うん。
あれだね、高音さん転移魔法とか覚えてみない?
俺は高音さんの実力を見た次の日にそう言った。
影を媒介とする転移魔法。
逃げに良し回避に良し攻撃に良しと非常に使い勝手のいい魔法。
それを覚えればずいぶんと戦術の幅も広がるはずだと思い、俺は転移魔法を教えることにした。
高音さんは影に適正がある。
俺は治療魔法が適正だったため雷を媒介にした転移魔法を覚えるまではずいぶんと時間がかかった。
自分の適性属性の魔法である上に,俺と違って指導者も居る以上は俺よりもずっと早く転移魔法を覚えるだろうとは思っていたが、まさかこんなに早く実際に試せる段階に至るとは思っていなかった。
まあまだ理論や構成を覚えただけで、詠唱も必要なのだが。
それでも俺の何倍も早い。
「それでは、いきます」
うん、まあ初挑戦だから失敗しても構わないからね。
まずは1メートルくらい転移してみようか。
「はい」
詠唱が始まった。
さて、まあ始めてだから失敗してもしょうがないけど、どうにも成功しそうな雰囲気だな。
「転移!」
おお!
高音さんは足元の影にすーっと入っていった。
服だけを残して。
そして、あられもない姿で1m先に出現した。
いや、もう下着とかそんなレベルじゃ無かった。
どうだと言わんばかりにポーズつけてるから、つまり全てまるみ(ry
「成功したっ!!・・・・・・・・・キャーーー-!!」
今更隠しても遅いって・・・。
どうやったらそんなことになるの?
「うう・・・・・失敗しましたわ」
一応転移自体はできてたんだけどね。
正直なんであんなことになったのかさっぱりわからない。
とりあえず数をこなすしかないのかな。
「くじけませんわ」
その後、通算50回目の転移でようやく服が脱げないようになった。
しかしなんで服が脱げたんだろう。
それに、反省点とか探すために毎回俺も見ていないといけないというのが辛かった。
端から見たら女の子に服ぬがせてるセクハラおやじにしか見えないんじゃないだろうか。
「ようやく成功しましたわ・・・・・。
でも、ダニエル様に何度もはしたない姿を・・・」
いや眼福、違った。
気にしないでいいよ。
まあ、魔法を学ぶ上では不慮の事故とかもあるもんだよ。
・・・流石にこんなケースは聞いた事ないけど。
とりあえずは最終的には無詠唱での短距離転移が目標だから。
これからは転移の練習と模擬戦の二つに重点を置いての特訓になるから。
きちんと体調管理だけはして置いてね
「はい!」
「ん?ダニエル今日のグッドマンの特訓は終わったのか?」
ああ。
なあエヴァ。
転移魔法って失敗したら服だけ脱げたりするのか?
「は?」
いや、実はさ・・・。
「グッドマン・・・脱衣の神にでも愛されているのかもしれんな」
一瞬、脱げ女って言葉が頭をよぎったよ。
あの子模擬戦しててもやたらと服だけ破れていったりするんだよ。
「グッドマン恐るべしか。
正直そんな転移使うやつとは戦いたくないな。
マギステル・マギではなくヌギステル・マギになるつもりではないのか?」
ちょっと上手いこと言ったな。
それに、正直他の人に見られたら俺が服を狙って攻撃してるんじゃないかと思われるくらいに服が破れるからな。
「・・・・・・・だ、だがそれにしてもずいぶんと早い成長じゃないか」
そこは俺も素直に驚いた。
もっと時間がかかるものだと思っていたんだけどな。
まあ、俺が休日に喫茶店とかやってる間にもここに入り浸って自主訓練してるみたいだし。
この分だと下手すると学園祭までに無詠唱での短距離転移を覚えるかもしれない。
やっぱり適性っていうのもあるんだろうけど、根が真っ直ぐな子だからね
こっちの言うことを素直に聞くと言うのも大きい。
あの子は強くなるよ。
「いずれ坊やと戦わせてみるのもおもしろいかもしれんな」
まだまだ先の話だよ。
戦術面をもっと鍛えておかないと火力の差で押し切られる。
「まあ火力で押しきれるのも今のうちだけだろう。
火力なんぞ当たらなければ意味がない。
特に単体同士での戦いではな。
一対一の戦いでは最終的にはどちらが先に、より多くを当てるかということが問題になってくるんだ。
100のダメージで撃墜出来る相手に1000の攻撃をしようが100の攻撃をしようが、結局は一撃当てれば倒せるのだからな。
魔法使いが大火力の砲台として求められるのは従者などを含めた集団戦だ」
まあネギに関してはエヴァに任せるよ。
あんなでかい火力の扱い方は俺には経験が無いから教えられん。
「まあ、立派な悪の魔法使いにしあげてやるさ。
それよりも、チャチャゼロが待っているぞ」
「ケケケ」
いや、チャチャゼロ。
もっと切れ味の悪そうな刃物にしてくれないか?
そのころの詠春さん
先日事件が起きた。
激萌えロリ巫女通信という雑誌が創刊されたのだ。
そこで、これはどちらの領分なのかということで関東と関西で争いになったのだ。
決して後世に語られることはない大戦の始まりだった。
「大丈夫ですか!?」
「あ、ああ・・・会長。
お、俺はもうダメです・・・」
今もまた一人の若者が倒れた。
関東ロリっ子協会の繰り出すロリ-タ神拳にやられてしまったのだ。
「う、ああああ。
ロリっ子が、ロリっ子が・・・・。
俺の、俺の巫女さんを侵食していく・・・」
「気を強く持ちなさい。
ほら、巫女さん通信の最新号です」
「こ、これは・・・・・・・・・
み・な・ぎ・っ・て・きたーーーーーー!!!」
これで大丈夫だ。
しかし詠春に止まっている暇は無かった。
今もなおこの戦場のどこかで倒れている漢がいる。
「そろそろ、私も巫女巫女雀拳の封印を解かなくてはなりませんか」
こんなにも空気の張り詰めた戦場はあの大戦以来だ。
思わず巫女さん通信を持つ手にも力が入る。
さあ行こう。
今私の肩には日本中の巫女萌え達の命運がかかっているのだ。
詠春は漢達の戦場に繰り出した。
あとがき
おっぱい分が足りなくなったから補充。
俺の半分はおっぱい分でできている。
>Fateに関してだが
例えばFateゼロのライダーは宝具として戦車を引く雄牛や共に戦場を駆けた戦友達を召喚することができるんだ、そう『仲間』を
そして、ナギは英霊として召喚されるのに十分な実力を持っている。
だから仮にナギが召喚されたとして、さらに彼の宝具に苦楽を共にした『仲間』を召喚する技能に目覚めたとしたら。
そして『仲間』の中でも特に信頼を置いた『友』が居たとしたら
その『友』が巻き込まれスキルEX保持者だったなら
後は・・・分かるな?
つまりは、結局死亡というわけだな。
あの世界はマジ半端じゃない。
ダニエルみたいな異世界の人間が行ったら、世界の意思とか何とかでアルクが動いちゃうんじゃないか?
惟一の頼みの士郎も、ダニエルが戦争で人を助けるために人を殺したとかで相容れそうにないし。
あとがき2
>脱げ女は、脱衣関係の魔法をメインに習得していったら最強なんじゃないだろうか?
短所は同時に長所であるっていう理屈で。
彼女の武装解除に抵抗できる人はいないのでは?
きっと固有結界「無限の脱衣」とか習得してくれるはず。
武装解除で脱がされる前に自分で脱ぐわけだな。
ネギ「風花武装解除!」
脱げ「残念ですが、既に脱いでいますわ」