メイの保有能力(メイ自体は変化系能力者)
・『右手は恋人、左手は愛人(セルフハンドラバーズ)』
変化系能力。
刃物の特性をもたせたオーラを手刀の形にした手に纏わせる能力。サイズは手に纏わせるくらいから身の丈ほどまで変化できる。
手を手刀の形にしないと発動できないし、手刀から形を崩すと能力が解かれる。いろいろ切れる。メイはこの能力を『手』と表現することが多い。
流石に正式名称を常に使うのには躊躇いがあるようだ。
もともとキングの能力だったが、メイが人間になりメイドインヘヴンが実質消滅したことでメイの能力として復活。当然、能力を命名したのは故キング。
・『理想の俺の嫁(メイドインヘヴン)』
操作系能力。
具現化系能力の部分はメイが人間になったことで実質消滅したが、キングの無念から『死者の念』としてメイに影響を与えている。
しかしキングは操作系の才能が皆無だったため、精神が女性に近づく程度の効果しかない。キングにもう少し才能があったらこの作品はXXX板に連載していた。
メイは今の体になったのが原因と考えていて、この能力に気づいていない。
・『メイド服(ゴッドクロス)』
具現化系能力。
キングの「メイに幸福で健やかに暮らして欲しい」という思いからメイに備えられた能力。「死者の念」による呪いに近い故に、制約と誓約がないに等しい。しいて言えば普段着がメイド服になるくらい。
すいません、制約ありました。
メイド服一式(下着含む)を具現化する。素っ裸でも具現化すれば一瞬でメイド。常に綺麗な状態をキープするので洗濯いらず。
着ていれば防御力が凄く上がる。いろいろなことから守ってくれる。
1話
………攻撃能力も防御能力も効果が抽象的すぎると思う。なんだよ、いろいろって。
まあ自分で能力作る手間がかからないのはいいけど。
それに、『手』も『メイド服』も昔からの愛用品のように馴染む。
この肉体の創造主が作ったんだから当然か。
あんまり馴染むもんだからメイド服か下着で過ごしてる。
……この体はエロいが、見ててムラムラするとかはなかった。
もはや自分の肉体だし、今は自分も女だからかもしれない。
息子がないのは少し寂しい。
息子の代わりに付いたものは………正直、弄くるのが怖い。
女の快楽を知ったら戻れなくなりそうな気がする。
……もう戻れやしないんだけど。
いっそ開き直るかな?
でも、男に抱かれる覚悟はちょっとないな……
よし、後回しにしよう。
今はザバン市のホテルにいる。
会場の場所や合い言葉が書いてあった紙はキングの家を探したら見つかった。
ナビゲーターになってくれてて助かった。もはやご都合主義。
キングの死体は、何故か冷蔵庫機能付きの棺桶があったのでそれに保管した。
多分、遺書に書いてあった新鮮な女性の死体用だったんだろうな………。
後三時間ほどで試験開始。
そろそろ会場に行くかな。
「ステーキ定食」
「焼き加減は?」
「ミディ……弱火でじっくり」
実に危なかった。
店員の怪しい人を見る目がツライ。
というか、こんな合い言葉でいいのだろうか?
普通にステーキ定食食いたかった人がハンター試験会場についたりとか……よく見たらメニューにステーキ定食がなかった。
地下に下るエレベーターに乗り、会場に到着。
着いた瞬間、他の受験者たちに変な目で見られた。
街中でもそうだったけど。
でも、何故か別の服を着る気も起きないんだよなあ。
入り口で突っ立ってたら係員の人が丸いプレートを渡してきた。これに書いてる数字が受験番号らしい。
397番。もう少し遅く来ればキリ番ゲットだったのに……。
それにしても、みんなピリピリしてる。ライバル同士だし仕方ないか。
「君、新人だね?」
「へ?」
いきなり声をかけられた。
さっきピリピリしてると思ったばかりだったが、フレンドリーな受験者もいるらしい。
「そうですけど……あなたは?」
「俺はトンパ」
「私はメイです」
話しかけてきたトンパさんとやらは、背が低めの太った中年男性だった。
それにしても
「なんで私が新人だと分かったんですか?」
「俺は10歳の時から35回も受けてるからね。初めて受けるヤツは分かるってことさ」
35回……
「普段はどんなお仕事を?」
「ん?…アマのハンターとして働いてるよ。収入はそれほど多くないけど、独身だから問題ないしね」
……………この人、すげえ。
子供の頃からの夢を、この年まで追い続けるなんて…。なんという不屈の精神。
普通は現実に打ちのめされて諦める。
だが、この人は諦めずにこの場所にいる!
か…漢だ…!
「トンパさん」
言って、トンパさんの手を両手で握る。
「今年こそ絶対合格しましょう!応援します!」
「あ…ああ……」
「あ!すいません!」
そりゃあ、いきなり手を握られたらびびるよな。失敗。
「べ、別に気にしてないよ………つまり、俺は試験の大ベテランなんだ。
分からないことがあったらなんでも聞いてくれ」
「トンパさん……」
いい人だな、本当に。
ライバルになる人間の手助けなんて…これで落ちてるのかな?
「では聞きますけど……あそこのピエロとか顔面針畑の情報ってありますか?」
この会場に着いてから真っ先に気になった二人だ。
二人とも、おそらく念能力者。
纏っているオーラが一般人と違い、俺と似たような感じ。
……まがまがしさも俺と似てる。オーラってそういうものなのかな?
「ああ。ピエロの方はヒソカ。
去年合格確実と言われながらも、気に入らない試験官を半殺しにして不合格になった。試験官以外にも受験者を20人は再起不能にしてる。こいつには関わらないほうがいい。
針のほうは君と同じで新人。
それ以外は分からないな。」
「それはまあ…」
随分いかれたヤツらしい。
しかも念能力者。最悪だ。絶対関わんない。
「他にも有名所はいるが…」
「いえ、その二人だけで十分です」
今の肉体で念能力者以外に負けるとは思えない。
素の肉体でさえ、もとはプロハンターが作った念獣なのだ。
「結構自信あるみたいだね。
……さて、合格を祈って乾杯でもしないか?
ジュースだけどね。」
そう言ってジュースを渡すトンパさん。
……新人の俺を気遣ってるんだろうな。
「では、ありがたくいただきますね」
ジュースを飲む俺を、とてもいい笑顔で見つめるトンパさん。
て、照れるじゃないか…。
「ご、ご馳走さまでした。
いろいろとありがとうございます」
「どういたしまして。
これからも困ったことがあったら聞いてくれよ」
「トンパさんも、困ったことがあったら言ってくださいね。
私が助けてあげますから!」
「はは、そうするよ。
それじゃあ、また」
いい仕事したぜ、みたいな顔をして去っていくトンパさん。かっけー。
………受かって欲しいな。
でも、あまり人のことばかり考えている場合でもない。
合格できなきゃ根なし草。それは避けなきゃいけない。
試験の対策を考えていると、開始の合図がなった。
それと同時に試験官の男が現れる。
どうやら念能力者のようだ。
おそらくはプロハンター。
オーラは…まがまがしくない。いや、まだ3対1だ。
一次試験は、とにかくあの男について行けばいいそうだ。
そして
「六時間とか…」
走り始めた辺りはトンパさんが心配して話しかけてくれた。
お腹痛くないか、とか。
大丈夫だと答えると不思議そうな顔をした。
見た目に騙されてるな。
俺は今、最後尾付近を走っている。前の体の感覚で体力を温存しようとしたんだが……全然必要なかったな。息ひとつ乱れない。
この体のスペック、というかこの世界のレベルをまだ嘗めていたらしい。
脱落者が出ない。
流石に超難関試験。受験者も化け物揃いか。
「ぜーっ、ぜーっ、はー、はー、はー…」
…さっきから、考えたことと逆の現象が起きてる気がする。
隣で走ってた若くて小綺麗なトンパさんみたいなヤツがもう駄目そうだ。
「大丈夫ですか?」
「ひゅー…ひゅー…」
会話も無理そうだ。
「今年は諦めませんか?
死んだら元も子もないですよ」
「ぜーっ、ぜーっ」
「世の中には35回もこの試験を受けている人もいるんです。1回落ちるくらい、たいしたことないですよ」
すいませんトンパさん。
「超難関試験なんです。
1回で受かる人の方が珍しいんです」
「ひゅーっ、き、……君…は、ぜーっ」
「ん?」
「はーっ、どうする、ん、ぜーっ、ぜーっ、だい…」
「私は続けますよ。今年受からなきゃ不味いんです。
それに…まだ全然余裕ありますしね」
そういうと、隣の男は絶望した顔でその場に崩れ落ちた。
あれ?俺、なんか悪いこと言った?
少し前の方を走ってた、似たようなメイクをした帽子三人組が俺に微妙な目線を向けている。
あ、トンパさんもいる。なんか笑顔だけど、あの笑顔は……
もの凄く気を使われてる!?
それに耐えきれなくて、一気に前方集団に躍り出た。
<続ける>
どうも。続きました。
前回は本当に申し訳ありませんでした。
携帯からパソコンサイトビューワー使って投稿してたんですけど、プレビュー押してもプレビューが出なかったんですよね。
そしたら、あんな事態です。
血の気が引きました。
ハンター試験編です。
トンパの普段については独自設定。
おかしい…なぜトンパフラグが立ってるんだ。
レオリオを希望してくれた方、ざまあ(ry
キングは金持ちでしたが、女性の死体を手にいれるために全財産を使いきりました。
いろいろな女性の死体を見聞して修行したようです。
『メイド嫁』読者が多くてびっくり。見た目だけ借ります。
鬼月あるちゅ先生の作品がコミックになって喜んだのは作者だけではなかったんですね。
ドートゥウェイは、はい、童貞です。
ちなみにメイと組み合わせるとメイド帝になります。強引ですね。
感想返しみたいなのをここでやってしまいましたが、感想掲示板のほうが良かったですかね?
では次回。