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No.11472の一覧
[0] 10001回目の世界(ギャグ)[ハチミツ好き](2009/08/31 23:53)
[1] 碇シンジは振り向かない[ハチミツ好き](2009/09/05 01:49)
[2] 装甲悪鬼碇真寺[ハチミツ好き](2009/11/29 02:28)
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[11472] 装甲悪鬼碇真寺
Name: ハチミツ好き◆9c67bf19 ID:8eb15d65 前を表示する
Date: 2009/11/29 02:28
何だかんだあって碇シンジはエヴァに乗ることになった。

何だかんだを説明するのはいくら時間があっても足りないので、かなり省略する。

何だかんだ↓

「シンジ君、乗りなさい」
「赤くないとヤダ!」
「何のために来たの!? お父さんから逃げちゃだめよ!」
「イヤだい、イヤだいッ! こんなお婆ちゃんの髪の色みたいなダッサイロボット略してダボットになんて乗りたくないよぉ! ていうかミサトさんが乗ればいいじゃない!? うん、そうしよう。僕後ろで応援してるから、全裸で」
「私だって乗れたら乗ってるわよ! あなたじゃなくちゃ駄目なの」
「そうよシンジ君。あなたじゃないと駄目なの……色なら後でなんとかするから、今はこの色で我慢して」
「……ふん、そこまで言うのならいいだろう。この『漆黒の断罪者(ブラックリベリオン)』碇シンジに任せろ。……ただしタダでは乗らんぞ」
「……やはり子供か。いくら欲しい?」
「500兆円! 税込みね!」
「冬月、レイを呼べ」

さらに何だかんだ↓


「レイはまだか……!?」
「い、いえ! 医務室にいないんです!」
「何だと!?」
「碇君、久しぶりね」
「誰!? い、いや、お前は……誰!? あ、長門!」
「今度は私が守る。これからもずっと、一生、永遠に……私が守り続けるわ」
「待て、綾波!」
「え? 碇君、今、私の名前……」
「お前僕の出番取るなよ! ここは僕の最初の山場でしょ!? ここから僕の武勇伝が始まるんだよ!? 台本に無いことしちゃメッ! 女はすっこんでなっ!」
「碇君……かっこいい……」
「おい、そこの眼鏡! 出撃するぞ! 武装はSタイプ! 陣形はパラディン! オーラーロードが開くぜ!」
「シンジ君、こっちに来て。簡単な操縦方法を説明するわ」
「フィーリングでいける!」
「あ、ちょっと待ちなさい! エントリープラグはそうやって乗り込むものじゃないの! ちょ、ちょっと何こすりつけてるの!?」
「フェード・インッ!!」

そして搭乗↓

「ナアカル・コード接続。フェイタルシンパシー承認。――声紋(ワードコード)『永遠の漂流者(ジ・クリスタル)』エヴァ初号機、でるぞ!」
「LCL注水します!」
「ぐ、ぐぉ!? 何これ!? お、溺れる!」
「我慢なさい、男の子でしょ!」
「あ、でも意外とおいしい」
「飲むな!」

そして出撃↓

「ふふ、この宇宙(空)に上がる感覚……懐かしい。我が身を引き締めてくれる」

シンジは己に酔いながらも、地上に出た。

拘束が外され、初号機の体が自由になる。

「いいシンジ君。最初は歩くことから意識して」

リツコの言う通りにシンジはエヴァを歩かせた。

ノシノシと餌を探す熊の様に初号機は歩く。

リツコはシンジが自分の言うことを聞いてくれたことに安堵した。

(良かった。初めての戦場で流石に緊張しているようね、先ほどまでの行動が嘘のようだわ)

隣でミサトは「はいはい、今だけ今だけ」とタバコを吸いながらモニターを見ていた。

「いいわ、シンジ君。そのまま歩く速度を早くして」
「そのまま家に帰ればいいの?」
「違うわ。まず動くことに慣れて」
「あ、あ、でもっ、来ちゃう! 来ちゃうの!」
「な、何が?」
「ぼ、僕の中に眠るもう一つの人格が……! 争いごとを好む『真慈』が! ぐ、ぐぅ! だ、駄目だ、抑えきれない!」
「ちょ、ちょっとシンジ君!?」
「ほら、始まった」

ミサトはやっぱりね、といった表情でタバコをふかした。

シンジの悲鳴がモニターから響く。

悲鳴が徐々に止んでいくとそこにいたのはシンジでは無かった。

「く、ククククク! 僕、いや俺、……やっぱり私の名前は真慈! シンジの中の争いを司る人格よ!」

即興で考えた感バリバリのキャラだった。

「ふふふふ……あら、面白いお客様がいるわね」

オカマキャラになっていた。

サキエルは最早初号機の目の前に接近していた。

「久しぶりね。これで何度目かしら……もう数える気にもならないわ。そうね、あなたとも随分長くなるわね。最初あなたと闘った時は私も若かったわ。寝てる女の子の前で溢れる劣情を解き放ったり……ああ、懐かしき我が人生! でも、この長い人生に意味はあったわ。あなた達にも理性があることを知ったわ……さあ、無駄な争いはやめましょう。あなた達を解き放つ言霊――『ルラーダ・フォルオル』……今こそその偽りの殻を脱ぎ捨てたまえ! そして私と、あ、ちょっとタンマ。ちょ、ちょっと、やめて、ねえ、いてっ、痛い!? 助けてミサトさん!」 
「イヤよ」

謎の脳内設定を披露されたミサトは非常に面倒な顔で拒否した。

ちなみにリツコは途中までシンジの興味深い挙動に注目していたが、アホらしくなってコンソールにつっぷした。

「くっ、闘うしかないのか! ……ミサト! 武器を! オーラセイバーを射出してくれ!」
「無いわよ、そんなの」
「じゃあマゴロクでいいよ」
「無いって」
「か、カウンターソードは?」
「無いわ」
「ぷじゃけんな!」

シンジは怒りのままに絡み付いていたサキエルを蹴飛ばした。

そのまま近くのビルに延髄チョップをかます。

「ナイナイナイナイ! そればっかだなお前は! じゃあお前はアレか、武器も無しに戦えと!? カミカゼ!? フジヤマ!? ハラキリ!?」

さらにビルに向かってドロップキック……を失敗して虚空に蹴りをかました。

「あぁん!」

ビタンッと地面に叩きつけられる。

シンジは少女の様な悲鳴をあげた。

「シンジ君、武器ならあるわ」

ここでリツコが発言。

「肩に収納してある、武器を取り出して」
「なんだよ、あるのか。ごめんちょっと言い過ぎた。ほら、僕もさ、色々あるんだよ、思春期だしね。勘弁!」

てへ、と舌を出してシンジは謝った。

あまりにもムカツク顔だったのでミサトは目の前の眼鏡の人の頭を叩いた。

叩かれた眼鏡の人は「ありがとうございます!」と嬉しそうに言った。

近くの伊吹マヤはそれを見て「……不潔」と呟いた。

シンジは初号機を起こし、肩を意識する。

シャコッ、と初号機の肩からナイフが飛び出してきた。

初号機はそのナイフを装備する。

「へ、へへへ! こりゃすげえや! オーラブレードあるじゃん!」

シンジはバタフライナイフを手にした中学生の様に興奮した。

ナイフを両手で構える。

「ウオオオオオオオォォォォォォォッッッ!!!!!」

そして吠えた。

基地内の人間全員が耳を塞ぐほどの声量であった。

唯一うっとりとしたレイと、立ったまま気絶したゲンドウのみが耳を塞いでいなかった。

「え、これ!?」

耳を塞ぎながらマヤは異変に気付いた。

シンクロ率の上昇である――凄まじい勢いの。

「せ、先輩! シンクロ率が上昇してます!」
「それは本当!?」
「は、はい。シンクロ率……ご、ご……5000……5、50000?」
「マヤ! ふざけないで!」
「ご、ごめんなさいぃ……で、でも実際に……あ、戻った」


一しきり吠えたシンジは頭を傾げる。

「ね、ねえリツコさん。光が出ないよ、ブアーって。僕のオーラ力は枯渇しちゃったの?」
「シンジ君、それはプログレッシブナイフよ。別に光が伸びたりしないわ」
「はぁ!? じゃあお前アレか? こんなショートなナイフであの化け物とインファイトをプレイしろと!? エンジョイしろと!? ドッグファイト!?」
「え、ええ」
「……ふん、ならいい。この様な短い武器、あった方が邪魔というもの。あちらが素手で来ているのだからこちらも素手でいくのが道理――武士とはかくあるもの」

そう言うとあっさりとナイフを捨て去った。

これには周囲も驚き。

周囲の驚きをよそに、初号機は天地の構えを取り、サキエルに近づいていった。

ジリジリと。

「破ァッ!」

今までの動きはなんだったのか、突如初号機は片手を突き出し、その先からビームの様なものを出した。

「ATフィールドを圧縮して打ち出した!?」

サキエルはまさかここまで来て砲撃戦になるとは思ってはおらず、そのビームをその身に受けることになった。

――しかし。

「無傷ですって!?」

その通り。

直撃を受けながらサキエルの身には傷一つついていなかった。

ちなみに上の発言はシンジのものである、ややこしい。

「ぼ、僕の血涙弾(ブラッディ・ボール・シグマ)が……」

奇襲のうえでの最大攻撃、それが通じなかったシンジは衝撃を受けた。

しかしその衝撃は序の口だった。

『――人の身で、よくぞここまで』

なんとサキエルが言葉を発したのである。

うっとりしているレイと立ったまま気絶しているゲンドウ以外の全ての人間が呆然と、その光景を眺めた。

最も早く立ち直ったのは赤木リツコである。

「し、使途が人の言葉を!? ……い、いえおかしいことではないわ。元々人より高次元の存在……人間の言葉を用いても……」

言葉とは裏腹にその足は震えている。

サキエルは続けた。

『お主、何か違和感がある。人にあらざる空気を纏い、だがその身は紛うことない人の体――何者だ』
「……ふ」

使途の疑問、それにシンジは微笑で答えた。

その顔は先ほどのおちゃらけた表情ではなく、どこか老いを感じさせる顔であった。

「分かるかい?」
『無論。汝が纏う空気、人よりも――我らに近い』
「……今回はこういうシナリオかい」

シンジは吐き捨てるように言った。

「いいだろう、乗ってやるよ――開放『黒の契約』」

そのシンジの言葉と共に、初号機に異変が起こった。

「……う、嘘」

ミサトが目を見開き、ありえないものを見る目で初号機を見つめる。

「……初号機に……羽が……」

リツコの呆然とした声。

「シ、シンクロ率……何よこれ!?」

初号機の背後には赤い羽根が生えていた。

その数は六つ。

初号機だけではない。

変化はシンジにも起きていた。

「……まさか、再びこの姿になるとはね」

シンジの髪は白く、目は赤く、全身を黒い装甲で覆われていた。

『――その姿……そういうことか! クハハハ! 面白い! では、我も同次元に立たねば失礼にあたるな』

そう言うとサキエルのコアが光を発した。

辺りを覆い隠す光。

光の中でサキエルはその姿を変貌させていく。

その姿は形容しがたい。

この次元には存在しえないもの。

もう、なんていうか凄い。

やべえ。

マジやべえ。

そのマジやべえサキエルが全身から蒸気を噴出しつつ初号機に迫り――

――。

――。

「な、何だ……夢か」

碇シンジは目を覚ました。

辺りを見回す。

「あっ、やっべ、言うの忘れた! えっと……し、仕方ない天井だ!」

よしノルマ終わり!とガッツポーズを取った。

ふと自分のベットに自分以外の何者かが潜り込んでいるのを感じる。

「おやおやおや、とんだプッシーキャットだぜ」

ベイベーと肩をすくめながら布団を引っぺがす。

そこにいたのは。

全裸の綾波レイ。

レイ・綾波。

シンジは頬を染めた。

「今回の綾波はいつにも増して……大胆」


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