落としたものを探しています。 どなたか、見つけられた方は、連絡してください。 とても大切なものなのです。 何よりも大切なものなのです。 全てを失った私に、唯一残ったものなのです。 どうか、どうか、私と一緒に探してください。 え? 何を落としたのか、ですか。 そんなことは、とっくの昔に。 忘れてしまいました。 episode19 神父との問答 道場での朝錬を終えた俺は、通学路で、桜と彼女に従う霊体化したキャスターと合流した。セイバーは今頃遠坂邸で、凛の護衛兼お守りをしているはずだ。 「今日はどうするんだ」 目的語を省略した曖昧な問い。 そんなもの、はっきりしすぎている。 結界。 人知れず成長を続ける、人喰らいで大喰らいの厄介者。 それを追い払うには、方法は限定されている。 サーヴァントを倒すか、それとも…。「今日は保留です」 制服に身を包み、なお悠然と歩く桜が答える。「一応キャスターに頼んで町中に探索用の使い魔を放ってますが、間桐慎二らしき気配は掴めていません。十中八九、本拠地である間桐邸に立て篭もっているはずです」 そう話す桜の表情からはどういった感情も読み取れない。ただ、慎二に対する呼称からは先輩の文字が消えた。おそらくそれは桜の中で、あいつが倒すべき敵として認識された証左なのだろう。「魔術師の工房に攻め入るとなれば、間違いなく総力戦。でも、姉さんもアーチャーも戦える状態ではありません。急いて仕損じるよりは、落ち着いて確実な勝利を、それが姉さんの方針です」 通学路で交わす会話ではないな、そう考えて少しだけ苦笑する。 昨日の戦力がマキリの全てだとするならば、俺達と同数の戦力を保有していることになる。そして、こちらはアーチャーが、あちらはライダーが戦える状態ではなかったはずだ。 ならば戦力はほぼ互角、いや、地の利のある分マキリが有利ということになってしまう。 それに、他のマスターの動きも気になる。 暴力の象徴のようなサーヴァントを引き連れた純白の少女。 いまだ姿を見せないランサーのマスター。 そのことも勘案するならば、戦力の無闇な投入は愚策に他ならないだろう。「私とキャスターは結界の呪刻の消去を行うつもりです。嫌がらせに過ぎませんが、それでも万が一の時のことを考えると捨て置けることではありませんから。 先輩はどうしますか?」「俺が役に立つとは思えないけど、手伝わせてくれると嬉しい。 でも、桜。思ったんだけど、学校の封鎖とかって出来ないのかな?インフルエンザの流行とか、いくらでも理由は付けられると思うんだけど」「………もちろん、私も姉さんも、真っ先にそのことを考えました。 しかし、そういう目立った行動に関する権限は、悉くが監督者たる言峰神父に属しているのです。脅威そのものが顕現化していない今、彼に助力を求めるのはルールに反しますので…中々それは難しいでしょう」 脅威の顕現化がなされていないだって? あの結界は、既に十分な殺傷能力を有する段階に入っているはずだ。ただ、発動の瞬間に中の人間が全滅する、その段階に至っていないだけ。 なんて悠長な。「先輩の仰りたいことはわかっているつもりです。 本来であれば、既に監督者の権限が発動されるべき段階に達しているのは間違いありません。聖杯戦争という、この大儀式そのものの危機が迫っているのですから。 でも、あの人間に一般的な判断力や良識というものを求めても、それは徒労に終わるでしょう。彼は魔術師である私や姉から見ても、更にどこか踏み外しています」 どこか悲しげな桜の声。 あの夜、あいつと初めて顔を合わせたあの夜を思い出す。「さらばだ、衛宮士郎。 最後の忠告になるが、帰り道には気をつけたまえ。 これより君の世界は一変する。 君は殺し、殺される側の人間になった。その身は既にマスターなのだからな」 言いたいことを、言いたいだけ言いきった黒い神父。 その吐息の混じった空気、それ自体が俺の存在を否定する。 憎いから逃げるのではない。 嫌いだから逃げるのではない。 ただ単に、居た堪れなくなっただけ。 それは、要するに、この男の言葉が正しすぎるからだ。『――――喜べ少年。君の願いは、ようやく叶う』 何を言ってるんだ?『正義の味方には倒すべき悪が必要だ』 そんなこと、当たり前じゃないか。『なに、取り繕う事はない。君の葛藤は、人間としてとても正しい』 ああ、知っている。 俺は、衛宮士郎は、この男以上に、ひたすらに―――。「待て、少年」 何かを振り切るように扉に向かいかけた身体を、奴の一言が押し留める。「…何だ。まだ説教したりないのか?」「そう邪険にすることもないだろう。 神父などという役職についているものの、私は唯の凡夫に過ぎない。己の価値観に合わぬ言など、笑って聞き流すがよいだろうに」 それができないから、腹の底まで気分が悪いってんだ。「…用件があるなら手短に頼む」「了承した。 君に一つだけ聞きたいことがあるのだ。 散々君達の質問には答えてやった。それくらいは罰があたらんと思うのだが」 …意外だった。 この男でも、他人に答えを求めることがあるのだろうか。「…俺に答えられることなら」「君にしか答えられないことなのだよ。 衛宮士郎、あっと、君の義父の名は何と言ったかな?ああ、ちなみに、これは私の聞きたいことではないぞ」「…衛宮切嗣、だ」「―――そう、衛宮切嗣だ。思い出した」 目を閉じ、恍惚とした表情を浮かべる、敬虔なる神の使徒。 何か、大事なものが汚された、そんな気が、した。「あんた、切嗣を知っているのか?」「君は自分の存在が如何に特異か知らないと見える。 あの火事で生き残った人間が何人いたか知っているのか? 私は第四回聖杯戦争が終結した時点で次回の監督役たる責を負っていたからな、片手の指で数えられるほどの災害孤児の事後処理、ある程度は把握しているつもりだ。 しかし、その詳細まで把握しているわけでは無い。私が知りたいのは、まさにその一点なのだよ」 なんだ。 このおとこは、なにがいいたい。「…回りくどいのは好きじゃない。それほど頭もいいほうじゃない。聞きたいことがあるなら、手早く言ってくれ。ついでに言うと、気も長い方じゃないんだ」「そうだな。手短に、そういう条件がついていたのを失念していた。 では問おう、衛宮士郎。 君は、衛宮切嗣に引き取られて幸福だったかね?」 …、気が、抜けた。 はは、この男、何言ってんだか。 そうか、そんな質問なら大歓迎だ。 一滴の濁りも無く、言い切ることが出来るさ。「―――ああ、間違いなく、幸せだった」「―――そうか」 神父は、瞑目したまま、今度こそ動かなくなった。 問答は終わったのだろう、俺がここにいる理由は既に失われた。 踵を返し、先に扉のところで待つ凛のところへ。「悪い、待たせた」「別にそんなに待ってないわ。さ、行きましょう」 扉に手をかける。 まさにその時、空虚な神の部屋に、少し大きめの声がした。「衛宮士郎」 誰の声かは分かりきっている。 俺は振り向かない。きっと、あいつだってそれを望んでなんかいない。「これが正真、最後の忠告になろう。 不幸とは己の業の深さが呼び寄せるものだが、幸福とはただ神の御業に過ぎぬ。それが降りかかったことについて、君が恥じ入ることなど何一つ無い。 むしろ誇るがいい、君は神に愛されている」 問い詰めても、例え拷問にかけられても、あの男の己の真意を告げることはないだろう。 俺はゆっくりと扉に力を込めた。 背中には、誰の視線も感じなかった。 きっと、あいつはまだ目を瞑ったままだ。 学校を、紅い直方体が覆っていた。 校門をくぐる生徒が、まるで嬉々として断頭台に登る殉教者に見える。 これでも、あの男は動かないのか。 これが、危機ではないと、言うつもりか。「おかしい…昨日はもっと…」 隣の桜の呟きが、まるで壊れたラジオの音声のように聞こえる。 妙なノイズ。 これは、この結界のせいなのだろうか。「先輩、大丈夫ですか?」 一昨日と全く同じ台詞を桜に言わせてしまった。 情けない。 これでは立場が反対じゃあないか。「ああ、問題ない。一昨日と違って、元気も気合も魔力も十分だ」 少しおどけて言うと、彼女は穏やかに笑ってくれた。「ええ、虚勢でもそれだけ言えるなら大丈夫ですね。 ふふ、これは姉さんの台詞だったかしら」 口に手を当てながら控えめに笑う桜。 なんとなく分かった。 きっと、彼女は無理をしていたのだと思う。 無邪気で、小悪魔みたいで、それでいて世話焼きな彼女。 それよりも、控えめに、全てを包み込むように笑う彼女の方が、より彼女の本質に近い。 漠然と、そんな気がした。 時間は10時40分。 二限目の授業が終わり、本来ならお決まりのチャイムが聞こえる時間だ。 きーんこーんかーんこーん、と、聞きようによっては間抜け極まるようなその音階は、しかし、この場所を支配する性質の悪い拍動音に掻き消されていた。 どくん、どくん、と、まるで聴診器を無理矢理押し付けられたかのように耳の奥で不快な音が響く。「これが結界の本体です」 隣に居るはずの桜の声が遠い。 空気は、まるでチョコレートを溶かしたみたいに真っ赤で、舌を痺れさせるくらいに甘ったるい。 固体化したみたいな酸素のせいで、呼吸が上手く出来ない。「よりにもよって、こんなところに仕掛けられてたのか」 本来ならば、呟くような俺の独り言ですら朗々と響く静謐な空間。 弓道場に、結界の本体は仕掛けられていた。「慎二の奴、一体何を考えているんだ……」 自分の知人ですら、サーヴァントの食料としか見ることができないのか。そこまで捻じ曲がってしまったのか。「…正直、今の段階でここまで魔力を溜め込んでいるとは思わなかったわ。まずいわね」「キャスター、これの解呪は…」「出来るわけないでしょ。 あの小物の言うことが正しければ、これは魔術じゃなくて宝具。宝具みたいに具現化した神秘、魔術如きじゃあ歯が立たないわ」 唇に人差し指を当てながら、悔しそうにキャスターが言う。「とりあえず、魔力の集中を阻害させる結界くらいは張っておくけど…。気休め、でしょうね。いずれ呪刻のほうが、それを食い破るわ」 彼女が呟く、現代ではあり得ない言語。 巨大な呪刻の周りを、透明な薄い膜が覆う。 少しだけ、空気が軽くなった。「さあ、本体に出来るのはこれが限界。あとは派生した呪刻を叩き潰すだけね。さっさと探しましょう」「ああ、それなら俺に任せてくれ。っていうか、俺に出来ることはそれくらいしかないしな」 意識を集中する。 右の掌を、ゆっくりと地面に付ける。 いくらなんでも、敷地全体の構造把握をするのは無茶だ。とりあえず、本体の仕掛けられたこの弓道場の探索から始めよう。「――――同調、開始」 頭に、この建物の設計図を描く。『なんて無駄な才能だ』、切嗣にはそう嘆かれた。きっと、その言葉は正しい。 でも、今、この力が誰かの役に立っている。 それが、とても誇らしい。「―――よし」 設計図は描けた。 あとは、空間を歪ませている異常を探すだけ―――。「あれ?」 何も、見つからない。 というよりも、設計図そのものが上手く読み取れない。「はは、おかしいな…」 もう一度。 そう考えて、呪文を唱えようとしたとき。 ふらり、と身体が崩れた。「先輩!」 ふらついた体を、桜に抱き止められる。 ひんやりとした掌が、どこか心地いい。「大丈夫ですか、先輩…って凄い熱じゃないですか!」 そう、なのだろうか。 全く自覚はない。 体だって驚くくらい軽いし、気分も爽快だ。「大丈夫だから。今度こそ上手くいく。ちょっと待っててくれ」「駄目、先輩!」「―――Ατλασ―――」 その言葉を聞いたとき、俺の口はその機能の大半を失った。「全く…あなた、魔術の危険性を本当に理解しているの?理解せずにそれなら頭の足りない愚か者だし、理解してそれなら救いようのない愚か者だわ」「………」 呪文はおろか、言葉を発することすらできない。まるで咽頭部の機能が根こそぎ奪われてしまったみたいだ。 呼吸が、出来ない。 苦しい。 酸素が、足りない。「キャスター、止めて!」「………、ふう、桜の頼みじゃあ仕方無いわね」 ふ、っと。 俺を縛っていた強い力が、消えた。「かっ、かはっごほっごほっごほっ!」 呼吸をすると同時に咳き込む。 そんな俺を、キャスターは冷たい視線で射抜いた。「あなた、魔術をなめてるの?それとも自殺願望でもあるのかしら?まあ、どちらにしても、死にたいなら違う死に方を選びなさい。そんな死に方をされたんじゃあ、魔術に身を捧げたものとして、あまりに不快よ」 耳道をそのまま貫く、氷柱のように、冷たく尖った声。 でも、俺は屈するわけにはいかない。「ごほ、大丈夫だ。おれはやれる」 そんな俺を見下ろしながら、やはり霜の降りたように冷たくキャスターは語りかけてくる。「言葉にしないと分からないようなら、言ってあげる。はっきり言って今のあなたは邪魔よ」「…先輩、私もキャスターの言うとおりだと思います。今の先輩に魔術を行使させるのは危険すぎます」 確かに、魔術の行使は常に死と隣り合わせであり、それを回避するためには何よりも集中力が重要だ。一流の魔術師であってもそうなのだから、まだまだ『見習い』と名乗るにも憚られるようなレベルの俺が風邪引きの状態で魔術を行使するなど、愚行を通り越して自殺行為と言ってもいいのかもしれない。 そんなことは分かっている。 分かっているけど、でも。「坊や、今あなたがしなければならないことは体を休めることよ。体調を崩したマスターなんかじゃあセイバーだって本領を発揮できるはずもないし、あなただって戦えないでしょう?今日はお嬢ちゃんと一緒に仲良く寝てなさい」 さっきとはうってかわって穏やかで優しい声。なによりも、その柔和な視線が頑なになりかけた俺の心を溶かしていく。「…わかった、ありがとうキャスター。お言葉に甘えさせてもらうよ」「ええ、そうなさい。結界の呪刻を探すのには、あなたの空間異常の把握能力は正直欲しいんだけどね」 苦そうに目を細めながらキャスターが言う。お世辞ではないだろうその言葉が、俺には何より嬉しかった。「じゃあ俺は遠坂の家に帰るから。あまり無理はしないでくれよ。あと、危なくなったらいつでも呼んでくれ」「先輩、もしかして一人で帰るつもりですか?」「…ああ、そのつもりだけど」「駄目です!先輩、あなたは今がどういう時期か―――」「分かってるつもりだ。 今一番重要なのは、俺の安全なんかより、この結界の完成を少しでも遅らせる事だ。そのためには桜とキャスターに余計な手間をかけさせるわけにはいかない」 俺の言葉に、桜は悲しげに俯いた。「…先輩。あなたは、自分の命よりも、この結界の完成を阻止するほうが大事だ、そう言うつもりですか?」「つもりじゃあない。そう言ってるんだ。だって、この結界が完成したら、何百人っていう人が死ぬんだ。そんなの、俺一人の命なんかとは比べ物にならないじゃあないか」「…なるほど、自分の命を他人のものと同一に見るなら、その意見は極めて正しいわね。 でも、普通の人間はそうは考えない。 ねえ、坊や。あなた、自分の言ってることがどれだけ捻じ曲がってるか、自覚してる?」「ああ、それくらい、分かってる」 キャスターは、諦めるように、少しだけ微笑んだ。「そう。なら、私も言うことはないわ。桜、ここは私達が折れましょう。きっと、この男に何を言っても無駄よ」「キャスター…」「ありがとう、助かる」 そのまま踵を返そうとした俺に、どこから取り出したのか、キャスターは小さな鞄を投げてよこした。「キャスター、これは…」「私が坊や用に作成した道具。材料が揃わなかったから大した物は作れなかったけど、何かの足しにはなるでしょう。持って行きなさい」 何かの魔術だろうか、その取っ手を掴んだ瞬間に、中に入っている物と、その使い方が頭に流れ込んでくる。「ああ、ありがとう、キャスター。恩に着るよ」「一応忠告しておくけど、それらを十全に使ってもサーヴァントには歯が立たないわ。それらは、ただ生き残るために使うこと。いいわね?」「ああ、わかってる。じゃあ、また後で」 歩きなれた帰り道。 しかし、平日の、こうも陽の高い時間にここを歩くのは初めてだ。時間は昼前、太陽は中天に達してすらいない。 見慣れたいつもの町並みも、心なしか今日は違った表情を見せているように思える。頬を撫でる風の感触すら新鮮だ。ちょっとぶらぶら歩いてみようか、そんな悪戯心がむくむくと生まれてきた。 でもまあ、今日はやめておこう。後が怖い。風邪引きの身で遊びまわってたことがばれたら、間違いなく桜は怒る。そして、真剣に怒った桜は誰よりも怖いのだ。 結局、真っ直ぐに遠坂邸までの道を歩いていく。 思考を支配するのは今までのことと、これからのこと。 戦いはどれも激烈だった。死にかけたことなど一度や二度ではない。昨日も凛が危険な目に遭った。 怖いと思う。自分が死ぬのがではない。誰かが死ぬのが怖い。自分の掌から零れ落ちるのが怖い。 強さが欲しい。みんなを守れる強さが。自身を誇れるだけの強さが。「衛宮先輩」 突然、後ろから声をかけられた。 冷たく響くその声は、火照った耳朶に心地よく響いた。「代羽。どうしたんだ、こんな時間にこんなところで」 今日は平日、時間は昼前。 学校とは全く関係のない街中で、顔を見知った学生同士が顔をあわせる可能性なんてどれくらいのものなのだろうか。「その台詞、そっくりそのままお返しします。私は早退、遅刻の常習者ですから、ここにいても何ら不思議はない」 全く自慢できるようなことではないはずなのだが、代羽は妙に誇らしげに自分を語った。「衛宮先輩、優等生のはずのあなたがここにいるのはどういった理由からなのですか?」「ちょっと風邪気味でね、今日は家でゆっくりすることに決めたんだ」 俺がそう言うと、代羽は嬉しそうに手を合わせた。「ちょうどよかった。実は以前先輩の家にお世話になったときにうっかり忘れていったものがあるのです。もしよろしければ今から取りに言ってもかまいませんか?」 ああ、家でゆっくりするって言ったら普通は自分の家のことを言ってるものだと思うよなあ。まさか凛の家でゆっくりするつもりだとは思わないだろう。 どうしようか。代羽の提案を断って真っ直ぐ凛の家に向かうか、それとも自分の家に向かうか。 少しの間迷ったが、俺も取りに帰りたいものがあるので一度自宅に帰ることにした。「ああ、いいぞ。今から来るか?」「ええ、是非」