独自設定、オリジナル解釈、お遊び設定等【本編補完資料】**************************************************************** 【独自設定】**************************************************************** ―― レアスキル【魔力支配】 ――一定範囲内の魔力や魔力素を他者の支配から解き放ち、自身の支配下に置く希少技能。支配下に置いた魔力・魔力素は淡い光として視認でき、量や状態によっては地形などを把握するのに利用できる。支配下に置けない魔力・魔力素でも接触できるほどの至近であれば認識でき、それによって魔力を帯びた物体、もしくは魔力素で構成された存在の構造を把握することも可能である。効果範囲とその支配力の強弱は反比例し、スキル行使者の意思によって増減、加減することができる。このレアスキルによって発揮される魔力への支配力は、同じ魔導師ランクの術者による砲撃魔法を完全に防ぎ、至近であれば3ランク下の術者の魔法行使を完全に無効化することができる。5ランク下の術者に対しては、そのリンカーコア内の魔力すら自由にできる(格上の相手には不快感を与える程度)。またこのスキルの特性から、スキル行使者の周囲にいる魔導師は魔力の収集効率が下がる。これを意図的に行うと、2ランク上までの術者の魔力回復を完全に阻止できる。なお上記の基準は、対象の魔力ランクによっても変動する。デバイスマイスター八神あゆが所持していたと噂されているが、このレアスキルを所持していて魔導師ランク未認定はありえないので事実ではないと思われる。 ―― 人工リンカーコア【イデアシード】 ――新暦70年にデバイスマイスター八神あゆが作り上げた自動的に魔力素を収集し蓄積する人工結晶体。ゼスト隊による4年間にわたる運用試験の末、完成した。当年度中に先行量産が行われ、翌年度より本格的に量産が始まっている。理性で認識することによってのみ至れるとされるイデアにあやかり、手に入れた力に振り回されぬよう願いをこめて【イデアシード】と名付けられた。元になった【ジュエルシード】と違い、祈願型デバイスとしての機能は組み込まれず、純粋に魔力の供給源として作られている。これにより、魔法適性の一切ない人間でも1~2年ほどの訓練を受ければ魔法を使えるようになる。その際、魔力ランクはBに相当するが、本人の資質と所持するデバイスの性能によって魔導師ランクとしてはAA+まで伸びた例がある。なお、大量生産品ではなく、八神あゆが自ら手作りした物の中には魔力ランクAに匹敵した物もあったらしい。【ジュエルシード】同様、すべてにシリアル――ただしアラビア数字――が打たれており、所在位置報告機能と所有者認識機能を持つ。また魔法適性のない人間ばかりでなく、生得の魔導師にも支給され、暫定的に魔力量を増やして任務に宛てることもあった。なお、特殊遮蔽内開発研究室第二課の代表者が湖の騎士シャマルであることや、管掌責任者がマリエル・アテンザ第四技術部主任であったため、これらと製作者を混同している資料、報告書が存在しているが、誤りである。こうした誤記が見られるのは、当時の上層部が八神あゆの関与を隠蔽するために行った情報操作の結果らしい(◇要出典) ―― デバイス【碧海の図説書】 ――新暦68年にデバイスマイスター八神あゆが作り上げた自分用の書籍型デバイス。群青色の装丁に剣十字があしらわれている。【蒼天の魔導書】をモデルに作られたが、収集するのはデバイスやジュエルシードなど、魔力集積体の構造とそのプログラム、保有術式で、守護騎士システムもない。ちなみに、実際に並べて見ないと判らない程度に【蒼天の魔導書】より微妙に小さい。書籍そのものの外見からでは想像もつかないがアームドデバイスとしても作られており、しおり型のカートリッジシステムを搭載している。形状変化はないが、ブックバンド状の魔力鎖を展開してモーニングスターのように振り回すことも可能。デバイスマイスター八神あゆは、これをヨーヨーで遊ぶかのごとく使いこなしたと伝えられる。本局で八神はやての悪口を言った者やデバイス使いの荒い者は、必ず【碧海の図説書】の角っこの洗礼を受けた。スナップの効いた一撃はかなり痛いが、被害者が怒ったり訴えたりすることはなかったらしい。【碧海の図説書】を用いた八神あゆの得意技は、葉間での【真剣白刃取り】と【狼の散歩】。前者は模擬戦で一度だけ、出力リミッター付きだったとはいえ烈火の将シグナムの攻撃を挟み止めたことがあり、後者は標的の身体を足元から駆け上がりながら何度もその角をぶつけていく荒業。地味に痛い。しみじみと痛い。【狼の散歩】には電気や炎を纏わせた【雷龍一閃】や【火龍一閃】といったバリエーションがあるが、元になった【飛竜一閃】を見た目真似しているだけで、同一の攻撃方法という訳ではない。【碧海の図説書】で特筆すべきはその拡張性と冗長性で、デバイス用のさまざまな機構(後述)のテストベッドとして終生八神あゆの手元にあった。管制人格も【蒼天の魔導書】同様にユニゾンデバイスとなっており、モデルとなったリインフォースの妹としてリインフォース・シュヴェスタと名付けられている。ただし、人間大のリインフォースと違って、手のひらに乗るサイズであった。残念ながら八神あゆは融合適性が高いほうではなく、戦闘などではヴォルケンリッターと融合することのほうが多かったようだ。製作者の影響か、舌足らずな上に取ってつけたような敬語を用いるが、差異化のためか語尾は「ですぅ」「ですよ」である。製作者による愛称は「エスタ」だが、紅の鉄騎ヴィータなどは「ちびリィン」と呼んだ。 ―― 特殊カートリッジ【クラシフィラーカートリッジ】 ――新暦69年に完成した(注:量産化はされていない)、特定の魔力素を選別して集積する特殊カートリッジ。後述する【オプティマムカートリッジ】や【エンチャントカートリッジ】の前段階として試験開発された物で、これ自体に特殊な能力はない。ただし、魔力変換資質と組み合わせることで、その効率をさらに高めることが可能である。 ―― 特殊カートリッジ【オプティマムカートリッジ】 ――新暦71年に完成した、特定の魔法に合わせてその行使に最適な魔力素の組合せを予め蓄積しておく特殊カートリッジ。このカートリッジの使用により、平均して術者の魔導師ランクより2ランク上の魔法を使うことができる。用意した術式に限るなら、後述する【エンチャントカートリッジ】より効率がいい。71年の臨海第八空港火災では、人工リンカーコア【イデアシード】と氷結呪文の得手との組合せで、その威力を発揮した。 ―― 特殊カートリッジ【エンチャントカートリッジ】 ――新暦74年に完成した、魔力変換資質を擬似的に再現する特殊カートリッジ。このカートリッジの使用により、そのカートリッジが供給した魔力を使い切るまで魔力変換資質と同様の効果を得ることができる。術者の腕前次第では【オプティマムカートリッジ】より汎用性があり使い勝手はいい。 ―― 特殊カートリッジ【コンティニュアルカートリッジ】 ――新暦70年に完成した、特殊な調整を行った人工リンカーコアを弾芯にした特殊カートリッジ。これ1発で、6回カートリッジロードを行える。排莢せず、装弾数が少なめのデバイス――グラーフアイゼンなど――向けに開発された。 ―― 特殊カートリッジ【プレキャストカートリッジ】 ――新暦79年に完成した、魔法術式そのものを記録再現する特殊カートリッジ。事前に高位術者によって魔法術式そのものを記録させることで、低位の術者にその行使をなさしめることが出来る。簡易な祈願型インテリジェントデバイスとして調整された特殊な人工リンカーコアを弾芯としているためカートリッジとしては非常に高価。しかも、この技術フィードバックによって祈願型インテリジェントデバイスが低価格化したため、結果としてほとんど普及しなかった。ただし、高位の術者が弟子や親しい者に、高度な自動防御術式を篭めてプレゼントする風習をクラナガンに生んだ。 ―― 【魔力素】 ――この次元世界の、ありとあらゆるところに存在する複合粒子。基本的に物理法則を無視するが、生命体内に残留し、リンカーコアとして結実することがある。リンカーコアを持つ存在はこれを収集蓄積し、魔法として使用、物理法則を捻じ曲げることができる。 ―― 【魔力子】 ――魔力素内部で魔法相互作用を伝播する素粒子。この魔力子の状態によって魔力素はその性質を変える。ただし、魔法行使に際して影響は無い。これは原子における同位体(アイソトープ)の存在に近しいと云えるだろう。魔力素内部の魔力子は3種あり、便宜的に色価を赤・青・緑と割り当てられ区別される。それぞれベクトル違いで状態が変わり、それぞれ反赤・反青・反緑となるので、魔力素の状態は2の3乗で8種類となる。魔法行使に際して影響は無い魔力素の状態ではあるが、【ジュエルシード】といったロストロギアや【デバイス】にとってはそうではない。一定の法則で魔力素を組むことで魔力素そのものに魔力素を扱わせることができるからである。【インテリジェントデバイス】の中には、仮想データを元に随時魔力素を組んで魔法を発動できるものが近年登場しだしたが、魔力素による魔力素(および魔力子)の操作技術が確立されてきたからである。なお、こうした、場合によっては事前登録のない術式すら使用可能な【インテリジェントデバイス】を【インタプリタ】あるいは【可変式】。従来の、事前に登録しておいた魔法以外は使えないものを【コンパイラ】または【固定式】として区別しているマイスターも存在している。 ―― 【反魔力素】 ――虚数空間に充満する、魔力素と対になる複合粒子。魔力素と対消滅を起こすが、そもそも魔力素も反魔力素も物理的影響力を持たないので、その対消滅も物理的な影響は及ぼさない。ただし、発生した状況や発生量によっては連鎖反応によって擬似的な魔法、及び反魔法が発生し得るので、結果的に物理的な影響力を発揮することもある。 ―― 【偏向擬似質量創出】 ――殺傷設定と非殺傷設定を高度に組み合わせた、主にデバイスの変形や巨大化、次元航行エネルギー駆動炉など(後述:オリジナル解釈)に使われる技術。生み出した擬似質量の、物理法則への干渉方法を取捨選択することが可能。ただし、非常に微細な調整を必要とするため、一般的な術式としての行使は難しい。儀式魔法かアームドデバイスなどのフォームチェンジなどで使用され、創出した擬似質量の重量や慣性を任意の時点で非殺傷設定から殺傷設定に切り替えることにより、人力ではありえない巨大質量の取り回しを可能にする。 ―― 【非殺傷設定】 ――原作アニメStrikerSでの非殺傷設定とは、物質は破壊できるが人体は一切傷をつけず、しかしながら気絶させることは可能と描写されています。この作品では単純化を図るため、物質には一切影響を与えない設定――ただし、体内の魔力と反応するためショックで生命体を気絶させることは可能――としている。基本的には魔力ランク・魔導師ランクが高いほうが抵抗力が強い。このため、たとえば非殺傷設定の砲撃などは障害物を破壊せずに通り抜けることが可能である。ただし、密度の高い障害物は内包する魔力も多いため、相応に減衰はする。結果、殺傷非殺傷にかかわらず壁貫きに必要な魔力はほぼ変わらない。 ―― 【生命・人類】 ――この作品では、上記【非殺傷設定】の説明として、生命そのものが魔法で生み出されたためとしている。当作の設定上、高質量物体は魔力素を高濃度で集積するので、偶然に魔法が発動する可能性がある。具体的には、地球サイズ以上の星なら生命を発生させてしまう魔法を発動させうるとしている。つまり、単純な物質と生命の違いは、その構造や仕組みが、魔法によって維持されているか否かである。もちろん、生命発生の魔法が発動しても、その星がその生存に適した状態でなければ存続はしない。ゆえに、環境が過酷すぎる恒星や、恒星から適した距離にない惑星や衛星では、たとえ生命が発生してもほぼ定着しない。また、各次元世界の人類がほぼ同様の姿をし、混血も可能らしい事実から、人類の祖は、太古に栄えたある次元世界出身とした。作中では、それがアルハザードではないかと推論されているが、それよりも古い可能性もある(そもそも、150億年程度しか歴史のない第97管理外世界とかよりも、古くから存在した次元世界はあっただろう)。なお、現在の人類が、純粋にその人類の祖の子孫であるか、それとも作り出された人造生命体のたぐいであるかは、今回は決めないこととした。いずれにせよ生命体は魔法で作られ維持されているため、物質に干渉しないはずの【非殺傷設定】に反応し、またカートリッジ化可能なほど魔力を集積できるのである。ちなみに、本作では(幽霊や妖怪、地脈とかUFOといった)オカルト現象のたぐいを、人間の強い意思や自然に存在する魔力が偶然発動させた魔法として十把一絡げに扱った上で、アダムスキー型円盤や地縛霊など、ほとんどのオカルト現象が時間的・空間的に偏ることへの傍証とする。なお、御神流の剣士といった強い精神力を持った人間などは、技術や修練の延長上でそうと知らず魔法を発動させている可能性がある。さらには、そうした血族などが、精神鍛錬の一環で魔力量増大の技法を生み出し受け継いでいってしまっている可能性すらある(≒なのはは、なるべくして魔導師になったのかも)。 ―― 【暦法】 ――原作アニメでは「新暦」「旧暦」といった暦法が設定されており、おそらくクラナガン(のある惑星)の公転周期を基準にしていると思われる。しかしながら同一軌道にない2つの惑星の公転周期が同じになることは考えにくいので、当然、地球とは1年の長さが異なるものと思われる。しかしながら「StS?篇」突入に伴っての、進級進学といった地球側の時系列を表すべく西暦との併記は、いたずらに混乱を招くもとであるし、整合性を保つための労力が莫迦にならないと判断(また、あまり公転周期差を強調すると、「IF#79-1 集結」でスカリエッティが使った手のネタバレになりかねませんし)。そこで当作では、『ご都合主義全力全開』でクラナガンと地球の1年の長さはほぼ同じ、とした。ただし(わずかばかりの抵抗として)自転周期である1日の長さは異なり、当然1年の日数も異なるとしている。なお、クラナガン単位系の1時間は、地球IS単位系の125分30秒ほど。1日は12時間で、地球IS単位系の25時間ほどである。1年の日数は349日で、閏年は5年に1度であると設定している。ちなみに、2つある月の軌道計算と、それに伴う文化発達史の想定は私の手に余るので、クラナガンの1年が何ヶ月であるか、1ヶ月が何日であるかは設定していない(低軌道にある=公転周期が短いので、1ヶ月の日数は少ない。月が2つあるので、その最小公倍数で月数が決まる可能性がある。なお、2つの月の公転周期に差がありすぎる場合、長いほうの公転周期を「月」、短いほうの公転周期を「週」として定義している可能性もある) ―― 【リンカーコア寄生体】 ――生命体のリンカーコアに寄生する、魔法生命体の一種。アルハザード時代のバイオマジカルウェポンとも、ユニゾンデバイスの素体とも云われるが、事実であるかは不明。基本的に強い魔力を持つリンカーコアを好むが、本人が魔導師であれば防疫は比較的容易(魔力を制御できれば簡単に餓死させられるため)で、現代では絶滅危惧種。宿主を即死させるものや逆に宿主の魔力を増大させるもの、レアスキル級の特殊技能を恩恵として与えるものなども居たとされるが、これらは現代では確認されてない。 ―― リンカーコア寄生体【マリアージュ】 ――これといった特殊能力を持たず、侵襲しても宿主の存命中は活動しない、いわゆるスリーパータイプのリンカーコア寄生体。基本的には無害。マリアージュは宿主の死後、そのリンカーコアを使用して繁殖を行う。このとき周囲に生きたリンカーコアが無いと、次の宿主を求めて死体を操ることが稀にあるので、動死体関連の怪奇伝承の基になったとされる。ただし、この死体の操り方には差異――ただ動くだけのもの、生前同様に振舞うもの、分子レベルで分解しスライム状となって活動するものなど――があり、亜種とされる。なお、ここ数世紀にわたって侵襲例が無いため、絶滅種認定中。ちなみに種名【マリアージュ】は「婚姻・融合」を表す古ガレア語から来たとされる。当時のガレアでは「死は冥王との婚姻」との考え方があり、一方で死から蘇った(様に見える)宿主は、三行半を突きつけられた「出戻り」「嫁かず後家(*注:古代ベルカ語は分散離集の歴史が長く、同一単語が全く逆の語彙を含むことは良くある)」と皮肉られたためである。 ―― レアスキル【保護】 ――自身とは異なる他種の生物に働きかけて保護意欲を引き出すことの出来るレアスキル。対応する生物ごとに一つのレアスキルであり、例えば【保護(狼)】の場合、狼以外の生物には一切影響を及ぼせない。亜種・変種を含む場合もあるが、家畜種(この場合イヌ)は含まれない場合が多い。さらに狭い例では、文化圏の違うカラスには効かなかった報告がある。なお、「保護」の概念と方法がその生物の認識下、能力下で行われるので、必ずしもレアスキル保持者の益にならないことがある。例えば【保護(ライオン)】の場合、群れのオスが世代交代した時に殺されかねないし、【保護(カラス・和歌山語圏)】の場合、保護したヒトの子に人間を近づけさせなかった。 ―― 【第3陸士訓練校 イデアシード科】 ――新暦72年設立。人工リンカーコアの貸与を前提に、魔力資質を持たない者を受け入れて教育・練兵を行う練科。陸士訓練校としては長期間となる2年制で、1年次に魔法学校初中等部7年分の魔法教育が行われる。2年次は通常の陸士課程とほぼ同じ。人工リンカーコア習熟課程の講師として、またデバイスのアドバイザーとしてデバイスマイスター八神あゆが就任している。あだ名は「こども先生」1期の首席卒業者は、第35管理世界出身の少年モトコ・スパイク。名前の由来は、おそらくホンダ(日本の自動車メーカー)の「モトコンポ」と「モビリオ・スパイク」と思われる。同じく次席卒業者は、ミッドチルダ出身の少女フランセス・たま・プリンス。名前の由来は、おそらく「中島飛行機製作所」が生産(開発は海軍航空技術廠)した大日本帝國海軍陸上爆撃機「銀河」の連合軍コードネーム「Frances」と、「立川飛行機」の後身企業「たま電気自動車」及び「プリンス自動車工業」と思われる。NEW! ―― 【超魔動】 ――8種類の魔力素をプランク体積以下に封じ込めたときに、外部からの魔力素(およびその波及効果)を撥ね退ける現象。魔力素は内部の魔力子の状態によって8種類に分類されるが、どの状態の魔力素もいずれかの魔力素を退ける(排斥効果)ため、自然条件下で一定範囲内に全ての魔力素が出揃うことはない。だが魔法などで8種類の魔力素をプランク体積以下に封じ込めると、互いの魔力子を複数同時に交換し続けることで魔力素間力を平衡させる(マルチトレード現象)。この状態が、傾斜角が変動する周回軌道を高速で移動している(魔力素連環状態)ように観察されるため超魔動と名付けられた。超魔動状態の魔力素はそれ以外の魔力素およびその魔力素間力の侵入を拒む(マギスナー効果)ため、この状態の魔力素で魔法を組めれば外部干渉による解呪の可能性を減じることができる。また、マギスナー効果により跳ね返った外部魔力は、周囲の物質の運動エネルギーないし熱エネルギーを奪う(魔力素シフト冷却)。重力下などで充分な質量(および付随する魔力素)がある場合、外部魔力は熱エネルギーを伝播し続けるため超魔動状態の魔力素の周囲は低温化する(リレー冷却効果)。なお、超魔動状態の強度は集積した魔力量によって変動するが、いずれの場合も一定以上の外部魔力によって消失する。**************************************************************** 【オリジナル解釈】**************************************************************** ―― 【虚数空間】 ――この次元世界そのものと対を成し、反魔力素に満ちた世界。【虚数空間】に送り込まれた魔力素はすべて対消滅を起こして消え去る。対消滅の結果発生したエネルギーもこの空間内では反魔力素に取り込まれてしまう。故に【虚数空間】で魔法は効力を発揮しない。これは逆に、次元世界に反魔力素が紛れ込んだ場合でも同様である。ただし、反魔力素を利用した魔法を虚数空間内で使う分には使用は可能とされている。もっとも今現在までに、反魔力素を収集蓄積できるリンカーコアを持ち、それを行使できる魔導師は存在していない。 ―― ロストロギア【ジュエルシード】 ――太古に作られた『一般人を魔導師にするためのアイテム』の試作品群。魔力素収集機能、魔力蓄積機能、魔法行使機能を持ち、湖の騎士シャマル曰く『人造リンカーコア』であり『祈願型デバイスの原型』。当初、全ての機能を兼ね備えた【ジュエル】が作られたが、携帯には不向きな大きさとなったため、これを分割して再構成して作られた。ゆえに【ジュエルシード】と名付けられた。大元になった【ジュエル】を便宜上0番とし、1から21までのシリアルを振られた【ジュエルシード】は、それぞれ得意な能力、魔法術式を持つが、基本的な部分は同一である。肝心の「人の願いを読み取り、適切な手段をとる」機能が未完成で、各種テスト状態のまま残されていたため、不用意に使用すると暴走・暴発する。【ジュエルシード】各個個別の機能・術式の傾向は以下の通り。なおナンバーのあとの呼称は、後世で便宜的につけられた固有名詞。 1 魔術師 翻訳・変換・通信・素粒子操作 2 女教皇 魔力操作・検索・減少化 3 女帝 成長・延長・耐劣化・豊穣・音波操作・図形描画 4 皇帝 支配・制御・防御・相殺 5 教皇 治療・豊穣・広範囲化 6 恋人達 他者精神操作・自己精神操作・異種結合 7 戦車 補助・強化・外部破壊・統合 8 力 外部破壊・内部破壊・自己精神操作 9 隠者 計算・情報収集・情報発信・内部破壊10 運命の輪 ワークルーチン構築・強化・ランダマイジング・均質化11 正義 判断・分配・結界・味覚操作12 吊された男 拘束・液体操作・術式収集・補助13 死神 外部破壊・構築・停止14 天秤 調整・管理・制限15 悪魔 攻撃・増加・他者精神操作・五感操作16 塔 天候操作・重力操作・外部破壊・妨害17 星 思考操作・物質転送・情報分析18 月 隠蔽・幻術・妨害・警戒網構築19 太陽 物質生成・固体操作・エネルギー操作20 審判 シミュレーション・空間操作・物質生成・プラズマ操作21 世界 魔力調整・補強・移動・結界 ―― ロストロギア【闇の書】 ――古代ベルカにて作られた書籍型のストレージデバイス。主人とともに旅をして各地の偉大な魔導師の技術を収集し、研究するために作られた。正式名称は【夜天の魔導書】。特に強靭な復元機能を当初から持つが、それでも破損・損耗は避けられないため、割と早い時期の管理者により蓄積部分の本体【夜天】と、収集部分の【梟】(注:意訳)に分けられた。この改変者は自分で術式の転送等を行っていたが、数代後の管理者により手続きが自動化されている。これにより【梟】はページが埋まると、収集した魔力と術式を【夜天】に転送。初期状態の新しい【梟】を所有者の手元に作成し、己自身を魔力還元で消却してしまう。【闇の書】と呼ばれるようになる最初の転機は、【梟】の転生機能を己の不老不死に利用しようとした管理者の登場による。この人物は【梟】の情報の一部として己を登録し、ページが埋まるたびに肉体を刷新しようとした。その間の記憶は転生時に一時的に【夜天】に転送し、その後新しい肉体に上書きするようにしていた。この試みは当初うまく行っていたが、蒐集開始時点と終了時点での脳構造の変化と増加する一方の記憶が、次第にこの管理者を記憶障害へ追いやった。幻覚と狂気に苛まされたこの管理者はなんとか自身の転生機能を停止させたが、滅却・記憶転送・記憶の上書きについては手付かずのまま発狂死した。これによって管理者を失った【梟】は、管理者と資質の近い者を探し出して仮の所有者として魔力の供給元とするようになる。これ以降の仮の所有者は管理者権限を得られず、【梟】が現れた途端に与えられる他人の記憶――脳構造の違いでほとんど転写されないが――に悩まされ、【梟】が要求する魔力の供出に苦しみ、蒐集してもその維持のための魔力提供に苛まされ、蒐集が終了すると記憶を吸い取られた上で魔力還元され消滅することになる。この時期の所有者たちは最初から【梟】を完全に「闇の書」「呪いの魔導書」として認識しており、その記憶と恐怖が数代にわたって転写された結果、【梟】自体が自身を【闇の書】と認識するようになった。この【呪いの魔導書】に対抗しようと管理者権限へ割り込みをかけた最初の成功例がヴォルケンリッターシステムの使用権獲得である。これによって仮の所有者でもヴォルケンリッターによる護衛、使役を受けられるようになった。もっとも、【梟】の制御はもともと管制プログラムと防御プログラムで二分されており、【梟】の防衛のために防御プログラムを改変することは比較的容易であっただろう。ただしこの改変によって、防御プログラムは完全に管制プログラムの制御下から外れることになってしまった。そのためヴォルケンリッターは【梟】の状態を正しく認識できず、転生を跨いでの記憶の保持もほとんど出来なくなっている。次に行われた改変は、【梟】の活動開始遅延である。この所有者は、その先代の被害者の近親者であり、その有様を目にしていた。ただし、能力的に管制プログラムへの直接の改変は適わなかったらしく、苦肉の策で外部追加されたのが【鳥カゴ】システムである。【鳥カゴ】システムは【梟】の転生直前に【夜天】に送られる魔力を掠め取って、転生後に鎖状となって現れる。仮の所有者の代わりにしばらくの間魔力を供給することで、過剰な搾取を押さえることが目的であった。供給する魔力に組み込まれた術式が防御プログラムへ割り込みを掛け続けるため、【鳥カゴ】が稼動している間はヴォルケンリッターシステムも発動しない。【梟】が「闇の書」「呪いの魔導書」として広く知れ渡ったのは、【梟】で不老不死を実現しようとした管理者と、非常に近しい資質を持つ仮の所有者の出現による。この所有者は件の管理者と非常に近しかったため、その記憶と終末時の狂気をほぼそっくり受け継いでしまった。しかし、同一ではないから管理者権限は得られない。所有者は管理者の記憶を元に【梟】への改変を行おうとするが、狂気に突き動かされ幻覚に苛まされ、己を解放するのではなく、誤って破滅の道を書き込んでしまう。すなわち、全ての魔力を使い果たすまで暴走することである。ここに今現在【闇の書】【呪いの魔導書】と呼ばれる【梟】の姿が完成した。この結果、【梟】から魔力が転送されてこなくなった【夜天】は魔力の枯渇により機能停止、経年劣化の末に失われてしまう。こうして失われた【夜天】だが、後年八神はやて旗下のヴォルケンリッターにその残滓が発見された。魔力素の追跡によって過去の状態を推測する技術によって、その機能の一部が再現されている。また【梟】が魔力を使い果たすようになったことにより、【鳥カゴ】システムも機能不全を起こし、転生後の【梟】による魔力の収奪をほとんど防げなくなっている。最終、八神はやての元に転生した【梟】は、八神はやての手によって新しい躯体【蒼天の魔導書】を与えられ、正常部分をコンバート、その他の部分を虚数空間に落とされて消え去った。この【蒼天の魔導書】は、その躯体をロストロギア【ジュエルシード】から提供された魔力で構築し、【夜天】からサルベージされたデータと、【梟】からコンバートされたデータで構成されている。そのページ数は増減が可能な上に分冊も行えるため一定しない。 ―― ロストロギア【レリック】 ――太古に作られた『虚数空間から反魔力素を取り出して利用するための機構』を詰め込んだ結晶体。主な機能は、魔力素と反魔力素を対消滅させることでエネルギーを発生させる『対消滅炉』、発生したエネルギーから魔力素を生成する『魔導炉』、反魔力素を源泉とする反魔法をこの世界で行使せしめる『反魔法デバイス』の3つである。虚数空間と直接繋がりを持つため、最悪この次元世界の魔力素を全て消滅させかねない危険性を秘めている。状況によっては世界の一つや二つは軽く消し去ってしまう可能性はあるが、対消滅で発生させたエネルギーが駆動源であることと、第1層と第3層の構造そのものが次元断層を維持しているため、物理的、魔法的に破壊しても暴走はしない。71年に臨海第八空港で起きた火災もレリックが原因であるが、中途半端な封印作業のために反魔力素を抑える機能に障害が起きたためと推測されている。事実、洩れた反魔力素によって封印魔法が破れたあとは、それ以上の反魔力素流出は起こっていない。 ―― 【戦闘機人】 ――広義では、機械を埋め込むなどして戦闘能力を高めた人間。あるいは人の形をした戦闘機械を指す。狭義では、機械を埋め込むことを前提に遺伝形質から操作した人間。その機械化された個体を指す。さらに狭義では、レリックを埋め込まれることによってほぼ無尽蔵のエネルギーと、反魔法(インヒューレントスキルと呼称される)の行使を可能にした機体群を指す。 ―― 【次元航行エネルギー駆動炉】 ――偏向擬似質量創出技術(前述)により作り出した無質量擬似質量の重荷で、魔力素を招来し、利用する技術群の総称。重荷の偏向により、特定方向から魔力素を招来せしめ、一瞬だけ殺傷設定を持たせることで推進力として利用する。結果運動エネルギーを失った魔力素は、魔導炉へ蓄積し、魔導推進や転移その他の魔法へ利用可能。 ―― 【魔力集積衛星『ローズ』『セラヴィ』】 ――魔力を集積、備蓄する機能を持つ衛星。太陽のような巨大な魔力源からの魔力収集を効率よく行うことができる。惑星を守護するために太古に作られ、特定の手続きを踏むことでその魔力を利用することが可能。また【プロフェーティン・シュリフテン】などのある種の希少技能も、一定条件下でこの衛星の魔力を利用できる(預言などといった特殊すぎる魔法は、このクラスの魔力源があってようやく発動できるとしている)。次元世界ミッドチルダの首都クラナガンのある惑星の衛星軌道を巡る2つの月、『ローズ』および『セラヴィ』は、主にロストロギア【聖王のゆりかご】への魔力供給を目的として作られたとされている。 ―― 【質量魔力変換変身魔法】 ――スクライア一族でも、一部の者しか使えないといわれる秘伝の変身魔法。この術式を使いこなせる者は、どれだけ幼くとも単独での調査発掘行を許されるらしい。その最大の特徴は、元の体格から小さくなった場合の質量差を、ほぼロスなしで魔力へ変換し保持できる点にある。一族の英俊ユーノ・スクライアは第97管理外世界に赴いた際にしばらく、当地の魔力素分布が合わず魔力回復に支障をきたしたが、フェレットの姿をとることで魔力を維持、大規模な封時結界を幾度も展開して見せたという。この術式はそもそもの難度が高いうえに、変換して得た魔力を回復できないと元の姿に戻れない危険があるためスクライア一族が外部に漏らすことは無い。 ―― 【空間シミュレータ用仮想敵機プログラム体】 ――数が少なく多忙な戦技教導官に代わって、空間シミュレータ内で仮想敵機(アグレッサー)を務めるために作り出されたプログラム体。基本的にシミュレート空間内でしか存在できない。事の始まりは新暦68年、デバイスマイスター八神あゆが作成した人工リンカーコア試作品の本局提出に遡る。一応の完成品と評価できる第5世代試作品の出来栄えに、その量産化を確信した上層部―― 一説には最高評議会――が、その有効利用の一環として、当時入局していたヴォルケンリッター、および八神あゆが復活させたユニゾンデバイスの複写大量生産を計画した。しかし、古代ベルカの技術の粋である騎士達を複写することは容易ではなく、また人工リンカーコア開発に携わっている八神あゆを招聘することは本末転倒である。そのため、実体化プログラム体より構築しやすいと思われた、シミュレート空間内プログラム体として開発されるべく計画が縮小されている。この下方修正に地上本部のレジアス・ゲイズ(当時、少将)の関与があったとされているが、詳細不明(◇要出典)しかし、当時の空間シミュレーション技術は未発達であり、まずはその改良から始める必要があった。そこで起用されたのが、後に陸戦用空間シミュレータを完成させることになるシャリオ・フィニーノ(当時、本局通信士 兼 デバイスマイスター。三等陸士)である。開発全般を管掌するマリエル・アテンザ(当時、第四技術部。主任)の後援を受け、様々な設定を盛り込める高精度の空戦用空間シミュレータが完成したのが、新暦71年初頭である。これに前後して招聘されたのが、前年度に人工リンカーコア開発を終えていた八神あゆであった。当然、ユニゾンデバイスを復活させた実績を買われての起用であるが、意外なことにこれよりほぼ半年、この計画には進展らしい進展が見られていない。当時開発中であったオプティマムカートリッジを優先させたためと言われているが、正式な記録は無く不明である。そうして一旦は遅滞を見せた当計画だが、その5月に八神あゆの要請で湖の騎士シャマル(当時、特殊遮蔽内開発研究室第二課責任者 兼 医務局主任)が招聘され、モデルを当時無名だった高町なのは、フェイト・テスタロッサ、八神はやてに変更することによって急展開を見せた。ユニゾンデバイスを復活させた八神あゆの手腕と、【闇の書】に蒐集されたリンカーコア(注:八神はやては異なる)の記録に通じたシャマルの見識と、シャリオ・フィニーノのシミュレート空間構築技術の融合により、9月に3人の【空間シミュレータ用仮想敵機プログラム体】が生み出された。しかし、投入した資金や人材に比して効果は薄く、3人居れば充分と判断され、これ以降の製作は行われていない。なお、八神あゆ、湖の騎士シャマル、シャリオ・フィニーノは他の開発と平行して研究を進め、新暦80年/地球暦1月21日に彼女たちの実体化に成功している。それまでに数多くの局員に対して仮想敵機役を担ってきた彼女たちの実体化に際して、寄せられた祝福は多かったと記録にある。ちなみに新暦84年に管理世界間で公開された映画『From 97 The MOVIE 1st』(管理局のプロパガンダ映画であるとの論争は編集ノートへ◇)では、それぞれのモデルの少女時代を演じた。外見年齢を自在に変えられる彼女たちは、予定されている続編でも出演を望まれている。 ―― 【雷刃の襲撃者『ラヴェル・テスタロッサ』】 ――フェイト・テスタロッサをモデルに、最初に生み出された【空間シミュレータ用仮想敵機プログラム体】。頭髪とバリアジャケットに青色が多く虹彩が赤いこと以外は、外見や能力はほぼ同じ。ただし、最初に生み出されたためか性格は若干異なり、自らを「僕」と呼び、口が軽くはきはきとよく喋る。また「飛ぶ」ことに思い入れを見せ、「本物の空を飛びたい」と熱望し、3人の中で最も実体化に協力的であった。仮想敵機役を担うためシミュレート空間内では能力補正・性格補正を受けることが多い。フェイト・テスタロッサが最初のモデルに選ばれたのは、彼女が一番最後(とはいえ、高町なのはと合わせて2人だけだが)に【闇の書】に蒐集された被検体であり、もっとも記録が詳細であったから。【雷刃の襲撃者】は、フェイト・テスタロッサから自身の名と対になるような『解きほぐす・解明する』という意味の「ラヴェル」という名を貰い、実体化後はテスタロッサ家の一員として迎え入れられている。なお、バルディッシュそっくりなデバイスの、「プライマリオス」という名前は紆余曲折の上で本人が決定した。「飛ぶ」ことに思い入れがある彼女にとって無くてはならないものだろうと「鳥類の初列風切羽を意味するprimaries」という単語を提示したのは八神はやてであり、それを多少もじった結果であるらしい。 ―― 【星光の殲滅者『高町さいせ』】 ――高町なのはをモデルに、続いて生み出された【空間シミュレータ用仮想敵機プログラム体】。焦げ茶色の頭髪はベリーショートで、虹彩がブルー、バリアジャケットが赤黒いことを除けば、外見も性格も能力もほぼ同じ。【雷刃の襲撃者】同様、能力補正・性格補正を受けることが多いが、補正されていても高町なのはと性格が変わっていないという意見もある。その命名は3人中もっとも混迷し、最終的に本人が選んだも同然の「さいせ」とは、『歳殺(さいせつ)』という金星の精の名前をもとにしており、本来は不吉。当初、八神はやてが挙げたリスト上にあった歳殺をそのまま名乗ろうとしたが、高町なのはとの模擬戦で負けた結果、高町なのはが提示した妥協案の「さいせ」で落ち着いた。レイジングハートとは色違いになる「ルシフェリオン」は、明けの明星を示しており、総じて金星をイメージしたらしいと判る。こちらも実体化後は、高町家(注:クラナガン郊外の方)に引き取られた。 ―― 【闇統べる王『八神しなと』】 ――八神はやてをモデルに、最後に生み出された【空間シミュレータ用仮想敵機プログラム体】。頭髪が灰色で虹彩はグリーン、バリアジャケットに黒と紫色が多いことを除けば、外見も性格も能力もほぼ同じ。他の2人と同様、能力補正・性格補正を受けることが多いが、3人中もっともモデルからかけ離れた性格になると評判。製作者は「【闇の書】が蒐集したデータでは無かったため」と説明しているが、それが事実か、そもそも本気でそう言っているかどうかは不明である。ただし、その居丈高で傍若無人な態度に反して、意外と人気があったらしい(性格補正の必要がないのにリクエストされること多数と、記録にある)。八神はやてによってあっさりと命名された「しなと」という名は、『罪や汚れを吹き払う風』という意味で、「科戸」と書く。デバイスの「ゾンネンクライスクロイツ」も同様に八神はやての命名で、日輪の十字という意味だが、「ゾンネンクライス」「ゾンネンクロイツ」と略されることが多い。なお、書籍型のデバイスを使用しているように見受けられるが、ゾンネンクライスクロイツの一部であり、独立した魔導書ではなかったらしい。こちらも実体化後は、八神家に引き取られている。 ―― 【プロジェクトF.A.T.E】 ――本作中で八神はやてがフェイト・テスタロッサの名前に対し、(実在する)とある本から引用して強引に意味づけを行っている。もちろんフェイトの名がプロジェクトF.A.T.Eから採られたことは明白で、当作品内のプレシアも、やはりそうしたであろう。ただし、そうであるとすると、では何故そのプロジェクトがF.A.T.Eと名づけられたか不明であるため、本作では「Fabricate of Absolute for Takeover or takeback Specific-person by Enchantment-ergonomics(魔法人間工学による、特定個人を継続もしくは奪還せしめる純然たる構築)」の頭文字をとったとした。(云うまでもないが、この手の頭文字が文法的に正しいかどうかは、追求しないのがお約束である) ―― 【魔導紋】 ――刺青やビンディのように皮膚に定着させることで、リンカーコアの臨界を越えた魔力を放散する機能を持つ一種のデバイス。単なる調整弁のようなシステムで、術式記録や魔法行使機能などは持たない。リンカーコアの満タン後も魔力素を収集してしまう障害者のための医療用デバイスで、魔法出力を制御できなくて暴発させてしまう疾患対策の出力リミッターと起源を同じくする。管理局が魔導師ランクの調整に流用、開発したため簡便安価となった出力リミッターと異なり、施術が難しく高価。なお、リンディ・ハラオウンの額にある菱形の文様は、4つとも魔導紋である。リンディはカートリッジシステムに類似した魔力集積機能を持つデバイス――排莢・交換は不可――を所有しており、魔導紋によって放散させた魔力を一定量蓄積している。その備蓄魔力はリンディオリジナル術式である魔力翅を展開することで、本人の基本魔力量を超えた大規模術式に使用することが可能である。 ―― 兵器【マリアージュ】 ――古代ベルカ、ガレアの王族イクスヴェリアを中枢とし、屍兵器【マリアージュ】で構成された兵器システム。「人語を解するのに作戦行動能力は昆虫並み」と言われる兵器【マリアージュ】の誕生は、全くの偶然であったとされる。古代ベルカ、ガレアの王族イクスヴェリアがレアスキル【保護(マリアージュ)】を保持していたのだ。リンカーコア寄生体(前述)であるマリアージュは、そもそも個体数が少ない上に基本的に無害であるため、このレアスキルは注目されなかった。しかしある時、急死した王宮付きの女中の死体が、イクスヴェリアに近づく者を攻撃し始めたのである。生前、マリアージュに寄生されていたのだ。制圧後の調査で、イクスヴェリア周辺ではマリアージュの生態が変化することが確認された(繁殖に成功した個体が死亡しない。イクスヴェリアの魔力を受けて何度でも繁殖する。死体のリンカーコアへも繁殖する等)これらはマリアージュがリンカーコア寄生体であることを最大限利用して、種の繁殖よりイクスヴェリアの保護を優先しようとしたためとされる。当時劣勢であったガレアが、これを兵器転用しようとしたことは当然の帰結であっただろう。人造魔導師化される筈だったイクスヴェリアのレリックウェポン化プランをマリアージュを前提にした――魔導師化するとマリアージュが死滅するため――物に変更した上に、大幅に前倒ししたのだ。だが、これが失敗する。永続的な戦力化を目指して行われたイクスヴェリアの長命化が安定せず、不定期かつ不特定期間の仮死状態に陥るようになった――本来、成人してから行われるべきレリック移植に、幼い肉体が耐えられなかったと見られている――そこで開発されたのが、イクスヴェリアのリンカーコア特性を模倣することでマリアージュを指揮する【操主】システムである。イクスヴェリア周辺で【生産】したマリアージュを、リンカーコア整形した影武者を使って戦場まで誘導するのである(本来レアスキル【保護】を完全にコピーする計画であったが、下方修正された)また、同時にマリアージュ側の改変も一定の成功を見る。材料となる死体の事前加工――脳神経系に強力な刷り込み――を行うことによって、操主の命令をある程度、受容できるようになったのだ。(便宜上このマリアージュを馴致化・それまでを野生種と呼び分けていたらしい)これによって一時ガレアが優勢に立ったとされるが、事実か不明。はっきりしているのは、この時期に生産されたマリアージュが――最初に急死したメイドと同じ姿をしたまま――かなりの世界で眠りについていることだけである。なお、イクスヴェリアが【冥府の炎王】と呼ばれるのは、兵器化されたマリアージュの嫁ぎ先(前述)として認識されたためであるとされる。中世ガレアにはリープイヤープロポーザル――閏年に女性からされた求婚を相手は断れない――の習慣があったが、「マリアージュ」に【押しかけ女房】と云う意味が付加したのはこの故事に拠ると云う。 ガレアの皇統譜に幼少期の記録がなかった彼女は、本来継承権10位(X)の庶子(ガレア神代語peliaもしくはベルカ古語veriar.諸説あり)であったと云われるが事実不詳。因みにエックス・ベリアル(女悪魔)が語源であるとする民間伝承は、対ベルカ戦線が行ったネガティブキャンペーンであり後付けであることが近年証明された。(対ベルカ戦線の功罪論争は該当頁の編集ノートへ◇)マリアージュは、近年では新暦59年オルセアにて革命家トレディア・グラーゼが発見、解析されていた。その4年後ジェイル・スカリエッティと接触したグラーゼはイクスヴェリアも発見、併せて解析を進めていたが、完全な復元は無理と、新暦73年に方針を変更したと供述している。なお、トレディア・グラーゼは自身の操主化にはほぼ成功していたようだが、半野生化していたマリアージュを支配下に置けなかったらしい。(TGメモの真贋論争は該当頁の編集ノート◇で行うこと)一方、イクスヴェリアはグラーゼの証言から発掘され、時空管理局に保護されたとされているが、未確認である。**************************************************************** 【お遊び設定】**************************************************************** ―― 【messo rabbit(メソラビット)】 ――老舗アパレルメーカーであるウミナリヤ・インターナショナルが展開する女児向けブランド。気弱なウサギがトレードマークの、ポップでガーリーな正統派スタイル。男児向けブランドに【Sun show waR】がある。・mezzo piano・ナルミヤ・インターナショナル・ぱにぽに ―― 【eternal blue】 ――ギリシャに本社を持つ子供向けアパレルメーカー。星座や神話をモチーフにしたデザインとドレープなどを用いたデコラティブなシルエットが特徴。特に低年齢層向けに自分で折畳めるようにデザインされ、専用収納ボックスとセットになった「ひとりでできるモン」シリーズが高い評価を受けている。年齢別にブランド分けを行っており、2~3歳児向けがブロンズ、4~6歳児向けがシルバー、7~9歳児向けがゴールド、10~12歳児向けがゴッドとなっている。・angel blue・聖闘士聖矢・ひとりでできるもん ―― 【NACOLULU】 ――各地の民族衣装をモチーフとしたデザイナーズブランド。ディアンドルといった伝統的な民族衣装そのものも扱っており、「ハイジスタイル」として定着した。各大陸別にブランド分けを行っているが、今期より月面生活をモチーフにした架空の民族衣装ブランド『第六大陸』を立ち上げている。マスコットキャラは、鷹と狼を従えたコロポックルの少女。・COCOLULU・サムライスピリッツ・小川一水「第六大陸」 ―― 【Castolibarjack(カストリバージャック)】 ――バッドでワイルドなテイストの子供向けブランド。もともと男児向けの商品だけだったが、一部の女の子が好んで着用し始めたことから女児用のラインナップが加わった。男児向け主力商品は、野生馬のエンブレムと甲冑を意識したデザインラインで構成された『DeNN』シリーズ。女児向け主力商品は、敢えて女児向けのアプローチを廃しつつ、ワンポイントでハートマークをあしらうなどした『KoYoMi』シリーズ。・castelbajac 1st step・銃夢・カストリ雑誌、カストリ焼酎 ―― 【殺劫(シャチェ)食品公司】 ――中国系の新興菓子メーカー。「美味しさのあまり死んでしまう」をキャッチコピーに「熊に襲われた登山者がとっさに喰わせて美味せ殺す」テレビCMで有名。「美味せ殺す」は昨年度の流行語大賞にノミネートされた。トレードマークは「○の中に殺の字」で、必ずパッケージの裏側に大きく印刷されているため、社名を「マルサツ」「サツマル」「マルシャ」「シャマル」などと勘違いしている人は多い。強烈なフレーバーの製品が主力で、現在の最新ラインナップは「宇宙お好み焼きシュールストレミングin〆鯖バーガー味チップス」。好事家の間では、この製品が「〆鯖バーガー味の宇宙お好み焼き味」なのか「宇宙お好み焼き味の〆鯖バーガー味」なのかで激論が続いている。なお、今期からキャッチコピーに「あまりの美味しさに、皆殺しにして独り占めしたくなる」が追加され「追い詰められたオレンジ色の袈裟の僧侶が、一口食べた途端に緑色の服を着た集団を皆殺しにしてしまう」テレビCMが始まった。・魔法少女リリカルなのはA's 先達FF多数・安能務「封神演義」・ケロロ軍曹・シュールストレミング・GS美神 極楽大作戦!!・エレファントマンライフ「タマリンド水」 ―― 【ハーケンダック】 ――フランス資本の老舗アイスクリームフランチャイズチェーン。創始者は日本人。フランス国内に直営店を合わせて616店舗、日本には94店舗展開している。双頭のフック付きロープ【ドッペルハーケン】を構え、一見マフラーに見える【繁盛力ストール】に身を固めたアヒル【ハーケンダック「フリードくん」】がトレードマークで、販売しているアイスクリームの材料は全てこの【フリードくん】が冒険の末に手に入れた希少品ということになっている。その功績を認められた【フリードくん】は公爵号を授けられていると公式ホームページに記載されている。テレビCMなどでは、この【フリードくん】が無限に広がる大宇宙をバックに踊るので、【スペースダンサー】という愛称(注:非公認)もある。【ハーケンダック】は常時365種類のフレーバー(閏年は366種類)を販売し、全種類制覇キャンペーンを頻繁に行っている。特に売れ筋なのは金柑味の【ゴールドラック】。都市伝説では、その店のフレーバーが営業時間中にどれか一つでも売り切れになると、その深夜、店頭を独りで通り過ぎた人間が、看板に備え付けられたフリードくん人形のフックで釣られ、アイスクリームの材料にされると言われている。これを踏まえてインターネット巨大掲示板【兄ちゃん寝る】などで「【お前の血は】○○店の○○を食べ尽くして夜は店頭で肝試し【何味だ】」などのイベントが提唱され、何度か実行されたことがある。なお、このイベント時に指定されるフレーバーは「ザクロ&ストロベリー」が定番とされている。・ハーゲンダッツ・レイダース・UFOロボ グレンダイザー・Goldorak ―― 【アカギ乳業】 ――名峰赤城山の山頂に拠点を構えるアイスクリームメーカー。乳業とあるが乳製品は扱っていない。主力製品は有機農法トマト100%のアイスキャンデー【ワシズさんのトマトバー】。真っ赤なアイスキャンディーにはアカギ乳業のマスコット【サダチュー君】その愛刀【小松五郎義兼】【左向きの雁】【赤城山】【灰まみれのうどん】のうちどれか4つ――重複もある――が刻印されている。また、従来の「あたり」とは異なる特殊な販売方法を採っており、俗に【ワシズチャンス】と呼ばれている。【ワシズさんのトマトバー】はそのパッケージの4分の3が透明で透けて見えている(透明でない部分の位置はそれぞれ異なっており、パッケージは4種類あることになる)。この透明部分からは真っ赤なアイスキャンディーに刻印されたキャラクターたちが3つが見えており、購入者は見えない部分に【サダチュー君】が居るかどうか宣言し、当れば購入代金はタダになる。またこの時、居るかどうかではなく、その愛刀【小松五郎義兼】【左向きの雁】【赤城山】【灰まみれのうどん】のどれかを宣言して当ると、もう1本貰える。まれに同じキャラクターが4つ刻印されたものがあるが、宣言して当てると3本貰える。ちなみに刻印されているキャラクターのうち【左向きの雁】――メーカー説明によると西向き――は、【サダチュー君】のペットで【雁雁くん】と呼ばれている。今期から新製品として、同様の販売方法の【サポーターたちのコーラバー】が発売された。・赤城乳業、ガリガリ君・国定忠治・アカギ~闇に降り立った天才~ ―― 【シネマ・アレスタ】 ――海鳴市郊外にあるショッピングモールに併設されたシネマ・コンプレックス。500人収容できる大ホールから20人までのミニシアター、寝ながら見れるスカイシアターにアイマックスまで備え、地域随一の規模を誇る。・魔法少女リリカルなのは StrikerS・アレスタ ―― 【12人のイカしたビリー・カーン】 ――1957年に上映された名作のコメディ版リメイク。名優ヘヴンリー・本田が1人12役をこなす・12人の怒れる男・24人のビリー・ミリガン・餓狼伝説 ―― 【養蜂家の店 蜂蜜のフジタ】 ――海鳴市中丘町にある蜂蜜の直売店。飼育、定着化の難しいニホンミツバチの蜂蜜を扱っていることで有名。かりんの蜂蜜漬けや蜂蜜シャンプーなど関連商品の開発製造も行っており、通信販売にも対応する。店番はQ首長国からの留学生が1人でこなしており、その怪しげな日本語と笑顔で人気を博している。・養蜂家の店 蜂蜜の藤田・ギャラリーフェイク ―― 【中丘町スィート・パームス】 ――紅の鉄騎ヴィータが所属したゲートボールチーム。全員が女性――心が女なら医学的には男性でも可――で構成されている。監督の高柳真理子(旧姓:広岡)は【海鳴トム・アプローズ】の高柳邦彦監督とは夫婦であり、その夫婦喧嘩が【中丘町スィート・パームス】の設立理由となった。設立2年目。前年度の市民大会では【海鳴トム・アプローズ】を下して優勝している。応援歌は「はばたけパームス!ポロンの翼は一炊の夢」・メイプル戦記・メイプルタウン物語~パームタウン編~・おちゃめ神物語 コロコロポロン ―― 【海鳴トム・アプローズ】 ――海鳴市を本拠地とする名門ゲートボールチーム。ゲートボールが子供向けの競技だった頃から存在し、現役メンバーの中にはその当時からメンバーだった者も居る。設立当時は弱小チームだった。市民大会での優勝は数知れず、全国規模での大会でも13回優勝してる強豪。・メイプル戦記・キャットルーキー・劇団四季「キャッツ」「アプローズ」 ―― 【Oliverソース】 ――関西の老舗ソースメーカー。商品名も同名。煙室扉の部分に人の顔がついた黄緑色の機関車【11 Oliver】がトレードマーク。キャッチコピーは「鉄壁のうまさ」・オリバーソース・機関車トーマス・オリバー・カーン ―― 【海外ドラマ『殺アイスクリーム事件』】 ――アメリカのホィールドテレビシリーズ【Masters of mystery】のうちの1話。【Masters of mystery】は1話完結のオムニバスドラマであり、現代の推理小説家たちの短編からドラマ化されている。【殺アイスクリーム事件】は当代随一と評される推理作家Tom Bombadilが珍しくコメディ調で披露した【アイスクリームはなぜ殺されなければならなかったのか。――融けたら美味しくないから――】の初映像化である。・Mastars of Horror「アイスクリーム殺人事件」・指輪物語 ―― 【隔月刊『世界の名デバイス』】 ――ミッドチルダの出版社【aTe Coslini】が刊行する分冊百科。量産品から一品物まで様々なデバイスの解説に待機状態の実物大模型、各状態の3Dデータが付属する。量産品や、所有者の許可がある場合は、制御プログラムや保有術式のデータが付属することもある。もっとも、この本に掲載される程度のデータは、デバイスマイスターであれば閲覧可能か、コネでそれ以上のデータが入手可能なため完全なコレクターアイテム。また、「最新のデバイス=現役時空管理局員のデバイス」であることが多いため基本的に旧式の「伝説の名機」ばかり掲載されるので、やはりコレクターアイテム。ただし、様々なデバイスの成立過程を整理、図示した【デバイス系統樹】のページは高い評価を受けている。新暦66年現在で72号まで発行されており、最新号の特集は旧暦460年代の管理局標準ストレージデバイス【MK5】。・De Agostini S.p.A.・MajiでKireる5秒前 ―― 【TVアニメ『超時空棒網球ラクロス』】 ――地球共鳴能力によって銀河の中心に室内競技場ごと飛ばされたラクロス部員たちが、宇宙人たちを啓蒙し銀河中にラクロスの素晴らしさを布教してゆく、壮大かつ荒唐無稽な物語。スタッフの合言葉は「バカバカしいことをマジメにやる」地上波テレビ放映にも関わらず、宇宙人たちのセリフがタイ文字での字幕表示で物議をかもした。しかしながら、26話(事実上の最終回)でいきなり人型に変形して巨大宇宙人たちと試合を始めた室内競技場のインパクトは相当のものであり、後発の【機甲早食猤モスバーガ】【祈祷宣士乙おがんだる】などに影響を与えたと云われている。当初4クール52話で企画されたものの、スポンサーの都合で2クール26話で製作された。しかしながら意外に好評であったため急遽1クール13話を追加されている。このむりやり追加された【異次元進出編】は、次の番組と劇場版制作のためスタッフが揃わず、ほぼ別物といっていい作品となってしまった。視聴率も振るわず、ファンの評価も低い。後番組は【超時空噺家ヨーガス】。制作会社が変わったため作画のクオリティが格段に上がり、本格SFとしても見ごたえがあったため根強いファンも多い。なおシリーズ3作目にあたる【超時空演歌歌手サザンカホテル】の放送途中にスポンサーが倒産したため、人気があったにもかかわらず打ち切りの憂き目に遭っている。・超時空要塞マクロス・超時空世紀オーガス・超時空騎団サザンクロス・地球少女アルジュナ・あにゃまる探偵キルミンずぅ・機甲創世記モスピーダ・機動戦士Zガンダム・超人キンタマン ―― 【トライマッチ(魔法拳)】 ――地球のじゃんけんに類似した、クラナガンにおける3すくみ式の勝敗判定方法。使うのは掌を広げた【防御魔法】、手を握りしめた【バリアブレイク】、手を拳銃型にした【射撃魔法】の3種。ときおり、手刀型にした【魔力付与攻撃】や、鷲掴み状にした【捕獲魔法】、両手を拳銃型にした【砲撃魔法】を使う者、地域があるが、基本的に反則である。これら【防御魔法】【バリアブレイク】【射撃魔法】は三すくみの関係にあり、【防御魔法】は【射撃魔法】に勝ち、【射撃魔法】は【バリアブレイク】に勝ち、【バリアブレイク】は【防御魔法】に勝つ。両者共に同じ手を出した場合は引き分けとなるが、【射撃魔法】で引き分けた場合はダブルノックアウトとして勝負そのものを流してしまう特別ルールを採用する場合もある(テレビ番組などで、出演者がトライマッチで勝負する時に、ダブルノックアウトなら賞品が視聴者プレゼントになるケースがあった)。【トライマッチ(魔法拳)】には、1回戦目の勝敗を踏まえた2回戦1セットで勝敗を決めるルールも存在する(こちらもテレビ番組の1コーナー用に考案されたもので、一般的にはほとんど使われてない)。1回戦目の勝者は、その時の勝ち手と同じ手で2回戦目も勝てば3ポイント取得できる。その他の手で勝てば2ポイント取得できる。1回戦目と同様に、両者が同じ手を出した場合は引き分けであるが、1回戦目の勝者は1ポイント手に入れる。1回戦目の勝者が2回戦目で負けた場合はどちらもノーポイントで引き分けとなる。この際、相手側が特定の技で勝てば逆転とみなされて2ポイント手に入れられる。1回戦目の勝ち手 ブラックアウト(3) 相手の逆転手(2)【防御魔法】 【防御魔法】 【バリアブレイク】【バリアブレイク】 【バリアブレイク】 【射撃魔法】【射撃魔法】 【射撃魔法】 【防御魔法】 ―― 【室内競技『トップヤード』】 ――地球のビリヤードを立体化したような競技。魔法で無重量状態にした直方体の魔力ケージの中のボールを棒(キュー)で突いて競技を進行させる。一説には、地球のイギリス出身の管理局員が持ち込んだビリヤードをモデルにしたと言われている(◇要出典) ―― 【ペットショップ『キンイロ』】 ――海鳴市にその店舗を構える総合ペットショップ。犬猫はもとより熱帯魚や爬虫類、両棲類など幅広く取り揃えているが、もっとも品揃えが豊富なのが昆虫類をはじめとする節足動物門であり、昆虫マニアからは「聖域」と呼ばれている。・虫姫さま・堤中納言物語・新世紀エヴァンゲリオン・インターネットラジオステーション<音泉>・カウボーイビバップ・風の谷のナウシカ ―― TVドラマ【企業化戦史タイプムーン】 ――とある同人サークルの結成から、企業化、上場までを描いた青春群像ドラマ。深夜枠1クールでの放映であったが、ドラマ内で作成されるゲームやアニメのクオリティが高く人気を博した。「月に祟って、惨劇よ」の名セリフで有名な「憑絞(つきしめ)」を始め、スピンオフ多数。・美少女戦士セーラームーン・TYPE-MOON・月姫**************************************************************** 【おまけ再録】****************************************************************「あゆ印のビーフジャーキー魔力風味」ですね、判ります。今なら5箱以上購入で魔力の封入者をザフィーラ・ゼスト・グレアムの中から選択できます。殺劫食品公司から絶賛発売中。本当にあ(ry**リンディがドアを開けると、そこには枕を抱えたあゆがちょこんと。期待と不安を綯い交ぜにして「おかぁさん、おとまりにきました」と言うあゆが。**「【すとらーだ】は【ぶりっつあくしょん】の じどうこうしを しこんでおくと、とりまわしがよくなるのです」「距離を詰めるなら、ソニックムーブのほうが良くありません?」「きしゅうされたときに【すとらーだ】じしんに ぼうぎょさせられるようになるのです。じょうきょしだいでは、ぼうぎょまほうより こうかてき、こうりつてき なのです」「なるほどですねー♪忙しいですねー♪楽しいですねー♪」「おや?えりおでは ないですか」「……」「しんぱいしなくとも(にっこり)【さいきょう】のでばいすに してあげるのです」「……」**我が名はウパパラギ。歴戦の戦士である。「きょうの おそなえものは【かかお】80ぱーせんとのちょこれーと、なのです。げんだいに【ちょこらる】はないので、これでおゆるしください」我が名はウパパラギ。名誉の戦死を遂げ、干し首となった。お土産代わりに大英帝国へ連れ去られ、何処とも知れぬ異界に流されたが、戦士の心を知る巫女に見出され、こうしてひっそり祀られておる。我が名はウパパラギ。メイド服など着てくれると、甘酸っぱいモノを思い出せるのだが。**「トリック オア トリート!」「ああ、きょうが【はろうぃん】でしたか」チャイムの音に玄関を開けた途端、あゆは子供の群れに取り囲まれた。それぞれに魔女だの幽霊だの骸骨だのと、思い思いの扮装に身を包んでいる。「ちょっと まっててください、なのです」いったん引っ込んだあゆの姿に、引率役の高校生が2人、首をひねる。「この家に子供居たっけか?」「リストには、【訪問可】としか書いてないね」トラブル防止もあって、事前に町内会から回覧板が回っているのだ。「ヒトっけ、なさそうだな」八神家のほとんどは六課の隊舎暮らし。本局勤めのあゆも、下手すると帰ってこないことがある。「鍵っ子なのかな?かな?」「おまたせしました、なのです」両手にお菓子を抱えて戻ってきたあゆに、子供が詰め寄せた。「うちの班じゃねぇけど、仕方ねぇ」お前も来い。と男子高校生が掴んだのは、お菓子を配り終えたあゆの腕だ。「予備に持ってきてたネコ耳、貸したげるね」まさか自力で生やせるなどと言えるハズもなく、固辞するのもなんだか大人気なく、促されるままに同じくらいの背丈の子供の群れに放り込まれてしまう。「とりっく おあ とりーと」この班に、お菓子をやりあぐねてはいけない。**♪ちゃらりらりらりら♪ちゃらりらりらりらその術式の根幹は、青鈍色に伸びた魔力刃ではない。「あゆ、すたてぃっく!」どこからともなく高らかに聞こえてくる、宙明節だ。「その曲は何だ?」レヴァンティンであっさり受け流して、シグナム。「それと斬撃前の、意味のない振り付けは?」「ようしきび、なのです」あのチンクをして躱わし損ねた、一振りなのだが(嘘)というワケで、八神時空と対のネタ(笑)**「しゅーてぃんぐ ふぉーめーしょん」幾本もの魔力縄が、ワイヤーフレームとなって虚空にあゆの姿を描き出した。突きつける指先の上に、ちょこんとアースラ。「あるく・あんしぇる」放たれるのは7色7発のレーザー。【サンライト・ブレイカー】の発展術式【レインボウ・バースト】は、アルカンシェルをその名のとおり、虹にするのだ。**「みぎて から【ずせつしょ】ひだりて から【だげきしょ】、がったい」 ≪ Wurfel form ≫デバイス変形の技術を以って作り出されたのは、さまざまなお題が書かれたサイコロであった。「まずは、てぃあなさんから、どうぞ。なのです」「どうぞって、【恋の話】とか【失敗した話】とか【ヒトには言えない私の秘密】とかって、こんな話題をしかもダイスで決めて提供しないとダメなんですか?」「それがお約束ってモノらしいよー?ティアー」「……えとえと」恋という単語が出たあたりからワタワタしっぱなしなのは、キャロだ。「あゆお姉ちゃん……細工は?」「そんな ぶすいなまねは しないのです」そう。と無造作にサイコロを取り上げたルーテシアが、あっさりと放る。「コイバナー♪」なんだかずいぶんと嬉しそうに、アリシアが黄色い歓声を上げた。女の子が集まってお泊りするとなれば、始まるのがパジャマパーティだ。あと数年経てば、ジャージ宴会になることだろう。**何もかも懐かしい(笑)と言うか、中の人つながりでこういうことを↓やれと?「カートリッジロード!」くるりと翻ったクロノの胸元から、実包めいたカートリッジが6個跳ね上がる。「しまった」しかし、カカカンと音を立てて空しくS2Uに弾かれるのみ。「カートリッジシステム、搭載してなかった」デュランダルにも無いけどな~。……ありゃ?うまく行かないな?じゃあ、キャロで ……変わらん(苦笑)**「ここは、なめたほうがいいのでは?」「いったんひいて、【へきかいのずせつしょ】といっしょにパンすべきですぅ」「お前ら一体ナニやってんだ」あゆとエスタの前に浮かぶ空間モニターの中には、一糸まとわぬ姿のあゆ。「てぃあなさんから、【げんじゅつまほう】のじゅつしきをもらいましたので、」「へんしんバンクをつくってたのですよ」そんなメタな真似したって、作中じゃ「、」でしか表現しないぞ。「なにやってんだか」あきれて去ったヴィータを尻目に、編集作業は続く。変身時の起動キーや名乗り上げをどうするかなど、詰めるべき案件は多い。 『ぴりっと ぱれっと ぽぽれは ぷかろん』とか、 『たたかうあいの、あーばんれじぇんど。やがみあゆ なのです』などなど。あゆのことだから、目くらましとか時間稼ぎに使おうとか考えているのだろうが。