最終話 彼の物語
【Side 桜】
私となのはは王の間へと向かっていた。
えっ?
動力炉?
ダブルポジトロンレーザーで簡単に壊れたけど?
必死の思いでギリギリ壊した原作のヴィータに申し訳ない気がする。
やがて、王の間の入口らしき場所に着いたんだけど、そこは見事に瓦礫の山だった。
「うわぁ………酷い状態ね…………って、あら?」
私の視線の先に、見覚えのある2つの小さな後ろ姿があった。
「リィン、アギト? 何でアンタ達がここにいるの?」
「「……………………」」
私は声を掛けるが、2人は何の反応も示さない。
「リィン? アギト?」
続いてなのはも声を掛けるがこちらも反応なし。
が、2人はある一点を見つめていることに気がついた。
気になった私は、2人の視線を追っていく。
そして、そこで見たものは…………
「…………………嘘………」
私は思わず呟く。
2人の視線の先にあったものは、壁にめり込むほどに叩きつけられ、力なく寄りかかっているパラディンモードのユウの姿。
その傍らには、根元から折られたオメガブレードも転がっていた。
そして、ユウを倒したと思われる相手の姿は、まさにアルファモン。
その相手が、最初の聖王であることもすぐに理解した。
その手に持つのは、究極戦刃王竜剣。
「そ、そんな………! ユウ君!?」
なのはが顔を青ざめさせて叫ぶ。
すると、
「う………ぐ………」
ユウが身動ぎした。
息があることにホッとする私となのは。
だけど、ユウがボロボロなのに対し、相手は殆ど無傷と言っていい。
つまり、それほどの差があるということだ。
「ユウ君! 今………!」
「待ちなさい! なのは!」
思わず飛び出しそうななのはの肩を掴んで止める。
「桜お姉ちゃん!?」
なのはは、どうして?と言わんばかりな表情で私を見る。
「私達が飛び出していっても、足手纏いになるだけよ」
私自身飛び出したい感情を押さえつけてそう言う。
パラディンモードのユウがあそこまでやられるほどの相手だ。
修行でSSSまで行った私達でも、恐らく歯が立たない。
「でも………!」
なのはの気持ちは痛いほど分かる。
だけど、今ユウを助けることが出来るのは、私達じゃない。
助けることが出来るのは………
私はそう思いつつ視線を移動させ、心配そうにユウを見つめる小さな2人に眼を向ける。
「リィン、アギト」
私は静かに、それでいてハッキリと2人の名を呼ぶ。
「はっ!」
「は、はい!?」
その言葉で、2人はハッとしながら私達に気付いた。
「2人が何でここにいるのは聞かないわ。 どうせ興味本位でユウの後をついてきただけだろうから」
「「ギクッ!」」
私の言葉に動揺する2人。
やっぱりね。
「けど、今から言うことは真剣な話。 今、ユウを助けられるのは、貴方達しかいないわ」
ユウが勝つには、ユウがもう一段階上の強さを手にしなければならない。
私の言葉を聞くと、アギトがニヤリと笑みを浮かべ、
「そういうことなら任しとけ! けど、バッテンチビの力はいらねーな。 アタシ一人で十分だ!」
「それはこっちのセリフです! この悪魔っ子!」
「「むむむむ………!」」
にらみ合う2人。
だけど、
「2人の内どちらかじゃない。 あなた達2人の力が必要なの!」
私はハッキリとそう言う。
オメガフォームやパラディンモードは、ユウの炎と氷の力のバランスが均等になってこそ本当の力を発揮する。
アギトとリィンのどちらかじゃ、バランスが崩れて本当の力が出せないから、ユニゾン前よりも弱くなってしまう。
「け、けどよ………」
アギトが何か言いたそうだったが、
「2人とも、ユウが居なくなってもいいの?」
「「えっ?」」
私の言葉に、2人は声を漏らす。
「このままじゃ、最悪ユウは殺されるわ。 私達が加勢しても、結果は同じよ」
私は、最悪の事態を2人に告げる。
「2人は、ユウが居なくなってもいいの?」
「「嫌だ(です)!!」」
私の言葉に、2人は即答する。
「じゃあ、どうすればいいか、分かるわよね?」
私は、2人に言い聞かせるようにそう言う。
すると、2人は俯いていたが、
「おい、バッテンチビ」
「何ですか? 悪魔っ子」
アギトが喧嘩腰に言い、リィンも受けて立つように言い返す。
「アタシはお前が嫌いだ。 お前と力を合わせるなんて絶対嫌だ」
「それは私も同じです」
2人とも視線を合わせず、憎まれ口を叩き合う。
「けど………」
アギトはそう呟いて顔を上げると、
「親父が居なくなるのは、もっと嫌だ!」
アギトは、目に涙を溜め、そう叫んだ。
「……………奇遇ですね。 私も同じ気持ちです」
リィンも、静かに同意した。
「「………………」」
2人は眼を合わせ、少しの間無言になる。
「“リィン”、今回だけ力を貸せ!」
「仕方ありませんね。 とーさまの為です。 今回だけですよ。 “アギト”」
お互いに口は悪いが、初めて名前で呼び合ったため、私は心配ないと思った。
2人はユウの元に飛び出していく。
「なっ!? リィン!? アギト!? 何でここに!?」
ユウは、リィン達に初めて気付いたのか、声を上げて驚く。
「む?」
相手は不思議そうにしているようだが、特に手を出そうとはしないようだ。
「親父! ユニゾンだ!」
アギトが叫ぶ。
「…………気持ちは嬉しいがそれは無理だ。 お前達どちらかとユニゾンしても奴には………」
「どちらかじゃありません! 私達2人とユニゾンするんです!」
ユウの言葉を遮ってリィンが叫ぶ。
「ッ!?」
リィンの言葉に驚いたのか、声を詰まらせるユウ。
「お前達…………」
2人をジッと見つめるユウ。
「そうか………分かった! やるぞ! リィン! アギト!」
「はい(おう)!!」
次の瞬間、ユウは虹色の光に包まれ、アギトは赤、リィンは青の光に包まれる。
ユウが真上に飛び上がり、アギトが左から回り込むように、リィンが右から回り込むようにユウへ向かっていく。
そして、虹色、赤色、青色の三色の光がぶつかりあった。
「「「クロスユニゾン!!」」」
虹色の光が膨れ上がる。
『『X―Mode.』』
そして、その光が収まった時、通常のオメガフォームのやや丸みを帯びた鎧が鋭く角張り、その感じる魔力も今まで以上である、オメガフォームのXモードのユウがそこにいた。
ユウは空中から相手を見下ろす。
「態々待ってもらって済まないな」
ユウはそう語りかける。
「なに、俺も力を存分に振るいたいと思っているだけだ」
「そうか………」
ユウは呟くと、左腕を振り上げる。
その左腕からグレイソードが飛び出す。
「ならば行くぞ!!」
「来い!!」
ユウが空中から急降下し、相手も床を蹴り急上昇する。
「おおおおおおおおおっ!!」
「はぁああああああっ!!」
ユウのグレイソードと、相手の王竜剣がぶつかり合う。
凄まじい衝撃が発生し、辺りの瓦礫を吹き飛ばす。
私となのはは咄嗟にプロテクションで守ったけど、結構衝撃が大きかった。
2人は弾き合い、距離をとった所で、
「デジタライズ・オブ・ソウル!!」
相手の右手から、魔力弾がマシンガンの如く発射される。
「ガルルキャノン!!」
ユウも右腕のガルルキャノンを展開し、放った。
通常のガルルキャノンは圧縮された魔力弾だったのに対し、今のガルルキャノンは、砲撃魔法と同じく極太ビームだ。
互いの中央でぶつかり合い、一瞬拮抗するが、
「はぁあああああっ!!」
ガルルキャノンの勢いが増し、相手の魔力弾の嵐を飲み込んで行く。
「チッ!」
相手は押し負けると判断するやいなや、王竜剣を振り上げ、ガルルキャノンの軌道を変えた。
弾かれたガルルキャノンは、天井を突き抜け、艦外に飛び出し、上空の雲を吹き飛ばしながら空へと消えた。
威力も桁違いに上がってるわね。
それを弾く相手も大概だけど。
でも、次の瞬間、ユウはグレイソードを構え、突撃していた。
「くっ!」
相手は咄嗟に上段から振り下ろされたグレイソードを受け止めるが、
「かかったな!」
ユウは、右腕のガルルキャノンの砲口をガラ空きになった相手の腹部に押し付けた。
「なっ!?」
これには相手も驚愕する。
ユウが狙っていたのは、防御不能のゼロ距離ガルルキャノン。
「ガルルキャノン!!」
ゼロ距離で放たれたガルルキャノンは、相手を吹き飛ばしながら押し進む。
「ぐあぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
だが、相手も聖王の鎧を持っているためか、床に着弾しても貫通はせず、小規模な爆発に留まった。
しかし、無傷とは行かず、アルファモンを模したバリアジャケットには、多数の罅が見受けられる。
それでもユウには、油断の一欠片も無かった。
既に左腕のグレイソードに炎を纏わせ、振りかぶっている。
「グレイソーーーーードッ!!」
ユウは炎の剣を、容赦なく叩きつけた。
その一撃は、相手のバリアジャケットを砕き、非殺傷でなければ確実にオーバーキルと誰もが見て分かるものだった。
その一撃で、相手は魔力ダメージにより気絶し、ピクリとも動かない。
ユウは、少しの間相手を見下ろしていたが、
「桜、なのは」
突然私達に語りかけた。
「こいつを連れて先に脱出してくれ」
ユウはそう言う。
「いいけど………ユウはどうするの?」
私はふと気になったことを尋ねる。
「俺は………全てに決着を付ける」
その言葉で、ユウの気持ちを悟った私は、
「わかったわ。 全部ユウに任せる」
「ありがとう」
私となのはは、ユウが戦っていた相手を運ぶために近付く。
そこで驚いた。
「ユ、ユウ君そっくり!」
なのはの言う通り、髪が白髪なだけでその顔はユウそっくりだった。
私となのはは反射的にユウを見る。
「そいつは……………俺の弟だ」
その言葉で私は悟る。
彼はユウの人造魔導師だと。
まあ、でも、私達の周りにはフェイトやエリオっていう前例があるから、別にどうという訳ではないけど。
「そういうこと。 わかったわ」
「頼む。 あと、ドゥーエが先に脱出してる。 そいつの事も気にかけてたようだから、早く会わせてやってくれ」
「ん。 了解」
私はそう言って彼をなのはと一緒に肩に担ぐと、脱出するために飛び立った。
【Side Out】
桜となのはを見送ったあと、俺は1つの映像に眼を向ける。
それは、予め飛ばしておいたサーチャーの映像。
最高評議会の居場所を探るためのものだ。
とは言え、臆病者のアイツ等が居るところなど、原作でクアットロがいたと思われる最深部ぐらいだろうと思っていたため、スカリエッティのデータと照らし合わせ、一直線にそこに向かってサーチャーを飛ばした。
そして、案の定そこに最高評議会はいた。
サーチャーから話し声も聞こえる。
『バ、バカな…………α―01が敗れるとは………』
『どうする!? こんな事は想定外だ!』
『お、落ち着け! 奴もまだ我々の居場所は把握してないはず。 今のうちに脱出の準備を………』
いい感じに3つの脳髄が焦っていることに、俺は可笑しく感じてしまう。
まあ、こうやってサーチャーで覗けている時点で、居場所は既に分かっている。
俺は最深部がある方向にガルルキャノンを向ける。
ただ、最高評議会に直撃させないよう少しずらして。
「ガルルキャノン!!」
原作でもなのはがやった壁抜き。
ぶっちゃけ今の状態なら逆に鑑を落とさないように手加減する方が難しい。
まあ、手加減するのはオメガの役目だが。
俺はガルルキャノンで最深部までの一直線の通路を作り出す。
『な、何だ!?』
モニターの向こうでは、最高評議会が驚愕している。
俺はその穴から飛び降り、最深部の部屋に降り立った。
「よう。 会いたかったぜ、最高評議会」
俺が声をかけると、
『ち、血塗られた聖王………』
脳髄の一つから出た言葉に、俺は呆れた。
「よく言うぜ。 人に罪を擦り付けておいてよ」
こいつらは本物の馬鹿か?
いや、脳髄だけで延命してる時点でどうしようもない馬鹿だな。
「まあ、それはともかく、覚悟は出来ているんだろうな?」
俺は右腕のガルルキャノンを脳髄の入ったカプセルに向ける。
『や、やめろぉ………!』
『わ、我々が居なくなったら、誰がこの世界の秩序を守るのだ!?』
『そ、そうとも。 この世界があるのは我々がいてこそだ!』
三者の……いや、3個のそれぞれの言葉に、俺は心底落胆する。
「確かにお前達は管理局を発足させ、今の次元世界の基盤を作った功労者だ。 それは俺も認めよう」
『そ、それならば…………』
「けど、時代は変わっていくものだ。 いつまでも150年前と同じだと思うなよ!」
『な、何を言う!? 現に我々が世界を導かねば、あっという間に腐敗するのだぞ!?』
「腐敗………ね。 その割には、自分たちの腐敗には気付いてないみたいだけどな?」
『貴様っ! 我々を愚弄するかっ!』
「うるせーよ。 耄碌した脳みそ共。 少なくとも、俺はあんたらに恨みはすれど、感謝することなど一つもない!」
『な、何だと!? 我々がお前に何をした!?』
その言葉を聞き、俺はおや?と思った。
もしかして、こいつら気付いてないのか?
散々アイツを弟呼ばわりしまくったのに………
本気でわかってなかったら、冗談抜きで耄碌してんな。
俺がセットアップする所も見てなかったとか。
それとも、俺がユウ・リムルートだと認識してないのか?
「お前ら………それマジで言ってんの?」
あまりのアホらしさに、俺は若干毒気を抜かれる。
『何ぃ?』
俺はやれやれと思いつつ口を開く。
「俺の両親は、お前達の人工魔法生物の実験台にされ、アルカンシェルで吹き飛ばされた………」
『なっ!?』
「俺自身も、スカリエッティに拉致され、実験動物にされそうになった……」
『ま、まさか貴様は………』
ようやく気付いたのか、声を上げる。
「俺はユウ・リムルート! キサマら最高評議会の『正義』に人生を振り回された人間だ!」
俺はバリアジャケットを頭だけ解除し、素顔を見せる。
『『『な……あ………!』』』
3つの脳髄が声を漏らす。
「そういうわけだ。 俺にはお前達を討つ理由がある」
ガルルキャノンをさらに突きつけ、威嚇する。
『ま、待て! 私達が悪かった!!』
『そ、そうとも! これ以降お前に……いや、君達に関わらないことを誓う!』
『それだけではない! いくらでも償いはしよう!』
必死に言葉を並べる最高評議会を見て、俺はガルルキャノンを下げる。
『『『ふう………』』』
それを見た最高評議会は、安堵の息を漏らす。
まあ、息はしてないが。
「みんなはどうか知らないが、俺は元々その言葉を聞ければ許すつもりでいた………」
『おお! ならば………!』
最高評議会の一つは、嬉しそうな声を漏らす。
だが!
「だが、お前達が父さんと母さんの本当の仇だと知った今、許すことなど出来はしない!!」
俺は、今まで抑えていた怒りを吐き出す。
『『『ッ!?』』』
最高評議会が狼狽えるのが分かる。
『や、やめろ! 私達が居なくなればこの世界の『正義』が………!』
『『正義』が守れなくなる………!』
『我々が守ってきた『正義』が…………!』
最高評議会は、揃って『正義』という言葉を口にする。
だが、俺は………!
「『お前達の正義』など、俺にはわからない………………わかりたくもない!!」
その言葉とともに左腕を振り上げ、グレイソードを展開。
グレイソードに魔力を集中させ、今こそオメガの真の力を発動する。
「オーーーーール…………!!」
俺は叫びながら3つの脳髄が入ったカプセルに向かって跳躍する。
『『『や、やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!』』』
最高評議会は悲鳴を上げるが、聞く耳持たん!
俺は躊躇無くグレイソードを振り下ろした。
「…………デリート!!!」
『『Delete』』
オメガの『消滅』の力が発動し、空間ごと辺り一帯を消し去り、黒く染まっていく。
もちろん、発動の中心点である最高評議会の脳髄が入ったカプセルも例外ではない。
最高評議会は『消滅』の名が示す通り、細胞一つ、痕跡一つ残さず、完全にこの世から消え去った。
そして、消滅の空間は広がり続け、やがてゆりかご全てを呑み込み、まるで何もなかったかのように消え去った。
【Side 三人称】
この日、最高評議会は打ち倒された。
それは古き時代の終わりを意味し、新しい時代が始まることを意味していた。
だが、この日を境に最高評議会打倒の重要人物であった者達の殆どが姿を消した。
彼女達を知る者は多くいる。
しかし、どこへ行ったのか知る者は居ない。
ごく僅かな人物を除いて…………
――エピローグ
とある管理外世界。
この世界は地球と同程度の文明レベルを持つ世界である。
ただ、地球と大きく違うところは、この世界にもミッドチルダに似た魔法がある上、全体で一夫多妻制が認められていること。
とは言え、基本一夫一妻であるし、一夫多妻でも2~3人。
多くても5人程度だ。
過去に最大10人の妻を娶った男がいるという話だが、それは最早伝説と言ってよかった。
だがある日、この世界に17人の妻を娶るという伝説を大きく超えた男が現れた。
その男は、とある喫茶店のマスターであり、妻達は全員その喫茶店で働いている。
その喫茶店の名は『翠屋』。
別名『人妻喫茶』である。
しかも、その妻達が、全員極上と言っていいほどの美人である。
当然そのマスターは他の男達から恨みを買いまくっていた。
その上、夜もお盛んなようで、ワケアリで妊娠出来ない者以外は全員妊娠させ、出産させたというとんでもない男である。
尚、現地の報道機関が妻達に不満が無いか聞いたところ、全員が揃って「これ以上女が増えなければ不満はない」と答えたらしい。
因みに怒り狂った男達が喫茶店に襲撃をかける事件が密かにあったのだが、そのマスターの男が出てくる以前に、全員人妻達によって殲滅させられたらしい。
今日の『翠屋』の開店時間。
今日も開店前から男達が列を作って並んでいる。
何だかんだで『翠屋』の客受け(主に男性)は良いらしい。
そして時間と同時に店が開く。
客が一歩踏み込むと同時に、
『『『『『『『『『『『『『『『『『いらっしゃいませ! 喫茶翠屋へようこそ!』』』』』』』』』』』』』』』』』
美人の人妻達が笑顔でお出迎え。
そしてその人妻達の奥のカウンターに男が1人。
「いらっしゃいませ!」
その男も笑顔で挨拶。
幸せを噛み締めているようだ。
いつものごとく男達から殺気が飛ばされるが、最早慣れたものでどこ吹く風。
平穏な中の僅かな刺激に、退屈しないとは男の弁。
これもまた、彼が選んだ1つの道。
ここから先は、彼だけの物語。
生きる意味を持たずに死んだ男は、生まれ変わってそれを見つけた。
そんな彼の物語は続いていく。
いつか彼が死んでも、子供達が次の物語を続けるだろう。
それが繰り返され、人は前に進んでいく。
全ての世界が、1つの物語であるように…………
~Fin~
あとがき
皆様! 明けましておめでとうございます!!
でもって最終話の完成~~~~。
新年初っ端から終わりました。
まあ、余り出来は良くないですが。
何だかんだで終わりました。
最後がなんか中途半端感が半端ない。
でも、これ以上思いつかなかった。
因みに17人の妻とは、桜、なのは、フェイト、はやて、リニス、アリシア、アリサ、すずか、ファリン、リインフォース、シグナム、シャマル、スバル、ティアナ、ギンガ、トーレ、チンクの17人です。
これで全員だよね?
忘れてたらごめんなさい。
まあ、所々躓きながらも何とか完結まで持ってこれました。
勢いで始めた小説がここまで来るとは。
でもやっぱりA`S編で終わらせとくべきだったと思います。
最後の五話ぐらいなんてマジでグダグダ。
でも何故がPV数がシャレになってないんですけど…………。
途中で挫折した人も何人もいるかと思いますが、こんなお目汚しの作品に最後まで付き合っていただけた人には感謝の念が絶えません。
とりあえず、自分の完結作品2つ目です。
さて、そろそろあれを再開させねば…………
それはともかく、皆様!!
今まで本当~~~~~~~にありがとうございました!!
まだ別の作品は書き続けてますので、気が向いたら読んでいただけると幸いです。
それでは皆様、またお会いしましょう。
本当に、ありがとうございました!!!