大作戦その日、教導隊全部隊による大規模な実戦訓練が行われた。話は前に戻る、ニャイトの話により彼女達が作られた施設が判明したのである。教導隊だけで内密に捜査が行われ、作戦が立てられる。教導隊だけあって、各部門のプロがその腕を活かし得意な分野で活躍する。施設の内部の見取り図、背後の組織の全容が判明し、決行の日時が決められる。当日。フェイトが、そのビルのインターホンを鳴らし相手が出た所で、逮捕の口上を読み上げる。「あなた方には、違法研究の疑いで逮捕状が出ています、速やかに投降して下さい」口上が読み終わると同時に突入部隊が建物の中になだれ込む。研究所の地下深くにある部屋にディープダイバーでセインに連れられた教導隊員が地下から制圧をしていき、地上ではドアを殴り飛ばすスバル、その脇を素早く通り抜け建物の中に入る教導隊員。すでに建物の周りは数十人の教導隊員で蟻の一匹も通させない包囲をしており、転移防止の結界も完全に張られている。それと同時に、同じく郊外にある裏組織の建物にも手入が。八神一家を頭として、第三区警備隊、そして増援として教導隊のつわもの達が50人ほど協力しての大捕り物である。最初になのはの砲撃で突破口が開けられる。昔、力入れすぎて突入隊から、敵対組織無し、建物無し、目標物無し、証拠物件無し、ついでに我々の仕事無し、と言われて始末書の山に埋もれたと言う有名な伝説がある。余談はそれとして、それと同じ時間にある大きな製薬会社の会長室で、会長とリンディ元提督が話をしていた。会長は話の途中で掛かってきた電話に慌てた様子で対応する、電話を切り此方に向いた会長に対しリンディ元提督が、決め台詞を放つ。「あら、まあ、あなたの組織が手入受けたとの電話かしら」その言葉を聞き蒼ざめる会長、そして何時の間にか入ってきた捜査官により会長の手に手錠が掛けられる。こうして、象の群れが蟻の群れを踏み潰すが如く作戦は終了する。この逮捕劇により、にゃのは達の生まれが判明する。初めは、異なる動物を掛け合わせ研究材料にするつもりが、同じかたちの容器に入っていたなのはとフェイトの遺伝子(後でクローンを作る予定だったらしい)を、間違って使い、彼女達が生まれたと判った。無事生まれてきた彼女達は人懐っこい性格であるから、研究所職員も彼女達を可愛がる。そのまま半年が過ぎたが、彼女達をこのままにして置くわけにはいかない出来事が起こり、ある時、倉庫の片隅にあったデバイスを与えて見たら起動させることが出来、性能もそれなりにありこれならと、一人で生きて行けると、置いていかれたと言う次第である。後に、にゃのは達が面会に行った時、懐かしさの余りにゃのは達が泣き声をあげるのを、その研究員が涙を流しながら聞いていたと言う話がある。それとなのは達の遺伝子に関しての情報も入る。彼女達が小学校の健康診断の時、採血したのを一部盗み出した組織が判明したのである。その組織もすぐ手入され、その取調べの中で無限書庫に勤めるアサヒと言う名の職員の、謎が判るがそれは後の話でと言う事で。現在ニャイトは教導隊偵察教育部隊に、特別配置されている。偵察部隊は、敵の情報を持ち帰る事を第一にし、高速移動を重要な手段としているわけで、ニャイトの高速機動は部隊の中でも並ぶ者が少ない。教官のほとんどがもう実戦に使っても問題は無いと太鼓判を押すレベルである。例として、ある高速機動訓練で教官がニャイトに追いつかない奴は罰として十周追加と言った途端、「罰確定だ~」との声があちこちから上がったとか。時々、ニャイトお持ち訓練(お持ち帰りではない)が開かれる、早い話がニャイトを捕まえるだけだが。ある時ある隊員がお菓子をちらつかせながらニャイトを誘った所、お菓子だけ素早く取られ、ニャイトはお菓子を食いながら逃げ切ったと言う話も伝説として残っている。