ある日、俺が家で朝食を食べていると足元に魔法陣が展開された。
「え、これ召喚の魔法?」
慌てて杖を持つと同時に俺は光りに包まれた。
人間を召喚できるとかわけがわからん。
俺が目を覚ますとそこは明らかに魔法世界ではなく旧世界の都市だった。
しかも俺の危険センサーがビンビンに反応してる。
横を見ると血まみれのぐちゃぐちゃになって死んでる変なローブみたいなのに体を包んだ人。
こんなスプラッタな死体を見るのも戦争以来だ。
そして、その横にはよく分からない羽の生えた生き物。
妖精?にしては顔が怖い。
俺の知ってる妖精はこんな顔をしていない。
なんで旧世界にこんなのがいるんだろう。
俺が途方にくれているとなぜか妖精?が氷結魔法を使ってきた。
しかし弱い。
俺の障壁でも余裕で防げるとは、少なくとも俺の知っている妖精はもっと強い。
その後も魔法使ってきたので氣で強化した腕で頭を殴ると気絶した。
「人間なのか・・・・しかしなぜ余命が無い」
それが俺と、横に変な悪魔を従えた危険人物センサーにビンビン反応する男ナオヤとの出会いだった。
悪魔を連れてるから魔法世界の人間かと思い、ナオヤに事情を説明したんだが、話の結果どうやらここは魔法世界でも旧世界でもないらしい。
悪魔とか天使を機械で召喚できるとか魔法使いの苦労を返せ。
あと、日本の東京であることはわかった。
詠春さんに教わった日本語が役に立った。
ナオヤが言うには召喚事故らしい、考え込むナオヤが「運命に縛られない人間・・・・使えるかもしれん」とか言ってたのが気になったが、現実問題ナオヤ以外頼れる相手がいないので聞かなかったことにした。
その後、ナオヤからCOMPとかいう機械をもらい使い方を教えてもらったあとに何体か仲魔をもらった。
しかし、その後「自分で生き抜いてみせろ」とか行っておいていかれた。
ちなみに東京は封鎖されているので出たら社会的に生きていけないやばいことになるらしい。
今まで引っ張りまわされてきたので新鮮な感覚だった。
一日目は特に何もなかった。
でも、変なメールがきた。
二日目に問題があった。
公園を悪魔が集団で取り囲んで人間を襲おうとしているのを見つけた。
どうやらCOMPを持っている人が何人かいるけど、多勢に無勢で押されている。
そいつらからも大した魔力は感じられなかった。
ナオヤが言うには日が経つにつれて出てくる悪魔はどんどん強くなっていくらしい。
3日目越すと大悪魔みたいなのも出てくるらしい。
聞いたことある名前とかいたので、そいつらには出会いたくないと思った。
でも、この程度ならまだ助けられるので見殺しにするのもどうかと思って助けにいった。
せっかく助けにいったのに「なんで余命がないんだ」とか言われた。
流石に、俺がこの世界の人間じゃないからだよというのはキチガイにしか思えないので「俺は死なないからさ」と言って置いた。
ナオヤからもらった天使っぽいのを出して悪魔を排除した。
どうやらナオヤからもらった天使はこいつらより断トツにレベルが高いようで苦戦することはなかった。
助けた後にCOMP持ちの中でリーダーっぽい人が「余命が無いということは死なない。しかし彼以外にはそんな人はいない。
つまり、彼だけがこの封鎖された東京と言う名の地獄での唯一の希望」とか言い始めた。
なんかわけのわからないうちに集団のリーダーにされた。
集団の名前はみんなの話し合いで「救世会」になった。
カルト宗教?
3日目
いつのまにか救世会のCOMP持ちメンバーが10人くらいになってた。
あと、COMP無くても持ってる人の近くにいれば悪魔とも戦えるので、腕に自身のある人も戦いに参加するらしい。
なんかみんなが勝手に集団の目的を民間人を助けることにした。
まあ、出来る範囲でならいいかと思って俺も放っておいた。
リーダーは本部から動かないものなので危険はない。
危険も無く、みんなが食料とかは調達してきてくれるからリーダー最高。
そう思って俺はリーダーのままでいたんだが、どうやら俺の考えは甘かったらしく俺はパトロールに無理矢理連れていかれた。
なんか野外音楽堂とか言う場所で悪魔の集団に女性が襲われていた。
とりあえず女性が囲まれているままだとまずいので転移魔法で女性の隣に転移。
いきなり現れた俺に女性が慌てているのを無視して女性を救世会のところに転移。
そして俺も転移というコンボで救出。
俺は魔力を使いすぎて死にそうに疲れた。
あとは救世会のメンバーと遅れてやってきた見知らぬ少年たちが逆に包囲してフルボッコ。
悪魔って合体しまくったらすぐに強くなるからすごいよね。
助けた女性が「なんで助けたんだ」みたいなことを言ってきた。
なんでも自分のせいで東京は悪魔だらけになったとか。
完全なる世界の創造主じゃあるまいし、人間のしかも魔法使いでも無い人にそんなことはできるはずがない。
なんかすごい欝な状態で自殺しそうな雰囲気だったので、悪魔について俺の知る限り語って、君じゃ無理ということについて懇切丁寧に語ってあげた。
2時間に及ぶ苦闘の末にようやく理解してもらえた。
その後は吹っ切れた顔で「精一杯生きてみる」とか言ってた。
ちなみにハルとかいう名前らしい。
なんか少年たちにも感謝された。
余命が無いことも聞かれたけど、詳しいことはナオヤとか言う人探して聞けというと驚いていた。
どうやら少年たちとハルは一緒に行くらしいので、あの実力なら心配ないだろうけど一応救世会の活動場所教えておいた。
メンバーの人が「瞬間移動・・・救世の御業か」とか言っていた。
四日目
メンバーが加速度的に増えていく。
なんか翔門会とかいうところの巫女さんが来た。
髪が花みたいになってて驚いた。
「あなたたちも救いを求めるのなら翔門会の同志となるべきです」とか言われた。
怪しいので断った。
すると、俺の余命にようやく気づいたらしく問いただされた。
副リーダー(前リーダー)が「彼は救いの御子なのだから当然だ」とか言った。
なんか性格が急変した巫女さんに「救いは神の子が・・・」とか語られた。
なんでも救いは神の子とかいうやつがやってくれるから俺にすることはないらしい。やった。
しかし、その後神の子に世界は統治されるとか。
独裁政治?
そして、その後は一切の汚れも無い世界になるとか。
ちなみに日がな一日惰眠を貪ていたりしてもアウトらしい、裁きが下るって言われた。冗談じゃない。
「俺はそんな世界は認めない」って言っておいた。
「汚れをも受け入れる・・・なんとも度量の広いお方だ」とか副リーダーが言っていた。
五日目
悪魔が洒落にならないくらい強くなってきた。
こっちも合体を繰り返して戦力を強化している。
ナオヤがやってきた。
なんか、あいつがうまくいきそうだから不確定要素を消しておこうと思ったが、お前は放っておけば関わろうとしない性質の人間だから別にいいかとか言ってきた。
まずあいつが誰なのかが分からない。
七日目に世界の運命が決まるとか言っていた。
六日目
何時もどうりパトロールして襲われてる人を数の暴力で助ける一日だった。
空がやばい。
危険センサーが爆発しそうだ。
七日目
もはや人間の住む世界じゃなくなった気がする。
しばらくするとナオヤが来て「失敗した」とか言った。
なんでも、神の子候補が封鎖を無理矢理突破して逃亡したらしい。
これで世界は悪魔のものか、悪魔を駆逐して神が支配するものになるとか。
どっちも勘弁。
ナオヤはどっかにいった。
いろいろと考えたかったが、正直それどころじゃなくなった。
救世会のメンバーもみんな人助けで出払っているが抑えきれていない。
悪魔の王と仲間たちみたいなのが暴れていて手のつけようも無い。
あんなのに勝てるはずが無い。
かく言う俺も囲まれて死にそう。
さっきハルが「あいつらにはついて行けなくなった」とか言って救援に来てくれたが状況は好転していない。
ちょっとして髪が花みたいな巫女さんも「彼は真の救い手ではなかったようです」って来てくれたけどそれでも無理。
「こんな時にお前の出番だろうがナギ!」って叫ぶと、「任せろ!」とか聞き覚えのある声が聞こえて俺のCOMPが光り始めた。
なんかCOMPから紅き翼のメンバーが出てきた。
「なんでお前来れるんだよ!!」って言うと「ダンの呼ぶ声が聞こえたからラカンに言うとなんとかしてくれた」とか。
ラカンが空間を引き裂いて俺のいるところに来ようとしてみるとできたらしい。
わけがわからん。
COMPを見てみると全員レベルMAXだった。
もちろんそっからはこっちのターン。
王も仲間もナギたちが倒して、今は残りの悪魔を駆逐している。
こんな展開はありなのかと思ったが、もう諦めた。
すると、俺の前に偉そうなのが出てきて「神の子でも無いものが悪魔の王を倒す・・・これが人の力だと言うのか。
私は早まったのかもしれない。人の子よ、いましばらく私はお前たちを見守ることにしよう」とか言って悪魔の出てくるところを塞いで帰っていった。
その日の内に東京から悪魔はいなくなった。
ナギは「あ、早く帰らないとアリカに怒られる」とか言ってみんなと帰っていった。
帰りたくなったら呼べとのこと。
もうどうだっていい。
とりあえず、目の前で「真の救い手よ。どうか我らをお導きください」とか言って跪いてる花の子と救世会の人たち、そしてそれに続く民衆をどうにかして欲しい。
ハルが「なんだか、おもしろいことになってるじゃないか」と言った。
PS この世界では魔法を一般人に隠すとか考えなくてもいいので怪我人を治療して回っていると「救いの御業・・・・温かい・・・これが愛」とかみんなが言い出してますます傾倒が強くなった。
PS2 俺の戸籍とかは東京が壊滅的打撃を受けてぐちゃぐちゃになっているどさくさに紛れて、元から東京在住ということにすればなんとかなったらしい。
PS3 後日、俺の知らない内に宗教法人・救世会が誕生した。
なんか花の子が巫女さんのポジションにちゃっかりいた。
ハルは救世の歌い手とか恥ずかしい名前で呼ばれてた。
俺は教祖にされていた。
たまにカンペ見ながら集会で話すだけでいいらしい。
とても元の世界に帰れる雰囲気じゃない。
PS4 たまにCOMP(当然ながら、俺以外のは没収されて破壊することになった。俺が所持するのはなんかゴリ押しでなんとかさせたとか)からナギたちが遊びに来るようになった。
あとがき
リアルの方がリアル忙しい。
死ぬほどキツイ。
詳しく考えてる暇がなかったので、なんとなくこんなのを書いてしまった。
特にストーリー考えてないからむちゃくちゃに。
デビルサバイバー知ってる人いるのかな。
落ち着いたらちゃんと投稿します。