酒色に溺れてお金を使い果たした一刀は、ようやく冒険者としての活動を再開した。
まず一刀が向かった先は、ギルドである。
雪蓮クランとの契約では、一刀は報酬として今回の探索で得たドロップアイテムやギルドショップにあるアイテムを必要な分だけ貰えることになっていた。
そのことを穏に再度確認して了承を得た一刀は、真剣な眼差しでアイテムの選別をし始めた。
(適当に選んで売っちゃえば、また歓楽街で豪遊出来るかも)
「念のため言わせて貰いますけどぉ、転売は禁止ですよぉ?」
「そそそ、そんなこと、これっぽっちも考えてないですよ?!」
「……ちょっと眼が怪しかったですぅ」
当然ながら仮に穏の追及がなかったとしても、一刀に雪蓮達の信頼を裏切るような真似など出来るはずもない。
ここ数日の放蕩生活で、少しだけ心に邪念が芽生えてしまっただけである。
穏の追及を避けながら一刀が厳選したアイテムは、彼の働きから考えると少ない位であった。
ケルベロスの『強靭な皮』とゴーレムの『超合金』を2ケずつ。
そして魔法生物であるキメラとゴーレムのレアドロップアイテムを1つずつ。
『スライムオイル』や短剣飾りなど、消耗した装備品の復旧や回復アイテムをいくつか。
(これは2Pさん。こっちはケロちゃん。後、これはキャノ様に……)
お世話になった風俗店の中で、特にお気に入りだった女の子達を思い浮かべる一刀。
その手にギルドショップで販売されていた可愛いらしい装飾品が握られていたのは、ご愛敬というものだ。
ちなみにどの娘も源氏名である。
ステータスの視認出来る一刀は彼女達の本名もわかるが、それを口に出すのはマナー違反であろう。
「キメラのドロップした金色の鍵はガーゴイルの『銀の鍵』の上位版だと思うんですけどぉ、ゴーレムのアイテムは何に使うんでしょうかぁ」
「どうせ後で稟に聞くつもりだったから、分かったら教えるよ」
「お願いしますねぇ」
穏に別れを告げてギルドを立ち去った一刀は、神殿に寄って『贈物』を貰い、その足で華琳の屋敷へと向かうのであった。
「随分と遅かったじゃない。この私を数日間も待たせるなんて、相変わらずいい度胸をしてるわね」
「ごめんな。心の洗濯で忙しかったからさ」
「まぁいいわ。それより依頼の話よ。貴方にはBF25海岸までのエスコートをお願いするわ、一刀」
「……BF25までの地図もないのに無茶を言うなよ。それに雪蓮クランが強行軍で失敗したのは、華琳だって見てただろ?」
ゲームの最短攻略方法でのテンプレに従って立てた計画は、今考えると無謀と評するべきものであった。
大体がノーミスクリアと最短クリアは相反するプレイ方法であり、このリアルな世界で後者を選ぶことは自殺行為であろう。
今回の件でそのことを改めて認識した一刀の反論は、しかし最初からこの世界の住人である華琳にとって常識である。
そして当然だが、華琳は自殺志願者などではない。
「あら、別に短期間でなんて一言も頼んでないわよ?」
「借りひとつで俺を何ヶ月拘束する気なんだよ」
一刀達が華琳に命を救われたのは確かだが、それも含めての冥琳の依頼である。
つまり華琳と一刀の間には、あくまでも精神的な貸し借りしかないのだ。
無茶な言い分だと一刀が思えば華琳からの依頼を断ることも出来るし、そのことは彼女も承知の上であった。
「ふふ、冗談よ。冥琳から依頼の報酬として雪蓮の母親が残した地図の写しを貰ったから、探索に掛かる手間は大幅に減るはずだわ」
「俺もそれは見たけど、描かれていない部分も随分とあっただろ?」
「階段の方角がわかるだけでも十分よ。もちろん短期間でBF25へ辿り着くための手段だって、ちゃんと考えてあるわ」
華琳の語った内容は、策と言える程のものではなかった。
パーティ戦力の向上という、ごく当たり前のことであったのだ。
但し華琳は、LV上げではなく装備品の強化に主眼を置いていたのである。
「凪達と会談をしてね、迷宮で囚われていた時の解放条件の話を聞いたのよ」
「ああ、『天使印』か。だけど俺も一度倒したのを見たが、やたらと強いモンスターだったぞ。しかも結局ドロップしなかったし」
「強さは知っているわ。BF21で『G』を何度か倒したから。それに『天使印』のポップに特殊な法則性があることも分かっているのよ」
一刀が参加した『アイテム交換クエスト』の後、華琳クランは1度だけ迷宮に潜っていた。
その時にBF21を探索した結果、『G』の沸き場所を3ヶ所ほど発見したのだそうだ。
結果、銀の『天使印』を2つ手に入れたとのことであった。
「その2つとも、『G』がドロップしたのは各場所で最初に倒した時だったのよ」
「なるほど。確か『金なら1枚、銀なら5枚』って言ってたっけ。それが3人分なんだから、『天使印』が無限にポップしない特殊アイテムでも不思議じゃないな」
「残りの1ヶ所は、恐らく漢帝国クランに先を越された場所ね」
稟の【鑑定】では『囚われた亜人を解放するためのアイテム』としか説明がなく、また一刀もすっかり言い忘れていたため、何に使うのか分からなかった『天使印』。
それが凪達との会談でようやく判明し、華琳はその場で自分と春蘭の武器強化を真桜に依頼していた。
霞の武器と同様、『天使印』を使った装備品の強化にはそれほどの時間は掛からない。
つまり一刀達を救出した時、既に華琳と春蘭は強化された武器を装備していたということだ。
「それが、素晴らしく性能が上がっていたのよ。稟に鑑定させたデータ上もそうだし、使い心地も抜群だったわ。残りも全部集めて装備品強化に使えば、BF25までの踏破も可能だと思うの」
「でも『天使印』を集めるのなんて、相当時間が掛かるだろ?」
「ふふ、うちには秋蘭がいるのよ。あの娘の索敵に特化した加護スキル【千里眼】があれば、『G』の居場所なんてすぐにわかるわ」
「へぇ、そんなスキルを持ってたんだ。俺の【魚群探知】と似たようなものか。有用性は天と地だけどな」
「これで【千里眼】が罠も見抜けるスキルだったら、文句なしなのだけれども」
「罠には効果がないのか。それじゃ、逆に大変なんじゃないか?」
一刀が【魚群探知】を使う際には、脳内に魚リストが現れる。
その中から選んでタゲると目標の現在地が分かるようになるのだが、もし秋蘭のスキルがこれと同様の使い勝手であるなら、罠が検索に引っかからないのは大問題である。
なぜなら索敵中はモンスターリストを脳内に展開し、選択とタゲを繰り返して各敵の居場所を把握せねばならないからだ。
当然敵だって移動するのだから探索時には常時【千里眼】を使用する必要があるし、その分だけ目前に対しては注意力不足になってしまうであろう。
「ええ。だから秋蘭は索敵に専念させているわ」
「それじゃシーカーの役割は果たせないだろ。罠に無警戒なんて危険過ぎるぞ?」
「誰も無警戒なんて言ってないでしょ。私がちゃんと確認しているわ。というか、加護を受ける前は索敵だって私がやっていたのよ?」
魔術師でありながら最前列で戦える華琳が、更にシーカーとしても一流の腕を持つことを知った一刀。
華琳の万能さに、一刀は嫉妬を通り越して呆れてしまった。
(まぁ雪蓮だって、「勘よ」の一言で罠を簡単に見抜いたりするからなぁ)
さすがは主役格、と感嘆するより他にない。
真剣に落ち込みそうなので、自分との比較考察は放棄した一刀なのであった。
今回の依頼に対する一刀の疑問は、まだ大きいのが1つ残っていた。
それは、『G』討伐の段階から一刀を呼ぶ必要性がないことだ。
華琳クラン全員の装備品強化が終わってBF25に辿り着けるようになってから、一刀を同行させて海岸まで案内させれば済む話なのである。
もしかしたら荷物の問題なのかと、一刀は華琳に確認した。
「ところで、今は美以が失踪中なんだ。だから荷物運びは出来ないんだが」
「あら、そうなの。残念だけど、仕方がないわね。それじゃ雪蓮達みたいに、BF20の安全地帯を拠点としましょう。階層が進んだら、その時にまた考えるわ」
「……それだけなのか?」
「別に迷宮内で贅沢しようとは思ってないわ。最長でも1週間程度なんだし、なければないで構わないわよ」
ならば、なぜ自分を『G』討伐に加えようとするのか。
そのことを問い質す一刀に、華琳はある人物を部屋に呼ぶことで答えを示した。
「隊長と一緒の迷宮探索、今から楽しみです」
「沙和、いっぱい頑張るのー!」
「あんまり無茶せんよう、頼むで隊長」
「というわけよ。慕われているわね、一刀」
部屋に入ってきた人物とは、今回の作戦のキーマンである凪達であった。
彼女達との会談で方針を定めた華琳は、そのまま彼女達を自分の屋敷へ逗留させた。
装備品作成や強化などが出来る彼女達の能力を気に入ったからだ。
そして興味を持った人材の底を量りたいと思うのが、良くも悪くも華琳である。
華琳が凪達を迷宮探索に誘ったのは、必然的な流れであった。
一方の凪達も、華琳クランと合同での迷宮探索に否やはなかった。
既に3人での探索には限界が見えていたし、いずれはどこかのクランに所属するべきだという共通認識もあったからだ。
初対面とはいえ、華琳の覇気に溢れる人柄は信頼出来るものであったし、亜人だからと使い捨ての盾にされるようなことにもなるまい。
迷宮探索後に凪達の能力が必要となることから考えても、彼女達が裏切られることはまずないであろう。
しかし、それでも凪達は保険が欲しかった。
華琳クランとの実力には歴然とした差があるため、凪達にとっては危険度の高い探索になるからだ。
もしも一行が危機に陥った時、華琳だけを優先しないような人物が必要だと考えた凪達。
そうして白羽の矢が立ったのが、一刀だったというわけである。
「本当はクラン員に限定したかったのだけれど……。今回の報酬には、獲得した『天使印』による貴方の装備品強化を考えているわ」
「へぇ、限りある強化アイテムを分けてくれるなんて、ずいぶんと張り込んだな」
「まぁ仕方のない出費だと考えてるわ。で、私にここまで譲らせたんだから、この依頼は受けてくれるのよね、一刀」
「ああ。装備品強化は願ったりだし。よろしく頼むよ、華琳」
「出立は3日後よ。それまでに、準備を整えておきなさい」
「あ、準備と言えば、沙和と稟にお願いがあるんだった」
沙和への頼みとは、ギルドで貰ったアイテムを使った装備品の作成である。
相談した結果、『強靭な皮』2ケと『超合金』1ケを使用したグローブならば次の迷宮探索までに作れるとのことであった。
「じゃあそれで頼むよ。余った『超合金』が報酬ってことで頼めるか?」
「こないだ宝石を貰ったばかりだから、報酬はいらないの」
「それなら私が買い取りましょうか?」
「華琳の申し出はありがたいけど、それだと転売になっちゃうからさ。沙和がいらないなら、キープしておくことにするよ」
「それで、私へのお願いとはなんでしょうか?」
「ああ、稟には【鑑定】をして貰いたかったんだよ。ゴーレムのドロップアイテムと、さっき貰った『贈物』なんだけどさ」
「わかりました。といっても、ゴーレムの方は見るまでもありませんよ。それは『エーテル』と言いまして、『スライムオイル』の上位アイテムなのです」
耐久度の減ったアイテムは、『スライムオイル』を塗ることによって回復する。
だがアイテム自体にも寿命があり、冥琳の病のようにだんだんと分母が減っていくのだそうだ。
その分母を回復させるアイテムが、『エーテル』であるらしい。
「一刀殿の装備は、特に道衣と下衣が酷く消耗しています。この2つに『エーテル』を使用した方がいいですね。残りの装備は『スライムオイル』で十分です」
「そうなんだ。こないだ敵に集中攻撃されたせいかもな。後で使ってみるよ、稟、ありがとう」
「いえ。それで『贈物』の方ですが、これは装備品ではなくアイテムですね。『杏黄戊己旗』という銘が入っています。効果は……『魔法攻撃無効』ですか」
「凄いじゃないか! どうやって使うんだ? 持ってるだけでもいいのか?」
「どうやら根本的な勘違いをしているようですね。『魔法攻撃無効』なのはアイテムで、一刀殿自身ではないのです」
「……すると、なにか? この馬鹿でかい旗を振り回して、魔術を防がなきゃいけないってことか?」
「はい。ですから、あまり有用性はありませんね。残念ですが」
『杏黄戊己旗』はアイテムであるため、システム的には『打神鞭』との併用が可能である。
しかし、物理的にそうするのは難しい。
なぜなら『打神鞭』の操作には両手を使うので、常時旗を持っていることが出来ないからだ。
かといって旗を背負っての探索も動きの阻害になりそうだし、とっさに扱えなければ意味がない。
折角の『贈物』だが、現状ではお蔵入りにせざるを得ないアイテムであった。
「ちょっと待つのー! そういう時は、沙和にお任せなのー!」
「なんかいいアイデアがあるのか?」
「隊長のマントを改造して『杏黄戊己旗』と組み合わせるの。継ぎ用リベットと彫金は、さっき余った『超合金』で十分足りるのー」
「なるほどな。でも大丈夫なのか? 後3日しかないんだし、今度ってことでもいいぞ?」
「真桜ちゃんに手伝って貰うから平気なの」
「金属のことなら任しとき!」
一刀の配慮に対し、心強い返事の沙和と真桜。
ならばと彼女達の言葉に甘え、一刀はマントを預けて宿へと帰ることにした。
背中から「折角、お揃いだったのに……」という華琳の呟きが聞こえたような気がしたのは、きっと一刀の妄想だったのであろう。
美以が失踪してから数日が経っていた。
元は野良であり、洛陽で数ヶ月間サバイバル生活をしていた美以なのだからあまり心配はしていなかったが、さすがにそろそろ彼女を探そうと思っていた一刀。
出立までの3日を捜索に当てるつもりだった一刀に、待ったをかける者がいた。
「あ、ご主人様、お帰りなさーい」
「ただいま、桃香。今日は子供達への講義の日だったっけ?」
「違うんだけど、実はご主人様に相談したいことがあって……」
迷宮からの帰還後すぐに歓楽街へ入り浸り、数日間宿に帰っていなかった一刀を、桃香はずっと待っていたのだと言う。
桃香の要件とは、行方不明の美以のことであった。
「実は美以ちゃん、今うちにいるの」
「げ、そうなんだ。迷惑を掛けてないか?」
「それは大丈夫。でも一刀さんやみんなが心配してるといけないから。美以ちゃんに、ここに帰るよう説得した方がいいかな?」
「うーん、美以は何て言ってるんだ?」
「まだご主人様と顔を合わせるのは恥ずかしいみたい」
野生のかけらも残っていなかったらしい、飼い猫気質の美以。
だが居候先に桃香の家を選んだのは、大正解であったといえる。
桃香の取りなしで商店街の皆に詫びを入れ、泥棒行為を許して貰えたこと。
桃香の庇護下に入ったことで、獣人だからという差別もされなかったこと。
桃香の指導により、世間一般の常識やお手伝いなどを覚えられたこと。
荷物運び以外は宿でぐうたらしていた美以にとって、この数日間は学ぶことが多かった。
それが美以本人にとっても、非常に楽しかったようである。
短期間でずいぶんと桃香に懐いた美以。
宿でニートをさせているよりは、このまま桃香に引き取って貰った方がいいのかもしれない。
「そしたら、しばらくこの首輪も預かっててくれよ。美以がずっとそっちにいることを選んだなら、そのまま桃香の物にしちゃっていいからさ」
そう言って桃香に渡したのは、美以から友情の証として貰った『猫の首輪』である。
これがあれば、桃香クランは迷宮探索において美以の加護スキルの恩恵を受けることが出来る。
美以の家賃代わりとしては、高すぎるくらいだろう。
人からのプレゼントは大切にする一刀が、それに眼を瞑ってまで首輪を桃香に譲った理由は、美以の世話代という意味だけではない。
(華琳や雪蓮に比べて、同じ主役格なのに桃香のスキルは地味だからな……)
つまり一刀は、判官贔屓な心情であったのだ。
折角プレゼントしてくれた美以には悪いが、彼女だって慕っている桃香の助けとなれるのだから納得してくれるだろう。
ところで中華風ファンタジーなこの世界では、以小事大の考え方が一般的である。
基本的にみんな1番が大好きであり、風の例をとってもわかるように、少数派は迫害される傾向にあった。
そんな世界観なのにも関わらず、今の一刀と同じように桃香への協力を惜しまない人は多い。
日本人として標準的な感覚を持つ一刀ならばともかく、桃香に接した大多数の人が彼女を手助けしてやりたくなるというのは、この世界の思想から考えると異常である。
恐らくこの人徳こそが、華琳や雪蓮に勝るとも劣らぬ桃香の武器なのであろう。
もちろん本人の自覚の有無には依存しない能力であるし、桃香がそれを狙ってやっているとは思えない。
それは一刀がこの首輪を譲った時の、桃香のリアクションからも分かることであった。
「それじゃあ、ご主人様にはこのペンダントをあげるね。後は……、そのチョーカーを美以ちゃんに貰っていってもいい?」
「構わないけど、なんで?」
「えへへ、私のペンダントがご主人様に、ご主人様のが美以ちゃん、美以ちゃんは私になるでしょ。そしたら3人の友情の証になるかなぁって」
そう言った桃香の顔には、一刀や美以と今より仲良くなれるという喜びだけが浮かんでいた。
桃香のこういう所が、愛紗や朱里などの英邁な人材を惹きつける魅力なのであろう。
本当は風俗の女の子とコスチュームプレイをする用にギルドから貰って来たチョーカーだったのだが、そういうことなら惜しくはない。
チョーカーを桃香に渡し、美以の面倒を頼む一刀なのであった。
予定がぽっかりと空いてしまった一刀は、それでも出立までの3日間を有意義に使うことが出来た。
真珠を取って来て換金し、歓楽街に行ったり。
鬼のミトンを売り払って、歓楽街に行ったり。
雪蓮達の見舞いの帰りに、歓楽街に行ったり。
こうしてしっかりと英気を養い、精神的な疲労もすっかり回復した一刀。
桃香に貰ったペンダント、それに出立前日の夜に華琳の屋敷で沙和から手渡された手袋やマントなど、装備品の面でも迷宮探索への準備は万端と言えるだろう。
仁徳のペンダント:耐114/120、CHR+5、WG上昇率UP、アイテムドロップ率UP
ハイパワーグラブ:防26、耐150/150、HP+10、STR+8、DEX+5
杏黄のマント:防8、耐100/100、STR+2、近攻+15、遠攻+15、アイテム効果『魔法攻撃無効』
「とっても可愛く出来上がったのー!」
「魔法攻撃無効は、あくまでもマントに対してですね。だから、使用時には注意して下さい」
「……」
「隊長、どうしたのー?」
「一刀殿?」
「……なんでもないよ。ありがとう、沙和。それに稟も、【鑑定】ありがとな」
「どういたしましてなのー!」
「お役に立ててなによりです」
『覇者のマント』は黒に近い紺色がベースであり、『杏黄戊己旗』は琥珀色であった。
それらを組み合わせたマントは、紺色を土台として琥珀色がとある形状に散りばめられた作りになっていた。
(どうしてこうなった……。これ、本当に俺が着るのか?)
渋くて格好良かったマントに、でかでかと浮かび上がる一輪の薔薇。
せっかく癒えた精神的な疲労が、再び一刀に重く圧し掛かるのであった。
**********
NAME:一刀【加護神:呂尚】
LV:24
HP:440/385(+55)
MP:0/0
WG:20/100
EXP:812/7500
称号:四八マン
STR:38(+11)
DEX:52(+21)
VIT:28(+3)
AGI:37(+8)
INT:27(+1)
MND:20(+1)
CHR:53(+18)
武器:打神鞭、眉目飛刀
防具:スパルタンバックラー、勾玉の額当て、大極道衣・改、ハイパワーグラブ、仙人下衣、六花布靴・改
アクセサリー:仁徳のペンダント、浄化の腰帯、杏黄のマント、回避の腕輪、グレイズの指輪、奇石のピアス
近接攻撃力:241(+39)
近接命中率:111(+10)
遠隔攻撃力:158(+15)
遠隔命中率:102(+18)
物理防御力:193
物理回避力:113(+20)
【武器スキル】
スコーピオンニードル:敵のダメージに比例した確率で、敵を死に至らしめる。
カラミティバインド:敵全体を、一定時間だけ行動不能にする。
【加護スキル】
魚釣り:魚が釣れる。
魚群探知:魚の居場所がわかる。
封神:HPが1割以下になった相手の加護神を封じる。
所持金:13貫