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No.4954の一覧
[0] 麻帆良剣客浪漫譚 (ネギま×るろ剣)[草紙](2013/02/17 18:12)
[1] 麻帆良剣客浪漫譚 序幕[草紙](2013/02/17 17:54)
[2] 麻帆良剣客浪漫譚 第壱幕[草紙](2013/02/17 17:57)
[3] 麻帆良剣客浪漫譚 第弐幕 前篇[草紙](2013/02/17 17:58)
[4] 麻帆良剣客浪漫譚 第弐幕 後篇[草紙](2013/02/17 17:59)
[5] 麻帆良剣客浪漫譚 第参幕[草紙](2013/02/17 18:00)
[6] 麻帆良剣客浪漫譚 第四幕[草紙](2013/02/17 18:00)
[7] 麻帆良剣客浪漫譚 第伍幕[草紙](2013/02/17 18:01)
[8] 麻帆良剣客浪漫譚 第陸幕[草紙](2013/02/17 18:02)
[9] 麻帆良剣客浪漫譚 幕間[草紙](2013/02/17 18:06)
[10] 麻帆良剣客浪漫譚 外伝[草紙](2013/02/17 18:06)
[11] 麻帆良剣客浪漫譚 第漆幕[草紙](2013/02/17 18:07)
[12] 麻帆良剣客浪漫譚 第捌幕[草紙](2013/02/17 18:08)
[13] 麻帆良剣客浪漫譚 第玖幕[草紙](2013/02/17 18:09)
[14] 麻帆良剣客浪漫譚 第拾幕[草紙](2013/02/17 18:09)
[15] 麻帆良剣客浪漫譚 第拾壱幕[草紙](2013/02/17 18:10)
[16] 麻帆良剣客浪漫譚 第拾弐幕[草紙](2013/02/17 18:11)
[17] 幕間劇[草紙](2013/08/29 21:42)
[18] 麻帆良剣客浪漫譚 第拾参幕[草紙](2013/10/02 21:18)
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[4954] 麻帆良剣客浪漫譚 第参幕
Name: 草紙◆c8922948 ID:e8782006 前を表示する / 次を表示する
Date: 2013/02/17 18:00


はぁ、昨日は大変だったな。

桜咲さんが帰ってきてから、真名さんが説得して、落ち着くまで時間がかかった。

どうも、桜咲さんが予定よりも早く帰ってきたため、真名さんが連絡できなかったのが原因らしい。

それで、一夜明けた今日、僕と真名さんは一昨日言われたとおり学園長室にきている。


「フォフォ、よう来たの。ん?刹那君は来ておらんのか。」

「はい、どうも夏休みの宿題を全くしていなかったみたいです。」


そう、桜咲さんは来ていない。

本当なら一緒に来て、学園長に言いたいことがあったみたいだけど、宿題の方が大切みたいだ。

そもそも、修行を早めに切り上げて帰ってきたのもその為らしい。

でも、”夏休み”って何なんだろ?











麻帆良剣客浪漫譚   第参幕











「それでは、さっそく本題に入ろうかの。」

「学園長、その前によろしいですか?」


そう言ったのは学園長の隣に居た不精髭をはやし、眼鏡をかけた男の人だった。

佇まいからしてただ者じゃなさそうだなあ。


「おぉ、そうじゃったな。すっかり忘れておったわい。

 歳を取ると忘れっぽくていかんのぉ。」

「何言ってるんですか。 それじゃ、はじめまして。

 僕は、この学園で教師をしている高畑・T・タカミチです。

 広域指導員と警備員も兼任してるから、これからよろしく。

 事情は学園長から聞いてるよ。大変だったね。」

「はじめまして。瀬田 宗次郎です。えっと、流浪人です。

 このくらいなら、全然大丈夫ですよ。」


なんだか優しそうな人だな。

「フォフォフォ、自己紹介も終わったことじゃし、そろそろ本題にはいろうかの。

 瀬田君には悪いと思ったんじゃが、君のことを調べさせてもらった。

 結果から言うなら、文久元年に神奈川県の米問屋に生まれた瀬田 宗次郎という者の記録は、

 当時の戸籍の記録に養子という形でじゃが残っておった。

 じゃが、その者は明治2年、当時8歳じゃった頃に行方不明になっておる。

 また、同時期に残りの家族は斬殺されておるのじゃ。

 もし、この人物が君だというなら、当時一体何があったんじゃね?」


わぁ、よくそこまで調べたなあ。

でも、僕は…

「……それを言わないと、僕はここには居られませんか?」











 -Side 真名-










「……それを言わないと、僕はここには居られませんか?」


そう言った宗次郎は相変わらず笑っていたが、その表情とは逆に宗次郎の瞳の色は暗いものだった。

やはり、過去に何か辛いことがあったのだろう。

私も魔法使いの従者ミニステル・マギだった頃のことを思い出すのはつらい。

過去に傷を持つ者同士、か。傷の舐め合いはゴメンだが、同室になったよしみだ。助け船を出してやるか。


「学園長。」

「フォ?なんじゃな、龍宮君。」

「人には他人に言いたくない過去の一つや二つはある物なんでしょう?」

「ムゥ…。まぁ、今はよかろう。

 じゃが、もし我々敵対するなら、容赦はせんぞ。」

「安心してください。もう僕は誰を傷つけたくないですから。」


なんとか、切り抜けられたか。だが、疑いはまだ晴れていないといったところか。

まあ、このくらいなら問題はないだろう。これで、貸し一だな。











-Side out-










真名さんが助けてくれなかったら、危なかったな。学園長も厳しい目つきでこっち見てたし、高畑さんもなんだか怖い顔してたし。

あのこと知ってるのは組織の中でも志々雄さんだけだったし。やっぱり、そんなに簡単に言えないなあ。




僕以外の家族は、僕が殺しました。




なんてさ。

「それじゃ、次の話に進もうかのぅ。」

「え、あ、はい。」

いけない、思いのほか考え込んでたみたいだ。気を付けないと。


「瀬田君の仕事についてなんじゃが、何か得意なことはあるかの?」

「う~ん、得意なこと、ですか。」


なんだろ?僕が得意なことって言ったら…

暗殺?

だめだ、これじゃまた睨まれる。

雑用?

これはまだ、大丈夫かな。後は…

「剣術、かな。」

「うーん、剣術か。だったら、剣道部の顧問なんてどうだい?」

「えっ?あ、えっと、すいません。

 僕の剣は我流なんで人に教えたりするのはちょっと…。あと、雑用なんかも得意ですよ。」

「うーん…」

「ならば、瀬田君。」

学園長が何か思いついたみたいだ。

でも、何でだろ?ものすごく楽しそうな笑顔してるのは。

なんて言うのかな、こう、悪戯を思いついた子供みたいな。


「用務員ともう一つ兼任で、高畑君と同じ広域指導員をしてみてはどうじゃ?」

「「えっ!!」」


あれ、なんか真名さんと高畑さんが驚いてる。

でも、そもそも


「広域指導員って何ですか?」

「フォフォ、用務員は簡単にいえば雑用じゃな。

 この学園内で問題を起した者たちを取り締まる仕事じゃよ。

 簡単に言ってしまえば、騒ぎを鎮めるのが仕事じゃな。」

「はぁ…」


用務員の方はわかったけど、広域指導員はよくわかんないや。


「学園長、本気ですか?僕は彼の実力を知らないんでなんとも言えませんが、

 この学園の生徒たち相手に大丈夫なんですか?」

「ワシも直接見たわけではないが、その点は心配無用じゃろ。のぅ、龍宮君?」

「え、はい、それは大丈夫だと思いますが…。兼任でですか?」


そんなに大変なのかな。僕、剣と雑用には結構自信あるんだけどな。

素手だとそんなにだけど、まぁ、緋村さんたちを相手にするんわけじゃないんだし、何とかなるかな。


「わかりました。その仕事お受けします。」

「フォフォフォ、そうかそうか。引き受けてくれるか。」

「「はぁ…」」


なんであの二人はため息をついてるんだろう?

ま、いいや。考えたってわかんないだろうし。


「それともう一つ頼みたい仕事があるんじゃよ。」

「?なんですか?」


なんだろう?さっきとは違って今度はまじめな顔つきで話しかけてきた。


「警備員の仕事を頼みたいんじゃ。

 瀬田君も見たと思うが、この学園にはたびたび侵入を試みようする輩がおるんじゃ。

 その者たちを撃退してもらいたいのじゃ。」


あの鬼たちのことか。あんなのが襲ってきたんじゃ大変だろうな。

それを引き受けるんだったら、刀が必要だ。


「それは構わないんですが、だったらひとつお願いがあるんです。

「ん?なんじゃね?」

「僕今は刀を持っていなんです。だから、刀が手に入る所を教えてくれませんか?」

「うむ。ならば、こちらで用意しようとおもうんじゃが、かまわんかの?」

「はい。あ、でも、ナマクラは勘弁してくださいね。」

「フォフォフォ、あい、わかった。他に何か要望はあるかの?」

「そうですね、長刀はやめてください。僕は一般な大きさの日本刀を使ってたんで。」


桜咲さんが持っていたようなものは僕には大きすぎる。

なんであんな大きな刀使ってるんだろ?

「参考までに以前使っていた刀に銘がるなら教えてくれんかの?」

「僕が使っていたのは菊一文字則宗です。」


「「えっ…」」

あ、思わず答えちゃった。


「「???」」

あれどうしたんだろ?高畑さんと学園長が固まってる。

真名さんも何ことだか分らずにこっち見てる。


「せ、瀬田君、それは本当かの?」

「?はい。」

「瀬田君、君はどうしてそんな刀を手放したんだい?」

「…僕がある人と戦って、その時に折れたんです。」

「「お、折れじゃとぅ/お、折れたぁ!!!!!」」


わ、びっくりしたぁ。真名さんも僕の隣で耳を押さえてる。

うん、急にあんな大声出されたらそうなるよね。


「あの、学園長、高畑先生さっきからどうしたんですか?」


真名さんが僕の聞きたかったことを聞いてくれた。


「龍宮君、菊一文字則宗って言うのはね、ものすごく有名な刀で、

 新撰組の沖田 総司が使ったとされる幻の名刀なんだ。

 見つかれば国宝になるかもしれない代物って言った方がわかりやすいかな。」


確か、志々雄さんもそんなこと言ってたな。

あ、真名さん驚いてる。まあ、才槌老人の見立てだから本当かどうかわからないけど。

ま、刀の違いなんてそこまで気にしないんだけどね。


「なんか、とんでもない名前が出てきたのぅ。他に何か参考になりそうなことはあるかの?」

「そうですね、僕は、抜刀術をよく使うんで、鞘走りしやすい奴がいいですね。」

「なるほど…あい、わかった。では、警備員の仕事が入るまでに用意しておこう。」


「広域指導員の仕事のことで何か分からないことがあってら、遠慮なく僕に聞いてくれていいからね。」


はい、ここに連絡してと言って僕に”けいたいでんわ”の番号をおしえてくれた。

高畑さんは優しい人だな。


「はい。それじゃ、よろしくお願いします。」











-Side 高畑-










ガチャン


瀬田君と龍宮君が学園長室を出て行った。


「高畑君、どうじゃね?君から見た瀬田君は?」

「そうですね、ただ者じゃないですね、彼。

 ただ立ってるだけでしたけど、隙だらけのように見えて、実際は隙が無かった。

 なんていうか、凄く自然体っていうんですか。

 でも、悪い子じゃなさそうでしたね。」


そう、ただっ立てるだけである程度の実力っていうのはわかる。

でも彼の場合は、パッと見ただけじゃ、一般人と変わらない。

だから、油断しそうになるけど、実際は隙がない。


「やはり、高畑君もそう思うかの。

 じゃが、やはり、気になるの。」

「はい。」


学園長が言ってるのは、彼の言った『もう僕は誰を傷つけたくないですから。』という言葉と、

『……それを言わないと、僕はここには居られないんですか?』と言った時の彼の表情のことだろう。


「それはそうと学園長。刀の件はどうするんですか?」

「それは婿殿に頼もうと思っておる。

 あ奴なら、何か良いものをもっているじゃろうしのぅ。」


フォフォフォ、と高笑いする学園長。

あぁ、すいません詠春さん。僕にこの人は止められません。















あとがき

なんか会話ばっかりになってしまった。

今回は”宗次郎、職を得る”の回です。

他の候補としては学生と図書館島の司書が候補にあったんですけど、これからの展開を考えると用務員がベストかなっていう結論に至ってこうなりました。



菊一文字の設定はるろうに剣心 完全版13巻の裏表紙の設定を使いました。


次回は初めてのお仕事です!!






それでは、また次回に


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