返った。気配には気づいていた。
彼のやってくる特徴的な音、車椅子の音もハーレイよりも早く聞こえていた。
「それは、その形がもっとも相応しい」
キリクは不機嫌そうに、レイフォンを睨みつけていた。
彼もまたフェリと同じように、無表情ではなく不機嫌そうな顔がデフォルトなのだろうが。
それでも、レイフォンの言葉に多少の苛立ちは感じていたのかもしれない。
「キリク、珍しいね」
「こいつの仕上げには立ち会うと決めていたからな」
そう言ってキリクは、散らかった部屋の中を器用に車椅子を進めていく。
「分類としては剣も刀も同じになるかもしれないが、その働きは大きく違う。剣は叩き切り、刀は切り裂く。切ると言う行為は同じでも、そのために必要な動作が違う。お前の動きは切り裂く方だ。この間の汚染獣戦において、あれは巨刀と言う刀の形をしていたが、その刃は剣をベースにしていた。今度は違う。完璧に切り裂くためのものにした」
レイフォンの持つ錬金鋼を見ながら、キリクは淡々と言う。
そのためにレイフォンから、膨大な量のデータを取ったのだ。
「こいつには実家に秘蔵されている名刀のデータを入力した。通常の錬金鋼ではその威力を再現できなかったが、こいつならそれに近い物は出来るだろう。お前を最強にするための最高の道具だ。それを手に入れる事が、不満か?」
「そう言う訳じゃ……」
「なら、なにが不満だ?」
煮え切らないレイフォンの反応に、キリクの表情が更に不機嫌そうになった。
だが、レイフォンは答えられない。
「お前は、武芸者達全てが望む領域に立つことが出来る人間だ。なのにそのための道具を拒むというのが俺には腹立たしい」
車椅子がギシリと鳴る。看れば、キリクが車椅子についている車輪の握りを硬く握り締めていた。
その体にはわずかだが、剄が走っている。だが、その走りは鈍く、レイフォンが見た剄の色も濁っている。
剄脈に異常をきたしているのだろう。死に至るほどではない。だが、足が使えないことに関係しているかもしれない。
足が使えなくなるような事故に合い、そのために剄脈が異常をきたしたのか、それとも剄脈の異常のために足が使えなくなったのか……それはレイフォンからは気軽に聞けないし、キリクも話そうとはしない。
だが、元は武芸者だったであろう彼は、その事を本心から悔しがっている事がわかる。
「この場所で、学園都市でお前が本気を出す必要もないだろう。だが、それならどうして汚染獣の戦いでもそうした?お前にとっては、それすらも本気になる必要のない相手か?」
そんな訳がない。老生体との戦いは、レイフォン自身死ぬかもしれない可能性と隣り合わせの戦いだった。
だからこそ本気で戦った。なにがなんでも生き残るつもりだったから、必死で。
それでも、刀は使わなかった……
「……どうして、そこまで刀を拒む?」
「拒んでなんて……」
「いいや、拒んでいるな」
弱々しいレイフォンの反論を、キリクは跳ね除ける。
「お前は剣を握る事を選んでいる。刀で戦う事がお前の本質にもかかわらず、だ。その事がお前が刀を拒んでいる事の証明でなくて、何だと言うんだ?」
昨夜、戦闘を行ったハイアがいった言葉を思い出す。
『なんであんたが刀を使わないのかが気になるけど……』
デルクの兄弟弟子に育てられたと言う、傭兵団の団長。
その実力は、若くして団長を務めるのに相応しいものだった。
そして、鋼鉄錬金鋼の刀。動き共にデルクと、デルク・サイハーデンと同じものだった。
疾影からの高速攻撃はデルクが得意としていた攻撃パターンだ。
故に、グレンダンにいたときの記憶をいやでも思い出させてしまう。
ツェルニに来た事に後悔はないし、良かったと思っている。だが、グレンダンでの出来事はそう簡単には割り切れない。
天剣なんてどうでもよかった。名誉なんてどうでもよい。
だが、グレンダンに残してきた養父と家族達については簡単には割り切れない。割り切れるわけがない。
刀で戦う事が自分の本質。そうだ、その通りだ。
初めて手にした武器が刀だった。木で出来た模擬刀で、それで何度も打ち込みの練習をした。
それが、レイフォン・アルセイフの武芸者としての原点だ。
武芸を続ける事に迷いはない。なにがなんでも護りたいと決めた人がいるから。
だが、刀は、刀だけは……その事については5年前に結論付けたはずだが、レイフォンの中には未だに靄がかかっているように渦巻いていた。
「どうしたんですか、こんなところで?」
「え……?」
いきなり、声をかけられる。
ボーっとしていたレイフォンにかけられた声の主は、フェリだった。
時間は現在昼休み。そして場所は、練武館の訓練室。ボーっとしていたレイフォンが、気づかないうちにここまで歩いて来たらしい。
「何時まで経ってもフォンフォンが来ないから、あの3人が心配していましたよ」
「あ……」
フェリに言われ、レイフォンは口を開く。
昼食はレイフォン、フェリ、メイシェンとナルキ、ミィフィの5人でとるのが日課だ。
故に、来ないレイフォンを心配して、フェリが探しに来たのだろう。
「一応、昼休みは有限だからあの3人には先に食べておくように言いました。ですが、私の場合はフォンフォンが持っているので、まだ食べていません」
「あ……」
更にレイフォンが大きく口を開く。
ここ最近のフェリの弁当を作っていたのは自分であり、当然自分がいなければフェリは食べられない。
その事を失念しており、レイフォンはすぐさま謝罪する。
「すいません……」
「それはいいですから、早く食べましょう。昼休みが終わってしまいます」
時間的にはまだ余裕があるが、フェリに言われてレイフォンはバッグから弁当を取り出す。
移動するのも面倒なので、訓練室で食べる事にした。
弁当を広げ、そういえば昼食を2人で食べるのは初めてだと言う事を今更考える。
「で、どうしたんですか?」
「え?」
そんなレイフォンに、フェリは弁当を食べながら再び尋ねてきた。
「何か悩んでいたようですので。それとも、体調でも悪いんですか?」
「いや、別に体調は悪くないんですけど……って、フェリ!?」
体調の事について否定するレイフォンだったが、フェリの行動に驚愕する。
フェリが弁当を食べる手を中断し、レイフォンに顔を近づけた。
触れるレイフォンの額と、フェリの額。
互いの呼吸が触れるほどの至近距離に、レイフォンは顔を赤くしたままおろおろとしている。
フェリは無表情だが、やはり、多少は動揺しているようで真っ赤とはいかないが、顔は赤かった。
「……熱は、ないみたいですね。こう言う時には、こうやって確かめるとよいと前に本で見ましたから」
「そうなんですか……」
額を離し、誤魔化すように言うフェリと、まだ顔の赤いレイフォン。
さっきまでは熱はなかったが、別の意味で発熱しそうである。
「では、やはり悩み事ですか?」
「まぁ……たいした事じゃないですが」
「そうは見えませんけどね」
食事を再開しながら、フェリが尋ねる。
その言葉に、レイフォンは再開した手をすぐに止めた。
「フェリには敵わないなぁ……本当にたいした事じゃないんですが、まぁ……少し」
「よかったら……話してはくれませんか?力になれるかどうかはわかりませんが、話すだけでも気は楽になるものですよ」
「はぁ……つまらない話ですが」
レイフォンはため息をつき、フェリに話す。
錬金鋼の修復に行き、キリクに刀を使うように言われた事を。それをレイフォンが拒んだ事を。
話したのは、彼女がレイフォンにとってとても信頼できる人物だから。
何より、彼女に言うだけで本当に気が楽になってきたから。
だからこそレイフォンは、フェリの言葉に素直に答えた。
「話でもわかりますが、フォンフォンはやはり刀を拒んでますね。どうしてです?」
「それは……」
キリクには答えられなかったが、不思議とフェリには言える。
自分の過去を知っているし、何より彼女に隠し事をするのは後ろめたかった。
「僕が闇試合に出ていたことは知っていますよね?」
「……ええ」
孤児院を潤すため、金を稼ぐためにレイフォンは非合法の賭け試合に出ていた。
それがグレンダンを追放されたきっかけになるのだが、その事についての後悔は今でもない。
「それに出るまでは、天剣授受者になる前までは刀を使っていたんですよ。僕の養父さん、デルク・サイハーデンに刀を、サイハーデン刀争術を教わり、その刀には誇りを持っていました」
レイフォンの武芸者としての始まりで、グレンダンでも数少ない良い思い出。
孤児だった自分に名を与えてくれ、我が子として育ててくれたデルク。
彼には感謝しており、そして教えてくれた技、サイハーデン刀争術には誇りを持っていた。
だが、その誇りがある意味問題だった。
「でも、僕は賭け試合に出ることを決めた。その事自体は後悔はないですし、孤児院を養うために必要なことだった。だから天剣と言う名誉を利用してお金を稼いでいたんですけど、それはやはり武芸者としては許されないことで、育ててくれた養父さんを裏切る行為です。だから僕は……刀を捨てました」
それはけじめ。
レイフォン・アルセイフは刀に、サイハーデン刀争術に誇りを持っていた。
だからこそそれを汚したくはなく、天剣になり、闇試合に出るようになってから刀を使うのをやめた。
「結局は闇試合のこともばれて、ガハルド・バレーンの件もあって、僕はグレンダンを追放されました。けど、だからと言って、だからこそいまさら刀を握るわけにはいかないんです。僕は、養父さんを、家族を裏切ったから……だから……」
痛ましそうに、辛そうにレイフォンはつぶやく。
それほどまでにデルクの事が、サイハーデン刀争術が好きだったのだろう。
「……フォンフォン。あなたは結局、どうしたいんですか?」
「え……?」
「刀を拒む理由はわかりました。ですので、ひとつ聞きます。あなたは刀が、サイハーデン刀争術が嫌いなんですか?」
「嫌いなわけ、ないじゃないですか……」
「なら、あなたは刀を持つべきだと思います」
フェリの言葉に、レイフォンは息を呑む。
冗談なんかで言っているわけではない。もとよりフェリにそういった趣味はないし、レイフォンの話を聞いた上での、真剣な意見だ。
「どうして……ですか?」
フェリの言葉に、レイフォンはとても緊張したように問う。
「フォンフォン、あなたは刀を持った方が本来の力を引き出せるんですよね?」
「それは……でも、そんなのは些細なものですよ」
別に武器を剣から刀に変えたところで、レイフォンが劇的に強くなるわけではない。
剣と刀に関する武器の性能の違いに関しては、それが生まれた当初ならともかく、現在の技術ではそれほどの違いはない。
形状的な理由で剣より刀の方が切ることにおいて優れているのは確かだが、だからといって刀の切れ味を剣で再現できないと言うわけではない。
これこそが技術の進歩であり、だからこそレイフォンは剣を使っていたが、天剣授受者として幾多の汚染獣を屠る事が出来たのだ。
「それでも、です」
だが、刀を持った方がいいのは確かである。
劇的には変わらないだろうが、それでもレイフォンは強くなる。
死の可能性が隣り合わせな汚染獣戦において、生き残る可能性が増える。
「私は、あなたを失いたくはありません。例え百分の一でも、億分の一でも強くなれるのなら、生き残る可能性が上がるのなら、私は刀を持つべきだと思います」
その言葉が、どうしようもなく嬉しかった。
フェリが自分のことを想って、言ってくれた言葉。
その言葉にとても暖かいものを感じつつ、それでもレイフォンを動かすには至らない。
「でも、僕は……」
考えるのは養父のこと、家族のこと。
レイフォンは家族を裏切った。そのことに負い目を感じ、刀を使うことを禁忌としている。
フェリの自分を想っての言葉は嬉しい。
だが、レイフォンは……
「怖いんですよ……僕は、みんなを、兄妹達を裏切った。リーリンは庇ってくれたけど、みんなには裏切り者と、卑怯者と言われました。養父さんは何も言いませんでしたよ。僕を叱る言葉も、もちろん慰めの言葉も。はは、なにを期待してるんでしょうね?僕がやったのは許されないことですから、仕方ないことです。それが原因で、武芸をやめようとさえしました……でも、でも、僕は……」
恐怖していた。
武芸を続けると決めたレイフォンに、養父達がなにを今更と思ったりしないか。
その上刀など、どの面を下げて使えるというのか?
フェリを護りたいから、フェリと出会ったこのツェルニを、知り合った人達を護りたいと思ったから、レイフォンは武芸を続け、剣を取った。
だが、刀は取れない。怖い、恐いのだ。
レイフォンは今にも泣いてしまいそうな表情で震えている。
また養父に拒絶されるのではないか?
突き放されてしまうのではないか?
フェリのためなら例え、この世界の全てを敵に回してもかまわないと考えるレイフォン。
だが、自分のことに関してはそうはいかない。恐怖し、みっともなく震えている。
そんな、今にも泣いてしまいそうなレイフォンを抑えるように、震えを止めるように、フェリは優しく抱きしめた。
「ふぇり……?」
「大丈夫ですから……フォンフォン」
心臓がドキンと高鳴る。
フェリの小さな体が、レイフォンの体を包むようにまとわりついている。
頬にはフェリの頬が触れ、声が耳元に響く。
彼女の熱い息遣いが、耳に当たった。
「すいません、少し深入りし過ぎました。でも、これだけは覚えて置いてください。私は、なにがあってもあなたの味方なんですから」
泣きそうな子供を慰めるようにフェリが言う。
その言葉がレイフォンを癒していく。内に渦巻いていた気持ちが落ち着いていき、今は気恥ずかしさだけを感じていた。
だが、ドキドキと心臓が鼓動し、今度はどうすればいいのかと感情が渦巻く。
これはあれだろうか?このまま押し倒してしまっていいのだろうか?
しかしここはあれだ、一応訓練室だ。誰かが来るなんて思えない。
今は昼休みだ。シャーニッドは遅刻魔だし、ハーレイは結局レイフォンが刀を拒んだため、新しい青石錬金鋼を作るために遅くなると言っていた。
ニーナが自主練で来る可能性もあるが、それはあくまで可能性で、流石に昼休みまでは来ないだろう。
これはなんだろう?やれと言う事か?
理性が否定し、冗談だと笑いたい気分だが、フェリの息遣いがどこか荒い。
そして自分の心臓が更に速く脈打つ。
高ぶってくる自分の感情。
「……………」
その感情に思いっきり水が差される。
訓練室の扉がノックされ、レイフォンの感情が一気に冷やされる。
フェリも離れ、どこか寂しさを感じながら『どうぞ』と促す。
「もういてくれたな、よかったよかった」
「フォーメッドさん?それに……」
「やぁ、レイとん……」
扉を開けて入って来たフォーメッドを見て、もう殺っちゃっていいだろうか?などと冷ややかに思いつつ、レイフォンはいかにも嫌々と言う感じでフォーメッドに連れてこられたナルキを見る。
どうやら昼食後、ナルキはフォーメッドに呼ばれたらしい。
「悪いが、少し時間をもらえるか?それから、隊長さんも呼んでくれると助かるんだが」
フォーメッドの言葉にいぶかしそうな表情をするも、フェリが念威端子を飛ばしてニーナを呼んだ。
「急な申し出、すまないな」
「いえ、それよりもお話というのは?」
「あまり大っぴらにしたくないからな、手短に用件を話そう」
現れたニーナに、フォーメッドは申し訳なさそうに言いつつ、背後のナルキをちらりと見た。
ナルキはやはり不機嫌そうで、不満そうだった。
「あ~まず、この間の隊長さんの申し出だが受けさせてもらう」
「本当ですか?」
「え?本当にですか?」
申し出と言うのは、ニーナがナルキを勧誘するために都市警の本署まで出向いたあの話だ。
それを受けるという言葉に、レイフォンとニーナは驚きを隠せない。
フェリはどうでもよさそうだが、ナルキを見ればこの話が彼女の本意ではないのは明らかだ。
「まぁ、条件が付くのだがね」
「やはりそうですか」
うまい話とは早々転がっているものではない。
そういうことだとニーナも、レイフォンも容易に想像することが出来た。
「そこらへんの事情を飲み込んでもらわないと、悪いが入隊の件は完全になしだ。そもそも本人にやる気がないからな」
「……彼女を欲しいのは事実ですが、当人にやる気がなければそれは逆に戦力低下に繋がります」
フォーメッドの言葉にニーナがハッキリと言う。
ぶっちゃけ、やる気がないことには間違いなく全小隊で1位の第十七小隊を率いてるだけに、無駄に説得力がある。
「うむ、それはわかっている。だが、うちの頼みを聞いてくれるなら、こいつもやる気は出してくれるだろうと信じるさ。それでも、もしそちらの判断で駄目だと思った時はクビにしてくれ。これからいう話もチャラにしてくれていい」
「課長っ!」
フォーメッドの言葉に、ナルキが怒鳴るように言う。
だが、フォーメッドはむしろ当然のように言った。
「当たり前の話だろう?いいか、警察の仕事には潜入捜査というものもある。十分にこなせなければ命にかかわるような仕事だ。学園都市でそこまで危険な捜査があるわけがないが、お前が将来、この都市を出た後も警察関係の仕事をしたいと思っているのなら、やってみて損はない仕事だ。潜入したら潜入先での自分の役目をこなす。やる気を出せと言われればやる気を出せ。出来なければそれで終わりだ」
叱るように言われ、ナルキが項垂れる。
いつもは姉御肌な彼女がこういう風に叱られるのをレイフォンは意外そうに見ていた。
「……さて、話を戻そうか」
咳払いで気を取り直し、フォーメッドはニーナに向き直った。
「で、話というのは?」
「ああ、まずは昨晩の話だ。レイフォン、昨日は助かった」
「逃がしてしまいましたけど……」
頭を下げるフォーメッドに、ハイアを取り逃したレイフォンは気まずそうに視線をそらす。
「まぁ、それは仕方ない。それに本来の目的の偽造学生は捕らえたし、品もある程度は抑えることが出来た」
「なんだ、また都市警の仕事をしたのか?」
ニーナの疑問に答えるように、彼女とフェリにフォーメッドが昨晩の捕り物のことを説明する。
「あの後、そんなことが……で、その違法酒の話が今でると言うことは、これからする話もその違法酒絡みなんですね?」
「そうだ」
いぶかしむフェリの言葉に、フォーメッドが頷く。
「まさか……小隊の生徒がそれに手を出したと考えているのでは?」
はっとした顔でたずねてくるニーナに、フォーメッドが重々しく頷いた。
「そのまさかだ」
「馬鹿馬鹿しい。小隊の生徒がそんなものに手を出すなんて……」
「考えられないか?今のこのツェルニの状況を考えても」
「む……」
ニーナの否定に対し、フォーメッドは隙を突くように言った。
「今掘っている鉱山を失えば、ツェルニはお終いだ。その水際が今年の武芸大会だ。小隊所属者には愛校心の強いものが多いし、ましてや自分達にのしかかる責任の重さを感じていれば、つい、手を出してしまう者がいてもおかしくはない」
フォーメッドの言葉に対し、レイフォンは納得する。
剄脈加速薬と言うのは、本来そういう時のために存在する。
例え自分を犠牲にしようと、負けられない戦いに勝つために使用する都市もあるのだ。
「……それは、予測でしかありません」
だが、ニーナはそれを認めたくないようだった。
だけどフォーメッドは、ニーナの言葉を否定するではなく、むしろ同意した。
「そうだな、予測だ。もしかしたらそこら辺の成績不振な武芸科の生徒が手を出したのかもしれん。剄脈加速薬の副作用が自分には来る筈がないという、確証不能な自信だけを頼りに手を出した馬鹿者がいるかもしれん。どちらもただの予測だ。だが。どちらの可能性が高いかといえば、俺は前者を押すがな」
「……小隊員が違法酒に手を出しているかもしれない可能性に、裏付けとなるものがあるんですか?」
それでもどこか会話に棘があり、認めたくなさそうなニーナだ。
「……品の進入経路を調べた時、ひとつの確証を得た。放浪バスにそのまま荷を積んで来たのでは、こちらのチェックを逃れられるわけがない。だが、それは商売用の話だ。そうではなく、個人への荷なら、しかもそれが少量ずつならチェックは甘くなる。偽装学生証が騙せるのは人の目だけだ。コンピューターまでは騙せん。なら、ここだけは本物の学生の住所を使っていたはずだ。本物の学生に荷を送り、それから偽装学生の元に集める。ここ1年間の個人宛の手紙、荷、全ての記録を調べ、頻度の多いものを調べていった。上位に記録されていたのは6人……」
そこまでしゃべり、フォーメッドはため息と共に言葉を止めた。
「ここから先は、話を受けてもらわなければ流石に駄目だ。ナルキの第十七小隊入り。そして目的の小隊を調べることの黙認と協力」
「受けよう」
フォーメッドの言葉に即答するニーナ。
そのあまりもの早さに、拍子抜けしたようにフォーメッドが尋ねる。
「いいのか?もう少しぐらいなら考える時間を……」
「必要ない。確証があるなら協力する」
その言葉に、フェリが小さく『めんどくさい』とつぶやいた。
それを流しつつ、一番の疑問をフォーメッドがニーナへ問いかけた。
「もしも、相手がこの都市を護るために違法酒に手を出していたのだとしたらどうする?守護者たるべき武芸者の意地が彼らをそうさせているのだとしたらどうする?やっていることは違法ではあっても、所詮それは危険であるからという理由で違法とされたに過ぎない。後がないというのならば使うべきだと言う考えだったらどうする?ツェルニには確かに後がない。彼らの自己犠牲がこの都市を救う可能性だったとしたら、どうする?」
どうしてここまでフォーメッドがニーナに問うのか?それがレイフォンには分からない。
ならばなぜ、その話を第十七小隊に持ってきたのだと思った。
だが、よくよく考えてみれば予想は出来る。おそらく、フォーメッドはいずれ来るに違いない葛藤に早い段階で決着を付けさせておきたかったんだろう。
都市のため……剄脈加速薬に手を出したであろう小隊員も結局はツェルニを護りたいがための行動なのだ。
手段は違えど、志は同じ小隊員同士。そんな彼らを前に、ニーナたちがどんな行動を取るのかを問うのだ。
「……何かを救うのに自分を犠牲にする。例え話なら美しいが、そんなものは独善に過ぎない。目の前の困難に手軽な逃げの方法を選んだだけだ。私は、この都市全てを護ると決めた。誰かを犠牲にしようなんて思わない。私自身を含めて、全てを護る」
ニーナはどこまでも真っ直ぐな言葉を、この場にいる全ての人物に向けて言い放った。
「……ここまで我侭な言葉は聞いたことがないな」
やれやれと、フォーメッドが首を振る。
「詭弁です。馬鹿です。現実的ではありません。それから、前回無茶をして倒れた隊長が言わないでください」
「うるさいぞフェリ!」
フェリの冷ややかな視線と言葉に、罰が悪そうにニーナが言い返す。
だが、フェリはその言葉を流しつつ、もしかしたら自分までこの捜査に巻き込まれるのではないかと1人見当違いな思考をしていた。
「だが、ここまで気持ちのいい言葉を聞いたのは初めてだ。改めて協力を願おう」
「……了解した」
未だにフェリの言葉に不機嫌そうだったが、とりあえずフォーメッドと握手を交わす。
「それで、相手は……」
「……6人。これは言ったな?そのうちの5人の名前は……」
フォーメッドがその5人の名前を挙げていく。その名前を聞いて、ニーナの表情が強張った。
「まさか……」
「5人への荷の送り元は全て同じ都市だ。だが、その都市は5人の故郷ではない。6人目の故郷だ。その6人目の名前は……」
レイフォンも、そしてフェリにもその名前に覚えがある。
小隊員だ。そして彼の名を、レイフォンはフェリによって聞いている。当然、ニーナも知っていた。
フェリも表向きには変化のない表情をしているが、何か考え込んでいる。
相手が小隊員なのは話を受ける前から分かっていた。だが、よりによって……
「ディン・ディー」
シャーニッドが所属していた第十小隊隊長、禿頭の青年の顔がニーナ達の脳裏に浮かんだ。
「……………」
第五小隊隊長、ゴルネオ・ルッケンスは見るからに元気がなく、重たい足を引きずるように自分の寮の部屋へと向かう。
その原因はやはり、前回の第十七小隊との合同任務の廃都市探索である。
『事故』によるシャンテの負傷。そのために彼女は入院し、現在第五小隊の士気は落ちている。だからセルニウムの発掘のために、現在対抗試合が中断されているのはありがたかった。
ゴルネオ自身も『事故』により負傷したが、シャンテに比べでば軽傷であり、通院程度で済んでいる。その通院程度の傷、胸を切り裂かれた怪我も今はほとんど完治し、生活に支障はない。
ただ、シャンテの場合はそうは行かなかった。頭、胸部以外を針のようなもので無数に貫かれ、腹部を蹴られたために肋骨が数本折れ、両肩の骨を砕かれ、断たれていた。
更には出血多量と言う、かなり人為的な『事故』にあったため、現在も病院のベッドで絶対安静という始末である。
大人しくする事が不得意なシャンテだが、流石にあの『事故』で体力を大幅に失ったのと、『事故』が原因で心に負った傷、トラウマにより不気味なほどに大人しくしているらしく、看護師などに迷惑はかけていないようだと一安心するゴルネオ。
今日も見舞いに行ってきたのだが、あんなシャンテ、今まで見たことがないという風に大人しかった。
ただ、帰ろうとするゴルネオを全力で引き止めたのはいただけなかったが……恐怖心により、1人で眠ることすら出来ないらしい。
流石にゴルネオが病院に留まる訳にはいかず困っていたところ、当直の看護師である女性がいつものように添い寝をするとかどうとかで話は決まった。
シャンテは野生的な行動、そして外見から女性の人気が高く、可愛い、飼いたいなどという理由から愛玩動物のように見られている。
そんなわけで迷惑ではないと言う看護師に感謝しつつ、ゴルネオは自分の部屋の扉を開けた。
開いて、気づく。
開くまで気づかなかったことに内心で自分を罵倒しつつ、ゴルネオはゆっくりと扉を閉める。だが、鍵はかけない。
カード型の錬金鋼を抜き出し、リストバンドに装着していつでも復元できるようにする。
油断しすぎた。ゴルネオはシャンテのこと、そして廃都市で知った驚愕の兄弟子の事実に気落ちし、ここ最近自分で言うのもなんだがまさに腑抜け状態になっていた。
そのことで確認の手紙を故郷のグレンダンに送り、今か今かとその返事を待っている。
あの言葉が、嘘であって欲しいという儚い願いを抱きながら。
だが、そんな状態だったからとして、自分はこの気配に気づいただろうか?
今まで気づかなかったことからも、相手の実力が只者ではないことが理解できる。
魔の巣窟であるグレンダンでも、天剣ほどではないがそれでも上位に入るほどの強さだ。
「誰だ?」
息を呑み、活剄を高め、いつでも戦闘体制に入れるようにして、ゴルネオは部屋の中に声をかけた。
「……ま、合格ラインさ~。出来ればドアを開ける前に気づいて欲しかったけど」
声はリビングからした。
「誰だと聞いている」
リビングの照明が灯った。ゴルネオは慎重に廊下を進み、リビングに入る。
リビングのソファには少年が座っていた。
少年の前にあるテーブルにはファストフードの包み紙が散らばっており、今もスナックをつまみながらストローでジュースを飲んでいる。
顔の左半面を覆う刺青を見ながら、ゴルネオは図々しい不審者だと思った。
「事情を説明するからさ。まぁ、楽にしたらいいさ~」
「ここは俺の部屋だ」
「あんまり大きい声は出さないで欲しいさ~。活剄を走らせてだいぶましになったとは言え、折れた肋骨に響く」
赤髪の少年は平然とした、飄々とした態度に敵意はない。
だが、だからといって警戒を解いていい理由にはならない。ゴルネオはその場に立ったまま、少年を見下ろした。
「それに、キッチンに隠れている女。出て来い」
「……あ」
「出て来いってさ」
少年に言われ、リビングから続くキッチンの陰から少女が出てくる。
少年と同い年くらいの少女だ。金髪で線は細い。わずかにそばかすが残る鼻に、大きなメガネが乗っていた。
その手に握られていた大きな弓が、復元状態を解かれて縮まっていく。
「ミュンファの殺剄はまだまだ甘いさ~」
「……すいません」
「気配を消せないってのは射手として色々とやばいから、日頃から練習しろって言ってるんだけどな~。誰かをストーキングしてみるとかで」
「そそそ、そんなことできません」
少年の言葉に、ミュンファと呼ばれた少女はぶんぶんと頭を振った。
「気になる男でも見つけてやってみればいいさ~。そいつの1日も観察できて訓練にもなる。一石二鳥さ~」
「そんな……そんなこと……」
顔を真っ赤にして頭を振り続けるミュンファを、少年が楽しそうに眺めている。
今まで無視されていたゴルネオは、かなり不機嫌そうに口を開いた。
「……それで、貴様らはいったい何者だ?まさか、こんな茶番を俺に見せ付けるためと言う訳ではないだろうな」
「ん~、それだけだったら、ずいぶんと楽しいさ~。だけど、残念ながら違うんだな俺っちの名前はハイア・サリンバン・ライア」
刺青では気づかなかったが、セカンドネームを聞けばグレンダンの人間なら誰だって気づく。
ゴルネオもすぐに理解し、警戒をより強めた。
「サリンバン教導傭兵団か」
「三代目さ~。で、こっちがミュンファ。俺っちが初めて教導する武芸者って訳さ」
「よ、よろしくお願いします……」
「む……」
ぺこりと挨拶をする彼女に毒気を抜かれつつ、ゴルネオは視線を少年、ハイアへと戻した。
「……傭兵団が学園都市に何の用だ?まさか、生徒会長に雇われたとか言うのではないだろうな?」
「それもありさ~……て言うか、その方が良かったかな?う~ん、ちょっと後悔。ま、これぐらいなら後で取り返せるさ~」
暢気なその言い方は、ゴルネオの癇に障る。
いつまでたっても本題に入らないハイアに、流石のゴルネオも頭にきていた。
「それで、何の用なんだ?」
「ここには商売をしにきたわけじゃないさ~。で、あんたには協力して欲しくて来たんだ。元ヴォルフシュテインは俺っち達の事情を知らなそうだったから、あんたのところに来てみたのさ~」
「協力?それに事情だと……?」
ヴォルフシュテインと言う名に顔をしかめるゴルネオだったが、ハイアの言葉に首をひねる。
「協力ってのは情報提供さ~。都市の事情はその都市に住んでいるもんが一番詳しい。当たり前の話さ~。で、事情ってのは……あんたは知ってると踏んだんだけど、どうさ~?グレンダンの名門ルッケンス家の次男坊だから、知っていてもおかしくないと思ったんだけどさ~?傭兵団の創設秘話って奴さ~」
「……まさか」
「おっ、知ってたさ~」
ゴルネオの反応に、ハイアが嬉しそうに言う。
「本当にいたというのか……?廃貴族が」
信じられないと、ゴルネオはハイアを見た。
ゴルネオがその話を聞いたのは、兄が天剣授受者となった時だ。
祖父が兄に話していたのを横で、おまけとして聞いていた。
「壊れた都市が生む狂える力……」
祖父はそう話していた。
サリンバン教導傭兵団は、その力を探すために都市の外へと出たのだと。
「与太話だと思っていたが……」
「本当に与太話だとしたら、初代もこんな苦労しなくてすんださ~」
だが、それでも信じられない。
「まさか、本当にいたというのか?」
「疑い深いねぇ。ま、いたのはツェルニにじゃなくて、お隣にあるぶっ壊れた都市さ~。俺っち達はあっちに潜入して捜査したんだけど見つからなくてさ~。こっちに移動したと踏んで、来たのさ~」
「あの都市に……」
そこまで話を聞き、嫌なものも思い出したがふと、記憶に引っかかるものを感じた。
「……そう言えば、第十七小隊の念威繰者が何かを見つけていたな」
「お?」
その言葉に、ハイアが興味を示す。
あの時は第五小隊(こちら)の念威繰者が何も感じられず、発見したのがレイフォンのいる第十七小隊だと言う事もあって本気にはしていなかった。
しかしもし、あれが本当に廃貴族なのだとしたら。
「都市を失ってなお存在する狂った電子精霊……まさか本当に実在するとは」
「本当にいるんだから仕方がないさ~。まっ、俺っちだって半信半疑だったし、どうやって見つければいいかなんてまるで見当付いてないんだけどさ~」
「あの……団長」
ゴルネオとハイアの会話に、今までずっと黙っていたミュンファが発言の許可を求めた。
「なにさ~?」
「その……第十七小隊?の念威繰者さんですか?その方に協力をお願いするのはどうでしょうか?フェルマウスさんでも大まかな方向しか見つけられなかったんですし、なにより、フェルマウスさんがここに来るのは無理だと思うし……」
「それは良い案さ~。それでゴルネオさん、その念威繰者ってのは誰さ~」
「……忠告だが、お勧めはせんぞ」
勝手に話が進み、第十七小隊の念威繰者に協力を求めようとするハイア。
その言葉に当然の選択とは言え、正気かとゴルネオは思ってしまう。
あの廃都市の出来事もあり、出来ればあまり彼女には関わりたくない。
「いいから教えるさ~」
「……俺は関係ないからな。フェリ・ロス。ここの生徒会長の妹だ」
「生徒会長……って事は、実質この都市の支配者ってこと?」
「そうだ」
「ますますやりやすいさ~」
にやりと笑うハイアを見て、ゴルネオには言いようのない不安が生まれた。
そんなゴルネオをよそに、ハイアはあれこれとツェルニの情報を聞き出していった。
あとがき
レイフォンが既に刀を使ってるなんて思っている方がいましたし、老生体戦においても巨刀を使っていたので仕方ないとは思いますが、老生体戦に使った巨刀は上でもあった説明どおりです。
レイフォン、刀を拒んでます。その事を、今回は素直にフェリに相談と言う事で。
しかし、フォーメッドはいつか死ぬかもしれない……いや、彼は悪くないですがタイミング的に……
その上ニーナイベントは完璧に折れまくって……
ぶっちゃけると、ハイアとの戦闘にニーナが気づいて駆けつけるという描写も入れようとは思ったんですが、原作となんら変わらないですし、この作品はレイフォン×フェリだから別にいらないか、みたいな感じで抜きました。
そもそもこのレイフォン、刀関連以外においては迷いがありませんからね。フェリ第一です。
その刀自身も、フェリのピンチだったら迷わず使いそうですがw
そして、いまさらですがなのはのポータブル買いました。
まだストーリーに関してはやってませんが、コンピューター対戦は何回か。
そしてクロノ君が好きなので使ったのですが……白い悪魔が倒せない(汗
これどうなってんの!?フェイトやザフィーラ、シャマルなんかは倒せたのに白い悪魔は別格!?
流石は未来の魔王様……
まぁ、俺のゲームの腕が未熟なのと、まだ操作方法になれてなかったのも関係するんでしょうが、戦慄を覚えたこのごろです。