――魔王の城を中心とした魔王領とは、ただの国境ではない。
膨大な魔力は、そこにいる生物たちの生態系を乱し、人間なら魔人に、獣なら魔獣に作り替えてしまう。
そして魔物と呼ばれるモンスター達は、魔力の満たされたこの空間で、より強力な力を得る事が出来るのだ。
故に、人間達はこれより先に近づけない。聖なる力を以てジワジワとその魔力を中和するが、当然それらは魔物達によって邪魔をされてしまう。
かといって、人間がそれをやめれば、さらに魔王領は範囲を広げていく。
不可侵な領域の境目で、人間達と魔物達はもう何年もにらみ合いを続けていた。
そんな魔王領との境目にある基地の一つ。
司令部のある大天幕を、サファイア・ロックールとイオ・フォルテの二人は出た。
年齢はどちらも二十代の半ばといったところか。
「あんの糞タヌキ親父! 何つー無茶な命令出すのよ!」
栗色のポニーテールの軍服娘、サファイアの足取りは怒りに満ちていた。
空は晴天だというのに、彼女の気分は大荒れ空模様であった。
「ね、ね、サッちゃん、今回のお仕事ってそんなに大変なの?」
やや遅れて、おっとりとしたイオがサファイアについてくる。
野営地には不釣り合いな、白地に青の軽装ドレス。ウェーブの掛かった金髪も、いかにもお姫様だ。
実際、ルベラント聖王国の王位継承権をもった、れっきとしたお姫様である。もっともその順位は軽く二桁台なのだが。
「あー、やる事はいつもと変わらないわよ。補給物資を目的地である前線基地まで運んで、ご飯作って怪我人いたら治療する」
サファイアは、イオの護衛騎士という事になっているが、口調はまるで親友同士のそれであった。
「同じだね?」
「……問題はその経路よ。アンタも聞いてたでしょ」
「んー、森を通るってのは分かったよ?」
「はい、正解。その森が厄介でね……」
自分たちの天幕に戻ったサファイアは、今回の作戦を補給部隊の仲間であるみんなに伝えた。
答えは一斉に返ってきた。
「無茶です」
「{故郷/くに}に帰っていいか?」
「ありえませんね」
「ははっ、面白ぇ。殺すぞ」
「……はい。これがみんなの答え」
うんざりと、サファイアは隣に立つイオの方を向いた。
「はぇー……」
ローブ服の痩せた青年が、やれやれと首を振った。
ウィル・スーダ。医療担当。本来の職業は錬金術師である。
「どうやら姫は知らないようだな。ロスタルド樹海。ここには、多くの魔獣が巣くっているという危険地帯だ。遭難者多数。何よりドラゴンが森の主というのが、一番厄介な点だ」
それに頷くのはタキシードを着て髪を後ろに一束ねにした眼鏡の青年、コウ・マーロウ。担当はコック。本来の職業は見たまま、執事だ。
「確かに、樹海を突っ切れば最短ルートですよ? ですが無謀としか言いようがありません。僕らに死ねと言っているようなモンです」
コウが気弱そうな表情で肩を竦めるその隣で水を飲んでいるのは、葉で出来た緑色の髪に木の皮で出来た茶色の肌を持つ木人のユグドだ。服装は腰に織布を巻いただけの、医薬品補給担当。本来の職業は魔術師である。
「というか上層部の狙いは明らかですね。私達に補給物資運搬の名目で、樹海の開拓を要求しているのです。あの森を拓ければ、軍の移動が格段に楽になります」
「失敗すれば?」
イオの問いに、ユグドは即答した。
「私達が死にます。それはそれで、喜ぶ人がいるという事でしょう」
「本当に故郷に帰りたくなってきた」
「……あたしも同感」
サファイアは、ウィルと一緒に溜息をついた。
そして、いかにも好戦的な面構えの赤毛の魔術師、サリカ・ウィンディンがイオを見据えた。補給物資運搬担当。本業は巫女らしいが、とてもそうは見えない。
「でもよそれ、どうせ断れねーんだろ?」
「……うん。命令だからね」
イオは言い、ぐっと両手で拳を作った。
「でも、やらないと! 前線で、わたし達を待っている人がいるのは、確かなんですから!」
拳を突き上げ主張するイオに、ウィルとサファイアは何度目になるか分からない溜息を吐いた。
「……いい子だ」
「いい子なんだけどねぇ……」
荷物をまとめると、木箱の上に乗ったイオは、魔物達との戦いから帰還したばかりの兵士達の前で大きく頭を下げた。
「という訳で皆さん、短い間でしたがお世話になりましたっ」
すると、兵士達は一斉にわき上がった。
「そんな、水くさい! 俺達こそ姫様に散々世話になったんだ! 礼を言うのはこっちの方だぜ!」
「そーだそーだ!」
「くそー、上層部め! せっかくの綺麗どころを!」
別れを惜しむ声と恨みがましい声が、野営地に響き渡る。
その様子を脇で眺めていたサファイアが、ボソッと呟く。
「あー、あたしはそれ、カウントされてないんだ」
「いや、お前はどっちかっつーと、こっち寄りなキャラだから」
「それはそれで失礼な!?」
兵士の一人に言われ、すかさず突っ込んだ。
だが確かにサファイアは、どちらかといえばみんなと酒を飲んでいる方が向いているので、否定できないのであった。
その兵士は調子に乗って、赤毛の魔術師にも言った。
「ちなみに、姉御は論外な」
「……ちょっと、そこのテントの裏に行こうか」
強引に首根っこを引っ張られたその兵士はテントの裏に強引に連れ込まれると、鈍い音と共に殴り飛ばされた。
その間も、安っぽい壇に乗ったイオの話は続く。
「それじゃ、ここでの最後のお務めになりますので、怪我されている方は周囲にお願いします」
「いえっさ!」
イオを中心に、兵達が円を描いて取り囲む。
すると、兵達を青白い聖光が満たし、彼らの身体に活力を満たしていく。
ルベラント聖王国の王族の中でもごく一部の者が持つ特異領域『聖域』だ。イオを中心とした数十メルトは、ただ彼女がいるだけで癒しの性質を持つ領域と化す。
一方痩せた錬金術師、ウィル・スーダも負けてはいない。
「余った連中はこっちへ。さっさと終わらせてやる」
「へーい」
ウィルの袖から、無数の黒い霧が出現したかと思うと、兵士達にまとわりついた。霧の正体は、ウィルが改良に改良を加えたごく微細な蟲の群れであり、兵士達に回復物質を注入していっていた。
少し離れた野外厨房では、無数の調理器具が誰の手も触れていないまま踊っていた。
操っているのは、執事魔術師のコウ・マーロウである。
いくつものフライパンが炎の上で舞い、一度に何十ものオムレツを作っていく。
「コーさんの美味しいご飯も食べ納めかぁ……」
スープにパンを浸しながら、兵士の一人が名残惜しげに呟いた。
コウは、お世辞にも豪華とは言えない食材で、相当な料理を作り上げる事で有名だ。そしてその技量は料理だけに終わらない。
「一応レシピは残しておきますので、後は料理長に頼んで下さい。あと、ベッドメイキングと装備一色ワックス掛けも全員分、終了してます。これからお休みの方は、ごゆっくりおくつろぎ下さい」
「さすがコーさん、完璧すぎる!」
一礼するコウに、兵士達は拍手を送った。
補給部隊の六人は、名残惜しげな兵士達に見送られた。
「生きて返ってこいよー」
「……え、縁起でもない」
サファイアが頬を引きつらせ、イオは困ったような笑みを浮かべた。
「心配してくれてるんだよ」
「分かってるけどさーもー、洒落になってないっつーのもー」
「もーもーもーもーうるせえなぁ……牛かお前は」
「牛おっぱいに言われたくないやい!」
空を優雅に舞うサリカ・ウィンディンに言われ、サファイアは鋭く突っ込んだ。
数日後。
サファイア達、補給部隊の一行はロスタルド樹海の真っ直中にいた。
そして、樹海のモンスター達に取り囲まれていた。
アサシンラビット、ダブルホーンウルフ、ジャイアントホーク、レスラーベア。
そうそうたる面々である。
おまけに、その後方には十数メルトはあろうかというドラゴンが控えていた。
「つーか無理無茶無謀! 帰ろう! 今からでも遅くないから、もう軍やめて家に帰ろう!」
ちなみにサファイアは、護衛騎士と言ってもごく一般な戦闘技能しかない。
おまけに諸事情により、武器が使えないのだ。
つまり、素手で戦うしかない。
「ここまで来たら、もう手遅れだと思うよサッちゃん」
一応仲間の戦闘力を信じているイオは、それほど焦ってはいなかった。
とはいっても、彼女も『聖域』を持っているとはいえ、生身の人間だ。モンスターに襲われればひとたまりもない。
「あーもー! 分かってるわようコンチクショー! 言ってみただけだしーっ!」
袖から、黒い蟲を吐き出しながら、ウィルが言う。
「愚痴ってないで、働け。死ぬぞ」
「らじゃってるわよ、もー!」
その時、サファイアの頭に、木人のユグドの声が響いた。
事前に飲まされていたユグドの種。それが、彼女や仲間達に精神念波と同じ効果を与えているのだ。
『雑魚は、ウィルさんとサリカさんが担当して下さい。ドラゴンの相手は、コウさんとサファイアさんでお願いします』
サファイアは、ドラゴンを見上げた。
目があった。
「死ぬ……絶対、死ぬ……」
「サッちゃん、ふぁいと!」
グッと、イオが握り拳を作った。
『倒す必要はありません。突破口さえ開けば、一気に駆け抜けます』
「ユグドさんの仕事は?」
ユグドの姿は見えない。
おそらく、取り囲むモンスター達の範囲の外にいるのだろう。木人の彼は、森の中に潜むと他の樹木とまるで区別がつかないのだ。
『ウィルさんらと一緒に雑魚担当ですね。あのドラゴンは火属性。木人の私は炎の息吹を浴びると、即死です』
「あたしだって死んじゃうわよ!?」
『サファイアさんの能力があれば、大丈夫です。それでは作戦スタート』
「もー! やってやるわよくそうっ!」
声と同時に、敵と味方が同時に散った。
「俺の本職は錬金術なのだが……」
ウィルの飼う黒い無数の蟲達が唸りを上げて、モンスター達に殺到する。
鋭い牙がモンスター達に食い込み、あっという間に彼らを血まみれにした。
それを眺めるウィルのローブが、吹き始めた突風に大きく揺れる。
「まあいい。使い方が増えるのは、悪い事ではない。だがしかし台風娘。これはたまらん。もう少し、力を弱めろ。味方ごと吹き飛ばすつもりか」
ウィルは天候を操る巫女、サリカ・ウィンディンに抗議した。
「はっはーっ! 吹き飛べ屑共! テメエらの力はその程度かよ!」
風の渦の中心で、サリカは高らかに吠えていた。
「……聞こえていないようだな」
ウィルはその様子を見上げながら、不満げに息を吐いた。
「うぅー……やだよー。こんなのあたしの仕事じゃないよーもー」
軍服のポニーテール娘と執事は、巨大なドラゴン目指して、敵と敵の間を高速で駆け抜けていく。
「我が侭言っていないで、動いて下さい。一回攻撃を防ぐだけで、充分ですから」
「その一回が命懸けだってのにー!」
コウの言葉に、サファイアは走りながら大きく両手を広げた。
ドラゴンは、自分に迫ってくる二つの小さな存在に気がついた。
喉から唸り声を上げながら、首をもたげる。
微かに開いた口からは、炎が漏れていた。
「はぁ……」
炎の息吹の前触れにも、サファイアの全力疾走の勢いは衰えない。
「ったくもー!」
ドラゴンが大きく口を開いた。
無数の牙が並ぶ巨大な口腔から、膨大な量の火炎が一斉に吐き出される。
迫る炎に、サファイアの髪が舞い上がる。
サファイアは開いた両手を前に突き出した。
「えび――」
手のひらが、炎に触れる。
その途端。
「せんべい!」
炎は無数の桜色のスナック菓子に変化した。
「!?」
ドラゴンは異常に気がついたが、今更炎の息吹を止める事は出来ない。
そしてその炎は片っ端から、やたら軽い米菓へと変化し、空に舞い上がる。
一方、足を止めたコウの手は、黒いフライパンを握りしめていた。
「フライ――」
水平に持ったフライパンの柄を、もう一方の手が叩きつけた。
「{返し/ターン}」
もしもフライパンの中にオムレツがあったなら、それは華麗に宙返りをしていただろう。
しかしフライパンの中身が空であった代わりに、宙返りをした(させられた)のは炎を吐き終えようとしていたドラゴンであった。
問答無用で高らかに空へと舞い上げられたドラゴンは、受け身も取れずに頭から地面に落下した。
大きな地響きと共に、ドラゴンは目を回して気絶してしまう。
「さて、ドラゴンが気絶している内に通りましょう」
森の中からユグドは姿を現した。
ウィルとサリカの活躍もあり、森のモンスター達も大分、減っている。
「サッちゃん、おつかれー」
イオがサファイアに追いつき、首根っこにしがみつく。
「あああああ、もー、毎回毎回死ぬほど怖いってばもー……! あー、まだ心臓バクバク言ってるわ」
「海老煎餅は正解だったねー」
「うん。前に何も考えずに防いだ時は、カレースープになって、ヤケドしながら溺れ死ぬかと思った」
手に触れたモノを食べ物に換える。
それが、ゴドーという神から与えられた、サファイア・ロックールの能力だ。
ただし、自分で意識しない限り、何に変化するかはランダムという厄介な癖がある。
ついでに言えば、生物には通用しない。
「んじゃ、この大量の海老煎餅は、オレが回収して天に捧げとく、とー……」
サリカがくい、と指を持ち上げると、大量の海老煎餅は空の彼方へと飛んでいってしまった。
全員が揃った所で、先を進む。
「それにしても、本当に倒さなくてよかったんでしょうか?」
コウがその気になれば、倒す事も出来たはずだ。
彼の扱う家事魔術は、フライパンを使う『フライ・ターン』だけではない。
魚料理に用いる魔術『三枚下ろし』ならば、たとえ相手がドラゴンであろうと絶死は免れない。
しかし、ユグドは首を振った。
「わざわざ上層部の目論見に乗る必要はないでしょう。この樹海のドラゴンは、瘴気に犯されていません。ここを通れないのは軍としては痛いです。しかしあのドラゴンを殺してしまっては、今後他のドラゴン達から睨まれてしまう事の方が問題です」
「――って話を上にしても、聞かない?」
しがみつくイオをそのままにしたサファイアの言葉に、ユグドは頷いた。
「残念ながら、私達の言葉では重みが足りません。たとえ事実だとしても、死ぬのは上ではなく兵隊ですしね。一度部隊が全滅でもしない限り、理解はしないでしょう」
「でも、殺しはしないまでも結局敵に回してない? あんな事して大丈夫?」
「今回の作戦が終わったら、私が謝りに行きます。私なら、最悪死んでも苗として残る事は出来ますから」
「……馬ー鹿」
サファイアの呆れた声に、ユグドは目を瞬かせた。
「何か?」
「アンタがそういう物言いをするとね」
いつの間にかイオはサファイアから離れ、ユグドに迫っていた。
「死んでも、とか言っちゃ駄目です!」
強い意志のこもった目で、訴えてくる。
その様子に、サファイアは肩を竦めた。
「――こういう事言う娘なんだから、いい加減理解しなさい。この話はまたいずれね。とにかく今は樹海を抜けるのが先。それと……」
「はっはっは! はーっはっはーっ!」
遙か先、風を共に空を舞うサリカ・ウィンディンが、高笑いをしながら一人突き進んでいた。
「悪役みたいな笑い声出しながら突き進むなーっ! 味方まで吹っ飛ばす気かっつってんでしょうが!! 走りにくいのよ馬鹿ーっ!!」
髪の毛を抑えながら、サファイアは大きな声で抗議した。
目的の前線基地に到着したサリカが最初にしたのは、空から補給物資を降らせる事だった。
「おら、補給物資待たせたなっ!」
何重にも厳重に梱包された箱が、空の彼方からいくつも飛来してくる。
それらは前線基地――より少し先、モンスター達目掛けて、落下していった。
「うおおぉぉーーーーーっ!!」
唐突に現れた天災に、兵士達が喝采をあげた。
「あと、いらないガラクタとかありますかー。全部食べ物に換えますんでー」
少し遅れて到着したサファイアが、特にやる気もなさげに主張してみる。
質のいい土壌を見つけたユグドはそこに足を埋め、周囲に種をまいた。
根を張ったユグドの肩や背から枝が生え、花が咲き始める。
周囲の種からも芽が出始めた。
「薬の材料の精製は、もうしばらくお待ち下さい」
相変わらず抑揚のない声で、ユグドは集まり始めた医術師達に言うのだった。
補給作業が一段落し、サファイアは岩の一つに腰を下ろした。
そして遙か彼方、薄い紫色の霧の漂う魔王領を眺める。
「シルバ、どうしてるかなー」
その横の岩にイオも腰掛けた。
「便りがないのは元気な証拠だよ。きっと元気にやってるよ」
「だといいけど……何だっけ、{墜落殿/フォーリウム}? 今更だけど、心配よねぇ……」
「こっちの仕事よりは、幾分マシだと思うよ?」
それは同感、とサファイアは思った。
毎回毎回、死にそうな目に遭っているのだ。こんな所に弟を置いておくよりは、迷宮探索の方が遙かにマシだろう。
「厄介よねえ、魔力って」
弟が今、行っている(はずの)探索を思い、サファイアは何とはなしに呟いていた。
「うん。これ以上は進めないモンね」
「かといって、なくなっても困る」
「だよねぇ」
紫色の霧のずっと彼方には、魔王の棲む城があるはずだ。
「……あそこにいる魔王が死んだらどうなるか。言っても、絶対誰も信じてくれないモンねー」
それを知っているのは、サファイア達ほんのごく一握りの人間と、ゴドーやストアのような人間じゃないこれまたごく一部のモノ達だけだ。
「そりゃそうだよ。何でそんな事が分かるって言われてもおしまいだもの」
「魔王本人から聞きましたって言いたいなぁもー。歯がゆいったらありゃしない」
「シルバ君には頑張ってもらわないとねぇ」
などと二人でのんびりしていると、果実や薬草を実らせ終えたユグドが近づいてきた。
「サファイアさん、姫ここにいましたか」
「……何?」
すごく嫌な予感がするサファイアだった。
「次の任務です。東の山を越えた部隊から、補給要請だそうです」
「……確かあの山って、サンダーウルフの群れがいるって有名じゃなかったっけ」
「突破しろという事でしょうね」
サファイアは、後ろ向きに倒れる。
「もー! 帰る-! 絶対故郷に帰るんだからもー!」
大の字のまま、絶叫するサファイアであった。
※……地の文足してたら、何かいつもの三倍の文章量になってましたとさ。
かなり勢いのまま書いたので、読みにくかったらすみません。
魔王討伐軍のごく一部の人達のお話。補給部隊です。
膨大な魔力の沈殿の為、現在、戦線は停滞状態にあります。
あと、リフのアレの元ネタは、ここの木人が参考になってます。
あと、サファイアの服も当然、能力の性質上、食べ物です。ビーフジャーキー辺り。
■簡単なプロフィール■
サファイア・ロックール:護衛騎士、シルバの姉、姫の友人、愚痴り屋、もー
イオ・フォルテ:歩くフィールド効果、慰安アイドル、ルベラントの姫君(部隊のリーダー)、聖女様、頑張り屋、サファイアの親友
ウィル・スーダ:蟲使い、錬金術師(ナノマシンによる治療。あまりに異端、前衛)
コウ・マーロウ:執事、家事魔術師、穏和な眼鏡青年
ユグド:木人の魔法使い、性別不明、常に冷静、裏のリーダー、モース霊山出身
サリカ・ウィンディン:天候使い、旅の巫女、天候の再現条件はその土地を一度訪れること、嵐を呼ぶ女、万能兵器、性格は一方通行さん+堂嶋