「俺はダニエル、君のお父さんの友達?だ」
「私はマクギネスよ。よろしくねネギ君」
「は、はい!僕はネギ・スプリングフィールドです!よろしくお願いします」
あれ?
こいつ偽物か。
ナギとアリカ様の息子がこんなに礼儀正しいはずがない。
出会い頭に魔法の射手くらいは覚悟して障壁張る準備してるんだけど。
でも、見た感じは小さい頃のナギにそっくりだ。
マクギネスさんにこっそりと聞いてみるとナギの息子で間違いないという。
そして俺は閃いた。
ナギとアリカ様の強烈な遺伝子が混ざり合って化学反応を起こしたに違いないと。
そしてさらに閃いた。
このままきちんと育てればいい子のままに違いない。
ちょっとやる気出てきた。
「私はネカネです。ご迷惑をおかけしますがどうぞよろしくお願いします」
二人ともまともなようで安心した。
「本当、ダニエルさんみたいな有名な人に私たちの面倒を見てもらうなんて恐縮です。
それに、生活費まで・・・・・」
この子もダニエル(笑)のほうのイメージなんだろうなぁ。
「生活費はナギの責任だから二人が気にする必要は無いって。
それに、あのまま魔法世界にいても使うことが無かったしね。
街とか出るとおちおち買い物もできなくて」
「確かに有名ですからね。魔法関係者では知らない人などいないでしょう。
まあ、それは有名税というものですよ」
ならマクギネスさんも味わってみると良い。
あんな税を納めるくらいなら、貯金も全部募金するしネームバリューも消え去っても良い。
屋台で買い物しようとするだけで「ひえ~。うちではあなたのようなお方に差し出せるほどの上等なものを扱っておりません」とか言われるんだぞ。
ラカンとかは普通に屋台とかでも違和感が無いのか、一度だけ遠目にラカンが屋台で酒を飲ん出るのを見たことがある。見つかる前にダッシュで逃げたが。
やっぱりダニエル(笑)のイメージか。
ネギ達と話していると、やはりナギは優秀な生徒だったというのがネギの考えらしい。
まあ、中退とか言ってしまうと父親に憧れているらしいネギが同じ道を辿るといけないので黙っておいた。
あと、魔法を教えてくれと頼まれたので断ろうと思ったのだが、どうやら基本魔法を覚えたばかりで魔法の射手には未挑戦らしい。
それにしてもその年で基本魔法を覚えている時点で驚きだ。
俺はこの年では基本魔法をせいぜい2つくらい(しかも練度が低い)しか使えなかった。
まあ、一矢くらいなら俺にも教えられるので、とりあえずアドバイスをした後に試してみるように言ってみた。
3回目で成功した。吹き出した。
俺一矢出せるようになるまでに3ヶ月くらいかかったんだけどな。
やっぱりこいつはナギの息子のようだ。魔力もナギほどじゃないが尋常じゃないレベルに多い。
もう魔法を教えるのはマクギネスさんに任せることにした。
魔法学校に務めている人のほうがが教えるのは上手いからと言っておいたが、実際はこれ以上ネギとナギがかぶるところを見るのが怖かったから。
対してネカネの方は優秀ではあるものの常識の範囲内だったので凄く落ち着いた。
これでネカネまでネギみたいだったら俺は初日に家出をしていた。
「ダニエルさんはすごい魔法が使えるんですよね」
ごめんネギ、俺この数年間ずっと転移魔法の練習しかしてないんだ。
あれ逃げるときに便利なんだよ。
おかげで自分を短距離転移させるのなら無詠唱でできるようになったけど、攻撃力は平均以下なんだ。
絶対マクギネスさんの方が数段上の攻撃力だと思う。
逃げと治療なら任せてくれ。
その後俺は「あ、魔法の射手二つ出せた!」とネギの喜ぶ声を聞いて、部屋にこもって寝ることを決めた。
PS マクギネスさんに、仮にも父親の役目をする人が働いていないのは教育に悪そうと言われた。
まあ、作家の仕事も旧世界に住むんだったらしばらくは休業するつもりだったしな。原稿届けれないし。
そして、それをマクギネスさんから聞いた校長に勝手にNGO入りを決められた。
人助けの一環として悪の魔法使いも相手にするところらしい。
もちろん抗議をしたがノークレームノーリターンでと断られた。
なにが悲しくてただ働きしないといけないんだ。
そんなのマギステル・マギに任せとけよと言うと「お前がマギステル・マギの代表のようなものじゃろう」と言われた。それは俺じゃなくて(笑)の方だ。
「確かに、あのころとは違い、今のお前にとってはその辺の悪の魔法使いなんぞ物足りないのはわかっておる」って、物足りないどころか十分危険だって。
来週からさっそく仕事があるらしい。
しかも初仕事が悪の魔法使いのアジトを潰しに行くとのこと。
あとがき
今日はなんとなく感想板より
>何処え行ったエヴァフラグ!?
どこも何も俺の中ではエヴァフラグ?それおいしいの?って状態だった。
理由は俺が、幼女より大人っぽい方が好きだから。エヴァの大人ボディは幻術だから不可。
ただそれだけの理由。
>作者は鬼か
この感想によってエヴァと多く絡ませておきながら、あえて最後に違う人とくっつけるという流れが思い浮かんだ。
>ダンのヒロインは誰になるんですか?
そもそも前提が間違っていたりする。
ダンがヒロイン。