== NARUTO ~うちはサスケと八百屋のヤオ子~ ==
連日の必殺技開発のための修行で、ヤオ子の両手はボロボロになっていた。
チャクラを扱い始めてかなりの時間は経ったが、アカデミーの生徒に比べれば絶対的な時間が足りていない。
その未熟で足りない分を補うのは体に負担を掛ける修行方法になる。
チャクラの練り過ぎは経絡系にダメージを蓄積させ、捻挫のように鈍痛を残すようになっていた。
しかし、それでも頑張っていたのは、子供ながらの好奇心ゆえでしかない。
ヤオ子がその日も遅く自宅に帰宅すると、家の中では家族の声が響いた。
「遅かったわね、ヤオ子」
「ヤオ子お姉ちゃん、おかえり」
「ヤオ子。
その手は、どうしたんだ?」
ヤオ子の帰宅に、家族からの何気ない帰宅に対する返事が返る。
しかし、ヤオ子は眉をピクピクとひくつかせている。
「ちょっと待て……お前ら。
親だからって容赦しません。
何で、家族間で名前を間違えるんですか!」
ヤオ子の本名はヤオである。
昨日まで通っていた名前を間違われる覚えはない。
弟の意見……。
「何かヤオって語呂が悪くって」
(サスケさんと同じ意見か……。
でも、実の姉の名前を勝手に呼び変えるのは、どうなんだ?)
父の意見……。
「何でヤオなんて名前なんだよ?」
(八百屋に因んで名付けたのは、誰だ!)
母の意見……。
「もう、ヤオ子に変えるように、
役所に申請しましょうか?」
(何? この不遇な扱い?
・
・
サスケさんか!? サスケさんのせいか!?
毎回毎回、うちに来ては『ヤオ子! ヤオ子!』って……!!
あのドSめ!
うちの家族まで洗脳してんじゃないですよ!)
ヤオ子は家に帰ってゆっくりするはずが、ストレスを蓄積させていた。
第15話 ヤオ子の自主修行・必殺技編⑤
家族を無視して風呂場に直行すると、ヤオ子は顔を洗って洗髪する。
そして、汚れた体を洗おうとして手が止まった。
「両手に火傷の痕が……。
これなら点穴の跡が分かるし、ガッツリ落としますか」
ヤオ子は体の汚れを落とすのと一緒に、久しぶりに両手に付いたマジックを洗い流す。
洗い流した後には、チャクラを練り続けることで出来た火傷の痕浮かび上がっていた。
何というか……。
「きも……。
マジ気持ち悪い……。
ヒナタさんも、これ体験したの?
だから、『凄いことになる』だったのかな?
・
・
でも、これで形態変化の修行終わりにしていいんじゃないの?
あたしの場合は、一瞬だけチャクラを放出して爆発を防げばいいんだから。
明日から、放出と爆発を混ぜてみよう。
爆発は爆竹の威力より抑えてね~。
ちゃんと、チャクラの盾が機能するか分かんないし」
体を洗い終わり、プルプルと頭を振って水を弾き飛ばすと背中に掛かる茶色い髪を頭の上で纏める。
そして、湯に浸かろうと湯船に手を突っ込み、ヤオ子は温度を確認する。
「ん?
・
・
何で、温いの?
・
・
アイツら!
何で、あたしにだけ、こんな不遇な扱いするんだ!
あたしの一日の疲れを解消も出来ないクセに!
お風呂以下の能力しかないのに、
お風呂様に手を出してんじゃねーっ! ですよっ!」
狭い風呂場で近所迷惑も考えず、ヤオ子は叫ぶ。
「今こそ、あたしの修行の成果を見せる時!
猛れ! あたしの妄想力!
・
・
ラブ・ブレス! ちょいエロバージョン!」
ヤオ子が印を結び、湯船に向かって口から火を放つと、蒸発した湯船のお湯が湯気になる。
ヤオ子は湯船に手を突っ込み、掻き混ぜて確認する。
「問題なし!
忍術覚えて良かった!」
満面の笑みで湯船に浸かると、ヤオ子は両手をマッサージし始めた。
…
風呂から上がり、一人遅い食事をする。
ちなみに料理は、何故か全てレトルト。
それがヤオ子の家の常識だった。
ヤオ子の母親が声を掛ける。
「ヤオ子。
毎日毎日、何をしているの?」
「サスケさんへの報復の訓練」
返ってきた答えに、母親は頭を押さえる。
「そんなことして……勉強は?」
「多分……ガキが覚える以上のことになってる」
「は?」
「今、力学的エネルギーの本を恐怖によって読まされてるから……」
「りき……何?」
「まあ、気にしなくても、
あなたの娘は順調に改造人間として強力な仮面ライダーになっていってます。
ショッカーの恐怖手術によってね……ふふふ」
ヤオ子が乾いた笑いを浮かべると、他の家族は揃って首を傾げた。
レトルト食品を口に放り込み、咀嚼して飲み込むとヤオ子両親に話し掛ける。
「そんなにあたしの勉強が気になるなら、
学校に通わせれば?」
「「金銭的に無理」」
(夫婦揃って……。
まあ、別にいいんですけどね)
ヤオ子は食事を終えると、食器を台所の流しに下げる。
「上行く」
「え? 今日も?」
「そう。
気にしてた勉強ですよ」
台所を出て二階に上がる途中で、ヤオ子は一人呟く。
「何か、本格的にサスケさんの呪縛から逆らえなくなってきた……。
家に帰ってまでエロ系以外の本読むなんて……。
まさかサスケさんの幻術が続いてるわけじゃないですよね?」
ヤオ子は部屋に入ると本の山から一冊取り出し、続きを読み始める。
(あと少しですね)
ヤオ子は目が疲れて眠くなるまで読書を続け、普段より早く限界が来ると電気を消して眠りに着いた。
…
次の日……。
体に染み付きつつある朝修行の時間帯に合わせ、ヤオ子は秘密基地の前で新術の実験を開始する。
「まず、爆発の印を新たに作らないと……。
威力を調整しないといけないから、印の調整とチャクラの調整を密に。
印は極弱、弱、中、強で使い分けるように細工を入れて……っと」
アカデミーの教科書とサスケに読まされた忍術の本の知識を活かし、ヤオ子は珍しく真剣な顔で落ちていた木の枝を使って地面に印を書いていく。
少し前に覚えた火遁・豪火球の術を覚えていたのも参考になっている。
今回の術も、火遁の系列に属している。
「よし」
地面には忍術の知識に裏づけされた、新しい印が左から右に書き記されていた。
チャクラを少しだけ練って、ヤオ子は地面に書かれた印を結ぶ。
「で、チャクラの盾を同時に──って! うわっ!?」
術はチャクラの盾を形成する前に、ヤオ子の右手でプチ爆発した。
「あ、あっぶな~……。
・
・
どうするよ?
威力は遊びみたいにしてたから問題なかったけど……。
印結んだら、即、爆発しちゃったよ」
ヤオ子は地面の印を暫く眺めると印の一部を足の上で消し、木の枝で新しく印を書き換える。
「時限式にしてみよう。
・
・
猛れ! あたしの妄想力!」
再びチャクラを少しだけ練って、ヤオ子は印を結ぶ。
そして、突き出した左手の掌でチャクラが放出されたあと、プチ爆発が起きる。
「まだ……タイミングが僅かにずれてますね」
印を書き換えては試し、試しては書き換える。
ヤオ子の試行錯誤は、午前中一杯続いた。
…
開発半ばのお昼時……。
持参したおにぎりを齧りながら、ヤオ子は息を切らす。
しかし、体は疲れても、自然と口元は緩む。
「タイミングの調整はバッチリです。
威力を考えなければ、形だけは出来そうですね。
・
・
ふ…ふふ……。
えへへ……。
出来ちゃいますよ! 今日中に!
サスケさんは、きっと驚きます!」
自分で作りあげたものが形なっていく。
チャクラの盾を作り出すところから始まり、形態を作る印の開発。
少し前に覚えた火の性質変化に、チャクラを一点に留める技術。
知り得る知識を総動員して、ヤオ子の必殺技は徐々に姿を見せ始めていた。
そして、午後……。
ヤオ子は、今、自分が絶えられるチャクラの盾の最大値と爆発の威力の調整に入った。
そして、その威力調整も夕方のサスケの待ち合わせの時間の少し前に完成した。
…
夕方……。
ヤオ子の顔は、にやけっぱなしだった。
初めて作成したオリジナル(?)忍術に笑顔が絶えない。
「えへへ……。
あたしって、天才じゃないかな?
こんな素晴らしい忍術を開発してしまうなんて」
ヤオ子は自分に激しく酔って身悶えている。
「後は、必殺技の名前だけです。
これは練習している時に頭を過ぎっていました。
あたしの忍術は気合いによる威力の上下が激しいので、
前フリも重要な要素になります。
・
・
行きますよ!」
左手を突き出し、ヤオ子はポーズを取る。
「あたしのこの手が真っ赤に燃える!」
ここで手を入れ替え、右手を握り込み自分の顔の前へ。
「勝利を掴めと轟き叫ぶ!」
この体勢でチャクラを練り上げ、バッと両手を突き出し印を結ぶ。
「猛れ! あたしの妄想力!
爆殺! ヤオ子フィンガーーーッ!」
ヤオ子の突き出した右手でチャクラの盾が形成されると同時に爆発が起きる。
盾で守られていても手に伝わる衝撃は、ヤオ子に感動も伝えていた。
「ヤバイ……です。
これ! 本当にヤバイです!
カッコ良過ぎます!」
悶絶打って、ヤオ子は興奮する。
「リトルフラワーでは悪役ぽかったですが、
名前を変えただけでこんなにカッコ良く……」
ヤオ子が絶叫する。
「冨樫先生ーっ! 富野先生ーっ!
あたしは、やりましたーっ!
・
・
早速、サスケさんに見せに行こ♪」
ヤオ子は振り返ると、スキップしながらサスケの修行場へと上機嫌で向かった。
…
本来は、夕方の幻術修行の時間……。
ヤオ子が姿を現さなくなってから、サスケはその時間を自主修行に充てていた。
僅か数日だが、ヤオ子が居ないだけで随分と静かな気がする。
しかし、数日続いた静けさをぶち破るあの声がする。
「サスケさ~ん!
出来ましたよ! 必殺技!
お礼にキスしてください!」
サスケのグーが、ヤオ子に炸裂する。
「何すんですかーっ!」
「何言ってんだ! お前は!」
「報告ですけど?」
「最後のだ……」
「あんなのジョークですよ。
本当は、あたしの唇を奪いたかったんですか?」
唇に手を当て、ヤオ子は上目遣いでサスケを見る。
空かさず、サスケのグーがヤオ子に炸裂した。
「言葉に気をつけろ」
「……はい」
サスケが気を取り直して質問する。
「新しい忍術が出来たのか?」
「忍術? そんな呼び方はノーサンキューです!
必殺技と言ってください!」
(うぜーな……)
「いいから……。
どんな忍術なんだ?」
ヤオ子は溜息混じりに、左の腰に手を当てる。
「サスケさんも大概にして人の話を聞きませんよね。
・
・
まあ、いいです。
サスケさんの性格が捻れたのは、今に始まったことじゃありません」
「オイ!」
「凄いですよ~。
この必殺技は~」
(もう黙るか……。
逆上せあがって話が進まん……)
「名前を『爆殺! ヤオ子フィンガー!』と言います」
(と、思ったがダメだ……。
このウスラトンカチは、突っ込みを休ませるということを知らん)
今度は、サスケが溜息混じりに突っ込む。
「ヤオ子……爆殺?」
「ちっがーうっ!
入れ替えないでください!
それじゃあ、あたしが自爆しちゃうじゃないですか!
何で、そんな世にも恐ろしいメガンテ技を開発するの!?
あたしに死んで欲しいんですか!?
『爆殺! ヤオ子フィンガー!』です!」
「それ、忍術とは言わんだろう……」
「?」
ヤオ子が首を傾げる。
「どんな術か検討もつかない……」
「そうですか?
流派東方不敗奥義・超級神威掌だと、
言い辛くて、もっと分からないでしょ?」
「超級神威掌でいいだろう……」
「ダ~メ! 嫌です!
カタカナが入ってないとカッコ悪い!」
(どういう基準なんだ……)
サスケは右手の人差し指を立てる。
「あと……もう一ついいか?」
「あまり変なことは受け付けませんよ?」
「お前が言うな。
・
・
技の名前……『ヤオ子フィンガー』でいいのか?」
「違います!
『爆殺! ヤオ子フィンガー!』です!」
「そうじゃなくて……。
『ヤオ子』でいいんだな?」
「ヤオ子?
・
・
あ~~~っ!
ついにあたしがあたしを否定した!
違う! 『ヤオ子』じゃなくて『ヤオ』!
何故だ!? 何故こんなことに!?」
ヤオ子が頭を抱えて悶え苦しむ。
「皆が、ヤオ子ヤオ子って言うから!
・
・
もう……ヤオ子でいいや。
自分一人だけ、ヤオって言い張るのに疲れた……。
家族もあたしを呼ぶ時、ヤオ子だし……。
人が歩みを止めるのは絶望ではなく諦めです……」
「…………」
サスケは、テンションの上がり下がりの激しいヤオ子に疲れた。
「で? その必殺技というのは?」
「そうでした!
見たいですか!?」
「別に──」
「そうでしょう!
見たいですよね!」
(ダメだ……。
頭が逝ってやがる)
早速、実行に移すため、ヤオ子は左手を突き出しポーズを取り出した。
(何故、そんな妙な体勢を取るんだ、この馬鹿は?)
いい予感がしないサスケの前で、ヤオ子の寸劇が始まった。
「あたしのこの手が真っ赤に燃える!」
ここで手を入れ替え、右手を握り込み自分の顔の前へ。
「勝利を掴めと轟き叫ぶ!」
チャクラを練り上げ、バッと両手を突き出し印を結ぶ。
「猛れ! あたしの妄想力!
爆殺! ヤオ子フィンガーーーッ!」
ヤオ子の突き出した右手でチャクラの盾が形成されると同時に爆発が起きる。
さっき、自分で試した通りの同じ手応えをヤオ子は右手に感じる。
「どうですか!?」
ヤオ子は嬉しそうにサスケに語り掛けた。
しかし、ヤオ子の必殺技を見たサスケは厳しい顔をしている。
「あの……どうしたんですか?」
「…………」
「サスケさん?」
「……ヤオ子。
この忍術は自分で作り上げたのか?」
「そうですけど?」
「…………」
サスケは無言で腰の後ろにある道具入れから、一枚の札を取り出す。
「これが何か分かるか?」
「確か……起爆札とかっていうヤツですよね?」
起爆札をクナイのお尻の丸い輪に括りつけると、サスケは向かいの木に投げつけた。
そして、起爆札は轟音を立ててクナイごと爆発する。
「これって……」
「先に忍具の説明をして置くべきだった。
暫く使わないだろうと教えないのは間違いだった」
「…………」
起爆札の爆発は、ヤオ子の新忍術より強力だった。
そして、起爆札があるならヤオ子の新忍術の必要性はない。
それに直ぐ気がついたから、サスケは厳しい顔をしたのであった。
新忍術は、ヤオ子が起爆札の威力を知らなかったために作られた忍術だったのである。
(……体術もしっかり教えて置くべきだった。
それに気付いていれば、近距離での忍術の開発なんてしなかったはずだ)
忍者の近接戦闘にはクナイがある。
クナイで相手の急所──首の頚動脈などを切り裂く体術があれば接近戦での忍術よりも中・長距離の忍術の方が重要である。
チャクラの温存や起爆札等の貴重忍具の節約を考えるなら、近距離では体術を鍛える方が有効的だろう。
多分、それに気付いてもヤオ子は近距離での必殺技開発をやめなかっただろうが……。
「…………」
ヤオ子が震えている。
(今度は、何だ? 何ギレだ?)
サスケが身構えると、ヤオ子は大きな声を上げた。
「あ~~~ん!
折角、頑張ったのに~~~!」
「マジ泣き!?」
ヤオ子は、常にサスケの斜め上をいく。
「一生懸命考えだのに~!
サスケざんを驚がぞうと思っだのに~!」
「オ、オイ……」
泣く子供相手にグーを入れることは出来ない。
サスケは、本気で困った。
(何で木から落ちても泣かないのに、こんなことで……)
ヤオ子の大泣きの前に、サスケは困り果てて溜息を吐く。
視線はヤオ子のチャクラの練り過ぎで火傷だらけの両手にいく。
(コイツ……。
こんなになるまで頑張ったんだな)
泣き続けるヤオ子に、サスケは自分の子供時代を重ねる。
(大泣きして困らせることはなかったが、
アイツに我が侭を言って困らせたっけ……)
サスケは、この時だけは憎むべき相手に自分を重ねる。
(アイツは……。
困らせるオレに、どういう顔をしていたっけ……。
・
・
きっと、今のオレみたいな顔をしていたんだろうな)
サスケは、ゆっくりと目を閉じて思い出す。
ヤオ子の泣き声が自分を過去に引っ張っていく。
(ああ、そうだった……)
サスケはゆっくりと目を開く。
そして、ヤオ子を手招きする。
「……何ですか?」
ヤオ子がぐしぐしと鼻を啜りながらサスケに近づく。
サスケは、ヤオ子のおでこをトンと指で押す。
「悪かった……。
オレのせいだ」
「え?」
ヤオ子は、初めてサスケの優しい顔を見た気がした。
「今度、一緒に改良版を考えてやる」
「本当ですか?」
「ああ」
「約束ですよ」
「ああ」
サスケとの約束に、ヤオ子は涙を笑顔に変える。
一方のサスケは、アイツとは違うのだから約束は必ず守ろうと心に誓った。
…
※※※※※ ヤオ子の新術について ※※※※※
このSSを書く上で困ってしまったことです。
ヤオ子に新術を持たせたのですが、完全な独自解釈とオリジナル設定です。
理由としては、新術の開発工程が分からないに尽きます。
ナルトが風遁・螺旋手裏剣を開発しますが、以下の工程でした。
形態変化を極める螺旋丸を習得。
↓
風の性質変化を加える。
↓
風遁・螺旋手裏剣を開発。
何かが抜けています。
印です。
自来也がいくら印を覚えなくてもいいと言っても、それは螺旋丸習得までだと思います。
その証拠にカカシが少年期に千鳥を開発したと言っていますが、ちゃんと印を組んでいます。
さて、この印……。
意味あるのか?
よく分かりませんが、開発した術を印に変換する工程が本来はあると思います。
多分、ナルトはその工程を、まだしていないだけ……。
気長に原作で説明されるまで待つしかないと思っています。
最近、ジャンプで掲載されているバクマンを見て、漫画の突発的なストーリー変更や設定変更があるのを理解し始めました。
また、一週間でストーリーを考え、漫画に起こす以上、小説や不定期連載のものに比べて融通が利かず、時間が足りないのもよく分かります。
だから、多少納得出来ないところがあっても仕方がないのだと思います。
もしかしたら、印を組む術と組まない術の説明も、そのうちあるかもしれませんね。
…
※※※※※ 木ノ葉丸君の謎 ※※※※※
彼がいつアカデミーを卒業したかがよく分からない。
ナルトが自来也との修行から帰って来た時は、額当てをしていなかった木ノ葉丸君。
しかし、ペインの一人を木ノ葉丸君が螺旋丸で仕留める時の螺旋丸伝授の回想シーンでは、額当てをしていました。
その時のナルトの姿が少年期のものなので自来也と里を旅立つ前と思われます。
すると彼は、いつ下忍になったのか?
ナルト自身、何回か卒業試験を落ちているというエピソードから、年齢は、それほど重要ではないのかもしれません。
そして、三代目火影の孫の彼に素晴らしい資質が備わっていたというのも考えられます。
ただ、あの口調からセンスがあるように見えなくなってしまう……。
結局、よく分かりませんでした……。