休日というのはいい。仕事の事を考えずに出来る、ゆったりとした一日をおくれるからだ。ということで、教師の銀八の休日は、いつもの和服に着替えて、エヴァの家で昼まで爆睡している。しかし平日でも時々、昼過ぎにこの男は起きる事がある。「『モンスターペアレント』も恐いけど、『モンスターティーチャー』のお前も恐いな・・」そんな問題教師の銀八に、エヴァは散々嫌味を言うが、馬の耳に念仏だ。今日も。休日の日曜なので、銀八は昼に起きた。この後、茶々丸が用意した昼飯を食う、そしてすぐに寝る。晩飯の時間までに起きる、また寝る。という習慣があるのだが、今日は違った。いつも通り茶々丸の作ってくれた昼飯を食べた後に、銀八は椅子から立ちあがり「ごちそうさん。じゃ、俺出かけるから、晩飯には帰ってくるわ」「ってオイッ!、何処へ行くのだ銀時ッ!」あまりの突然の外出にエヴァは驚いた。銀八は出かける準備をする。ちなみに銀八の本名は「銀時」であり、この名を使うのは生徒ではエヴァと茶々丸のみである。「何処へ行こうが勝手だろうが・・アレだよ、『万事屋』やるから色々準備しなきゃ行けないんだよ」銀八はめんどくさそうに答える。「万事屋って・・お前そんなのやるのかッ!?、こっちは全然聞いてないぞッ!」「お前に言うとめんどくさくなりそうだからよ~、悪いけど、ジジィの許可が下りるまで黙っていました」銀八はそれがどうしたという感じで、エヴァに説明する。「めんどくさいとは何だッ!、そういうことはまず私に・・、ってよくあのジジィの許可とれたな。ジジィの天敵のお前が」「それはな~・・。やっぱ説明すんのめんどいんで、回想いくわ。ホワンホワンホワワ~ン」「いや回想の音いらんだろッ!」「いや銀八、ぶっちゃけありえんじゃろ」と話しているのは学園長。通称ジジィ、もしくはエイリアンである。場所は学園長室。椅子にふんぞり返って座っており、めっさ長い白髭を揺らしながら、自分の目の前でも咥えタバコをしている銀八に、話しを続けた。「万事屋をやる許可くれってさ、お前教師のスキルも0なのに、副業やりますって。しかもこの学園の中じゃろ、それってつまり生徒から金取る気? 教師が生徒から金取るのか?」「そんなこといってもねぇ、安月給だから、副業も必要なんだよ。家賃も払わなきゃいけなくなったし、まだスクーターのローンもあるしよ、ジャンプ買いに行かなければいけないし、パチンコ行きたいし、『レッドクリフpart2』見に行かなきゃいけないんだよ」「いや後半はお前の欲望だろうがァァァァァァ!!」不純な動機で反論してくる銀八に、椅子から身を乗り出して、学園長はツッコミを入れる。「しかし、この学校の中でも悩みを持つ人はいるはずですッ!。その人から依頼がきて、こちらが解決したら、悩みも解消するし、これは生徒にとってはプラスになることじゃなくてッ!」突然学園長に異議を出したのは、学級委員の「いいんちょ」こと「雪広あやか」だ。彼女の言葉に学園長は困った顔をする。銀八みたいな無法者ならともかく、学年トップクラスの成績を持つ彼女がいうと、理にかなっていると思わず思ってしまう。「いや~あやかくん、君も万事屋賛成派?。駄目だよ~、こんな天パのいうこと聞いちゃぁ~。生徒から金取るのやっぱまずいっしょ~」「あ~もう、うっさいジジィ、オラ」ブチッあやかに反論している学園長に、突然つかつかと学園長の前に来て・・「ギャァァァァァァァァァ!!、ワシのヒゲがァァァァァァァァ!!!」あろうことか、銀八は学園長の長い白ヒゲを引っこ抜いたのだ。「あ~思いっきり引いたら、取れちまったよ。キモチワルッ!」「何、ヒゲ抜いといて、その反応ッ!?、返せッ!、ワシのチャームポイントォォォォォ!!」学園長のヒゲを抜いた銀八はいやそうに学園長のチャームポイントを握っていた。長い白ヒゲがない学園長は、なんか人間には見えない。「このヒゲが返してくれほしければ、許可を出しなさいッ!、万事屋の許可をッ!」「え、あやか君まで悪ノリッ!?、しかもワシのヒゲが人質だしッ!。すんませんッ!、マジかんべんッ!」「かんべんして欲しいなら、許可よこせ、コラ。許可くれたら、この気色悪いの返してやるよ」あやかが悪ノリし、銀八が、学園長のヒゲをゆらゆら揺らさせながら脅している。周りから見れば老人虐待の構図である。「おのれッ!、銀八ィィィィ!!。フッフッフ、いいのか銀八ッ!?、この小説に「老人虐待です」ってクレームがばんばん来ちゃうぞッ!。打ち切りになるぞッ!」「いや、もっとやれって意見ならあったな」「・・・・・・・・マジ?」銀八の発言により、学園長から笑みが消えた。「オイ、千雨こっちに来いッ!、もう見張りはいい。このジジィの毛根抜くの手伝え。あやか、お前はマユゲな。千雨は口ヒゲな。俺は後頭部に生えているヒゲ抜くわ」銀八が素早く、学園長の後ろをとり、学園長を羽交い締めにして、誰かこないように、学園長の外で見張りをしていた、長谷川千雨を呼び。あやかと千雨に学園長のチャームポイントの伐採を命じた。「いやちょっと待って、これはないってッ!。やりすぎじゃからッ!、絶対クレーム来るよ、コレッ!。せっかく軌道に乗りそうなのに、また人気落ちるよッ!。しかもお前、後頭部のヒゲって髪の毛じゃんッ!。止めてッ!、それは大切にして・・ギャァァァァァァァァ!!!」学園長室から恐ろしい、断末魔の悲鳴が聞こえた。「ってなわけで、それで許可もらったんだよ、取った毛を全部人質にしてな。ということで今のジジィは、ヅラフル装備だわ」「お前どこまでジジィをいじめるんだよッ!、一応学園長だぞッ!」銀八の回想を聞き、エヴァはツッコミを入れる。少なくともこの小説では、学園長へのいじめ率は高い。そんな銀八の鬼畜っぷりに、エヴァはやれやれと半ば呆れていた。しかし気がついたことがあり、エヴァは銀八に顔を向けた。「待て、なんでその時に長谷川千雨と雪広あやかがいたのだ?。しかもお前に荷担する方に」エヴァはあの二人の事はあまり知らないが、少なくとも銀八とは合わないタイプだと思っていた。そんなことするのはありえないだろうと感じた。「何でって、アイツ等も俺の所で、万事屋メンバーとして働くんだよ」「へ?」「最初は俺一人でやろうと思ったんだけどさ、あいつ等がやりたいっていったからよ~。まあ三人組は基本コンセプトだし」銀八の言葉にエヴァは一瞬言葉を失った。あの二人が銀時と一緒に行動しているのか?「いや待てッ!、おかしいだろッ!。なんであの二人がお前と一緒に行動しているのだッ!?。私は知らないぞッ!」エヴァは我に帰り、銀八に怒鳴った。「あ~色々あったんだよお前がいない時によ、別にいいだろうが俺がどんな奴と行動しようがよ・・。何お前?俺のお母さん?」「ふざけるなッ!」エヴァはイスから立ちあがり、机を思いっきり叩いた。それに傍にいた茶々丸が思わずビクッとするが、銀八はため息をつき、エヴァから顔を背けて、出かける準備を再開した。「お前をここに呼んだのは私だ銀時ッ!、他の奴等と行動するなら私の許可を取れッ!。それ以外は私の傍にずっといればいいのだッ!」「うるせぇな、なんでお前の許可が必要なんだよ。誰とツルもうが俺の勝手だろうが。なんでお前とずっとベッタリ一緒にいなければいいんだよ。ったく俺絶対、自立してこの家から出て行くわ。もしくは千雨の家に居座ろうかな~」エヴァも勝手だが、銀八も勝手である。これを見て茶々丸はいつもの喧嘩ではないと感じた。「もういい・・」「あん?」「もういいと言っているッ!!」エヴァは銀八を睨みつけた。声が震えている、本当に怒っているのだ。「勝手に私のもとからいなくなればいいッ!、そうだろッ!。私は悪の魔法使い・・600年以上生きる、真祖の吸血鬼だからなッ!」「!!」銀八は驚きエヴァの方にふりむいた。エヴァの正体はずっと知らなかったのだ。ただ魔法が使えるだけの、ただの中学生だと思っていたからだ。「お前はアイツと同じだ・・」銀八はエヴァの顔を見てかける言葉をなくした。エヴァは泣いていた。「見た目は違うが・・性格の悪さと、私のあつかいもそっくりだ・・。そしてお前もまた私を置いて行く・・」泣いている表情を隠さず、涙を流しながら話す。それでも銀八から目を逸らさなかった。銀八も事のヤバさに気付いたのか、エヴァに何て言おうか悩んでいた。茶々丸もどうにかしようと、オロオロとエヴァと銀八を相互に見ていた。「・・ふん・・私はもう寝る・・吸血鬼は普通、夜行性だしな・・」エヴァは涙を腕で拭き、下を向いたまま、階段を上っていった。残された銀八と茶々丸は、呆然と寂しそうなエヴァの背中を見ていた・・第六訓 「契約は計画的に、いやマジで」「やべーな・・茶々丸?、アイツって本当に吸血鬼?」銀時様は珍しく焦りの表情を浮かべてソファに座っています。出かけるのを止めたようです。銀時様と、マスターの喧嘩はよく見ますが、今回は本当に深刻かもしれません。「はい600年以上生きている、真祖の吸血鬼。『闇の福音』」、『不死の魔法使い』と呼ばれるほど恐れられた、悪の魔法使いでした」「・・マジかよ・・」私の説明に銀時様はうな垂れてしまいました。しかししばらくすると、またこちらに、気がついたかのように、こちらに振り向いて「なんでアイツ、そんな事してたのに、ここでスクールライフをエンジョイしてんだよ?おかしくね?」「マスターは『サウザンド・マスター』という伝説の魔法使いに敗北。その時に『登校地獄』という呪いをかけられて、15年間ここで中学生を繰り返しているのです」「何、その一部の人が喜びそうな地獄?」銀時様はツッコミを入れてきましたが、いつものような元気がありません。心配です。二人の中を修復しなければ、マスターと銀時様もきっと後悔しています。「銀時様はマスターにどうしたいのですか?」私の質問に銀時様は、下を向いて悩んでいました。5分くらい経ち、しばらくして顔を上げて「あ~クソ。今日は俺が悪かったよ・・、俺に非があるかもしれねぇし・・」まだ納得していない所もあるようですが、ひどい事を言ったと自覚はあるようです。「では行きましょう」「はい?」「マスターの部屋に行って謝りに行きましょう」私の言葉に銀時様は激しく動揺している様です。額から汗がぼたぼた出ています。「いやだってさ、アイツ寝てるじゃん?。寝てる奴起こしたら、もっと不機嫌になるよ」「構いません、夢の中へ入るので」「へ?」銀時様が混乱していますが、緊急事態ですし速攻で事件解決しましょう。私は倉庫に行き、とある機械を持って銀時様に見せました。形は水中メガネと言えばいいのでしょうか?「超様が一時のテンションで作った『ドリームウォッチャー』です。これを使えば夢を見ている人の、夢の世界に行く事が出来ます」「いやなんかその名前の響きどっかで聞いたことあるんだけど・・。ていうかマジで夢の中へ行くのか?・・」銀時様はまだ半信半疑のようですが、やってみればわかるでしょう。私は嫌がる銀時様の手をつかみ、無理矢理マスターの部屋に連れて行くことにした。「銀時~、ゴ主人二、ヨロシクナー」後ろから姉さんの声が聞こえます。それに銀時様は「うるせぇッ!、キャサリンみたいな喋り方のくせにッ!」と私に連れてかれながらも、悪態をついていました。マスターの部屋に入る。やはり寝ています。枕に顔をうずめているから、表情はわかりませんが、今の銀時様みたいな表情をしているのでしょう。「んでコイツ寝てるけど、それどうやって使うの?」マスターが寝ているのを確認した銀時様は、『ドリームウォッチャー』に指を差してきた。どうやら本気にしてくれたようです。「ではまず付けてください」「はいよ」銀時様に『ドリームウォッチャー』を渡し、装着させる。そして私は、もう1つあるのでそれを付ける。「そしてマスターを見ながら、フレームに付いてるボタンを押してください」「ボタン?ああコレね、ポチッとな」私もボタンを押す。その瞬間、周りが一瞬で真っ白の世界になった。「いやいや、ヤバくないッ!?、コレッ!?。ポケモンでパーティ全滅になった感じになったんだけどッ!。しかも付けてた『ドリームウォッチャー』も無くなったしよッ!」「問題ありません、ロード中みたいなものですから。夢の中では『ドリームウォッチャー』は消えた状態になります。時間がたてば、マスターの夢の中へ入れます」私は慌てている銀時様に説明をしていると、周りがピカッと光り、私と銀時様は思わず目をつぶった。そして目を開けた瞬間・・場所は砂浜でしょうか、海も見えます。これがマスターの夢の中・・そう考えていると、横で大の字で気絶している銀時様を発見「起きてください、銀時様、夢の中に入りました」「あ~入れたのか・・気持ちワリ~。っていうかここ何処よ?、んでアイツ何処だ?」「わかりません、現実の場所ではない時もありますが、ここまで鮮明に光景があるなら、マスター自身が体験した事を、夢に見ているのでしょう」私の説明に納得したようすの銀時様はしばらく海を眺めながら考えていると・・。「とりあえず、どっかに隠れるぞ、夢の中でもタイミングってのがある」「了解しました」私も了承し、銀時様と一緒に近くにあった海の家に入って、ドアの近くで待機態勢に入りました。そういえば銀時様はマスターにどう謝るのでしょう?「そういえば銀時様はどうやって・・」「おい、金髪の姉ちゃんが来たぞ。すげ~な~、何アレ、美人にも程があるだろ」私が質問をしようとした時に、銀時様は指を差して何かに気付いたようです。見るとそこには、長い金髪を揺らし、少し露出の多い服装ですが、その肌はすごく綺麗です。しかも出るところは出ています。左手に持っているのは・・チャチャゼロ?「銀時様、あれマスターですよ」「はぁッ!?、「昔は大きかった」とかそういう設定ッ!?。それともアイツの妄想が夢の中で具現化したのかッ!?」「いえ幻術です。マスターは敵に威圧感を与えるために体を大きくさせて、敵と戦っていたのでようです。」銀時様が「サギだろそれ・・」と呟いて、大人マスターを見ている。しかしマスターがあの状態だというと敵と戦うようですが、まだだれもいません。どうやら大人マスターは来るべき敵を待っているようです。しばらくすると、フードを被った男がやってきた。杖を持っているという事は魔法使いですね。しかもあの杖は・・「来たかッ!、サウザンド・マスターッ!」大人マスターがその男に向かって叫ぶ。相手がサウザンド・マスターということは・・「貴様が言った待ち合わせ時間に来たのに、お前が遅刻するとは何事だッ!」「ワリィ、トイレ行ってたわ。お前よりそっちの方を優先したわ」「なんだとぉぉぉぉぉぉぉ!!!」遅刻してきたサウザンド・マスターは全く悪びれもしない調子なので、思わず大人マスターもキレている様子です。「何だッ!、『大』の方だったのかッ!?」「ヒーローが『大』なんてするわけねぇだろうが、『糖』の方だ」「糖尿に侵された、ヒーローなんぞ聞いたことないわぁぁぁぁぁぁ!!」大人マスターは激しいツッコミをいれます。ていうかこの二人のやりとり最近みた感じがします。「まあいいッ!、今度こそお前を倒して私のモノにしてやるッ!、行くぞッ!」大人マスターはチャチャゼロと共に、サウザンド・マスターに一気に距離を詰めてきた。2対1で不利なはずなのに、サウザンド・マスターは余裕がある感じなのはなぜでしょう?そんなこと考えていると、サウザンド・マスターが杖で砂をズボッと突つくと・・ドパーン大人マスターが突然落ちました。「ってオイ何じゃこりゃあッ!?」「落トシ穴ダ、ゴ主人」「見ればわかるわッ!」どうやら、大人マスター、いえもう幻術が解けて、子供に戻ってますね。マスターは落とし穴に落ちたようですね。落ちた穴の中は深い水になっていて、泳げないマスターとチャチャゼロはアプアプと溺れています。「はいニンニクとネギ追加~」「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!、私の苦手なニンニクとネギッ!、止めろぉぉぉぉぉ!!」落とし穴の中で溺れているマスターに、弱点のニンニクとネギを大量に放り投げている。サウザンド・マスター・・どう見えても英雄には見えませんね・・「ひ、卑怯者ッ!、お前は魔法使いだろッ!、魔法使いなら魔法で勝負しろッ!」「やなこった、俺は魔法は5,6個しか覚えてねぇもん。魔法学校も中退だ、恐れ入ったかコラ。いや~お前がここに来る前に落とし穴ほっといて正解だったわ~」これが英雄といわれた伝説の魔法使い・・やることなすこと、私の隣で眺めている人とそっくりです。そんな事考えていると、サウザンド・マスターがフードを脱いだ。茶髪に少し黒が混じった。二枚目の好青年という感じだがやることは鬼畜ですね。しかしその顔をみた銀時様が驚きの声を上げました。「ネギッ!?いや似てるだけか?」「サウザンド・マスターの本名は『ナギ・スプリングフィールド』。ネギ先生の父親です」「マジかッ!?、あいつも大人になったらあんな奴になるのかな~」「ということは、ネギ先生が銀時様みたいになるということですね」私が銀時様にそういうと「何で俺?」って感じでこちらを向いてくる。ネギ先生の父親と性格が似ている自覚がないようですね。それにしてもどのタイミングでマスターに会いましょうか・・少なくともこのタイミングは・・「すんませ~ん、そこのガキに用があるんで、ちょっと渡してくれませんか~?」いつのまにか銀時様がサウザンド・マスターに歩み寄っていた。タイミングここですか?、正に予想外です・・「ん、だれアンタ?エヴァの知り合いか?、こっち取り組み中なんで後で」「いやもういいから、夢の中の存在のクセに、俺の邪魔すんな、こいつと色々話さなきゃいけないから」んだとコラッ。やんのかコラッ。何その髪?、天パか?、銀髪天パか?。うるせぇよ、茶色か黒どっちかにしろ、わかりずらいんだよ、その髪型。ああん?目が死んでるくせに俺に文句言うのか?。いいんだよ、いざという時にきらめくから、こちとらお前の息子の世話してんだ、ありがたく思えや。いや俺、息子いないし、下半身の息子ならいるけどね。てめぇの汚ねぇ息子なんざ世話するかボケッサウザンド・マスターと銀時様が喧嘩を始めました。お互いメンチ切りあって、目から火花飛び散るほど、接近しています。私はとりあえず似たもの同士の喧嘩をほっといて、マスターの所にいきましょう。「こいよッ!、拳で決着だコラッ!」「のぞむところだよッ!、お前なんて一発で落としてやるよコラッ!」サウザンド・マスターの挑戦を受けて立つ銀時様はもう無視しましょう・・「マスター元気ですか?」「茶々丸かッ!?なんでここにッ!?、夢の中なのにお前から私の魔力を感じる・・もしや、私の夢の中へ入ってきたのかッ!?、っていうかとりあえず助けろォォォォォ!!」私は落とし穴に落ちている、マスターの手を引っ張り上げた。チャチャゼロはほっときます、夢の中なので大丈夫でしょう。しかしマスターも夢の中とはいえ、苦しかったらしい、しばらくゼイゼイと息をはいていました。「マスター、銀時様もこちらに・・」「なんだとッ!、アイツがかッ!?、何しに来たッ!?」「謝りに来ました。自分に非があったと」「・・ふん・・」落ち着きを取り戻した、マスターに銀時様の事を言いましたが、やはり怒っているようです。「でアイツはどこにいるのだ?」「はい、あそこでサウザンド・マスターと殴り合いをしています」「私の夢の中でなにやってんだぁぁぁぁぁぁ!!」私が指差した方向には、拳で殴り合いをしている。サウザンド・マスターと銀時様がいました。やはり似ている者同士だと、仲が悪いようです。「貴様等ァァァァァァ!!、わたしをほっといて何やっているッ!。二人とも本来は私に用があるんだろうがッ!」「「ちょっと黙っとけコラッ!、コイツぶっ飛ばすんだよッ!」」「あ・・ごめんなさい・・」二人の剣幕に思わず、自分が謝罪してしまう、マスター。銀時様は何しに来たのでしょうか・・ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴこの音は・・「銀時様、そろそろマスターが目を覚ますようです。正確に言うと47秒です」「死ねコラァァァァァァァァ!!」「お前が死ねェェェェェェェ!!」私の言葉が聞こえないようです。まだ銀時様は喧嘩中のようですね・・。しかも夢の中なので痛みがないので、ずっと殴り合いが続きそうです。「おい、銀時ッ!私はそろそろ起きるぞッ!。さっさと私の夢から出ろッ!」マスターが怒鳴ったら、ようやく喧嘩を止めました。「しょうがねえな・・よし茶々丸帰るぞ。テメー今度会ったらぜってーぶっ飛ばすからなコラッ」「いつでもかかってこいよ、お前なんか一捻りだコラッ」銀時様と、サウザンド・マスターがまだ悪態をつきあっていました。そしてまた目の前が真っ白に・・「帰って来れたのか・・ったくあのヤロウ・・」「私達は何しに言ったのでしょうか?」「それはこっちが聞きたいわッ!」場所がマスターの部屋に戻りました。銀時様と私は起き上がり、マスターはベッドの上で仁王立ちしていました。「貴様等ッ!、私の夢の中によく入ってきたなッ!。今度という今度は許さんッ!、ミンチにしてやろうかッ!」「いや~お前に謝りに行こうかと思ったんだけどさ、なんか反りが合わない奴に会って~、とりあえず決着つけて、お前に謝ろうと思ってさ~」「私の夢の中で決着つけるってどんな戦いだァァァァァァ!!」マスターの激昂にあっても、銀時様の口数は減りませんね・・「夢で見たとおり、私は吸血鬼だ、人もいっぱい殺している。『闇の福音』と呼ばれ恐れられていたこともある・・。そんな私が気味が悪いならさっさとここから出ていっていい・・」うつむいて、トーンの下がった声を出すマスター。本当は出ていって欲しくないはずですが・・・「別にお前が吸血鬼だとか、悪い奴でしたとかどうでもいいんだけど?」「な、なんだと!?」「俺のいた世界では、天人っていう、まあ宇宙人がごろごろいるんだよ。吸血鬼って言われても、もっと奇妙なの知ってるわ、それに俺は天人と侍の戦争に参加してたしな。そこで大量に生きてる奴等を殺してきた」銀時様はどこか寂しそうな目で窓から、空を眺めていた。昔の事に思いをはせているのでしょうか。それを聞いていたマスターも何処か寂しげな表情をしていた。「だからテメェがなんだろうが俺は別に関係ねぇ。お前はお前だし、俺から見れば、やかましいけど、ほっとけね~中学生のガキとしか思ってねえよ。」「何がやかましいガキだッ!、お前は・・全く・・」マスターは銀時様の話しを聞いて、黙ってしまいました。それを見た銀時様がマスターに近づいて「オメーを傷つけたのは謝るわ、お前、俺が謝る事なんてめったにねえんだぞ。まあお前と一緒の時間を作っていくからよ」「だったら・・・」「ん?」「私と一緒に生きていく誠意を示せ・・・」「誠意・・?」「そこに座れ・・届かない・・」銀時様は首を傾げましたが、マスターの言うとおりその場に座りました。するとマスターが近づき、銀時様の顔にに自分の顔を近づけました。「これが・・・お前と私二人一緒に生きる誓いだ」「いや何? ていうかお前顔近いし何を・・・!!!!!!」二人は互いの唇を重ねました。銀時様がすぐに離れようとしますが、マスターがいつのまにか抱きついていて、放そうとしません。しばらくしてようやくマスターが銀時様から離れました。銀時様の顔には生気がなく、ぐったりして、反対にマスターは顔を真っ赤にして息を荒くなっています。「テメェェェェェェェェ!! ふざけんなァァァァァァァ!! 何俺の唇奪ってんのッ!? 何が誠意だッ! ガキのくせにませた事してんじゃねえよッ! やばいよ~子供に唇奪われたァァァァ!!」「う、うるさいッ! これで許してやるんだから文句を言うなッ! 私だって、男とこんなことするの初めてだわッ!、私のファーストを上げたんだから少しは喜べッ!」銀時様がマスターの胸倉を掴んだままケンカを始めましたがこれでようやく二人のわだかまりは解消しました、これで私も一安心です・・・「銀時~学校に行くぞ~スクーターを出せ~」「お前何処の殿様?、ちょっと待ってろ、ったく落ち着いてジャンプも読めねえ」休日が終わり、平日になりマスターと銀時様は一緒に行くためにスクーターを用意していました。私は歩いて行きます、二人の邪魔はしたくないので。「あ~あ、昨日は誰かのせいで万事屋の準備出来なかったから、今日、放課後居残りじゃん俺・・」「私が手伝ってやるさ。長谷川千雨や雪広あやかより出来るぞ私はッ!」「はいはい、期待していないから。お前に頼むなら、茶々丸に頼むわ」「なんだとぉぉぉぉぉぉぉ!!」二人でスクーターに乗りながらいつものやりとりをする二人。マスターは銀時様といるのが一番嬉しそうです。思わず私は少し微笑む。それに気付いた不思議そうな顔でこちらを向いた「茶々丸、お前最近おかしくないか?なんか銀時が来てから、感情性が豊かになったというか・・」「マスターが変わったからじゃないですか?」「うん?」マスターは「そうか?」っと考えていましたが、銀時様がエンジンをつけた瞬間。銀時様の腰に抱きつき、いつでも行ける準備の態勢に入りました。「じゃあ、学校でな。たまにはお前も乗せてってやるよ茶々丸」「ほう、貴様、私の前で茶々丸を口説くか、許さんッ!」「いや、なんでそうなるの?」そんな会話をしながら二人はスクーターで走って行きました。今日もマスターは楽しそうです 教えて銀八先生~のコーナー「はいどうもッ!、6話に来たけどさッ!、今とんでもないことが起きてるんだよッ!」「めずらしく、このコーナーでテンション高いな・・何かあったのか?」ものすごいテンションを上げている銀八にエヴァはちょっと引き気味だ。ついでに千雨とあやかはいません。今日は無理矢理、エヴァに帰されました「いや~、前の回が終わった後さ~、いっぱい感想が来てたんだよ。いきなり感想が増えていて作者もびっくりしてよ~「しまった~、やっぱシリアス物なんて俺には無理だったんだ~。クレームの嵐だよきっと~、打ち切り決定やん」っと思いながら感想を見てみたら、お前ビックリだよッ!応援のメッセージを一杯いただきましたッ!」「ほう・・作者のマイナス思考は置いといて、なんでそんなに前の回が人気あったのだ?」銀八のハイテンションに引いていたエヴァだったが、1つ気になる点があった。その質問に銀八は頭をかきむしりながら答える「お前の出番なかったからじゃね?」「へ?」「じゃあ、今回駄目じゃん、お前の出番多いし、しかも最長記録の17P使っちまったよ、お前の出番あるのに、いまだに打ち切りの危機があるな、お前の出番によって」「なんだとォォォォォォォ!!私の出番が多いと人気がダウンするってどういうことだァァァァァァ!!」ジリリリリリリリリリリリ!!「はい、終了の合図が来たし帰るか」「待てェェェェェェ!私の話を聞けェェェェェ!!」ガララッ「朝倉和美で~す、銀八先生、今回こそ取材を・・」ドアを開けて教室に敏腕記者の朝倉和美がはいって来た瞬間。銀八はエヴァを掴み、窓から飛んで逃げ出した。その瞬間わずか3秒。「放せぇぇぇぇぇぇ!!まだ私の話は終わってないぞぉぉぉぉ!!!」和美は教室に残され、窓の外からわすかにエヴァの声が聞こえるだけである。「あ~あ、また逃げられちった・・。逃げ足が速いんだよな~先生は」和美はがっくりし、ため息をつき髪をかきあげた。「次回『日常はスクープより奇なり』です。よろしくお願いしま~す。そして応援メッセージをくれた方達、本当にありがとうございましたッ!」一人ぼっちになってもとりあえず次回予告と、応援してくれた方達へのお礼を忘れない和美であった。銀八先生のちょっと気になるコーナー銀八「あ~どうもここでマル秘情報です、実は~この話で俺とエヴァが仮契約するシーンがあったんだけど~あまりにも強力すぎると読者の声が多かったので編集で削除されました、ということで読者の諸君、後先考えずに話を書いちゃ駄目だからな、じゃないとこれ書いてる作者みたいに編集作業に見舞われるからな」千雨「それは小説書いてる人しかわからねえ事じゃねえか・・・」