「っアひ!」
白いシーツの上に、蜂蜜をこぼしたようにトロリと広がる金髪。両肘を突き、腰を高く上げている。
「アッ、アッ、アッ、アッ」
俯いた顔から、揺さぶられるたびに声が上がり、快楽を受けていることを表現していた。
「アンディ、もうっ…もうっ…!!」
「はい」
女を後ろから付きほぐしていた無表情の男が呼ばれ、答えた。
「もうイくっ!イくからっ…!」
「いえ、マスターの快楽閾値はまだまだです」
「このっ…常温機械っ!」
「何を仰られても、マスターの閾値達成までとまりません」
尻を掴んでいた無骨な手が、両二の腕を捉えて女を引き上げる。甲高く啼く女の膣を、男はゆっくりと突き上げほぐす。
「あーっ!ああー!!やめ、そこは!らめ。あんでぃぃぃ!!」
「膣の天井がお好みなことは既に判明済みです。隠さずにどうぞ肉欲をご堪能下さい。…もう一年も同じ事を申しております」
さあ、と男が膣の前側を擦り上げるように腰を突き上げると、女は身体を痙攣させて登り詰める。無様なまでに快楽に翻弄される女を、男はさらに
「このみ」と称した部分をエラで擦った。
「ひぃい……!!」
ばたばたと音を立てて、潮がシーツを打つ。男の腰が突き上がるたびに女の腰も震え上がり、潮を吹き続ける。
「こんなに漏らして、マスターの膣は辛抱という物をご存じない…。あと何年、「教育(しつけ)」を続ければ行儀を覚えて下さるのでしょうか?」
「しょ、しょんなこちょゆーにゃら…イかしぇるの、やめ…っ ああああああ!!」
やめ、の言葉と同時に男は女の腰を掴み、自分の股間へと押しつけてグリグリと腰をすりあわせた。腕を必死に絡めようとする女の手を払い、男は
容赦なく膣奥を亀頭で捏ねる。
「ああ、閾値に近付いていますよマスター。大丈夫です、マスターが男の肉棒に膣を擦られてイきまくるような女性だなんて、私しか知りません」
女は絶頂を越す感覚に追いつけず、ぐりぐりと後頭部を男に擦りつけて声もなく悶絶している。
「膣奥を亀頭で攻められるのが、理性が飛ぶほど気持ち良いことは、私しか知りません」
「マスターの恋人が、一度もマスターをイかせた事がないのも、私と貴方しか知りません」
「そして、肉欲が満たされない貴方が、何度も恋人の精を受けた膣を私に預けてしまったことも」
「マスター、あの男と別れますね?」
矢継ぎ早に言いつのる男は、いきなり肉棒を浅いところまで引き抜き、入口を攻め始めた。
たっぷりと、しつこく膣奥を攻め続けられていた女は、必死で浅いところまで下がった亀頭を腰で追いかけようとするも、がっちりと捕まれた腰と
男の手がそれを許さない。
「別れる、わかれりゅかりゃ…アンディ!アンディってばぁ!!」
「ああ、良い子ですねマスター。今夜の「教育」も百点ですよ…。さあ、ご褒美です」
再び膣奥に亀頭がねじ込まれた女は、狂喜の叫びを上げ、男の名を呼び続ける。男は初めて表情を崩し、微かな微笑みを浮かべて女を突き上げた。
「マスター、私の可愛い教え子。私の愛しいご主人様。私以外の物にも、生き物にも渡さない…マスターは、私に縋ってよがり啼いていればいいのです」
女はあられもない悲鳴をあげて、身体を痙攣させて気絶した。
女に振られる恋人は、これで二人目だった。
( `・ω・´)人(`・ω・´ )ナカーマデキター
八十八日
温泉街キター!!硫黄臭クンカクンカ!!
顔を左右にブンブン振りながら「テンションあがってきた」ってはしゃいでたら、御者さんに「牛乳上げるから静かにしてなさい」ってすごい
「親戚のちびっ子を見て苦笑い」な顔で窘められた。自重します。
宿に着いたので、御者さんと一緒に荷物の積み卸し作業をします。アイアムちからもち。
まだちょっと白いご主人様が出てきて、宿屋の人と何か話してた。
しばらくすると、金髪に紫色の目の女の人と、紺色の髪と赤い目のお兄さんが来た。お兄さんテライケメン。だけど超無表情だった。コワス
御者さんとそれなりに仲良くなったので、馬の手入れの仕方とかを習っていると、ご主人様に呼ばれたので部屋へ。
さっきのキンパねーちゃんと紺色にーちゃんが居た。なんぞー。
「シオ、こちらがこの温泉街の立役者。プラム・ヤポネ・グラスさんだ」
「嫌ですわ、ミスター。私は自分が温泉好きだっただけですよ。あなたがシオちゃんね?私ワードッグって初めて見るの…可愛い!」
「ありがとう、私の一番のお気に入りでね…。そうそう、ミス・プラムは素晴らしい人形師でもあられる。家に飾ってあるビスクドールは見たこと
あるだろう?」
そういわれて思い返せば、リビングにガラスに収められた可愛らしい人形を思い出す。頷くと、プラムさんは照れ笑いを浮かべてもじもじとした。可愛い。
「もう、恥ずかしいですよミスタ-。それじゃあ、明日のお祭り、よろしくお願いしますね?」
何か打ち合わせをしていて、ソレの終わりに私が呼ばれた感じだったみたいだ。軽くお辞儀をして帰って行くプラムさんに、その後ろを同じく続くイケメン。
そういや、プラム・ヤポネ・グラス…直訳すると「うめしば」だ。
「うめしば、たべたいなー」
そう呟いたら、プラムさんがものすごい勢いで振り向いてこっち凝視してた。そのままお兄さんに捕まれて帰ってったけど。
あ、その夜は温泉はいったどー!!
+
「あの子、うめしばって言った…」
「そうですね、マスター」
「…ちょっと、話し聞きたいな…」
「……いけませんねマスター」
「うぇ」
「…しつけが、足りないようですね」
「な、なんでよう!同郷の子っぽい子とお話したっていいじゃない…アンディのバカ」
金髪の女性は、ぷい、とそっぽを向きつつも男の腕を抱き寄せた。アンディ-紺色の髪と赤い瞳の青年は、無表情ながらにため息を吐き自分の腕にからまる
プラムの手をそっと外して握り込んだ。
八十九日目
ご主人様のお店が再開店するのと同時に、別業者のお店も一斉オープンするらしい。商店街のお祭り状態になってる。
ご主人様は他のお店の店長さんたちとお話してて、私は宿屋の人にひっつめ髪にされて、SPみたいにご主人様に張り付いてるようにといわれました。
ワンパンで命刈り取るよー。
オープン前の支店、その中にある休憩所で一息ついているときに、プラムさんが来た。「女の子同士で話ししたいわ」ってことで二人きりに…じゃなくて
紺色のお兄さんも一緒で三人に。
プラムさんがすっごい笑顔で、バスケットの中から袋を取りだして、テーブルの上のお皿に中身をあけた。酸っぱい匂いが立ちこめる…。
ごろんごろんと皿の中で転がる赤い物体…って。
「うめしばー!!!」
えー!?えー!?なんぞ!?とプラムさんとうめしばを見比べてると、プラムさんが「柿の種は好き?私ピーナッツ先に食べちゃうから良く辛くって水に
頼っちゃうのよねー」笑っている。
「え、まさか…ご同郷の…日本人さんでらっしゃいますか!?」
「アタリよ~、本名は杏藤錫胡(きょうどうすずこ)。うめしば大好きっこだったから、偽名がプラム・ヤポネ・グラス。びっくりした?」
「びっくりしましたよぉ~。ちなみに私の名前は鳥羽松未来(とばまつみく)です~。偽名?がシオです!」
きゃあ~♪と両手を合わせてはしゃぐ。そりゃはしゃぐよ!同郷だもん!!その後は「こっちに来てからの生活」を報告しあいっこ。
すずちゃん(と呼んでと言われた)はこの辺りの生まれの平民っことして生誕して、温泉をウリにした宿場町としてこの街を栄えさせていったそうだ。
「石鹸ないとかシャワーないとか湯船ないとか信じらんないし!」
衝撃の新事実。すずちゃんがこの宿場町をもり立てるまで、石鹸が奴隷階級にまで回らなかったそうだ。安定した生産がなんたらかんたらとか…。
あと、ボー○ス系のオタだったすずちゃんは、お人形マイスターとしても有名になったそうだ。
「で…これがウチのバグバグ古代アンドロイドの…」
「アンドリュータイプ ABZ-25993です」
「…なんというSFファンタジー」
「もう…こいつ引き取ってから私の生活めちゃくちゃ…」
アンドリュー君はファンタジーなポッドに入れられて発掘されたそうで、人形なのは判ってるけど、電源は入らないしポッド開かないしで、発掘して数十年
放置されてたそうだ。発掘者が不良債権起こして、債権者が売り払ったのを格安で譲り受けたのがすずちゃん。
事故でスイッチが入り、さらにバグまで起こしてヤンデレ状態でなつかれてしまったそうだ。
「私の生活っていうか…性活…?ハハ…」
「実際マスターは私でないと満足できないじゃないですk」
ごめす。
「わあ、正中線ぴったりにパンチが」
すずちゃんのパンチがアンドリュー君の鼻っ面にめりこんだ。
「ったく、いらんことばっかり言う…じゃなくて、ミっちゃん!」
「うぇい!?」
いきなり呼ばれて尻尾がのびた。
「…奴隷扱いされてるなら、私買い取って一緒に暮らせるよ…?」とありがたいお言葉、でも「ご主人様とのエッチすごい気持ち良いし、今十分しあわせ
だから、お気持ちだけ頂きますよー」と伝えたら。
「…そうなのよね、こっちの世界に来てから、私もなんだかものすごくSEXが気持ち良いのよね…何でかしら…」とか言ってるし。
もうちょっとお話したかったけれど、もらった休憩時間が過ぎそうだと店員さんが知らせに来てくれたので「第一回日本人会議」は終了となりました。
あと、アンドリュー君がずっとすずちゃんのお尻撫でまくってたのが気になった。帰り際なんか、スカート越しに尻の割れ目に中指差し込んでスリスリして
たし。バグってすごいな。
-side スズ
「アンディ…お尻の割れ目に指入れるのやめて。もう人目が出てくるから…」
「わかりました、ですがマスター。今日は尻でしますよ」
「ちょっ…おしりはツライからやめてって言ってるじゃない!」
「大丈夫です、裏町で仕入れた新しい軟膏がありますから。たっぷりほぐして、また絶叫して下さい」
「…もうやだこのロボ」