ドドドドドドドドドド
そんな音をたてながら俺たち受験生は試験官のサトツさんを追いかけて爆走していた。
ポンズには纏をつかってオーラを使い切られたら困るので絶の練習をしつつ走ってもらっている。
「これいつまで続くのかしら?もうだいぶ走ったと思うのだけど。」
「まだまだじゃない?もしかしたらエレベーターで下った分階段があるかもしれないし。」
原作を知っているので予想したふりをしつつネタバレをしてみると、それはありそうだとポンズはうなだれた。
しかしただひたすらサトツさんについていくより誰かと会話しながらのほうが暇がつぶせて助かる分ポンズと仲良くなってよかったなとポンズのありがたさを再認識した。
「そういえば本当に知り合いの子に挨拶とか行かなくてよかったの?」
「知り合いってほどでもないからいいよ。彼自身は俺の事知らないし、俺が知っているのはあの子の親だしね。」
「どんな関係?」
「う~ん、俺の師匠の仕事仲間かな。」
「へぇ。シュウの師匠の話って聞いてなかったわ。どんな人?」
「ヤ…ヤサシクテイイヒトデスヨ」
思わず片言になってしまいポンズに心配された。
今頃師匠たちは何をしているのだろうか。
前に連絡したら新しいゲーム挑戦者が4ヶ月程来ていないらしく、最近のエレナさんとイータさんはもっぱらぷ○ぷよで対戦しているそうだ。
ドゥーンはニートでリストはゲーム内のサプライズイベントを担当して楽しんでいると聞いた。
ジンは未開拓の樹海で友達になった大きな空飛ぶトカゲと遊んでいるらしい。
子供の養育ほったらかしてなにやっているんだかあのおっさんは………。
SIDE ポンズ
数十キロ走ったところで最初の脱落者がでたらしい。
今年は結構全体のレベルが高そうだ。
絶の練習をしつつ走りシュウにいつまでつづくのかなと問いかけたら、階段がありそうだといわれそれに納得できる自分がいて階段がまだ見えていないのでがっくりきた。
そのあと知り合いの子にあいさつにいかないのかと聞きそのあと師匠の話になるとシュウが急に怯えだした。
トラウマでもあるのかしら?
そうこうしていると階段が見えてきた。
試験官の人がさらにスピードをあげ階段を駆け上がっていくのがみえたので、さらに私たちはスピードをあげた。
「すごい光景ね。」
「まさに阿鼻叫喚な状況だな。」
ついに体力の限界がきたのか階段で座り込む人が続出していた。
この人達…すわるなら端っこにいきないよ。
いちいちよけて登るのが面倒なのよ!
そういえば、これだけ走っているのに息が切れていないことを疑問に思ったのでシュウに聞いてみると絶は体力を回復や温存させるのにむいているらしい。
纏で若さも抑えられるらしいし念っていいわ。
SIDE シュウ
平坦な道が終わりいよいよ登り階段になった。
ここでさらに体力を行使され脱落者が続出していった。
ポンズがいつもより体力が続いていることに疑問をもったらしく念のおかげかと聞いてきたので
「体力を使うとオーラの消費量が増えて垂れ流しの状態もふくめてオーラの放出量が増えるんだよ。
だから絶でオーラを消費しないようにしているから走っていてもいつもより体力をつかってないんだよ。」
と小声で答えた。
するとポンズはなにやら前を向いてニヤニヤしているので放置しておいた。
うん…見なかったことにしよう。
女の子があんな顔するものか。と女の子にきれいな幻想をみて現実逃避をすることにした。
「へぇ、しっかりと先生やっているし結構仲いいみたいだね♡」
「ありがと、も…もしかして彼氏彼女にみっみえたかな?」
横からヒソカが話しかけてきた。
…ごめんヒソカ今まで勘違いしていたよ。
原作じゃ変態でどうしようもなかったと思っていたけど実際はいいやつじゃな…かった
「いやどっちかというと姉弟かな♢」
「どうも…それでなにか用ですか?」
くそぅやっぱりこの変態ピエロなんて嫌いだ。
ちょっと期待していたのになんだよ、姉弟ってこれでも色々がんばっているんだぞ!!
「ただ走っているだけじゃ暇だったから話し相手がほしくってさ♤」
「じゃあ相手になるから少しアドバイスくれよ。」
「なにをだい?」
「絶でどうしても足先からオーラが漏れ出すんだけどなにかコツとかないか?」
「その子のかい?そうだなぁ…上半身は完全に閉じている様だから精孔を閉じる順番を足先からにしてみたらどうだい?」
あっさりとうまくいった。
ポンズも原作チートの恩恵なのか俺があれだけ苦労して覚えていったことをぽんぽん覚えられていくとかなり悔しいです。
俺教え方へたなのかなぁOTZ
SIDE ヒソカ
ただ黙々と走っていることに飽きたので周りの誰かを殺ろうかなと思っていたらすぐ後ろのほうから聞いたことのある声が聞こえたので話かけた。
なにやら絶についての話をしていたようで隣の女の子は絶がうまくいかないそうだ。
話し相手になってくれるという条件でアドバイスがほしいといわれたので思ったことを口にすると女の子はすぐに絶をすることができた。
彼はがっくりと肩を落として落ち込んでいるのを見て思わずクスリと笑ってしまった。
ウン…この子はおもしろいね、行動もそうだけどやっぱり
「それで、いつまで凝をしているのかな♡?そういえばキミはボクと会ってからボクに対してずっと凝で注意して疑っているね♢ボクがそんなに怪しいかい?」
「いや失礼だとは思っていたけど、近くに念能力者がいたらほぼ無意識に凝で疑うように訓練されていてさ。まぁ気にしないでくれると助かるよ。」
念能力者に対して戦闘になった場合凝は基本中の基本だ。
それをやっているかいないかで初心者かそれ以外かと分類できる。
かなり自然に凝を行っていたしよく見れば彼のオーラの流れもきれいだ。
なかなか強そうだしいい師に育てられたのだろう。
彼と話しているとどうやら平原に出たようだ。
ここで少し後ろの人を待つようだけどどうしよう、彼のオーラに当てられてすこし高ぶってきちゃった♡
まだ移動するようだしこの高ぶりをどうやって解消しようかな♢