万事屋グループはリーダー坂田銀時のふとした思いつきによってあるイベントをやる事を決めていた。「万事屋の連中でバーベーキューでもするか」「なんで?」「たまにはそういうのもいいだろ基本暇だしな俺等、何お前イヤなの千雨?」「いやまあ別にいいけどよ・・・・・・」「はい決定」彼の一言を気にメンバーは打ち合わせを何度も行っていき、そしてついにその日が来た。修学旅行の前日の夕方という色々と行事の為の準備が必要なのにも関わらず、銀時は万事屋メンバーの4人のうち2人を連れて、ある場所に来ていた「大丈夫だって」「大丈夫じゃねえだろ」「以外に合うって」「合わねえだろ」「結構イケるって」「イケねえだろ」麻帆良市内にあるデパートの地下一階・食品売り場にて。いつもの着物を着飾っている銀時と私服姿の長谷川千雨がある物を眺めながら相談していた。「だってお前なんでバーベキューやるのにマシュマロも一緒に焼くんだよ、意味わかんねえよ」「いや~案外肉とマッチするかもしれねえよ? 普段会った事の無い奴といきなり会うと結構イイ奴なんだと気づく時があるだろ?」千雨がしかめっ面で右手に持っているのは商品棚から出したマシュマロが入ってる袋、どうやら銀時が取れと命じた様だが彼の甘党好きにさすがの千雨も少々呆れている「しねえよコイツ等の場合出会った瞬間間違いなく喧嘩するだろ、マシュマロの方なんか肉と出会った瞬間ラリアットかましそうじゃねえか、メチャクチャ攻めに入りそうじゃねえか」「そういう殴り合いの果てに新たな友情が育まれていくんだよ、ほらカゴに入れろ」「絶対お前しか食わねえと思うんだけど・・・・・・」躊躇しながら千雨は仕方なく銀時が持っている買い物カゴにマシュマロの袋を入れると、銀時は同時にある物を思い出した「そういや野菜とか買わねえとな」「野菜? まあ必要だな確かに」「最近チビの奴野菜食わねえから栄養のバランスが悪過ぎるんだよ、野菜売り場に行くぞ」「糖分で栄養バランスが跡形も無く崩壊しているお前にそんな事言われても説得力ねえつーの、野菜を買うにしてもエヴァの奴ちゃんと野菜食うのか?」人の事を言えるわけがない銀時に千雨が呆れ顔でツッコミながら質問すると、彼はすぐに彼女のいる後ろへ振り返ってしかめっ面を見せる。「食わねえに決まってんだろあの豆っ娘が、俺が無理矢理アイツの口の中に突っ込む」「だよな、見た目からして好き嫌い激しそうだし」「別にあいつの事心配してるわけじゃねえけど、せめてピーマンの一つや二つ食えねえのかねぇ?」「・・・・・・アイツ本当に私達よりずっと長生きなのか?」「最近年齢詐称なんじゃねえかって思えてきてんだよな、本当は小学生ぐらいなんじゃねえかあいつ?」二人でとある生徒の実年齢に疑問を覚えてきた頃、そんな二人にバタバタと駆け寄ってくる足音が「銀さ~ん、はいお肉ッ!」「帰って来たか、ちゃんと高い肉にしたのか? 俺の金じゃなくてチビの金なんだからなるべくイイもん買えよ」「バッチリッ! その点は抜かりなくッ!」千雨同様私服姿の朝倉和美が銀時に敬礼の仕種をする。受け取った肉を銀時は確認しながら買い物カゴに入れていると、彼の後ろではすぐに和美が千雨の方に話しかけていた。「千雨ちゃんってそんな肌出す服持ってたんだ」「何だよ、私が着てて悪いのかよ」「いや~気合い入ってるな~と思って」「そういうわけじゃねえよッ!」ノースリーブの水色のシャツとオレンジのショートパンツという千雨ににしては珍しい服装。和美は必死に否定する彼女の姿に「ふ~ん」とニヤニヤ笑いを浮かべながらうんうんと頷く。「大丈夫、いいんちょやエヴァちゃんにも負けないよ千雨ちゃんは」「私がいつあの二人と勝負したんだよ・・・・・・」「銀さん、千雨ちゃんの服装どう思う?」「はッ!?」突然銀時の方に向いて彼に話しかける和美に千雨はふと動揺の表情を浮かべる。彼女が焦っているのも束の間、銀時がいつものだるそうな表情でこちらに振り返った「何? なんか言った?」「だから千雨ちゃんの服装どうって聞いてるの」「あ~? どうって言われても・・・・・」「ジ、ジロジロ見るなよ・・・・・・」ジーッとこっちを見ている銀時に千雨は思わず顔を少し赤らめて顔をそむける。しばらくして銀時がめんどくさそうに「いいんじゃねぇ?」「え?」「本当ッ!?」「俺は女のファッションとか興味ねえからわかんねえけど、別に悪かぁねえよ」「おおッ! 良かったね千雨ちゃんッ! 銀さんに褒められたよッ!」「痛ッ! 何一人でテンション上がってんだよッ!」バンバンと背中を叩いてくる和美に千雨がまだ顔を赤くしたまま叫んで、銀時はそんな二人をみながら頭に「?」を付けて眉間にしわを寄せて首を傾げていた「何かイイ事でもあったのかお前等?」第三十四訓 一生隣で笑ってくれる奴等がいる事こそ最高の幸せ銀時が千雨と和美を連れて食料を調達している頃、エヴァの家の前の敷地内で万事屋メンバーの一人の雪広あやかがせっせとバーベーキューの準備を始めていた。「エヴァさん、火が上手く点かないんですけどどうしたらいいんですか?」「私と銀時の愛なら既に燃え上がってるぞ」「そのまま燃え尽きて灰になって下さい」家へ昇る為にある階段の一番下で足を組みながら、バーベーキューの準備しているあやかを手伝わずにただ眺めているだけの少女が一人。銀時の同居人で参加者の一人でもあるエヴァにあやかはジト目で睨む。「あなたも何かしたらどうですか? さっきからずっと見てるだけで少しは手を動かして下さい」「フン、バーベーキューの準備なんぞ貴様みたいな小娘にちょうどお似合いだ」「オホホホ、私より全てが小さいあなたみたいな人に言われても全然説得力ありませんわね」「デカイだけが取り柄の貴様が何を言う、私は600年以上生きてる不死の吸血鬼だぞ」「そんなに生きてる割には精神面は小学生並ですわよね、銀さんがよく言っていますわ「あいつは未だに好き嫌いが激しいガキだ」って」「なんだとッ!」あやかの挑発にさっきまで余裕気だったエヴァが思わぬ一言につい立ち上がる。「本当に銀時がそんな事言ってたのかッ!?」「銀さんが大体エヴァさんの話する時は9割はあなたの愚痴です」「嘘つけッ! 私とあいつは同じ布団で寝るほどの仲なんだぞッ!」「あなたの方が嘘八百じゃないですか、あなた見たいな子供と銀さんが寝るわけないでしょ?」「ほう、言ったな貴様・・・・・・おい茶々丸ッ!」完全に信じ切っていないあやかに向かってニヤリと笑った後、後ろに振り返り家の中でバーベーキューに必要な物を準備していた自分の従者の茶々丸を呼ぶ。しばらくして家のドアがガチャッと開いた「お呼びですかマスター」「私と銀時が一緒に寝ている証拠を持ってこいッ!」「かしこまりました」エヴァの命令に茶々丸はすぐさま行動を起こして、再び家の中へと戻って行った。「フッフッフ、本当かどうかみせてやろうでは無いか・・・・・・」「持ってきましたけどこれでいいですか?」「よし、これを開いてその目に焼き付けておけ」「何ですかそれ? アルバム?」すぐに家から出てきた茶々丸が持っていたのはよくあるA4サイズの写真屋で貰えるようなアルバム。それを受けとったエヴァは笑みを浮かべながらあやかの所まで歩いて行って渡す。不審な表情でアルバムを受け取ったあやかはとりあえずそれを開けてみる事にした「まさか銀さんがあなたなんかと・・・・・・えッ!?」アルバムを開けてみると彼女の表情は一変する。見るとそこには銀時の腕や腰に抱きついてるエヴァが同じ布団で寝ている姿を撮った写真が何枚もあるではないか。「どうだ凄いだろ、ここ最近はずっと私とあいつは同じ布団で寝てるんだぞ」「ご、合成かなんかじゃないんですかッ!?」「まだ現実に直視できないのか雪広あやか、それは正真正銘のなんの細工も無い事実のみを映し出した写真だ」「全て私が撮りました、マスターがどうしても撮ってくれってしつこいので」「そんな・・・・・・」「これでわかったろッ! 私は貴様なんかと格が違うんだよ格がッ!」両手を組んで勝ち誇った顔をしているエヴァにあやかは何も言えずに、ただショックで呆然としながらアルバムをめくっていると、ふと彼女はある違和感に気付いた。よくみるとエヴァに抱きつかれて寝ている銀時の表情が悪夢でも見てるような表情で辛そうにしている「・・・・・・何でこんなに銀さんメチャクチャしんどそうな顔してんですか?」「恐らくマスターと一緒に寝ているので悪い夢でも見ているのではないかと」「おい茶々丸それどういう意味だッ!」「元々その写真はマスターが銀時様が寝ている隙に、こっそり布団の中に潜り込んで一緒に寝ている所を撮った写真でして」「コラッ! よ、余計な事言うなッ!」「あ~なるほど、直接銀さんに一緒に寝てくれって言っても聞いてくれないので、仕方なくこうやってコソコソと」「おっしゃる通りです」「うぐ・・・・・・」茶々丸のおかげで写真の全貌を知ったあやかはさっきとは一転して哀れむような目でエヴァを見る。バレてしまったエヴァは何も言えずにそのままうつむいて黙り込んでしまった。「ま、こんな事だろうと思いましたわ、銀さんがあなたみたいなチビっ子にその気があるわけないし」「好きで小さいわけじゃない・・・・・・私だって大きかったら・・・・・・」気にしてる点を思いっきり突かれブツブツと言い訳するエヴァの姿にあやかはやれやれとため息をつく。「あなたって本当に子供ですわねぇ」「ぐッ! 言ったな貴様ッ!」「これ返しますわね、必死に頑張っているのはわかりましたので」「うるさいデカ乳がッ! そんな服で銀時を誘惑しようと頑張ってる貴様の方がよっぽど必死に見えるわッ!!」「べ、別にこの服はそんな下心があって着てるわけではありませんッ!」 エヴァにアルバムを返したと同時に自分の着ている私服装にイチャモンをつけられ、あやかはほんのり頬を赤く染めながら激しく否定する。あやかの服装は純白のワンピースというなんともシンプルな服装なのだが、彼女の持つ大きな胸元が強調されている為、異性なら目のやり場に困る格好だ。「そんなに自分の乳を銀時に見て欲しいか雪広あやかッ!? デカ乳はデカ乳なりに大変なんだなぁッ!」「そういうわけじゃありませんッ! 私は普通の人より少し成長しているだけですから自然にこうなってしまうんですのッ!」「嘘つけぃッ! 絶対銀時を誘惑する為だろッ! わかるんだよ貴様の体から男を誘うフェロモン臭がプンプンとッ!」「男って・・・・・・!! 私は銀さん以外の男の人に好意を求められるなんてこれっぽっちも思ってませんわッ!」「ほらついに本性を言ったな貴様ッ! やっぱりその乳見せワンピースは銀時の為だったんだなッ!」「しまった・・・・・・!! ついこんな人の口車に乗せられて・・・・・・ていうかそのネーミング止めて下さい・・・・・・」「フハハハハッ! やはりそれが貴様の目的かッ!」思わず口を滑らしてしまった事に深く後悔するあやかをよそに、彼女に向かって両手を腰にあてながら高笑いするエヴァ。恥ずかしそうに体を縮ませているあやかはポツポツと彼女に向かってつぶやく「だって千鶴さんがこういう服の方が男の人、銀さんが喜ぶって・・・・・・」「貴様は普通の人より胸がデカイぐらいしか長所が無いからなぁ・・・・・・そこでしか勝負出来ないもんなぁ貴様は」「ミニ乳だし性格も悪くて長所が何一つ無いあなたがそれ言えますか?」「貴様まだ言うか・・・・・・!! そろそろ私も本気で怒るぞッ!?」「別にいいですけど? あなたが怒っても全然怖くないですし?」「うがぁぁぁぁぁぁ!! 最近『攘夷組編』やら『江戸編』やらで貴様とは勝負する機会がなかったが、どうやらここで貴様と決着をつけねばならぬようだなッ!」「いいですわね・・・・・・!! 私もちょうど最終章が始まる前にあなたとは色々と済ませなきゃいけない事があると思っていたので・・・・・・!!」両者顔を思いっきり近づけて目から火花を飛び散らしながらエヴァとあやかが睨み合っていると、さっきからずっと二人を見物していた茶々丸がふとある一行がこちらに近づいて来ているのが見えた。「マスター、帰ってきましたよ」「何だ茶々丸、今こっちは忙しいんだ・・・・・・! この女のオールデリートを終わらしてから話を聞いてやる・・・・・・!」「いえその前に・・・・・・」「お~い、お前等またケンカしてんのか?」「銀時ッ!」「銀さんッ!」ふいによく聞く声に呼ばれて、メンチを切り合っていたエヴァとあやかが咄嗟にそちらに見ると、そこにいたのはビニール袋を両手に持ってしかめっ面をした銀時の姿がどうやら先ほど買い物から戻ってきたらしい「本当会ったら毎回それだよな、飽きねえよな~お前等」「・・・・・・どうせ根本の原因はお前だと思うけどな」「天然のジゴロは罪だね・・・・・・」呆れたように髪をボリボリと掻く銀時の姿に後ろに立っていた千雨と和美は何言っているのだと小言を言う。この男、恋愛に関してはかなりの鈍感である「とりあえずお前等ケンカはいいけどよ、バーベキューの準備とか出来て・・・・・・コンロに火も点いてねえじゃねえか・・・・・」「それより銀時ッ! 雪広あやかの服装を見てどう思うのだッ!?」「ちょ、ちょっとエヴァさんッ!」「これで二回目なんですけど、流行ってるんですかその質問?」グイグイと背中から恥ずかしがっているあやかを押し出してくるエヴァに銀時は疲れた調子で口を開いた後、とりあえずあやかの方に目を移す。だが一番目に映った場所に銀時の頬は引きつらせる、服装よりかなり目立った場所があるのだ「お前・・・・・・制服だからそこまでわかんなかったけど、そんなに大きかったの・・・・・・?」「え、えと・・・・・・」「お前とか和美もそうだけど、最近のガキは何でそんなに発育がいいんだかねぇ」「す、すみません・・・・・・」「そこ謝る所じゃねえから、お前このチビに少し分けてくんねえか? コイツ胸が小さいのチビのクセにやたら気にするから」「余計なおせわだバカ者ッ!」あやかの胸の谷間を見た銀時はなるべく目をそっちに映さないようにそらして、エヴァの方に指さす。ここまで二人のスタイルに差があるにも関わらず同じ学年というのがなんとも悲惨な現実だ。「よくよく考えればこの中で一番まともなのって千雨ぐらいだろうな」「・・・・・・は?」突然銀時に話しを振られた千雨は戸惑いの表情を見せている中、メンバーの視点が一気に彼女の胸に注目される。「確かに大きくもなく小さくもなく普通ですわね」「見た目だけじゃなく胸まで地味だな、地味乳とでも言うべきか」「違うよどっちかというと千雨ちゃんは美乳だよッ!」「まあ確かに見た感じ綺麗な形をしてますわね」「私から見れば中途半端だがな」「薄っぺらいあなたよりはマシです」「っておいッ! 私の胸で盛り上がってんじゃねえッ!」自分の部位の所で何か熱くなっている三人に千雨が身を前に出して叫んでいると、メンバーが話している隙にエヴァのアルバムを家に戻しに行っていた茶々丸がバーベーキューに必要な物を持って家から出てきた。「銀時様、バーベーキューに使う網と串を持ってきました」「ご苦労さん、やっぱコンロに火も点けられねえガキ共よりお前の方が役に立つわ」バーベーキューに必要な物を受け取って茶々丸を褒めている銀時を見て、咄嗟にあやかは彼に向かって弁解する「ちょっと待って下さい銀さんッ! 私だってこの人の邪魔が無ければコンロに火を付けるぐらい出来ましたわッ!」「どこの口がほざくんだ、小一時間コンロの中の薪に向かって火を点けようとしていたお前は見ていて哀れで仕方無かったぞ」「あう・・・・・・」彼女の言い訳も虚しく傍で聞いていたエヴァにあっという間に潰されてしまい、げんなりとうなだれるあやかが必死に火を点けようと悪戦苦闘していたのをエヴァはずっと見ていた。無論手伝いをする気なんかこれっぽっちも無い「だ、だってライターの火が弱すぎて薪に火を点けようにもすぐ消えちゃって・・・・・・」「いいんちょあれはね、ライターだけじゃ火の勢いが弱いからティッシュや新聞紙とか、着火剤とかを入れてからじゃないと火は点かないんだよ・・・・・・」「そんな・・・・・・・薪や炭だけでは燃えないんですか・・・・・・?」苦笑しながら説明する和美にすがるような表情であやかがもう一度聞き直すと、そんな彼女に銀時と千雨がハァ~とため息をつく。「点くわけねえだろうが、ま、バーベーキューもロクにやった事も無いお嬢様にはわかんねえか」「お前って変な所でアホだったりするよな、一般常識が足りないっていうか・・・・・・」「すみません・・・・・・」こちらに向かってしゅんとしながら謝ってくるあやかだが、別に今に始まった事でも無いので銀時と千雨は気にする様子はなかった。「とりあえずコンロに火点けようぜ、茶々丸お前は野菜と肉切っててくれや、火は俺が点ける」「了解しました」茶々丸にバーベーキュー用の材料を渡して命じた後、銀時はコンロに近づいて中に何を入れるか考える。「何か燃やせる物・・・・・・よしチビ、新聞紙持ってこい」「読売か? 朝日か? 産経か?」「今日は読売を燃やしたい気分だ」「どういう意味だそれッ!?」エヴァとの会話で千雨にツッコまれた後、銀時はエヴァが家から新聞紙を持ってくるまでコンロの上に網を置くなど準備をする。彼自身もあまりバーベーキューの経験は無いが基礎ぐらいは大体頭の中に入っているので準備するペースは早い「俺みたいに器用な男は結婚しなくても全然困らねえんだよな」「お前って全部一人でやっちまうもんな」「お前等が俺に任せてばっかだからだろうが、少しは役に立てよ、お前ツッコミ以外取り柄あんのか?」「ツッコミだけを人の特徴にすんの止めてくんないッ!?」「でも銀さん、千雨ちゃんがいないとこの世界はボケで飽和しちゃうよ?」「そういえばそうだな、悪かった、これからもどんどんツッコんでくれ」「私のマイライフずっとこの調子かよッ!」銀時と和美に諭されて千雨が自分の存在意義に疑問を持っていると、銀時は懐かしむように天を仰いだ「いいか千雨、俺が江戸にいた頃に万事屋には新八と言う江戸一番のツッコミがいて・・・・・・」「新八はもういいっちゅうねんッ! ずっと前から聞かされてるわッ!」「あいつどうしてんのかな~、俺がいないと基本地味ツッコミメガネだからな~いや俺がいても地味ツッコミメガネだったな」「どっちでもいいわ・・・・・・! お前の前の万事屋メンバーなんて興味ねえんだよこっちは・・・・・・」めんどくさそうに銀時の話に水を差す千雨にあやかはふと首を傾げる「まず千雨さんって銀さん以外の人に興味ってあるんですか?」「ああ、そういえばねえな」素の表情でさらりと言う千雨にあやかは体がカクンとずれてしまう「当たり前のように言いますわね、てことは私にも興味ないんですか・・・・・・」「ねえな、お前の話しなんて知ったこっちゃないし、基本私達って銀八がいないと交流ないだろ? プライベートでも滅多に会わねえし」「そうですか・・・・・・」ドライに切り捨てるように話す千雨にあやかは残念そうにうなだれる。そもそも千雨は銀時と会うまでは元々他人とは接触を嫌う性格で、少々改善された現在でも銀時以外の人と自分から雑談などをする事はあまりしない。しかしあやか本人は千雨の事を他人だと割り切れる関係だとは思っていなかった。「私は千雨さんとは友達だと思ってるんですけど・・・・・・」「と、と、と、友達ッ!?」「イヤですか・・・・・・?」「い、いや別にそういうわけじゃねえけど・・・・・・」急にあたふたとパニくりながら口ごもる千雨。今まで彼女は友達など作った事などないので、急にそんな事言われてしまい混乱している様子。だが千雨がテンパってるのも束の間、銀時に新聞紙を取って来いと命じられたエヴァが新聞紙を持ってそれをヒラヒラさせながら家から出てきた。「持ってきたぞ銀時~ほれ読売、ていうかウチは元々読売しか頼んでなかった」「ああそうだっけ? まあいいや、あやか火貸してくれ、コンロに火点けようとしてたんだからライターか何か持ってんだろ?」「え? あ、はいッ! 銀さんの白衣に入ってたライターです」「あんがとよ、アレ? おめぇ等何かあったの?」「い、いや別に・・・・・・」「ふ~ん」あやかからライターを受け取った時、千雨とあやかの間に変な空気が流れていたので銀時は不審に思ったが、千雨がつぶやくように否定したので銀時はとりあえず納得してさっさと顔をコンロの方に戻して火を点けた。「女同士で何考えてるか知らねえけど俺に迷惑かけんなよめんどくせえから、茶々丸、野菜と肉切れたか?」「ご命令通りにちゃんとこのように」「お~ちゃんと切れてるじゃねえか」さっきまでこの敷地にテーブルを置いてエプロンを付け、包丁で野菜やら肉やらを食いやすいように切っていた茶々丸が食材が乗っているまな板を銀時に見せる。感心しながらそれを見た銀時は「じゃあ次はこいつらを串に刺さなきゃな」と言って今度は自分がテーブルに行って野菜と肉を串に刺し始めた。だが彼の行いに一人異議を唱える者が「おい野菜なんかいらんだろ」「オメーは絶対食え、最近好き嫌いばっかで野菜全然食わねえじゃねえか、肉が食いたかったら野菜も一緒に食えよ」「私は私が食べたい物を食べる、それが私の生き方だ」「ワガママ言ってんじゃねえぞしばくぞドチビ、ほれ、コレお前が食えよ」「何だそれ・・・・・・?」野菜嫌いのエヴァに銀時が見せた物は普通のバーベーキューではお目にかかれない物だった。「上から『ピーマン』『ピーマン』『ピーマン』『マシュマロ』『ピーマン』『ピーマン』『ピーマン』のお前の為に作った俺特製の逸品だ」「食えるかぁぁぁぁ!!! ていうか何でどさくさにマシュマロがチョイスされているのだッ!」「それは俺の優しさだ、さすがにピーマンだけじゃ食えねえだろと思って」「だったら肉入れろッ! マシュマロとピーマンを一緒に食えるなどこの世にお前とナギぐらいしかおらんわッ!」「ほう、では一度食べてみて下さい、同じ事が言えますかね?」「何パティシェ気どってんだ貴様ッ! って焼くなァァァァ!!!」銀時はお手製6連ピーマンと彼の優しが入っているマシュマロが刺さっている串をポンと網の上に置いて焼き始める。なんともカオスな光景だ・・・・・・しばらくして「上手に焼けました~ほれ」ピーマンとマシュマロに見事に焦げが付いたので銀時はそれをヒョイと取ってエヴァの方に突き出すが、彼女は必死に首を横に振る。「だから食えるかそんなモンッ! 雪広あやかッ! お前が食えッ!」「銀さんがあなたの為に作ったんだからあなたが食べるのがセオリーでは?」「うるさいこんなゲテモノ食えるかッ! 長谷川千雨ッ! ツッコミ以外に役に立つ事を見せてみろッ!」「うるせえよッ! 私だってそんなの食えねえよッ!」「く・・・・・! じゃあえ~と・・・・・・朝倉・・・・・・和美?」あやかと千雨に却下されてエヴァは舌打ちした後、千雨の隣に立っていた和美を呼ぼうとしたがいささか不安がちに言う。そんな彼女にまさかと思いながら和美は頬を引きつらせる「何で私だけ呼ぶ時に疑問点付けるの・・・・・? もしかして名前うろ覚えだったとか・・・・・・?」「ここまで連載続いているのにお前と絡んだ事が全く無いからな」「あ~そういえばお互い周りの人気キャラに押し潰されてるせいか、ロクに出番が無いもんね・・・・・・」「私と貴様を一緒にするなぁぁぁぁ!!! こっちはヒロインなんだぞッ!」「えッ! そうなのッ!? 読者もビックリの新事実ッ!」「殺すぞアマァァァァァ!!!」演技無しでマジで驚いている和美にエヴァは地団駄を踏みながら怒り散らす。エヴァが和美に向かって両手を上げて怒っている中、彼女の肩に魔の手がポンと叩いた。「早く食えよ、冷えちゃうぞマシュマロさんが」「だから私は食えんって言っているだろうがッ!」「茶々丸」「はい」「コ、コラッ! 主人の私を羽交い締めにするとは貴様何考えているのだッ! 止めろッ!」銀時の命令で茶々丸が瞬時にエヴァの後ろに回り込んで両手で彼女を拘束する。そのまま上に持ち上げて銀時と同じ目線に合わせる。「野菜を食べない悪い子はやっぱこうやって食わせねえとダメだな」「止めろッ! 食えるかそんなピーマン尽くしッ! 茶々丸離せッ! 私の命令が聞けんのかッ!?」「命令を拒否します」「だってよ、安心しろピーマン様の中にマシュマロ君もいるんだから」「貴様等ァァァァ!! 何で貴様等は私にそんなに冷たいんだッ! 少しは優しくしろッ! 泣くぞッ!」エヴァの猛抗議にも全く動じずに銀時は拘束されてる彼女に近づいてサッとピーマンマシュマロ串を取り出す。「無理矢理食わせるにも串って刺さってるからよ、危ねえから一つずつ取って食わせてやるよ」「いい加減にしろ銀時ッ! 本当に私を怒らすと・・・・・・ふぐッ!」「一つ目のピーマン様が入店しました~じゃあ二つ目行ってみようか~」「ふぐッ! ふぐふぐッ!」口の中に串から抜いたピーマンを突っ込まれて気持ち悪そうにして、思わず涙目になりながら必死に首を横に振るエヴァだが、銀時は完全に容赦する気はない。「大丈夫だ、あと二つピーマン食えたらお前にメシア(救世主)が現れる、マシュマロという名のメシアが」「ふぐぐぐ~ッ!!」「そうかそんなに嬉しいのかお前、じゃあ頑張って行こう~」「ふぐぅぅぅぅぅ!!!!」次々と既に泣いているエヴァの口の中にピーマンを詰め込んでいく銀時の姿に他の三人は呆然と眺めるしかなかった。「完全にドSだアイツ・・・・・・」「さすがにあそこまでやられるとエヴァさんが可哀想に見えてきましたわ・・・・・・」「・・・・・・まあ私達は普通に食べようか・・・・・・」「良かったなマシュマロさんがやってきたぞ」「ふぐぅぅぅぅぅぅ!!!!」銀時の容赦ない拷問に目を逸らして、エヴァの悲痛な悲鳴を聞きながら自分達でバーベーキューを進行させていくのであった。それから数十分後。エヴァ以外のメンバーが普通に肉やら野菜やらを串に刺して焼いていると、エヴァがようやく解放されて四つん這いになって息絶え絶えになっていた。「ハァ・・・・・・ハァ・・・・・・食い終わったぞ」「やっと終わったのか、まさか1ラウンドだけじゃなくて5ラウンドもあったのはキツかったな」「口の中でマシュマロとピーマンが異種格闘技戦やってた・・・・・・二度と私のリングで戦って欲しくないカードだな・・・・・・」肉と野菜を刺しながら焼いている千雨が辛そうに吐き気を感じているエヴァに話しかけていると、死にそうな彼女の下に再びあの男が現れた「じゃあ次は『ピーマン』『ニンジン』VS『しいたけ』『マシュマロ』のタッグマッチでも行こうか」「銀時お願い・・・・・・」「え?」「もうイヤだから止めて・・・・・・」本当に辛かったのか目から滴をポロポロと落とすエヴァに懇願されてはさすがに銀時もやりすぎたと後ろ髪を掻き毟りながら反省の色を出す。「・・・・・・・ワリィ、さすがに悪ノリしすぎた・・・・・・俺が悪かったからそんなに泣くなって・・・・・・」「もうバーベーキューなんてやりたくない・・・・・・」「悪かった悪かったもうしないって、肉あるから一杯食えって、茶々丸、肉のみで焼いて上げてくれ」しゃがみ込んで彼女の頭を撫でながら謝っている銀時を見ていたあやかはポツリとつぶやいた「・・・・・・銀さんでも女のマジ泣きには敵わないんですわね」「男なんてみんなそういう生き物だよ、女の涙にはいくら銀さんでも敵いっこないって」「何でそんな事和美さんがわかるんですか?」「記者は何でも知ってるんだよ~」「適当ですわね」串に刺さった肉を食べながらこちらに笑いかけてくる和美。失礼だが彼女には一生無縁そうだなとあやかは感じる。そんな事を考えながらあやかはふとある事を彼女に質問してみる事にした。「そういえばあなたって男の人とお付き合いとかした事あるんですか?」「う~ん、告られた事は何回かあるけど、私ってこれといって恋愛に興味無いから全部断ってんだよね、他人の恋愛は大好物だけどさ」「まあ和美さんらしいったら和美さんらしいですわ・・・・・・」彼女恋愛事にあやかはまあ納得と頷きながら理解する。どうみても和美は他人の恋愛にしゃあしゃあと首突っ込むタイプだそんな彼女は食べ終わったので串にもう一度肉と野菜を刺しながら、ふと銀時の隣に立って食べている千雨の方に顔を向ける。「今興味あるのはやっぱり千雨ちゃんなんだよね~、あの子って異姓どころか人とも関わりを持とうとしなかったのに、銀さんが来てからちょっと変わったよね」「そうですね本当に変わりましたわ、前はあの人がこんなに人と関わるなんて無かったのに」「数年間一緒にいる私達にも心を開いてくれなかった千雨ちゃんを、あんな簡単に開かせるなんて・・・・・・時々思うんだけどやっぱり銀さんって凄い人なんだよね」「当然です、だから私もあの人に惹かれたんですから」「銀八ッ! 私の串に勝手にマシュマロ刺してんじゃねえよッ!」「バカお前結構イケるんだぞコレ、肉とマシュマロが殴り合いの果てに仲良くなってくるこの素晴らしさがわかんねえのか?」「わかりたくねえからッ! つうかお前しかわかんねえ事だからッ!」 「グス、私の苦しみを貴様も味わえ・・・・・・・」「お前は泣きながらマシュマロ刺すなァァァァ!!!」自分が焼いている串にマシュマロを勝手に刺している銀時と、まだ涙目を浮かべているエヴァに千雨が怒鳴っているのを離れた所から和美とあやかは頬笑みながら見物するのであった。数時間後、バーベーキューに使う食材も少なくなり、日もすっかり沈み夜になっていた。どうやらバーベーキューもそろそろお開きのようだ。「うえ・・・・・・口の中でまだマシュマロと肉が混ざり合った味が残ってる・・・・・・吐きそう・・・・・・」「千雨ちゃん大丈夫?」「大丈夫じゃねよ、銀八とエヴァに無理矢理変なの食わされたせいで気分ワリィよ・・・・・・」どうやら銀時に食わされた物があまりにも口に合わなかったらしく、千雨は病人のような顔をして頭をフラフラしながらなんとか立っている。和美とあやかは心配そうに彼女を見つめる「明日修学旅行なんですからしっかりして下さいな」「安心しろい、こいつが気分悪くてもメガネだけ持って行けば何事も万事解決だ」「いや何処も解決してねえよッ!」「元気になられたようです」「さすが千雨ちゃん、立ち上がりも早いね」「ええ本当、マー君みたいですわ」「野球選手で例えるなッ!! わかりづらいわッ!」銀八に向かってさっきまでの疲れた表情をしていたのにも関わらず大声でツッコんで復活してる姿にあやかは大丈夫そうだとすぐに安心する。「修学旅行は思い出をたくさん作りたいので千雨さんや銀さんも明日はちゃんと来て下さいね」「んなこと言っても俺修学旅行とか全然興味出ねえんだよなぁ、そんなはしゃぐもんじゃねえだろ」「私も生徒全員でそういう事する行事って昔から嫌いなんだよな、出来れば行きたくねえし、銀八がいなかったら仮病使って寮でずっと寝てたかもな」「あなた達って本当自堕落ですわね」「「まあな~」」「ハモって言わないで下さい」完全に修学旅行で楽しむ気が無い二人にあやかはジト目でツッコむ。なんだかんだでこの二人、性格が似てる所がある。だから仲良くなったのであろうか・・・・・・そんな事を推測しながらあやかはふと右手に付けている腕時計に目をやる。気が付けばかなりの時間が経っている「そろそろ帰らなくては、明日の準備しなきゃいけませんわ」「あれ? いいんちょってもう準備は済ませてるって言ってなかった?」「私じゃなくて千鶴さんの準備です、あの人やる事なす事が物凄くのんびりだから私と夏美さんがいないと間に合わないんです」「あ~あの人ってやっぱりそうなんだ」「もう長い間一緒に住んでるので慣れました・・・・・・・でもずっと一緒にいる私でも何考えてるかわからないんですけどねあの人」友人でありみんなのお姉さん的な存在の千鶴とはもう長い付き合いなので、彼女の性格は“イヤ”というほど理解しているし承知しているのだが、こんなあやかでも彼女の考えている事は未ださっぱりだ「この前なんか、ゴリラさんが学校内をウロついてたとか言ってましたわ」「言ってたね教室でそんな事・・・・・・いくらあの学校でもゴリラなんているわけないのに・・・・・・」「千鶴さん大丈夫でしょうか・・・・・・」「お前が気にする事はねえよ、ああいう奴はなんだかんだで長生きするモンなんだよ、何処でも生きていけそうだし」「そうかもしれませんわね・・・・・・」こちらに近づいて来た銀時のフォローに顎に手を当てながら静かに頷くあやか、確かに千鶴だったら雪山だろうがジャングルの中だろうが、はたまた異世界だろうが全く動じずに普通に生活している印象を感じる。「周りに変わり者とかおかしな人間とか思われてる奴ほどどんな環境でもしぶとく生きていくもんだ、変わり者って事は普通の人と感覚がずれてるって事だからな」「なるほど貴様が言うと説得力あるな」「どういう意味だオイ」「異世界という環境の中で普通に溶け込んで生活している変わり者といったらお前しかいねえだろ」「あん? 俺の何処が変わってるんだよ」「さっきまでマシュマロと肉を交互に食ってるお前の姿は紛れもない変人だったぞ」「食わされても気持ち悪かったけど見てる時も気持ち悪かったな」先ほどまで普通に肉とマシュマロを刺し、千雨に肉体的と精神的両方にダメージを与えた一品をまるで食べれて当然の如く食していた銀時に、エヴァと千雨が交互にツッコむ。そんな二人に銀時は少し気を悪くする「人の味覚馬鹿にしてんじゃねえよ、茶々丸、何か言ってやれ」「銀時様の頭は天然パーマですので味覚もパーなのです」「よし茶々丸、お前後でスクラップな」茶々丸に向かって解体宣告をした後、銀時は何事もなかったようにバーベキューコンロの火を消して、片付けの準備を始めた。「もう焼くもんもねえし解散だな、明日遅刻したら置いてくからな」「さっさと帰れ貴様等、これからは私と銀時の大人の時間だ、ガキの貴様等は早々に消え去れ」「銀さんまだ“焼けるモン”が私の目の前にいるんですが」「食べたかったからご自由に焼いてくれ、銀さん協力するから」「間違いなく食あたりするので結構ですわ」こっちに向かって中指を突き立ててくるエヴァに目を細め睨みつけ、銀時と会話しながら対抗するあやか「この人が京都に来ないって思うと“本当”気が楽になります、銀さんにまとわりつくこのチビッ子がいないと私もストレス溜めないで済みますし」帰り支度をしながら嫌味をいってくるあやかにエヴァはフンとしかめっ面で鼻を鳴らす。「私から見れば貴様と千雨の方がうっとおしいわ、学校ではいつもベッタリくっつきおって・・・・・・私もどうにかして京都に行けないものか・・・・・・」「マスターは登校地獄の呪いをかけられているのでこの麻帆良市内から抜ける事は出来ません」「そんな事言われなくてもわかってる、呪いをかけた本人のナギがいればこんな呪いからすぐ解放できるのに・・・・・・」「そいつ今何処で何してんだろうな、とっとと捕まえてシメねえと俺も江戸に帰れねえよ」バーベーキュー用具を片付けた銀時が髪を掻き毟りながらエヴァの方に近づいてくる。彼はエヴァと自分の世界に連れて帰ってやると約束しているので、問題の彼を見つけ出さないとずっとここにいるハメになってしまうのだ。「ま、案外ここの生活も悪くねえけどな・・・・・・」「何か言ったか銀八?」「言ってねえよ、さっさと帰れメガネ、そして俺を寝かせろ」銀時に独り言に気付いた千雨が彼に質問するが、銀時は適当にごまかして手で追い払う仕種をする。そんな彼にニヤニヤしながら笑いかける小さな同居人。「銀時、今日はどっちの寝床で寝るのだ?」「とりあえず俺はコイツを永遠に寝かせる作業しなきゃいけねえからお前等も帰って寝ろ」「銀さんも大変ですわね・・・・・・」「どうした急に?」「いえ・・・・・・」事情をよく知っているあやかは銀時に対して同情しているような目線を送っていると、彼は彼女に少し遠慮がちに喋りかけた「ところであやかよ、・・・・・・お前にどうしても言いたい事が一つあるんだけど・・・・・・」「あ、はいッ! 何でしょうかッ!?」言おうか言わまいか悩みながらしばらくして銀時は再び口を開く。「あのな・・・・・・俺と一緒にいるときはなるべくそういう格好しないで・・・・・・銀さん目のやり場に困るから」「え? ああッ! す、すみませんッ!」 今日はあまりあやかに顔を向けて銀時は喋りかけなかった。一番の理由は彼女の着ている胸の谷間を強調する服装。男としていちいち視線がそちらに向いてしまうので、いくら中学生に興味が無いと言い張る銀時でもついそちらに目がいってしまう。銀時に注意されてあやかは顔を真っ赤にしながら恥ずかしそうに胸の部分を手で隠した。「すみませんこんな服装で来てしまって・・・・・・」「女友達とか恋人とかと一緒にいる時とかはいいと思うけどよ、教師の俺といる時にそういう服装はちょっとな・・・・・・」「一応教師として自覚があるんだなお前」「悪かったなコノヤロー」あやかに向かって苦笑いを浮かべている銀時に千雨がボソッとツッコむ。その声に気付いて銀八は彼女にいつものペースで返す。「まあいいや、じゃあな、それとも夜遅いから送ってやろうか?」「ありがたいですけど、銀さんもそろそろ寝ないといけませんわよ、教師は生徒より何かと忙しくなるので」「お前等と一緒にいるだけで俺は毎日忙しいよ、少しは休ませろ」「フフ、ではまた」「じゃあね銀さん、修学旅行の時は一緒に回ろうね」「気が向いたらな」「すっぽかすんじゃねえぞ銀八」「お前に言われたくねえよ、明日来なかったら焼き討ち打ち首だからな」「いやせめてどっちかにしろよ」帰り際にこちらに向かって言葉を残しながら去って行く三人を、銀時はいなくなるまで見送った。しばらくそのまま立っていると銀時は眠そうに欠伸をする「どうしてこう俺の周りには・・・・・・疲れる連中が集まるのかねぇ」「何つっ立ってるのだ、家に戻るぞ」「わ~ってるよ、もう眠ぃ・・・・・・」後ろからエヴァに呼ばれたので銀時は返事をして振り返る。バーベキューの用具などは全て茶々丸が片付けておいてくれたらしい。「さっさと布団入って寝るか・・・・・・」「ちょっと待て銀時」「なんだよ、言っとくがテメェと一緒に寝るのはもうゴメンだからな」「いや別の事だ・・・・・・」「うん?」家の方に歩きながら銀時はついてくるエヴァに向かってだるそうに顔を向けると、彼女は神妙そうな顔でこちらを向いている。「ちょっと二人で話さんか、今後の事についてだ」「今後の事?」エヴァの言っている事に首を傾げる銀時をよそに、家の前に設置されているテラスの方に歩いてそこにある椅子に腰かける。「明日からお前とはしばらく会えなくなる、その前に伝えたい事がある」「何だよ急に改まって・・・・・・手短にしろよ」そう言って銀時は彼女の座っている椅子の向かいの方の椅子に座る。周りをよく見るとさっきまでいた茶々丸の姿もない。暗闇の中で完全に二人だけの状態になった「銀時・・・・・・」「あん?」「お前は『惚れた』事ってあるか?」「惚れた・・・・・・?」「私は600年ぐらい生きてるが、惚れた男は二人だけだ」珍しく真顔でテーブルに肘をかけてそんな事を言うエヴァに銀時は黙って聞く。しばらくして再び彼女は口を開いた。「最初に惚れたのがナギ、そしてその次が・・・・・・お前だ」「・・・・・・」エヴァに指差れ銀時は無表情で無言のまま彼女と目を合わせるだけ。そんな反応にエヴァは口元に若干笑みが出来る「フフ、二番目だと聞いて少し妬いたか?」「なわけねえだろチビ」「安心しろもうナギの奴なんてもうどうでもいい、私をここで何年も放置する男など貴様と会ってからとっくに愛想尽きたわ」「何が安心しろだ、俺は別にテメェの恋愛事なんざ興味ねえんだよ」「ハハハ」不機嫌そうに言葉をぶつけてくる銀時にエヴァはまた面白そうに笑った後、言葉を続ける。「人と人との出会いというのは面白いな銀時、お前と会ってからそういう事を頻繁に思えてきた」「そりゃあ良かったな」「もしお前と会わなかったら私は今でもずっとつまらん学校生活を堪能していたんだろう、だがお前に会えて少しだけこの生活も悪くないと思った、あいつ等と遊ぶのも嫌いじゃないし、お前と一緒に生活するのも悪くない」「・・・・・・」「お前に会えたおかげで私は変わる事が出来た、まあ雪広あやかや長谷川千雨、他にも色んな奴等がお前を通して変わって行ったのかもしれんがな、人と人を結びつける絆の力・・・・・・それがお前の力だ」テーブルにもたれながら見つめてくるエヴァに銀時は髪をポリポリと掻き毟りながら理解していない表情をする。「それって俺がいたからそうなったのかねぇ」「当たり前だろ、お前は私でさえ持っていない物を持っているんだぞ」「股の間にぶら下がってる奴? 確かにお前持ってねえな」「・・・・・・この状況で下ネタを言うか貴様?」 空気を読まずにいきなり下ネタに走りだす銀時にエヴァは呆れたように手で頭をおさえる。まあ彼とは一緒に住み始めてから結構経ってるので慣れては来てるが「全く変な奴だよお前は本当」「さっきから褒めるのかけなすのかどっちかにしろよ」「・・・・・・だが私はそんな変な奴に惚れたんだ」「・・・・・・」「銀時・・・・・・」「・・・・・・あん?」いつもはおしゃべりのクセに今は全く口を開こうとしない銀時を見て、エヴァは頬を染めながら唇を震わせる。彼女のそんな表情をジッと見て、銀時は目を逸らさずにまっすぐにエヴァを見つめる、それから数秒後彼女はゆっくりとその口を開いた「・・・・・・好きだ」「・・・・・・」「普段は憎まれ口を言い合う仲だが本当にお前の事を想ってる、これは紛れもない私の本音だ」「・・・・・そうか」真顔のまま銀時は彼女の言葉に何も言えずに静かに頷く。そんないつもは見ない彼の姿にエヴァは思わずフッと笑ってしまう。「いつもみたいに「テメェみたいなチビを誰が相手にするかボケ」とか言わんのか?」「うるせえよコノヤロー、つうかこのタイミングでぶっちゃけるお前の正気を疑うわ」「ずっと前から言いたかったんだが恥ずかしくてな・・・・・・修学旅行には私はいけない、だからその前にここで言う事にしたんだ」「恥ずかしいってお前なぁ・・・・・・」「し、しょうがないだろ・・・・・・好きになった事は二回だが告白するのは生まれて初めてなんだぞ・・・・・・」「俺だって告白されるの初めてだってえの」顔を赤くしながらうつむくエヴァの姿に銀時は表情を悩ませる。こんな体験未だに彼もなかったのだ恋愛経験はあるのだがこんな風にストレートに想いをぶつけられたらどう返せばいいのかわからない「俺みたいな万年金欠の天パの男に惚れてもなんの得にもならねえぞ?」「金が無かろうが天然パーマだろうが構わん、隣で笑ってくれているお前がいれば私は幸せなんだ」「そいつは安上がりで嬉しいねぇ」「私を傍に置いてくれるだけでいいんだ、そうすれば貴様が誰を嫁にしても構わん、もう目星が付いてるんだろ?」「は? ちょい待て」エヴァの発言に銀時は思わず手を出して一旦止める、彼女の発言に銀時は上手く理解できなかった。嫁? 目星?「もし雪広あやかだったら私とは一生ケンカが絶えんだろうな」「え? 何でそいつが出てくるの?」「長谷川千雨だったらお前とあいつのケンカが絶えんだろうな」「ねえ、いつ俺が自分の生徒に手ぇ出すって言った?」「いっそのこと二人とも嫁にすればどうだ? って事は夜は三人がかりでお前と・・・・・・」「テメェいい加減にしろコラァァァァ!!!」エヴァの言う目星についてついに銀時が席から立ちあがって彼女に向かって叫ぶ。「何俺の人生設計に勝手に新たな1ページ刻もうとしてんだコラッ! つうか俺はあいつ等とそんな関係になるなんて思ってねえよッ!」「なんだお前等? まだそこまで進んでないのか?」「進むも何も1ミリも進まねえッ!」意外そうに銀時の訴えを聞いたエヴァは、彼に顔をそむけて小さな声でボソリと銀時に聞こえないようにつぶやく。「・・・・・・お前がそう思っていても向こうはそう思ってるとは限らんがな・・・・・・・」「ったくどいつもコイツもオランダも・・・・・・もう話は済んだだろ、寝るぞオラ」「やれやれ鈍い奴はとことん鈍いんだな・・・・・じゃあ私もこれですっきりしたし寝るか、無論貴様と同じ布団でだがな」一緒に席から立ち上がって家に戻る途中、エヴァにそんな事を言われた銀時は嫌そうな顔で彼女を睨む。「一人で寝ろチビ、朝目覚めたらお前の寝顔が目の前にあると急激に萎えるんだよ」「何言ってるんだ貴様ッ! 私の告白を受けといてそれはないだろッ!」「それとこれとは話しは別だバカ」そう言って銀時は家のドアを開けて中に入って行く。エヴァも後ろから一緒に中に入っていくそして家の中から聞こえてくる会話「茶々丸、お前何で俺達が話してる時に来なかったんだよ」「二人の邪魔はしませんので」「そういう所は気がきくんだな貴様は・・・・・・」「カラクリのくせにそういう所はわかってんだな、あ~眠ぃ・・・・・・茶々丸、明日早いから早めに起こしてくれ」「わかりました」「待て銀時ッ! 私もッ!」「しがみつくんじゃねえよッ! お前は自分のベッドで寝ろやボケッ!」「私の初めての告白記念だ・・・・・・! きょ、今日だけは絶対に一緒に寝てもらうからなぁ・・・・・・・! 」「この・・・・・・! 離しやがれこのクソガキ・・・・・・!」「二人共本当に仲がよろしいようで」家の中で二人の声が止むのはそれから1時間後の事であった。銀時とエヴァが互いに譲れないモノを賭けて真夜中にエキサイティングしている頃、万事屋の三人は女子寮へと戻っていた。「それじゃあ、いいんちょと千雨ちゃんおやすみ~」「ああ」「おやすみなさい和美さん」女子寮の廊下であやかと千雨を置いて和美さっさと自分の部屋に戻って行く。彼女も相当眠たそうで欠伸をしながらフラフラしているので、すぐに戻って寝床につきたいのであろう「じゃあ私はこの部屋だから」「そうですわね、千雨さんも明日はちゃんと来て下さいね」「わかってるよ」めんどくさそうにあやかに言葉を返して千雨は自分の部屋のドアを開けようとする、だがその前に再び「千雨さん」「何だよいいんちょ、まだなんかあんのか?」「・・・・・・とりあえず千雨さんには報告しといておこうかと思いまして・・・・・・」「はぁ? 私に報告する事ってなんだよ?」報告と聞いて何だそれ?っと目を細める千雨をよそにあやかは急に周りに人がいる気配がないか確認して。いない事がわかった後、千雨に向かって頬を染めながら口を開いた「私、修学旅行の期間中に銀さんに告白しようと思ってますの」「え?」「ちょっとまだ怖いんですけど・・・・・・修学旅行はあの人に自分の想いを伝えるいい機会だと思いまして・・・・・・」「・・・・・・別に私に言う事じゃねえだろそれ・・・・・・」「そうですけど・・・・・・」「お前が誰に告白しようが私の知ったこっちゃねえんだよ」「・・・・・・」あやかに向かってぶっきらぼうに突っ返した後、千雨派部屋のドアノブを開けて部屋に入ろうとする。だがまだあやかの話は終わっていなかった。「千雨さんは・・・・・・・」「あん?」部屋に入ろうとする千雨の背中にあやかは静かに語りかける「千雨さんは・・・・・・・銀さんの事どう思ってるんですか?」「どうってそりゃあ・・・・・・」「教師? それとも上司ですか? 仲間? 友達?」「・・・・・・」「千雨さん?」「そういうのじゃなくてよ・・・・・・」部屋に入ろうとせずに千雨はドアを開けたまま立ち止まり、あやかの方へ向かずにそのまま喋りだす「教師とか上司とかそういう感じであいつと付き合ってるわけじゃねえんだ、友達とかそういうのでもない・・・・・・けど」そこで千雨は振り返りあやかの方を見た「ずっと一緒にいたいと思ってる、生きてる限り一生あいつの隣に立っていたい」彼女の目は一片の迷いもなく決心する事に何の躊躇も無い、千雨の凛とした表情を見て思わずあやかは口に笑みが出てしまう「・・・・・・千雨さんらしいですわね」「そうか? じゃあおやすみ、修学旅行頑張れよ」「はい」最後にあやかに寝る前の挨拶した後千雨は開けたドアから中へと入って行った。残されたあやかは自分の部屋への帰路に着きながら「ハァ~」っとため息をついた後つぶやく「考えてる事私と同じじゃないですか・・・・・・」部屋に戻った千雨は修学旅行の準備もせずにそのまま置かれているベッドに倒れ込む。「だ~もう疲れて何もする気しねえ~、準備は明日の朝にするか・・・・・・」着替えはせずにメガネを取って髪をほどき、電気を消して千雨はベッドの中に潜り込む。そのまま目を閉じで眠りに入ろうとするのだが。(・・・・・・いいんちょと銀八がどうなろうと私は関係ねえのに)あやかが言っていた事が千雨の頭から離れなくて中々寝付けない『私、修学旅行の期間中に銀さんに告白しようと思ってますの』両腕を枕にしてあやかの言葉を思い出しながら千雨は暗い天井をボーっと眺める。(なんでだろうな・・・・・・)天井を見つめながら千雨はふと考える、時々芽生えるこの感情それは決まってある人物が関連している時に起こる悲しみと痛みが入り混じる感情(胸がイテェ・・・・・・)その痛みの意味を彼女はまだ知らない教えて銀八先生ファイナル!銀八「今回で遂にこのコーナーも最終回だ」沖田「長かったですね、「すぐに打ち切られるんだろ」って思ってヤケクソで作ったコーナーがまさかこんなにしぶとく生きるとは」銀八「人生何が起こるかわかんねえな、まずは一通目ゼミルさんの質問」 女性陣の皆さん!お相手との子供は何人ぐらい欲しいですか!?エヴァ「何人欲しい?」銀八「どうやって生むんだよお前が」のどか「え、ええッ!? えと・・・・・・」土方「真面目に答えようとしてんじゃねえッ!」夕映「具体的にそういうの考えてるんですか?」近藤「・・・・・・何で俺に聞くの?」銀八「二通目はきさんの質問」えーっと。空知先生、じゃなかったカイバーマン先生に質問この作品の人気投票ってやらないんですか?出来たらやってほしいのですが、一人3票までとかいう感じで。(結構面白いことになりそうな気がするので)ついでに順位争奪戦ネタも一緒に見れたらなと。銀八「作者曰く『別にええよ』だそうです」千雨「軽・・・・・・」銀八「修学旅行の時ぐらいはそういうのもいいだろ」沖田「人気投票のやりかたは後述に書いてるんで」銀八「これで誰一人投票来なかったらどうしよう・・・・・・」千雨「不吉な事考えるなよ・・・・・・」銀八「三通目とびかげさんの質問」質問コーナー最終回にちなんでぬらりひょんの命も最終回にしませんか?勇者王よんで光にしましょう!学園長「いやその理屈はおかしいッ!」凱「出たなゾンダーッ!」学園長「誰じゃッ!? てかゾンダーって何ッ!?」千雨「いきなり金ぴかのオッサンが出てきたんだけどッ!?」凱「オッサンはやめろ、俺はこれでもまだ二十歳なんだぜ?」千雨「知らねえよ帰れッ!」銀八「四通目テレフォンさんの質問」エーリアンをつぶせば文化祭やらくていいんじゃね?つーか文化祭関係なくエーリアンつぶしちゃっていいんじゃね?銀八「まあそれがこのお話の本来の目的ですからね」学園長「修学旅行編意味なくないッ!?」銀八「苦難を乗り換えた俺が最終的にお前を潰して俺が学園長になるって筋書きだ」学園長「それただのお前の野望じゃろッ!」銀八「五通目、風凪五月さんの質問」銀さんへ。銀さんは誰が好きなんですか? 『誰も居ない』と言う選択肢も有りですが、私は是非聞いてみたいです……☆銀八「あ? 結野アナとしずな先生だけど?」あやか「アハハハ・・・・・・」千雨「・・・・・・」エヴァ「おい私はッ!?」銀八「おもしれえ冗談だな」エヴァ「貴様は相変わらずそういう態度か・・・・・・」銀八「六通目、蛙さんの質問」あやか・千雨・銀さんに質問。銀さんの授業中に居眠りしていたまき絵が、「あの糞天パ、絶対に絞めてやる……いいんちょもデカ乳の割にヒロインの貫禄ないし……むしろ私がメインヒロイン……土方死んでくんないかな……千雨ちゃんの存在価値って眼鏡だけ……夏美ちゃん影薄い……山崎と同じ……土方死んでくんない……むにゃむにゃ」と寝言を口にしました。どうしますか?まき絵「まずそんな所を言ったシーンを教えて欲しい・・・・・・あががががッ!!」銀八「締める前に締めてやるよ、首」あやか「あなたがそんな事考えてたなんてショックですわね」まき絵「考えてない考えてないッ!」土方「俺が死ぬ前にお前を死なせてやるよ・・・・・・!」まき絵「いやぁぁぁぁぁ!!!」千雨「うっせえな・・・・・・」銀八「何かまき絵の首からベキって音したけど大丈夫だろ、七通目Citrineさんの質問」ラカンさんは現在どうしてらっしゃいますか?銀八「知らねえよ」ナギ「魔法世界にいんじゃね?」アル「あんなのが来たら大変でしょうね」ナギ「まあゴリラだしな」近藤「え、俺?」ナギ「お前じゃねえよ」銀八「八通目q-trueさんの質問」銀さんに質問です。もうすぐ12月ですが、今年の年忘れ超GS大会のゲストはどうなるのでしょうか?毎年ありとあらゆる世界から108人のゲストを招き、特設された次元にて学園長を凹るこの大会。去年は『剣製の英霊』や『管理局の白い魔王』が参戦し、素晴らしい盛り上がりを見せましたね!DIO様がいつもよりもノリノリで「無駄無駄ァ!」されていたのは印象深かったです。質問コーナーも今回で終わりと言う事なので、もう学園長を生かしておく理由も消え、例年以上の盛り上がりが期待できるでしょう。GS麻帆良支部の幹部の銀さんなら、多少は分かるのではないでしょうか?一部でいいので、お願いします銀八「海馬社長がいたってのは聞いてます、という事で今回コーナー最終回という事で特別ゲストで呼んできました」学園長「はいッ!?」海馬「ふぅん、俺によって負かされる事をあの世に落ちながら誇るがいい、行け三体のブルーアイズよッ! あの醜きモンスターを塵も残さず葬り去れッ!!!」学園長「どぅほぉぉぉぉぉぉ!!!」海馬「フハハハハハハッ! 強靭ッ! 無敵ッ! 最強ッ!」学園長「ごはぁぁぁぁぁ!!」海馬「粉砕ッ! 玉砕ッ! 大喝采ッ!」千雨「やり過ぎやり過ぎッ!」銀八「九通目エンジンさんの質問」パルに質問。同人誌書いてる(BLもの)らしいですけどガンダムもの(SEEDシリーズ・00シリーズ)書いてますか?アスランに声が似ている人とかロックオンとかムウさんが銀さん側にいますけどもし会ったら(声的な意味で)発狂しますか?ハルナ「先生の仲間にそんなのがいるのッ!?」銀八「声だけな、中身は全然違うから」ハルナ「大丈夫ッ! 声だけ当ててもらえればいいからッ!」千雨「お前自主で同人のドラマCD作ろうとしてるだろ・・・・・・」銀八「十通目正宗の胃袋さんの質問」ロリコン天パ野郎に質問GS組織で拷問道具はどこで調達しているのですか?噂では、色々な世界に拷問道具を調達していると聞いているのですが本当ですか?銀八「最近貰ったのはこの『お手軽カンタン何処でも焼き土下座』ですね、これは焼けた鉄板に相手を押しつけてじわりじわりと焼きながら十秒間そこに土下座させるというなんともシンプルなモンで、悪い事をしちゃった人に対する時に使うお仕置きセットです」学園長「可愛く言ってるけどメチャクチャ酷いんだけどそれッ!?」銀八「はいジジィ~喋った罪で焼き土下座な」学園長「喋る事さえダメなのワシッ!?」銀八「ていうかこの世にいる事自体が罪だ」学園長「存在のみで断罪されなきゃいけねえのかよッ!」銀八「十一通目風の都さんの質問」あやかさんへこれからも、あやかさんのことを応援し続けていいですか?銀さんの隣に相応しいのは貴女だと思います。ライバルもいますが(エヴァは既に論外)、絶対に栄光を掴み取って下さい。まき絵ちゃんの救済もお願いします!!頑張って下さい!!!あやか「ありがとうございます・・・・・・まあ、まき絵さんは絶対に無理ですけど」まき絵「えッ!?」あやか「だってまき絵さんですししょうがないでしょ?」まき絵「そんな~・・・・・・・」銀八「修学旅行楽しみだな『まき絵』」まき絵「サボろうかな・・・・・・」銀八「十二通目ウィルさんの質問」最後の質問はやはり私が思うこの作品のメインヒロインの千雨に。修学旅行が始まるわけですが、銀さんとエヴァといいんちょの三人とどんな楽しい思い出を作りたいですか?エヴァは登校地獄がありますが学園長がどうなろうと私には知ったこっちゃないので何とかして呪いを誤魔化して修学旅行に参加して欲しいものです。千雨「まあ銀八もいるんだし、退屈はしねえだろうな・・・・・・」銀八「心配すんな京都行ったら俺の八つ橋巡りに連れてってやるよ」千雨「旅行先でそんな事したいのお前・・・・・?」銀八「嫌なら別に来なくていいですけど?」千雨「わ~ったよ・・・・・・」銀八「十三通目サハリンさんの質問」ち○毛も天パ(銀時)に質問11月21日にジャンプの銀魂で銀ちゃんの金玉潰されましたね、いっその事ち○こも捨てちゃえば?銀八「そこは男として絶対に捨てちゃいけないモンだろうが」あやか「銀さんのがなくなってしまったら子供が作れなくなりますわね・・・・・・」エヴァ「いっそうの事なくなる前に作って来い」千雨「お前等、何コソコソヤバい事相談してんだ・・・・・・」銀八「十四通目、志翼さんの質問」銀さんに質問学生時代に修学旅行、どこに行ったのでしょうか?文化祭では嫌な思い出があったようですが、修学旅行はどうだったのですか。銀八「ぶっちゃけ行った事なんてないです、ただああいうテンションが嫌いなだけなんですよね、テンションを無駄に上げる女子を見るのがこの上なくウザいんです」千雨「それ教師としてどうよ・・・・・・まあ私も同じだけど・・・・・・」銀八「だから俺はバカレッドとかゴキみたいなのが一番嫌いなんだよな、何勝手に盛り上がってんの? みたいな、あいつ等本当空気読めねえよな」千雨「私はどちらかというと朝倉の奴も苦手だけどな・・・・・・色々とうるさいし・・・・・」銀八「色々?」千雨「いやまあこっちの話しだから・・・・・・」銀八「教えてコーナー最後の質問だ、十五通目ペケペケさんの質問」学e・・・足の少ないパンデモニウムへあなたのサンドバック人(?)生。いったい何を目指しているのでしょうか?学園長「これってワシの質問・・・・・?」銀八「そうだよ、パンデモニウム」学園長「呼び名にすんじゃねえよッ! え~ゆくゆくは世界一偉くなる事がワシの夢」エヴァ「世界一卑下されている貴様がそんな夢持てるんだな」学園長「えッ! ワシってそんなにランク低いのッ!?」銀八「この世の底辺に君臨するのがお前だ、カーズの反対って事だな」学園長「もう考えるのも止めようかな~・・・・・・」銀八先生からのお知らせ銀八「という事で『教えて銀八先生』はこれで最後です、ここまで質問を投稿してくれた読者の皆さま本当にありがとうございま~す、今度は人気投票によろしく、それじゃあまた復活する事を願って」沖田「バイQ~」千雨「何その締め・・・・・・」あやか「質問コーナーが終わっても連載は続きますのでこれからもよろしくお願いします」沖田「次回からは沖田の調教コーナーが始まりますぜ」千雨「ねえよッ!」次回予告遂に最終章開幕ッ!!!三年A組 銀八先生! 最終章 修学旅行編第三十五訓・「旅は道連れ世は情け」注意事項・原作の修学旅行編とは大きく違う点が所々あり、オリジナルに近いものとなっています・原作にいた筈のキャラクターがいなかったり、逆にいない筈のキャラクターが登場する事があります・これらの事項を了承してお読みください修学旅行期間限定イベント・第一回『三年A組 銀八先生!』キャラクター人気投票開始修学旅行編の間、本編のキャラクターに感想掲示板で投票してみよう、一人三票まで投票可能。本作が更新されるたびにまた投票を行えるようにします。原作の人気投票とは全く関係ありません