場所は生徒相談室。だが今は生徒指導室ではなく、別の部屋に改築されている。そして生徒相談室の名札ははがされており、代わりに一枚のポスターが貼られていた『万事屋 銀ちゃん』「ウィ~ス。テメェ等、今日は新入りを呼んできた。といっても正社員じゃねぇ、マスコットとでも思っておけ。イジメとかやるなよ。でも昼ドラみたいになると、中年女性のファンが増えるかもな・・よしイジメてよし」「いや、どんだけッ!?。変なジャンル追加させるなよッ!。っていうか絶対そんなファン来ないからッ!」「そうですッ!、イジメもしませんからッ!。どんな人でも私は歓迎しますッ!」『元生徒相談室』、現『万事屋 銀ちゃん』の中ではH・R前なのに、あわただしかった。中にいるのは、坂田銀八、長谷川千雨、雪広あやかの三人だ。三人は絶妙な策で(どんな策かは前話参照)学園長から許可を取ることに成功し、今は万事屋を開業するために、日々準備している。「んでその新人ってどんな奴?、私達と同じクラスか?」長谷川千雨はどこからか、わからないが・・ここまで銀八が持ってきたソファに座り、ドアの前に立っている銀八に質問する。「じゃあ呼んでやるよ、ホラ入って来い。大丈夫、お姉ちゃん達イジメないって」銀八がドアを開け、外にいる新入りを手招きした。外から聞いた事のある声で「だれがイジメられるかッ!」と、銀八に叫んでいた。その時、千雨とあやかは誰が来るのか大体わかった。ドアを開け中には入ってきたのはガチャ「私だ、貴様等私の為に馬車馬のように働け、そして過労死しろ」第一声がいきなり死刑宣告をしてきた新入りは、やはりエヴァだった。それを見て千雨は「やっぱな~」と呟き、顔を手で覆い上を見た。また銀八が何処から持ってきた、立派な銀八用の事務机の上を掃除していた、あやかは掃除を止め、エヴァに近づく。「よろしくエヴァさん。ところで貴方と銀さんは変な噂がありますが、その事実を知りたいのですが?」あやかは凄みのある声でエヴァに詰め寄った。もしその噂が本当なら、自分の願いを叶える難易度が一気に上昇するからであるしかしそんなあやかを一睨みし、エヴァはフッと笑いあやかに返答した。「本当だ」「ウソです」「おいッ!」エヴァの自身満々の返答を一瞬で潰したのは、いつのまにか千雨の隣で鼻をほじって座っていた、銀八だった。それを聞いた、あやかは安心して「フフッ。ただのデマでしたか。お二人の関係はただの同居人ということですわね」「ち、ちがうッ!。私と銀時はもう、ものすっごい深い関係でッ!」「ウソです」エヴァが必死に抗議したが、またもや銀八に黙殺される。まあ事実二人は、恋人同士ではない。「銀時ッ!、何故否定するッ!。私とお前は唇を合わせた中であろうッ!」「なんですってッ!、銀さんとッ!?」「ウソやん」「っておいッ!これは本当だろッ!。ていうか、なんで関西弁なんだッ!」まあ唇を合わせたのは本当だが、銀八はそれも否定する。エヴァは銀八の胸倉を掴むが、銀八はそっぽを向きどこ吹く風だ。そんな光景をみて、あやかは笑みを浮かべ、勝ち誇った顔でエヴァを上から見下ろした。この二人、身長差が同級生だとは思えない。「フフッ。やはり、チビッ子さんの戯言ですわね」「なんだとッ!、誰がチビッ子だッ!。チューしたのは本当なんだぞッ!」「『キス』のことを『チュー』と言ってる所でチビッ子ですわねッ!。オーホッホッホッ!」「ぬおぉぉぉぉぉぉぉ!!貴様ァァァァ!!。もう許さんッ!」高笑いするあやかにエヴァはとびかかり、二人はギャーギャー言いながら、掴み合いを始めた。「おい銀八止めねえのか?。いいんちょと新人が喧嘩始めたぞ、これお前のせいじゃね?」「なんで俺のせいなんだよ、勝手に喧嘩をしてんのはコイツ等だろうが。俺は今、ジャンプを読むのを止められないから」喧嘩を眺めていた、千雨が二人を指差し、銀八に聞いたが、問題の種の銀八はそんなこと知らんという顔で、ジャンプに読みふけっていた。そんな様子の銀八に千雨はため息をつき天を仰いだ。「私一人で、こんな奴ら止められねぇよ・・」ボソッと呟き千雨はまた深いため息をついた。第七訓 日常はスクープより奇なり坂田銀八・・出身地不明。年齢不明。過去は何やっていたのかも不明。最近『万事屋』という何でも屋をやるらしいが、なぜそんなことするのか不明。親しい生徒はエヴァちゃん、千雨ちゃん、いいんちょ、茶々丸・・だが、何故仲良くなったかは不明。学園長を散々な目にしているらしいが、なぜクビにならないのか不明。ていうか、何故教師出来るのか不明。同僚のネギ先生曰く「あの人はジャンプの何もわかっていませんッ!」。いや意味不明・・。「あ~もうッ!。これじゃあ、全然記事にならないよ~」私、朝倉和美は部屋で書いていた、メモ帳を放り投げて、机の上に腕を組んで、顔をうずめた。「くそ~、この私がまったくわからない人がいるなんて~。朝倉和美、一生の不覚ッ!」そう私は報道部。調べた情報は数知れず。どんな人のプロフィールでもくまなく調べ上げる、凄腕の敏腕記者ッ!。だが・・「全然、銀八先生の情報がないッ!、ネットや口コミで調べてもわからないし、先生に取材しようとしても逃げられるし・・。もうどうすればいいのよ~」なぜ私が銀八先生の素性を知りたいのか。それは我がクラスの会話で、あるテーマになっているからだ。『銀八先生って何者?』さまざまな意見があるが・・「ただのバカよ」「ええ人よ、時々ジャンプ貸してくれるで」「目が死んでますよね」「なんで教師になったの?」「授業中のタバコは止めてくれませんかね・・」「なんで腰に木刀を携帯?」「あ、あの・・授業中寝ないで欲しいです・・」「どうでもいいです」「興味無い」「勝負アルッ!」「・・・・」これら全てを含めた結果、ダメ教師ってのはわかるけど・・私はもっとあの先生の事を知りたい。このクラスの間でささやかれている、『銀八の謎』。これを私が解明すれば、私の地位も上がるってもんよッ!だけど・・「あの人本当に何ッ!?。何で教師なのッ!?。何で天パなのッ!?。何でこの小説セリフ多いのッ!?」わからん・・混乱してきた・・私は机の上に頭をゴリゴリ押しつけながら、悩んでいた。そんな事やっていて、ふと時計を見ると「げッ!、もうこんな時間ッ!?。学校行かなきゃッ!、とりあえず今日こそ、銀八先生を徹底的に調べ上げるかッ!」私は速攻で身支度しながら、意気揚揚と吼えた。待っていろ、銀八先生・・今日こそは取材して、一面記事にして銀八先生の謎を解明してくれるわッ!ガララッ「和美さ~ん、5分だけ遅刻しちゃいましたね」「すいませ~ん、ネギ先生。ちょっと調べる事が・・」私は遅刻してしまったが、教室には着いた。ネギ先生がいるってことはH・Rの途中だよね。てことは副担任でもあり、一時間目をやる銀八先生も来ているはずなんだけど・・ガララッ「銀さ~ん、5分遅刻ですよ~」「すいませ~ん、ネギ先生。ちょっと今日のメイク迷ってて」「いや銀さんいつもやってないでしょ・・。やったとしても気持ち悪いですから・・」ああ、普通の遅刻か。この人は遅刻は日常茶飯事だし、最初からいる方がおかしいか。ガララッ「すいませんッ!ネギ先生ッ!、チビッ子に礼儀を教えていたら、遅れてしまいましたッ!」「チビッ子、チビっ子うるさいんだよッ!。私はショタコンに礼儀を教えていたッ!」「遅れてすいませ~ん、銀八先生の手伝いしてました~」少し遅れて、いいんちょとエヴァちゃんが息を荒げながら、入ってきたけど・・。あ、その後ゆら~っと千雨ちゃんも入ってきた。ていうか、いいんちょとエヴァちゃんがッ!「どうしたんですかッ!?、いいんちょさんとエヴァさんッ!。見た目ボロボロなんですけどッ!?」「「ドーナツ作りに失敗しました」」「ドーナツでそんなにボロボロになるんですかッ!?」いや、あきらかにあの二人、ひともんちゃくあったよね・・。そういえば千雨ちゃんは銀八先生の手伝いをしていたって言ってたよね?、てことはその手伝いの時に、いいんちょとエヴァちゃんが・・、う~ん銀八先生が絡むと謎の事件が多発するな・・。見た目ボロボロのいいんちょとエヴァちゃんがお互い睨み合いながら席に着いて、千雨ちゃんはいつのまにか座っていた。銀八先生は・・教室の壁にもたれて、ジャンプ読んでるッ!「銀さん、だからH・R中にジャンプはちょっと・・」「俺は読みたいときに読むんだよ。束縛なんてされないんだぜ」「それ、前に聞きましたから・・、しかも『だぜ』ってなんですか・・」ネギ先生にうとめられて、渋々ジャンプをしまう銀八先生。本当にこの人が教師できる理由を教えて欲しいわ・・。どうにかして銀八先生を逃げられないようにし、二人っきりで取材をするには・・ガタッ「銀八先生ッ!」「あん?」私はイスから立ちあがり、ジャンプをネギ先生にバレないように読んでいる、銀八先生を呼んだ。この策ならいけるかも「先生ッ!、私のオゴりで放課後に二人でファミレス行きませんかッ!?」「何ッ!?」「何ですってッ!?」私の発言に先生より先に、エヴァちゃんといいんちょが反応したんだけど・・。周りからも、ざわざわと声が・・「あれってデートの誘いだよね・・」「いいわッ!、ラブ臭がプンプンするわッ!」「何言ってんの、あんた・・」「『デート』って何アル?強いアルか!?」「中学生なら知っとこうよッ!それはッ!」この際、デートでも教師と生徒の禁断の愛でもなんとでも言うがいいッ!、全てはこの人を釣るためッ!、そして先生を記事にッ!。「お前と二人で?、オゴりで?」「そうですッ!、なんでもオゴりますよッ!」「それはいいな~、俺が時々行ってるファミレスに行きたいしな~」「でしょでしょッ!」「だが断る」「えェェェェェェ!!」簡単に釣れると思ったのに、やはり銀八という魚はとてつもなくデかい・・、私の誘いにノッてきたとみせかけて、私の糸を切った。「何でいきなり、お前そんなこといってくるの?うさんくせ~な、絶対何か企んでんだろ」「そうですわッ!きっとファミレスとかいって変なお店に連れて行って色々と・・破廉恥ですッ!」「いやお前の考えていることじゃないからね、きっと」いいんちょの暴走に、冷静にツッコむ銀八先生。やはり勘付いている・・。この人は、人の心読むのうまいんだよな~「わかりました・・では・・」こうなったらでかい魚にはでかい餌を・・「銀八先生の行き付けのファミレスの新商品の『メテオブラック・チョコパフェ』を死ぬほど食っていいですッ!」「のったァァァァァァァァァ!!!」「「決断早ッ!」」よっしゃァァァァァ!!。私の財産をすべてかけたこの餌で、銀八先生を釣り上げたッ!。ちなみにツッコんだのはエヴァちゃんといいんちょね。「すんませ~ん、『メテオブラック・チョコパフェ』くださ~い」場所は先生行きつけのファミレス。銀八先生は店員に声をかけ、目当ての物を注文する。それにしてもこんなに高いとは・・何で一個、3500円のパフェなんて存在するのッ!?。しかも一個だけじゃなくいっぱい来たしッ!。しかもなんで・・「んじゃ私は普通のカツ丼でいいや。朝倉、別にお前からオゴられようとはしてないから」なんで千雨ちゃんもいるのよォォォォォォ!!「そういえばお前なんでついてきたの?」「コイツが何か企んでいるのわかってるから、ついてきたんだよ。ど~せお前の取材目当てだろうけどな」私の心読まれてる~。何?千雨ちゃんも読心術持ってんのッ!?、それとも私って顔に出るタイプ?「あははは・・ご名答です・・」私は素直に白状・・。まあいい、高いパフェオゴってんだ、意地でも情報を手に入れるッ!「銀八先生ッ!質問が5,60個あるんですけどいいですかッ!?」「多すぎだからッ!。もう質問じゃねぇよッ!、完全暴露だよッ!。本が出来るわッ!」先生はパフェを食いながらツッコんでくる。だって先生の謎が多すぎるんだもん・・「おい銀八、こいつ一度興味持ったら、カレーの汁並にしつこいから、ここは2つか3つ答えてやれよ」「しょうがね~な、カレーの汁と墨汁の汚れは全然落ちねえんだよな。3つだけだぞ」千雨ちゃんが先生を動かしてくれたッ!、やったァァァァァァ!!。でもなんか私、悲しいのは何故・・「え~とそれじゃあ質問に入りますッ!。エヴァちゃんやいいんちょとかとよく行動している銀さんですが、学校の中で、一番一緒にいるのは千雨ちゃんですよね。なんでですか?」「ツッコミが無いと、この作品ボケで飽和しちゃうだろ。いわゆるコイツは第2の新八だ」「それ、私の存在理由ッ!?。私はただのツッコミ要員かよッ!ていうか新八って誰だよッ!」「ナイスツッコミッ!」「うるせぇッ!」なんか千雨ちゃんと先生が即興漫才始めたんだけど・・。っていうか千雨ちゃんの存在ってそういう役割なんだ・・「んじゃあと2つな」「え?あ、はい。・・じゃあ、エヴァちゃんといいんちょどっちを選びますかッ!?」「この作品の進む具合で。あと1つな」「それだけッ!?」いや結構聞きたかった質問だったのに・・。ていうか作者まだ決めてないんだ・・優柔不断にも程があるよ・・それにしてもあと1つって、先生の謎まだまだいっぱいあるんだよ。そこから1つなんて選べないし・・しかもこの感じだと多分、ちゃんと答えてくれない・・このままじゃマズイッ!、こちとら高いパフェおごってんだッ!こうなったらッ!。「急用思い出しので帰りますッ!」私は席から立ちあがり、出口へダッシュッ!「ってオイィィィィィ!金はどうすんだよッ!、俺金持ってねえんだよッ!」すいません先生。でも私のお金を生け贄に捧げても逆に謎が増えそうだし・・「先生、頑張ってッ!」「待てコラァァァァァ!!、何を頑張ればいいんだよッ!」私は先生に走りながらエールを送り、逃走。吼える先生を尻目にファミレスから脱出ッ!「は~結局情報が全然手に入らなかったな~」ファミレスから脱出し、今は人気の無い道をぶらぶらと独り言を言いながら歩いている。結局あの人の事はわからずじまい・・ていうか明日、学校行くの恐いわ・・「どうしよっかな、明日はサボろうかな~?。でも私、優等生だしサボるわけには・・」私が悩みながら下を向いていると・・ドンッ「いてえなコラッ!」「誰だテメェッ!」「よくも兄者にぶつかってきたなオラッ!」なんかパンチパーマ三人組の人達にぶつかっちゃったァァァァ!!。絶対極道の人だよッ!、親分っぽいのグラサンだし、腕に刺青あるし、舎弟っぽい人は小指無いしッ!「すいませんッ!、今人生の道の行き方を考えていまして・・」「てめえは俺にぶつかった時点で、人生の道のデッドエンドだよッ!。ヤロウ共ッ!、コイツをたたんじまえッ!」「YES 兄者ッ!」「OK 兄者ッ!」私の謝りが無駄に終わり、あっという間に私は困れたァァァァ!!。どうしよう、本当にヤバイッ!。しかもこの辺人がめったにいないから助けを呼べないッ!「ふっふっふ・・安心しろ、兄者はガキには興味がねえ、兄者の好みは熟女だッ!、しかもオバちゃんタイプのなッ!」「そうだぜッ!、兄者の初恋の相手はお母さんなんだぜッ!凄いだろッ!」「バカやろうッ!勝手に俺の性癖を言うなァァァァァ!!。ていうか普通みんな初恋の相手は、大体お母さんだろッ!」と三人で話ながらも私に近づいてくる・・。あ~私。日頃の行い悪いのかな・・「おい、そこの陰毛パーマ共」私が思わずしゃがんで、殴られるのを待っていた時、声が聞こえた。こんな人のいない所で?、しかもこの声は・・「誰だテメェはッ!」「誰が陰毛パーマだッ!、俺達はパンチパーマだッ!」「お前なんか天然パーマだろうがッ!」私は顔を上げて、パンチ三人組の足の間から、その人を見た。いつも腰に差している、木刀を肩に担ぎ、目はいつもと違い死んでいない。「うるせぇよ、陰毛族が。こちとらそいつに用があるんだよ、そいつをシメるのは俺の役目だ」銀八先生が・・銀八先生が私を助けに来てくれたッ!「このヤロォォォォォォ!!」「なめんなパンチをォォォォォォ!!」「こいつを先にやっちまえェェェェェ!!」パンチ三人組の舎弟の二人が一斉に先生に襲ってきた。いくら木刀を持っていても、極道二人を相手にするなんて・・ゴガッ!「グボッ!」「ウゲッ!」「俺の舎弟がァァァァァ!!」全然心配する必要無かった・・。木刀で、舎弟の二人が並んできた瞬間を狙って、横振りで一閃。一瞬で二人は撃沈してしまった。「ウソ・・この人こんなに強いんだ・・」私は思わず、立つのを忘れて、先生の強さに見とれていた。「おのれェェェェェ!!よくも俺の舎弟をォォォォ!!!」パンチの親分が怒りで我を忘れて、ポケットから銃を出した、ヤバイッ!、さすがにこれでは分が悪すぎるッ!「死ねボケェェェェェェ!!」「ちょッ!、先生逃げてッ!」親分が引き金を引いたので、私は叫んだ。このままじゃあ先生死んじゃうってッ!。だが先生は逆にこっちに・・「誰が死ぬかボケ」親分が撃つより早く先生は、親分を木刀の射程距離に入れ・・ゴスンッ!「う・・がぁ・・」あっという間に木刀で、親分の頭部に兜割りを決めた。そのまま親分はバタッと倒れた。「敵将、討ち取ったり~」「先生・・」私は立とうとしたのだが、腰が抜けて力が出ない・・。そんな私に、先生は私の手をつかみ立たせてくれた「このヤロウ、よくもエスケープしやがったな、あの後大変だったんだぞ、責任取れよッ!」「先生・・最後の質問いいですか?」「あん?」私は先生におんぶされて、先生の後ろ頭に疲れた調子の声で聞いてみた。「先生はどうして私を助けたんですか?」「はぁ?、目の前で自分のところのガキ助けねぇほど、俺はバカやろうじゃねえよ」先生の当たり前だという口調の答えで、私は黙りこくった。この人はこの人なりに私達クラスのこと考えているんだなぁ、最初はただのちゃらんぽらんかと思ったけど・・。でもこの人の周りには、個性的なメンバーが集まっている。「とりあえず一回ファミレスに戻るぞ、千雨に皿洗いさせてるから。早く金持っていかないとな」「えッ!、はい、どれぐらいお金かかりますかね?・・」「心配すんな、さっきの陰毛族から迷惑料として財布からお金をもらってあげた」この人、本当に先生?。やることなすこと破天荒すぎる・・。そんな人だから慕われているのかな・・。あ、そういえば「先生凄く強かったですねッ!、この事を記事にしていいですかッ!?」「答えはNOだ、記事にしたらお前の頭を陰毛パーマにするからな」「えッ!、どうしてですかッ!?先生の事すごく強いってのがわかったら、みんな先生の事を尊敬しますよッ!」私の案に先生は頑なに拒否した。どうして自分の力をクラスのみんなに隠すのだろうか・・しかし、この質問は答えてくれないのはわかった、聞くなという顔をしている。でも助けてくれたんだからなにかしらお礼はしたいんだけど・・「俺の記事じゃなくて、万事屋の宣伝とか記事やってくれる?」「え?」「やっぱ、宣伝する必要があるからなこうゆう仕事は。そうしてくれればテメェの依頼料半額にしてやるよ」万事屋の宣伝か・・なるほどそれだけでインパクトありそう。それに私・・「わかりました、面白そうですし。でも依頼料半額はいいですから」「なんでよ?、お前悩みないの?。最近のガキは、悩みばっかって聞いたんだけど?」「いや、半額の代わりに私は・・」先生に自分がやりたいことをいい、先生は頭を掻きながら、「まあいいんじゃね?、そうすれば色々と効率が良くなるかもしれねぇし」と言って了承してくれた。私のやりたいこと、それは・・「今度から一人メンバー追加な、まああくまで情報屋だがな、俺達みたいな仕事はしねぇ。エヴァよりは使える、そう言っておこう。イジメるなよ、でも女子同士のイジメ合いがあると、女子高生のファンが増えるかもな。よしイジメてよし」「お前のイジメの権限はどうでもいいんだよッ!。ていうかお前と朝倉のせいで、私はファミレスで皿洗いさせられたんだからなッ!」「私より使えるってどういうことだぁぁぁぁ!!。私だって貴様等の仕事ぐらいやってやるわッ!月一ぐらいでッ!」「エヴァさん、せめて週一にしたらどうですか・・」「だそうだ、入って良いぞ」『万事屋銀ちゃん』と書かれているポスターが貼られている部屋からさわがしい声が消え、誰が来るか待ち構えている。ドアを開けて先生が入って来いと手招きしてきた。「ど~もッ!、万事屋宣伝係、万事屋情報屋を任せられた。朝倉和美ですッ!よろしくおねがいしま~すッ!」・・・・私が中に入り元気良く自己紹介したとたん、静かになりました。そして沈黙が破れ・・「いやなんでお前なんだよッ!、銀八ッ!。お前なんで変な奴ばっかり引きこんでくるのッ!?」「千雨さん、それ自分も変な奴と認めてることになりますわよ・・。あれ?、それだと私も変ということですかッ!?」「銀時ィィィィィィ!!お前どんだけ、女をたぶらかすのだァァァァ!!」本当に濃い連中だね~。まあコレがこの人の人徳か・・私はそう思いながら、先生に向き直る「これから、よろしくッ!。銀さんッ!」「死ぬほどこき使ってやるからな、覚悟しとけよ」銀さんは髪をポリポリ掻きながら、少し笑みを浮かべた。さ~て忙しくなりそうだわ 教えて銀八先生~のコーナー「7話に突入か、ここまで来ると、ジャンプの場合生きるか死ぬかの大事な場面だよな。ということで今日はどうすれば生き残れるか考えてみるか」「いや、やけにシビアだな・・」いきなり現実的な話をする銀八に、千雨のトーンが下がる。やはり生き残るには人気が必要。その人気を獲得するにはどうすればいいのかというのが銀八のテーマだ「まあ俺が考えているのは、やはりすごいインパクト感が必要だと思うんだよ。つまり読者の記憶に残せる、強い衝撃をつけなければならない。考えてみろよ、この作品に強い個性ってのがないんだよ。たとえば、そうだな『るろうに刹那』とか見てみろよ、個性が強いだろ、話もおもしれぇしよ、だから人気高いじゃん。それにひきかえこの小説を見ろ、序盤から地雷踏んでるよ、悪い意味でインパクト出ちゃったよ」「まあ・・そうですけど・・でもこの作品だって強い個性があるはずですッ!」「ほ~言ってみろあやか、この作品の強いインパクトを」あやかの挑戦に銀八に腕を組み、あやかの返答を待った「・・え~と・・あ、学園長の毛根が伐採されたのはインパクトありまして?」「いやだわ、そんなインパクトッ!。それで生き残れるわけねえじゃんッ!」銀八の代わりに千雨がツッコむ。まあここまで学園長が被害になる作品も珍しいと思う。ジリリリリリリリリリ「おいおい、終わりの合図来ちゃったよ。やばいよ~最近は「打ち切りにしないで下さい」とか「打ち切りにしたら許さん」、「打ち切りにしたら殴る」とか色々応援も来てんだよ。この期待に応えるためにデかい花火打ち上げるんだよ」「んなこと言ってもよ・・ていうか感想恐いの混ざってるんだけどッ!」「困りましたわね・・」三人が頭を抱えて悩んでいるとガララッ「おや、銀八先生まだいたんですか・・」教室に桜咲刹那が入ってきたやいなや、銀八を見て少しイヤな顔をする。「なあ、お前さこの作品にインパクトの高いの欲しいんだけどなんかある?」「主人公が死ぬのはどうですか?」「え?」銀八の突然の質問にも刹那は即答で返事した。「『第八訓 みんなそれぞれテメーの刀を持っている』です・・ねえ、俺死んだ方がいいのかな?」「バッドエンドもありじゃね?」「ありじゃねぇぇぇぇぇ!!!俺は生きたいッ!。そんなインパクト残しても結局話が終わるだろうがァァァァ!!」千雨の提案に銀八は全否定だった。銀八先生のちょっと気になるコーナー銀八「え~『四訓の『四』はこっちの方が使った方がいいのでは?』という質問がありましたが・・・・・・・・・・・・・・この漢字がパソコンの変換で出ません、どうしたらいいでしょうか?」千雨「質問に質問で返すなァァァァァ!!」銀八「WBC見ました、やっぱりイチロー最高だわ。あそこで打つってのはやっぱスターだわ」千雨「質問じゃねえじゃんッ!WBCの感想じゃんッ!」あやか「私的には内川選手が良かったですわねッ!。バッティングも守備も最高でしたッ!」千雨「オイィィィ!!、WBCで話し進んでるよッ!いい加減にしろてめぇらッ!。ついでに私は青木選手だけどねッ!」