場所は銀時の故郷の江戸、そして真撰組屯所内である上司と部下が密談を交わしていた。「総悟、俺別世界行こうと思ってるんだけど良いかな?」「近藤さん、それ無理です」上司の名は近藤勲、がっしりとした体つきと人懐っこい顔をしていて真撰組を唯一まとめられるリーダーだ。そんな男が急に自分の私室に呼んできて、部下の一人、沖田総悟に相談するがすぐにバッサリ却下された。だが近藤は怯まずに話を続ける。「お前も知っての通り、今別世界に山崎の奴とトシを送っているんだが、トシが持っている転移装置の発信機はちゃんと正常に作動しているし、あいつなら心配ないと思う、だが奴らの安否が大丈夫だと言う保証はまだない・・・・・・ここは真撰組の局長であるこの俺が直々にあいつ等が無事かどうか見に行きたいんだが」「だから無理ですよ、近藤さん自分の身分わかってるんですかぃ? ここの“頭”張ってる人がここを留守にするわけにはいかないでしょう、土方さんや山崎とかなら代わりはいくらでもいますが、近藤さんは代えが無いんですから」近藤の言い分もわかるが彼はここのドン、そんな男がここを留守にしては江戸の治安が危ぶまれる、それが沖田の主張だ、どさくさに自分の上司と部下に酷い事言っているが・・・・・・「とにかくそういう話は一切認めませんから、じゃあ俺は“副長”としてあいつ等をシゴいてきまさぁ」「いや待って総悟ッ! じゃあこうしようッ! 一泊で帰ってくるからッ! すぐ帰るからッ!」立ち去ろうとする沖田に近藤が慌てて叫ぶ。それを聞いても沖田は疲れた様子で振り返る。「一泊するだけでも近藤さんがいないという支障は大きいですって、無理なもんは無理です」「大丈夫だ一日ぐらいッ! だってここにはまだお前が残っているッ! トシの代役で“副長”を務めているお前がなッ!」襖を開けて去ろうとしていた沖田はそれを聞いてピクリと止まった。「“副長”を務めている俺がここにいればここは大丈夫ですかぃ?」「当たり前だろ総悟ッ! 副長のお前がいれば真撰組も準備万端だッ!」「そうですねぇ確かにこの“副長”たる俺がいれば、何処から攘夷志士が来ても一網打尽ですからね」「いよ副長ッ! 俺やトシがいない真撰組を任せられるのはお前しかいないッ!」近藤におだてられながら沖田は満更でもないような顔をする。沖田が長年欲しがっていたポジション、それが近藤の隣に立ち彼のサポートをする位置である真撰組の『副長』である。その位置がついに現副長の土方の代理とは言え、最近その座に突く事が出来たのだ。これか彼にとって大変喜ばしい事で、そこを近藤に言われるとつい無表情の顔をほころばせてしまう。「しょうがいないですね~一日たったらすぐ帰ってきて下さいよ、その間はこの“副長”沖田総悟が江戸の治安を守っているんで」「おおさすが副長ッ! 俺の一番の理解者ッ! じゃあとっつぁんの所に行って別世界に行く手続きしてくるわッ!」「お気をつけて~」最後まで近藤にヨイショされながら、彼が走って部屋を出て行くのを手を振りながら見送る沖田。彼の背中が見えなくなった頃、沖田は振り返り真撰組の隊士達がいる中央広場へと行く。「近藤さんの代わりに隊士の奴らに俺が考えた楽しい鍛錬をやってもらうか、あ~これだから副長は止められね~、まずはウォーミングアップに屯所の周りを100周ぐらい走ってもらうとしますかぃ」サディスティック星の王子は副長というポジションを利用し、部下を徹底的にしごく為スキップしながら向かって行くのであった。 そして近藤が別世界に行くと決断した日の夜彼は別世界へ到着しし、そこで出合い頭に出会ったのが麻帆良学園の三年A組の生徒、綾瀬夕映だ。今、近藤は夕映に大樹の近くのベンチに座って尋問を開始されている。「で? ゴリラさんの名前は何ですか?」「近藤勲・・・・・・ヒト科です・・・・・・」「ここで何をしようとしていたんですか?」「言えません・・・・・・」「さっきの光は何ですか?」「言えません・・・・・・」「身分を証明する物を」「出せません・・・・・・」「もしもし警察ですか?」「だぁぁぁぁ!! それは堪忍してェェェェ!!」本当の事を言えない近藤は彼女の質問に答えられず、それを夕映は怪しみ再び携帯を取り出して通報しようとするので彼は必死に静止する。「頼むよマジでッ! 俺一応警察何だからさッ!」「ここの警察は腰に刀を差してませんしそんな制服でもありません、職業詐称ですか?」「ウソじゃないッ! ほら警察手帳ッ!」内側の胸ポケットから近藤は夕映の顔の前にバッと自分の生徒手帳を取り出して彼女に見せる。「身分を証明する物あるんじゃないですか、どれどれ・・・・・・真撰組・局長近藤勲、現在の住所『江戸』・・・・・・?」「あ・・・・・・」近藤の警察手帳を手に取りじっくり眺めた夕映は、目を細めて疑いの視線を近藤に向ける。「もしかして私の事舐めてるんですか? 真撰組とか江戸とか」「いや違う違うッ! 本当にあるんだってッ! 実は真撰組というのは超極秘で活動しているエリート部隊であってッ! まあ江戸というのは俺達のアジト的な感じッ!?」「あなた嘘つくの下手くそですね、嘘を突くと人間と言うのは鼻の頭に血管が浮き出るんですよ」「嘘ッ!?」「嘘です」「あ・・・・・・」自分の鼻の頭をチェックしていた近藤は手が止まった、実に単純な男だ。そんな彼を見て確信したのか夕映は三度目の携帯を取り出す。「それじゃあ警察に通報しておくです」「だぁぁぁぁ!! だから待ってよお譲ちゃんッ! じゃあくそ・・・・・・え~と・・・・・・あの、その・・・・・・え~と・・・・・・その・・・・・・」「何ですか見逃せと?」「いやその・・・・・・」「近藤は怪しむ夕映に思い切って「俺が異世界から来てってのは信じてくれるかな・・・・・・?」 ・・・・・・・・・・「は?」さっきまで言っていた事とは比べられないほどの衝撃的な告白に夕映は思わず携帯を落としてしまった。「本当の話ですかそれ?」「ああそうだ、俺はここの世界の人間ではなく別世界の江戸から来た人間なんだ」つい拍子で夕映に告白してしまった近藤は(そっちの告白じゃない)自分のここまでの経緯を全て包み隠さず言う、自分は別世界から来てここに自分達の世界の犯罪者がウロついている、だからその犯罪者たちを捕まえる為にここに派遣している隊士達がいるのだが、彼等がどうしているのか自分は見に来たのだと「その隊士というのが・・・・・・」「トシとザキ、土方と山崎って奴でな」「・・・・・・やはり同じ服装だからもしやと思いましたが、あの人も・・・・・・」夕映は一緒に持ってきたポッキーを食べながら一般人に行ってしまったと落ち込んでいる近藤を眺めていると、彼はゆっくりと顔をあげて彼女と目を合わせる。「これで信じてもらえたかな? いや無理だよな~・・・・・・いきなり異世界から来ました何て・・・・・・ちゃんと証明する物も無えし・・・・・・」「信じるですよ、あなたがさっき行っていた異世界の話も」「え、ウソォォォォォ!?」絶対に信じてくれるはず無いと思っていたのに夕映は何と信じると言ったのだ。これには近藤は項垂れていた体を思いっきり直立させる。「そんな簡単に信じるのッ!? だってどう見てもこんなのファンタジーだよッ!?」「バカ正直なあなたが嘘ついているような感じでは無かったのもありますし、それに・・・・・・・」「それに?」「異世界があるって考えた方が面白いじゃないですか」夕映は持っていたポッキーを一気に食べて彼に振り向く。その顔に一瞬笑みが見えたのは近藤の気のせいだったのだろうか第二十四訓 拾ったペットに教えられることもある三年A組の生徒、早乙女ハルナは中等部の女子寮で生活している。同居人は無二の親友の宮崎のどかと綾瀬夕映との三人暮らしだ。早朝、ハルナは時間通りに目が覚め瞼をこすりながら、枕元に置いてあるメガネをつけて、ベッドから出る、そしてだるそうに背伸びして欠伸をした後、隣で寝ているのどかを起こす。「のどか起きて~学校遅れるよ~」「ううん・・・・・・」ベッドで就寝中ののどかはハルナが揺すっても一向に起きない。恐らく昨日の夜更かしがたたったのだろうか、そんな彼女を見てハルナは髪を掻きむしって、いつもの手を使う「のどか~土方さんが来てるよ~」「へッ! ひ、土方さんがッ!」ハルナがのどかの耳元でボソリと言った瞬間、彼女は慌てて飛び上がるように上半身を起こした。そんな彼女を見てハルナはニヤニヤ笑いだす。「ウソだよ~ん」「ハルナ・・・・・・そうやって起こすの止めてくれないかな・・・・・・・?」「だってこれが一番のどかを早く起こせる方法だもん、大体土方さんが天敵の夕映がいるここに来るわけないじゃん」「そうだよね・・・・・・土方さんと夕映が仲良くなればな・・・・・・・」「そしたらのどかの希望通りに来てくれるかもしれないね」「べ、別に私・・・・・・!!」顔を赤らめて口ごもるのどかにハルナは一層ニヤニヤしながら制服に着替え始める。「ほらさっさと着替えて朝食準備しなきゃ、夕映も起きてる見たいだしさ、何処行ったのかな?」「本当だ、夕映って朝弱いのに・・・・・・」ハルナに言われた通り夕映のベッドには誰もいなかった。彼女が自分達より早く起きているなんて珍しい、いつもは爆睡してて中々起きない筈なのだが・・・・・・制服に着替え終えたのどかはまだ眠そうにしながらキッチンに立ってある準備を始める。そんな時、ガチャリと玄関のドアが開く音が聞こえた「部屋のゴミ出しをして来たです」「夕映がゴミ出し? 部屋の一切家事をしない夕映が・・・・・・?」ハルナはちゃぶ台の上に置いてあった新聞を読みながら首を傾げる。普段なら部屋の掃除など一切やらない夕映がゴミ出しなんてめんどくさいのをやるなんて珍しい、そういえば新聞が置いてあったのも変だ。彼女が持ってきたのだろうか・・・・・・そんな事を考えていると既に制服に着替えている夕映がいつもの無表情でリビングに入って来た。「のどか、朝ご飯はまだですか?」「あ、ちょっと待って夕映! そのまえに作りたいものがあってその・・・・・・・」後ろから夕映の催促する声が聞こえたのでのどかはバッと振り返る、だがのどかは夕映を見て、表情が固まる。否、夕映の後ろにいる物を見て固まったのだ。のどかはまだ新聞を読んでいるハルナの方を振り向く。「ハ、ハルナ・・・・・・・」「どうしたののどか~? 今コボちゃん読んでるんだけど?」「夕映の、う、後ろ・・・・・・」「何? スタンドでもいた?」「そ、そうじゃなくて・・・・・・」「何なのよのどか・・・・・・」のどかに体を揺すられるのでハルナはめんどくさそうに夕映を見た。いつもの彼女だ何処にも異常は見当たらない、だが問題は彼女の後ろにいる生き物だった。ハルナもそれを見て表情がフリーズする「あ、あの~夕映~・・・・・・・?」「ああこれは昨日の夜拾った・・・・・・・」夕映が説明しようとする前に、その生物はビシッと敬礼した後、大声で叫ぶ。「近藤勲ッ! ただいまゴミ出しを完了してまいりましたッ!!」・・・・・ハルナとのどかは時が止まった「ゴ、ゴ、ゴリラだァァァァァ!!!」「きゃぁぁぁぁぁ!!!」「いや待ってッ! 俺人間だから誤解しないでねッ!」「ゴリラが喋ったァァァァ!!!」「きゃぁぁぁぁぁ!!!」「だからゴリラじゃなくて人間だってッ! ゴリラは服着ないでしょホラッ!」「ゴリラが服来て喋ったァァァァ!!」「きゃぁぁぁぁぁ!!!」「ちょっとぉぉぉぉ!! どう言ってもゴリラいうのは否定しないんですかアンタ等ッ!? ていうかそこの子は悲鳴しか上げてないじゃんッ!!」ハルナは彼を指さして慌てて叫びながら、隣ののどかは悲鳴を上げ出すので、そんな二人に近藤は力の限りゴリラ説を否定する。それを夕映は黙々と見物中この二人が落ち着くまで10分の時間を費やしたようやく落ち着きを取り戻したハルナとのどかはちゃぶ台に座って対極に正座している近藤と夕映の二人に尋問を開始する。「じゃあ改めて・・・・・・お名前とプロフィールをお願いします」「近藤勲です、仕事はまあ警察官的な仕事をしていまして、年はもうすぐ三十路に達しそうなのでそろそろ結婚しないとマズイかなと思ってます。好きな物はお妙さん、嫌いな物は天然パーマです」「別に好きな物とか言わなくて良いんだけど・・・・・・・で? 夕映はどうしてこの人連れて来たの?」「夜中の学校で見つけて、拾ってきました」「何でそうなるの・・・・・・?」「面白そうでしたから」「は~そうですか・・・・・・」夕映の答えにハルナは戸惑いの表情を浮かべるも、そこはスルーして近藤の方に向き直る。「で? あなたが学校にいた理由は?」「う~ん、実は俺、潜入捜査的な事をしていまして詳しい事は言えないんだけど、ここに極秘に潜入している隊士達が無事かどうか確認しに来たんだよね」「詳しい事言ってるんだけど・・・・・・あれ?そういえば近藤さんの服装って・・・・・」 ハルナはジロジロと近藤の服装を見る、どこかで見た忘れられない服装。ハルナは隣でまだ怯えている表情ののどかに目を合わせる。「あの服装って・・・・・・土方さんと同じだよね・・・・・・?」「あ! そういえば土方さんと同じ服装・・・・・・!!」「何ッ! 君達トシを知っているのかッ!?」「ひぃッ!!」いきなり身を乗り出した近藤にのどかは思わず悲鳴を上げる。こんな図体のデカイ男がいきなりアップで近づいて来たら恐いに決まっている。そんな近藤を隣に座っている夕映がなだめる「落ち着くです、のどかが恐がっているでしょう」「あ、すんません・・・・・・で? トシは今何処で何してるかな・・・・・・? あと山崎って奴もいると思うんだが・・・・・・?」のどかに謝った後、近藤は席に戻り土方と山崎について尋ねる。それを聞いてのどかは恐る恐る質問に答える。「土方さんはここで刹那さんや龍宮さんと一緒に住みながら警備員をやってまして・・・・・・・山崎さんって人は・・・・・・ハルナ知ってる?」「う~ん見た覚えはないけど、確かあの双子姉妹と楓さんと一緒に同居しているという清掃員はそんな名前だったかも・・・・・・」「何ッ!? あいつ等ここに住んでるのッ!? しかも君達見たいな女の子とッ!? ぬおぉぉぉぉ!! 許せんッ! トシはわかるがザキの奴までそんなラブコメみたいなパラダイスを満喫しているなんて絶対許せんッ!」のどかとハルナの情報を聞いて近藤はちゃぶ台に何回も頭突きをしながら怒りをあらわにする。そんな彼の隣で夕映がいつの間にか食べているポッキーをくわえながら静かに傍観。のどかは恐がって一歩引いてしまう、だがハルナはなんとか近藤をなだめに入る「だから落ち着いて近藤さんッ! 私達の質問まだ終わってないよッ!」「あ、すんません、つい興奮しちゃって・・・・・・」「やる事が本当ゴリラなんだけど・・・・・・まあいいや、近藤さんさっき潜入捜査の一員だとかどうとか言ってたよね? てことは土方さんやその山崎さんって人も?」「ああそうだ、俺達はここにいる危険な輩を退治するためにはるばる遠くからやってきた、いわゆるFBI的な存在なのだよハルナ君」「あれ・・・・・・何で私の名前知ってるの・・・・・・・?」「私が教えました、貴方達は寝ていたので」「人の名前を勝手に口外しないでね・・・・・・」ていうか人が寝ている時にこの男を自宅に招きいれたその神経がツッコミたかったのだが、キリが無いのであえてハルナは言わないようにする「夕映はこういう事もう知ってたの・・・・・・?」「当たり前です、昨日の夜に学校で色々とお話を聞きましたから」「へ~昨日の夜に・・・・・・何で夜中学校行ったの・・・・・・?」「昨日の夜、学校にある大樹の所から不思議な光が放たれてたんです、不思議に思って行ってみたらこの人が大の字で倒れていたので、話を聞いてみるとあの人の知り合いだと聞きまして」夕映の言う“あの人”というのは近藤の部下の土方の事である。彼女は年上の異姓の名前はあまり言わない。「まあ見た目はゴリラそのものですが、話をすると結構面白い人なのでここまで来てもらいました、心配しないで下さい今日の夜には帰るそうですから」「トシや山崎の確認を済ませたらなッ!」「そ、そうですか・・・・・・」意外と図太い神経の夕映にハルナは感心半分呆れ半分で頷いていると、のどかが慌てて付けている腕時計を見る「ハルナもう学校行かなきゃ遅刻しちゃうッ!」「え、もうそんな時間ッ!? あ~朝っぱらからこんなハプニングに巻き込まれてて学校の事忘れてたわ、夕映行くわよッ! あれ近藤さんはどうするの・・・・・・?」「私が連れていくです、あの人なら見回りだとか行って学校の中をウロウロしているはずですし」「あの~出来ればあいつ等にバレない様にお願い出来るかな・・・・・・? バレたら色々と怒られそうだし・・・・・・」近藤が申し訳なさそうに三人に頼む。もしバレたら「局長のアンタがこんな所で何やってるんだ」と色々言われそうだからだ。三人は一応それを承諾して、麻帆良学園に一人の男を連れて向かうのであった。麻帆良学園に向かう途中、近藤は目の前の光景を見て目を見開いていた。「こ、こ、これは楽園かッ!? 見渡す限り女の子祭りじゃねえかッ!」「そんな所で立ち止まっていると邪魔ですよ、ただでさえあなたは図体デカイんですから」近藤の目の前には多くの麻帆良学園の女子生徒達が通行を飛び回っている。思わず立ち止まって近藤は感動の雄叫びを上げる「うお、チョー嬉しいっ! 普段野郎共に囲まれてばっかの俺にこの光景は堪らんッ! こんなにいるんだから一人や二人俺とつき合っていい女性がいるかもッ!?」「そんな天文学的な確率ありませんから、早く行きましょう、雪崩に巻き込まれそうです」「え? あぶッ!」夕映が言った瞬間、近藤は大量の女子生徒の大群に飲み込まれてしまう、そのままどんどん遠くへ流されていく「あぁぁぁぁぁぁぁ!!!」「言うのが遅かったですか、まあ目的地は同じなのでどうせ会えますね、行きましょうハルナ、のどか」夕映は生徒達の雪崩に巻き込まれないように端っこを歩いて行く。ハルナとのどかも近藤の安否を気にしながらついていく「大丈夫かなあの人・・・・・・?」「土方さんの上司らしいから大丈夫だとは思うけど・・・・・・」のどかがそんな事を言っていると後ろから聞いた事のある男と女子生徒の声が「どわぁぁぁぁぁ!!」「土方さぁぁぁぁぁん!」「刹那、諦めろあれは助けられん」近藤と同じく土方も女子生徒の雪崩に巻き込まれながら流されていた、それを走って追っている同じクラスメイトの刹那と龍宮の姿が「やっぱ、同じ穴のムジナだね・・・・・・」「うん・・・・・・」流されていく土方を見ながらうっかり近藤と出くわさないよう祈るしかないのどかだった。そうしているとまた後ろから悲鳴が聞こえてくる。「うわぁぁぁぁぁ!!」「楓姉、ジミーが流されたよッ!」「流されジミーだよッ!」「落ち着くですござる2人共、いつもの事であろう山崎殿がああやって波に飲まれることなど」「そうだね楓姉ッ!」「社会から流されてるもんねジミーッ!」見た目地味な青年が雪崩に巻き込まれているのをクラスの双子姉妹の風香と史伽、そして楓が楽しそうに眺めながら走っている。「山崎って人やっぱあの人だったね・・・・・・・」「そうらしいね・・・・・・」近藤や土方達と同じく流されていく山崎を見ながらのどかは頷く。そんな状況の中後ろから、ブロロロロッ!っとバイクの音が聞こえてきてのどかは嫌な予感が頭をよぎる。「どけどけぇぇぇぇ!! 轢き殺されてえのかテメェ等ッ!! こちとら早朝に千雨の所で寝てたら茶々丸に連れ去られて、こいつの送り迎えさせれてんだぞガキ共ォォォォォ!!!」「「「「「キャァァァァァ!!!!」」」」」案の定、のどかが最も苦手な相手、坂田銀八がスクーターで生徒達をあおりながらイライラしながら叫んでいる。どうやら今日の朝にすぐに千雨の所で寝ていた所を探しに来た茶々丸に無理やり起こされてエヴァの家まで連れてかれ、そこからいつものようにエヴァを後ろに乗せてここまで来たらしい。茶々丸曰く「マスターの夜泣きが激しかったので」「銀時、全然進まないではないか、早くしろ」「んなこと言ってもよ~この時間帯はガキ共が邪魔で進めねえんだよ」「歩道が広いではないか、行け」「いや通れるわけねえだろ・・・・・歩道も人が溢れかえってるし・・・・・・」「関係無い、行け」「しょうがねえな・・・・・・」「行けるわけないでしょアホンダラァァァァァ!!」銀八と後ろに座るエヴァが不祥事を起こそうとしているのを通りかかったアスナが踵落としで銀八を止める「何考えてんのよアンタ等ッ!」「いやノリで思わずあんなやり取りになってまって」「うむ、吸血鬼の血が騒いでしまった」「あんた等、どんだけ漫画に影響されてんのよッ!」後ろで揉めている様子の銀八とエヴァとアスナを見てハルナとのどかは唖然としていた。「朝からあのテンションはさすがアスナって感じだね・・・・・・」「先生を蹴って止めるなんてよくそんな恐い事出来るよね・・・・・・・」「何やってるんですかあなた達、先に行くですよ」「あ、ごめん」アスナ達の所に慌ててネギと木乃香が駆け寄ってきているのを見た後、ハルナとのどかは夕映の後を追った。ようやく学校の門をくぐり抜けれた三人は流された近藤が何処に行ったのか探すが、すぐに発見された。門をくぐった先のすぐに人だかりができていて、生徒達がいったい何者なのかとぐったりして倒れている近藤を眺めている。そこに夕映達が入って行って近藤を見つけ、彼を人目につかないよう一旦そこから離れる為にズルズルと引きずって行った。3人がかりとは言え大の男を女性の力で運ぶのは結構骨がいる。「近藤さん大丈夫? ていうか生きてる?」「・・・・・・幸せだった、もう一回やりたい・・・・・・」「あ、そ・・・・・・」ハルナの問いに苦しそうに、そして幸せそうにつぶやく近藤であった。「じゃあ私達授業あるから、それじゃあここで」「失礼します・・・・・・」「おうッ! 色々してくれてありがとうッ! 君達への恩は死んでも忘れないッ!」「ごめん死んだら忘れて、化けて恩返しされても困るから」近藤を誰もいない学校の裏側に連れて行き、ハルナとのどかは彼に手を振って別れを告げ、すっかり回復した近藤はそれに大声で手を振って見送る。しかしその隣にチンマリした少女が一人「あれ・・・・・・? 君は行かないの?」「初っ端から嫌な先生の授業があるので今日はサボるです、ハルナ達にも伝えておきました」「いやサボるのはどうかと思うんだけどな・・・・・・・」「・・・・・・元々やる気が無いんです、学校の授業自体をすることが・・・・・・」めんどくさそうにつぶやく夕映の言葉に近藤はしばらく考え込んだ後、ポンと手をたたく。「じゃあ今日は俺に付き合ってくれないかッ!? 俺ここ来たの初めてだから道案内頼むわッ!」「別に良いですよ」「えッ! 即答ッ!?」「拾ったペットの管理は飼い主の義務なので、とりあえずあなたのお仲間を探しましょうか」「やったぁぁぁぁぁぁ!! サンキューゆえっちッ!!」「次にそれで呼んだら保健所に連れて行きますから」「すんませんッ!」まるで猛獣を手なずける猛獣使いの用に夕映と共に、麻帆良学園内での土方と山崎の行方を捜す事にする。二人が行こうとした時、近藤は彼女の方に笑みを浮かべて振り向く。「そういえば俺の本当の事彼女達にバラさないでくれてありがとな」「・・・・・・あなたに礼を言われる筋合いは無いです」「いや本当感謝してるよ、これは重要機密なことでな、一般人にバレると大変な事になりかねん、いや~本当に君に会えて良かった、俺の事もバラさないし、ここの案内までしてくれるんだしな、いつか礼をさせてもらうよ」「・・・・・・・」何だかこの人と喋っていると調子が狂う・・・・・・・夕映が近藤に思った印象はこれだ。自分に向かって満面の笑みでお礼を言われたりするのは彼女にはあまり経験がない、まあそれは元々自分の性格が災いしているのはわかるのだが。(あの子と初めて会った時の感じですね・・・・・・)そう思いながら夕映は近藤と共に学校の裏側を後にした。山崎を見つけるのは容易だった。真撰組の服装ではなくジャージ姿で彼は誰もいない理科室をせっせとモップブラシを使い床を走りまわっていた。鼻歌を吹きながらやっているので心なしか何だか楽しそうにやっている感じがする。「あれはまさしくザキ・・・・・・密偵のくせに何でこんな所で楽しく掃除してんだ・・・・・・」「密偵というのはスパイ的なあれですか? なるほど道理で地味なはずです、私もこの目で初めて見ました」理科室のドアの隙間からこっそりと山崎の行動を見る近藤と夕映、傍から見れば変質者だ。だが二人は廊下を歩いている教師たちにも目もくれず山崎をチェックする「あの野郎、転送装置の反応が無くなったから心配していたのに、自分はゆったりライフ決め込んでやがる・・・・・・まさかトシの奴も・・・・・・」「転送装置って何ですか?」「いえ、え~と・・・・・・俺達の組織がここに来るためのパスポート的なモンかな・・・・・・」夕映の質問に頭を抱えながら応える近藤。別にウソは言っていない「俺達って、ここに来るのに凄く大変でさ、まずそれが無いと・・・・・・」「綾瀬さん、こんな所で何してるの? 坂田先生の授業はとっくに始まってるわよ、まあ授業になってないと思うけど、あら?」近藤が夕映に軽く説明しようとする時、前方から曲がり角から出てきたスタイルの良い女性が授業なのにこんな所にいる夕映を見て注意しようと思ったのだが、彼女の近くに立っている近藤を見て首を傾げる「どうしてこんな所にゴリラがいるのかしら?」「いえすみません、俺って人なんですよ・・・・・・」「しずな先生、この人は見た目どうみても立派なゴリラですが、一応人間らしいです」「いや一応人間って何?」「まあそうなの、一応人間なのね、ごめんなさい勘違いして」「だから一応人間って何?」夕映の説明を聞いてここの教師である源しずな先生は納得したように頷く、だが二人の言い方に近藤は少し傷心気味だ。そんな彼に構わずしずな先生は話しを続ける「綾瀬さん、あなた最近坂田先生の授業に出席していないらしいけど大丈夫なの? 坂田先生言ってたわよ「次来なかったら火あぶりだ」とか」「大丈夫です、一度も行く気がありませんから」「ハァ~しょうがないわねぇ・・・・・・」キッパリと言った夕映に対してしずな先生は困ったような表情をする。彼女も銀八と夕映が仲が悪いのは知っているがまさかここまでとは・・・・・・「まあ今回はいいけど昼休み後の授業は行きなさい、坂田先生には私から言っておくわ、生徒が火あぶりにされる所なんて見たくないし」そう言ってしずな先生はその場から立ち去って行く。夕映はその後ろ姿を見ながらポリポリと頭を掻いた後、近藤の方に振り返る。「じゃあスパイの人は確認できたので次はもう一人を探しましょうか」「へ? あの・・・・・・授業行った方が良いんじゃない・・・・・・?」「だから行きませんってあの先生の授業はつまらない以前に問題外ですし」近藤の意見を突き返して夕映はスタスタと歩いて行ってしまう、それを慌てて近藤は追って行く。二人が理科室から離れていった時、ガラララッと理科室のドアから山崎が出てきた。「ハァ~終わった、何か最近綺麗にするのが楽しくなってきたな、俺ってこっちの方が合ってるのか・・・・・・ん?」山崎がふと向こうの方を見ると見た事ある男の背中が見える、見間違いかと目を擦ってもそこにはあの男が生徒の一人と歩いている。しかもあの生徒は・・・・・・「局長・・・・・・・え、局長ッ!? 何でこんな所にいんのッ!? しかもいつも副長と折り合いが悪い生徒と二人で何やってんだ・・・・・・とりあえず後をつけてみよう」別世界に何で近藤がいる事に山崎は口をあんぐり開けて驚きつつも、何故か土方と仲の悪い夕映と一緒にいるので、彼の動向を調べようと後ろからコッソリと尾行を始める山崎だった。近藤と夕映は学校内をウロウロと探し回って土方を探すのだが、何処にもその姿は見当たらない。いつもならこの時間にいるのだが・・・・・・夕映が顎に手を当て考え込んでいると、一時間目の終了のベルが鳴り響く。もうそんなに時間が経っていたのだ。「しょうがないですね・・・・・・私は二時間目の授業には出なければならないので、ここで一旦お別れです、昼休みに会いましょう」「すまないなこんな事に付き合わせてしまって、授業もあるというのに」「・・・・・・別にあなたの事は嫌いにはなれないので・・・・・・」「ん? 何か言った?」「何でもないです」思わず呟いた事を夕映は適当にごまかして近藤のそばから離れていく。彼女の後姿を見送った近藤は一体どうしたものかと一人で悩んでいた。「う~む・・・・・・適当に探してみるのもアリだが嬢ちゃんがいなくて一人で歩いてたらマジで捕まるかもしれないな・・・・・・」「局長、こんな所で何してるんですか・・・・・・・?」「あれ・・・・・・?」近藤が考えていると後ろから突然声が聞こえ振り返ってみるとそこには頬を引きつらせる山崎の姿が、2人はしばらく見つめ合う。「何で・・・・・・局長がここにいるんですか・・・・・・?」「いや・・・・・・だってお前等全然連絡無いからさッ! わざわざ心配してここまで来たんだぞッ! 本当頼むよマジで、もうチョベリバッ!!」「局長それ死語ですって・・・・・・全く局長ともあろうものがこんな所にバカンス気分で来る所じゃないんですよ・・・・・・」何故自分の総大将がノコノコとこんな所に来てるんだと呆れるが、山崎はもしかしたらと一か八か「あ~山崎なんかにバレた~」と顔をおさえている近藤に聞いてみる「あの~局長、自分専用の転送装置が無くても江戸に帰れますかね・・・・・・?」「ん? 何でそんな事聞いてくるんだ?」「いや一応無くしたり、壊したりしたら大変だな~と思いまして」「俺は深くは知らんよ、だがとっつぁんはそうなった場合帰るのは至難、もしくは無理だって言ってたぞ」「うわ~・・・・・・あの双子のおかげで俺の骨が何処に埋まるか不安になるな・・・・・・」「どうしたザキ、顔色悪いぞ」「あの俺実は・・・・・・転送装置壊しちゃって・・・・・・」・・・・・・・・申し訳なさそうに山崎は頭から汗を掻きながら言った言葉に近藤の表情は固まった。「あの、局長大丈夫ですかね、俺・・・・・・・?」「山崎・・・・・・」近藤はポンと山崎の両肩を叩く「お前の事は忘れん」「いやそれどういう意味ッ!? 諦めろってかッ!? 江戸に帰れるの諦めろってかッ!?」「ヘキサゴンで覚えたんだがことわざでこんなのあるんだぞ、『住めば都』」「それ完全にここで暮らせって事ですかッ!?」既に山崎に対して諦めモードの近藤に必死に山崎は主張を訴えるのだが、彼は全く聞いてはおらずまあまあとなだめる「冗談だって、お前の帰れる方法は今日帰ったらとっつぁんに聞いてみるさ」「本当ですよね・・・・・・勘弁して下さいよ俺だって帰りた・・・・・・今日帰るんですか局長?」「そりゃあそうだろ俺は局長だよ、局長がそんなに長く留守できないでしょうが、昨日の夜着いてな、帰るのは今日で一泊だけだ」「一泊か・・・・・・・俺は何日ここに住めば帰れるんだろ・・・・・・? てことは本当に俺達の事を見に来ただけなんですね」「当たり前だろ、まさか俺が女子生徒に囲まれてハーレムを作ってここに永住でもするんじゃないかと思ってたんじゃないだろうな? 俺がそんな軟弱な根性だとでも・・・・・・!!」近藤が男らしく叫ぼうとしたその時彼の後ろから声が「山崎さんこんにちは、あのちづ姉知らない?」「あれ? 夏美ちゃんもう授業じゃないの?」「そうなんだけどちづ姉がどっか行っちゃって・・・・・・」山崎を読んだ声の主は村上夏美、そばかすと赤髪が目立つA組には珍しい極一般の少し地味な生徒だ。お互い地味だからわかるのか彼女は数少ない山崎の姿と名を知っている生徒である。これには山崎も感激して彼女とは縁のある生徒の一人だ。「ちづ姉何処行ったのかな・・・・・・?」「あ~あの人ね・・・・・・」「ちょっとザキッ!? 何でお前がそんなに女子と親しく喋ってるのッ!? 江戸では俺と同じ二枚目二人に邪魔された哀れなモテないコンビだったじゃんッ!!」「山崎さんこの人誰・・・・・・?」「残念ながら知り合いなんだ・・・・・・」吠える近藤にやや引き気味の夏美に山崎は「とりあえず悪い人じゃないから」と説明する。だが目の前の近藤は「山崎のくせに何でだァァァァ!!!」と叫びながら刺さっている電柱を引っこ抜こうとしている。しかも本当に抜けそうで怖い。「何だかなぁ・・・・・・」「あら、夏美どうしたの?」「あ、ちづ姉ッ! 私探してたのに何処行ってたのッ!? もう授業始まっちゃうよッ!」夏美に話しかけてきたのはちづ姉こと、那波千鶴。いきなり出てきた彼女に夏美は戸惑いの表情を見せるも彼女はいたってニコニコ笑っている。「ちょっとトイレ行っただけじゃない、落ち着きなさいよ」「この前トイレ行くとか行ってそのまま帰ってこなかった時あるよね・・・・・・・?」「そうだったかしら? まあ人生には寄り道があるほうがまっすぐ生きるよりはよっぽどマシよ」「変なごまかし方しないでよ・・・・・・」千鶴のやっかいな所と言ったらかなりの天然であり、気がついたら何かしらおかしなことをしていたり、どっかに行っていたり、終いには何故そんな物を持っているんだとツッコミみたくなる物を持っている時がある。彼女に対しては同じく破天荒なあの坂田銀八でさえも「お前はもう自由に羽ばたいていいから」とお手上げ状態だ。しかも彼女は天然だけではなくもう一つ強大な武器を持っている「夏美、あそこにいるの何?」「あれはえ~と、山崎さんの知り合いの人だよ」「へ~初めまして」「あ、初めま・・・・・・・」まだ電柱を引っこ抜こうとしている近藤に千鶴は夏美に紹介されて彼に近づいて挨拶。それを聞いて思わず近藤も振り返って挨拶しようとすると目をカッと開いて硬直する。その目は彼女の容姿ではなく別の“モノ”を見ていた。(む、胸デケェェェェェェェ!!!! 何だあのメロンッ!? ここ中等部だよねッ!? ウソマジでちょッ! 別世界スゲェェェェェェ!!! )千鶴のもう一つの武器、それはA組でトップクラスを誇る強大なプロポーション、中学三年生とは思えないようなスタイルの持ち主であり。あの子供には全く興味が無いと豪語する坂田銀八でさえ彼女に「俺と一緒に大人への階段登らね?」と低俗な誘いをした事がある、その後あやかによって銀八が教室の窓から排出されたのは言うまでもなく、それ以降は千鶴に誘いをかけなくなった。「あら硬直しちゃってどうしたのかしら?」「いえ・・・・・・」固まった近藤を見て千鶴は首を傾げるがすぐに近藤は顔をキリッと身構える。自分なりの男前の顔で「フ・・・・・・ちょっとあなたの、デカイむ・・・・・美しいお顔に見とれてしまいましてね、まあ僕から言わせるとそのデカイメロ・・・・・・・綺麗な髪は見る男を魅了してしまう小悪魔ちゃん的な代物、全くこんな学校であなた見たいな凄いパイオ・・・・・・お美しい小悪魔は初めて見ましたよ、どうです、このまま俺と一緒に海へ行って水上スキーでも? もちろんポロリも、ハハハハ」「局長、気持ち悪いです・・・・・・・ていうか所々欲望が出まくってます・・・・・・・」「絶対ちづ姉の胸をZ注目してるよね・・・・・・最後ポロリとか言ってるし・・・・・・」近藤なりの最高の口説き文句に山崎と夏美は、思いっきりドン引き。二人の腕には鳥肌がビッシリ出ている。当然千鶴もかなり引いているんだろうなと山崎と夏美は彼女を見るのだが「海へは行かないけど別の所には連れて行ってあげるわ」「・・・・・・今なんと・・・・・・?」「さあこっち来て」「嘘ッ!? うおッ!」楽しそうに近藤の手を引いて千鶴は何処かに行ってしまうのだ。取り残された山崎と夏美は驚愕の表情を浮かべる((あ、あのチンケな口説き文句で速攻フラグ立てただとォォォォォ!!!!))「局長待って下さいよッ!」「ちづ姉待ってッ いくら天然でも限度ってのがあるよッ!」山崎と夏美は何処かへ走り去っていく千鶴と近藤を必死に追いかけていった。「局長~そこで目をつぶって何してるんですか・・・・・・?」「ん? その声は山崎か? 実は千鶴さんに突然目をつぶって欲しいと言われてしばらく手をひかれて歩かされてさ何処かに入った感じはあるんだけどここ何処かな・・・・・・?」山崎はと夏美の目の前には近藤がある部屋に目をつぶって立っている。それを見て二人は千鶴がやりたかった事を理解する。「なるほどやることが旦那や沖田隊長と大差無いな・・・・・・」「天然って恐いね・・・・・・」「あら二人とも追いついてきたの?」「あの~千鶴さんもう目を開けていいスか?」「もういいわよ」近藤はゆっくりと目を開けた時、彼は入れられた部屋をキョロキョロと見まわす。周りにいるのはウサギが餌を食べていたり、ウグイスは飛び回り、ニワトリが卵をちょうどポロンと生んでいる小じんまりとした部屋、そう彼がいる部屋は・・・・・「それにしてもまさかここの学校の“飼育室”にゴリラを飼っていたなんて驚きだわ、このゴリラさんはきっとここの飼育室から脱走していたのね、危なかったわ、じゃあ夏美もう戻りましょう、遅刻しちゃうわ」「え・・・・・・うん」千鶴は頬笑みを一切崩さず、そのまま飼育室にご丁寧に鍵をかけられ閉じ込めた近藤を置いて、彼の事が哀れでしょうがないという視線を送る夏美と一緒に立ち去ってしまう。残ったのは山崎一人、互いに無表情で目を合わせ時間が経つ。「鍵・・・・・・開けましょうか・・・・・・・?」「大体予想は出来てたんだ、こんなオチだろうなと・・・・・」「局長・・・・・・」「・・・・・・ちょっとここで自分を見つめ直してる、これはきっと俺がお妙さん以外の女性に下心を見せた天罰なんだ」「わかりました・・・・・・副長には局長の事は言わないで置きますから・・・・・・」山崎がそう言うと近藤は「すまん」と頭を下げてそばにあるウサギが巣にしている土管の上に座る。彼が見せる寂しげな背中を見て山崎は思わず泣きそうになるが我慢してその場から走って立ち去って行く。一人残された近藤は同居人と一緒に戯れながら静かに時間を過ごし始めた。近藤が動物達を戯れながら時間を過ごし既に昼終わり、飼育室に閉じこもっている近藤をじーっと眺める二つの目。「違和感無いですね、そうしていると」「ああ嬢ちゃん来てくれたんだ・・・・・・俺って本当にゴリラに似てる・・・・・・・? 俺ってゴリとラーのどっちかなのかな・・・・・・?」「何ハイレベルなネタ使ってんですか、鍵開けたから早く出てきてください、あの人見つかりましたよ、あとどっちかというとあなたはラーです」ガチャリと飼育室のカギを開けて近藤を出したのは夕映。彼女が開けたドアから近藤はまだブルーな表情で出てくる。「外伝でも言われても本編ではもしかしたらとか思ったけどやっぱりゴリラか・・・・・・」「何言ってんですか? 全く千鶴さんが「学校内でゴリラを捕まえた」って言ってましたからもしやと思ったら案の定ここにいましたね、彼女は天然でやっているのかはたまた素でやっているのかわからないです、じゃあブルーになってないで行きましょうか」「そうだな・・・・・・クヨクヨしてちゃ駄目だよな・・・・・・ポジティヴに生きていこうッ! ゴリラ好きな女性もいるさきっとッ!」「テンション下がったり上がったり忙しい人ですね・・・・・」いつものテンションに戻る近藤を見てダルそうに夕映はもう一人の隊士がいる場所へと向かって行く。はっきり言うと彼女にとってはあの男とはあまり関わりたくないのだ。夕映と土方は初対面の時から相性が悪い。「あなたってあの人の上司ですよね? どうしてあんな人を自分の部下にしたんですか?」「うん? トシの事か? まあ俺にとってトシは部下じゃなくて悪友見たいなもんだと思ってるからな」「友達何ですかあの人と? よく友達やれましたね、私なんか一日で絶交宣言です」「アハハハ、もしかしてトシの事嫌いなのか?」「・・・・・・大嫌いです」歩きながら、つぶやく夕映の言葉に近藤は口元の笑みを消す、その言葉に怒りが込めてるように聞こえたからだ、それから夕映が彼に振り向かずに話を続ける「最初はただ気に食わなかっただけなんです、元々ガラの悪い大人は嫌いなので、私とは一生縁のない人だとそう割り切っていました、ですが・・・・・・」夕映はその場にハタと止まったので近藤も一緒に止まる。「あの人と私の友人の一人が彼と出会ったんです、その時の話をするんですよ私の友人が、その時の彼女の顔は楽しそうに嬉しそうに面白かったように輝いていて・・・・・・・いつしか彼女はあの人を慕うようになりました、私はそれから本当にあの人の事が嫌いになりましたね」「・・・・・・・・・・・・」「ちょっと前にある教師の事が嫌いだって言いましたよね? その人も最初はあの人のようにただ単にガラが悪いから嫌いなだけだったんですが、少し前からあの人はクラスのほとんどから慕われるようになりました、私の別の友人の木乃香という子が笑って接しているのを見て・・・・・・」「・・・・・・・・・・・・」「嫉妬だって自分でもわかってるんですよ、でも私は自分が嫌いなタイプの人に友達を奪われたような感じがして嫌なんです、何であんな連中に私の居場所を・・・・・・」下唇を噛んで夕映は珍しくポーカーフェイスを崩す。しばらく何も言わずに彼女の意見を聞いていた近藤はゆっくりと重い口を開いた。「君はトシをどう思っている?」「ガラが悪いし、喧嘩早いし、短気だし、タバコ臭いし、とにかくダメ人間ですね」「そうか、じゃあ何でそんなダメ人間に君の友人は慕っているのかな?」「・・・・・・前に色々助けてもらったって聞きました・・・・・・」「ハハハハ、トシの野郎早速ここに来て人助けか、あのおせっかい焼きめ」「・・・・・・・・・・・・」笑っている近藤に夕映は顔をうつむけて黙る。今度は彼が彼女に喋る番だ「俺にとってトシは気難しい所もあるが筋ははっきり通すそんな男だと思っている、あいつは人付き合いが苦手な性格でな、あまり素直になれないんだ、だがトシは困った奴を見過ごすような腐った野郎ではない事を俺は知っている、だから嬢ちゃんの友達もあいつのそういう所に惹かれてを慕うようになったんじゃないかな?」「・・・・・・・・・・・・」「その教師の方だってそうさ、俺はその教師の事は知らんがきっとその木乃香というお譲ちゃんは何かしら縁があったんだろう」「木乃香はあの人に友人の命を助けてもらったとかでいつも感謝しています・・・・・・・」 「ほらな」ニンマリと笑って近藤は夕映の頭を撫でる。まるで子供をあやす父親の用に、夕映は撫でられながら動こうとはしない。「悪い所だけを見ずに良い所を見つけてみればいい、悪い所だけを見ても何も始まらん、良い所があるから人と人は親しくなれる、悪い所しか無い人間なんていやしねえんだ、誰でも一つは良い所があるもんだ」「私は・・・・・・悪い所しか見てないからあの二人を許せないんでしょうか・・・・・・ただ私の友人を奪った奴、そう考えていたから私だけあの二人を好きになれなかった・・・・・」つぶやきながら落ち込み気味の夕映は近藤を見ると彼は二カっと笑顔を見せる、そんな彼に夕映は思わずクスリと笑ってしまう。「あなた見たいに良い所だけしか見てないような人間が羨ましいです、あなたやのどか・・・・・・あの子は男性は苦手なのですが、年が近い女の子と接する時は悪い所なんか絶対に見ようとしません、だからこんな理屈屋で無愛想な私でも友達になってくれた」今からずっと前、夕映とのどかが初めて会った時、彼女は自分が冷たくしたり無愛想に接しているにも関わらず笑って接してくれた。いつしかそんな彼女に自分は惹かれてのどかは自分の友人なったのだ。「悪い所だけを見ずに良い所を見ろ・・・・・・か・・・・・・・」「ああ、やってみれば良い」近藤は撫でるのを止めて再び歩み出す、夕映も一緒に付いていく。「きっと見えなかったモンが見れるはずだ」土方は学校内にあるテラスに来ていた。彼はここで昼食を済ませている事が多く、今日もここでカツ丼でも買って食べようとしていたのだが、ふと席に座っていると彼の前に思わぬ来客者が現れた。顔を真っ赤に染め上げ、弁当箱を持つ手が震えているその来客者はのどか。彼女は緊張で土方に目を合わせずにテーブル越しに彼の前に座った。「どうしたんだお前・・・・・・? まだメシ食ってなかったのか?」「あ、あの土方さん・・・・・・まだご飯食べてないですよね・・・・・・?」「今から食うんだよ、お前も今から食うのかそれ?」「あのこ、これはひ、土方さんの分です・・・・・・」「は・・・・・・?」土方に目を合わせずうつむいたままのどかは土方に持っていた小さめの弁当箱を差しだす。一瞬キョトンとする土方だがそれを手に取りしげしげと眺めていると、声を震わせながらのどかが口を開く。「き、今日の朝作りました・・・・・・良かったらどうぞ・・・・・・」「オメーが作ったのかコレ?」「はい・・・・・・あの迷惑だったでしょうか・・・・・・?」「いや迷惑じゃねえ・・・・・・ありがとよ・・・・・」「は、はいッ!」土方自身も女子供から弁当なんて貰ったことが無いので少々照れてしまい、のどかの方に向かずに礼を言う。土方にお礼を言われてのどかもようやく安堵の表情を浮かべる。それを物陰から眺める者がいた「え、え~・・・・・・トシに懐いてる友達ってあの子だったの~・・・・・・」「こうやってあの人を眺めると確かに悪い人では無いんですよね・・・・・・」大きな植木鉢に隠れて土方とのどかのやり取りを見る近藤と夕映がいる。しかし思わぬシーンに近藤は口をあんぐりと開けている。「自作の弁当作って貰うってトシの奴・・・・・・羨ましいな・・・・・・」「どうやらあの二人思ったより展開が早いのかもしれないです・・・・・・」「イイわ~こいつはくせぇ~ラブ臭がプンプンするわ~」「あれメガネ娘?」「いつ私達の後ろにいたんですかあなた・・・・・・」近藤と夕映との背後で何時の間にか一緒に隠れて、ハルナは付けてるメガネを光らせながら土方とのどかの方を見ながら必死にエールを送っている。「ふっふっふ・・・・・・やっぱり私の助言通りお弁当作戦は成功したようね・・・・・・あ、土方さんが弁当箱を開けた・・・・・!!」土方が弁当箱を開けた事に敏感に反応するハルナ、彼は弁当の色とりどりの具材を見て「まあ悪くねえな」と呟いていた後、懐からある物を取り出す、それは・・・・・・「だがマヨネーズがかかってねえな」「え・・・・・・・?」「いいかこうやってマヨネーズをたっぷりかけると味が10倍に膨れ上がる」「あ、ああ・・・・・・・」彼が持ち出したのは自作のマヨネーズ、それをのどかに作って貰った弁当にふんだんにかけている、のどかはただショックで目まいが・・・・・・「マヨネーズってのは昔から何にでも相性抜群の調味料の神と言われている、こうすればどんな食材でも・・・・・・」「何のどかのお弁当を犬の餌にしてんのよアンタァァァァァァ!!!」「どうふッ!!」「ハ、ハルナッ!?」親友のお弁当にあらぬテロを起こす土方にハルナは隠れるのを止めて土方に向かって走り、そのまま彼の首に向かってラリアット、土方はその衝撃でのどかの弁当に顔面直撃。いきなりの彼女の登場にのどかは驚いている。「このお弁当どんだけのどかが作るのに苦労したかわかってんのッ!? こちとら部屋にゴリラ上がりこんで大変だったのッ! そんな中頑張ってのどかはやっとこさ完成させたのッ! それをアンタマヨネーズまみれにするってどんな嫌がらせよォォォォ!!!」「何すんだテメェッ! こいつの弁当メチャクチャになっただろうがッ!」「元々アンタがメチャクチャにしたんでしょうがァァァァ!!」お互い激怒しながら掴み合いになる土方とハルナ、それをどうにか止めようとオロオロするのどか。そんな光景を呆然と見るだけの近藤と夕映「うんまあ・・・・・・トシにも悪い所はあるんだよね・・・・・・」「あの人と仲良くなれるのは無理かもしれません」ギャーギャー言い合いをしている土方達を残して、近藤と夕映はその場から離れて行ったのであった。昼休みもそうそろそろ終わる頃、無事に二人の安否を確認した近藤は帰り支度をするために今はもう人気が無い、大樹の前で帰る準備を始める。見送りは夕映一人だ。「もう帰るんですか、もう少し話がしたかったのですが・・・・・・」「悪いな嬢ちゃん、早く帰らないと総悟にどやされるからな」「・・・・・・また来るですか?」何処かテンションの低い夕映の質問に近藤はしばらく考えた後彼女に振り返って答える「忙しくて滅多に来れないかもしれないが必ずまた来るさ、今週もスケジュールパンパンでさ、朝は稽古、昼はお妙さんの警護、夕方は仕事、夜はお妙さんの警護、真夜中もお妙さんの警護、大人は大変だな本当」ぶっちゃけ一つ余計な物を省けば結構暇なスケジュールなのだが。夕映はその『お妙』というワードに引っかかって首を傾げる。「お妙って誰です?」「俺の想い人何だけど、どうにもこうにも俺に振り向いてくれないんだ、俺はこんなに愛しているのに・・・・・・・本当三十路前なんだから早く結婚してえな~」ハァ~と重いため息を吐いて近藤が頭を抱えていると、夕映は欠伸を交えた後彼に口を開く。「別に私が嫁に入っても構いませんが?」「ハハハハ、マジで? いや~冗談でもそんなこと言ってくれて嬉しいよ、じゃあ三十路になってもお妙さんを落とせなかったら嬢ちゃんに俺の真撰組の姐さんになってもらおうかな、ハハハハハ」「良いですよ」「お~こりゃあありがたい、これで俺も三十路には一応結婚できるってわけだダ~ハッハッ!!!どうせ夕映の冗談だろうと笑い飛ばす近藤。夕映もつられて少し笑っているが・・・・・後にこのやり取りが土方や沖田、真撰組達に大事件を巻き起こすキッカケになるのはまだまだ先の話。「じゃあ俺はもう帰るわ、色々手伝ってくれてありがとな嬢ちゃん」「その嬢ちゃんって言うのもう止めてくれませんか? 子供扱いされるのは嫌いです、名前で良いですよ名前で」「じゃあ・・・・・ゆえっちッ! また会いに来ますッ!」「何で名前で良いって言ったのにそれ・・・・・・もういいです」「助けが欲しいと思ったら俺を呼んでくれ、すぐに駆けつけるからな、あばよッ! 」近藤の呼び名のチョイスにめんどくさそうに流す夕映、そして近藤は持っていた転送装置、ジャスタウェイ・クリムゾンに付いているスイッチを押した瞬間、彼女の目の前に突然大きな光が、彼女は思わず目をつぶってしまいしばらくしてゆっくり開けるとそこには誰もいなかった。「また会えますよね・・・・・・近藤さん・・・・・・」「お~いたいた、テメェもう逃がさねえぞコラ」近藤が消えた所を眺めていた夕映の後ろから聞いたことのある声が、振り返ると自分が嫌いなタイプの一人だとあげたA組の副担任・坂田銀八だった。相変わらずの死んだ目でこちらを睨んでいる。「今日俺の授業が二つあるの忘れたとは言わせねえぞオイ、お前今日の一時間目にいなかったよな? つー事でお前は火あぶりの刑に処する、覚悟しろよデコ助」こんな男が周りに慕われているのは間違いない事実、親友の木乃香も親しげに話すし、特にエヴァや雪広あやかや長谷川千雨に関しては生徒と教師以上の関係なのではないかと思うほどだ。夕映には何でこの男にそんな人望があるのか理解できないが、近藤が言っていた事を思い出す。悪い所だけを見ずに良い所を見つけてみればいい、悪い所だけを見ても何も始まらん、良い所があるから人と人は親しくなれる、悪い所しか無い人間なんていやしねえんだ、誰でも一つは良い所があるもんだ今まで夕映は銀八や土方の悪い印象しか見なくて勝手に嫌な奴だと判断していた、だがもっと彼等と関わりを持てば・・・・・・何かがわかるかもしれない「相変わらずうるさい人ですね・・・・・じゃあ行きましょうか」「あれ・・・・・・? いつものああいえばこういう戦法はどうした・・・・・・?」「何ですかそれは? 早く教室に戻らないとまた、いいんちょさんに怒られるですよ」「え、どうしたのお前ッ!? 素直に言う事聞くなんてお前じゃねえだろッ! 何か企んでるだろッ! ぜってー何か企んでるってッ!!」素直に階段を下りて校舎に向かう夕映、そんな彼女に銀八が一体どんな風の吹き回し?と頭を抱えているのを尻目に夕映は口元に若干笑みをつけて歩いて行くのであった。また彼と会える日を楽しみにしながら銀八先生からの重要なお知らせ「え~最近、読者からの質問コーナーへのお便りに、質問になっていないのがたびたび来ています、まあこれは前回、作者が感想返しの時に言っていた事なんですけどね、ということで非常に申し訳ないのですが、質問ではないお便りはここで載せる事は出来なくなりました、今回の質問枠から外れた読者様すみませんでした」銀八先生のお知らせ終了教えて銀八先生銀八「一通目サハリンさんの質問」このかに質問ジジィに対して本音は、どう思っていますか?木乃香「ええ、ジイチャンやと思うとるよ~」千雨「で?・・・・・・本音は?」木乃香「だからええジイチャンやって思うとるって~」千雨「何で笑顔なのに目だけ笑ってねえんだよッ!」 銀八「二通目とびかげさんの質問」ゴリラはホントに一泊二日ですか?私はとっつぁんがいいのでさっさとバナナぶっ刺して帰、いや返しましょう!銀八「ゴリラ?」土方「何だ近藤さんの事か? あの人はここに来てねえよ」山崎「いや・・・・・・」近藤「とっつぁんの方が良かったって・・・・・・」銀八「三通目エンジンさんの質問」ネギに質問。最近ヤンデレじみてきてるけど(お姉さんに対して)怖いです。そのうちSEED発動して、あのスーパーコーディネイターのごとくの戦闘力を発揮しそうですよね。そこでですけど、お姉さんに似ている明日菜さんに彼氏ができたら即刻追い払おうとしますか?ネギ「アスナさんは彼氏以前に男の人と無縁・・・・・・うぐッ!」アスナ「女子校なんだからしょうがないでしょ」ネギ「すみません・・・・・・別にアスナさんに彼氏が出来ても僕は何も言わないので・・・・・・お姉ちゃんに彼氏ができたら話は別ですが」銀八「末恐ろしいシスコンだな」銀八「四通目、風の都さんの質問」土方さんへこちらに来て、マイマヨを超えるマヨは見つかりましたか?土方「無えな、購買部で買ってみたがどうにも俺が作るマイマヨとはレベルが数段落ちる、今の所、部屋でマイマヨ作りは日々怠れねえ」刹那「そのせいで部屋がマヨネーズ臭くなってるんですが・・・・・・」龍宮「うむ、匂いが少しキツイな」土方「安心しろ、毎日マヨネーズの匂いを嗅いでいったら何時の間にかマヨ好きになり、そうすればマヨの香りがジャスミンティー見たいに感じるようになるんだよ」刹那「今の所嫌いになる一方ですよ・・・・・・」銀八「五通目、殻潰しさんの質問」さよちゃん、最近は誰か遊びに来てくれてますか?さよ「私の事見える人は先生とエヴァさんしかいないのであまり・・・・・・」銀八「今度遊びに行ってやろうか? お前が好きそうな音楽持ってきて」さよ「本当ですかッ!? 何ですッ!?」銀八「レクイエム」千雨「おい・・・・・・」銀八「六通目、正宗の胃袋さんの質問」ゴリラに質問ゴリラって呼ばれるのは、両親のどちらかゴリラの天人ですか?それとも地球産のゴリラですか?近藤「いや俺は純血の人間ですッ!」銀八「嘘ついてんじゃねえよゴリラ、お前が俺等と同じ人類なわけねえだろ、地球人に謝れ」近藤「嘘じゃねえよッ! 言っとくがゴリラって攻撃方法でウ○コ投げる戦法を使うんだぞッ! 俺やらねえよそんな事ッ!?」銀八「うるせえよ、存在自体がウ○コ見たいなもんだろお前は、いい年して何回クソ漏らししてるのかわかんねえのか?」沖田「じゃあ近藤さんの正体はウ○コゴリラで」近藤「いやぁぁぁぁぁ!!!」千雨「つうかお前等下ネタ止めろ・・・・・・」銀八「七通目、ウィルさんの質問」まき絵にです。さりげなく銀さんにいじられてるわけですが万事屋メンバーに入らないのですか?入ればもれなくマスコットに!まき絵「いやこれ以上いじられたくないし、入りたくは・・・・・・」エヴァ「貴様、私のポジションを奪う気かッ!?」まき絵「イダイ、イダイッ! 耳引っ張らないでエヴァちゃんッ! 入らないからッ! 万事屋には入らないからッ!」銀八「どんだけ自分のポジション守るのに必死なんだよチビ」銀八「八通目、q-tureさんの質問」銀さんに質問です。GSに入団するには、年1回行われる入団試験で筆記と実技の2つをパスする必要があると聞いたのですが、今年はどんな問題が出題されたのかいくつか解答例付きで教えてください銀八「無えよ、GSは殺る気だけがあれば誰でも歓迎します」千雨「恐えよッ!」銀八「九通目、Ououoさんの質問」千雨さんしつも~ん!コスプレするときは、どんな勝負パンツをはくんですか?(笑)特に実技!千雨「何これキモチワル・・・・・・」銀八「適当に言っとけ言っとけ、ノーパンだとかでいいだろこんな変態」あやか「千雨さん・・・・・・ノーパン何ですか?」千雨「軽蔑する眼差し向けるなッ! ちゃんとはいてるからッ!」銀八「いやそういう発言もどうかと思うがな・・・・・・」銀八「十通目、黒足のコックさんの質問」カモくんどこ?(ロッチ風銀八「カモって誰?」千雨「知らねえ」ネギ「まあ僕と縁のあるキャラです・・・・・・出番の見送りが多くて24話まで行っているのに未だに読者の誰からも触れられずに・・・・・・・」銀八「まあご愁傷さまだな、俺には関係ねえから、ということで次回予告、第二十五訓 『ペットの責任は飼い主の責任』 今回と少し被ってるなコレ」ネギ「あれ?もしかして・・・・・・」近藤「俺の再登場ッ!?」銀八・千雨「「ねえよ」」