―――――十数年後
オレは今、ハンター試験会場まで行く船の中にいた。
う~ん、いい天気だなぁ!!
原作の中じゃ、ゴン達の船って確か、大嵐のなかで最後は3人しか残らないんだったけ?
これからこの船もそうなるのかな……
そんなことを考えていると、案の定よく船出したなって位の大嵐がやってきた。
船が飛んだり跳ねたり?しているようなGが体にかかります。
もう縦揺れが激しいから、とか横に揺れるとかのレベルではありません!!
部屋の中にあった荷物が、あちらこちらに飛んでいっています。
そんな中にいる俺が無事なわけがありません!!
頭打つは、人に押しつぶされそうになるはで大変でした。
それにしても、エレナさんとイータさんに拷も……ゲフンゲフン、修行してもらっていなかったら、俺絶対ここでリタイアだな。
波が少し収まると、船長から避難を促す放送があり、乗っていた受験生のほとんどが救命ボートで逃げ出していった。
船の部屋がガランとなってしまった。
俺以外にも一人残っていたので話しかけようとしましたが、残ったものは甲板に来いと放送があったので、俺は放送に従った。
けどあの帽子ってどっかで見たような……もしかして
「おれはこの船の船長のマドックだ!お前たちを今回の会場まで案内することになった、まぁよろしくな。
よければ自己紹介でもしてもらおうかな」
「俺の名前はシュウ・ナカジマです。今年初受験です。(今年になるの待っての初受験ですけどね)」
「私はポンズよ、会場までよろしくお願いします。」
「とまぁ自己紹介も終わったとこで特にもう用事もないから部屋に戻っていいぞ。
せっかく若い男女二人なんだからお互い仲良くしといたらどうだ」
原作キャラやっほ~~~い!!
そうだと思いましたが、予想通りポンズさんでした。
いややっぱり原作キャラと出会うとテンションが上がります。
ヒのつくような、自分の命に関わりそうなキャラだと逃げる&隠れるだけですけど、自分に無害な原作キャラなら大歓迎っす!!
船長に言われるままに、俺たちは部屋に戻った。
といっても個人部屋などなく、さっきまでいた、だだっ広い以外何も無い部屋だ。
とりあえずお互いにもう一度ちゃんと自己紹介することにした。
「これからよろしく、ハンター試験は初受験だからいろいろご指導おねがいします」
やっぱり第一印象をよくするのが、いい人付き合いの基本だよね!
決してポンズが、思っていた以上にかわいかったので、舞い上がっているってことは………あるよ!!
めっさかわいいやん。
ごめん実写版ポンズなめていました、ってかエレナさんとかイータさんとか、なんでこっちの原作キャラは、美人さんが多いかなぁ。
美人が多い世界に飛ばしてくれた神様に感謝したいです。
……命の危険性が無ければね。
「こちらこそ、私は今回が3度目よ、年は私のほうが上そうだけど敬語はなしで行きましょう。」
そう言って頭を撫でてこられました……はい、惚れそうです!!
ポンズはどうやら撫でポのスキルを持っていたようです!!
それに彼女いたことない童貞に、こんないい笑顔、めっちゃきついです OTZ
エレナさんたちと一緒のときは、精通してなかったので、大丈夫でしたが、精通起こってからは、以前の世界も含め、彼女がいたことないのでかなりいっぱいいっぱいです。
そう………某お笑い芸人の「惚れてまうやろ~!!」というフレーズが、頭の中を駆け巡っています。
頭の中の煩悩もとい思いを隠しつつ、ポンズと仲良くなるためにお互いのことを話し合いました。
「へ~、ハンターにそんな必須能力が必要だったなんて初めて知ったわよ。
実際に見せてもらってなかったら信じられなかったけどね。」
………はい。念即ばらしです。
俺は念の実演として、船の壁に罅入れたり、紙切れを刺したりしました。
船長さんには、あとで修理費を払うことにします。
最初信じていなかったので、調子に乗って色々やりすぎてしまいました。
ん?なぜばらしたかって?
だって向こうに
「今教えた以外で、あなたが知っていることがあったら、私にも教えてほしいんだけどいいかしら?」
と、首を傾けて聞いてこられたのです。
美人さんの首傾げで落ちない男はいないんです!!
いや一般人に念を教えてはいけないって事はわかっていますよ。
けどポンズって、NGL編では、普通に使っていたと思うし、遅いか早いかの違いじゃないかと、自分をごまかしてみましたが、実際はここで念教えたら、もっとポンズと試験中どころか試験後も仲良く……いや、お付き合いできるのでは!と思ったわけです。
しょうがないじゃないですか!!
童貞男がこんなチャンス見逃すわけがないのです!!
だって俺だってオリ主なんですから、それなりにモテたいし、できるならハーレムしたいんです!!
そんなことを思いつつ、ポンズに燃える方の念のあと念について説明し危険性なども話しました。
「けど私に教えてもよかったの?こんな簡単に教えていいものじゃないってわかったけど」
「試験に受かればどっちみち覚えることになるんだから別にいいんじゃないかな。」
「それじゃぁ私からお願いがあるんだけど………」
「念を教えて?かな。いいよ、ゆっくりと無理矢理とどっちにする?」
「それはもちろん無理矢理でお願いするわ」
ああ、やっぱりね。
ハンター試験受けに来るだけあって、若いけどたくましいなぁ。
こうして俺の下心を隠しつつ師弟関係ができあがった。