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No.28467の一覧
[0] 【R15】コッペリアの電脳(第三章完結)[えた=なる](2013/04/17 06:42)
[1] 第一章プロローグ「ハンター試験」[えた=なる](2013/02/18 22:24)
[2] 第一話「マリオネットプログラム」[えた=なる](2013/02/18 22:25)
[3] 第二話「赤の光翼」[えた=なる](2013/02/18 22:25)
[4] 第三話「レオリオの野望」[えた=なる](2012/08/25 02:00)
[5] 第四話「外道!恩を仇で返す卑劣な仕打ち!ヒソカ来襲!」[えた=なる](2013/01/03 16:15)
[6] 第五話「裏切られるもの」[えた=なる](2013/02/18 22:26)
[7] 第六話「ヒソカ再び」[えた=なる](2013/02/18 22:26)
[8] 第七話「不合格の重さ」[えた=なる](2012/08/25 01:58)
[9] 第一章エピローグ「宴の後」[えた=なる](2012/10/17 19:22)
[10] 第二章プロローグ「ポルカドット・スライム」[えた=なる](2013/03/20 00:10)
[11] 第八話「ウルトラデラックスライフ」[えた=なる](2011/10/21 22:59)
[12] 第九話「迫り来る雨期」[えた=なる](2013/03/20 00:10)
[13] 第十話「逆十字の男」[えた=なる](2013/03/20 00:11)
[14] 第十一話「こめかみに、懐かしい銃弾」[えた=なる](2012/01/07 16:00)
[15] 第十二話「ハイパーカバディータイム」[えた=なる](2011/12/07 05:03)
[16] 第十三話「真紅の狼少年」[えた=なる](2013/03/20 00:11)
[17] 第十四話「コッペリアの電脳」[えた=なる](2011/11/28 22:02)
[18] 第十五話「忘れられなくなるように」[えた=なる](2013/03/20 00:12)
[19] 第十六話「Phantom Brigade」[えた=なる](2013/03/20 00:12)
[20] 第十七話「ブレット・オブ・ザミエル」[えた=なる](2013/03/20 00:13)
[22] 第十八話「雨の日のスイシーダ」[えた=なる](2012/10/09 00:36)
[23] 第十九話「雨を染める血」[えた=なる](2013/03/20 00:14)
[24] 第二十話「無駄ではなかった」[えた=なる](2012/10/07 23:17)
[25] 第二十一話「初恋×初恋」[えた=なる](2013/03/20 00:14)
[26] 第二十二話「ラストバトル・ハイ」[えた=なる](2012/10/07 23:18)
[27] 第二章エピローグ「恵みの雨に濡れながら」[えた=なる](2012/03/21 07:31)
[28] 幕間の壱「それぞれの八月」[えた=なる](2013/03/20 00:14)
[29] 第三章プロローグ「闇の中のヨークシン」[えた=なる](2012/10/07 23:18)
[30] 第二十三話「アルベルト・レジーナを殺した男」[えた=なる](2012/07/16 16:35)
[31] 第二十四話「覚めない悪夢」[えた=なる](2012/10/07 23:19)
[32] 第二十五話「ゴンの友人」[えた=なる](2012/10/17 19:22)
[33] 第二十六話「蜘蛛という名の墓標」[えた=なる](2012/10/07 23:21)
[34] 第二十七話「スカイドライブ 忍ばざる者」[えた=なる](2013/01/07 19:12)
[35] 第二十八話「まだ、心の臓が潰えただけ」[えた=なる](2012/10/17 19:23)
[36] 第二十九話「伏して牙を研ぐ狼たち」[えた=なる](2012/12/13 20:10)
[37] 第三十話「彼と彼女の未来の分岐」[えた=なる](2012/11/26 23:43)
[38] 第三十一話「相思狂愛」[えた=なる](2012/12/13 20:11)
[39] 第三十二話「鏡写しの摩天楼」[えた=なる](2012/12/21 23:02)
[40] 第三十三話「終わってしまった舞台の中で」[えた=なる](2012/12/22 23:28)
[41] 第三十四話「世界で彼だけが言える台詞」[えた=なる](2013/01/07 19:12)
[42] 第三十五話「左手にぬくもり」[えた=なる](2012/12/29 06:31)
[43] 第三十六話「九月四日の始まりと始まりの終わり」[えた=なる](2012/12/29 06:34)
[44] 第三十七話「水没する記憶」[えた=なる](2013/01/04 20:38)
[45] 第三十八話「大丈夫だよ、と彼は言った」[えた=なる](2013/03/20 00:15)
[46] 第三十九話「仲間がいれば死もまた楽し」[えた=なる](2013/03/20 00:15)
[47] 第四十話「奇術師、戦いに散る」[えた=なる](2013/04/12 01:33)
[48] 第四十一話「ヒューマニズムプログラム」[えた=なる](2013/04/17 06:41)
[49] 第三章エピローグ「狩人の心得」[えた=なる](2013/04/18 22:25)
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[28467] 第二章プロローグ「ポルカドット・スライム」
Name: えた=なる◆9ae768d3 ID:8650fcb0 前を表示する / 次を表示する
Date: 2013/03/20 00:10
 降りしきる雨は嫌いだけど、私は雨の日が好きだった。

 私を求めるお客さんが、雨の日は少なくなったから。

 しとしと。窓の外では水滴が落ちる。長い髪の毛が湿気を吸って、体にまとわりつくのが憂鬱だった。それでも、私にまとわりつくお客さんはいなかった。

 雨の日はずっとお勉強。賢く見えるように。もっと人気が出るように。商品価値が上がるように。宿の主様や守衛さんに戯れに抱かれる事はあったけれど、お客さんほどには乱暴じゃない。娼婦の人から戯れに苛められる事もあったけれど、お客さんほどには傲慢じゃない。だから、私は雨の日が好きだったんだ。

 けれども、雨の日にやってくる人もいる。そういうお客さんは嫌いだった。雨の憂鬱を私にぶつけるから。雨が上がるまで、暇つぶしに長い間居座るから。齢がおそらく十前後だろう小娘が、この宿で一番の人気だなんて、ちょっとおかしいんじゃないかと思うけど、世の中、そういう趣味の人は意外と大勢いるのだという。そして、そういう趣味の人は行為の内容も倒錯してることが多いそうだ。私の客さんは殆どが粗雑で乱暴だった。お腹を殴って、複数人で嬲って、使うべき所じゃない場所を散々使って。

 私はそれにお礼をいう。感謝と真心を込めて奉仕する。それこそ正しいルールだった。骨や内臓を痛めつけなければ、顔以外は好きにしていい決まりだったから。いくらお客さんを喜ばせても、私には一ジェニーも入らないけど。

 それでも、苛つかれて振るわれる暴力よりはずっといい。

 楽しまれて振るわれる暴力の方がずっと楽だ。体の負担もずっと軽いし、なにより心が痛みにくい。人を傷つけ壊そうとする強い想いは、それだけでとても痛いから。だから私は、どんなお客さんでも隷属する。雨の日の仕事はとても嫌いで怖かったけど、顔に出す事はしなかった。

 その人も、雨の日にやってきた人だった。

 一番初めの印象は、金遣いの荒そうな人だな、とだけ。高そうな葉巻きをくわえていたけど、着ている服はぺらぺらの薄生地。そんなに珍しい人種じゃなかった。たぶん、最近小金が手に入ったんだと思う。貯蓄なんて考えずに、パッと使って一時を楽しむ。そういう考えの人達は、こんな場所ではごろごろしていた。

 おかしいなと思ったのは、入れられて数分した時の事だった。口で奉仕していた時は何ともなかった。だけど、突き入れられたとき、妙に痛みが強かった。痛いのはいつもの事だから、そんなに気にした訳じゃなかったけど。

 だけど、気付いたら体から湯気が出ていた。私の上で動くお客さんの体も、もやもやしたのに包まれてる。これは一体なんだろう。がつがつと頭に響く営みの中、朧げにそれに目をやった。

「ははっ、なんだよガキ! 開いちまったのか!?」

 葉巻きを口にくわえたまま、お客さんが楽しそうに腰を振る。私に応える余裕はないけれど、その人の顔を少し見つめた。どうして上機嫌になったのか、その意図を察しないと逆に不機嫌になる人も大勢いたから。

「しょうがねーな、オイ!」

 言って、私のお腹に葉巻きを押し付けて、灰皿代わりに火を消した。よくある事だ。呻き声はあまりでなかったと思う。むしろ優しい人かもしれない。敏感な部分に火を近付けて、怯える私に喜ぶお客さんも沢山いたから。

 葉巻きが勿体ないなと、ちょっと思った。

「お前にいい事教えてやろうか。抱き終わるまでの時間でよければな。ほら、さっさと心込めて綺麗にしろ。それが終わったら次は後ろだ。犯しながら教授してやるからよ」
「はい、ありがとうございます。お客さま」

 反射的に頷いてお礼をいう。お客さんの股間にかしずいて、体に染み付いた動作で奉仕した。この人は私を気に入ったらしい。笑いながら私の頭をわしゃわしゃと撫でて、これから贔屓にしてやるぜと告げられた。

 しとしと。外では雨が降っていた。



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【ポルカドット・スライム 操作系・放出系】
雨の日限定の能力。
体に触れた水にオーラを流してテニスボール大のスライムを生成する。
スライムはそれぞれが自立した自動型であり、目標の口と鼻を塞いで窒息死させる本能を持つ。
十分な量の水さえあれば膨大な数のスライムを展開可能。
発動は条件を充たした際にオートで行われる。

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次回 第八話「ウルトラデラックスライフ」


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