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No.14358の一覧
[0] ラクリモーサ(EVA オリ主物、シリアス) 第23話A(ゼルエル戦Ⅳ)更新しました[HY](2010/03/12 22:30)
[1] ■■■第Ⅰ部 第壱話 L'ETRANGER P: JSB, Goldberg Variations -TO.1[HY](2010/02/22 06:43)
[2] 第壱話 A: M, 陽のあたる場所 -HYS.1[HY](2010/02/22 06:32)
[3] 第壱話 B: K, Best Friend【サキエル戦1】-HYS.2 [HY](2009/12/20 13:42)
[4] 第弐話 虚栄の街 A: AT, 虹【サキエル戦2】-HYS.3 [HY](2009/12/20 13:44)
[5] 第弐話 B: AH, 今、風の中で –HYS.4[HY](2010/02/22 06:33)
[6] 第参話 震えるヒーロー A: Z, 負けないで【シャムシェル戦1】- HYS.5 [HY](2009/12/28 17:21)
[7] 第参話 B: MK, Best of Hero【シャムシェル戦2】- HYS.6 [HY](2009/12/28 17:22)
[8] 第四話 紅い瞳のベアトリーチェ A: BG, je t'aime, je t'aime -HYS.7[HY](2009/12/20 13:48)
[9] 第四話 B: CK, 恋におちたら -HYS.8[HY](2009/12/20 10:44)
[10] 第伍話 一都物語 A: HU, First Love【ラミエル戦1】-HYS.9 [HY](2010/01/24 21:44)
[11] 第伍話 B: BG, 愛のある場所【ラミエル戦2】-HYS.10[HY](2009/12/23 15:46)
[12] 第六話 赤と青 A: MK, Love, Day after Tomorrow 【JA】-HYS.11 [HY](2010/02/22 06:34)
[13] ■■■ラクリモーサ 第Ⅱ部 序 & ハイライト■■■[HY](2009/12/28 18:23)
[14] 第七話 豊饒の海 A: SS, マリンスノウ【ガギエル戦1】-HYS.13 [HY](2009/12/20 14:07)
[15] 第七話 B: KH, Miracles【ガギエル戦2】- HYS.14[HY](2010/01/31 15:31)
[16] 第八話 As You Like It ! A: Gs, ミモザ【ガギエル戦3】-HYS.15 [HY](2010/02/22 06:35)
[17] 第九話 葛城家で朝食を A: BG, Magic in your eyes【第一次イスラフェル戦】-HYS.17 [HY](2009/12/20 14:12)
[18] 第九話 B: B, Summer Love –HYS.18 [HY](2009/12/20 13:55)
[19] 第拾話 真夏の夜の夢 A: MN, 朧月夜-祈り-HYS.19[HY](2009/12/20 14:00)
[20] 第拾話 B: J, やさしさで溢れるように【第二次イスラフェル戦】-HYS.20[HY](2009/12/20 14:14)
[21] 第拾壱話 第四の男 A: AT, 小さな掌 –HYS.21[HY](2009/12/20 13:56)
[22] 第拾壱話 B: YI, Pureyes -HYS.22 [HY](2009/12/20 13:57)
[23] 第拾弐話 若き不敗の魔術師 A: P, Dream Fighter【マトリエル戦】-HYS.23[HY](2009/12/20 14:15)
[24] 第拾弐話 B: Y, いちごいちえ –HYS.24[HY](2009/12/21 21:44)
[25] 第拾参話 燃え尽きた地図 A: Y, CHE.R.RY【第四次南極遠征1】-HYS.25 [HY](2009/12/27 04:38)
[26] 第拾参話 B: CK, こんなに近くで【第四次南極遠征2】-HYS.26[HY](2009/12/19 08:13)
[27] 第拾四話 悲しき南回帰線 A: FMBs, 桜【第五次南極遠征1】-HYS.27[HY](2010/01/12 20:19)
[28] 第拾四話 B: FMBs, ALWAYS【第五次南極遠征2】-HYS.28[HY](2009/12/23 07:04)
[29] ■■■ラクリモーサ 第Ⅲ部 序■■■[HY](2010/01/12 20:18)
[30] 第拾伍話 果てしなき物語 A: J, 奇跡を望むなら【サハクイエル戦】-HYS.29[HY](2010/01/04 20:29)
[31] 第拾伍話 B: B, Sweet Impact –HYS.30[HY](2009/12/26 10:17)
[32] 第拾六話 レンゲ畑でつかまえて A: KH, DEAR Again Ver.2.05 –HYS.31[HY](2009/12/28 20:23)
[33] 第拾六話 B: Ws, 明日があるさ -HYS.32[HY](2009/12/28 05:20)
[34] 第拾六話 D: AK, 見えない翼 –HYS.34[HY](2009/12/28 17:34)
[35] 第拾七話 雨夜譚 A: K, 冬のうた -HYS.35[HY](2010/01/31 07:30)
[36] 第拾七話 B: TF, 大丈夫【バルディエル戦1】-HYS.36[HY](2010/01/10 16:58)
[37] 第拾八話 ひまわりがいっぱい A: KH, 一人じゃない【バルディエル戦2】-HYS.37[HY](2010/01/11 20:52)
[38] 第拾八話 B: KA, タイヨウのうた –HYS.38[HY](2010/01/30 22:33)
[39] 第拾九話 嵐が丘 A: KK, Snowdome –HYS.39[HY](2010/01/12 19:07)
[40] 第拾九話 B: MA, いつの日も【アラエル戦1】 -HYS.40[HY](2010/01/13 22:27)
[41] 第拾九話 C: I, 流星ミラクル【アラエル戦2】 -HYS.41[HY](2010/01/19 21:44)
[42] 第弐拾話 沈黙の春 A: PP, O –HYS.42[HY](2010/01/22 19:13)
[43] 第弐拾話 B: Z, あの微笑みを忘れないで【ラシエル戦】-HYS.43[HY](2010/01/26 17:15)
[44] 第弐拾壱話 零度のエクリチュール A: KH, 美しい人【レリエル戦1】-HYS.44[HY](2010/01/30 13:21)
[45] 第弐拾壱話 B: M, 眠れぬ夜は君のせい【レリエル戦2】-HYS.45[HY](2010/02/04 05:54)
[95] ■■■ラクリモーサ 第四部 序(Plan A)■■■ YI, miss you -RA. & ASL. 4[HY](2010/02/11 22:41)
[96] 第弐拾弐話 戦士の本懐 A: NM, 祈りの歌が聞こえてくる【ゼルエル戦1】-HYS.46[HY](2010/02/16 11:59)
[97] 第弐拾弐話 B: KH, even if【ゼルエル戦Ⅱ】 -SI.2[HY](2010/02/20 07:47)
[98] 第弐拾弐話 C: B, 光【ゼルエル戦Ⅲ】-HYS.47[HY](2010/02/21 12:41)
[99] 第弐拾参話 誰がために鐘は鳴る A: MI, 愛、おぼえていますか【ゼルエル戦Ⅳ】-HYS.48[HY](2010/03/12 22:28)
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[14358] ラクリモーサ(EVA オリ主物、シリアス) 第23話A(ゼルエル戦Ⅳ)更新しました
Name: HY◆d71cf34f ID:33a2258e 次を表示する
Date: 2010/03/12 22:30
※http://btmrato.web.fc2.com(すぐ上のHOMEをクリック頂くと飛びます)に自サイトとブログを立ち上げました。すべて初めてなので、不具合もあろうかと存じますが、よろしければどうぞご訪問ください。この掲示板にもアップを継続する予定ですが、当面まずは不出来の自作HPに精力を割かれることになりそうです。



ラクリモーサ


Lacrimosa
History,
Another Story for Neon Genesis Evangelion

‡‡

 第三新東京市の地下最深奥部ターミナル・ドグマ。
 赤い悲しみの血潮が渦巻く波間。
 綾波レイは碇ゲンドウの前に立っていた。
 その傍らにはエヴァ初号機が用意されている。

「レイ。」
「はい・・・」
「約束の時だ。・・・さあ、行こう。」
「はい・・・」
「アダムはすでに私と共にある。ユイに逢い、ゼーレの人類補完計画を阻止するにはこれしかない。アダムとリリス、禁じられた融合だけだ。」

 その時、人影のないターミナル・ドグマを駆ける足音が聞こえた。
 ある程度、予期していたこととはいえ、その少年の姿を認めると、ゲンドウは寂しそうに呟いた。

「・・・やはり来たのか。・・・冬月も加持も、アダムの呪詛からお前を守ることはできなかったようだな。」

「レイ!」

 そこに現れた学生服姿の一人の少年の胸には、少し不似合いな銀色の十字架のペンダントが揺れていた。
 アクアブルーの髪に紅い瞳の美しい天使は、声のしたほうを振り返り、無表情のまま少年を見た。
 天使の背にある二枚の白い翼はたたまれていて、まだ広げられてはいない。
 少女は、その少年を見ても何も言わず、ただ冷たく紅い瞳で少年を見た。

 少年は愛する少女を取り戻すために、ここに来た。

「レイ・・・僕だよ・・・。」

「・・・」

 しかし、白いワンピース姿の天使は、やはり何も答えない。
 少年は、心を失った恋人の美しい顔を悲しげに見つめた。


***


 愛を取り戻そうとする少年は、涙を流しながら、最愛の少女に銃口を向け、愛を忘れた少女は、二枚の翼を美しく広げ、少年の命を一瞬で奪う、薄い琥珀色の光の壁をその左手にまとっていた。そのATフィールドの海には、銀色の小さなイルカが微笑みながら跳びはねていた。


(第四拾七話 涙の日)


 少年がその少女と出会ったのは、約2年前のことだった。


‡‡‡‡‡

Since Nov. 29, 2009




■■■Lacrimosa Ⅰ †ハイライト■■■


***
***

「きゃあ!」

 薄緑と白の学生服を着た少女が、飛び出してきた少年に横からぶつかられて、横向けに倒れていた。
 少年は慌てて、倒れた少女に歩み寄り、声を掛けた。

「本当にすみません! お怪我はありませんか? 大丈夫ですか?」
「・・・」

 少年が思わず息を呑んだほど顔立ちの美しいその少女は、アクアブルーの短めの髪に紅い瞳で、倒れたまま少年を黙って見つめた。
 少年は立ち上がろうとする少女に手を差し出したが、少女はその手に構わず、自分の力で立ち上がると、スカートの裾をはたいた。

「本当にごめんなさい。急いでいたもので・・・。」
「そう・・・」
「あの・・・もしかして、発令所って、どこか、ご存じありませんか?」 

 少女は、遠くの廊下の壁に見える案内板のようなものを指さした。

「あそこに、書いてあるわ。」
「あ、ありがとうございます。」

 少女は、少年が礼を言い終わるのも待たず、あたかもそこで一切何も起こらなかったかのように、その場を立ち去って行った。
 去って行く少女の姿を見ながら、少年は思った。

(すごく綺麗な人だったな・・・。
 あの人が、綾波レイさんだったら・・・いいのにな・・・。)


(第壱話 異邦人P: JSB, Goldberg Variations -TO.1)



***
***

 ネルフに向かう二人の目には、戦友の乗る深緑のエヴァがネルフから出撃する姿が映った。

「トシ君・・・」

 シンジが呟いた。
 レイはここしばらく、トシと共に訓練を受けていた。
 トシは訓練中に、レイの目の前で数回パニック障害を起こしていた。
 それでも彼は訓練を続けた。
 でも、レイには分かっていた。

「桜花君は今、戦えないわ・・・。」
「・・・」

 二人は発令所へと向かうエレベーターに乗った。

「碇君は・・・どうするの?」
「トシ君を・・・一人にはできないよ・・・。」
「でも・・・あなたも今、戦えないわ・・・。」
「そう・・・だろうね・・・。」


(第参話 震えるヒーロー A: Z, 負けないで【シャムシェル戦1】- HYS.5)



***
***

「エヴァ2機のシンクロ率、起動限界に近づいていきます!」

「ダメです! 初号機、起動停止!」

「伍号機、起動限界です!」

 人類の最終決戦兵器の目から光が消えた。二人の若き戦士はプラグ内で恐怖に震えていた。二機は、外部電源に繋がって起動停止しているだけの状態だから、モニターも送受信機能も失われていない。

 ミサトは、涙を浮かべながら、戦うにはまだ若過ぎる二人の少年に語り掛けた。

「そうよ、あなたたちはまだ、何も乗り越えてはいないわ。
 だから今、この人類の最後の砦で、二人で乗り越えて!
 あなたたちが乗り越えられなければ、人類が滅ぶ。
 私たちもあなたたちと一緒に死ぬわ。
 でも別に、それでも構わない。
 私は、あなたたちの苦しみを知っているから・・・。」
 
 美しき悲母観音は、涙を流しながら、敵を前にして恐怖に身を震わせる二人の若き戦士に語り掛けた。二人はただ震えながら、自分たちが最も信頼する美しい保護者の声を聞いていた。彼女は、二人の苦しみに寄り添おうとしてきた。葛城ミサトだけが、彼らの苦悩を真に理解していたのかも知れない。

「だから、あなたたちが苦しみ抜いて、戦おうとして、それでも戦えないのなら、それで構わない! 
 戦うこともできずに負けたって構わない!
 負けることが終わりなんじゃない。諦めることが終わりなのよ。
 でも、安心して。私は、あなたたちの苦しみも知らないヤツらに、文句なんて絶対言わせないから!
 たとえ何の攻撃もできなくてもいい。ただそこに突っ立っているだけでもいい。
 あなたたちが最後にベストを尽くして、戦えなくても戦おうとして、そしてそれが、人類最後の戦いになるのなら、どんなに見っともない戦いでも、それで人類が滅んでも、それでいいわ!」

(第参話 震えるヒーロー B: MK, Best of Hero【シャムシェル戦2】- HYS.6)



***
***

「レイさん!」

 トシは、顔を輝かせて、レイのもとに駆け寄った。

「無理しないで。まだ本調子じゃないから。でも、よかった! 本当に良かった!
レイさんの意識が戻って・・・」

 涙もろい少年は思わず涙ぐんだ。
 レイはトシの瞳に溜まった涙を見て思った。

(なぜ、この人は泣いているの?
 ・・・レイさん・・・?)

「・・・私、どれくらい寝ていたの?」
「今日で7日目だよ・・・。実はちょっと心配してたんだ・・・。でも本当に良かった。」
「・・・これは、なに?」

 レイは、周りにあるたくさんの本やCDを見ながら尋ねた。
 その頃になって、トシは、レイのことを「レイさん」と呼んでしまっていたことに気付いて、恥ずかしくなり、赤くなった。

「あっ、ごめん。僕が持ってきたんだ。綾波さんにきれいな音楽を聴いてもらったりしたら、意識が戻るかな、とか思って・・・。
 そばでずっと綾波さんの顔を見てるわけにもいかないから、本を読んだりしていたんだ・・・」

 レイは少し驚いたように尋ねた。

「・・・桜花君・・・まさか、あなた、一週間もずっと私のそばにいたの?」
「えっ? まあ・・・うん。」
「学校は?」
「看病を口実に休ませてもらったんだ・・・」

(意識を失っている間、私はいつも、ぽかぽかする光に包まれていたような気がする。
 誰かがときどき優しく話しかけてくれたような気がする。
 この人・・・だったのね・・・?)


(第四話 紅い瞳のベアトリーチェ B: CK, 恋におちたら -HYS.8)



***
***

 溶けて行く伍号機は、遂に力尽きたように、膝をついた。しかし、それでも零号機とライフルを守って、光線が当たらないように、前のめりで背を起こし、コアで光線を受け止めていた。

 その姿を見たミサトは、真っ青な顔で言った。

「あの子、レイを守って、死ぬ気?!」

「そのようね。あれだけ融解したら、もうプラグの排出も不可能よ。
 でも今、レイを守らなければ、人類が滅びる。もう、私たちに次はない。
 ゼーレ派遣のあの少年、見直したわ。最後の最後まで本当に立派だった・・・。」

(でも・・・これはもしかしてユリエルの宿願・・・? だとしたら・・・。)

 リツコは考え込むように腕を組んだ。

「トシ君・・・あなた・・・なんて子、なの・・・」

 ミサトは祈るような気持ちで、主モニターをただ見つめていた。


(第伍話 一都物語 B: BG, 愛のある場所【ラミエル戦2】-HYS.10)



***
***

 レイは、自分を守ろうとして倒れた少年の顔を見ながら思った。

(この人はなぜ、いつも私を守ろうとするの・・・?
 この人はなぜ、私を守りたいの・・・?
 なぜ、自分を犠牲にして、私を守るの・・?
 本当に・・・任務だから・・・?
 私には代わりがいる・・・
 私なんて別にいてもいなくても、同じなのに・・・。
 もしかして・・・この人は、私のことを・・・大切に思っているの・・・?
 もしそうなら、それはなぜ・・・?
 この人といると、心がぽかぽかする・・・。
 私も・・・この人を・・・守りたい・・・守ってあげたい・・・。
 私に空が飛べたら・・・。すぐにここから出られるのに・・・。)

 レイは、この少年を守りたいと強く願った。
 しかし方法はなかった。
 自分の背に翼でもあれば、ここから飛翔して、この少年を救うことができるのに・・・。
 少女は、自分が少年を両腕で抱いて空中を浮かぶ姿を思い浮かべた。
 その時。


(第六話 赤と青 A: MK, Love, Day after Tommorow 【JA】-HYS.11)


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