平日の早朝、エヴァの家にて「古来昔にこんな言い伝えがあるのだよ『バカは風邪をひかない』」「ゴホッゴホッ・・・・・・」「それなのに何故お前は風邪をひいているのだ? ありえんだろ」「うるせえよバカ・・・・・・お前に言われたくねえんだよ俺はデリケートな存在なの」咳き込みながら銀時はエヴァのベッドを借りて寝巻を着てマスクを付けて横になりながら、ベッドの近くで椅子に足を組んで座っているエヴァに悪態をつく。早い話こんな時期に銀時は風邪をひいてしまったのだ風邪のせいでひどく苦しそうな銀時は、額の冷えピタをはがして新しいのを貼っていると、ここの二階のエヴァの部屋まで誰かが階段を駆け上がってくる音が聞こえてくる。「銀さんッ!」「大声で叫ぶんじゃねえよ頭に響くだろうが、あ~だるい・・・・・・」部屋のドアを開けて大きなビニール袋を持ちながらあやかが、部屋に入ってきて早々銀時の元へ慌てた様子で駆け込んだ。「さっき電話で『今日は風邪ひいたから万事屋休みだわ』って連絡が来た時は、一体銀さんはエヴァさんにどんな病原菌をうつされたのかと心配で・・・・・・急いでここに馳せ参じました」「誰をウイルス扱いしてるんだ貴様、お前だって銀時にくっつくバイキンだろうが」「お黙りなさいウイルス、千鶴さんから貰ったネギをお尻の中に突っ込まれたいんですか?」「うるさいバイキン」「駆除されなさいウイルス」互いにガンつけながら馬事雑言を言いあうエヴァとあやかに銀八は舌打ちして耳をおさえていると、あやかが開けたドアから今度はもう一人の万事屋の千雨が仏頂面で入ってきた。「何やってんだお前? 風邪ひくタマでも無いくせに」「おい、いつまでも銀さんが鋼鉄の体を持ってると思ってんじゃねえよ、俺だって風邪ひくんだよ、あ~もうお前等と喋るのも辛い・・・・・・」そう言うと銀時は千雨達にそっぽを向いて寝ようとすると不意に何かを思い出して急にベッドから半身を起こした「やべえ・・・・・・今日どうしても断れない仕事あるんだった、行かねえと」「その体で何言ってるんですか、 病人は部屋に寝ててください・・・・・・所でここ銀さんの部屋ですか? 随分と女の子っぽい雰囲気があるんですけど?」「私の部屋だ」「銀さんすぐに“部屋を変えて”寝ててください」「お前を永遠に寝かしてやろうか雪広あやか?」またエヴァとあやかが一悶着起こしているのをほっといて、銀時はベッドから出て咳き込みながら仕事の準備をしようとする。そんな銀時にため息をきながら千雨は彼を止める。「いいだろ今日は、病人なら病人らしくジッとしてろよ・・・・・・仕事は私といいんちょでやるから」「お前等だけでやれるわけねえだろ、ゴホッゴホッ・・・・・・お前等バカ共に任せたら何も解決出来ねえよ、犬の散歩もやれねえよお前等だと」「そうだなこいつらでは何もやれないだろうな、だが・・・・・・」急に話に割って入ってきたエヴァが腕を組んで銀時に対して微笑して「この二人だけの場合だ、もしそこにお前の頼れる人物がいたらどうする」「・・・・・・は?」風邪ですっかり体がだるい銀時はニヤニヤ笑っているエヴァの言っている事が何か理解できなかった。麻帆良学園のとある教室、『万事屋銀ちゃん』と書かれた部屋に銀時の同僚の教師、源しずな先生がノックをして部屋を開ける。「こんにちは、昨日連絡させてもらった源しずなです、坂田先生今日は依頼に・・・・・」「フ・・・・・ノックもしないで部屋に入ってくるとは随分無粋な依頼主だな」「いやノックしてただろさっき、何雰囲気作り出そうとしてんだよ」「どうせゴルゴ見て影響されたんでしょう、これだから子供は」「お前私をいくつだと思っているんだ、天下人の徳川家康よりずっと年上なんだぞコラ」部屋にいたのはソファに座る千雨とあやかのいつもの二人、そして銀時がいつも座っている彼専用の椅子に彼では無い別の人物が座っていた、しずな先生が首を傾げているとクルリと椅子を回転させてその人物は姿を現す「フッフッフ・・・・・・万事屋エヴァ様とは私の事だ」・・・・・銀時がいつも来ている着物を小さい体で無理やり着たと思われるエヴァが、口元に笑みを浮かべながら姿を現した。場所戻ってエヴァ宅「ハァ~・・・・・・」「銀時様、お水とお薬です」「あんがとよ、今頃あいつ等何やってるのかね~・・・・・・俺抜きで仕事出来るのかあいつ等・・・・・・?」「マスターがいますのでご安心を」「だから余計に心配なんだろうが」ベッドに横になっていた銀時はエヴァの召使いの茶々丸から水と薬を受け取りながらあの三人組に不安を感じていた。そしてため息をついて銀時は茶々丸から受け取った薬と水を飲んですぐに横になって天井を見ながらポツリとつぶやく「あいつ等、俺抜きだと仲良く出来るのか?」「マスターがいますのでご安心を」「だから余計に心配なんだろうが」さっきと同じやり取りをしながら銀時はますます不安に感じた何故ならあの三人は基本自分がいないと成り立たないトリオだったからだ。第二十二訓 人との交流は新しい扉を開けるチャンスである「あら坂田先生いないのかしら?」「あいつは風邪だ、だからこの私が奴の代理でここの首領になったのだ」「へ~偉いわね~」自慢げに喋って銀時の椅子に座りながら胸を張るエヴァにしずな先生は彼女に笑いかけながら頭を撫でてあげる「でも困ったわね、坂田先生に頼みたい事あったのに・・・・・・昨日私がお願いしたら『OK~わが命に代えても』って嬉しそうに言ってくれたのにまさか今日風邪引いちゃうなんて・・・・・・」「あいつがあんなに仕事行こうと思ってたのがわかったな・・・・・・」「下心丸見えですわね・・・・・・」「とことん腐ってるなあの天パめ・・・・・・」銀時の行動の裏にそんな事があったのかと千雨はため息をついて、あやかは頭を手でおさえ、エヴァは舌打ちして、今は家でぐうたら寝ている男に呆れていた。「ハァ~・・・・・・で? 銀さんにどんな依頼してたんですか?」「あらあなた達がやってくれるの?」「まあ銀八抜きでも出来る仕事なら・・・・・・」「任せろ奴に出来て私に出来ない事はない、依頼は何だ? カーズの退治か? 悪魔超人の退治か? 霊夢の退治か?」「何で全部討伐クエストなんだよ・・・・・全部勝てる気しないし」とんでもない依頼を想像しているエヴァに向かって千雨がツッコんでいると、しずな先生は首を横に振って否定する。「バラモスの退治でもワシズの退治でもないわ、今日は学園長の退治じゃなくて別の事をやって欲しいのよ」「いや・・・・・学園長の討伐でも出来ませんウチは・・・・・・つーか銀八は何でそんな依頼引き受けてるんだよ・・・・・・」「実はね、今日購買部のおばちゃんが息子に会いに行くとかで急にどっか行っちゃったのよ、それで坂田先生にとりあえず今日の放課後の店番をやって欲しいと思ってたの」「はた迷惑な話ですわね・・・・・・仕事ほったらかして息子に会いに行くって・・・・・・」「おい、購買部のおばちゃんってあのいつもうるさくて敵わん奴の事か?」「そうだよ『私はみんなの母ちゃん』って言ってる人だよ・・・・・・」購買部のおばちゃんの突然の仕事放棄に『何でここはそんな人間をクビにしないのか?』と三人が考えていると、しずな先生は微笑みながらエヴァの両手をとる「坂田先生の代わりとしてお願いできますね? 万事屋の小さなオーナーさん?」「いやぶっちゃけめんどくさいのだが・・・・・・」「先生の代わりならきっちりとやってもらいますから」「むう・・・・・・基本的に仕事は何をやっていれば良いのだ?」不満げであるが一応やることをしずな先生に聞くエヴァ、すると彼女はニコッと笑い簡単に説明する「レジとか品出しとか、小さいあなたでも出来る筈だから安心しなさい」「小さい言うな・・・・・・」「本当の事ですからしょうがないでしょ小さいんですからエヴァさんは」「何だと人の気持ちも知らないでッ! 小さい事がどんだけ私はコンプレックスにしているか・・・・・・・!!」「あ~もう喧嘩すんなやッ! 金髪コンビッ!」エヴァがあやかに飛びかかろうとする所で千雨が二人の間に割って止める。そんな状況にも関わらずしずな先生は相変わらず微笑を浮かべながら手を振りながら「じゃあ昼休みに購買部で」と言い残して部屋から出て行ってしまった。「大丈夫かよ・・・・・・私、店番なんかやったこと無いぞ・・・・・・」「安心しなさい、この部屋にいる人はみんな未経験です」「いや安心できねえから・・・・・・あ~やっぱ銀八がいればな~・・・・・・」やはりあの男の存在力はデカイ・・・・・・店番ぐらいならあの男の事だからきっと経験持ちだろうし、一応メンバーの統率をを取れるのは彼だけだ。そんな事を考えながら千雨が嘆いていると、その男の代わりに着ている和服をズルズルと引きずりながらエヴァが拳をコキコキ鳴らしながら自信ありげに彼女に近づく「心配するな私がいる」「はぁ? お前が何の役に・・・・・・オゴッ!」「殴るぞ」「殴ってから言うなよ・・・・・・・」エヴァに殴られた腹をおさえながら千雨はやっぱこの三人じゃ無理だって・・・・・・と悟るのであった。その頃の本物の万事屋オーナーはというと「銀時様、お粥持ってきました」「お~あんがと・・・・・・・て多すぎだわァァァァァ!!!」「少し生産しすぎました」「鍋から溢れるほど生産してんじゃねェェェェェ!! つうかマグマみたいにグツグツ煮えたぎってるじぇねえかッ!!」「食べれませんか?」「食えねえよッ! それに近づけるなそれッ! 熱気で頭クラクラしてくんだよッ!!」「では口を開けて下さい、私がお入れします」「人の話聞いてるッ!? そんなん食えるわけ・・・・・・おぶぅぅぅぅ!!」茶々丸が作った煮えたッぎている巨大お粥を無理やり鍋から直接口に注ぎ込まれているのであった。時は一気に進んで放課後、エヴァ達はしずな先生の言うとおり購買部へと足を運んでいた。「授業中もその格好してるおかげでみんな変な物を見るような目でエヴァさんを見てましたわよ」「しかも何回も転ぶから余計に目立ってたな」「しょうがないだろ、私にはぶかぶかだから足に引っ掛かるんだよあいつの着物は」「じゃあ着なければいいだろ・・・・・・」「バカ者、なりきる事が大事なんだ」「あっそ・・・・・・」授業中でも着物を着ていたエヴァにあやかと千雨が非難しても全く彼女は反省しておらず、すぐに購買部の中へと入って行った。そこには色々な雑貨用品が溢れかえりまさに購買部と言った感じだが、しずな先生の言う通り購買部のおばちゃんはいなく、代わりにカウンターの所に。『八郎に会いに行ってくるッ!』と小さなボードが置いてあるだけだった。エヴァはそのボードを持って「仕事終わってから行けッ!」と叫びながらボードを下に叩きつける。そんな折に三人の所に依頼主のしずな先生が微笑みながら再び現れた。「ちゃんとみんな来てくれたのね」「しずな先生、あの・・・・・・私達レジとかそういうのやった事無いんですが・・・・・・」申し訳なさそうにあやかが言うがしずな先生は全く動じずカウンターの中に入り、しばらくして彼女に一冊の教科書みたいなのを手渡す「マニュアル本よ、レジ打ちの仕方とか商品の出し方とかそこに書いてるから」「読みながらやるんですか・・・・・・でも何でしずな先生がこの本の存在を知っているんですか?」「購買部のおばちゃんがよく読みながらレジ売ってるの見てたからよ」「あの・・・・・・何であの人雇ってるんですか・・・・・・?」「まあこの学園は坂田先生を雇ってるレベルだから、とにかく頑張ってね」「えッ! ちょっとしずな先生ッ!!」本当にここの学園の雇用方法が知りたいと思っていると、しずな先生は笑いながら手を振ってスタスタとどっかに行ってしまう。取り残されたあやかはハァ~と深いため息をついた。「どうしましょう・・・・・・とりあえずお店を開けて、トラブルを起こさないようにしましょう」「おい、いいんちょよ~エヴァが購買部の板チョコ勝手に食いまくってるぞ~」「言った直後にトラブル発生ッ! 千雨さん止めてッ!」「何で私が・・・・・・・」「千雨さんッ!」「わ~ったよ、かったり~な・・・・・・」千雨がぶっきらぼうに指さした所にはお菓子売り場に置かれている大量のチョコレートをもしゃもしゃと食い漁っているちびっ子がいる。それを見て慌ててあやかが千雨に命令してそれに渋々と髪を掻きむしりながら彼女は従う。「エヴァ、何売り物食ってるんだよ・・・・・・」「何を言っている今はここの当主は私だぞ、自分の物を食って何がおかしい」「それじゃあ八百屋の店長は毎日スイカ食べ放題になれると思ってんのかコラッ!? もう食べるのやめろってッ! それにお前食い過ぎだからッ!」「止めろッ! 私のチョコを取るなッ! お、スモークチーズ発見」「だから食うなって言ってるだろうがァァァァァ!!」「それを言うのは銀時の役目だ」「ハルヒネタはいいからッ! いいんちょこいつ取り押さえろッ! 出来れば縄でそこらへんに縛り付けてくれッ!」手当たり次第に食べようとするエヴァに千雨が奮闘しながらさっきマニュアル本をパラパラめくっているあやかに助けを呼ぼうとすると、彼女は突然軽くパニック状態でその場でウロウロしていた「どうしたんだよ?」「お客さんです・・・・・・! ここが再開したのを知って早速来たようです・・・・・・!」「客って・・・・・・もう来たのかよ・・・・・・」「しずな先生が再開したと言っていたのに店員はいないのかね? コロコロコミック買いに来たのだが」「いやアンタかよっ!」突然の来客はまさかの学園の教師を務めている同じく銀八、しずな先生の同僚の新田先生だった。学校内にも関わらず普通に喫煙しながらカウンターの前にコロコロを置いて立っている。「お~い店員はいないのか~?」「はいはい少々お待ち下さいませッ!」「ん?」あやかが慌ててカウンターの中に入ってきたので、新田先生は疑問の声を上げた。「何でお前が店員やってんだ白凰」「誰がデュエルマスターですか、雪広あやかです、今日は購買部のおばちゃんの代役として銀さんが来る予定でしたが風邪で来れなくなったので私達が更にあの人の代役になりました」「ほ~そういう事か、まあ良い社会勉強になるだろうな・・・・・・とりあえず社会人の私から言うと店員だからって商品を食ってはいけないというルールがあるのだよ」「千雨さん早くその人止めてェェェェェ!!」新田先生が向いている先にはイチゴ牛乳のパックを普通にグビグビ飲んでいるエヴァがいて、それを見てあやかが千雨に向かって叫ぶ「すいません・・・・・・あの子供はすぐに逆さ吊りにしますので・・・・・・」「まあ別に私は困らないから別に良いんだがね、困るのはここの購買部や学園の総オーナーのジジィだから、それは良いとして早く会計してくれないかね? 早く『デュエルマスターズ』の続きが気になるのだ」「あ、はいッ!」あやかは慌てながらも何とかレジを打って会計を済ませる。会計を終わらせた後、新田先生はその場でコロコロを開いて「やべ、やっぱデュエマの白凰は強いわ」と呟きながらその場を去って行った。一人目の会計を終えあやかはやっと終わったと壁にもたれる。「ハァ~・・・・・・・何かこういう接客業は慣れてないと怖いですわね・・・・・・」「終わったのか?」「千雨さん・・・・・・・エヴァさんはどうしたんですか・・・・・・?」「「もう腹いっぱいだ」って言って満足そうに物置で寝てる」「まったくあの人は・・・・・・・私がエヴァさんを叩き起こしに行きますからカウンター任せますわね」「え、私にッ!? 無理だって私じゃッ!」急にカウンターを任せられたので千雨はちょっと待てと抗議する。元々人見知りが激しい性格なので接客業なんてやれっこない。だがあやかは不安そうな彼女の肩に優しく手を置く「これを機会に人との交流を覚えて、友達の作り方を勉強すべきだと思いますわ」「いいよ私はッ! 交流なんてお前等と銀八でいっぱいいっぱいだしッ!!」「じゃあ頼みましたわよ」「待てェェェェェ!! 本当に無理なんだよ私はッ!」千雨の言い分も聞かずあやかはそそくさと物置へ言ってしまった。残された千雨はどうするべきかと必死に考える(無理だって~銀八とかいいんちょ達なら普通に喋れるけど、リアルでは知らない人とかと喋る事なんで出来ねえよ~、いいんちょが来るまで客来ないでくれよ本当~)「すいませ~ん」「うわ客来やがったよチクショウッ!」「来やがったよって・・・・・・お店なんだから客が来るの当たり前でしょ千雨ちゃん」「な、何だ朝倉か・・・・・・お前なら大丈夫だわ・・・・・・」ガムをくちゃくちゃ噛んで、カウンターの前に立っていたのは一応同じ万事屋の一人の朝倉和美。それを見て千雨はホッとしながらカウンターに立つ。彼女なら知り合いなので問題はない「ハァ~・・・・・・・で? 何しに来たんだよ」「そりゃあもちろん買いに来たんだけど・・・・・・・いや~本当に銀さんの代わりに店番やらされてるんだね~」「うるせえな、お前も万事屋なら店員やれよ」「アハハハ、私は情報係なのでパスで~それよりいいんちょとエヴァちゃんはいない?」和美はカウンターから身を乗り出して他の二人を探し始めたので千雨は首をかしげる。「あいつ等に用あるのか?」「いや私が用あるのは千雨ちゃんなんだけどね」「は?」何やらニヤニヤしながらカウンターに肘をついて自分を指名してきた和美に千雨は嫌な予感を感じる。大体彼女がこういう顔をしているとマシな事を言うはずない、そして案の定「銀さんとはどんな感じ?」「お前な~~~・・・・・・」やはりそんな事だと思ったと、千雨はため息をする。実を言うと自分が一人になっている時は必ず“その手の”話を聞いてくるのが日課となっているらしいのだ。「大丈夫、私は千雨ちゃん“を”応援しているから」「何の応援だよひっぱたくぞ」「だって千雨ちゃんって基本銀さんがいないとテンション低いじゃん、今日も教室でテンション低かったし」二ヤつきながら和美が追及してくる事に千雨はすっかりイライラした調子になっている。「あのな、それが素なんだよ・・・・・・」「ああ、やっぱ銀さんがいるからテンション上がっちゃう感じなんだ?」「ぐ・・・・・・あ~もういいから早く商品出せやッ! 頼むからどっか行ってくれ調子狂うからッ!」「アハハハ、はいお金」「商品は?」「口の中だけど出す?」「もう食ってたのかよッ! いやいいわもうッ! 出さなくていいからッ!」さっきまで噛んでいたガムを和美がカウンターに吐きだそうとしたので、千雨が慌てて会計を済ませてお釣りを渡す。だが和美はそこから動こうとはせずにカウンターに肘をついたままだ。「銀さん今自宅養成中でしょ~? 看病とかして上げれば良かったのに?」「茶々丸がいるから問題ねえよ・・・・・・私そういうのやったこと無えし・・・・・・」「じゃあもし茶々丸さんがいなかったら?」「エヴァかいいんちょ辺りがやるんじゃねえの?」「も~そんないつもあの二人に任せていると置いてけぼりにされるよ~?」「何の置いてけぼりだよ背負い投げしてやろうか・・・・・・」何か言いたげな和美に千雨が適当に流していると、彼女の後ろからあやかが何食わぬ顔で入ってきた。「朝倉さん? 何やってるんですか?」「うわ、良い時にいいんちょが来ちゃった」「良い時って何ですかそれ・・・・・・・?」「しょうがない・・・・・・じゃあ千雨ちゃん私帰るから、これからも銀さんの事頑張ってね~」「何も頑張らねえよッ! さっさと帰れバカッ!」「はいは~い」そう言うと和美は楽しそうに千雨に手を振りながら帰って行った。そんな彼女のおかげで疲れたのか、千雨は頭を手でおさえてその場にしゃがみ込む。「あいつと喋る時毎回あんな話ばっかだ・・・・・・私と銀八は何も無いって言ってるのに・・・・・・」「何かあったんですか?」「いや何もなかったよ・・・・・・・」「?」何も無かったわりにはどうしてそんなに疲れているのか? とあやかは思っていると千雨がしゃがみ込みながら逆に彼女に質問してくる。「エヴァはどうしたんだよ?」「エヴァさんは私が叩き起こしたのでご安心を、ほらエヴァさん早く来て下さい」「う~まだ眠い~・・・・・・」「ったく・・・・・・」まぶたをこすりながらやってきて眠そうにしているエヴァを見て千雨は「何が私に任せろだよ・・・・・・・」と呟いて立ち上がる「結局食って寝てるだけだぞお前・・・・・・?」「ふん、めんどくさいんだよこういうのは、初心者にこんなハイレベルな真似出来るか」「いやレジ打ちはレジ打つ事しかねえから・・・・・・」自信満々に言うエヴァに千雨がツッコんでいると、カウンターの前に人影が現れる。どうやら早速お客が来たようだ。「ほらエヴァさん、お客が来てますわよ」「う~めんどくさい・・・・・・」「すいませ~んって・・・・・・あれ何であんた等がいんの・・・・・・?」「貴様か、神楽坂明日菜、昼飯も終わったのにまだ何か食べたいのかお前は?」「何で私が買う物が全部食い物限定なのよ・・・・・・」入ってきたのが同じクラスのアスナだとわかった瞬間、エヴァはダルそうににカウンターに小さいので頭だけ覗かせ対応するのだが、いきなり失礼な言葉をアスナに浴びせる。「あのね・・・・・・私が買うのはボールペンよ、ホラ」しかめっ面でアスナがコロンと置いたボールペンをじーっと見つめるエヴァ、しばらくして「言っとくがボールペンの中にある液体は飲んだら死ぬぞ」「誰が飲むかッ! 私が何でも食うと思ってんじゃないわよッ!」「じゃあ本体食べる気か?」「人をスプラッター扱いしないでくれるッ!?」勝手な思い込みにアスナはエヴァにツッコむがそこを彼女はスルーしてカウンターに置かれていたお金を取ってレジを打とうとしてピタリと止まる。「・・・・・・おい雪広あやか、私の代わりにレジを打て」「あなたがやる事でしょそれ・・・・・・?」「やり方知らん」「そこにマニュアルがありますから・・・・・・」「読むのめんどくさい」「ハァ~あなたどんだけ子供なんですか・・・・・・中学生じゃなくて本当は小学生でしょ?」「貴様だって中学生じゃなくて本当はとっくに20代いってるんじゃないか? サバ読みにも程があるぞ」「何ですってッ! 大体あなただって・・・・・・!」「あの誰でも良いからさっさと私の会計済ませてくれないッ!?」いきなり目の前で口喧嘩が始まったのでアスナはカウンターに身を乗り出してキレるが二人は全く聞かずに喧嘩の真っ最中だ。「だぁぁぁぁ! もうそこの二人はどっか行って千雨さんがやってッ!」「うへ~・・・・・・結局また私かよ・・・・・・」「早くッ!」「へいへい・・・・・・」アスナの言う通り渋々レジを打ちながら千雨は後ろにいる二人を見てため息をつく。考えてみればそもそもこの二人が一緒に仕事なんて出来るわけない「・・・・・・はいお釣り」「どうも、じゃああんた等も何で店番やってるのか知らないけど、早く家に帰りなさいよ」そう言ってアスナは買ったボールペンを手でクルクル回しながら三人にその手を上げて出て行く。帰りたいなら帰らしてくれ・・・・・・それが千雨の意見だった。しばらくしてここの部活終わりの生徒達がポツポツと入って来たので、千雨はあやかと交代交代で(エヴァはレジ打ちでは役に立たないので品出し担当)なんとかやっていたしばらくして外がちょっと暗くなってきた所で客足も少なくなりようやく一段落ついて。千雨はカウンターに肘をついて後ろにいるいいんちょに疲れた調子で話しかける「・・・・・・いいんちょこれ何時までやらなきゃいけないんだ?」「どうですかね・・・・・・部活帰りの人達ももういないそうですし、しずな先生が来たら終わりかもしれませんわね・・・・・・・」「四輪連続ドリフトッ!」「何であの人はカートで頭文字Dごっこやってるんですか・・・・・・?」品物を運ぶためのカートを使い、購買部の中でドライビングテクニックを披露しているエヴァをジト目でみながらあやかは呟く。今日あの人が来た意味は本当にあったのだろうか・・・・・・「もうエヴァさんはいいですほっときましょう・・・・・・」「すいませ~ん、マヨネーズ一つ」「あ、はいッ!」突然カウンターの所から呼ばれた声がしたのであやかは振り向いてカウンターに立つ。目の前にいた男はどうみてもヤンキーっぽく新田先生と同じく学園内で普通にタバコを口にくわえている。そんな男が右手にマヨネーズのボトルを持っているのは何ともおかしな景色である。男はあやかに気付いたのかジロジロと彼女の服装を見る「お前ここの生徒か? 何で生徒が店番やってんだ?」「私達、万事屋をやっているメンバーなんですけど、今日はここの店番を任せられているんです」「ああ? 万事屋だと?」「白夜叉の所の万事屋ですよ土方さん」「やっぱりか・・・・・・あの野郎、生徒を自分の所の従業員に仕立て上げたのか・・・・・・」「いつの間に刹那さんいたんですか・・・・・・?」土方の隣にいきなり出てきた刹那が彼に説明すると、今度は目を細めてあやかを見る土方。そして隣にいる刹那に顔を戻して話しかける。「前々から思ってたんだが・・・・・・何で何処の世界の奴もあの天然パーマの下で働く奴が必ずいんだ? あんなちゃらんぽらんの下で働いてもマシな目にならねえぞ」「確かに上司とするとしたら私は遠慮します・・・・・・・給料とか払うわけ無いと思いますし・・・・・・」土方と刹那が二人でヒソヒソ話しているのが耳に入らなかったのか、あやかは普通に土方が持ってきたマヨネーズをレジで通して会計を済ませる。「はいお釣りですえ~と・・・・・そういえばお名前を御存じないのですが・・・・・・・?」「土方だ、今週からここの警備員をやっている」「土方さんですか、どうも雪広あやかですよろしくお願いします」自己紹介した自分にあやかは微笑んで自分も自己紹介する。そんな彼女に土方は少し調子がズレる(万事屋の野郎の部下のくせに『真撰組』の俺に笑って丁寧にお辞儀だと・・・・・・? 『万事屋』の連中と言ったら、俺達『真撰組』とは犬猿の仲だったのに・・・・・・・)刹那がゆすっても動かずに、マヨネーズを片手に持って固まる土方にあやかが首をかしげていると、何かあったのかとめんどくさそうに千雨が近づいてきた。「いいんちょ、どうした?」「ん? お前は・・・・・・・」「あ、この人は同じ万事屋の長谷川千雨さんです」あやかに紹介された千雨をじーっと見て土方は口からタバコの煙を吐いて安心したような表情をする「やっぱ何処の世界でも万事屋にはメガネだな・・・・・・」「え・・・・・何メガネって・・・・・・?」「気にするなメガネ、おいガキ帰るぞ」「あ、わかり・・・・・・・」「退け貴様ァァァァ!!」「え? アダッ!」少々混乱している千雨を置いて土方は刹那を連れて帰ろうとすると、急に刹那が土方の目の前でカートを乗り回していたエヴァにドンと吹っ飛ばされる。仰向けで倒れている刹那を見ても、エヴァは反省の影一つも見せずにカートから降りて彼女に近づく。「退けと言ったのに退かなかった貴様が悪いのだぞ、桜咲刹那」「き、急に言われて退けるかッ! いい年して何やってるんだエヴァンジェリンッ!」「暇潰しににやってたんだが思ったよりハマってた」「本当にこいつが悪の魔法使いって言われていたのか・・・・・・?」「そういえばお前と購買部で会ったのは、ヤンデレ状態のお前が私をさらいに来た時以来だな」「人の傷口に塩を塗るなッ!」刹那は悪態をつきながら腕を組んで踏ん反り返っているエヴァを睨んでいると、エヴァの肩にをガシっと誰かが掴む、その人物は「ウチのガキ轢いといて詫びの一つも出来ねえとはよっぽど擦れたガキみてえだな」「誰だ貴様は」「土方だ、年上にタメ口とは良い度胸じゃねえか。つか何であいつの服来てんだ? コスプレか? 趣味悪いぞ」「ああ貴様が銀時と茶々丸が言っていた例のニコチン男か、言っとくが貴様と私だと年の差は歴然だぞ、おい桜咲刹那こいつに私の年を教えてやれ」瞳孔開き気味の土方にガンつかれても全く怖がりもしないエヴァは自信満々に刹那に自分の年を言わせる、だが彼女は「10歳です」「はッ!?」「こいつよりガキじゃねえか、」「ええ、私よりガキです、だからここは大目に見て上げましょうか」「違うッ! 私は600年以上生きてるんだぞッ!」ぶつけられた恨みが残っていたので刹那は土方にウソ報告。それにエヴァは慌てて否定して本当の事を言うが土方はそれを聞いても「はぁ?」と言って全く信じていない様子だ。「お前が600歳なら俺は6000歳だ、こんなガキに付き合ってらんねえ、帰るぞ」「いや待て・・・・・・」「じゃあ長谷川さんといいんちょさん、ここで失礼します、そこのちびっ子もお元気で」「だから待てと言って・・・・・・ぷぎゅッ!」帰り出す土方と“してやったり”の顔で彼についていく刹那を止める為に走ろうとするが、自分が着ているのが銀時の着物なのを忘れていたので前につんめのって転んでしまう。その隙に二人は女子寮へと帰ってしまった。「うぐぐぐぐ・・・・・・」「あ~あ何転んでんだよ・・・・・・」「そんなに転んだら銀さんの着物どんどん汚れてしまいますわ・・・・・・」倒れているエヴァを千雨が立たせてあげて、あやかが心配(銀時の着物の方)していると、ツカツカと廊下を歩いてくる音が聞こえてくる。「ごくろうさま、もう大丈夫よ」歩いてきたのは依頼主のしずな先生だった彼女は何やら入っている大きなビニール袋を何袋か持って三人の前に現れる。「しずな先生ッ! じゃあもう帰って良いんですかッ!?」「やっと帰れるわ・・・・・・・」「くそ・・・・・・あの鳥女と狂犬みたいな男・・・・・・次会ったら見てろよ・・・・・・」あやかと千雨が安堵の表情を浮かべている中、エヴァは一人だけ悔しそうな表情を浮かべていると彼女にしずな先生がニコニコした表情で近づいてくる「坂田先生の代役としてよく頑張ったわね」「ふ、ふん・・・・・・」「そいつ、食品を食い散らかしてただけですよ?」「さっきカートで人身事故も起こしてました」「お前等黙・・・・・・・」いらん事を言う千雨とあやかにエヴァが怒鳴ろうとした時、しずな先生は彼女の手を取り少しも気にしていないと優しく頷く。「困るのは学園長だけだから」「何か最近ジジィの事が哀れに感じてきた・・・・・・」「別に同情する人でも無いわ、はい、これは依頼料ね」「ん? 何だそのでっかいビニールは・・・・・・うおッ!」しずな先生が差し出した大きなビニール袋を受け取った瞬間、ぐいとかなりの重さがエヴァの手にのしかかる。一体何が入ってんだと彼女がビニール袋の中身を覗いてみると「カボチャ・・・・・・・? これが依頼料だと言うのか?」「私は別にお金で払うなんて言ってないわ、おばちゃんにいっぱい貰ってたから処分するのに困ってたのよ」「ふ、ふざけるなッ! こんな重たい物全部持って帰れだとッ!? そこの部下二人ッ! 報酬を分けてやるからありがたく思えッ! ていうか全部やるッ!」次々としずな先生にカボチャ入りビニール袋を渡されるのでエヴァはあやかと千雨に全て譲ろうとするが、彼女達は同じタイミングで首を横に振る。「私達って元々銀さんからそういう報酬とか貰わないので、それは全部代理オーナーの貴方の物になりますわ」「良かったな毎日カボチャ食い放題じゃねえか、じゃあな」「いや待て逃げるなァァァァ!! この・・・・・・むぎゅッ!」即拒否してさっさと帰宅しようとするあやかと千雨を捕まえようと、帰っていく二人を走って追いかけようとするが、彼女は再び銀時の着物を足に引っ掛けてしまい再び転んでしまう。「イテテテ・・・・・・これで何度目だ・・・・・・?」「じゃあ私も失礼しようかしら」「えッ! 待てこんなカボチャ持って帰れるわけ・・・・・・ってもういないッ! どこの上忍だあいつッ!?」エヴァが立ちあがって後ろを振り向いた瞬間には既にしずな先生は消失しているという、なんとも奇妙な現象に、そして自分の手や腕、首に引っ掛かっているカボチャ入りビニール袋だけが彼女の元に残ったのであった。「ハァ・・・・・・ハァ・・・・・・」すっかり夜になりエヴァは息を苦しそうに上げながら帰路に着いていく、大量のカボチャを持って・・・・・・「くそ・・・・・・やはり雪広あやかや長谷川千雨なんかとツルんでもロクな目に会わん・・・・・・どいつもこいつもオランダも・・・・・・学園の奴等全員私の事ナメてるんじゃないのか・・・・・・?」ブツブツと小言を言いながらカボチャ達を落とさないようあっちへフラフラこっちへフラフラしながら我が家へと帰って行く「銀時~・・・・・・・」額の汗を拭いながら思わずエヴァは泣きそうな顔で同居人の名前を小さく叫ぶが助けに来るはずがない。現在銀時は家で療養中である。「来るわけないか・・・・・・」「お~いたいた」「ん?」「ったくよ・・・・・・何でお前そんなカボチャばっか装備してんだコラ? カボチャ防具か? スキルどんなの着くんだよオイ?」「え・・・・・・?」エヴァはため息をついて顔を上げた時目の前から男が歩いてくる。額には冷えピタを貼りまだダルそうにしている坂田銀時と自分の従者の茶々丸の姿がそこにあった。「遅えから心配して来てみたら・・・・・・何でそんなに体中にカボチャ袋引っ掛けてるんだよ? 茶々丸、代わりに持ってやれよ」「了解しました銀時様」「ぎ、銀時・・・・・・? 風邪は大丈夫なのか・・・・・・?」「そいつの作ったバカデケェお粥食った後に薬飲んで寝たらよ、結構良くなってな。まだちょっとダリいけど・・・・・・」ボリボリと頭を掻きながら銀時が事情を説明しているうちにエヴァが持っていたカボチャは全て茶々丸が回収する。「マスターはいつからこんなカボチャ好きになったのでしょうか?」「ち、違うッ! 依頼料がその大量のカボチャだったのだッ! 仕事して貰ったのが“それ”だぞッ!」「んだよオイ、しずな先生随分とお茶目だな」「何がお茶目だッ! 私が色々やっている時にお前は家で寝て・・・・・・・このッ!」カボチャが無くなって身軽になったエヴァはそのまま銀時の背中に飛びつく。いきなりの彼女の行動に銀時は「うおッ!」と不意を突かれる。「何俺の背中に乗ってんだコラッ! 降りろッ! 病人だからデリケートに扱えッ!」「何が病人だそんなに吠えてッ! 私だって疲れてんだ、お前の代わりに働いて上げたんだから少しは労えッ!」「ったく・・・・・・しょうがねえな・・・・・・・」落とそうとしても彼女はガシっと自分の首に手を回して落ちないので、銀時は観念したのかそのままエヴァをおぶって道を歩いていく「千雨とあやかと仲良くできたのかお前?」「仲良くなんて出来るか、あんな奴等・・・・・・この私に向かって怒るわ、嫌味を言うわ、喧嘩売ってくるわ、この闇の福音に向かってよくもあんなに気安く接してきおってッ! だが・・・・・・」銀時におぶられながら彼の後頭部に自分の頭をくっつけて、エヴァは少し照れた顔で。「ああいうのも・・・・・・悪くはない・・・・・・」「そうか、お前があいつ等と仲良くできて安心したわ」「仲良くなんてしてないって言ってるだろッ! 雪広あやかはいちゃもん吹っかけてくるわ、長谷川千雨はメガネのくせに私に口出しするわ・・・・・・」「そういう奴等がいるから世の中悪くねえと思えるんだよ、気軽に喋れて一緒にバカ出来る仲間の一人や二人、いても良いんじゃねえか?」「・・・・・・フン、じゃあ私達はお前の“ソレ”に入るのか?」「へ、言うまでもねえだろ」「そうだったな」銀時が少し笑ってこっちに振り向いたのでエヴァも思わず表情を和ませる。二人はそのまま少し笑っている茶々丸と一緒に、三人でまっすぐ我が家へと帰って行くのであった。教えて銀八先生のコーナー銀八「一通目ノリさんからの質問」『トッシーへ...トッシーはこの世界に来てどんな印象を持ちましたか?やっぱりトッシーにとってネギま世界は桃源郷(シャングリラ)ですか?遠き日の理想郷(アヴァロン)ですか?それとも幻想郷ですか?Gストーン何個分かで表して下さい(Zメタルでも可)あとこの質問はあくまで『トッシー』に聞いているのであって『土方さん』はその間ココアシガレットかマヨネーズでもしゃぶっていてください』トッシー「拙者の夢であった、文字通り次元の違う世界に来れたので凄く嬉しいでござるッ! だが十四郎の体を奪えなくてまだ一回もこの世界を満喫していない・・・・・・早く様々な萌え要素を持つ少女に会いに行きたいでござるッ!」千雨「銀八、警察に電話した方がいいんじゃね・・・・・・?」トッシー「待つでござる、長谷川氏ッ! 拙者は危険ではないッ! ただ一人のピュアな生命体でござるッ!」千雨「いや長谷川氏って何だよ・・・・・・」銀八「ていうかGストーンとかZメタルとかって何・・・・・・・?」銀八「二通目、ウィルさんからの質問」『今回も千雨、それといいんちょとエヴァに。銀さん超ラブなお三方(千雨は絶対否定すると思うけど)ですが、夢の中で銀さんが出てきたことってありますか?出来れば健全な内容であることを願いますが』…千雨「夢の中か・・・・・・銀八が凄くまじめになって『ツッコミとかばっかしてないでもっと勉強した前よキミ~』って言われるわけのわかんない夢なら見た事あるな・・・・・・」あやか「わ、私は・・・・・・・自分の家族に銀さんを紹介する夢を・・・・・・」銀八「え、ごめん後半よく聞こえなかった、何て?」あやか「な、何でもありませんッ!」エヴァ「私は○○して○○で更に○○に会って更に銀時は○○になり○○を・・・・・・」銀八「強制終了ォォォォォ!!!」銀八「ハァ~・・・・・・三通目エンジンさんの質問どうぞ」『あやかさんに質問。ご飯にあんこの組み合わせは最悪ですが、それ以外の甘いものは好きですか?あったら教えてください。できれば千雨、エヴァも』あやか「女の子ですので基本的に甘いものは嫌いじゃありませんわ、しいて言うなら洋菓子系統です」銀八「俺は和菓子派なんだけどな」あやか「えッ!? じゃあ今日から和菓子派になりますッ!」銀八「何で?」銀八「四通目、サハリンさんの質問」『銀ちゃんに質問があります。ワンピースに出てくる能力(悪魔の実も可)があったらどんな能力を使ってジジィを痛めつけますか?ちなみに僕はドクドクの実を使ってジジィを苦しませながら最後に殺します。』銀八「ゴロゴロの実でマラガンぶっ放すとかスナスナの実で元々干からびてるジジィの体を完全にミイラ状態にする手もあるが・・・・・・最近ジジィにはやりすぎたなと後悔してるし・・・・・・・」千雨「お前でもそういう感情あったんだ・・・・・・」銀八「ここはヤミヤミの実で、ジジィの一片の欠片もこの世に残さずあっという間にあの世に送ってやろうと思う」千雨「それがやりすぎなんだよッ!」銀八「五通目~白夜叉さんからの質問」『なんだかネギが、強くなるための修行を始めたみたいですが、銀さんからネギへアドバイスとかありますか?なんだったら、銀さんが昔していた修行法ほ伝授されては?きっと、某サ〇ヤ〇や某〇リ〇ンみたいに強くなる事うけあいですよ。』銀八「何お前、そんなめんどくさい事やってんの?」ネギ「めんどくさいって・・・・・・・まあ一応・・・・・・・」銀八「だったら良い修行法あるぞ」ネギ「本当ですかッ!?」銀八「まずここにインストラクターを用意して・・・・・・」ネギ「何ですかそのタフガイそうな人はッ!?」銀八「そしてこの『銀』と書いたインストラクターを外に投げると」ネギ「何でインストラクターを投げるんですかッ!?」銀八「投げたら結構飛ぶぞオラァァァァァ!!」ネギ「インストラクタァァァァ!!!」銀八「よし拾ってこい、この修業は人命救助にも繋がる練習だ」ネギ「人命救助にも繋がる修業ってまんま人命救助じゃないですかッ! 急いで助けにいかなきゃッ!」銀八「じゃあネギがインストラクターを探している内に六通目、蛙さんの質問」『質問です銀さん。マダオさん(長谷川さん)はこちらには来ませんか?苗字繋がりで「千雨の親族」という設定でいけると思います』銀八「長谷川さんは現在・・・・・・すみませんこうゆうのネタばれになるのでノーコメントで」千雨「マダオ? 誰だそれ」銀八「んま~いつか会えるんじゃね?」あやか「まるで出してもらえないおっさんなら知ってますわよ」千雨「それは高畑先生だろ・・・・・・」銀八「七通目、風の都さんからの質問」『質問ですあやかさんへ銀さんと二人きりで旅行に行けるとしたら、どこに行きたいですか?(金髪ロリばあさんは呪いの為、外には出られないので妨害される心配はありません)』あやか「え~と・・・・・・私が今一番行きたい所は銀さんの世界ですわね」銀八「いや無理無理無理、お前と二人きりで歩いている所をかぶき町の奴等に見られたら変な目で見られるから」あやか「まあエヴァさんなら危険な香りはしますが私は大丈夫ですわ」銀八「無理無理無理無理、誤解されるよ~間違いなくかぶき町の奴らに誤解されるよ~ババァなんか祝儀持ってくるよきっと~」あやか「し、祝儀ッ!?」銀八「そうそう、だからお前と二人だけで江戸に行くのはちょっと・・・・・・・あれ? あいつ何処行った?」千雨「顔真っ赤にして走って逃げた・・・・・・」銀八「続いて~八通目、正宗の胃袋さんからの質問」『糞天パに質問、東方よろずやで好きなキャラクターを教えてください。(オリキャラも可)理由も入れて、俺は紅 美鈴と撫子です。理由は凄くかわいいからです。一目惚れです。』銀八「誰が糞天パだ全国の天パに謝れ、随分前に言ったよなコレ? 俺が好きなのはアオと撫子、イイ話が多いんだよあいつ等、泣けるよ本当、涙腺崩壊だよ、良い子だとあいつ等、あと他に好きなキャラは・・・・・・まあ銀さんだな、いや~カッコいいよ彼」千雨「それ自分だろうがッ!」銀八「九通目、さるめさんからの質問」「焼肉、ごちになりました…なんて言うか、人の金で食う肉って旨いっすわ…ほとんど俺が一番食べててすんません。また、誘ってくださいね?」銀八「うん質問じゃねえな、こういうの注意してね本当」千雨「ていうかこんな人いたっけ・・・・・・・?」あやか「さあ・・・・・・」銀八「いや待てよオイ~飯代が余計に増えてたからもしやと思ってたが・・・・・・・、」龍宮「あ、バレたか?」千雨「オメーかよッ!」銀八「ラスト十通目、剣聖さんからの質問です」『アスナとネギはいつになったらイチャつくんですか!?本人達にも聞きたいです!ネギ!教師と生徒なんて関係ないぞ!アスナ!ショタコンとか気にするな!』ネギ「いやいやいやッ! 教師と生徒でそういうのはヤバいですよッ!」アスナ「何真面目に答えてんのよ・・・・・・アンタと私に何かあるわけないでしょ・・・・・・」木乃香「でも最近アスナ、ネギ君が出かけてると少し寂しそうやったで」アスナ「ちょっと木乃香ッ!?」ネギ「アスナさん・・・・・・」アスナ「だぁぁぁぁぁ!! せいッ!」ネギ「あだッ!」千雨「照れ隠しでチョップするなよ・・・・・・」銀八「次回、第三章・二十三訓『アイドルだって喜怒哀楽がある人間なんだよ』」