ネタです。
本編とは微塵も関係ありません。
一部キャラ崩壊があります
それでも良ければどうぞ。
「ドクター、お久しぶりですわ。」
「やぁ、ドゥーエ。どうだい?最高評議会の様子は。」
「相変わらずです。毎日毎日うだうだと文句ばっかり早く殺したくて堪りませんわ。」
「まぁそう言わないでくれたまえ。ガジェットの数が整い、娘たちが全員完成すれば管理局のシステムなどすぐに崩壊させられる。」
「分かっていますわ。それで、用件は何ですか?ドクターから連絡なんて初めてじゃありませんか。」
「管理外世界の97番、確か地球と言ったかな。そこに居る仮面ライダーなる人物について調べて貰いたい。」
「仮面ライダー…ですか?」
「そう、最高評議会がそれの捕獲を命じてきたのだよ。立場上それなりの事はやっておかなければならないからね。どのような存在なのか、正体は何なのか。頼めるかな?」
「もちろんですわ。ドクターの命令を私が拒むはずがないじゃありませんか。」
「そうかい?それじゃあ頼んだよ、ドゥーエ。」
これが、半年前の会話である。
そして、今。
「ドクター、私……」
スカリエッティの研究室。そこに映し出されたドゥーエの姿に、同じナンバーズである1番と3番と4、5番は驚愕の表情を浮かべる。
スカリエッティに至っては大口を開けてポカーンとしている。
ドゥーエは頬を桜色に染め、ぷるぷると震えながら衝撃の言葉を口走ったのである。
「私……好きな人ができました!!」
その台詞を言いきったドゥーエは、キャー言っちゃったー。と、真っ赤になって悶えながら両手で頬を押さえ左右にブンブン振っていた。半年前では考えられないような仕草を見せるドゥーエに絶句するしかない他の姉妹+スカ。
ネタ?番外編?「まさかのドゥーエEND」
「ど、どういう事だい?君には仮面ライダーの調査を命じていたはずだが。」
意外にも一番早く立ち直ったのはスカリエッティだった。
「ああ、ドクター。よくぞ言ってくれました。そう!あの日、私は運命に出会ったのです。そう、あれは……」
そう言って遠い目をしながら語り始めるドゥーエ。
明らかに恋する乙女の表情。しかも、この流れからして完全にのろけ話。
(これがどう『仮面ライダー』に繋がるのだろう)と、スカリエッティは頭を痛めた。
ドゥーエの話は数時間にも及び、スカリエッティとナンバーズ4人は無糖のコーヒーを何杯もおかわりしていた。砂糖を入れていないコーヒーなのに彼女の話を聞いているだけで甘く感じてくるのだ。
その甘さたるや、口から砂糖を吐きだしそうになる程である。
「要するに、噂の仮面ライダーに助けられて惚れた…と?」
「まぁ、ものすごーく略せばそうなりますね。」
転移直後に謎の怪物が突っ込んでくるという有り得ないアクシデントが起こり、自分のISでは打倒は不可能だろうと諦めかけたその瞬間。
真紅の瞳と金色の角と鎧といういでたちをした仮面ライダーAGITΩに助けられたのだそうだ。
その後は、AGITΩを見かけるたびにストーキング。
AGITΩが変身を解き人間に戻ったところを目撃し、以降は凌に対して他の女性の追随を許さない猛烈アプローチ。
その勢いに負けて告白をOKする藤見凌。
付き合い始めて最初の夜には一気にAとBをすませ、最近ついにCまで済ませたのだとか。
しかし…初Hの内容まで報告するのはやめてほしいなぁ、とスカリエッティは心の中で涙するのであった。
「それで、結局仮面ライダーの情報は入手できたのかい?」
「ええ、それはご安心ください。彼の情報はたとえドクターでも渡しませんけど、彼から他のライダーについて教えて貰いました。」
「!ほう。興味深いねぇ。教えてくれるかな?」
「はい。しかし、条件があります。」
「……なんだい?」
「彼との結婚を認めて下さい♪」
「む、むぅ。それは、あれかい?娘の父親として結婚式の出席とか……」
「それはそうですよ。」
「し、しかしだねぇ。私の今の立場は分かっているだろう?そんな事をしている余裕は…」
「仮面ライダーは私たち戦闘機人全員で掛かってもどうにもならないほどの性能なのに」ボソッ
「!?」
「中にはドクターでも再現できるかどうか怪しいものもあるんですけどねぇ」ボソッ
「そこまで言うならやってやろうじゃないか!結婚式?喜んで出席してやるとも!脳味噌共が何だ!私は自由に生きる!」
「ドクター……♪(フィッシュ!)」
こうしてドゥーエは凌と結婚することになったのだった。
1年後、地球の教会で本来ならば敵対関係になるはずのなのは達やナンバーズが仲睦まじく話しているところが目撃された。
話題は主に、ウェディングドレスを纏って幸せの絶頂にあるドゥーエとタキシードを着て笑っている凌についてだ。
まぁ、あの甘々っぷりはどうにかならないのか、と言ったことを大半の人が思ったそうだ。
ちなみに、例外は高町夫婦と藤見夫婦である。
さらに時は流れて8年後――――
「はぁ、はぁ、クソッ!何だってあんな化け物がッ!」
ミッドチルダの首都クラナガンの路地裏を必死に逃げまどう犯罪者の姿が1つ。
そして、それを追う影も…
「ここまでだな。」
「!?テメェ!いつの間に。」
「どうでもいいだろう、そんな事は。」
戦闘機人NO.3トーレ
それが追跡者の名前だった。
「こ、こんなところでッ、捕まってたまるかぁ!」
男はデバイスを起動させ、トーレに魔力弾を放つ。
「ふん、雑魚が。」
トーレはコートを脱ぎ棄て腰に装着していたベルトを剥き出しにする。そして―――
「来いッカブトゼクター!!」
『カブトゼクター』と呼ばれたそれは放たれた魔力弾をすべて叩き落とし、トーレの手に収まった。
「変身……!」
≪Henshin≫
トーレの声と共にカブトゼクターから電子音声が発せられる。
そして、トーレを徐々に銀色のアーマーが覆ってゆく。
「ひっヒイッ!来るな、来るんじゃねぇ!」
男は恐怖心に駆られて無茶苦茶に魔力弾を打ち始める。
「キャストオフ…!」
≪Cast off≫
電子音声と共に弾け飛ぶ銀の鎧。またしても全てを撃ち落とされ、男は更にパニックに陥る。
それに追い打ちをかけるかのように頭部のカブトホーンが競り上がり―――
≪Change Bettle≫
此処に、最速の仮面ライダー『カブト』が降臨した。
そして、また或る所では―――
「遂に見つけた。ここが奴等のアジトだ。」
「なら、乗り込みましょう。」
「うん。そうだね、ディード。」
ドラゴンやペガサスといった幻想種を捕獲し、改造する管理局暗部の研究チーム、そのアジトを見つけたオットーとディードは其処に堂々と乗り込んでいった。
「な、何だ貴様らはっ!」
「何処から侵入して来た!」
白衣を着た研究者連中が突然の侵入者に喚き始める。
「ただの探偵さ。」
「それに、堂々と入口から入りました。」
「な、舐めやがって!!おい、キメラを出せ!」
研究者たちが端末を操作すると、魔法で作られた檻の中から様々な生物が合成された醜悪な化け物の姿が現れた。
「コイツは我々の作りだした最高傑作だ。到底餓鬼2人で止められるモノでは無い!ヒハハハハハハ!!」
男の一人がそう言うと、残りの研究者たちも次々と笑い始めた。
「はぁ、まっこうなるとは思ってたけどね。」
「行きましょうか、オットー。」
「そうだね、ディード。」
研究者たちの醜い笑いなど聞こえていないかのように2人は顔を見わせて頷きあう。
そして、ディードはその懐からあるものを取り出した。
「ふん、デバイスを取り出したとしてもコイツに勝てる訳が無い。」
「デバイス?それは違うね。これは――」
『ダブルドライバー』
それがディードの取り出した物の正体だった。
ディードはそれを腰に当て、ベルトにする。
すると、オットーの腰にも同じものが現れる
「デバイスでは無い!?貴様ら一体………」
その言葉を研究者の1人が発した途端、2人はキメラに向かって歩き始めた。
「さっきも言ったでしょ、ボクらは2人で1人の探偵さ。」
「行きますよオットー。」
「分かってるよ、ディード。」
≪Cyclone!!≫
オットーが取り出した緑のメモリから電子音声が響く。
≪Joker!!≫
ディードの取り出した黒のメモリからも同じく電子音声が流れる。
「「変身!!」」
オットーがサイクロンメモリを右側のメモリスロットに装填、そして次の瞬間サイクロンメモリはディードのダブルドライバーに転送された。
ディードは転送されて来たメモリを押し込み、ジョーカーメモリを左側に装填する。
≪Cyclone!!≫ ≪Joker!!≫
ベルトから変身音が鳴り響き、ディードの体がアーマーに覆われていく。
風が吹き荒れ、部屋の中の書類が宙を舞う。やがて風が止むと、其処には左右の色が違う仮面ライダーの姿があった。
「「さあ、お前たちの罪を数えろ!!」」
此処に緑と黒の仮面ライダー、Wが誕生した。
「それにしても、こんな事になるなんて思わなかったな。」
「あら、そう?私はドクターがベルトの開発に熱中するようになってからこうなるんじゃないかと思ってたわよ?」
とある家ででの会話。そこには仲睦まじい夫婦がいた。
「お義父さん、俺がお前に言った大分うろ覚えな情報を基にして完璧なライダーシステム作っちゃったんだもんなぁ。」
「しかも、あの娘たち全員が仮面ライダーになっちゃったものね。」
「今じゃ管理局の闇やら非合法薬物の取り締まり、完全に正義の味方だな。」
「それはあなたもじゃない、地球を救った英雄さん♪」
「お、俺の事はいいだろう。大体、今はお前の姉妹たちの話をだなぁ。」
「もう、照れちゃって。そう言うところ昔と変わらないわねぇ。」
そう言って上品そうに笑う女と、その隣に座っている男。
ドゥーエと凌であった。
「さて、そろそろ料理でも始めようかしら。」
「手伝おうか?」
「魅力的な提案だけど今日はいいわ。だって、―――」
「ぱぱー、ままー、どこー?」
「ほらね?」
「あはは、起きてきたかー。」
「あ、ぱぱー!」
ドゥーエと凌に生まれたその子は、トテトテと近寄ってきて凌の膝の上にちょこんと座る。
「えへへー。」
世界が平和で
大切な人がいて
みんなが笑っている
これは、幸せな物語
後書き
はい、と言う訳でネタです。
なのはA’s再放送でテンションが上がって書いてしまいました。
まぁ、内容にA’s関係ないけどね!