<このWebサイトはアフィリエイト広告を使用しています。> SS投稿掲示板

SS投稿掲示板


[広告]


No.1506の一覧
[0] 悲しみの淵[翼](2007/10/31 15:28)
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

[1506] 悲しみの淵
Name: 翼◆324c5c3d ID:7d1c72b4
Date: 2007/10/31 15:28
昔、昔。真面目な青年が居ました。
青年は貧しい家の為に働き、寝たきりの両親を妹と共に養って居まし
た。
青年の趣味は剣術で何時も磨いて居ました。
ある時、其の国の王は剣術において一位になった者には娘である皇女との結婚と王位継承権が得られると言う物でした。
勿論青年はこの大会に出場し、見事優勝しました。
王は其れを喜び、とある学問を青年に教えました。
錬金術です。
この国の王は錬金術せ有名な人なので、青年に賢者の石の作り方を教えました。
けれど賢者の石を作るには、生贄が必要です。
しかも愛してる人の。
青年は迷わず皇女を生贄にしましたが、チカラがたりず、王までも生贄にしました。
すると、賢者の石は完成し、青年は不老不死を手にいれました。
青年はまず王として仕事に就き、新しい王を継ぐ者を見つけた後に、
新しい王以外の全ての家臣を殺しました。
家に帰ろうとしましたが
家が分かりません。
青年は通りすがりの少女に聞きました。
其の口ぶりは自分の家のように話します。
其の少女は青年の妹だったのです。
其れを必死に少女に伝えましたが
信じずに…
青年を鉈で殺そうとしました。
こうなったら仕方がありません。
青年は教わった錬金術で少女を止めようとしました。
しかし
間違って近くの老婆を生贄にしたつもりが
妹を生贄にしてしまったのです。
哀しんだ青年は其処にいた老婆の魂を無理矢理抜き取り、其処に少女の魂をいれました。
しかし、心は少女、体が老婆では、
何十年も植物状態だった人がまだ若いと錯覚しているのと同じです。
青年は街一番の美人の魂を無理矢理抜き取り、其処に少女の魂を
乗り移らせました。
けれども、何年か、たち。
少女は死にました。
其れも其の筈。
不老不死の青年と、
か弱い少女。
同じ年数なんて生きられません。
青年は少女の魂を別の処へ乗り移らせようとしましたが、
少女が其れを拒絶し
少女は魂と共にこの世から居なくなりました。
青年は探し続けます。
決して消えない妹を。
消えてしまったらまた探せばいいと思った青年は新しく攫った妹が死ぬ度に少女を誘拐し、
洗脳し、
自分の言うことお全て守るような少女を作ったりもしました。
勿論、
その洗脳に耐え切れずに、
命を落とす者もいたし、其処までうまくいっても自殺する者も居ました。
気が来るって人を殺したり、事故に遭う者も居ました。
青年は新しい妹を何時も初めは可愛い玩具と呼びました。
愛らしい玩具と
ある時、とある少女は逃げ出そうとしましたが、家の中に多々ある罠に引っ掛かり死にました。
また、別の少女は青年の夕食に毒を混ぜました。
その夕食を黙々と食べる青年を他所に少女が自分の料理を食べた途端、
少女は死にました。
青年は自分を殺そうとした者を皆殺しにしました。
青年はある時探偵をしていました。
青年はある時占い師でした。
「う、うぅ」
私は泣いていた。
私は全てを涙で流したかった。
童話シンデレラのヒロインみたいに、樹木を育てるような勢いで。
「何もかも忘れたい…」
「キミは何が忘れたいのかね?」
私は何が忘れたかったのだろう。
「……わからない」
「じゃあ忘れられたんだね」
「そうなの…?」
「これからキミはどうするのかね?」
…私の家は何処だろう。
思い出そうとすると…
ギリ
ノイズが頭にはしる。
気持ち悪い、気持ち悪い。キモチワルイ
「じゃあ、僕と来るかい?」
目の前の人は語る。
信用して良いの?
「怖がる事は無いんだよ」
「…貴方のナマエは?」
私の乾いた唇が言葉をはっする。
「僕の名前は霧戮夕貴だよ。お嬢さんの名前は?」
なんだろう。
   私の名前って。
「……わからない」
「よっぽど泣いたんだね。じゃあ僕が名前をつけてあげよう。構わないかい?」
「はい」
「じゃあ、今日からキミは霧戮夕香だね。僕の妹としてあげるからついておいで」
私には拒否する術も無い。
私は首を縦に振る。
夕貴はと笑った気がした。
不気味に
マタ、悲劇ノ物語ガ始マッタ。
歴史を見続けた     は嘆いた。


感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

SS-BBS SCRIPT for CONTRIBUTION --- Scratched by MAI
0.033886909484863