第九十話 せっちゃんどんどん濡れてくるえ 千雨とDVDを観た後で、もう一度同じDVDを桜咲や近衛と共に観る事になった。 これが数日後とかならまだしも、一時間も開けずに二度目の視聴である。 ちなみに場所は、これから二人の部屋になる予定の部屋での事だ。 遊戯室からソファーを一つ借り受け、視聴機器は千雨から。 中央にむつきが座り、大きく開いた足の間に桜咲と近衛を座らせていた。 二人は一言も言葉を漏らさず、手を繋ぎあいながら食い入るように画面を見つめている。 場面は既にクライマックス、ヒロインが映画界に認められアカデミー賞の授賞式に出席したところだ。 以前桜崎には女優と言ったがむつきの記憶違いでヒロインは歌手らしい。 そして今正にアカデミー賞の授賞式が行なわれようと、ヒロインが壇上に上がった瞬間。 ビデオカメラを片手に彼女を映す一人のカメラマン、これを見て主役が何かに気付いた。 瞬間的に場面が移り、主人公の過去の記憶に蘇ったのはかつての仕事仲間。 それが何故、この会場にいるだけならまだしも、カメラを回しているのか。 咄嗟に走り出す主人公、アカデミー賞受賞の壇上に駆け上がり、彼女を庇うように飛び出す。 銃声、大音量だった事とクライマックスの緊張から二人の肩がビクリと震えた。 庇い撃たれた主人公、真っ赤な血が飛び散りそれがヒロインに降りかかる。 犯人はすぐさま周囲にいた警備員に取り押さえられたが、場面はもちろん撃たれた主役にあった。「誰か、この人を助けて。私のボディーガードなの!」 そんなヒロインの叫びに、桜咲と近衛が繋いでいた手に更に力を込めた。 恐らく二人の脳内では、同じ場面がそれぞれの姿で想像させられたのだろう。 そして映画内では時が流れ、役目を終えた主人公とヒロインの別れの場面だ。 何処かの空港、チャーター機の前で親密ながら守る者、守られる者という仕事の間柄として静かに別れを告げる。 このまま二度と会えないと思いきや、突如振り返り走り出すヒロイン。 それを黙って受け入れた主人公が抱き占め、キスと同時に有名なあの曲が。 紆余曲折を経てのハッピーエンド、テーマ曲をBGMにスタッフロールであった。「ぐす、うぅ……良かったえ。せっちゃん、死んだらあかん。一生そばにいてや」「絶対に死にません。一生、このお命はおじょ。このちゃんと共に」 涙をぽろぽろと、鼻をぐずぐず言わせながら抱き合う美少女。 それは良いのだが、二人の世界に入りすぎてのけものにされたようでちょっと悲しい。 泣き崩れる二人をそっと置き、DVDは再生中のまま部屋のカーテンを開けた。 昼から二連続でDVDを見ただけに、そろそろ夕方、空には立派な入道雲があった。 明日からまた、水泳部の合宿で空けるのかとだらだらするのも数時間と名残を惜しむ。「せんせぇ」 映画中ずっと二人を抱え、疲れた体をのびでごきごきさせていると。 涙で震えた声で後ろから近衛に抱きつかれた。「わっ、びっくりした」 振り返り、どうしたと頭を撫でてやるとちょっと鼻水を出しながら見上げられた。「ありがとうな、ええもん教えてもろて。私、絶対せっちゃんに無理させへん。せっちゃんも絶対、二度とこの命に変えてとか言わさへん」「絶対このちゃんを一人にせえへん。約束する、絶対死なへん」「おお、そうかそうか」 なんて感受性の高い子達なんだと、大人としてはちょっと二人に押され冷めそうだ。 視聴二回目という事もあるが、この現代日本で何処にそんな危険があるのか。 むつきが知らない上流階級は不明だが、中学生だなっと思わざるを得ない。 桜咲まで抱きついてきたので、よしよしと慰めていると二人が落ち着くのに十分近くかかった。 それは良いのだが、この状況はなんだろうか。 ソファーに座ったむつきと、その膝の上にちょこんと座った近衛はまあ良い。 この状況とは、二人の目の前で土下座するように頭をさげている桜咲であった。「先生、どうかこのちゃんをよろしくお願いします」「おい、思春期ガール。唐突過ぎて意味がわからん。近衛もぽかんとしてるぞ」「せっちゃん?」 ぽかんとはしていたが、妙に桜咲が余所余所しく感じたのか近衛が赤子のように手を伸ばす。「映画を観て、私はこのちゃんの為に絶対に死ねないと思いました。けれど、この世は残酷です。私程度の力量では、絶対などとても」「お前は一体、どういう世界で生きてんだ。ただの中二病なのか、マジなのか」「だから、このちゃんをお嫁さんに貰ってください。万が一、私に何かあった時、このちゃんを慰めてくれる人が必要です。愛し、気遣ってくれる方が。先生の周りにはさらにクラスメイトの方々も」 もう本当、何処まで思いつめているのと言葉もないのだが。 桜咲の必死の願いの最中、むつきは千雨も泣いてたもんなと思いだすのが精一杯。「あかん」 返答に困ったむつきに変わり、少し怒りを込めた言葉で叱責したのは近衛であった。 彼女には珍しく、ぷんすかと眉を逆八の字にし頬をぷっくり膨らませていた。 予想しろとも思ったが、いかにも予想外とばかりに桜咲が伏せていた顔を上げる。「せっちゃん、全然考え方変わっとらへん。私はボディーガードのせっちゃんはいらん。お友達のせっちゃんが欲しいの。そんな事、考えたらあかん」「確かに進んだようで、進んでないな。それに桜咲、俺言ったよな。色んな事を経験しろって。この映画勧めたの俺だけど、たかが映画一本だぞ。もっとさ」「せや、私はせっちゃんの一番でいたいけど。私だけを見て欲しいとは思わへん。せっちゃんには大事な人が少な過ぎやからそんな考えが浮かぶんや」「し、しかし」 むつきの言葉を途中で遮り、やや興奮気味の近衛がそんな事を言い出した。 まあ、間違ってはいないだろう。 近衛一人が大切だから、近衛だけ良ければと仮に死んだ場合にむつきに託そうとするのだ。 もっと大切な人が多ければ、この人はあの人に、じゃあこっちの人はあっちと。 託して託しての繰り返しで、最終的には生き残った方が早いと思うだろう。 ただし、それは桜咲が本当の意味で生き死に関わるようになってからだろうが。 この平和な現代日本で。「だからせっちゃん、皆みたいに先生の子供産みや」 発言者の近衛は兎も角、桜咲もむつきもその言葉を前に時間が止まっていた。「私だけじゃあかん。一杯、一杯大事な人つくらな、死にたがりになってまう。私だけやなくて、先生も好き好きになれば絶対死なへんって思う。さっきの映画かて」 だから映画に影響されるのも程々にと思うのだが。 やはり感受性の高い中学生である。 ボディーガードと歌手の女性のラブシーンを思い出し、二人共にぽっと頬を染めた。 愛故に命をかけて守り、愛故に生き残り相手を抱き締める。 これ、もはや逃げられないのではと、若干むつきは諦め気味だ。「このちゃんも、このちゃんもあかんよ?」「せっちゃん?」「このちゃんも、うちの事が好きなのは嬉しいけど。ちゃんとそばにええ人おるの気付かなあかん。うちの台詞やないけど、一緒に先生の子供産もう?」 小さく桜咲自身にだけ聞こえるように、後を追われても困るしと呟いていたが。 二人揃ってお嫁に貰ってくださいと、頼まれてしまった。 どうしてこうなった。 たかが一本の映画を勧めただけで、お嫁さんが二人も増えた。 ひかげ荘を正式に継承出来る事になったは良いが、それだけではこの子達を養えない。 などと、駄目と言う前にお嫁に貰うこと前提で考えている時点で手遅れなのだろう。 副業でも始めるか、ああ他に刀子のお婿さんや、そろそろ瀬流彦の為に合コンを開いて上げなければ。 忙しい人生なので、確かに癒してくれる相手が多いのは嬉しい事で。「とりあえず、急な事だから本番は俺が水泳部の合宿から返ってきてからな」 乙姫むつき、そろそろ鬼畜道を歩む事に抵抗を捨てる時期なのかもしれない。「刹那、俺の膝の上に。木乃香は目の前に立って」「ひゃい、失礼します」「目の前でええん?」 返事を噛んだ刹那が、四つん這いで近付いてきてむつきの膝の上に座り込んだ。 所在なさげに小さくなるように肩をすくめているのが可愛い。 普段のサイドテールとは違う、髪を下ろしたボブスタイルのソレをさらさらと撫で付ける。 ますますカッと顔を火照らせる刹那を前に、木乃香も可愛えとご満悦だ。 白いフリル付きの可愛いワンピースを来た木乃香は、夕暮れの少し涼しくなってきた風にスカートの裾をはためかせている。 可愛い刹那を前に、一人立たされた事はそこまで疑問に思っていないらしい。「刹那、今までベッドの上では木乃香に可愛がられてたろ。今日は俺達二人で可愛がるか」「それはもう、このちゃんは可愛らしくて。えっ?」 耳元で囁かれた言葉に刹那は我が耳を疑ったようだ。 しかし、その前からむつきの可愛がるという言葉の意味を木乃香は正しく認識していた。 何せわざわざむつきは、ベッドの上で可愛がられていたと言った。 刹那が好き好き大好き過ぎて、木乃香がどう可愛がっていたかは察するべきか。 何故そんな仕打ちをと畏れ多く思いながら、ぞくぞくと刹那が身を震わせる。 自分がまさか、敬愛すべき木乃香を前にそんなと、良いのかと震えたのだ。「こ、このちゃん。スカート巻くってうちと先生にぱ、ぱんつ見せて?」「せっちゃんのえっち」「す、すみません。今のはやはりなしの」「ええよ」 木乃香の言葉に胸を貫かれ、必死に弁解しようと試みるが悪戯っぽく笑った木乃香が了承した。 直ぐにはSが抜け切らないらしいが、やはり刹那だけでなくむつきがいると恥ずかしいらしい。 慌てふためく刹那は気付いていないが、木乃香はちらちらとむつきを見ている。 ええよと言ったは良いものの、そんな恥ずかしい事をとスカートの裾をモジモジとさせるに留まっていた。 そこへ助け舟を出したのはむつきである。「刹那、一人だけエッチな事させられるのは恥ずかしいってさ。これから触るから、自分が何をされたか木乃香に説明してみな」「えっ、そんな。急に、ぁっ。だ、だめぇ……」 後ろから抱き寄せた刹那の制服の胸に触れるか触れないか。 刹那自身に見せ付けるようにゆっくりと指先を近づけ、乳首がありそうな辺りをちょんと突いた。 ビクッと臆病な猫のよう桜咲が小さくなった。 そのまま制服の胸の上に指を滑らせると、殆ど触れていないのにピクピクと反応される。「刹那、黙ってちゃわからないぞ」「このちゃん、先生の指が。うちのお胸の上を、触れそうで触れて。んっ、そこ乳首。うちの恥ずかしいところ一杯。だからこのちゃんも」「う、うん。恥ずかしいけど、見せたるえ」 最後にチラッと近衛がむつきを見て、しっかりと目があった。 桜咲同様、恥ずかしげに内股に体を小さくしつつも、そっとスカートの裾を持ち上げた。 清楚で奥ゆかしい性格だけにスカートの裾は膝下だ。 それも戸惑いながら、羞恥に体を震わせながら持ち上げられてはもどかしい。 その合間にもむつきは、刹那の胸に手を這わせ身もだえさせながら木乃香の痴態を見させた。 敬愛するお嬢様が自らスカートの裾を持ち上げ、乙女の花園を下着越しとは言えさらすのだ。 触れた胸はやけに押さえつけられたような感触だが、それだけに心臓の鼓動が指から伝わるようである。「このちゃんが、うちのこのちゃんが」「せっちゃんが命令したんえ。うちにこんな恥ずかしい」「とんだボディーガードだな。守るべきお嬢様に脱げだなんて」「ちが、違うえ。うちやない、うちやない」 むつきに胸を弄られ身もだえしながらも、必死に涙を零しながら刹那が首を振っていた。 それでもそれなのに、両手で覆った顔は指の隙間からシッカリ捉えている。 露になった木乃香の膝小僧、それでもまた止まらないたくし上げられるスカート。「刹那、見たいんだろ。言ってやれ。遅いって、本当は命令されて嬉しいんだろって」「言えへん、そないな事は。うち絶対」「言え、刹那」 いやいやと首を振る刹那へと、少々強めに命令し、胸を指先で突いた。「あ、ぁっ……ごめんな、このちゃん。うち命令されて、仕方なく。仕方ないから、こんな事は言いたくないんや。遅い、本当は命令されて嬉しいんやろ?」「うん、せっちゃん何時も受身やから。先生の代弁でも、そう言って貰えて求められてるって嬉しいんや。淫乱さんやな、うちは」「このちゃん、見たい。このちゃんのぱんつ見たい、うちも見たい。先生の代弁やない。このちゃんのぱんつ、ブラ。おっぱい、大事なところ。全部、全部見たい!」 願望、ありったけの刹那の欲望の言葉を前に、木乃香の体が歓喜に打ち震えた。 何時も自分から求めるばかりで、ここまで求められた事はなかった。 もちろん、刹那が自分を大事にしてくれている事は知っていたが、やはり言葉にされると全然違う。 嬉しいのだ、ちゃんと伝えて貰えて、ちょっと濡れてしまう程に。「先生、先生にも見せたる。うちのぱんつ。せっちゃん以外では初めてやよ」「おう、俺も木乃香のぱんつすげえ見たい。ほら、刹那も」「このちゃんのぱんつが見たいです」 もう赤くなる場所がない程に赤面しつつ、刹那からの切なる願いである。 この子も可愛いなあとキュッと抱き締め、同じく照れ照れしている木乃香にむつきも願った。 するするとたくし上げられて行くワンピースのスカート。 真っ白で美味しそうな太股がさらされ、双曲線が股下に近付くにつれ寄り添っていく。 もう後少し、そこで一旦スカートの上昇が止まった。「緊張してもうた」 てへへと笑った後、えいっと勢いをつけて木乃香がスカートを一気にまくった。 この子は大人しそうに見えて、意外と思い切りが良い。 刹那に対するアタックもそうだが、たくし上げではなく、まくり上げた。 淡い空色、フリルとリボンが可愛いパンツが木乃香の小さなお尻を包んでいる。 夏らしく涼しげなそれだが、同じく夏らしく極一部に湿気が集中もしていた。「このちゃん可愛い」「せっちゃんこそ、濡れ濡れしとるやろ」 けどなと、木乃香に恥ずかしげに視線を向けられ、むつきは頷く。 木乃香のパンツに見惚れていた刹那の下から抜け出し、お尻を引き下げた。 ソファーの上の事なので簡単にずるりと、刹那の姿勢が仰向け気味になった。 突然の事で眼を白黒させつ刹那の前に、にっこり笑った木乃香が言う。 このにっこりは、肉食獣が草食獣を前に獰猛さを隠す為の笑みだ。「せっちゃん、うちにいやらしいお願い一杯したえ。うち恥ずかしゅうて」「だって、あれは。先生が、うちや」「ボディーガードがお嬢様に肉欲塗れじゃ駄目だぞ。大事なのは愛だ、愛」「うらぎぅっ」 裏切り者と叫ぶ直前、ぽふりと木乃香が刹那の口を塞いでいた。 先程見せてくれた淡い空色のパンツを履いた可愛いお尻で。 ソファーの上で仰向けとなる刹那の上で顔面騎乗位、美少女同士のエロイおしおきである。「やん、せっちゃんの息がくすぐったい。暴れたら、あかんよ。先生、せっちゃんの下半身わけわけしたる。感謝してな?」「俺、さりげにスパッツプレイって始めてなんだけど。お前、狙って履かせてないよな?」 なんの事ですかと赤い頬で小首を傾げる木乃香を前に、どうでも良くなってくる。 ばたばたと暴れる刹那の足に苦労しながら、よいしょとまん繰り返しだ。 大事な部分を刹那の顔に押し付け、身悶える木乃香の前にまた餌を与えた。 体育会系の剣道部の割りに、ほっそりとした刹那の太股が黒くぴっちりとしたスパッツに包まれている。 当然、まん繰り返しの格好なのだから、スカートなんて重力に負けて落ちていた。 下着代わりのスパッツに小さなお尻も包まれ、無理な体勢で割れ目も張り付いている。「先生、せっちゃんえろえろ?」「すげえエロイ。ほら、木乃香も触ってみろ。じゅんってなってる」「ほんまや、濡れ濡れしとる。うちに恥ずかしい命令しといて濡らしとったんや」 そんな木乃香の言葉が届いていたのか、もしくは彼女がつんつん触るからか。 宙に浮いた刹那の両足は、電流が流されでもしたかのようにピクピクしていた。「なんか、木乃香が刹那を苛める理由ちょっとわかったかも」「せっちゃん可愛えもんな」 そう良い笑顔で笑った木乃香に対し、むつきは苦笑いである。 アキラも結構苛めてオーラが凄いが、刹那は似ているようで違う。 普段寡黙で鋭い眼光を持つ少女なのに、こう言う場では子兎のように臆病に震える。 そのギャップがたまらないのであった。「俺もそろそろ本領発揮、の前に。木乃香、良い?」「ん、私の初めて。男の人やとやけど、ええよ。先生のお嫁さんになるえ」 むつきが指先でなぞった唇を差し出し、ちゅっと小さくキスをする。 初めて貰いとむつきが笑うと、木乃香からもう一回と再度のキスであった。 何故か二回目から急に照れ出し、両手で頬を挟みやんやんと身もだえする木乃香。 ただその股下にいる刹那は苦しそうだが。 こらっと注意ついでに三回目のキスをしてから、一緒に見たのは刹那の秘部だ。 敬愛するお嬢様の秘部に押し潰され、スパッツを通し愛液が染み出している。「木乃香は、刹那のこれ可愛がってやってくれ。俺はスパッツを楽しむ」「先生もせっちゃんと同じぐらい変態さんや。私のお婿さん変態さん」「知ってて嫁になるって言ったのそっちだろ。それに、見ろ刹那のお尻。スパッツにぴっちり包まれて丸くて美味しそう」「うん、私も結構変態さんや。せっちゃん、小さい方の割れ目いただきますえ」 むつきにそうしたように、刹那の秘部の割れ目、もう一つの口へとちゅっと木乃香がキスをした。 刹那のお尻が嬉しげに打ち震えたのは気のせいか。 二度、三度と木乃香がキスをする度、やはりぷるぷると刹那のお尻が震える。 可愛えと喜ぶ木乃香の唇には、スパッツ越しに染みた愛液の糸が伸びていた。 気をつけてとばかりに、むつきが唇から舐めとると二人して数秒見つめあった。「木乃香」「先生」 顔を交差させるように、大人のキスである。 互いの唾液を下で絡ませ飲ませあうように、一心不乱に舐りあう。 もちろん、その間に刹那への愛撫も忘れない。 スパッツが張り付き盛り上がった大陰唇へと、木乃香が指を埋めては弄りあげた。 むつきも黒い布に包み込まれた桃尻を、スパッツの感触を楽しむようになで上げる。「先生、せっちゃんどんどん濡れてくるえ。本当はご飯でしてあげたかったけど、あーんやえ?」「あーん、んっ。酸っぱいけど美味しい。じゃあ、お返し。あーん」「あむ、へへ。恥ずかしいけど、せっちゃんの味」 お互いスパッツからすくい上げた刹那の愛液を舐めさせあい、ちょっと異常な新婚夫婦状態である。「んー、んーーっ!」 刹那の抗議なのか喘ぎなのかわからない声はスルーの方向で。「先生、そろそろお股。きつくあらへん?」「実はな、ちょっと痛い」「ほうか、ほうか。ならお嫁さんとして、ちゃんとお婿さんのお世話はしたらんと。ちょい待っとってな?」 そう言った木乃香は、舐めさせあった刹那の愛液したたる陰部に手を伸ばした。 両手で割れ目を強調するように、大陰唇の外側に手を、指を配置する。 よいしょと笑顔で力をこめると、あら不思議。 伸縮性抜群に見えたスパッツの、一番大事な部分、厚くあるべき場所がぺりぺりと避け始めた。 裂けたスパッツの奥から濃厚な湯気が。 夏の湿気ではなく、刹那の愛液で蒸れた匂いが広がり、黒い生地の奥から白い肌と割れ目が現れた。「おぜう様、これは一体どんな魔法で?」「こういう時用のスパッツなんやえ。特定の方向に力を込めると破れるえ」 何故か制服姿で現れた刹那だが、当初から木乃香に謀られていたのか。 さすがにスパッツが破れ肌が外気に晒されたのは、刹那もわかったのだろう。 けれど、おいたは駄目とばかりに木乃香がえいっと刹那をお尻で押さえつけた。「先生、せっちゃんを召し上がれ。気持ち良うしたってな。その代わり、気持ち良くなってええから。私も協力するえ」「マニアックなプレイを……美味しく頂くよ、木乃香」 改めて刹那のお尻を支えて彼女自身の頭上高くに。 それからむつきは自分の浴衣をはだけ、そそり立つ一物をさらけ出した。 小さくぁっと呟き木乃香が一瞬眼をそらしたが、大事な事だからとそらされた視線が戻るまで待った。 ちらちらと、興味はあるが恥ずかしい。 刹那にここまで意地悪しておいてなんだが、木乃香が恐る恐る凝視した。 良い子だとその頭を撫でつけ、いざ未知の領域へ。「ん、これ難しいな。スパッツがピッタリ張り付いて」「先生、うちが。ほら、この隙間やえ」「内助の功、立派なお嫁さんだな」 ややわと照れる木乃香が行なったのは、刹那のスパッツを摘み肌との隙間を作ったのだ。 そこへむつきが挿入角度をつけて、勃起した一物をねじり込む。 刹那の溢れる愛液のおかげで挿入は楽勝だが、なんともいえぬ感触だ。 京美少女の白くすべやかな肌の感触と、スパッツのすべやかだが何処か抵抗のある肌触り。 貝合わせともまた違う、二種の肌触りに混乱しそうだ。「やべ、これがスパッツプレイ。腰抜けそうだ」「やって。せっちゃん良かったえ、先生喜んであんな腰振って。うちも濡れ濡れしてきたえ。せっちゃん、ここ。この隙間から」 肌とスパッツの隙間にむつきが必死に挿入する様をみて、木乃香も盛り上がってきたらしい。 自分のお尻へと手を向けて、パンツの隙間に指を入れては端へ寄せた。 せつなと同じく、にちゃりと糸を引く陰部をさらし舌をを誘う。「んっ、せっちゃんの舌入って。先生、うちもせっちゃんに弄られとる」「見えないのが残念だ。けど、木乃香。こっちに顔向けて」「先生とのキス、うち虜になってまう」 上を見上げ喘ぐ様が丁度良いと、刹那のお尻を叩きながら木乃香の唇を奪う。 前傾姿勢が少々苦しいが、あまりの気持ち良さに射精を抑えている今よりましだ。 刹那の割れ目、恥丘、少しの陰毛に竿の裏筋が擦られ、上からはスパッツの押さえつけ。 セックス並みに気持ち良いと、ますます挿入により刹那の尻を叩き上げた。「気持ち良いぞ、刹那。木乃香はどうだ、刹那は上手か?」「先生、ご褒美あげて。せっちゃん、上手。犬さんみたいにぺろぺろしとる」「んっ、んぅーっ!」 刹那のうめき声はもっとしてなのか、止めてなのか。 どちらにせよ、ご褒美なら仕方がないとむつきの腰がスピードを上げた。 刹那の尻を叩く、未通の割れ目を擦り上げる、愛液を飛び散らさせる。 合間、合間に木乃香とキスをしては、片手だけ刹那の尻を離れ木乃香の胸に。 ちょっと固めのブラジャーが邪魔で、木乃香にとって貰いノーブラとなったそこにわざわざワンピースの上から掴み上げた。 少々こぶりだが、直前に触っていた刹那のそれに比べてば歳相応。「先生、うちのおっぱい小さない?」「いや、十分。可愛いおっぱいを持ったお嫁さんで嬉しいよ」「へへ、何度言われても恥ずかしいえ。お嫁さんやなんて。ずっと先の事や思っとったのに。旦那様、ちゅう。もっとちゅう」「我が侭なお嫁さんだ。もう一人のお嫁さんは苦しくても頑張ってるのに」 刹那が舌で咥えるから、私は上やと良くわからない理屈を捏ねてキスである。 まあ良いかと、むつきも流されるまま。 近付く射精感にも抗わず、刹那の尻を掴み上げてのラストスパートであった。「そろそろ、出るぞ。刹那のスパッツの中に」「せっちゃん、もう少しやえ。私も、もうちょい」「んぅ、はっ。ぁっ、んんっ」 頑張れ頑張れと木乃香が腰をくゆらせ、むつきは反面強く叩きつけた。 今頃木乃香のスカートの奥に隠れた刹那はどんな表情をしていることか。 一瞬眼が合った木乃香とむつきは、互いに何を考えていたか察していた。 同時に、ははっと心が通じたかのような感覚に笑みが零れる。 だがそれについて何を確認するまでもなく、行なったのは口付けであった。「んっ、んぁ。ぅぁっ!」「ふんっ!」 口付け合いながらそれでも離れないと押し付け合いながら木乃香が体を震わせた。 そんな木乃香を離すまいと、片手で後頭部に手を回しながら深くキスをする。 一方で刹那のスパッツの中には、どろどろの精液が大量に放出されていた。 刹那とスパッツの間に盛大に中出しであった。「あかん、うち。本気に、先生のこと」「俺は最初から本気だ。木乃香も刹那も二人とも嫁に、まだ出る。刹那!」「んーぅッ!」 遠い場所に気をやり倒れこんできた木乃香を受け止め、刹那の上からどかしてやる。 隣同士、ソファーの上で寝かせてやると、木乃香が手を伸ばしてきた。 何処にも行かないよとその手を握り締め、しばらくぶりの刹那とのご対面である。 普段凛々しいその顔を蕩けさせ、木乃香の愛液塗れにして可愛いものだ。 頬にキスするついでに木乃香の愛液を舐め取ってやった。「先生、うちもキス」「はいよ、お姫様」 半分意識が飛んだ状態で求められたが、しっかりと答えてあげた。 念入りにここまで木乃香の味がと、刹那の唇を丹念に舐め上げる。「はぁ、ふぁ……なんやろ、せっちゃんとしてた時と全然ちゃう。凄く疲れたけど、気持ちええ疲れ」「このちゃん、ここ触って。先生のがぷりぷりしとる。赤ちゃんできてしまう」「せやったら、一生懸命二人でその子守らなあかんな」「こら、二人とか寂しい事を言うな。俺も混ぜろ」 仲間外れにする悪い子は何処だと二人を押し潰すように上から抱きついた。 楽しげに悲鳴こそあげるものの、二人共気だるそうに動く気配もない。 三人で代わる代わるキスの嵐を互いに降らせあい、お昼寝の一つでもと思ったが。「先生、もう一回頑張れる?」「んー、飯までまだ時間あるし。全然出来るけど?」 時間ではなく、体力的な意味で聞いたんだけどと木乃香は苦笑いである。「私も先生に一回、愛されたいえ。せっちゃんも、先生が頑張ってる格好良えとこみたいえ?」「それは、さっきはこのちゃんしか見えてへんかったし」「そう言う事なら、こうだ」 刹那の横で寝ていた木乃香の腰を抱き、ごろんと一回転。 これから木乃香が刹那を犯しでもするかのように、跨らせた。 そのこのかの濡れた下着と刹那の破れたスパッツとか貝合わせの格好だ。 もちろん、むつきは未通の割れ目が布越しにぴったりくっつき合う隙間に狙いを定める。 木乃香のお尻を優しく両手で包み込み、一回程度では衰えぬ一物を添えた。「うちに一杯出したのに、まだこんなに熱いえ」「俺が普段から何人の嫁さん相手に頑張ってると思ってんだ。お前らが満足するまで、なんどでも付き合う、よ!」 そう呟いた次の瞬間、むつきの一物がねじ込まれた。 木乃香の淡い空色のパンツが生み出す割れ目へと、刹那の破れたスパッツが生み出す白と黒の境界線上へ。 強かに木乃香のお尻をたたき上げ、ぱんっと小気味良い音が鳴った。「熱ぃ、先生手加減して。私初心者やえ?」「今まで刹那と散々予習してきたろ。頑張れ、優等生」「このちゃん、かたなったらあかん。力抜いて」「せやかて、先生。がぁんんっ。お股熱い、お尻ちょい痛いえ」 剣道部で日々鍛えられる刹那と違い、木乃香は生粋のお嬢様だ。 同じお嬢様のあやかは少々淫乱の気があったが、木乃香はSなだけで打たれ弱いらしい。 ちょっと可哀想かなと、いきなり激しくはせず、むつきも加減して木乃香のお尻を打った。 二人が気持ちよくなる事を最優先に、気をそらす目的で木乃香のうなじにキスをした。「先生、くすぐったいえ。それにキスマーク、お爺ちゃんに見つかったら」「刹那に付けられたって言えばいいさ。今はまだ。五年後、結婚したら挨拶にいく」「せっちゃん、一緒に先生と結婚式やろ。ウェディングドレス、それとも白無垢?」「う、ウェディングドレス……」 恥ずかしいと顔を隠そうとした刹那の手を木乃香が掴んだ。「せっちゃん可愛え、隠したらあかん。先生が凄いところ見なあかんし」「このちゃん気付いてへんけど、ちゃんと見えとるえ。うちらのお股の間から、亀さんが。先生の亀さんがひょこひょこ顔出しよるんよ」 可愛い表現だことと、むつきはちょっと笑いそうになっていた。 だが雰囲気的に噴出すのはアウトかと、我慢の為にも木乃香の耳たぶを食んだ。 ぷりぷりの耳たぶを舌で転がし、両手の指先は木乃香の背中を登っていく。 ぞわぞわと木乃香が身震いをすると、それだけ愛液の量がまし衣擦れの音に水音が加わった。 もはや木乃香も刹那も履いている下着が下着の体をなしていない。 愛液に塗れ変色し、もはやむつきの一物を愛撫する為だけに存在するかのようだ。 凶悪な一物をさらに黒光りさせる為に、愛液を用い下着で塗りこんでいるかのよう。「木乃香、脱がすよ」「なに、やん!」 咄嗟に木乃香が胸を抱えるようにしたのは、むつきの悪戯のせいだ。 背中を登った指先が目指したのは、ブラジャーのホックである。 それをプチッと外し、ワンピースのスカートから手を入れ奪い取ったのだ。 初日だが少しハードかなとも思ったが、木乃香の汗ばんだ匂いをブラジャーから嗅ぎ取った。「先生、嗅がんといて。うち、映画観とるんぅ。汗一杯」「だからこそ。ほら、刹那。木乃香の良い匂いするぞ」 返してと体を捻ろうとした木乃香を両腕ごと後ろから抱き抱え封じる。 そして指先だけの反動でブラジャーを投げて寄越した先は、刹那だ。 受け取った刹那は、止めてと懇願する木乃香と、嗅げと悪い笑みのむつきの板ばさみ。 ならば決断するのは刹那の希望、願望、欲求。 迷わずこれがお嬢様の汗ばんだ匂いと、ブラジャーの内側をくんくん嗅ぎ始めた。「このちゃんの匂い、このちゃん。これだけで、うち」 おいおいと渡したむつきが戸惑うぐらい興奮したらしく、今にもイクと言いそうだ。 けれどさすがにむつきは二回目、木乃香もまだ直ぐにはイケない。 羞恥を与えられる側の木乃香もあたふた、ここでむつきが取った行動はこうだった。 ノーブラとなった木乃香の胸を鷲掴んだのだ。 木乃香は暑い夏場を考慮し、薄手の白いフリルのあるワンピースである。 ただでさけ透け易い白い生地、その上からノーブラのおっぱいを揉んだらどうなるか。 答えは透ける、特に乳首などはピンク色がはっきりと分かる程に。「こ、このちゃん!」 ちょっと暴走気味に、新しい餌を与えられた動物のように刹那が上半身を起こした。 その勢いのまま、むつきが掴み浮かび上がらせたピンク色にしゃぶりつく。「やっ、暴れたら。くぅ、先生が食い込んで。せっちゃん落ち着いてぇ」「このちゃん、いやらしい。どうしてこのちゃんはここまで私を惑わして。好き、大好きこのちゃん。一生お仕えします、結婚しましょう!」「嬉しいけど、今は」「何故、あんなに毎日愛し合って。子供なら、先生がたっぷりと種を注いでくれますから!」 吹っ切れたのか、単に暴走しているだけか。 刹那の瞳にはパンツ越しだが、その子種を注ごうとしているむつきでさえ眼中にない。 最初に好意を示したのは刹那なのに、木乃香の方がはっきりすぐらいだ。 子種を注ぐといわれ、自身の下腹部を見下ろし、次に振り返り。 一瞬の隙を突かれ、むつきにちゅっとキスさえ真っ赤に頬が火照っていた。「産む、私も産む。先生の赤ちゃん、一緒に三人で。先生はやく、私赤ちゃん欲しい」「なんか、結局木乃香の方が俺へのラブが深いような。まあ、いっか。可愛い嫁さんに頼まれたんだ。旦那としては、頑張りますか。ほら、腰抜かすなよ」「この、こっ。ぁっ、お股熱い、このちゃん!」「せっちゃんが、赤ちゃん言うから。ぅぁ、はぅ。お股すりすりされて、気持ち良え。せっちゃん今度は一緒に、一緒にいこな。一緒に先生に一杯アレ貰おう」 二度目とは言え、お互いまだまだ若い。 セックスの目的、新たな命の為にとむつきの腰がそれはもう激しく動いていた。 愛液に塗れた二人の下着から火がつくのではと思う程に。「やべえ、京美少女の肌、パンツ、スパッツ。属性過多だろう。腰止まんねえ。木乃香、刹那準備は良いか。卵、お腹の中に入ってるか?」「お腹、キュンキュン。私おっけーやえ。赤ちゃん育てる準備万端やえ」「うちも、お股ぬるぬる。先生、お情けを。ありったけのお情けを!」「いいか、仲良し同士。同時にだ、同時に。おら、孕め。コレで双子の誕生だ!」 一際強く大きくむつきが木乃香のお尻をたたき上げると、迸った。 刹那が亀さんと称した亀頭の先から、精液が飛び散り卵は何処だと飛び出していく。 だが生憎、二人の卵はお腹の中。 迸った場所はパンツとスパッツに挟まれた、魅惑の谷間である。 ならばせめてとばかりに、仰向けとなっている刹那のお腹に、制服または顔に降りかかった。 その熱い迸りを受け、コレが生命の元なのかと木乃香と刹那が打ち震えた。「熱ぃ、これうちの中に。中に、赤ちゃんの元やえ!」「先生、先生との赤ちゃん!」 何故中じゃない、外では受精できないとより切なさが増したようだ。 元からある快楽が寸での所で受精できず、爆発したような。 事実下腹部で何かが爆発したように、大きく彼女達の体が震え上がり弓なりに身悶えた。 一度目のそれとは比べ物にならない、生命力の放出。 その波が去った頃には、今度こそ二人共虫の息であった。「はぁ、はっ。ふぅ、せっちゃ。ついとる、舐めて。へへ、苦いえ」「このちゃんも、折角のお洋服。綺麗に、うぇ」 それでも放出された生命を少しでも取り返そうと、互いについた精液を舐めあう。 やれやれと二連続の射精に一息ついたむつきだが、思う所があった。 互いの服や顔に飛んだものを舐めあう必要は無い。 折り重なる二人の枕元に移動しては、新鮮なものがここにと未だそそり立つソレを見せた。「綺麗にしてくれるか?」 力なく笑みを見せられたが、もぞもぞと二人が動き始める。 キスだって先程が始めてなのに、抵抗感はなかった。 子猫のようにチロッと舌先で舐めとり、確認してはぺろぺろと。 丹念にお掃除フェラを始めた木乃香と刹那の努力を無に帰すように三度目の射精は近い。-後書き-ども、えなりんです。木乃香は口で言う程、まだむつきを好きではないです。刹那と一緒という点の比重の方が大きいはず。そのうちきちんとイベント書いて、きちんと好きになって欲しいです。では次回は来週の土曜日です。