(フィアッセside.)
あの後、リョウに見つかった私はロクな言葉も言わず、ただただ感情のままにあの場から逃げ出してしまっていた。
私は桃子たちにも会わずに自分の住んでいるマンションに帰った。
幸いにもアイリーンはまだ帰って来ていないみたい。
安堵の息を吐いてベッドに倒れ込んで目を瞑る。
そして、思い出されるのはあの光景。
「変身!!」
そう言って金色の生き物に変わったリョウ。
「ぐっ!」
木に向かって放り投げられ、地面に落下し苦しむリョウ。
そして………
「何で、フィアッセさんが此処に……」
そう言った時のリョウの呆然とした顔。
そこまで思い出して、私は激しい自己嫌悪に襲われた。
「(私だって、黒い翼を持った呪われた存在のくせにッ!)」
目から溢れだそうとする涙を必死に堪える。
けれど、脳裏に彼との楽しい思い出が蘇り、自然と涙が零れ落ちる。
一度そうなってしまえば、後は脆かった。
流れ始めた涙は止まる事を知らず、頬を伝って流れて行く。
「うぁ……っ…ぐすっ……ゴメン、ね……リョウ………」
自分が、酷く醜い人間に思えた。
暗闇と静寂が包む部屋の中、私は枕に顔を押し付けて泣き続けた。
第二十三話「彼と彼女の事情」
―自宅―
あれから一日、俺は学校を休んだ。
いろいろ考えたい事もあるし、リニスにアンノウンについて聞くつもりだったので丁度いい。
「それで、あの化け物…アンノウンの事だけど、リニスはどう思う?」
「そうですね……私の魔力探知に引っ掛かりませんし、魔力は無いようです。」
そう、最初のアンノウンが現れたあの日、俺たちはまず相手の情報を探る事にした。
俺の前世の情報はTVと友人の話しかないので当てにならないし、リニスは最近存在を知ったばかり。
戦うと決めた以上、どの様な相手なのかを徹底的に調べる事が重要だとリニスに言われ、2回目のアンノウンとの戦いをリニス(猫形態)に観察して貰っていたのだ。
ちなみに、その戦闘の時、俺が黒いG3の居場所が分かったのも、リニスが念話で知らせてくれたからだったりする。
「後は目的ですね。ニュースで見ましたが、1人目の被害者の一家全員が殺されたことから、アンノウンは血縁関係のあるものを襲うのではないかと考えられます。」
やっぱりこの世界でもAGITΩの力を持っている可能性がある人間の血縁関係者を襲うのか。
「後は……すいません。情報が少なくてこれ以上は………」
……まぁ、そんなところだろう。あいつ等がAGITΩに迫る力を持ってるのは分かり切ったことだしな。
そうやって思案していると、リニスが話しかけてきた。
「それで、何で学校を休んだんですか?」
「……俺はただアンノウンの「嘘はやめて下さい!」ッ!?」
リニスの怒声が室内に響く。
そう言ったリニスの表情は悲しみに染まっていた。
「何でそんな嘘を吐くんですか?!昨日の夕方、凌から悲しみの感情が流れてきました。帰って来た時だってそれは変わりませんでした。今だって……!!」
「そ、れは……」
「頼って下さい!私は貴方の使い魔でッ!パートナーなんです!一人で…抱え込もうと、しないで下さい。」
知らなかった。
俺はリニスに、一体どれだけの心配を掛けていたのだろう。
多分、俺がアンノウンと戦うのを恐れていた時も。
そして昨日、フィアッセさんにAGITΩの姿を見られて拒絶されて夕日を眺めた時も。
リニスは俺から流れる感情を受け止めた上で、笑顔で接してくれていた。
最初のアンノウンを倒して、帰ってから説教された夜も。
恐らく、酷い顔をして部屋に入った昨日の夜も。
リニスは笑って出迎えてくれた。
「おかえりなさい、凌。」
その言葉と共に。
「ごめん、リニス。」
「キャッ」
気が付けば、俺はリニスを抱き締めていた。
今まで抑えていた涙が零れる。
その日、俺は初めてリニスに甘えた。
「もう落ち着きましたか?」
「悪い、迷惑掛けた。」
数分後、俺はリニスから離れていた。
「い、いえ、私は別に……嬉しかったですし。」
リニスは顔を俯かせてそう言った。
最後の言葉は聞き取れなかったが、リニスの事だし「気にしてませんから。」とかだろう。
「そ、それでッ、聞かせて貰えませんか?何で、悲しんでいたのか。」
「あ、あぁ、昨日アンノウンと戦ってるのをフィアッセさんに見られてさ。それで、逃げられちゃって。」
正直、あの時は心臓が止まるかと思った。
いろんな疑問が頭の中を埋め尽くしてどうしたらいいのか分からなくなった。
「そう、ですか。フィアッセが……」
「まぁ、しょうがないと言えばしょうがないんだけどな。」
「それは、行き成りあの姿を見れば、そうかも知れないですけど、凌は良いんですか?それで。」
「覚悟は…してたさ。バレて拒絶される事は。」
そう、覚悟はしていた。ただ、それが足りなかっただけだ。
「……凌。」
リニスが心配そうな顔をする。
「けどさ、やっぱ辛いよ。親しくしてた人に拒絶されるのは…さ。」
そう言って俺は床に仰向けになって寝っ転がる。
そうして、俺は天井を見詰め続けた。
―警察署―
「で?」
「ん?何だい?シェリー。」
Gトレーナーのコンテナの中、銀色の髪を持った2人の女性がいた。
「何だい?じゃ、ないわよ!何で私が此処に来させられたか聞いてるの!」
「?その話なら何度もしただろう。人手不足だから来て欲しい、って。」
ダン!
「リ~ス~ティ~?」
「わ、分かった分かった。冗談にそうムキになるな。」
流石に限界だと悟ったリスティは、両手を上にあげて降参の意を示す。
「もうっ、いきなり呼びつけて「ボクに協力してくれないか?」って言われて分かる訳ないでしょ!」
「いや~、丁度シェリーが休暇で此処に来てるの知ってたからね。この際協力して貰おうと思ってさ。」
そう言ってイタズラっ子のような笑みを浮かべるリスティ。
「……あの、リスティ?私は休暇で海鳴に遊びに来ただけで災害対策のお仕事辞めた訳じゃないんだけど…」
そう言った途端、リスティは笑みを深くし、「ふっふっふ」と笑い始める。
「リスティ?」
「そう言うだろうと思って許可は取っておいてあげたよ。」
「許可?ってまさか!?」
リスティの言葉に訝しげに眉を顰めた後、セルフィはおもむろに携帯を懐から取り出し、ある人物のところに掛ける。
「もしもし、シェリーかい?」
「お、お義父さん!あの、仕事の事なんだけど…「ああ、リスティくんから話は聞いているよ。日本の未来を救う重要な仕事の手伝いをするそうじゃないか。」え?ちょっ、それはちがっ「大丈夫、こっちの事は任せなさい。シェリーの抜けた穴は大きいが何とか埋めようじゃないか。」だ、だからそうじゃn「それじゃあリスティくんにヨロシクな、シェリー。」お、お義父さん?お義父さん!」
ブツッと言う音と共に途切れる会話。
ガックリと肩を落とし、正義感が溢れるあまりに人の話を聞かない義父のことを恨むセルフィだった。
ちなみに、リスティは会話中ずっとニヤニヤしっぱなしでだった。
「うぅぅぅ、お義父さんのばかぁ。」
「ククッ、まぁそう気を落とさなくても良いじゃないか、シェリー。」
「誰のせいだと思ってるのよぉ。」
机に突っ伏し、もはや怒る気力も無いとばかりに恨み言を吐くセルフィ。
「じゃ、そろそろ本題に入ろうか。」
「本題?」
「そ、今海鳴で何が起こってるのか説明するよ。」
…………★刑事説明中★…………
「じゃあ、正体不明の化け物が人を殺しているって言うの?」
「そうだよ、事実ボクはソイツに遭遇して殺されかけたしね。」
「リスティが!?」
セルフィはリスティの力を持ってしても倒せなかったという事実に驚愕する。
「正直、AGITΩがいなければボクは生きてはいなかっただろうね。」
「そんな……。」
彼女の力を良く知るセルフィには到底信じられないことだった。
かつて、フィリスと2人で襲撃しても倒すこと敵わなかったリスティ。
そのリスティが倒せない敵。
そして、その敵をいとも簡単に倒したAGITΩと言う存在。
「それが、私をここに呼んだ理由?」
「そう、ボクたちはこの敵『アンノウン』を倒さなきゃならない。そのための対策班、そのための設備と装備だ。」
そう言ってリスティは運び込まれたアンノウン打倒の要、G3を指差した。
「分かった、協力するわ。それで、私はどうしたらいいの?」
「ボクたちの役割はG3装着者のサポート。指示を出したり、武装の許可とかが主になるね。」
「そう、分かったわ。全力で………ん?」
ふと、おかしなことに気が付くセルフィ。
「ねぇ、それって…別に私じゃなくても務まるんじゃない?」
「そうだね、基本ボクたちが戦闘する訳じゃないし。」
ドシャ
「どうした?シェリー。急に椅子から滑り落ちて。」
「あなたって人は…ホントに……。」
「だって、どうせなら楽しく仕事したいじゃないか。顔見知りなら遠慮はいらないしね。」
「(ダメだ、この人…早く何とかしないと…)」
「それに装着者の方も決まってないしねー。」
追い打ちを掛けるようなリスティの言葉に深い深い溜息を吐きながら、セルフィは椅子に座り直し、近くにあったG3の資料を手に取った。
―月村家―
美人の長女に可愛らしい次女、美人メイド姉妹に何かと完璧な叔母。
そんな月村家の一室には、美しくも恐ろしい鬼が降臨していた。
「さて、忍?覚悟は出来てるわよね?答えは聞かないけどっ!」
氷の笑みを浮かべる綺堂さくら。
そして、その言葉を皮切りに、さくらは予め捕獲しておいた忍のこめかみを両拳で挟み、グリグリし始める。
「痛い痛い痛い~~~~!!!」
「ちょっとは反省しなさい!あんな不鮮明な映像を証拠にアンノウンの存在を認めさせることがどれだけ大変だったと思ってるの!」
「反省してるしてるしてるから~~~~!それに映像やメールが適当だったのには訳があったのよ~~~!!」
「訳?」
「うぅ、やっと開放されたぁ。酷いよ、さくらぁ。」
ようやく解放された忍はこめかみを押さえながら涙目でさくらに抗議する。
「で、その訳って言うのは?」
「むぅ、スルーされた。あ、ゴメンなさい何でもないです。よ、要するにG3の武装の強化よ。ファリンが言うにはGM-01で弓を落とす事は出来たんだけどアンノウンには全く効いて無かったんだって。」
「はい。一応、放たれた矢の軌道を逸らしたりは出来たんですけど……」
「だから、弾丸を強化して、その反動に耐えられるようにG3の姿勢制御ユニットも調節したの。それに…」
「それに?」
「G2も結構ダメージが酷かったからね、だから今日は学校も休んで修理しなきゃ。」
「成程ね、それじゃあ映像まで編集してる余裕が無いのは当然ね。」
忍の言い分に納得したさくらは、素直に「ゴメンなさいね」と頭を下げた。
「それで、そのG3は?」
「もう警察署に送ってあるよ。スペック表はもっと早くに送ったからもう装着者の選定も終わってるんじゃないかな。」
実際は、まだ装着者すら決まってないのが現状だったりするのだが、彼女らがそれを知る訳も無い。
「それよりもさくら、これ見て。」
「え?」
「ほら、コレ。」
そう言ってさくらが見たのはアンノウンとはまた違う金色を基調とした別種の生き物だった。
「忍、これは……」
「ファリンを助けてくれたのよ。見る限り悪意も感じないし、ひょっとしたら味方なんじゃないかと思って。」
「何処となくだけど、G1…いえ、文献に記されてた『クウガ』に似てるわね。」
「あと、映像の方は雑音が酷くて聞き取れないけど、ファリンの話じゃアンノウンはAGITΩって呼んだらしいわ。」
「AGITΩ、ね…一体何者なのかしら。」
こうして、謎は深まってゆく。
―喫茶翠屋―
「そんな…リョウが辞めた?」
同時刻、フィアッセは桃子から渡された一通の手紙を読み終え、呆然としていた。
「私もさっき来てビックリしたのよ。」
「どうやら昨日の内に他のバイトの子に渡してたみたいでな。ついさっきその子に渡されて、開けてみたらコレだ。」
手紙にはこう書いてあった。
『バイト辞めさせて下さい。我が儘言ってすいません。他の皆にもよろしく伝えておいてください。 藤見 凌』
「し、士郎、桃子!わ、私ッ!!」
「ええ、今日はいいわ、凌君探して説得してきなさい。」
「そうだな、事情説明も無しでこんな物渡されても納得できないしな。」
フィアッセは目に涙を滲ませ、「ありがとう!!」と言って店を出て行った。
フィアッセの車が走り去るのを見届けた士郎と桃子は苦い笑みを浮かべる。
「ホント、凌くんも罪作りな男の子よねー。」
「ああ、全くだ。恭也並に鈍感だからなぁ凌君は、フィアッセも苦労するだろう。」
そうして2人はテキパキと開店の用意をし始めた。
―八束神社―
あの後、俺は久遠に会いに此処に来ていた。
久遠といれば余計なこと考えずに済むし、何より癒されるからな。
「くぅん♪」
俺が来たのが匂いで分かるのか、久遠は草むらから飛び出して俺の胸に跳び込んで来た。
最近はバイトばかりでろくに会ってやれないからか、いつも以上に擦り寄って来る。
俺は、いつもと同じように久遠を抱きあげ階段に腰掛ける。
本来ならば通行人の邪魔になるであろう場所だが、流石に一年も通っていれば人が殆ど来ないのも分かっている。
そのため久遠と遊ぶには丁度いい場所なのである。
とは言え、やる事と言えば抱っこしたり、じゃれ合ったり、一緒に昼寝したりするのが殆どなのだが。
(凌、まだ帰って来ないんですか?)
リニスからの念話が頭に響き、意識が覚醒していく。
久遠と遊んでいて、いつの間にか眠ってしまっていたのか、俺は石段の上に寝転がっていた。
時計で時間を確認したところ、もう正午を大きく過ぎてしまっていた。
「やっべ、まだ飯食って無いぞ、俺。」
(悪い、リニス。眠っちまってたみたいだ。今すぐ……)
リニスに念話を送っていると、石段を登って来る小さな人影を見つけた。
目の錯覚でなければあの姿は――――――
(凌?)
(すまんリニス。帰るのはもうちょっと遅くなりそうだ。)
俺の秘密を知って逃げ出した、フィアッセ・クリステラその人だったから。
(フィアッセside.)
私は今、八束神社の石段の前に立っている。
リョウの事を探して、此処に来てリョウのバイクを見つけた。
学校にも、家にもいなくて、町中探し回ったけど、見つからなかった。
此処に寄ったのは単なる偶然。
けれど、この出会いは必然だったんだと思いたかった。
そうして私は、この長い石段を登り始めた。
一歩一歩、確実に。
(凌side.)
石段を登り、今俺の前に立っている女性、フィアッセさん。
久遠はまだフィアッセさんに慣れてないのか、走って逃げて行ってしまった。
彼女は、俺の目をジッと見つめ――――
「ゴメンなさい。」
と、そう言って頭を下げた。
「ちょっ!やめて下さいフィアッセさん。」
「私、リョウを傷つけた!驚いて、リョウに何も言わないで逃げ出しちゃった。」
頭を下げたまま、フィアッセさんはそう言った。
「…あの姿を見たら当然ですよ。」
「それでも、ゴメンなさい」
フィアッセさんは更に深く頭を下げた。
「もういいですから、頭上げて下さいよ。」
「じゃあ、翠屋も…辞めないでくれる?」
「えっ、それは……俺だって、続けたいですよ。」
好きで辞めたい訳じゃない。フィアッセさんが気味悪がるだろうと思って、あんな事を書いたんだ。
「昨日は驚いただけだから。だから、お願いリョウ。」
「……フィアッセさんがそう言うんでしたら。けど…ホントに――」
「怖くなんてないよ。だって、リョウはリョウだもん。いつも優しい、リョウのままだから。」
フィアッセさんはそう言って、いつもの誰もが見惚れる笑顔を浮かべた。
「それにね、私もリョウに言って無い事があるの。」
「言って無い事……ですか?」
「うん。見せるのは、ちょっぴり怖いけど…リョウの秘密も知っちゃったし、私も知って貰おうと思って。」
「別に、無理しなくてもいいですよ?知られたくない事なら――――」
「ううん、知って貰いたいの。リョウには、私の秘密。」
フィアッセさんが静かに目を閉じる。
風の音も、鳥の囀り、他の音がすべて消えたように感じた。
視界が狭まり、フィアッセさんしか見えなくなる。
そして―――
フィアッセさんの背中には2枚の黒い羽根が展開していた。
(フィアッセside.)
遂に見せてしまった。
私が呪われた存在である事を証明するような黒い翼。
私のリアーフィンを見て、リョウは言葉が出ないようだった。
拒絶されるかも知れない不安で心が押し潰されそうになる。
そして、私は改めて思い知った。
私はこんな苦しみをリョウに与えてしまったのだと。
「すごい、すごい綺麗だ。」
「え?」
ポツリとリョウが感嘆の言葉を呟いた。
綺麗って、真っ黒に染まったこの翼が?
そして、リョウは続けてこう言った。
「あの、フィアッセさん、その翼を触らせて貰えませんか?」
「えぇ!?」
綺麗だ、何て言われただけでも吃驚なのに触りたいだなんて……
「あれ?触れるのかな?無理ならいいですけど。」
「あの、気持ち悪く…ないの?これ。」
余りにも自分の予想と違ったから自分から聞いてしまう私。
するとリョウはキョトンとした顔をした。
「はぁ、気持ち悪いって、その翼がですか?」
「う、うん。」
「だって、フィアッセさんの翼はこんなに輝いてるじゃないですか。綺麗以外の感想なんかありませんよ。」
そして、もう一回私のリアーフィンをじっくり見た後、「うん、やっぱ綺麗だ。」と言って頷いた。
(凌side.)
フィアッセさんの翼を見て、言葉が出なかった。
ゲームで見た時もそうだったけど、実際目の当たりにすると段違いに美しかった。
けど、俺はそれを正直に言っただけなのに、フィアッセさんは何故かポカーンとしていた。
やっぱり、触らせて欲しいはダメだっただろうか。
「あの、気持ち悪く…ないの?これ。」
そんな事を考えていると、フィアッセさんがそんな事を聞いてきた。
? あぁ!そういや、フィアッセさんってこの翼の事がコンプレックスだったっけ。
綺麗でカッコイイと思うんだけどなぁ、個人的に。
だからもう一度、俺の正直な気持ちを伝える。
それを聞いたフィアッセさんは、瞳を潤ませてこう言った。
「ありがとう、リョウに言って良かった。今、凄く嬉しいよ。」
「ははっ、お互い様です。俺の方こそ嫌われないでホッとしましたよ。」
そう言って俺たちは笑い合った。
後書き
1週間ほど書かなかった結果がコレだよ!
ちまちま書いてやっとこさ完成いたしました。
うん、これが作者の限界なんだ。