【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第73話 寿春攻略戦。廬江の守りを固める兵を置き、孫策軍は廬江の北に位置する寿春へと進軍。間に数週間の日時が挟まってしまったが、孫策側からすれば兵を休める小休止のようなものだったかもしれない。曹操が介入してくるまでの時間との戦いではあったが、どうも曹操はこの件に横入りしてくるつもりは無いらしい。それならそれで好都合。孫策軍は民に食糧を配給して後のための支配体制を築きつつ、兵を休ませ出撃の時を待った。周喩と陸遜は紀霊・閻象といった袁術の元将軍である彼ら助言を求め、寿春の守備の弱い部分や他から援軍が来るかどうか等、あれこれと聞いている。結果、荊州にいる楽就は援軍として来ることはないと判断した。援軍を送れば荊州全土を取り戻そうと劉表が出張ってくるからだ。寿春の将は張勲、楊奉(ようほう)、韓暹(かんせん)、楊弘、韓胤(かんいん)、廬江から逃げ戻った袁胤しかいない。袁胤と共に引き上げた兵2万と寿春に在る兵が合わされば5・6万くらいにはなるだろうし、それで篭城をされればそれなりに厄介ではある。孫策軍の兵力は投降した袁術軍の兵も合わせて20万以上にもなるが、今はそれを維持し続けるだけの物資は無い。孫策や周喩らの話し合いの結果、紀霊らが「これらなら戦力になる」という兵を3万ほど選んで編入、残りは守備に回す事にした。相手が袁術であるし、率いる武将そのものも少ないからこれで充分といえる。その食料購入とか運搬に高順は一枚噛んで・・・いや、噛まされている。「ねぇ、高順~。ちょっと力を貸してほしいんだけどな~・・・」と孫策のおねだり(?)で降伏した袁術兵と廬江の民に与える食料の一部を賄う羽目になっている。高順から見ても袁術兵の飢えた姿は同情してしまったし、廬江の民が苦しんでいる現状も理解していて「少しでも力になれるのであれば」と快く応じて資金を提供している。袁胤は倉にあった食料だけでなく民衆からも食料を徴収したらしく、民衆は飢えて孫策に「食料を恵んで欲しい」という嘆願さえしている。そういった経緯もあって、食料を配給した孫策は大いに声望を高めたが反面、協力した高順の名前が出ることはほとんどなく声望に繋がるような事は何も無い。だが「腹を空かせた女子供が道端で座り込んでいる事はなくなったから」というところで満足して気にも留めない態度は、高順の支援を知る人々には案外に好印象だった。結果、孫策軍の寿春に対して向ける兵力は13万。士気も高く負ける要素など何1つ無い状況であった。夥しい数の人が北へ向かって進軍する。孫策軍は基本的に馬が少ない。主君である孫策や主要武将はともかく、兵は基本的に徒歩だ。そんな中、ほとんど徒歩の兵がいない高順隊は異質な存在であった。かっぽかっぽと馬蹄が土を踏み鳴らす音を聞きながら、高順は虹黒の背中でぽんやりとして「はぁ・・・」と溜息をついた。「油断のし過ぎやでぇ、高順兄さん。」「おっ・・・? あ、李典か。」「「李典か」ちゃうでー。」高順に話しかけてきたのは李典だ。彼女も騎乗しており、馬が歩く度にその見事且つ豊満な乳房がたぷたぷ揺れる。楽進は鎧を着込んでいてわからないが、高順隊の女性陣は全員が揺れ・・・まあ、どうでもいい。「で、どうかしたの?」「せやからなァ。油断しすぎちゃうか?」「油断ねぇ・・・次はきっと攻城戦だろうな、と思うとね。」「うちらの出番無いってことかいな?」「そゆこと。李典と楽進、あと趙雲さんは出番あるだろうけど・・・俺には欠片も見せ場が無いだろうねー。」騎馬隊は攻城とか出来ないしね、と付け加える。「なっさけないなー。高順兄さんやったら城内戦でも普通にいけるやろ?」「得物がこれじゃなければね・・・」李典の文句を聞いた高順は三刃槍を見つめる。城外ならともかく城内で振り回すには長すぎる。剣や刀のほうがいいが・・・昔はその系統のほうが得意だったが今は長柄で戦うほうが得意となってしまっている。それなら格闘戦を得意とする楽進、青釭の長刀がある趙雲、斧での近距離戦闘に長じている周倉のほうがよほど役に立つ。李典は攻城も得意としてるし・・・と見てみると、自分が一番やることが無い。廬江は野戦があったからともかく、それまでも攻城が続いてやる事がなくて暇であった。今回も戦力差を考えれば袁術は篭城を選ぶ。つまり、自分には仕事が無い。それを考えて「はぁ」と溜息をついてしまったのである。李典も高順の悩みには気付いていて「まあ、そんなに落ち込まんでもええがな」と馬を寄せてきた。「なんでさ?」「そら、生き残る可能性は高ぅなるし兵も死なずに済む。それにな、もしもの時のために休むんも指揮官の努めや。」実は、高順は廬江でほとんど休みを取れていない。廬江で食料の手配に関係していた事もあるが、けっこうな激務で休む暇も無かった。武官なのになんで内政関連の仕事をさせられているのか良く解らないし、こういう裏方で頑張ったところで見ている人など殆どいない。そんな姿を見て、李典も心配しているのだろう。それに、と李典はにんまりと笑う。「袁術倒したら、暫くは大きな戦もおこらんやろーし・・・にひひっ。えろえろ・・・じゃない、色々とお楽しみあるんちゃう?」「ぶっ」なにがえろえろですよ、と李典を頭を槍の柄で「ぽすっ」と小突く高順。「えー、別にえーやんかぁ。うちに限らず皆ご無沙汰やしー。」「よーし、そっから先を言おうものなら」「え!? まさか、行軍中の何万もの兵の前でうちを(ごすっ)痛ぁっ!!」「やめなさい、つーてんでしょ。」「あうぅう。ほんまいけずやぁ~・・・」少し強く叩かれた頭を摩って李典はぶつくさと文句を垂れる。彼らの後ろで話を聞いていた蹋頓も馬を進めてきて話に参加。「あ、蹋頓はん。」「楽しそうなお話でしたね。」全然楽しくないですよ! という高順の抗議を無視して蹋頓は「しかし、兵の目の前で、ですか・・・」と考え込んでいる。「・・・。あの、とうt「ふふ、それもいいかも・・・でも、やっぱり閨が一番です♪」「せやなぁ♪」・・・」お願いですから話を聞いてください。高順の苦悩を発散させるために仕掛けた他愛も無い話だったが、余計に疲れさせた結果に終わり行軍は続いていく。その頃、寿春では。「七乃! どどどどどうするのじゃー!?」「もうこうなったらどうしようもないですよー。 そんなことも解らないなんてさすが袁術様っ☆」袁術と張勲の意味不明な会議が行われていた。これに対して袁術の秘書官である楊弘は「やれやれ」と頭を振っている。正直言って楊弘にも打開策は浮かばない。袁胤が食料を奪って逃げて来たと言うし、孫策軍の兵力は10万を優に超える。此方の兵力は5~6万程度。篭城をするにしても孫策相手では分が悪すぎる。篭城と言うものは他から援軍の当てがあるか、篭るだけで守りきれる状況で行うべきものだ。今の袁術にはその両方が無い。一番良い策は無条件で降伏することなのだが・・・。諦めて降伏いたしましょう、と進言してみたものの「そんなことができるものか! 目をかけてやったというのに孫策めー!」と、勘違いしたままで取り付く島もない。このままでは一同皆殺しになるのは避けられない。何せ袁術は目をかけるといいつつ孫策を無茶苦茶こき使っていたのだ。そんな扱いに感謝しろというのがおかしい。それに袁術は皇帝を自称してしまっている。これでは形式的とは言え漢王朝に従っている諸侯に救援を頼むことは出来ない。そして、袁術の周りを囲む勢力がまさに「漢王朝側」の諸侯。(・・・打開策が何1つ見つからないとは)楊弘としては頭を抱えるような状況だ。袁術の悪政を恨む民、その悪政を諌言できる立場の張勲はノリノリで袁術を駄目な娘に育てて・・・。それでもまともな人々は袁術に少しでも主君らしくなってもらおうと苦言を呈したりもしたのだが。「うるさい! 妾のやりように口出しするなー!」「そうです、袁術様は手探りで色々と試そうとなさっているんです! 結果がついてくるかどうかはともかく!」・・・と、こんな流れで台無しにされることばかり。張勲は決して無能ではないのだが生来の腹黒さと性格の悪さが袁術に感染ってしまっている。民も将兵も、そして袁術様本人も哀れだ。と楊弘は何度目になるか解らぬ溜息をついた。すでに諦め顔の楊弘だが、張勲はそれを見て心中でぺろりと舌を出していた。寿春より東の地で、孫策は陣を敷設。袁術との対決に備えている。対決と言っても打って出る様子は無いので野戦は無いようだ。前回と同じく軍議に出ている高順だが今回ばかりは出番は無いな、とやはり末席で気楽に構えていた。いつも通り周喩や陸遜、呂蒙が策を提示しつつ諸将の意見を聞き最後に孫策が決断をする、というパターンの軍議。黄蓋や程普が時折発言する事があれば若い武将が積極的に意見を、と言うことも在る。高順は自分の立場を考えてできるだけ口を出さないようにしていたし、そもそも出す必要が無い。周喩という軍師がいるのだから、出したところで意味も無いと思っているのだ。なので、周喩に「では高順。お前の意見を聞かせてもらえるか?」と言われた時、高順は一瞬固まった。諸将も「どうしたんだ?」と言いたそうな怪訝な表情。「・・・はい? 俺ですか?」「高順はお前しかいないだろう。」何を言っているんだ、と言いたげな周喩の表情を見て「・・・えーと」と言い淀む。「何だ、「自分には関係ないから」と聞き逃していた訳ではあるまい。」まずい、ばれてる・・・いやいや。「えー、今回は袁術は篭城を選ぶと思うのですが。」「ああ。そうだろう」「じゃあ、俺達の出番は無いんじゃないですか? 今までだってそうだったでしょうし。」「うむ、そうだな・・・だが、今まではお前たちがいなくても問題が無かったから、と思ってくれないか? 」「は・・・?」「何度も言ったが、我々は時間が惜しい。北では曹操が袁紹を滅ぼし強大な存在へと変貌している。奴が次に狙うのは西か南か、それは解らないが・・・一刻も早く曹操に対抗できる戦力と兵力、地力を得なければならない。」「・・・。じゃあ、俺達も攻城に参加するんですか? 一部を除いて役に立てませんよ?」騎馬隊は野戦でこそ真価を発揮する。城攻めで出来ることは殆ど無い。「そんなことはあるまい。私個人の考えで言わせてもらえば、お前も、お前の軍も歩兵として有効に活用できると思うのだがな。門を突破しての市街戦だって経験しているだろう?」随分と物覚えの良い事だ・・・と高順は苦笑した。過去に高順は孫家一派と共に黄巾殲滅戦を戦ったことがある。その時、確かに市街戦を行ったが周喩はそれを言っているのだ。「楽進、李典、周倉。騎馬戦でこそ真価を発揮するだろうが沙摩柯に蹋頓、高順も歩兵として戦えるだろう?」「つまり、城門突破以降の戦いにも参加しろと。」「ああ。市街戦でも騎馬は使えると思っているのでな。」「はぁ・・・解りました。じゃあ、兵にもそう伝えておきます。でも、何人かは留守として残しますよ。」「うむ。孫策、良いわね?」「ん、問題ないわ。」実は、周喩は高順隊を城外・城内戦にも使うつもりである。騎馬戦特化でいいかもしれないが、野戦ではないから、ということで彼らを放置するというのはどう考えても勿体無い。騎馬だけではなく歩兵としても充分な能力があるのだからそれを使わない手は無い。更に言えば、周喩は高順隊に騎馬戦闘以外の経験を積ませていこうと思っている。騎・歩・弓。それに加えて水戦の経験も積ませていく。ゆくゆくはどんな状況にも適応できる部隊に仕立て上げるつもりだ。例えば水軍指揮などは甘寧や周泰に勝てはしないだろうが、彼女らを苦戦させる程度には仕込む。あれだけ多くの人材を抱える高順隊ならば一級とはいえなくても準一級くらいの働きは期待できると思うのだ。今の彼らの出番は野戦と攻城兵器を使用した城攻めばかりだが、それ以外の戦いでも大いに働いてもらいたい。そんな思惑が周喩にはあった。この軍議を終えた後、孫策軍13万は寿春を包囲。それまでに妨害らしきものは何も無く、袁術の篭城は間違いない。~~~高順の陣~~~寿春の南側に布陣している高順隊。彼らの近くには黄蓋も陣を張っており合同で攻める手はずとなっている。他の主だった武将の配置は北が韓当、孫権。東が孫策、程普となっている。西が空いているのは「逃げるなら逃げてもいいよ」と逃げ道をわざと作っているだけの事だ。もしも此処から出陣してくるのならそれはそれで良い。孫策曰く「あのちびっ娘にそんな度胸あるわけないじゃーん」とのことらしいが、油断をするべきではない。高順は百人ほどを見張りに置いて部下達と話し合いをしていた。「えー、今回は俺達も攻城後の戦闘に参加する事になりました。質問のある人ー。」『はい。』(全員挙手「じゃあ1人ずつ、趙雲さんから。」「参加するのは全員ですかな?」「いいや。馬の管理とかにも人を残すべきだからね。兵は半数を投入して半数を残します。」「参加する武将は?」「趙雲さん、楽進、周倉、ついでに俺。」これには李典が「ぇー!? またうち留守番ー!?」と文句を言い始めた。「いや、李典の螺旋槍じゃ狭い場所で戦うのは不利だし。」「んなもん、高順兄さんかてそうやんか。うちもたまには後方援護以外の仕事したいー。それに」李典は螺旋槍の穂先を「すぽんっ」と外して見せた。誰も知らなかったが、ボタンのようなものがあって、それを押しながら捻ると外れるらしい。更にこの螺旋槍、回転する穂先はともかく・・・この穂先の下の柄の部分に棘が付いている。「どや、これで閉所でも戦えるでぇ?」「・・・はいはい。じゃあ李典も参加ね。他の人は悪いけどここで居残りです。他に質問は?」「ういっす!」と周倉が挙手。「はい、周倉。」「城攻めなんすけど、壁って昇っちゃ駄目なんすか?」「・・・はい? 昇るって?」「やー、だからこう・・・駆け上がるとか。」・・・。(全員が無言「壁を駆け上がるって、どういう事なの・・・」「ええ!? こう、右足がずり落ちる前に左足で踏み込んで・・・」・・・・・・。(全員が無言それ、水の上を走るとかに使われる話なんじゃ・・・? と思う高順であったが、深くは突っ込まない事にした。後日、寿春を包囲している孫策軍は一斉に攻撃を開始。寿春南側では黄蓋隊がメインとなって城に攻め寄せていく。高順隊はその後ろから援護、或いは西側に対しての警戒が仕事だ。黄蓋隊が前面に出ているのは「ちと若い奴らに手柄を譲ってくれぬか?」と頼まれて譲ったからである。前回の紀霊戦では完勝したといえ、まだまだ手柄を立てたいという武将は多いだろう。どちらにしても、高順らは投石機で城壁を攻撃、或いは袁術が打って出て来れば迎撃を・・・ということで黄蓋隊の横に布陣している。その黄蓋隊の将兵が梯子をかけて城壁を登ろうとするのも援護。寿春の城壁はけっこうな高さがあって攻略に手間がかかると思われる。城壁からこちらを狙ってくる弓兵を逆に射倒して・・・と、忙しい。ただ、何となく袁術兵の抵抗が弱いような気がする。黄蓋も同じ感覚を抱いたらしく「高順、何かおかしくないかの?」と言って矢を射る。ただ、その場所に大いに問題があった。「・・・。いや、何で貴方ここにいるんですか?」「ん? いかんか?」そう、黄蓋は部隊指揮を他の武将に任せて高順の陣にいたのである。「いけないに決まってます。部隊の指揮は誰がやってるんですか」「周泰。」周泰は、部隊指揮を人並み以上にこなすがどちらかと言えば諜報・撹乱という個人プレイを得意としている。攻城では持ち前の身軽さを活かして城壁制圧、焼き討ちなどでも活躍できる。つまり、どう見てもミステイクです。本当にありがとうございました。「黄蓋殿は早々に陣にお帰りいただいて、周泰さんを投入するべきだと思うのですが?」「ワシもそう思うが・・・何せ冥琳(めいりん、周喩の真名)の指図であってなぁ・・・」「周喩殿の?」「うむ。あれにも大軍の指揮経験を積ませたいのだそうな。今回は焼き討ちをするわけにもいかんでな。」「成程・・・いや、それでも黄蓋殿がここにいて良い理由にはなりませんからね!?」「ああ、解った解った。」絶対に解ってないし、帰るつもりもないなこの人・・・。高順は溜息をついて寿春攻撃に専心することにしたがその表情は厳しいものだった。寿春での民衆の暮らしぶりは思った以上に酷いらしい。袁術の我侭で泣いている人が非常に多い、とは孫策の言だ。高順は袁術がどのような政治をしているか知らないが、孫策一派は従属していたのでそれを良く知っている。その彼女たちが「酷かった」というのだから、暴政なのは違いないだろうし、廬江の民の実情を知ればそれも納得できる。そのせいか、高順はこの戦いで投石器を使用していない。というより躊躇している。篭城を決め込んでいるのだから徐州で使用した手は意味が無いし、かといって城壁上の兵を狙えば流れ弾(石)で民家なども損壊する可能性がある。戦だから仕方が無いのかもしれないが、廬江の民同様に寿春の民も苦しい生活をしているかもしれないと思えばなかなか決断が出来なかった。さぁ、どうするべきかな・・・と思った矢先、「影」の楊醜が音もなく高順の横に降り立った。「ぬわっ!?」「おぉっ!?」「高順、報告だ。・・・む」「お、驚かせるなよ・・・で、報告って?」促す高順だが、楊醜は黄蓋を見て押し黙った。主君以外に情報を渡すべきかどうか迷っているのだろう。「・・・ああ、別に構わないぞ。知られて困るような情報だったらともかくもな」「そうか・・・なら報告だ。ここより20里南に袁術軍の姿を確認した。その数およそ5万。真っ直ぐに此処に向かっているぞ!」「何・・・?」~~~楽屋裏~~~このごろ暑いですねあいつです(挨拶クーラーと扇風機に頼らねば生きていけない。しかし使いすぎてリアル母上に「電気代、割り増しで払ってもらうから」と言われました(実話でもね母上。0に10かけようが20かけようが0だと思うんだ。(ぁそんな話は置いといて。次かその次で袁術編は終わり。後は拠点フェイズが何度か続くのかな?で、ふと思うのですが。寿春獲ったら赤壁の戦い発生しなくね?(ぁ・・・。まあいいか(いやいやいやそして、後8話投稿すれば投稿数100・・・どうしてこうなった。それでは皆さん、また次回。~~~みりおん突破したらしい記念。華雄姐さんの一日~~~よう、お前達。華雄だ。今日は私の一日を紹介するという話らしい。一応の説明をすると、今の私は劉備配下で、その劉備は荊州の劉表の客将。新野という小都市を任されているが・・・何だろう、今の劉備は太守代行と言う感じか。まあ・・・あまり期待するな。華雄の朝の始まりは早い。朝の5時ごろに起床して、朝食。そしてすぐに兵の調練、街の巡回と続く。現在の華雄は、劉備配下で武力と統率に秀でた武将では3指に入る猛将だ。呂布は? と聞かれたら・・・彼女は基本的に武将と言う扱いではない。徐州では降伏こそしたものの「自分が表に出てもろくな事にならない」と思っているのか武将として働こうとはしない。その代わりに「土木作業とか力仕事ならやる」と言ってあくまで武将として働かない、という事だそうだ。当然、もしものときは武将としても力を尽くすのだろうけど。そういう事もあって3指、なのだが・・・。(そもそも、武将と言える武将の数が少ないだろう)と華雄は思う。ソレはその通りで、呂布軍の武将が投降する前の劉備軍は人材面で相当に厳しいものがあった。まともに武将と言えるのは関羽・張飛・陳到くらいのもの。そこに華雄・徐栄・張済・張繍などが加わってやっとこそれらしく、といった具合なのだ。張兄弟は董卓の身辺警護を主な任務としているから、実質は自分と徐栄くらいなもの。この、僅か2人だけでも劉備にとってはありがたい戦力補強だったようで存外に優遇されたりしている。自分達ですらこうなのだから、高順一党が加わればどれだけの厚遇を受けていたやら。それにしても、劉備は良く新野を治めている。徐州統治は明らかに失敗していたが、ここでは敵対勢力はあまりいないからな。劉表の親族になる蔡瑁(さいぼう)や張允(ちょういん)辺りはキナ臭いがな・・・。ま、それを今此処で言っても仕方がない。今日も今日とて、華雄は街の巡回。外見は怖そうだが、実際に接してみると姐御肌で思った以上に面倒見の良い華雄は街の子供たちに何故か懐かれていた。華雄も高順達と接しているうちに角が取れて少し丸くなったこともあり、困りつつも子供たちと接している。ただ・・・「あ、華雄さまだー!」「はなおさまー!」巡回をしていようと非番の時であろうとこうやって纏わりついてくる。「・・・違う、かゆう、だ。はなおじゃない!」「わかりました、はなおさま!」「解ってないだろそこ!?」おかしな言い争いをしているうちに更に子供が集まって来て。「あ、お胸の薄い華雄将軍だー!」「おはようございます、可哀想なお胸の華雄さま!」「かゆーしょーぐんだ! おっぱいの小さい事で有名な!」「よーしお前らそこで正座。」と、華雄が地面を指差し、子供たちは「はーい」と何故か素直に従う。天下の往来でなんて事を言うんだ、と説教。「人が気にしていることを言うんじゃない。親にそう教わらなかったか? ・・・まあ、それは良いとして、何故急にそんな事を言い出すんだ、ええ?」「え? でも、かゆーさまに「お胸がない」っていうのは最低限の、そして最高のれーぎだ、って教わったよ?」「うん。あたしもー。」「ぼくもぼくも!」自分もー、と挙手していく子供たちを華雄は苦りきった顔で見つめた。「・・・誰だ、そんな事をのたまった馬鹿は。」『徐栄様。』「あいつか・・・|||orz」そうやって地味に落ち込む華雄の姿を路地裏から見ている徐栄は「胸の事で落ち込んじゃう華雄様(*´д`)ハァハァ」と鼻息を荒くしていた。これ、実は徐栄の屈折した愛情表現である。かなり危なっかしい愛情だが、いつも気を張っている華雄が胸の事などで落ち込んだりションボリしている姿を見るのは、徐栄の心の琴線を大いに刺激するらしい。どう見ても変態の域に達しています、本当にありがとうございました。それと、華雄は女性だが中性的な顔立ちをしている。女性としても男性としてもかなりの美形であり、性格もどちらかと言えば漢らしい面がある華雄は街の女性陣から大人気であった。子供たちに説教をしている間も「ねえ、華雄様よ」「素敵ねぇ・・・」「華雄様と禁断の恋・・・はぁはぁ」・・・こちらにも変態が混じってい(以下略。そんな感じで子供たちに(悪意などまっさら無いとは言え)凹まされて城に戻っていく華雄だが、彼女の仕事はまだ終わっていない。城に戻れば関羽や張飛と組み手を行い自己の鍛錬。そして新兵たちの教練もある。兵にとっては関羽や張飛よりも華雄の教え方のほうが解りやすいらしい。そもそも張飛は「そこは「にゃあっ!」って感じで突き刺すのだっ!」とかで兵にとっては「「にゃあ!」って感じってどんなだろう・・・」である。関羽も兵からすればどうやったって真似できない武力の持ち主であって、人に物を教えるのはあまり得意ではないようだ。その点で言えば華雄のほうが調練は上手い。新兵に基本の構えを教え、未熟だな、と思ったら「これを振っておけ。まずは筋肉を付けろ」と木剣を渡したり。そうやって一通りの事を終えてから関羽らと組み手を行うのだが・・・相手が悪すぎるのか、どうしても勝てなかった。関羽なら割といいところまではいくのだが、張飛が相手だと凄まじくきつい。いつも通り張飛にボコボコにされて、痛む傷を我慢しつつ風呂に入り、一日の疲れを落とした後ゆっくりと眠る。明日もまた変わらぬ日常だ。華雄は寝台に寝転がって窓から見える月を見る。「高順、皆・・・姉は頑張っているぞ・・・頑張ってるんだからな!(涙」こうして、華雄の一日は過ぎて新たな一日が始まる。~~~楽屋裏~~~みりおんに当たりましてまさかの華雄姐さん。XXXがあると思った方はご愁傷様。本当にないのですwこの世界では関羽と華雄の仲は悪くありません。むしろ良いくらいだと思われます。2人で酒場に飲みに行くとかあるんじゃないでしょうかね(笑