それにしても、最近の俺のハードワークはひどいと思う。
6時 ナギに起こされる。朝食の準備開始。
6時半 朝食
7時 氣とか魔法の特訓
11時 昼食の準備
11時半 昼食
12時 ナギに連れられて人助けに出発(主に怪我人の治療)
20時 ナギに引っ張られて超特急で帰還(場合(残党の殲滅など)によっては一週間ほど帰ってこれない)。そして夕食の準備開始。
21時 夕飯
22時 締切の迫る原稿に向かい奮闘
24時 就寝
世のマギステル・マギ連中もびっくりのハードワークだ。
ちょっとこのハードワークに抗議をしようと思い、スケジュール管理係の詠春さんを探すことにした。
見つけたが、なんか巫女さん通信を読んでテンション上がってた。
かなり引いた。
ちょっと自重しろと言うと怒られた。
「お前巫女なめんなよ!!決めた、お前いつか日本に連れてって巫女の素晴らしさを叩き込んでやるからな!!」
そのために日本語を教えるとかいうことで、俺のスケジュールに日本語の授業が加わった。
ちなみに、俺も体力の限界でぶっ倒れるんじゃないかと言ったが、治療魔法でセルフリカバリーできる俺なら大丈夫だと言われた。
まあ、こんな生活の中での唯一の救いが紅き翼のネームバリューもあって俺の本バカ売れ状態だということだ。
出す本出す本全て増刷、印税がっぽがっぽ。
アホみたいな金額の印税が手元に入ってくる。
戦争中も暇を見ては書いていたが、最近では料理以外にも書いてる。
『命の危機的絶望級ピンチの乗り越え方』『辛い時に自分を慰める魔法の言葉』『始動キーはよく考えよう』などなど、どの本も読むとなんか異様にリアリティがあると評判だ。
オスティア出版の人たちもベストセラー続出で大喜びしていた。
そして俺も印税生活に向けての布石が整いつつあることで大喜び。
もう十分稼いでいるけど、今ならせっかくネームバリューが使えるんだし、稼げるだけ稼ごうと俺も必死に書いている。
オスティア出版に送られてくるファンレターの中に『料理本に竜の丸焼きなんていうジョークを混ぜるなんてwww』とかあったけど、事実です。
未だ超上級者編に挑むものは出てきていないようだ。
まあ、あんなのに挑むの我が家の生けるバグ共くらいだけどね。
竜とか普通の冒険者なら出会った瞬間死を覚悟するレベルだし。
そういや、竜に味を占めたラカンが戦争中に帝国の古龍相手に喧嘩を売ったこともあった。
より熟成された肉ならさらにうまいはずだとか言ってたが引き分けで終わったらしい。
しかも友情が芽生えたとか言っていた。
世界最強の種族の一つの種族の中でも上位にいる相手に互角ってどうよ。
多分ラカンは人間じゃなくてラカンっていう新しい種族に違いない。
話は本のことに戻るんだが、俺はオスティア出版から新しい本の執筆を依頼された。
タイトルは『サウザンドマスターの親友が語る友人の選び方』
友人の選び方・・・・。
俺が教えて欲しい。
俺の周り見てみろよ、悪い見本のオンパレードだぜ。
まあ俺の場合は、まず選択権が俺になかったんだけどな。
気づけばこんな人外魔境なことになってた。
そんな俺に教えられることなんて・・・・・。
いや、一つあったな。
「人の話を聞かない人は絶対ダメです・・・・・っと」
なあ、あんたもそう思うだろ?
PS 日本語マジ難しい。なんか微妙な表現やら独特な言い回しやら訳がわからん。
翻訳魔法とか誰か作ってくれよ。
あと、詠春さんが巫女さん通信を無理矢理読ませてくるのも・・・・いや、まあ巫女さんもなかなか悪くないよな。食わず嫌いは良くないって学校で先生も言ってたし。
なんか、こう、胸の奥から沸き上がってくるものがあるとか言ったらアルが「その感情を日本では萌えと呼び習わし、女性に対する最上級の褒め言葉であるそうです」とか言ってた。詠春さんが頷いていたけど、アルの言うことは基本的に信用しないのが俺のポリシー。
あと、アルがツンデレとかいうのについて語ってきた。
ツンツンしていて最後にデレッとなることらしい。アリカ様みたいなのだとか。
始めのツンツンがチクチクして痛そうなので俺はゴメンだ。
PS2 テオドラに詠春さんとの事の次第を手紙に書いて送ると「なるほど、つまり妾の場合は皇女萌えということになるわけじゃな」と返ってきた。
「ねーよw」と送り返してやった。
PS3 アリカ様に近況報告の手紙を書くのが俺の担当になっている(他のメンバーはまともに書きそうにない)ので、アルの変態考釈(公爵ではない)が大変困るということと、ツンデレ考釈のことについても書き足して送ると「なるほど、私はツンデレと呼ばれる分類に入るのか」と書かれて返ってきた。
「アリカ様の場合は始めのがツンツンではなくグサッグサッなので違うと思います。あと、デレッとしたとこ見たこと無いのでただグサグサ刺しているだけです」と返した。
「次に主と会う時が楽しみじゃ」と返ってきた。
俺は『命の危機的絶望級ピンチの乗り越え方』を開いた。
あとがき
深夜から朝にかけてのバイトが終わり、眠気にふらつきながら書いてみた。
ストーリー的なものを考えれそうになかったので小話をうとうとと。
体力的に余裕があればもう一話くらい今日中に上げれるかも。
あとがき追加
そろそろ赤松健板に移そうと思います。