俺たちは次の戦場を待ちながら、いや俺は全然待ってないけど、しばらく修行と休息で時間をつぶしていた。
そう言えば、ようやく氣を使った身体強化が合格点もらった。
次は瞬動の練習だ。
瞬動マスターすれば逃げるスピードがアップするからやる気が半端じゃない。
そして、ガトウさんとタカミチは調べごとがあるのでパーティーを離れていたのだが、なんか本国首都まで来いと言ってきたので仕方なく首都まで行くことになった。
そして、なんか王女のアリカ様を紹介された。
どうやら紅き翼の助けを求めているようだ。
「まあ、お姫様。俺たちに任しときゃあ問題ないさ、わはははは」
「気安く話しかけるな、下衆が」
ラカンが撃沈された、と思ったがラカンは下衆という単語が分からなかったらしく、アルに「下衆ってなんだ?」とか聞いているのであまりダメージは無いようだ。
俺も自己紹介位しようかと思っていたが、怖いから辞めた。
なんかナギとはけっこう普通に話してる。
どうやら、彼女の相手をするのはナギに任せることになりそうだ。
どうやら、昔会った黄昏の姫巫女とかいう子の姉のような感じなのだが、そのことを聞ける雰囲気では無かった。
その後、完全なる世界とかいう世界を裏で操ってるっぽい連中の話とかしたんだけど、ようするに正体不明の怪しいやつらということしかわかっていない。
そこからは情報収集に行くガトウたちや、休暇を楽しむラカン、お姫様の相手をするナギのようにみんなバラバラに行動することになったので、俺も休暇を楽しもうと思っていたのだが。
なんかナギに巻き込まれた。
「俺一人であんな女相手にできないぜ」とか。
そして、俺はナギと一緒にお姫様のお忍びの観光に付き合っているんだけど、やっていることはほとんど荷物持ち。
「あれはなんじゃ」
「知るか」
「あれは、こ「主には聞いておらん」そうですよね~」
なにこれ、泣いてもいい?
「そもそも主はなぜここにおる」
ナギに連れて来られたんだよちくしょう!!
俺だってラカンみたいに休暇を楽しみたかったのに。
「ダンと俺はいつも一緒なんだ」
俺は嬉しくないけどな。
「こんな弱そうなやつが、か?私でも簡単に倒せそうじゃぞ」
うるせ~な、そのとおりだよこのやろう!
こっちだって無理矢理連れて来られてるんだよ!
「ダンの料理はすげえ上手いんだぞ!」
ナギ、それ全然フォローになってないから。
「・・・・そういえば、紅き翼の専属料理人とかいうのを聞いたことがあったな。あの時はなんの冗談かと思っておったが、本当に居ようとは」
そんな目で見ないで!
そして、しばらくすると完全なる世界の下っ端みたいなやつらが王女様を狙ってきた。
「ようやく尻尾を出したな!姫さんはみんなのところに帰ってろ!」
そうだね。王女様は俺と一緒にみんなのところに帰ろっか。
「私も行こう」
馬鹿言うなよ!
あんたが怪我でもしたら俺たちの、いや、いつもの感じからすると俺の首が飛ぶだろ!
「いいぜ姫さん、ついてきな!」
・・・・もういい。
俺は一人でみんなのところに帰ってるよ。
「行くぜ、ダン!」
腕掴むな!
俺を連れてってどうすんだよ。
そして、今回も命からがら生き残った俺は王女様に「すがすがしいほどの逃げっぷりであったな。主は何をしに来たのだ」とか言われた。
だから無理矢理連れて来られてるんだって!
PS なんかいろいろとまずい事態になってきたらしい。
なんかここのナンバー2が裏切ってて完全なる世界の一員らしい。
あと、王女様に「紅き翼の専属料理人の力をみせてもらおう」とか言われて料理作らされた。
なんか料理が気に入ったらしく、毎日ご飯作らされるようになった。
俺としてはこのままここで料理人として雇って欲しい。