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No.4438の一覧
[0] 色欲のルルーシュ(CodeGeass ※壊れ)[鈴木 可翔式](2009/12/05 21:19)
[1] 色欲のルルーシュ~プロローグ~ 『バカ が 生まれた 日』[鈴木 可翔式](2008/10/14 20:35)
[2] 色欲のルルーシュ Return01『覚醒 の 白き 魔女』[鈴木 可翔式](2008/10/16 18:10)
[3] 色欲のルルーシュ Return02『弟子入り の クラスメイト』[鈴木 可翔式](2008/10/16 18:12)
[4] 色欲のルルーシュ Return03『ライフ は ゼロ』[鈴木 可翔式](2008/10/22 19:04)
[5] 色欲のルルーシュ Return04『皇女 と 痴女』[鈴木 可翔式](2008/10/22 19:10)
[6] 色欲のルルーシュ Return05『新たなる 仮面』[鈴木 可翔式](2008/11/02 20:59)
[7] 色欲のルルーシュ Return06『ギルフォード を 撃て』[鈴木 可翔式](2008/11/19 22:03)
[8] 色欲のルルーシュ Return07『黒 の 既視感』[鈴木 可翔式](2008/11/23 20:54)
[9] 色欲のルルーシュ Return08『リゲイン』[鈴木 可翔式](2008/12/05 22:28)
[10] 色欲のルルーシュ Return08.5『仮面 の 新事実』[鈴木 可翔式](2009/01/06 10:37)
[11] 色欲のルルーシュ Return09『モニカ 来る』[鈴木 可翔式](2009/12/05 21:21)
[12] 色欲のルルーシュ Return???『FLUKE REBELLION ~1~』[鈴木 可翔式](2010/05/29 19:33)
[13] 色欲のルルーシュ Return10『ナリタ 逃亡戦』 加筆分追加[鈴木 可翔式](2010/05/30 10:21)
[14] アーニャのブログ1[鈴木 可翔式](2011/03/21 21:54)
[15] アーニャのブログ2[鈴木 可翔式](2011/03/21 21:56)
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[4438] 色欲のルルーシュ Return01『覚醒 の 白き 魔女』
Name: 鈴木 可翔式◆ecc40991 ID:11fd1fa6 前を表示する / 次を表示する
Date: 2008/10/16 18:10

 どれだけの時を、死ぬ事だけを望み、無為に生きてきただろう。
死にたい。でも、死ねない。
永い繰り返しの中では、僅かに心暖まる事もあった。心許せる人もいた。

 けれど、私は永遠を生きる魔女。

 永い年月の内にあった微かな温もりも、最後には必ず裏切りと怨嗟の声に塗り潰されて。
なら、初めから何も思わず、誰も想わずに、ただ死ぬ事だけを願っていよう。
その為だけに、周りの全てを騙して、利用して。

 そうさ、私は魔女なのだから。

 ………あぁ、でも。
そんな辛いだけの日々の途中で、私は出逢ってしまったんだ。
酷く傲慢に世界を愛した、優しい嘘吐きに。

 お前は、ひどいヤツだったよ。

 私に死ぬ事以外の望みを気付かせたくせに。
私に笑顔をくれると言ったくせに。
私に―――もう一度生きたいと思わせたくせに。

 自分勝手に世界を創り変えて、私を置いて逝ってしまうなんて。


 けど、だからこそ私は今も望んでいる。
お前に逢いたい、と。
お前の声が聴きたい、と。


 夢の淵ででも、一瞬の幻としてでも構わないから。


 そんな風に、願って、祈って。
聞こえてきた声がある。
私を眠りから呼び覚ます様に、強く。

 幻聴?
いいや、違う。
忘れていたよ。お前は、『神』にさえギアスをかけるバカモノだったな。
…だけど、お前のそのバカのおかげで、また始まるんだ。

 さぁ、やり直そう。
お前に再び逢える事を嬉しいと思える今の私のままに、もう一度お前と。



 ((見つけた。私の…))



 最愛の共犯者。






 色欲のルルーシュ Return01『覚醒 の 白き 魔女』







 現世復帰初日1ページ目

 地獄―――訂正、あそこはある意味天国だった―――より舞い戻ってきて早々に、思惑とは違うギアスをかけるハメに陥ってしまった。

 やり直しの機会を得た事に、多少舞い上がって高笑いしていた俺は、前回と同じくヴィレッタに見つかり詰問を受け、狼狽。
そんな俺の一瞬の隙を突くかの如き絶妙のタイミングで名を訊かれ、つい高らかに名乗ってしまったのだ。
アラン・スペイサーではなく、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア、と。
すると、どうだろう。KMFのスピーカー越しにも分かる、可哀想な人間を憐れむ様なヴィレッタの声。
「お前、大丈夫か?」とか、訊いてくるヴィレッタは非常に腹に据えかねた。
しかし、ならばこの状況を利用するまでと思い直し、そのまま可哀想な人間のフリをし続けければ、案の定、そんな俺を心配したヴィレッタは、KMFを降り、近付いてきた。
ククク、甘さですね、ヴィレッタ先生。結局は、あなたも情を捨てきれない。
そこですかさず「頼むから今の事は忘れて、KMFを俺に寄越せ」とギアスをかけた。

 ―――訳なんだが、クソッ!初めからなんたる失態だ。
相変わらず突発的な事態に弱い己を呪う。
なんだかんだ焦ってしまって、このザマとは。
もっと有効なギアスのかけ方があっただろうに!
…例えばもっと直接的に「俺のものになれ」とか。

 いや、しかしそんなギアスをかけたらかけたで、少しだけ煩悩にまみれた今の俺が、あのヴィレッタのエロいパイロットスーツを前に、自制できたかは怪しい。
もし欲望に負けてヴィレッタとやらかしてしまったら、時間的に恐らくカレンが死んでしまう。
そして何よりッ!この世界での俺の童貞はナナリーに捧げると誓っているんだから、今は目先の欲望に囚われてる場合じゃないだろう!
だから、…だからあのギアスのかけ方は間違ってなかったんだ。………その、筈だ。

 まだ意識を失ったままのC.C.を抱えて乗り込んだサザーランドの中、俺はそう考えてどうにか苛立ちを沈めた。

 憶えていろ、ヴィレッタ。
お前を扇の嫁にはさせない!



 現世復帰初日2ページ目

 通信を傍受し、クロヴィスの軍を扇グループを指揮して撃退する為の準備を整えた。
今は扇グループとの最初の接点となるカレンのグラスゴーを助ける為に待機中だ。
そんな待ち時間、俺の膝の上で眠るC.C.を眺める。
ブリタニアが傾く一因となったのだから、事実、傾国の、と言って良いだろうその寝顔は美しかった。

 Cの世界でも何度となく思ったが、過去の俺はなんてバカだ。
下界でのコイツのどこか寂しげな笑みを見る度、思わずにはいられなかった。
こんなにも良い女を遺したまま何故死んだ?明らかにフラグがたって…、じゃない、コイツに本当の笑顔を与えてやれずに死んだ自分が情けない、と。
そもそもキスだってされたし、何故あの頃に今の心持ちで欲じょ‐愛情を注いでやれなかったのか、と。

 大体、コイツがあれ程心を開いてくれるまでに、一体どれ程の苦労とピザ代を費やしたと思ってるんだ、過去の俺。
…ダメだ。考えれば考えるほどに割りに合わない気がしてきた。
今に見ていろよ、魔女。
今度こそ、心をと言わず、全てを俺に開かせてやる。
幸い、抑えるべきポイントは、なんとなく理解しているしな!


 しかし、こうも密着しているとコイツの体の柔らかさがダイレクトに、…いい匂いもするし、………クッ、ここは堪えるんだ!誓いを思い出せ!初めてはナナリー、はぢめてはナナリー!!


 む、マズい、カレンがッ!



 現世復帰初日3ページ目

 危なかった。
もう少し気づくのが遅れれば、俺の大切にしたい人の上位ランカーであるカレンがCの世界に旅立ってしまうところだ。
が、今はなんとか危機を乗り越え、扇グループと協力中。
とは言っても、相手は所詮クロヴィス。しかも俺にとっては、展開の知れたゲームをするのとなんら変わらない。
カレンや井上に指示をする時にだけ格好つけて声を気持ち張り上げ、小マメにポイント稼ぐくらいしか気遣うべき事がない。
故に、お座なりに指示を出しつつ考えるのは別の事。

 その内容は、―――反逆するべきか、否か、と言う事なのだが…。
ここを脱け出す為にも、義兄クロヴィスを叩きのめすのは必要事項だ。
前回と同じく虐殺を命じた事にも怒りがある。
しかし、Cの世界での義兄の俺に対する怯え様を思い出すと、あまりに不憫すぎて、殺すのも躊躇われる。
実際、真相に関わっているわけでもなかった義兄は、復讐のとばっちりで死んだのだし。
だが、傍らにC.C.がいる以上、やがては反逆をせざるを得ないのも確かなのだ。
父と母の計画を阻止しなければ、俺の望む未来は訪れない。

 素直に反逆してゼロとなれば、ユフィや姉上、ラウンズの女騎士達など、より多くの美女とも接点を持てる事も確か…なのだが、未来を知っている強みを生かす以上、前回となるべく似通った展開を辿った上で、彼女達にアプローチをかける必要性が生じてくる。
しかし、そんなリスクを背負ってでも、成し遂げようと俺に思わせる理由もまたあるのだ。
そう、それはユフィの存在。
今となってはユフィを他の誰かに取られるなんて、耐えられるものじゃない。

 あぁ、でも反逆せずにナナリーや、シャーリー、カレン、会長、ニーナ、咲世子などとのアシュフォード学園での愛に満ち溢れた穏やかな性活も捨てがたい。
反逆すれば、ナナリーと対峙する可能性も0ではないのだし。
くッ、それだけはダメだ!
いまの俺なら、ナナリーに「お兄様は悪魔です!」なんて言われた瞬間に、命を落とす自信がある!
それならばいっそ両親の計画が成就するまでの間、思う様ナナリーを貪って…。
だが、そうなるとユフィ達に手が………、えぇい、考えが纏まらない!って、なんだP-1、五月蝿いぞッ!
ん?「一機とんでもないのがソッチに向かっている!」だと。
なんだそれは、今の俺はそれどころじゃ、…げぇッ!ランスロット!?
となると、搭乗しているのはスザクッ!

 ま た お 前 か !!

 最後が共闘関係だった故に忘れていたが、そうだ、俺とお前は相容れない敵同士だったな!
忌々しい白兜め!
こちらには前の世界でお前にナナリーを傷物にされた借りがある。
我が覇道を阻むなら、例え親友のお前でも容赦は…って、あぁッ、腕を!
ぐぅッ!何度も何度も何度も何度もッ、お前は一体俺に何の恨みがあると言うんだ!
クソッ、この化け物が!やはりKMF戦では勝ち目はないか!
『神』も『神』だ!どうせやり直しをさせてくれるのなら、リヴァルがよくやっていたゲームみたいに、ラウンズ並の操縦技術を周回特典につけてくれればいいものをッ!って、C.C.!なんだその寝相の悪さはッ!そ、そんなトコをグリグリしゅるんひゃな―――いかんっ、殺られる!
こ、こんなマヌケな終わり方なんてしたら、やり直した意味が、…ナナリィーーッ!!

…。
……。
………ん?
咄嗟に閉じた目を恐る恐る開くと、そこにはランスロットを止める赤いグラスゴー。
「借りは返したぞ!」って、カレンか!
お、お前ってヤツは今回も…。
流石ゼロの親衛隊隊長だ!
フッ、借りは返す、か。
決めたぞ!今回こそは、君を我が騎士とする事を…!
そして、騎士としても女としても、俺の『剣』を与えてやるッ!

 と、未来の予定もたった所で、俺は離脱させて貰おう。
カレンッ、死ぬなよ!


 こうして俺は、やり直した世界で初の危機を乗り切った。
案の定、人命救助を優先するランスロットを見やりつつ、脱出装置のレバーを引く。
フハハハッ、戦術的勝利だろうが戦略的勝利だろうが幾らでもくれてやるさ。
だが!この世界ではナナリーも、ユフィも、スザク、お前には渡さない!




 現世復帰初日4ページ目

 困った。
いや、困ったどころの話ではなく、先程のランスロット襲撃以上の危機とも言える状況だ。
いま俺は、射出された脱出装置の中にいるのだが、未だに意識のないC.C.にのし掛かられて思ったように身動きが取れない。
そんな中で、C.C.の感触やら、体臭やらに充てられて、俺のアレが絶賛反逆中な訳だが…。
その、なんだ。
天を衝かんばかりに勃起したアレにちょうどクリティカルな形で、C.C.の拘束服の金具が、体重をそのままにのせて押し付けられていて、互いの服越しとは言え、非常に痛い。
その癖、魔女のフェロモンにでもやられたか俺のアレは勢いを増すばかりで、今にもヘシ折れてしまいそうだ。
これだけの苦痛ですら萎える事が許されぬとは、これが魔性、…魔女たる由縁、か。

 …って、何を落ち着いて語っているんだ、俺は!
マズい、痛い、マズい!!
このままでは、ナナリーと結ばれる為の最重要連結パーツがオシャカになってしまう!
今回も童貞のまま死ぬなんて有り得ない屈辱だ!
二度目の人生が始まって間もないと言うのに、即(男として)ゼロ・レクイエムされるなんて冗談じゃないぞッ!

 オイッ!C.C.、起きるんだ!頼むっ!!
このままでは、お前の共犯者が、大変な事になってしまうんだぞッ!
ぐッ、俺にギアス能力を与えたお前が、その直後に俺を不能にするとか有り得ないだろ、おい!
俺が(男として)死んだら、お前の願いも叶わないんだぞ!
最期には笑って死にたいんじゃなかったのか!
おれが、俺が笑わせてやる!必ずお前に笑顔をやるからッ!
だから目を覚ましてくれっ、頼む!しーつぅーーーッ!!



 現世復帰初日5ページ目

 願いは届いた。
俺の声に呼応する様に目を覚ましたC.C.。
体重をのせた金具と言う凶器も、俺のアレから離されて一安心、…の筈なんだが、何故かC.C.の様子がおかしい。
俺の瞳を見詰めるその顔には、魔女としての不遜な表情はなく、何かを堪える様な笑顔で、目尻には大粒の涙が、ってこれじゃまるで、ン…。
唐突に口付けられる。
数秒のキスの後、唇を離した魔女が嬉しそうに言う。
「これでキスは何度目だったかな?ルルーシュ」って、まさかお前も!?
笑みを絶やさぬままに「聞こえていたよ。お前の呼ぶ声が…」などと頬を赤らめて、もう一度向こうからのキス。
あー、これが周回特典という事で良いのか?
唇を割ってはいってきた舌に、自らも応えながら思う。
とりあえず、今までのピザ代ムダにならなかったな。


 ………なんだ?C.C.。
ッ!う、うるさいっ!お前だってニヤけっ放しなのは変わらないだろうが!



 現世復帰初日6ページ目

 雰囲気に流されて、そのままC.C.と、なんて事になれば、今度こそカレン達が死ぬ。
そんな訳で、C.C.には先にクラブハウスに行っているよう指示を出し、俺はブリタニア軍人にギアスをかけながら、一路クロヴィスのいるG1ベースを目指している。

 それにしても危なかった。
すぐ近くでした銃撃音がなかったら、俺の童貞はなんら抗うことすらできずに、あの魔女に奪われていた事だろう。
何度でも言うが、俺の初めてはクラブハウスのベッドでナナリーと、と決めているのだ。
間違っても、虐殺が行われている街中で、俺のアレを再起不能にしかけたピザ女に捧げるものじゃない。
考えて戦慄する。
本当に危なかった。
きっとあれだ。カレンや、未来の仲間になるかもしれない者達を案ずる俺の強い意志が、ピザ女の魔性に打ち勝ったんだ。
そうに違いない。


 む、やはりそこに居たな、クロヴィス。
さて、色々あって結論できてないんだが、この第3皇子をどうするべきか?



 現世復帰初日7ページ目

 やってしまった。
もう後戻りは出来まい。

 以前の通りギアスで人払いの後、銃で脅し付け虐殺を止めさせた…までは良かったんだが、俺が正体を知らすや「私は知らない!」とか騒ぎだしたクロヴィス。
そんな事は既に知っているが、未だに反逆云々を決めかねていた俺は、気分転換のつもりで、クロヴィスにギアスをかけた。
その内容は「お前の女関係を洗いざらい吐け」。
しかし、興味本意のそれがとんでもない失策だった。
ギアスにかかったクロヴィスの口からは、爛れた女関係が出るわ出るわ。
始めの内は呆気に取られて聴いていたものの、十数分後、話が皇族の権力を乱用した見目麗しい娘達への複数調教にまで及んだ時点での、俺の怒りが解るか?
俺とナナリーが異国の地で地獄を見ていた時、この芸術家気取りの変態はッ!
あまつさえ、俺ですらまだ成し得ていない憧れの4P以上を、さも当たり前の様に語るとは!
極めつけは、怒りで震える俺に、ギアスの解けたクロヴィスが必死の形相で叫んだ、「信じてくれ!私は殺っていないっ!」と言う言葉。
嘘を吐くな!ヤりまくりだろうがっ!!
そう思うと同時、俺は銃を撃ってしまっていた。

 …結果、いま俺の視線の先には抑えた肩口から血を流し、痛みにのたうち回るクロヴィスが一人。

 ………こうなってしまった以上、道は一つ、反逆だけだ。
この駄兄には、死んで貰った事にして地方の何処かで、幾人かにギアスを使って監禁するしかない。
そうと決めたからには、さっそく反逆の準備に入ろう。
事ここに至ってしまったからには、仕方がない。
もう一度皇帝となり、近親婚可能な世界を築き上げるまでの事っ!


 その為には、退路は要らない!
なんとしても創ってみせる!俺とナナリーが添い遂げる事のできる優しい世界を…ッ!!


 ………と、言うわけなんで、義兄上、俺に着いて来て下さい。
何?「痛いよ、ルルーシュッ」?「血が足りない」?ハハハ、死を偽装するんです。この程度じゃ足りない位ですよ。さぁ、早く。
「歩けない」だと?煩いぞ!いちいち喚かずに黙って着いて来いッ!



 現世復帰初日8ページ目

 偽装完了。
俺の頭脳と、この絶対遵守のギアスがあれば容易い事だ。

 しかし、C.C.の事もあり、もしやクロヴィスも?とも思ったが、そんな事もなかったな。
以前の記憶を持っているのは、俺達だけか?それとも、他にも存在しているのか?
…楽観は出来ないが、基準が判らない以上、気にし過ぎても意味はない、か。

 ただこうなると、カレン達との作戦の前に一応の確認のつもりで掛けたシャーリーの電話での対応がやけに気になるな。
以前より随分と熱心に心配してくれていた様だし…。
まさかとも思うが、一応明日の学園でそれとなく訊いてみるか。



 現世復帰初日9ページ目

 天使がいる。いや、女神か。
とにかく、ナナリーだ!ナナリーが今、帰宅した俺の前に!
くぅ、思えば仲睦まじい兄妹として顔を合わせるのなんて、俺からすればブラック・リベリオン以来の事。
ま、マズい!堪えようとしても、溜まりに溜まったナナリーへの愛が、気を弛めた瞬間に溢れだしてしまいそうだ。

 だが、いきなり「結婚しよう、ナナリー!」とか言ったら、いくらナナリーだってヒくだろうし、俺もどれだけナナリー分が不足していようとも、合意の上以外でナナリーに手を出すつもりは決してない。…うん、たぶん。
焦るな。時間はそれなりにあるんだ。
ナナリーにだって、心の準備が必要な筈ッ!
少しずつ、少しずつ俺の愛を顕にして、ナナリーの意識改革を促して行けば………、あぁ、ナナリー。「お兄様?」なんて小首を傾げるなんて、なんて殺人的な仕草をッ!
「心配していたんですよ?」とか、もうッ!………ハァハァ。

 あ、危ないところだった。
いや、なんでも無いんだよ、ナナリー。ただこれ以上お前とふれ合っていると俺の理性が、…いや、本当になんでもないんだ。今日は少し疲れていて、待っていてくれたのに悪いンだけど、もー寝ることにするヨ。オヤスミ、ナナリー。

 少し怪訝そうにしながらも「おやすみなさい、お兄様」と返してくれるナナリー。
…ナナリー、俺はお前のそのパジャマ姿さえあれば、5回はイケ、じゃない!まだまだ堪えられそうだよ。いや、堪えて見せる!
その為にも、ナナリーの余韻が残っている内に、早く自室に………ッ!


 って、シーツー!何故俺の部屋に!?



 現世復帰初日10ページ目

 ピンチだ。
しかも今日最大の。
原因はすでに全裸なC.C.。
猫の様にすり寄ってくるさまは非常に可愛―――ダメだ、ダメだ!ここで魔女の誘惑に乗ってしまったら、俺の神聖なる誓いはどうなるっ!
そうだこんな時はさっき見たナナリーの姿を思い返して煩悩を、…いかん、余計に興奮してしまう!
頼むC.C.!これ以上俺に密着するな!

 って、傷付いた顔をしないでくれッ!
お前を抱くのは吝かではないどころか、願ってもない事ではあるが、ただ、俺の童貞はナナリーに捧げると誓ったんだッッ!!
だから、それまでは…ん?「お前も冗談を言えるようになったんだな?」って、冗談な訳があるか!俺はナナリーに関しては常に本気だ!
「あぁ、わかったから私をこれ以上焦らさないでくれ」だと!?
だ、だから焦らしているんではなくて、俺は本気で、……ッ!

 な!?俺はいつの間に裸にっ!
くっ、や、やめろ。舐めるな、吸うな、指を絡めるなぁッ!
「覚悟はいいか、坊や?」とか、良い訳あるかッ!いや、確かに凄まじく気持ちが良いが、それでも―――ちょ、それ以上腰を落とすんじゃないッ!ヤメ………。



 ナナリー、すまない。
俺は一番大切な誓いさえ、欲望に負けて守れない最低の兄だ。
ひぐっ、でもこの魔女ギアスが効かないんだ。

 ん?なんだC.C.、あ、「愛しているよ、ルルーシュ」だとっ!?
だ、黙れ魔女!
照れてなんかいるものかッ!



 こうして、夜は更けていく。








 色欲のルルーシュ Return01『覚醒 の 白き 魔女』おわり








 あとがき

 どうも、これ書いたバカです。
さっそく板移しましたが、全くエロくない気が!

と言うか、書いてく内にルルーシュが果てしなくバカに、ってかルルーシュじゃ無くなっていくのを止められませんでした。
ともあれ、まずは順当に公式での嫁をGET。
しかし、ナナリー攻略までの道のりは、まだ長く険しいのであった。

 自分の予想以上に反響があったのをバカみたいに喜んで、またまた即興で仕上げてみたんですが、如何だったでしょう。
またご意見頂けたら嬉しい限りです。

 あ、それと、xxx板の方に移したところ、既に『鈴木』のハンドルネームを使っている方がいらしゃっいましたんで、区別の為に飛翔滑走翼つける事に相成りました。
混乱した方、申し訳ありません。

 続きは、今回、調子に乗って暴走してたりしないか不安なんで、また読んで下さった方の反応を見てから考えたいと思います。
レス返しはまた時間のある時に落ち着いてさせて頂きますので。

 では、これで。







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