【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第90話~~~交阯~~~高順は4千の兵と周倉・李典・沙摩柯・蹋頓を引き連れて西北、南中の雲南を目指す。そこが南蛮王である孟獲の所在都市・・・なのだが、近づくにつれて「ん?」と思い幾度か首を傾げた。すぐ側にいた李典が「お、どないしたん?」と話しかけてくる。本来の編成と違うのだが、今回に限っては李典も連れている。趙雲は太守代理として残ってもらい、まぁ・・・劉巴に絞られているだろう。帰ってきたらネチネチと嫌味を言われそうだが、自分に何かあった場合、彼女には政を代行してもらわなければならない。そんな事が起きなければいいが、もしもの時の為の予行演習だ。「ん、あぁ・・・どうもね、思ってたのとは違うな、と。」「何がやのん?」「いや、ね・・・失礼な事を承知で言うと、ものすごい未開の地とか、木が鬱蒼と茂っているとか、無駄に暑いとか。偏見なんだけど、そういう場所かな? と思ってたんだよ」ところがなぁ、と高順は辺りを見回した。確かに木は生えている。生えているが鬱蒼としているわけでもない。道も、ソレなりに舗装され案外に人も出入りしているようだ。一つ気になるのは、どうも人が少ないように見える。まだ雲南までは距離があるし、小さな村々ばかりということだろうか。実際、それほど大きな町と言うのは見ていない。気候も交阯に比べれば少し涼しいし、けっこういい所かもしれない。気楽なものだが、高順はなんとなく嫌な匂いを嗅ぎ取っていた。「せやなぁ。きっちりとした生活しとるんちゃうかな。これやったら、軍用路の舗装云々も思ったより楽にでけるかも?」「それは同盟が成立したら、だけどね。」「?? なんや、気乗りせんよーな事言うて。」「何かさ。また厄介な事に巻き込まれそうな気がしてね・・・」苦労の多い彼らしい台詞である。そんな彼の独白に、周りは冷たい反応を示す。「いつもの事やん。」「いつもだろう。」「毎度おなじみです。」「大将が何事にも巻き込まれる性質ってのは、俺でもよく解ってるっす」「えっ!?」李典だけではなく、沙摩柯・蹋頓・周倉にまであっさりと一刀両断された高順であった。実は、道案内の為に南蛮出身である楊鋒も連れていたのだが「特に迷うような場所は無いですよ?」と言われていたりする。信用しないではないが、実際にこの目で見ないとなんともいえない。それに彼女は孟獲と知り合いのようで、交渉をする場合、少しは有利になるかも? というちょっとした打算もある。特に妨害があるでも無し、普通に雲南に到着する高順達であったが、高順の嫌な予感が当たったようだ。遠目から見ても街の規模は大きい。城砦があって、街があって、その街を壁で囲う。漢土とまったく変わらない。だが、近づくにつれて壊れかけの門。そこかしこに転がっている負傷者。苦悶の声をあげる者もいれば、恐らく既に亡くなっているのであろう、親か、それとも家族か、大人の遺体に縋って泣く子供の姿。まるで、つい先ほどまで戦闘があったかのような状態だ。・・・こうして、彼らは予想通り厄介事に見舞われる。同時期、潼関。首尾よく長安を陥落させた馬騰だが、ここに留まって何かをする、という事は考えていなかった。戦火に見舞われた区域には食料を援助したりとか、その程度の事はやったが、ここを領土として組み込むつもりがないのである。馬超たちだけで落とせたところを見れば、それほど守りの堅い都市と言うわけでもなく、曹操との戦いを目前にした今では維持するにも手間がかかる。捨てることを前提にしてしまえば若干の守備兵を残し、戦力の殆どを潼関に集中できる。ここで負けたとしても西涼に戻れば良いだけの事。ここで戦力を失わなければ、の話だが。しばし遅れて、曹操軍も同地に布陣。ようやくに会戦間近、というところまで来ていた。馬騰側はこの時点で潼関の側面・後方に砦を作り、挟撃をされぬような陣形にしている。対する曹操は着陣したてで大したことは何も出来ていない。このまま戦闘になるか、と思ったが曹操はその前にやりたいことがある、と夏侯淵にあることを命じた。夜、馬騰側陣地。馬騰は各軍の長と最終的な配置の確認を行っていた。後方は馬鉄・馬休・馬岱、側面は自分と韓遂を除く10軍閥を二手に分けて配置。中央、つまり馬騰のいるここには、馬騰と韓遂、そして馬超、龐徳。後方部隊は、曹操が蒲阪津(ほはんしん)を渡河して後方に回り込まれる可能性も考えている。馬岱は遊撃隊として使うつもりで、守るだけなら馬鉄・馬休でもできるだろう。遊撃としてなら馬超を、という考えもあるが、あれはどうにも熱くなりすぎるきらいがある。それを思うと、馬超ほどの統率・武力はないものの、冷静な判断のできる馬岱のほうが使いやすい。引き際を誤らないことも大きな強みである。戦力の分散は好ましくないが、一箇所に留まって袋叩きにされるよりは余程マシだ。各個撃破もあり得るが、そこは遊軍である馬岱らの出番だし、側面砦も1つは失って構わない。戦闘になれば相手がどう強いとかクセも解るが、そこは実際に戦ってからということになる。ある程度の方針を決め、各部将が陣幕を出て暫くして。「叔母さま、おーばーさーまー!!」長い髪をサイドポニーで結った少女・・・馬岱が陣幕に駆け込んできた。その手には矢が握られている。「どうしました、蒲公英(たんぽぽ、馬岱の真名)。」「これ! 曹操軍がさっき射込んで来たの!」「見せてみなさい」馬岱はしゅるしゅると文を外し、馬騰に手渡した。受け取った馬騰はそれを拡げて文面に目を通していく。「・・・・・・・・・・・・ふむ。曹操自らの書面のようですね。・・・・・・」「義姉上、曹操は何と?」馬騰が読み終わるのを待ってから、韓遂は声をかける。「もしや、降伏勧告ですかな?」「まさか。話し合いがしたいそうですよ。」「・・・はぁ? 話し合い?」訝しげに言う韓遂に手紙を渡し、馬騰は畏まっている馬岱に「馬を用意して。後は・・・そうね。馬超、いえ、龐徳を呼びなさい」と命令を下す。馬超ではいきなりどう暴発するかわからない。「は、はいっ!」パタパタと走っていく馬岱の姿を柔らかい笑みで見送ってから、馬騰は韓遂のほうへと向き直る。韓遂は手紙の文面を読みつつ「なるほど・・・」と呟いた。「策かどうかは知りませぬが、義姉上と話をしたいと言うのは本当のようで。」「ええ。それにかこつけて私を暗殺するつもりですかね。」「はは、あの小娘ならあり得る、とは言って置きますか。ただ、あれは義姉上や私を配下にしたいようですからな。案外、本当に話をしたいだけやも知れませぬ。」「既に「断る」と明言していますけどね・・・行くだけ行って見ますか。」「御意。」二人は陣幕を出た。~~~半刻後~~~馬騰側、曹操側。両陣地のほぼ中間点にあたる場所。夏侯惇と許褚を従えた曹操。龐徳・韓遂を従えた馬騰。両者の後方にもごく僅かだが兵はいるが、一応、交戦するつもりはない。馬騰、曹操。両者は静かに見つめ合い、馬を寄せていく。夏侯惇が続こうとしたが、それを曹操は手を挙げて遮る。夏侯惇は不承不承、その場で待機した。曹操も馬騰も、相見えるのは初めてである。馬騰は曹操のなりの小ささを見て、まるで幼い、と見たが、すぐに威圧感のような物を感じて「なるほど、この威圧感。覇王と呼ばれる所以ね」と納得した。曹操は初めて見る馬騰を興味深そうに見つめている。彼女に解るはずもないが、馬騰は黒い着物のような、どちらかと言えば喪服に近い感じの服装である。つうか胸でかいし。何この凶器になりそうな胸っ! またこの手合いか! と曹操は心の中で「ぎりぎりぎり」と歯軋りした。それはともかくも、金属製の脛当てや腕鎧を着用して、動きを妨げないようにしているようだ。(得物は・・・刀、か。)と、曹操は馬騰が腰から吊り下げている物を見つつ、馬を近づけていった。馬を寄せ合い数秒、先に口を開いたのは曹操だった。「初めまして、馬寿成(寿成は馬騰の字)。」「初めまして、曹孟徳。」「さて、色々と言いたい事はあるのだけれど。もう1度、私の口から伝えるわ。私に仕えなさい、馬寿成。相応の位で迎えるわ。貴方だけではなく、貴方の義妹、一族もね。長安を陥落させたことも不問にするわよ。」一族にも相応の位を与え、敵対行動を見逃す、というのだから破格の申し出である。しかし、馬騰はあっさりと。「お断りします。」と、答えたのであった。「何故かしら。征西将軍では不満?」「私は今現在、漢の征西将軍。今ある将軍位をどうやってもう一度渡すのです?」「歯痒いわね。・・・私は」「言わずともわかっておりますよ、魏公殿?」僅かに皮肉を込めて、馬騰は言いかけた曹操の言葉を打ち消す。「魏公殿はこう仰りたいのでしょう。「魏の征西将軍」に任ずると。」馬騰の言葉に、曹操は隠すことなく「ええ、その通りよ」と返す。「いずれ私は魏王となり、漢の中に魏という新たな国が出来る。「劉の氏なき者が王を名乗らば、天下を挙げてこれを討ち果たす」という時代ではなくなるわ。」「そうでしょうね。新たにできる国は、きっと素晴らしいのでしょう。新たな気風、新たな政策、新たな王。既に倦んでいる漢王朝、この時代の流れを推し留める事は誰にも出来ないのでしょう。」どこか遠いところを見つめて馬騰は言う。彼女には、新しい時代、新しい国、そこに生きる人々の姿が見えていたかもしれない。「それが解っていて、何故私の誘いを断るのかしら?」「私が漢の臣だから、ですよ。私が貴方の言葉に乗ってやる必要が無いだけです。」「・・・?」「貴方が漢の丞相であれば、私は従ったかもしれません。ですが、あなたは漢の臣という範疇を既に飛び越している。魏王となる、その一言を己の口にした貴方に、私が従う道理はありません。」漢の臣である曹操は肯定する。だが魏王となる曹操を、素晴らしい国を作ることが出来ようが出来まいが、漢の臣ではない貴方の命に従うつもりは無い。そんな言葉であった。「・・・。愚かね。自分で推し留める事は出来ないと言っておきながら、忠誠を尽くし続けるの? 流れを読めない訳ではないでしょう。」「私自身も一度は漢王朝に逆らった身ですから偉そうなことは言えませんけれどね。それとも、魏公殿は流れの良し悪しで変えられる程度の忠誠心をお望み?」「む・・・。」馬騰の言葉を聞いて、思わず周喩の事を思い出す。そういえば、あの女も同じような事を言っていた。「例え何と言われようと、私の意思は変わりませんよ。・・・これ以上語ることはありません。ここからは魏公殿のお好きな力押しでどうぞ。」それだけ言って馬騰は馬首を返し、韓遂・龐徳もそれに従い引き返していく。曹操は「はぁ」と溜息をついてソレを見送る事しかできなかった。まあ良い。それならば、そちらの望みどおり力づくで言う事を聞かせるのみだ。しかし、この頃自分はどうにも運が悪い。これは、と思った人材を招こうとしても断られる事のほうが多い。何故かしらね、と曹操は肩をすくめて、馬騰ら同様に馬首を返そうとした。ところが、だ。その脇を、夏侯惇が騎馬を駆って駆け抜けたのである。「ちょ、春蘭!? 貴方何をっ」「わー、春蘭様ー!?」驚いた曹操と許褚が止めようとするが、夏侯惇は止まらない。話の内容は全く理解できていない夏侯惇だが、「何だか良く解らないが、華琳様が馬鹿にされた!」というのだけは解っていた。それ以外、この頭の中身が残念な事になっている娘の動く理由が無い。というかそれが全てである。「馬騰ーーーー! 貴っ様ぁ、よくも華琳様を侮辱したなぁーーーー!?」大声で叫んで、夏侯惇は韓遂・龐徳を無視。大刀を振りかぶって突撃、斬りかかって行く。だが・・・。韓遂の横を通り抜けようとした夏侯惇だが、その韓遂が抜いた長剣に斬撃を食い止められたのである。ずざぁぁああっ! と騎馬が急停止する。韓遂に止められた故の急ブレーキといった所だろう。「何っ・・・!」夏侯惇は大刀を両手持ちにして斬りかかったのに、韓遂はそれを片手で易々と止めたのである。夏侯惇の馬鹿力に騎馬の突進力が加わっている残撃を、しかも、涼しい顔をして、だ。「・・・おい、雌餓鬼。」「むわっ! め、めすがきい!?」雌餓鬼扱いされた夏侯惇は、韓遂に憎悪の眼差しを向ける。しかし、韓遂は夏侯惇に顔を向けようともしない。「お前如きのたわけ者が、西涼盟主・馬寿成に挑もうてか? 身の程を知れ。」「何ぃっ!? 私の何処がたわけだ!?」「何もかもが、だろうよ。」「ぬぐぅっ・・・・・・!」夏侯惇は力を込めて韓遂を押し込もうとするが、びくともしない。「解らんか? お前を押さえ込んでいる間になぜ龐徳も義姉上も手出しをしようとしないか。」それはお前の頭の悪さを哀れんでやっているだけの事よ、と韓遂は嘲笑した。夏侯惇は思わず龐徳や馬騰の方へ顔を向けるが、龐徳と呼ばれたガチガチに鎧を着込んだ部将は面白くもなさそうに夏侯惇を見るだけ・・・に、見える。夏侯惇からは兜が邪魔で顔が良く見えない。馬騰に至っては振り向いてすらいない。完全に無視されているのだ。そこに、更なる追い討ちがかかる。「自分より弱い奴しか相手にしたことが無いだろ、お前。」「ぬぁっ!? い、言わせておけばぁっ!」 顔を真っ赤にして怒る夏侯惇。しかし、どれだけ腕に力を込めても韓遂を退かす事が出来ない。「図星か? まあ良いさ。それでも義姉上に挑みたいのなら・・・フッ!!」「ぬわぁっ!!?」韓遂は掛け声と共に長剣を振り上げ、夏侯惇の大刀を弾き騎馬から振り落とす。転げ落ちた夏侯惇を見下してから、韓遂もまた背を向けた。「半生を乱の中に置くぐらいはして欲しいものだ。もっとも、自身より強い存在に挑み続ける気概のなさそうな雌餓鬼に、我らと同じことが出来ようはずも無いが・・・。」殺そうと思えば殺せた。が、正直言って面倒くさい。「・・・蛍。」「何ですか、義姉上」先頭を走る馬騰の呼びかけに、追いついてきた韓遂は笑顔で答える。「何故殺さなかったのです?」「はは、あのような小娘、いつでも首をねじ切れる。」いやはや、と韓遂は取り繕うようなものの言い方をし、馬騰もさしてきにしないとばかりの反応を見せた。「そう。どうでもいいですけれどね。」「どうせ殺るなら戦の只中。そのほうがまだ、あの小娘にも救いがあろうもの。しかし、軽めの挑発にああも簡単に引っかかるようでは・・・ふん、曹操めも苦労しているでしょうなあ。お前もそう思わんか、龐徳?」「うむ。」「・・・ふっ。」遠慮の無い龐徳の、しかし事実そのものである一言に、馬騰は思わず苦笑してしまった。「ちょっと、春蘭。大丈夫?」かっぽかっぽと蹄を鳴らし、曹操と許褚が茫然自失となっている夏侯惇に馬を近づけていく。助けるつもりが無かったのか、まあ死なないだろうと思っていたのか。大丈夫? と聞きつつも曹操は心配している様子ではない。本音は解らないが、夏侯惇はまた涙ぐんでいた。「あううぅぅう・・・また、また馬鹿にされたぁ~~・・・」「・・・いつもどおりじゃない?」「あはは、いつもどーりですね。」「え・・・!?」冷静かつあっさりと一刀両断されてしまう夏侯惇であった。~~~楽屋裏~~~あれ、韓遂強くないか・・・あいつです(挨拶ま、まぁ・・・西涼の狼だしね! それくらい強・・・く(言い訳言い訳でも、じっと叛乱やら内部抗争の続いた西涼の兵がそこまで弱いとも思えないのですけどね。それを言うと荊州が弱くなりすぎますが(ぁ今回はアレです、交馬語ですね。史実では曹操と韓遂ですが、ちょっと弄って曹操と馬騰にしてみました。この作品の曹操はどうにも多くの人々にそっぽを向かれてますな。劉備ほどではないにしても。馬騰と高順はどんな動きになるのでしょう。やっぱ3行で終わらせて・・・あ、次回は両方6行で91話終わらせよう(おい~~~懲りずに武将紹介~~~今回はちょっと番外。本日の御題。禰衡。この人は、一瞬だけの出番だがかーなーりー有名だと思う。左慈とかおかしな人々は別として、正史で数少ない「曹操をおちょくった」人物なのだ。他には張松と孔融くらいか。大体「今の世で人物と言えるのは誰であろう?」と聞かれて「そうだねぇ、孔融と楊修くらいじゃね?」となんとも評価に困る人間を挙げている。楊修はともかく孔融を挙げるというのはちょっと・・・楊修のほうは頭がきれ過ぎるという事に、袁術との縁戚関係。また曹植派(荀彧も曹植派)ということもあって、かなーり気の毒な事情が重なってあの最後に繋がる。孔融に至っては・・・まぁ、同じく処刑されるのだが、腐れ儒者というか何と言うか。正直に言って同情できる余地が何も無い。むしろ殺されて当然(笑曹操を軽く見て、それが許されると勘違いしている時点で死亡フラグマカビンビンである。孔子の子孫の一人だが、偉い奴の子孫だからって有能と言うわけではない、を見事に体現してくれた、とは言えそうだ。楊修を評価するのはいいとして、孔融を評価するのはねぇ。ともかく、禰衡のやった事を挙げていくと。才能はあったが、それを鼻にかけて他人に対して凄まじく他人を見下す態度・発言をした為に誰からも嫌われていた。曹操の治める許都にきたものの、ここでも他人を侮辱するような発言ばかりして、やはり嫌われている。相手が荀彧だろうが誰だろうが関係なくこき下ろして、これまた嫌われる。荀彧を「弔問の使者が適当」っていうのはあまりに・・・。曹操にまで「私のような才ある人間を重んじないとは、貴方は偉大な匹夫ですな」と言ってしまう。カチンときた曹操に「ではお前自身はどうなんだ?」と聞き返されても動じない。「私の胸の中には民を安んじるための方策ばかりで私利私欲、欠片もない。私のような人こそが真の人材と言うべきで、そこら辺の者(荀彧や夏侯惇らのこと)と一緒にされるのは屈辱だ」と、返事。自画自賛此処に極まるというべきだろう。どこかにいそうだなあ、こういう人w曹操も扱いに困ったようで「殺すのは簡単だけど、それも癪だしなぁ・・・そうだ、劉表のとこへ送れば良いじゃない!」と、体よく追放している。むしろ、追放で済んだだけマシだったのか。劉表には尽くしたらしいのだが、その部下を詰る発言を続けて、これまた追放。今度は黄祖の元へ。ここではそれなりに上手くやっていたようだが、調子に乗った禰衡、黄祖にも無礼な発言をしてしまう。「あんたは社の神と同じだ。賽銭や供物だけ取り立てて、自分は何もしない。」と。ここまで言われて黙っているほうが無理だと思うが、黄祖にあっさり処刑されたという。・・・孫堅や孫策から夏江を守って孫権も苦戦させた黄祖にこんな事言うのもどうかしていると思うがどうだろう。さて、この禰衡という人が本当に優秀かどうか。実力は未知数・・・か?頭は良かっただろう。悪意バリバリとはいえ、問われて即座にこういう発言が出てくるというのは頭の回転が良くないと無理だ。・・・ごめん、頭が良くても吃音の人がいましたね。ドンタコス(誰ただし、孫休もあてはまるが「頭の良い馬鹿」だったように思う。こんなに人格的に問題があるようでは何を言っても回りも下も着いて来ない。民を安んじる~とかも言っているが、うそ臭いし。「俺は死人に見送られて荊州に行くのかぁ」や曹操の目の前で素っ裸になって「お前達と違って、俺の体に汚い場所など何処にもない!(股間と尻除く)」など、見所のある発言をしまくった結果の死だから本人は満足していたかもしれない。性格の悪さが全てを台無しにした、という程度の奇人だった。 ・・・あ、番外編忘れてた(ぇ?