== NARUTO ~うちはサスケと八百屋のヤオ子~ ==
北アジトから歩いて一日程度の島群……。
少し離れた無人島でタスケが待機し、側にはヤオ子のデイバッグとガイに貰った重りが転がる。
場所は、海上。
ヤオ子は深呼吸すると、初めて自身の全力をぶつける。
移動中の小隊・鷹に仕掛ける準備は整った。
「行きますか」
腕の保護具のベルトをきつめに締め、ヤオ子は視線を真っ直ぐに向けた。
第93話 ヤオ子とサスケ・再び交わる縁①
移動中の海上を走るサスケの小隊を先回りして、ヤオ子は接触を試みる。
ヤオ子の存在に気付いたのは、感知タイプの香燐だった。
「サスケ!
前方から、誰か来てる!
かなり早い!」
香燐の声に焦ることもなく、サスケは視線を向ける。
その少女は、よく見知っている。
「知り合いだ……」
「仲間なのか?」
「いや……。
あれも殺す対象だ……」
足を止めた小隊・鷹とヤオ子が相対する。
サスケとは、久々の再会……。
だけど、ヤオ子に向けられる視線は何処までも冷たい。
何よりも痛いぐらいに感じているのは殺気だ。
それでも、会話をしなければ始まらない。
そのための作戦も考えたのだから……。
ヤオ子は口元を強く結んだ。
…
1時間前……。
ヤオ子は、タスケに作戦を伝えていた。
「作戦は出来たのか?」
「はい。
タスケさん頼りです」
「お前なぁ……」
項垂れるタスケに対し、ヤオ子は、いつもの緩い笑顔を浮かべている。
「タスケさんとは別行動……。
あたし一人で話し合います」
「お前──」
ヤオ子が手で制する。
「分かってます。
話し合いで終わらすつもりです。
・
・
だから、タスケさんには見ていて貰いたいんです」
「見る?」
「お話をするつもりですが、決裂する可能性も五割以上です。
その際には、戦闘になるかもしれません。
・
・
でも、戦闘中でも大事な会話は出来ます。
また、そこで戦闘を回避するために会話を止めて、大事なことが何も言えないのも意味がありません」
「その通りだ」
「だから、あたしが殺されそうなぐらい拙くなったら……逆口寄せで強制的に離脱させてください」
タスケは『あ』と声を漏らし、声を大にする。
「そうか……。
その手があった!」
意図に気付いたタスケに、ヤオ子は微笑む。
「戦闘になった時のプランも考えています。
会話が出来ないなら、出来る状況を作ります。
小隊を分断します。
そして、サスケさんと会話をするんです」
「方法は?」
「奇襲です……。
人数が違う状況で、こちらに有利なのはこちらの情報がないことだけです。
情報を知らない状況が作れるのは一回だけです」
タスケが腕を組む。
「確かにな。
小隊を相手にするなら……」
「多勢に無勢。
成り行き次第で戦闘も覚悟しなければなりません。
・
・
タスケさん。
その時は、あたしの戦いをしっかり見ていてください。
そして、もうダメだと思ったら、あたしを引き剥がしてください」
「ああ」
「それじゃあ、接触までに忍具を確認して、疲れを抜いて準備します」
ヤオ子は重りを外してデイバッグを下ろすと、ホルスターと腰の道具入れを綿密に確認し出した。
タスケは冗談の一つもない会話にヤオ子の決意を感じた。
だが、このヤオ子らしくない行動が正しいのか、少し疑問も残した。
…
再び、海上へ……。
ヤオ子は自分に向けられる色んなプレッシャーを感じながら、サスケに声を掛けた。
「お久しぶりです。
サスケさん」
「何しに来た……」
サスケから、発せられる声は変わらず冷たい。
しかし、ヤオ子は会話を続ける。
「里から抹殺命令が出ています」
「……お前が、オレを始末する役目か?」
ヤオ子は首を振る。
「じゃあ、わざわざ……それを言いにここまで来たのか?」
「はい」
そのあまりにも馬鹿正直で真っ直ぐな答えに、サスケの唇の端が吊り上がる。
「クク……」
「サスケさん?」
「何処までも馬鹿な奴だ……。
木ノ葉に居た時の言葉を信じて、ノコノコやって来たのか?
・
・
馬鹿も、ここまで来ると笑い話だな」
ヤオ子は目を閉じ、サスケの言葉を頭で噛み砕く。
確かに自分のしていることは、笑われても仕方がないくらいに甘い行動だった。
それを承知で、ヤオ子は答える。
「ええ……。
あたしは、一度もサスケさんの言葉を疑っていなかった。
そして、約束を破って、ここまで来ました」
「約束……?
何のことだか覚えてねーよ……。
・
・
そして、お前はここで殺されるんだ……」
聞きたくなかった、その言葉。
サスケが決定的に変わってしまったことをまざまざと証明する。
ヤオ子は否定したくて、質問を返す。
「殺される……理由は、何ですか?」
「お前が木ノ葉の忍だからだ……」
「…………」
ヤオ子は感じる。
話し掛ける取っ掛かりもない……。
話すことが出来ない……。
(せめて話す糸口だけでも──)
そう、ヤオ子が思った瞬間にスイッチが入る。
「死ね……」
香燐の隣に居たサスケがヤオ子の隣で囁いていた。
ヤオ子の耳に、サスケの小声がはっきりと聞こえる距離まで詰められていた。
別の音も聞こえる。
この弾ける音は知っている。
ヤオ子は右足を音のする方に向けた。
「右足を捨てるか……」
サスケの雷遁が迸る千鳥刀とヤオ子の回し蹴りが激突した。
…
千鳥刀と回し蹴り……。
本来なら、ヤオ子の足は切断される。
しかし、刃はヤオ子に届かなかった。
右足で厚く練ったチャクラには風の性質も練りこまれていた。
相性で言えば、風は雷の弱点となる性質だ。
更に、このチャクラには吸着の形態変化が付加されている。
手と足……。
男女の力差を埋めるには、十分な筋力の違いが足にはある。
ヤオ子がチャクラ吸着を使用したままサスケの草薙の剣を足の振り抜き、サスケの草薙の剣を奪い取った。
そのまま距離を取ったヤオ子をサスケは睨む。
サスケを警戒しながら、ヤオ子は右足の裏に張り付いた草薙の剣を左手に取った。
「何をした……!」
サスケが、更にヤオ子を睨む。
しかし、ヤオ子は答えない。
答えれば戦力の情報が漏れる。
ヤオ子は頬を左手で拭う。
一瞬の間に起きた攻防に、ヤオ子の頬を冷たい汗が流れていた。
(サスケさんの殺気にスイッチを入れさせられた……。
お母さんに叩き込まれていなければ死んでいた……。
もう、お話も出来ない……)
ヤオ子は奥歯を噛み締め、目つきを変える。
(戦闘は避けられない……。
だけど、話さないといけない……。
・
・
全力で他のメンバーを引き剥がして、状況を作るしかない!)
ヤオ子はサスケに背を向けると、今まで培った技術を活かして草薙の剣を投げ捨てる。
その行動に、サスケが苛立ちを顔に浮かべる。
「っ!
ヤオ子……!」
草薙の剣は遥か遠くで水面に落ちた。
向かい合うヤオ子とサスケの近くに鷹のメンバーが集まって来ると、水月が大刀を片手にサスケに声を掛ける。
「サスケ。
コイツ、何なのさ?」
「…………」
「無視しないでよ……」
「水月……。
草薙の剣を取って来い……」
「何で、ボクが取りに行くのさ?」
「水の中なら、お前がこの隊で一番早い……」
「まったく……。
人使いが荒いね。
・
・
でも、コイツを殺っちゃえば、ゆっくり取りに行ける!」
サスケと入れ替わり、水月が前に出る。
大刀:首切り包丁を振り上げ、ヤオ子との間合いが詰まると水月は振り抜いた。
その一振りを、ヤオ子は紙一重で躱す。
「どうでもいいけど……。
そんな大刀振るにしては油断し過ぎです」
大刀を握る水月の完全に内側に入り、ヤオ子の左の裏拳を叩き込む。
瞬間、水月の体が水化して爆ぜる。
「残念」
「だから、油断し過ぎなんですよ……」
爆ぜた後も添えられているヤオ子の左手が放電している。
水月を掴み、内で電撃を流され、水月の体が水化できなくなる。
「コイツ……!
ボクの嫌いな雷遁を!」
ヤオ子は、水月を無視してサスケを見る。
「のんびりしていると、回収できなくなりますよ」
サスケが舌打ちする。
「水月!
さっさと行け!」
「ぐ……。
体が…まだ……」
放電する左の手を水月に添えたまま、ヤオ子は大よその時間を計算する。
(回収するのに、五分は掛かりますかね……)
ヤオ子が右手で水月を軽く押し出し、左足で思い切り蹴飛ばすと、水月はヤオ子を怒りに満ちた顔で睨見み返した。
しかし、サスケの視線を感じると、水月は舌打ちをして草薙の剣を回収に向かった。
(あと二人……)
今度は、ヤオ子が仕掛ける。
しっかりとサスケ、香燐、重吾の位置を目に焼き付け記憶すると、鷹のメンバーを見据えて印を結ぶ。
サスケが、その印を見て反応する。
「気を付けろ!
接近戦の術だ!」
サスケが叫んで鷹のメンバーが警戒した瞬間、ヤオ子は、ヤオ子フィンガーを海面に向けた。
激しい水飛沫が上がり、周辺の視界が完全に奪われる。
ヤオ子は、更に印を結ぶ。
記憶に焼き付いている香燐の顎の位置に右手を向け、必殺技の水遁バージョンが発動する。
強力な水圧が寸分違わずに香燐の顎を打ち抜き、水飛沫が重力に引かれ水面に叩く音が香燐の悲鳴を掻き消した。
脳を揺らされ、水面歩行が出来なくなった香燐が海面下に没する。
水飛沫が治まり、静けさを取り戻した海上で重吾が叫ぶ。
「サスケ!
香燐が居ない!」
重吾の声に、サスケは視線を僅かに移すと直ぐにヤオ子に戻す。
ヤオ子は、下を指差す。
「今度は、物じゃありません。
ゆっくりしていると命に関わりますよ」
「オレが行く!」
重吾が海へと潜る。
メンバーの切り離しに成功し、ヤオ子の望んだ状況が出来上がった。
…
サスケとヤオ子が、1対1の状況……。
だけど、時間は限られている。
やっと掴んだチャンスに、早速、ヤオ子は会話を開始する。
「サスケさん……。
お話をさせてくれませんか?」
「……今更、何を話すんだ?」
「あたしは、サスケさんのことを知りたいんです。
何も知らないから……。
それを知った上で、サスケさんが変わった理由を知りたいんです」
「……知って、どうする?
お前が、どうにか出来るのか?」
「分かりません……。
でも、知った上で話さなくちゃいけないと思うんです。
だから──」
「もういい……」
サスケの目が赤く変わり出す。
(写輪眼!?)
ヤオ子は印を結び、反射的に前衛に影分身を出す。
一方のサスケは、既に戦闘態勢に入り、左手には千鳥が迸っていた。
サスケが高速移動してヤオ子に迫る。
しかし、ヤオ子は背を向けると同じ速度で逃げ出した。
同じ速度で追っても千鳥は決まらない。
「何なんだ……」
ヤオ子を追っていたサスケが停止する。
千鳥を決めるはずが、差が一向に縮まらなかった。
(追いつけない……?
コイツ……!
忍としての早さを完全に身に付けやがった!)
ヤオ子は、サスケの予想を超えて大きく成長していた。
サスケはヤオ子が自分に近い忍の域に居ると思わされた。
──しかし、これは半分ハッタリで形成されている。
確かに体の使い方を理解して、忍としての身体能力は手に入れた。
だが、ヤオ子は強力な術が増えていない。
徹底的に伸ばしたのは、基礎のみ。
基礎を前面に押し出して、巧みに術を見せないようにしている。
術同士がぶつかったら押し負け、化けの皮は簡単に剥がされる。。
だから、疑心暗鬼にさせた。
サスケの千鳥刀相殺──。
チャクラ吸着に風の性質変化を混ぜ合わせて雷遁を相殺し、厚めに練ったチャクラで、刃は側面から受け止めた。
水月への雷遁──。
実は、実戦で使える術はない。
雷遁の鎧は実戦レベルでは、まだ使えない。
さっきは、性質変化を水月に流し込んだだけ。
香燐への水遁──。
必殺技のバージョン違い。
強力な水圧で遠距離からでも殴ったぐらいの威力のみ。
致命傷を与えられない補助的な使い方しか出来ない。
タネを明かせば、これだけ……。
しかし、サスケにはこういう疑問が浮かぶ。
──何かの術で千鳥刀を止められた。
──新たに雷遁の性質変化を覚えて、術すら使わずに水月を手玉に取った。
──視界が奪われている間に香燐がやられた。
ヤオ子は、警戒するに値する忍になっている。
…
今度は、ヤオ子から仕掛ける。
このハッタリは、直ぐに相手にばれる薄皮のようなもの。
防戦一方では誤魔化しきれない。
影分身を先頭に一列縦隊でサスケに迫る。
対するサスケは写輪眼でヤオ子の影分身を捉える。
その影分身から繰り出される体術に驚かされる。
写輪眼で見極めても回避できないタイミングと速度で繰り出されている。
(コイツ……!
・
・
なら、写輪眼で……!)
ヤオ子に幻術を掛けようと視線を向ける。
しかし、そこには影分身が居る。
移動を重ね、角度を変えても、本体のヤオ子の前に影分身が居続ける。
(間違いない……。
この戦い方は、写輪眼を想定している!)
サスケは、それでも無視して影分身に幻術を掛ける。
すると、幻術で止まった影分身は、自ら術を解いて煙に変わった。
「影分身の術!」
ヤオ子は直ぐ様影分身を出した。
サスケは、舌打ちする。
この戦い方は理に適っている。
(やっかいな術だ……。
他人じゃないから連携に失敗がない……。
幻術を掛けても分身じゃ意味がない……。
しっかり、盾の役目をしてやがる……)
しかし、ヤオ子の狙いはそれだけじゃない。
影分身は、経験値が還元される。
煙になってもサスケを見失わない。
つまり……。
(幻術を掛けられても効果のない目になる!)
サスケが印を結ぶ。
「小賢しいんだよ!」
(火遁・豪火球の術!)
豪火球の術の火球が、ヤオ子と影分身に向かう。
ヤオ子と影分身が顔を見合わせ、頷く。
影分身と本体の二重掛け。
((火遁・豪火球の術!))
二人対一人。
一人対一人だったら負けるかもしれない。
だけど、二人なら負けない。
ヤオ子達の豪火球がサスケの豪火球を上回る。
しかし、術同士がぶつかる瞬間、一瞬の空白が出来る。
術同士がぶつかり合えば、視界を奪われる。
影分身とヤオ子は、サスケを見失った。
…
ヤオ子が心の中で舌を打つ。
冷静に運んでいたつもりが、大きな失態。
今のは躱さなければいけなかった。
足を止めて警戒に移行して、まず影分身がやられた。
ヤオ子の知らない形態変化で貫かれた。
「刀を持っていたから油断しました。
こんな形態変化を持っていたなんて」
ヤオ子は印を結び、空かさず影分身を出した。
(配分を間違えた……。
さっきの影分身……。
チャクラをかなり残して消えた……)
どうする?
(いけない……。
目的を忘れている……。
あたしは話しに来たんだ!)
ヤオ子が、更に印を結ぶ。
サスケの知らない印──いや、波の国で見ている。
「水遁・霧隠れの術!」
サスケとヤオ子の周りを霧が覆い出すと、サスケが足を止める。
「水遁か……。
雷遁も使ってたな……。
本々の火遁を合わせて三系統か……」
霧の中で水上を走る足音だけが響く。
その音は一人分増え、ヤオ子が影分身を増やしていた。
(これでサスケさんも判断が付かない!
後ろを──)
取ろうとした瞬間に止まる。
分からないけど止まる。
嫌な感じがする。
汗が冷や汗に変わる。
「どうした?
来ないのか?」
「……い、行けない」
「その判断……正解だったな」
霧の中で何かが揺れている。
とてつもなく大きい。
「ヤオ子……」
サスケの言葉に返事が出来ない。
得体が知れない……。
「最後だ……。
言い残すことはあるか?」
(最後……?
・
・
うん……。
最後だ……。
これには適わない……。
・
・
タスケさん……。
あたしを──)
ヤオ子は思い止まる。
タスケは冷静にヤオ子を見ているはずだ。
最初のサスケの不意打ちにも、手を出さなかった。
今、ここに居るということは、まだタスケが自分を信じてくれているということだ。
「逃げるの?
まだ話してないのに?
・
・
話したかったけど、話せなかったんだから……。
仕方ない?
諦めるの?
・
・
ダメです!
これが最初で最後なんです!)
ヤオ子は目に意思を灯す。
ここで逃げるには早過ぎる。
弱気を見せて戦う意思をなくせば、タスケは責任を全うするために自分を呼び戻すに違いない。
「それに……チャンスなんです!
・
・
サスケさんが、自ら聞いた!
戯れかもしれない……。
油断かもしれない……。
でも、自分から聞いた!
・
・
だったら、答えを返さないわけにはいかない!
今、ここでダメでも延長戦に持ち込む!
・
・
手駒は、お兄さんと会話をしたことだけ……。
でも、これを使って話をする!
今は、ハッタリでもなんでもいい!
先に繋げるんです!)
絶望していた目に力を込め、しっかりと口を開く。
「二つ……聞きます。
何で、復讐が終わっていないんですか?」
「簡単だ……。
木ノ葉の全てを消せば終わる……」
「理由は……何なんですか?」
「語る気はない……」
「……そうですか。
じゃあ、最後です。
・
・
お兄さんの計画は、何処まで進んでいますか?」
完全なハッタリ。
サスケの変わった原因と思われるものにサスケが喰いつくのに懸ける。
暫しの沈黙は、何十分にも感じる。
そして、サスケが口を開いた。
「何を……知っている?」
「…………」
「答えろ!
イタチの何を知っている!」
ヤオ子は確信する。
サスケが変わった原因……。
(お兄さんに間違いない!)
更に駆け引きを続ける。
少しでもバランスを崩せば転落する綱渡り。
真実に近く嘘に遠い言葉を選ぶ。
「マダラさんと違う話……」
サスケの声が冷たく命令する。
「話せ……」
「…………」
「話せって言っているんだ!」
「…………」
霧の晴れ始めた海上で、ヤオ子は指を差す。
「二時間後……。
あの島で邪魔が入らないようにして話したいです。
一人で来てください」
ヤオ子は、瞬身の術を使って姿を消した。
内心、サスケが追って来た時のことを考えると、震えが止まらない。
しかし、サスケは追って来なかった。
サスケとの会話は、二時間後の接触に懸けることになった。