「知、らない天井ではないか・・・」あれから羅豪の用意してくれた食事を平らげ、すぐに眠った俺は特に面白みも無く普通に目覚めた。目を覚ました俺は体を起こし辺りをキョロキョロと見回し、昨日の出来事が夢ではないと確認した。飯を用意してくれた羅豪に感謝しないとな、ついでに昨日の話の続きをしないと。俺はそう思いながら、立ち上がり体を軽くほぐすと羅豪を探すためになかなか広い洞窟の中を歩き始めた。洞窟内は羅豪が住み易くしていたのか山道よりはいくらか歩きやすく想像していたよりもずっと快適そうだった。・・・少年探索中・・・・・・それから10数分ほど探していただろうか。今までの通路より一際広い部屋に出るとそこで羅豪の背を見つけることができた。「お~い、羅豪さ~ん!」俺は羅豪を呼びながら近づくと羅豪もこちらに気づいたようで振り向いて返事をくれた。「ん?!おまえか、どうだ眠れたか?」「うん、おかげさまでね」「そいつはよかった、それで俺を探していたようだが如何したんだ?」「ん、昨日の食事の礼と話の続きをね」俺が用件を伝えると羅豪は顔に笑みを浮かべて、「ははは、食事に関しては俺様の好きでやったこと気にするな。それで?昨日の続きと言うと、願いを決めたと言うことでいいのか?」と言い、俺に話の先を促してきた。「あぁ、俺の願いは・・・生きる為の技を教えて欲しい」「はぁ?なんだそれは??」羅豪はそれこそ何を言ってるか理解できないと言う顔をしていたので俺はさらに言葉を続けた。「なんて言えばいいか・・・、金を稼ぐ方法から作物や家畜を育てる方法、知らない土地でも生きていけるような知恵と力。そういった技術が全て欲しいんだ」俺がそう言うと羅豪は納得したように頷き、「しかし俺様は鬼だ、人間の餓鬼であるおまえとは違いすぎると思うんだが?」羅豪はそう言いなおも首を捻った。「それでもいいよ、俺にはもう帰る家も無いんだから」「ん?そういえばお前が何で縛られていたのか聞いていなかったな、ほれ話てみろ」俺は羅豪に促されるままに村であったことと縛られていたことを話した。話している間、羅豪は身動きひとつせずにただ俺の話を黙って聞いていてくれた。「なるほどなぁ・・・、それでお前はあんな状態だったのか・・・」「ん、でも大丈夫、まだ「まあ、そんなことは置いておいて」悲しっては?!」こいつ人の悲話をそんなことで片付けやがった。「人に話させておいてその反応は人として如何ですか?!」「俺様は人じゃなく鬼だ、ついでにおまえの話は最初から暇つぶし以上に聞こうとは思っとらん!!」「・・・・・・・・・・そんな酷い話はないでしょう」「ふん、それにお前は大事なことを忘れている」「大事なこと・・・、ですか?」「応よ、俺様は言ったはずだ、俺様にできることで願いをかなえてやるとな」「でもさっき「それともう一つ!」まで」「話しは最後まで聞けもう一つ、鬼は嘘が嫌いだ」「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」「おまえみたいな餓鬼に力を付けさしてやるくらい、俺様にできないわけが無いだろう」「だったら!」「応、おまえの願い叶えてやるよ」「・・・・・・・・・・・・・・・ぁ、ああ、ありがとうございます」「ふん、勝利者への報酬だ、礼を言われることじゃない」そう言って羅豪はどこか照れくさそうにしながら咳払いをし、「そういえばいつまでもおまえでは不便だな、名前を聞こうか」っと、たずねてきた。だから俺は答えた。「俺の名前は『あすか』です、これからよろしくお願いしますね羅豪さん」「ふん、師匠とでも呼べ」「?!、はい!師匠!!」こうして俺はなんとも奇妙すぎる縁が繋がり、鬼と共に生活することとなった。はてさて、この鬼、羅豪との暮らしが俺にどんな力をくれるのかはまだわからない。それでも、一つはっきりしている事がある。何とか今日も生き延びることができた。<NG1>「あぁ、俺の願いは・・・金銀財宝が欲しい」「いいだろう、俺様の宝を丸ごとくれてやる」こうして俺は羅豪から目も眩まんばかりの金銀財宝を譲り受け、新しい未来に希望を抱いたがこの展開は神様(作者)が気に入らなかったようだ。5歳時ながらに宝を普通に運んでいたのが悪かったのか、突然、「ヒャッハー」と言いながら現れた盗賊にやられてしまった。俺は最後の気力を振り絞り盗賊の方を向こうとしたが目の前が真っ黒に染まり何も見えなくなってしまった・・・・・・・・バットエンド No.強欲は身を滅ぼします----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------あ~と~が~き~やった、主人公に強化フラグを立てれた。これでほどほどにアスカ君を改造するんだ。そんなことを考えるお手玉の中身です。プロローグがとうとう終わりました。作者的には思いっきり本編のつもりで書いていたんですが、読み返すとプロローグとしか思えない。とりあえず後1・2話でクロス元の原作キャラを呼びたいと思います。ここからが、本編だぜ。・・・・・・・・・・・・・本編だといいな~。