注:この作品はあくまでギャグです。
深いツッコミは入れないでください。
マジメに考証されると困ってしまいます。
ご了承ください。
うちの名前は八神はやて。
時空管理局機動六課の隊長さん……
やったはずなんやけど、朝起きて目が覚めたら凄い事になってたんや!
「起きなさい、起きなさい。私のかわいい、はやてや」
「おはよう、はやて。もう朝ですよ」
「今日はとても大切な日。はやてが王様に旅立ちの許しをいただく日だったでしょ」
「この日のためにお前を勇敢な女の子に育て上げたつもりです」
随分昔に死んだはずの母上様が何やら聞き覚えのある台詞を喋りながら起こしに来たんや!
ついついいつものノリで、
「王様って誰や」とか「育てられた覚えがありません」とか、
ツッコミいれそうになってもうたよ。
とにかく夢かどうか判断する為に、頬をつねってみたんやけど、しっかり痛い。
まさかうちが有名な『トリップ』を体験するやなんて想像もせんかったわ。
だいたいなんで今更ドラクエ3なんや!
ここは普通『逆行』ちゃうん?
そもそも勇敢な女の子ってどういう事?
うちはなのはちゃんみたいにたくましくあれへんよ?
とか色々考えてたらいつのまにか、
「では、また会おうはやてよ」
王様のお話が終わってました。
そして、たった50Gとしょぼい武器防具を渡されました。
昔も思ったけど、この王様正気なんやろか?
リインもおれへんし、『夜天の魔導書』もあれへんし……。
幸い『シュベルトクロイツ』があるからええけど。
これがなかったら流石に泣いてるで。
と、とにかく『ルイーダの店』行ってみよ。
元の世界に帰る方法も探さなあかんけど、この世界の事も放っておけへんしな。
仲間を増やして魔王バラモスとゾーマを倒すで!
と、意気込んだんやけど、ルイーダの店で早くも挫折しそうや。
っていうか、「やり直しを要求する!」と私は言いたい。
理由?それはやな……
「やあ、八神はやてくんだったかな?君もこの世界に来たのかね」
「うふふ、ドクター最高ですわ」
「まったく、なんでワシがこんな所に」
上から順に、変態ドクター、サディスト眼鏡、オジサン中将の台詞やからや!
しかも、ルイーダさん曰く、冒険者は全部出払っていてこの3人しか仲間にできへんとか……
絶対におかしいやろ?ウチなんか悪い事した?
お願いやからやりお直しさせてぇや。
っていうか、こんなメンバーでどうやって戦うんや?
ヴォルケンリッターとは言わへん。
せめて背中の危険を感じない人間を仲間にさせてください。
お願いします。
と、現実逃避しても状況は変わらず。
それどころかルイーダさんに、
「あら、あなたの知り合い?じゃあ、この人たちのツケを払って頂戴」
と、言われて有り金全部どころか、王様にもらった武器防具すら差し押さえられました。
ウチもう死にたいです。
使えない&背中&貞操の危険を感じる3人を強制的に仲間にされたはやては仕方なく冒険を開始する。
はやてに明日はあるのか?こんなんで魔王を倒せるのか?
それは神にすらわからないだろう。