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No.34688の一覧
[0] 二週目人生【GPM二次】[鶏ガラ](2012/08/18 19:05)
[1] 一話[鶏ガラ](2013/01/03 22:43)
[2] 二話[鶏ガラ](2013/01/03 22:43)
[3] 三話【エロ有】[鶏ガラ](2013/01/03 22:44)
[4] 四話【エロ有】[鶏ガラ](2013/01/03 22:44)
[5] 五話[鶏ガラ](2013/01/03 22:44)
[6] 六話[鶏ガラ](2013/04/14 21:22)
[7] 七話[鶏ガラ](2013/07/06 01:11)
[8] 八話【エロ有】[鶏ガラ](2013/06/09 18:07)
[9] 九話[鶏ガラ](2013/07/06 01:11)
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[34688] 八話【エロ有】
Name: 鶏ガラ◆81955ca4 ID:5cb21011 前を表示する / 次を表示する
Date: 2013/06/09 18:07
1994年2月――時間が経つのは早いもので、整備学校の入学まで、もう二ヶ月を切ってしまっていた。
じきに故郷を離れ、新しい生活環境に移る……そう頭では分かっているものの、未だその実感が湧いてこない。
自分で決めた道だというのに、入学が決まってからこっち、整備学校へ入れることへの喜びはどうにも薄かった。

……まぁ、当たり前と云えばそうなのかもしれないが。
そもそも俺が整備学校に入ろうと思ったのは、何かしらの夢があってとか、そういった前向きなものではない。
いずれ起こる幻獣との本土決戦の際、極力命を失うリスクを減らしたいという、ただそれだけの理由だ。
いや、前向きか後ろ向きかと聞かれれば、どちらかと云うと前向きな発想ではあるのかもしれない。
が、どちらかと云えば、なんて枕詞がつく時点でモチベーションが低いのは分かりきっているだろう。

「……我ながら女々しいというか、なんというか」

そも原因というかなんというか、俺の気分が重くなる理由とは……実に単純な話だ。
この土地を離れると云うことは、つまりここに住んでいる萌とも離れるということ。
今生の別れというわけではないし、電車に三時間も揺られれば帰ってこれる距離ではある。
しかしそれでも、出会ってから今日までほぼ週3、4、あるいは毎日のように会っていたのだから、寂しさを覚えてしまうのも無理はないだろう。

そんなに嫌なら整備学校に入らなければ良い、と云われるかもしれないが、生憎とそういうわけにもいかないだろう。
萌と一緒にいたい。その気持ちは確かに大事だろうが、それに振り回されて致命的な間違いを犯してしまっては元も子もない。
幻獣は四年後に日本へ上陸する。そして五年後には、大人の兵士が育つまでの時間稼ぎに学兵が熊本要塞に投入される。
もしここで整備学校へ入っておけば――学兵になるという点は同じでありながら、命を危険に晒す機会は比較にならないほど少なく済む。

萌と一緒にいたい。側にいて守ってあげたい。
そんな言葉は生きてこそ口にできるもの。
同情。憐憫。萌との付き合いが始まった当初、そういった感情がなかったわけじゃない。
しかし彼女に対する愛情だって本物で、だからこそ決定づけられた運命をどう迎えるかを真剣に考えている。
そして整備兵になるという目標は考えつく限り最もベターな選択で、入学が決定した今、ようやく目標へのスタートが切れたと云っても良い。
目標への整備学校への入学を喜ぶべきだ。そのはずなのに――

その実感が沸かないのは、やはり今の生活から離れたくないからなのだろう。

「……っと、きたかな?」

不意にインターフォンが鳴ったため、俺は腰を浮かせて玄関へ。
さっきまでの未練たらたらな考えを顔に出さないよう笑顔を作ると、扉を開けた。

「おはよ。
 いらっしゃい。待ってたよ」

「……おはよう、蒼葉。
 ……お邪魔、します」

ドアの向こうにいたのは、萌だった。
ダッフルコートに飾りのついたニット帽。儚い彼女の印象に柔らかさが加味されて、別に云うまでく当然のことだが、可愛い。
彼女の肩には大きめの鞄が下がっている。中に入っているのはお泊まりセット――そう、彼女は今日、ここへ泊まりにきたのだ。

彼女が泊まりにくるということで、母さんは盛大に出迎える準備を――なんてことはなく、今日と明日、この家に両親はいない。
どうしてこんなに状況が整っているのか――ことの始まりは、二ヶ月ほど前まで遡る。

12月。クリスマスなどのカップル向けなイベントが揃っているこの月は、俺と萌も例にもれずイチャついていた。
クリスマスパーティーはそれぞれの家族で行うため一緒に行うことはできなかったものの、その代わりに少し金を使って小学生らしくない贅沢なデートをやったりした。
その際に、クリスマスプレゼントとは別に、俺が整備学校へ行く前に何かワガママを一つ叶えてあげると約束した。
いつもワガママを叶えてもらってるから大丈夫、と一度は断られたものの、萌と何か思い出作りがしたい、と食い下がり――
そして彼女は、一つのお願いを口にしたのだ。
二人っきりで一日中過ごしてみたい、と。
朝から夜までデート、という意味ではない。同じベッドで眠って、起きて一緒に朝ご飯を食べ、そのまま一日を過ごし、また眠る。
そんな一日を過ごしてみたいと、彼女は云った。

そのぐらい任せろ、と二つ返事で了承したものの、実はこれ、それなりに条件が難しい。
二人っきりで旅行へ行くとしても、子供二人で泊まりがけの旅行はハードルが高い。
親の許可もそうだし、もし何かあった時に責任を取れるわけじゃないからだ。
じゃあ俺か萌のどちらかの家で、となると、今度はお互いに両親がいるため二人っきりというのが難しい。
まさか『萌と二人っきりで過ごしたいから旅行にでも行ってきてくれ』なんて頭のおかしなことは口にできるはずもなし。

じゃあ他の方法は――と考えたところで良い案が浮かんでくる訳もなく、案その2である両親に外へ出てもらう、という計画を実行することにした。
名目上は、これから家の外に出ることになるからその前に親孝行、ということで二泊三日の旅行をプレゼント。
しかしその場合でも問題はある。金だ。
日頃から内職をしているため遊ぶ分の小銭を持ってはいるが、旅費なんてまとまった資金となると、小学生にはそう簡単に用意できるものではない。
貯金を切り崩すという手もあるが、あくまで最終手段。
これから始まるインフレに対する備えは、残しておきたかった。
物価が上がるのは勿論として、戦争税も同じように跳ね上がる。
戦況が落ち着いていても本体価格の15%が課税され、劣勢になればそれ以上だ。
日常生活を今の水準で送ることすら困難になるだろう。
そのため、今の内に出来るだけの生活費を貯めておきたかった。

無論、萌のワガママを聞いてあげたいし、俺も俺で一日中一緒にいたいという気持ちはあったから、用意が出来ないようなら貯金を切り崩すしかないと思ってはいたが。

しかし、金をなんとか稼ぐ必要があるものの、小学生でバイトとなると、前世でもこの世界でも雇った側が違法となる。
今やっている内職だって、名義そのものは母さんのを借りて行っているわけで。
となるとどうすれば良いのか――何かを売る、というのがまず真っ先に頭に浮かんできた。
とは云っても売るものなんてあまり無いのだ。本なんて売ったところで二束三文。ゲームもそれほど持っていないため、全部処分したところで五千円になれば良い方だろう。
他に金目のものとなると、困ったことに何もない。
いずれアホほど高騰するのが分かっている砂糖や香辛料などをこっそり溜め込んでいるのだが、これを今売ったところで大した金にはならない。
その程度じゃ全然駄目だ。どうしたものか――そんな風に考えていると、ふと、市が発行しているイベント情報の冊子が目に入った。
小遣い稼ぎのできるボランティアでもないだろうか。そんなつもりで冊子を手に入り、一つのイベントが目に止まる。
ガレージセール――季節が季節なので自治体が保有する体育館でのイベントだった。
それを見た瞬間、これだ、と呟いた。

勿論、今売れるようなものは一切手元にはない。
だが、ないのなら作れば良いんだ。
冊子の案内には、自作の家具やアクセサリーなども売っていると記載してあった。
自作して良いのなら――そう、自作という発想が頭から抜けていた。
勉強や日々の鍛錬、そして内職の合間を縫って情報技能の勉強は続けていた。
いつまでも機能が限定されたネットワークセルを使っていたくはなかったし、電子妖精はハードルが高いものの、自動情報収集セルぐらいは作れるようになっておきたかったからだ。

そう――俺に作れて高く売れるもの。
それはプログラムセルだ。

そうと決まれば話は簡単。
取りあえず一つ作ってみて中古PCの買い取りなどを行っているショップへ持ち込んだところ、査定された結果、ジャンク品扱いで三千円になった。
足下見やがって、と思いつつも小学生の作った自作のネットワークセルなんて、怖くて売り物にできないだろう。
そういう意味じゃジャンク品を集めて改造しているような、知識のある人しか手に取らない品物として扱うしかないというのも納得できる。

ネットワークセル一つで三千円。ぼったくり価格ではあるものの、今の俺が売れる物の中では最も金になるものだ。
冬休みを潰し、暇を見付けては作り続け、なんとか一月中旬には旅費+αを稼ぎ出すことができたので、両親に旅行をプレゼント。

両親は喜んでくれた一方で、そんな無理をしなくても良いのに、と少し怒られてしまった。
……まぁ、当たり前か。当然のように両親は家族三人で旅行に行きたかったようだ。
その点はものすごく申し訳なく思ったのだが、今回ばかりは萌のため、と一緒に行くのは断らせてもらった。

次の準備として、萌ママから萌を泊めることの許可を貰う必要があった。
二月に両親が旅行に行き一人で留守番をしなければならないため、と建前を口にして許可を貰おうとしたのだ。
が、一人が寂しいならウチにきても良いのよ? と返答され、萌と一緒に過ごしたいんです申し訳ない、と正直に云う羽目になった。
流石に萌ママも少しは思う所があったようだが、

『これっきり。大人になるまではね』

と苦笑されつつも許しが出た。
そうして準備を終え、今日という日を迎えることが出来たのである。

「さて、何する?」

「……ビデオ、借りてきたの」

「用意が良いね。
 どんなのがある?」

どうやら萌が借りてきたものは恋愛ものが多いようだった。
まぁ仕方ない。映画とは云っても、戦意を高揚させるようなプロパガンダ映画が最近は多い。
となれば自然と、少し古めの恋愛映画が多くなってしまうのも仕方がないだろう。

「……蒼葉。これ」

「ん?」

萌は鞄からタッパーを取り出し、手渡してきた。

「……お母さんから。
 ちゃんと、ご飯……食べてって」

「お、ありがと。
 お泊まりを許してもらったことと云い、面倒かけてばっかりだ。
 今度何か持っていかないとなぁ」

「……気にしないで良いって、云ってた。
 子供なんだから、って」

まぁ、そうなんだけどさ。
一度は社会人だったこともあり、何かしてもらったらそのお礼をしなければって感覚がどうにも抜けきらない。
その辺含めて俺は子供らしくないと云われるんだろう。

「晩ご飯はこれと……あと、どうする?
 後で買い物行こうか?」

「……作る」

「愛妻料理ってやつですな」

「……まだ結婚して……ない」

「いずれするから問題なし、ってね」

からかい半分でそう云うと、何云ってるのこのバカ、とばかりにペシペシと叩かれた。
そんな照れなくても。

「え……もしかしてそう思ってるのは俺だけ……?」

「うっ……」

「悲しいな……」

「……本当に、バカ。
 分かってて……云うんだから、本当に蒼葉は……いじわる」

「ありがと」

耳を朱に染める萌を軽く抱きしめ、行こう、と促し俺の部屋へ。
お菓子を用意し、ペットボトルの紅茶をコップに注ぎ、映画鑑賞を開始した。
まだ昼間で外は明るい。日光の照り返しで画面が見づらいため、カーテンを締め切り部屋を真っ暗に。
ベッドを背もたれ代わりにして二人で床に座ると、ビデオを再生する。

あまり映画も作られていないため、冒頭の新作映画紹介はすぐに終わってしまった。
製作会社のロゴが派手に出て、本編が始まる。

映画の内容は、とある化け物が人間に恋をし、人間の味方となって化け物と対峙する、という恋愛ものでありながらアクション要素も含んだものだった。
見てる途中からなんとなくそんな気はしてたんだが、スタッフロールを見て納得する。これ、脚本がエヅタカヒロだ。
絵本だけじゃなくて映画の脚本までやってたのかあの人。
いや、そういえばロボットアニメのゴージャスタンゴとかもあの人の脚本だったっけ。

「結構面白かったね」

「……ええ」

と云いながらも萌の表情は少し暗い。
なんとなく原因は分かるものの、どうしたの? と聞いてみる。

「……エンディングが、あまり好きじゃなかった」

やっぱり、で胸中で呟きつつ、俺は頷きを返した。
映画の締めは、人間であるヒロインが寿命を迎えてしまい、化け物よりも先に逝く、というものだった。
化け物はヒロインとの思い出を胸に人間の味方として生き続けるというもので、俺が知っている話と比べれば若干オチがマイルドだったが――それでも萌からすると気に入らなかったようだ。

「そうだね」

種族を越えた恋愛をテーマにするならば避けて通れないテーマであって、妥当なオチだとは思うけど……。
まぁ、話の構成に正当性があるのと、感情論を元にした感想はまた違う。
萌の云いたいことも十分に分かるため、変に理屈を口にしようとは思わない。

「……やっぱり、二人はいつまでも幸せに暮らしました……そんな終わり方で……いい、わ」

「だね。でもほら」

云いながら、俺はスタッフロールが終わった後に出てきた画面を指さす。
そこには姿を人に変えた化け物が、ヒロインそっくりの女の子と再会して幕を閉じていた。

「これで、めでたしめでたし」

「……?」

「生まれ変わりってことだと思うよ。
 何度別れても、二人は一緒、ってね」

「……良かった」

安心したように、萌はほっと息を吐く。
そしてそっと、床に投げ出していた俺の手に触れてきた。
最近は萌も体を鍛え始めたため、うっすらとしなやかな筋肉が全身につき始めた。
それでも尚、彼女の体は華奢だ。細く、思いっきり抱きしめてしまえば折れてしまいそうなほどの。

そんな彼女のイメージとは似合わない、大きな手。
それがおずおずと、遠慮がちに重なってくる。

「……こういう終わり方なら、満足。
 せっかく出会ったのに、離れ離れなんて、酷いから」

「だね」

彼女の手を握り返しながら、笑いかけた。
……こうした萌の一途で純粋な気持ちに触れる度、なんともむずがゆい気持ちになってしまう。
それはきっと、俺が悪い意味で大人だからだ。
誰かを好きになって、その気持ちを永遠と思ったとしても、ちょっとした弾みで別れてしまうことはある。
別に特別なことではなく……そう、よくある男女の事情だろう、そんなものは。
であるものの、萌は俺との関係が永遠に続くと信じて疑わない。

それをおかしいとは云わない。
萌の気持ちはすごく尊いし、大事にするべきものだ。
綺麗で儚い。それこそが真実であると、信じたくなるほどの。

だというのに多くの人は、そんなものただの幻想だと諦めてしまっている。
前世での人生経験から、俺だって例外じゃなくそう思う部分もあるわけで――だから、萌の硝子細工のような愛情に触れる度、目が覚めるような気持ちになる。

ずっと一緒にいたい。俺もその気持ちを大事にしよう、と。

暖房が入った室内は別に寒いわけじゃない。
だというのに俺と萌はぴったりと寄り添い、お互いの体温を感じながら、二本目の映画を見始める。
けれどスイッチが入ってしまったのか、映画をそっっちのけで、撫でるようにお互いの体に触れ合った。
気付けば萌の顔がすぐ側にあって――言葉もなく、どちらともなく、キスを交わした。

触れるように唇を重ねて、お互いの吐息を間近に感じながら、ゆっくりと一度、二度、とキスを続けた。
萌とキスをしながら、リモコンを手に取り音量を一気に下げる。
チカチカと瞬くテレビ画面を照明代わりに、薄暗い部屋の中で萌の温もりをすぐ側に感じた。

「ちゅ、んぅ……こんなに早く、する、つもりなんて……なかったのに……」

ちなみに、こんなに早い時間から、という意味ではない。
門限の関係で夜にセックスをしたり出来ることは非常に希なため、昼間から体を重ねることは珍しくもない。
まぁ、昼飯前からってのは、希ではあるかもしれないが。

「俺もだよ。
 でも、お互い我慢できないみたいだし、さ。
 映画はまた後で見よう」

「……んっ」

返事の代わりにキスを返してくれた。
そのまま続行。

「じゅっ、ちゅ、ちゅぅっ……んっ、ちゅぱ」

より顔を密着させ、舌を絡ませる。
手持ちぶさたになった手を萌の後頭部に回して髪を撫でれば、甘く、しかしどこか刺激的な匂いが鼻をくすぐった。
香水ではない。シャンプーの香りもいくかは混じっているのだろうが、これはきっと萌特有の体臭だろう。

「んちゅ、ちゅっ、はぁ、んっ……じゅる……んんっ……。
 や、蒼葉、匂い嗅がないで……!」

どうやら鼻息の荒さでバレてしまったらしい。

「ちゅ、んむっ……別に気にすることないだろ。
 朝シャワー浴びてきたんだろ? 汗臭くもないって」

「……なんで、そういうこと……言い当てる、の?」

「勘」

実際の所は、髪に触れたら少し湿った感触があったから。
根拠とするには全然薄い。半分ぐらいは適当だったんだが、当たったみたいだ。

「……変態の勘は、すごい……わ」

「失礼な」

「……なんで、嗅ぐの?」

俺は背中から回した手で萌の胸をやわやわと。
萌はおっかなびっくりといった様子でズボンの上から俺の股間に触れつつ、小休止のように会話を挟む。

「なんでって云われてもなぁ。
 嗅ぎたいからとしか云いようがないんだけど。
 萌は嫌なの?」

「……別に……嫌じゃ、ない……わ。
 でも、本当に……なんで、嗅ぐの?」

「んー、分かりやすい所で云うと、まぁ興奮するからかな。
 ぴったりくっついてる時特有の香りってのが、あるんだよ。
 それを嗅げると、あぁ幸せだなーって思えてさ」

興奮したことで上がった体温により、むせるような濃い香りに代わるわけだ。
けどそんなことをそのまま口に出したら、もれなく叩かれそうなのにオブラートに包んでみた。

「萌は俺の匂いとか、嗅いだりしないかな?」

「……それ、は」

「それは?」

「……そんなわけ、ない……わ」

気まずそうに目を逸らした時点で、答えを口にしているようなものだ。
まぁ萌はともかく、俺の匂いなんて嗅いだところで何が良いのかさっぱり分からないが。
……あぁ、そうか。俺と同じように、萌も自分の匂いを嗅いだって、なんて風に思っているのだろう。

「好きな子の匂いは、近くにいる時にしか感じられないものだろ?
 それが実感できるだけで、幸せだし、興奮するんだ」

「……そ、そう」

目を逸らしたまま、ぽつりと萌は返事をした。
……何やら面白いネタを掴んだ気がする。
頬がつり上がるのを自覚しながら、俺は服の裾から手を入れて、萌の乳房に触れる。
空いているもう片方の手でブラのホックを外すと、乳首を避けるように柔らかな肌をこね回す。

「ところで気になったんだけどさ」

「な、何?」

「今まではあんまり聞いたことなかったけどさ。
 萌はそういうフェチみたいなのって……じゅる、ないの?」

耳たぶの淵を舌でなぞりながら、囁くように呟く。
ぶるりと腕の中で萌は身動ぎし、俺のシャツの裾を握り締めた。

「……ない、わ」

「ふぅん、そうなんだ」

「んっ、ふっ、くぅ……」

言葉を交わしながら太ももをゆっくりと撫で、スカートの中へ手をもぐり込ませた。
床に座っていたからだろうか。空気のこもり、少し蒸した空気がいやに生々しい。
ショーツの上から萌の秘部を、撫でるとさえ云えないほどに弱いタッチで触れた。

微かに湿った感触。すぐにでもそこへ入り一緒になりたい。そんな衝動が腰を中心に渦巻くも、ゆっくりと息を吐いて我慢する。
焦らすように手を動かして、ゆっくりと愛撫を続ける。
ねちっこいと自分でも思うものの、腕の中で快感を覚えている萌の姿を見ることが、俺の興奮を最も加速させるわけで。
自分も萌の性感も共に高めてから本番に移った方が、より燃えるし気持ちが良いだろう。

「ふっ、くっ、んっ……んんっ!
 やっ、なんだか、いつもと……!」

普段よりじれったい。そう、萌は云いたいのだろう。
それもそうだ。普段の萌とのセックスは、門限などを気にする必要があったたので自然と愛撫に避ける時間も少なくなってしまっていた。
だが今日と明日は違う。思う存分、気の向くままに体を重ねることができるだろう。

「んっあ……あぁ、ひっく、んっ……。
 ふぅんっ……そこ、あぅっ」

表情を見れば、萌はその白い肌を桃色に染めながら息を一生懸命押し殺していた。
いつまで経っても恥じらいが消えないのは実に良いことだ。いじめ甲斐がある。
ショーツの上から不意に、今まで避けていたクリトリスに触れ、グリグリと撫でる。

「やっ、やぁっ……!
 指で転がしちゃ、ひくっ、ひっ……!」

不意の刺激にビクビクと萌は体を震わせた。
が、絶頂まではできなかったはずだ。クリトリスを撫でる刺激を徐々に弱くし、高まった性感をそのままに尚も萌を弄ぶ。
快感に翻弄される彼女の姿に俺のチンポへ一層血が送り込まれるが、まだ我慢だ。

体から力の抜けた萌をそのまま抱き上げ、ベッドに寝かせる。
片手でゆるゆるとオマンコを弄りながら、萌の服を一枚一枚剥いでいった。

着衣のままやるのも悪くはないと思う一方で、どうしても服にしわが出来るのが気になってしまう。
だから服を着たままだとあんまり集中できない――とは萌の意見なので、基本的に萌とのセックスは全裸で行っている。
コスプレの場合はどうなのだろう、という疑問はあるにしても、未だにやったことはないため判断がつかないままだ。

気怠げにしながら萌も抜くを脱がす度に体を浮かせ、手伝ってくれる。
そうして萌を生まれたままの姿にすると、今度は俺も服を脱ぎ始めた。
シャツを脱ぎ、ズボンを脱ぎ。特に外出していたわけでもないため、それで終わりだ。
あとは窮屈なボクサーパンツを脱ぎ捨てようとし――ふと、萌の視線が俺の体に注がれていることに気付いた。

「……どうしたの?」

「……な、なんでもない……わ」

その反応は何かありましたと云ってるようなもんだ。
特に目新しいものがあるとは思わない……というか、しょっちゅう見てるじゃないか。
いやまぁ、俺だって萌の裸をいつも見てるけど、毎度のように見とれてはいるからお相子かもしれないけど。

気を取り直してボクサーパンツを脱ぐと、ずっと押さえつけられていたものが自己主張を行う。
年の割には使い込んでいるせいか、違うのか。サイズは多少大きい気がする。
だが同年代のそれと大きく違うのは、色だろう。黒ずみ、息を荒げるように脈動するチンポの姿は、少々どころじゃないグロテスクさだ。

お互い裸になったことで、肌の触れあいを再開させる。
仰向けに寝転がった萌に覆い被さり、キスを。
まだ挿入はしない。チンポを秘部の上から擦りつけながらも、我慢する。
ともすれば暴発しかねない快楽がじくじくと腰に溜まってゆくが、萌の乳房を揉み、舌を絡ませ、気を紛らわす。

くすぐったがるように体を震わせながら、ゾクゾクと鳥肌を立てる萌。
舌から伝わる仄かなしょっぱさ、肌のなめらかさ。
そのどれもが俺の興奮を煽るスパイスだ。

「……あっ、あぅ! んぅう、ひっ、あっ……!
 やっ、おっぱい、駄目、だっ、ひっ……!」

乳首を指先で転がしつつ、もう片方を細心の注意を払いつつ甘噛み。
敏感な部分をピンポイントで責められ、萌の腰が浮く。
唾液をまぶし、徐々に責め手を激しくしつつ、次々と萌の性感を暴いてゆく。

「んっ、ひっ、はっ……! そこ、弄っちゃ、ひぅ……!
 んっ、くふっ、あっ……!
 やっ、やだっ、あおば……!
 あくうううっ……!」

一際大きな嬌声は、再びクリトリスに触れたから上がったものだ。
だがさっきと違い、そのまま熱を下げたりはしない。
手首でぐりぐりとクリトリスの周辺を大雑把に刺激しながら、指は膣の中へと。
どろどろに潤ったそこを、慣れた手つきで刺激する。

「あっ、だっ、だめぇ!
 あお、あおばっ……!
 ひっ、くぅ、ひぅ、あっ、はっ、だっ……!
 いく、ひっ、ひっく、いっくぅぅぅぅうううっ……!」

萌もずっと限界が近かったのか、いっそ呆気ないほどに絶頂を迎えた。
もう少し愛撫を続けるつもりだったので、これは俺も予想外だ。
俺だけではなく、萌も普段より興奮してくれてたのかもしれない。

ふー、ふー、と細くも荒い息を吐く萌。
そんな彼女の体に触れると、弱々しいタッチと比べれば過剰なまでに体を震わせる。
目を合わせれば、どろりと蕩けた視線を向けつつ、ちいさく萌は口を開く。
何を求めているのか。それをすぐに察知して、唇を合わせた。

「んんっ、ぅんんっ!
 じゅ、じゅる、ちゅっ、ふぅん……!」

お互いに伸ばした舌を絡ませ、そのせいでぼたぼたと俺の唾液が萌の顔に落ちる。
だが彼女は一向に構わない様子でキスを続けると、俺の頭を両腕で抱きかかえた。
貪るように、啄み合いながらディープキスを続け、俺も細い萌の肩を両手で掴む。

「じゅ、ちゅ、ぢゅ、んっ……!」

唾液をすすって、送り込んで。
とても綺麗な行為ではないものの、だからこそ興奮する。
普段の可愛らしい、可憐とすら云って良い萌がこんな痴態を晒している。
愛らしく俺への好意を囁いてくれたその口で、こうも欲情にまみれた交わりをし、幼気ですらある笑みになっていた表情は、俺への劣情と更なる行為への期待で蕩けきっている。
その事実を認識する度に、無垢だった彼女をこの手で好きな色に染めた実感が湧いて、背筋がゾクゾクと震える。
カッと体が熱くなったような感覚と共に、俺のチンポにはより一層力がこもってた。

「……駄目だ。もっとじっくりやるつもりだったけど、限界」

「……これ以上じっくりやられたら、私が困る……わ」

むっとした様子で言い返すも、彼女の瞳は情欲に濡れている。
仕草こそ落ち着いているものの、早く早くと行為の続きを急かすようだ。
俺の唾液でべたべたになった頬。舌でそれを舐め取りながら、彼女の両足を割り開いて体を入れる。
胸を擦り合わせながら、ビクビクと暴れるチンポを片手で抑え、ゆっくりと萌の中へと進ませた。

「ひっ……くっ、はぁ……!」

ぞくぞくと体を震わせ、体を縮ませ、快感に耐えるよう目をきつく瞑る彼女。
それに連動するように、きゅうきゅうと俺の怒張を萌は締め付けてくる。

「……っ」

やばい。危うく暴発する所だった。
膣襞の一枚一枚がチンポを舐めしゃぶるようで、ただ挿れただけだというのに凄まじい快感が襲ってくる。
が、ここで出したら俺も萌も不完全燃焼になってしまう。
ガツガツと腰を動かしたい衝動を必死に堪え、深く息を吐くと共にゆっくりとチンポを萌の中にねじ込んでいった。

「はっ……あぁ……!
 ひっ、く……」

押し殺した声が萌の口から漏れる。
彼女もまた、俺と同じように押し寄せる快楽を受け流そうとしているらしい。

「何? 入れただけでイキそうになった?」

「……イッてない……わ。
 蒼葉だって、びくびくって、して……る」

「萌の中がすげー気持ちいいからね。
 チンポ入れたら、奥まで誘い込むみたいにぞわぞわ動いて。
 引こうとしたら、カリにまとわりついて離そうとしないし」

そう口にした瞬間、ただでさえきゅうきゅうを締め付けてくる膣が、ぎゅっと強烈に。
俺を暴発させる気――というわけではなく、わざわざ膣の様子を云われて恥ずかしかったからか。

「……っ、あんまり、ねっとりやられると……すぐ終わりそうになるから辛いんだけど」

「……べ、別にそんなこと……して、ない……わ」

「でもほら。
 萌の中、今もすげぇざわざわ動いてるし。
 まるで精液搾り取ろうとしてるみたい」

「……やだ。そんなえっちじゃ、ない」

照れながらも表情には拗ねたような様子が滲む。
これ以上苛めたらへそを曲げられかねないので、ここまでにしよう。今は。
ごめんごめん、と短いキスを数度行い、ゆっくりと腰を動かし始める。

短くとも少し会話を挟んだことで、射精感には余裕ができている。
勿論、猛烈に動き出したい気持ちはあるものの、それは萌を気持ちよくしてからだ。
彼氏彼女の関係になり、もう数え切れないだけ体を重ねたこともあり、萌の感じるところは抑えている。

「ちゅ、ちゅっ、はっ、はぁっ……。
 んんっ、んっ、くぅ、ひぅ、ひっ……」

両手をじっくりと萌の肌に這わせながら性感を暴き、たまらないとばかりに締め付けてくる膣壁にチンポを擦りつける。
そして奥まで竿を一気に押し込み、ぐりぐりと腰を押し付けクリトリスを刺激すれば、短い悲鳴が上がる。

「ひっ、く……!
 はぁ、はっ、くぅ、あおばっ、や、やぁっ!
 ぐりぐり、だめ、だめっ!」

不意打ち気味に強い快感を送り込まれた萌は、予想通り一気に昂ぶったようだ。
このまま絶頂寸前のまま可愛がり続けたくもあるが、今日は時間制限なんてあってないようなもの。
ここで一度絶頂させるのも良いだろう。

「ひぅ……!
 や、だめ、だめだめだめっ、やっ、だぇっ!」

きゅっ、と乳首をつまみ上げ、奥まで押し込んだチンポを引き抜き、長いストロークを意識しながら全力で動かす。
きゅんきゅんと締め付けてくる萌のオマンコをゴリゴリと雁首で掘削すると、鈴のような声に切羽詰まった響きが加わる。

「ゴンゴンって、しちゃ、だめ……!
 ごりごりって、ごんごんって、ひっ、あっ、ふぁ、うっ……!
 ひっ、くぅ! あっ、ひっ、だめ、だめだめ……!

両腕を萌の背中に回して肩を後ろから掴む。固定され、逃げられなくなった萌に猛然とピストン運動を叩き込む。
快感に翻弄されているのは萌だけじゃない。俺もびりびりと腰に響く快楽に負け、今にも腰を止めてしまいそうだ。
が、耳に届く情欲に濡れた声、汗と淫臭の混ざり合った空気、すぐ側にある体温、そのどれもが行為を加速させるカンフル剤として機能し、止めるなんて選択肢を選ばせない。

「いく、いくいくいく……!
 いっ……!」

ベッドシーツをくしゃりと握り潰し、歯を食いしばって、萌は体を強ばらせた。
絶頂に達した――んじゃない。ギリギリで耐えたんだ。

「ひっ、や、らっ、らめっ……!
 ま、まって! いきそ、いきそうだから!
 だからぁ!」

「イって良いよ。
 むしろイッてよ。萌が感じてるの見ると、興奮、するし……!」

汗をぼたぼたと垂らし、息を弾ませながら、途切れがちに返事をする。
すると萌はいやいやと頭を振って、ぎゅっとチンポを締め付けてきた。
ガツガツと腰を動かし続けていたため、目の前が明滅するほどの快感が頭に叩き込まれる。

が、それは萌だって同じだ。
ただでさえ絶頂寸前だというのにそんなことをすれば、

「ひっあ……!
 あ、いっ、く……! いく、いく、いっ……!
 あああああああぁぁぁっっ!!」

ビュルルルッ! ビュルルルルルッ!

押し寄せる快楽に負けながら、俺はチンポを萌の子宮に叩きつけながら射精した。
強烈な快楽に耐えていた分、吐精による開放感と快感は格別だ。
汗と一緒によだれまで垂れていたかもしれない。

「はぁ、はぁ、はぁ……。
 んっ、ふっ、くひっ……」

肘でなんとか体を支えつつも、萌の体を下敷きにする形で体重をかけてしまう。
が、射精した直後に萌の中からチンポを急いで引き抜いたりしたら……あの気持ちよさとくすぎったさがミックスされた感じは苦手だ。
そのためもう少しこの体勢で――そう思っていると、気怠げに萌は俺の背に腕を回し、ゆるく抱きしめてきた。

「ごめん。重いだろ?」

「……うん。でもこれ、嫌いじゃない……の。
 蒼葉とぴったりくっついていられるし……蒼葉の重さを感じるの、好きだから」

そういうことなら、と少しだけ肘で支えてた体重をかけてみる。
重い、と文句を云われると思ったが、萌はどこか幸せそうに目を瞑って、俺の首筋に額を擦りつけていた。
なんだこれ。恥ずかしい。

「……すごく気持ち良かったよ」

「……うん……私、も」

「ただ、最後はもう何度か萌をイかせてから俺も、って思ってたんだけどなぁ」

「……それ、いつものパターン。
 気持ち良くしてくれるのは良いけど……私ばっかりだし。
 蒼葉も、気持ち良くなれば良いのに」

「女の子と違って男は何度もイけるってわけじゃないからさ。
 それに知っての通り、俺は萌が気持ち良くなってるのを見るのが好きだから、別に良いんだよ」

「……蒼葉が良くても、私が気にする……の」

「んー……萌ばっかりが楽しんでるってわけじゃないんだ。
 俺だって気持ち良くなってるしね。その証拠に、今もたっぷり萌の中に出したわけだし」

少し腰を動かせば、ぐちゅり、という生々しい音と共に、吐き出した精液が滲み出す。

「だから本当、気にしなくても良い……んだけど」

……ん、いや待てよ?
ここで大丈夫と声をかけるんじゃなくて、頑張ってもらう方向にするのはどうだろう。

「そうだな。じゃあ、たまには萌にお願いしてみようかな。
 良い?」

「……まかせて」

きました了承。
思わず頬が緩むのを隠しつつ、ゆっくりと腰を動かす。

「……えっ、んっ、ちゅ!?
 やっ、いきなり、んんっ、ちゅっ、ちゅうっ、ちゅっ、んんっ!」

唇を絡め、どろどろの膣内でチンポを動かす。
吐精して力を失っていたチンポはすぐに力を取り戻すと、全開というわけではないにしろ、ある程度の固さになった。

「ちょっと体勢変えるから」

「ちゅ、んっ、う、うん……」

不安げな萌を他所に、彼女の背中に手を回したまま、下半身は動かさず、俺は上体を起こす。
萌を抱き起こしながら、今度は仰向けに俺自身が倒れる――あっという間に騎乗位の完成だ。

「……えっ、あっ……これ、って……」

「気持ち良くしてくれるんだよね?」

「う、うん……頑張る……わ」

戸惑っている内に行為を促すと、困惑しながらも頷く萌。
支えになれば、と萌と指を絡ませつつ手を繋いで、下から支える。
動いて、と促せば、彼女は髪を揺らしつつ再び頷く。
しかしどうやって動けば良いのか分からないのか、小さく腰を上下させたり、腰を捻ったりと試行錯誤している。

「ふっ、くっ、ひぅ……。
 こう、かし……ら」

思い返せば、萌が主導のセックスをしたことは皆無と云って良いかもしれない。
愛撫の延長線上で手コキなどをしてくれたりもするが、それだって彼女が主導と云うには弱いだろう。
だから俺の上で踊る萌の腰つきは、酷くぎこちない。当然、チンポへの刺激も強くはない。

「ふっ、くっ、ふぅう……!
 んっ、ふっ、ふっ……!」

が、だからと云って興奮しないわけではない。
むしろ、あの萌が俺の上で俺のために、と考えると、それだけで燃えてくる。
固さを取り戻した程度にしか回復していなかったチンポは、そう時間を置かずに膨張し、更なる刺激を求めてビクビク震える。

「んっ、こんな……感じ、かしら?
 んっ、んんっ、ふっ、くっ!
 はぁっ、はっ、ひっ、んんっ……!」

徐々に萌も動きに慣れてきて刺激もゆっくりと強くなってゆく。
けど、射精まで持って行かれるかとなると否だ。
やはり初めてということもあり、上手くはできない。

そろそろ助け船を出すとしよう。
だがその前に。

「騎乗位、これが初めてだけど……もっと早くやってれば良かったな。
 すげーエロい」

「……え?」

「さっき萌の中で出した俺のが、どろどろに撹拌されて出てきてる。
 それに、俺のチンポを萌が銜え込んで上下してる図なんて――」

「や、やぁ! やめて、蒼葉!
 恥ずかしい!」

萌にしては中々の大声を出してきた。
どうやら本当に恥ずかしいようだ。今更ながらに、自分がどんな格好で男に跨がっているのか気付いたのだろう。そんな様子が実に可愛い。
結合部を隠すようにずっぽりと俺のチンポを銜え込むと、快楽に震えながらも、動きを止めてしまう。
とても俺と目を合わす気にはなれないようで、顔を真っ赤にしながら萌はそっぽを向いてしまった。

まぁ、それはそれとして、だ。

「萌、足を立ててみて」

「……え?」

今の萌は膝から下をベッドに寝かせている状態だ。
それじゃあ腰を前後左右に動かすことはできても、上下運動はやりづらいだろう。
なので足を立てて、言い方は悪いが用を足す時の姿勢で俺に跨がらせる。

未だに萌は顔を真っ赤にしたままだ。
わざわざ口にしたわけではないが、やはりこの格好が気になるのだろう。
もう何度もセックスをしているというのに、初々しさが抜けないのは実に良い。

「ほら。手は俺が支えてるから、あとは前傾姿勢で腰を上下に振るのを意識してみて」

「う、うん……あの」

「ん?」

「繋がってるとこ、見ちゃ、駄目だか……ら」

「努力するよ」

とてもそんなことは無理だ。
んっ、と艶声を上げながら、萌は腰を動かし始める。
腕へとかかる体重はさっきの比じゃない。それも当然だろう。
さっきまでは動きを支える補助程度にしか使われてなかったが、今は全体重を預けているようなものだろうし。
が、萌一人の重さで音を上げるほど柔な鍛え方なんてしていない。
彼女を支えながら、チンポへと送り込まれる快楽を味わいつつ、卑猥な結合部の様子を楽しんだ。

「やっ、もう、ばかっ!
 見ないで、って、いってる、の……に……!
 くっ、ふっ、んっ、んんっ……!」

羞恥心を高められ、更にさっきよりも摩擦の多くなる動きをし、萌も高まってきているようだ。
息を弾ませ、髪とおっぱいを揺らしながら、切なげに息を乱す。
時折心地よさそうな顔をするのは、気持ちの良い場所に当ててるからなのだろう。

「ふっ、んっ、んんっ……。
 あっ、ふぁっ、ふっ、くっ……。
 はぁ、はぁっ、くっ、あっ、うぅ……!」

普段は俺が萌の弱点を探って刺激をするわけだが、今は違う。
萌が自分の弱点に俺のチンポを擦りつけながら感じているのだ。

「あっ、あっ、はあああっ……。
 んんんっ、んっ、くふっ……。
 ひん、ひっ、くぅ……!」

正常位で行っていた時とは逆に、萌の汗がぽたぽたと垂れてくる、
だがそれだけじゃない。
俺が注いだ精液や、愛液がどろどろと結合部を濡らす。
萌のおまんこは逃がさないとばかりに俺のチンポを噛みしめ、そのまま上下する。

「ひっ、くっ、ひっ……!
 んっ、はぁっ、あぁっ……!
 あおばっ、あおばっ……!
 きもち、いい……? わたし、上手に、できてる……?」

顔を快楽に蕩けさせ、全身を桜色に上気させながら、囁くように問いかけてきた。
無言のまま頷き返せば、萌は微笑みを浮かべ、より強く膣を閉めながら腰を動かした。

「あう、ひっ、くっ、ひっ……!
 なんだか、これ、すごい、えっち……!
 これ、これっ、すごい、のっ……!」

腰の動きはどんどん早くなってゆく。普段の彼女からはとても想像できないほどに。
腰のひねりなどはなくなって、ひたすらに早く上下運動を繰り返す。
おそらく、工夫を凝らすほどの余裕が残ってないのだろう。

「す、すご……い……っ!
 腰、びりびりして、足、がくがくって……!
 あっ、はぁぁあっ、あっ、ひっ、くぅ……!」

快感によって云うことを聞かなくなり始めた足腰。
それに鞭打ち、萌は腰を動かし続ける。

「ひっ、ひっ、くっ、あっ、ひん!
 あぁっ、いっ、いいっのっ、いっ、ああぁぁっ」

俺に気持ち良くなって欲しいという気持ちはきっと本物だ。
が、その一方で強烈なまでの快感を、萌は噛みしめ、俺を気遣う余裕をなくしている。

汗に濡れた身体はカーテンの隙間からさし込む僅かな明かりに照らされ、艶めかしい。
髪が身体に張り付いた様は生々しく、エロティック。

「いいっ、きもちっ、いっ、ひっ……!
 はぁっ、ああぁあっ、あっ、あん、ひっく、ひっ!」

おそらく萌は、快楽への耐性があまりない。……いや、厳密には、耐性を無くしている、と云えば良いのか。

「きもち、いいとこ、ごりごりっ、て……!
 はっ、はっ、はっ、ひっ、あぁっ、あっ!」

今までのプレイに、快楽を耐えて何かさせる、なんてことは一切なかった。感じるままに感じさせて好きなだけ絶頂すれば良い、というものだったし。
そのせいで萌は伝えられる快感を貪欲に貪ってしまい、俺を気持ち良くさせるために始めた騎乗位も、今はひたすら自分の弱点にチンポを擦っている。

……えっちじゃない、と気にする原因もここら辺にあるのだろうか。
そんなことをつらつらと考えている内に、

「んひぃぃっ!?
 はぁぁっ、あっ、きちゃ……う……!
 ああっ、イクッ、イッ……! キャ!?」

絶頂寸前まで昂ぶった萌は、あと一歩、というところでガクリと力尽きた。
一気にかかる体重に耐えながら、バランスを崩す萌が倒れないようフォロー。
そして再び体勢を整えるが、また絶頂に至る一歩手前で力尽きてしまう。

そんなことを三度繰り返し、ぜぃぜぃと息を切らせながら萌は動きを止めてしまった。
いや、もう限界なのだろう。快楽はどんどん貯まってゆくのに、自分のせいで絶頂に至れないため、早くイかせて欲しい、と……。
彼女は荒い息を吐きつつ、不完全燃焼で終わってしまったからか、クリトリスを擦るよう、腰をゆるゆると動かしていた。
……これでえっちじゃないとか、嘘だろう。

「……こし、かってに、うごく……。
 ねぇ、あおばぁ……」

限界、とばかりに萌は俺の方へと倒れ込んでくる。
吐きかけられる吐息は熱っぽく、情欲まみれの声は言外に更なる行為を望んでいるようだった。
力を失いながらもずるずると絡みついてくる膣壁も、彼女が何を訴えているのか教えてくれる。
なら、それに応えるのが彼氏の役目ってもんだろう。

「あおば……ねぇ、あおばぁ……。
 わたし、その……えっ?」

じりじりと動く萌の小ぶりな尻を両手で掴む。
そしてゆっくりチンポを引き抜き、亀頭が抜けるかどうか――というところまで萌から離すと、

「ひあああっ!?」

どずん、と両手で萌のヒップをたぐり寄せると共に、腰を突き上げた。
瞬間、膣壁が一気に俺のチンポをきつきつに締め付ける。
愛液はどぷどぷと俺の下腹部を汚し、触れ合う肌には鳥肌が走った。

限界まで高まっていた萌は、今の一突で達したようだ。

「あっ、ぎっ、ひぃっ!
 やっ、ひっ、ら、らめっ、あおばっ、あっ、ひっ!?
 ああっ、ああああぁぁぁぁあっ!」

絶頂に至った萌の膣に、何度も何度もチンポを打ち付ける。

「おく、おくぅ!
 や、ごすって、やぁぁ!
 や、だめ、だめなの、にっ!
 ひっぐ、イク、イクのっ、イク……!」

下がりきった子宮に亀頭をぶつけ、まとわりついてくる膣壁を引き剥がし、いっそ暴力的ですらあるピストンで更に萌を追い詰める。

「イク、いっ、ひっくぅ……!
 ひぎ、あっ、ひぃ、あぁぁああ……!
 あっ、あっ、あっ、ひっ、あっ、あひっ、ひうっ……!」

逃げようとする尻はがっちりとホールドしてある。
ひたすら腰を打ち付けられるしかない萌は、獣じみた声を上げながら、快楽に翻弄されるしかない。

「イック、イクの……いって、る、のぉ……!
 ひっぐ、や、らめ、や、これ、すぐ、またぁ……!
 あっ、やっ……ぁああぁっ!」

ギシギシと悲鳴を上げるベッドの上で、ひたすらに萌の中へとチンポを突き込む。
体勢を崩してから弛緩していた腕に再び力がこもり、全身をぶるぶると震えさせた。

「ひあぁぁああっ! らめっ、らっ、ひっ、ぎ……!
 いく……いくうううっ!」

まるで寒さに堪えるよう、身を縮ませて押し寄せる快楽を耐えようとする。
だが耐えられてしまうようじゃ、こっちが面白くない。
萌には快楽に流され、気持ち良くなって欲しい。

高速のピストンを変化させ、今度は一回一回を重く。
どすどすと、頑なな扉をこじ開けるようにチンポを打ち付ける。

「あっ――あっ、ぎっひっ!
 あっ……あっ……あっ……ひっ、いっ……!
 いく、いく……! あぁぁぁあああ……!」

そしてビクリと身体を震わせ、萌が再び絶頂に達したことを確認。
腰の動きを元に戻すと、一度は大人しくなった萌は、再び嬌声を上げ出した。

そうして何度萌を絶頂へと押し上げただろうか。
流石に俺の射精感を限界になってきたため、堪えるのを止めて欲望のままに腰を送る。

「くっ、そろそろ俺も……!」

「イッて、あおば、あお、ばっ……!
 ひあっ、ひん、ひん、ひん……!
 あぁ、あっ、うっ、あっ、いっ……!
 あぁっ! あっ! イク、わたしも、いくから、いく、いく、いくっ、いっ……!」

ビュブ、ビュウウ、ビュブブブブブブ……!

「いく、いく、イックぅぅぅぅぅぅううう……!」

一回目を出してから間もないというのに、自分でも呆れるほどの量が出たのが分かった。
鈴口から吐き出された汚濁は一つあまさず萌の子宮へぶちまけられ、彼女の子宮もまた、貪欲に精子を啜る。

「……あおばの、たくさん」

びゅる、びゅ……。

最後の一滴まで萌に搾り取られると、俺はいつの間にか弾んでいた息を整え、体の力を抜きつつベッドに横たわる。
萌もまた、くたくたになった状態で俺の胸板に倒れてくる。
お互い肌に浮かんだ汗でぬるぬると滑る。柔らかな萌のおっぱい、そして乳首が肌をなぞり、くすぐったい。

二人で弾む息を整えながら、言葉もなくお互いの体温を感じる。
以心伝心とでも云えば良いのだろうか。小さく萌の唇が開けば、キスを求めていると分かる。
快楽の残滓を追いかけて、ゆるゆると腰を動かす仕草から、今のセックスに満足できたことが伝わってくる。
むせるほどに濃密な淫臭から、どれほど性交にのめり込めたか告白されているようだ。

……悦んでくれたのなら、良かった。
俺の性癖もそうだが、やっぱり男として、好きな女を満足させたってことは達成感を覚えるものだ。
こうして全身でその返事をしてくれるのは、何よりも嬉しい。
まぁ、口でも気持ち良かったと云って欲しいわけだが……。

「……萌」

「……ん、何?」

「気持ち良かった?」

「……」

こくり、と頷く萌。
云ってはくれないんだよなぁ。肯定的な反応は見せてくれるし、様子からも嘘じゃないって分かるんだけど。
どこかどういう風に良かったから、今度はこういう風にして欲しい……なんて風な要望も聞いてみたい、というのは贅沢か。
まぁ、萌との付き合いはこれからもずっと続くんだ。今じゃなくても、これから先機会なんていくらでもあるだろう。
それはそれとして。

「騎乗位をやってみた感想は?」

「……疲れた」

「でも気持ち良かっただろ?」

「……別に」

「またまた。すげぇ気持ちよさそうにしてたよ?
 顔真っ赤にして、よだれ垂らしながら」

「そ、そんなこと……!
 よだれなんて……垂らして、ない!」

「にゃにをする」

萌はほっぺを膨らませると、俺の頬を引っ張ってきた。猛烈な抗議を受けてしまう。
まぁ初めてのことだったし上手くできないのも仕方ない。
気持ちよさそうではあったが、まだ自分の快感をコントロールしつつ腰を動かすなんてこと、できなかったみたいだし。
なので萌的にはじれったかったのかもしれない。

「でも俺は気持ち良かったよ。
 またやってくれたら嬉しいな」

「……本当?」

「本当」

「……でも……最後、自分で、動いてた……から。
 気持ち良く……なかったのかな、って」

「気持ち良かったから我慢できなくなったんだって。
 まぁ、それは萌も同じだったみたいだけど……よせ、ほっぺ引っ張るなって。
 だからまぁ……今度は萌に最後まで気持ち良くしてもらいたいな」

「……ばか、えっち」

顔を真っ赤にしながら、萌は顔を伏せてしまう。
あんまりストレートな言い方をすると照れてしまうわけだが、遠回しな言い方をすれば不安になってしまうわけで。
実に手間のかかってしまうお嬢さんなわけだが、そこがまた可愛い。

「……ねぇ」

「ん?」

「………………………………まだ、する?」

たっぷり間を開けて、萌はぽつりと呟いた。
あまりに意外な一言だったため、思わず呆気にとられてしまう。
それをどう受け取ったのか、萌は――未だ俺のチンポが収まったままのまんこに、きゅ、と力がこもった。

「……まだ、ちょっと固い……わ」

「萌からそんな台詞が聞けるなんて……」

「……変?」

「いや、感動してた」

「……感動って言葉の使い方、間違ってる……の」

間違ってない。あの……"あの"萌がセックスのおかわりを聞いてくるとかどういうことだ。
俺が意図的に萌を感じさせつつ焦らして、彼女の口からセックスをしたいと云わせることはあっても、萌自身から云ってくるだなんて。

「……萌もえっちになったもんだなぁ」

「……何をしみじみと」

「まぁそれは置いとくとして」

軽く抱きしめると、鼻先で彼女の耳をくすぐりる。
未だ快楽の波が完全に引いてない萌は、それだけで熱っぽい吐息を俺の首筋に吹きかけた。

「そんなに焦らなくても良いよ。
 二人っきりの時間は、まだ始まったばかりなんだし」

「……うん」

そうは云いつつ、俺もやわやわと萌の尻を揉んだり、固さを徐々に失いつつあるチンポを動かしたり。
このだらだらとした退廃的な時間を、ゆっくり過ごしたい。
普段萌とセックスする時は、あまり時間がないため、裸になってゆっくり触れ合うような時間はあまり取ることができない。
弱火でじっくりと炙るような時間。でも今だけは、こんな過ごし方を許されている。

なら――

温い快楽に身を委ねつつ考えごとをしていたら、ふと、萌がゆっくりと俺の腹筋を撫でていることに気付いた。
愛撫とはまた違う。そこにある感触を確かめているような手つきだ。見れば、表情はどこか満足げ。
今の状況に合っているような、微妙にズレているような違和感。なんだろうか。

少しだけ考え込むと、それらしいものが頭に浮かんできた。

「……俺が服を脱いでたときもそうだったんだけどさ」

「……え?」

唐突な話に、萌は腹筋を撫でる手を止め、俺と視線を合わせる。
不思議そうに首を傾げる萌はやはり可愛い。いや、今はそうではなく。

「萌って、筋肉フェチ?」

「………………そんなこと、ない……わ」

いや、服を脱いでた時俺のことをガン見してただろう。
てっきり恥ずがっているとか勘違いしたが、今の反応を見た限り違う。
この娘、筋肉を見ては興奮し、筋肉に触れて悦に浸っていたぞ。

「てっきり萌は、細身で長身の分かりやすい美形が好きなんだって思ってたけど」

「……私が好きな男の子は、蒼葉だけよ」

どこか心外そうに返される。
非常に嬉しい一言なのだが、今はそういう話をしているのではなく。

「いや、好みの話。実際はどう、ってのを置いといてさ」

お世辞じゃないが俺はとても美形とは云えない。
不細工ってほどでもないが、まぁ、普通だ。服や髪に気を遣えば彼女がいても不思議じゃない程度になる、とは前世の友人の言。ひたすらに普通。
おまけに身体は鍛えに鍛えている上に毎日かかさず牛乳飲んで十分な睡眠も取っているため、肩はがっちりしているし胴には厚みが出てきたし、この歳で筋肉はボッコボコ。
萌の好みである細身の美形とは完全に正反対。それでも好きでいてくれるんだから向けられている好意は本物、と浮かれていたわけだが……。

「……少し前は、そうだったけど。
 蒼葉と付き合うようになって……変わった、わ。
 ……今は……たくましい方が、好き。汗の臭いも、嫌いじゃ……ない、わ。
 腕でぎゅっとされるのも、少し苦しくたって、なんだか、安心する……の」

恥ずかしそうにそう零す萌。
なんだか、酷くむず痒い。
……しかし、ショタ筋肉とは萌も業の深い趣味に目覚めてしまったものだ。
いや、ショタ部分は違うか。
しっかし、

「変わるもんだなぁ」

云いながら、俺は萌を抱きしめる腕に力を込める。
苦しいのか僅かに息を吐くものの、文句を云ってくることはない。

「……蒼葉に変えられたんだよ」

「……その一言は卑怯だ」

男の心を鷲掴みにする。俺も例外ではなく、嬉しさや愛しさ、征服感や独占欲が一気に満ちる。
萌を抱きしめたままごろりと横になり、彼女の髪に顔を埋めた。
華奢で柔らかな身体。女の子の匂い。それに混じった女の匂い。艶やかな髪に、鈴の音のような声。
この腕で萌のすべてを抱きしめていると実感でき、暖かな気持ちが胸に満ちる。

そのままセックスを再開するわけでもなく、午後を二人でずっとゴロゴロ過ごしていた。
流石に日が暮れ始めると腹が空いてきたため夕食を、ということになったのだが、そこでふと妙案を思いついてしまう。
せっかく萌と二人っきりでなんの邪魔も入らないんだから、普段できないことをしよう――

「……それで、裸エプロン?」

「うん」

シャツとハーフパンツという、ラフな部屋着である俺と違い、萌の格好は普通じゃない。

「……こんなの、どこが……良いんだか」

拗ねたような口調で文句を云いながらも、萌は俺の希望したエプロンを着けてくれていた。
無論、素肌の上に直で、だ。
ショート丈のエプロンなので、胸を張れば裾が持ち上がってしまい恥部が見えてしまう。
それを気にして、萌は裾を片手で押さえつつ頬を膨らませていた。
が、前傾姿勢で裾を引っ張れば、今度はエプロン全体が肌に押し付けられて身体のラインが浮き彫りになる。
そして押さえつけられた結果、サイドからは横乳が覗く有様。眼福である。

「ああ、そうそう。
 危ないから油とかは使わないで良いよ。
 米ももう炊いてあるし、スープの類はインスタントで良いんじゃないかな。
 萌のお母さんからもらったおかずもあるし、適当で」

「……ご飯の準備、終わってるようなもの……。
 けど……調理をしなくても良い、って方向にはしないの……ね」

「勿論」

呆れたように溜息を吐いた萌は、早速調理に取りかかる。
とは云っても主食は萌のお母さんが準備してくれたので、サラダのみを作るつもりのようだ。
冷蔵庫から野菜を取り出して水洗いを済ませると、包丁が軽快な音を立て始める。

その一方で――萌が少しでも身体を動かす度に、腰紐が揺れ尻の上で踊る。
小ぶりな白桃とも云うべきか。普段セックスする時にじっくりと愛撫をすることはあっても、ひたすら見続けるってことはこれが初めてだ。
染み一つ無い素肌はいやらしさと愛らしさが同居していて、すぐにでも揉みしだきたくなる――が、我慢。
我慢できなくなって後ろから襲いかかるってのも王道だろうが、流石に調理中は危ない。
じっと無言で、ひたすら萌を視姦し続けるしかないだろう。

そうしていると、だ。
軽快だったまな板を叩く音が鈍くなり、白かった萌の肌に朱色が差し始める。
あれれーおかしいなー。どうしたのかなー。
明らかに萌の様子はおかしくなっているのだが、敢えて放置。
そんな俺を気にしてか、萌はちらちらと振り返る。しかし言葉を交わすことはなく、俺は夕飯が出来るのを待ち続けるだけだ。

俺の方から声をかけることはなく、萌もまた、黙って調理を続ける。
しかし彼女の様子はおかしくなってゆく一方で、姿勢もどんどん崩れてゆく。
内股気味になり、何かを堪えるよう、腿を擦り合わせる。そうしている内に、内股を何かが伝い落ちていることに気付いた。
どろ、と……汗にしては粘着質なそれは、俺の部屋で身体を重ねていた時に注ぎ込んだ精液か。加えて、萌の愛液。

「……できた、わ」

「そか」

時間にしたら十分もかかっていないだろうに、萌は全身を朱色に染め、もじもじと身体をくねらせた。
恥じらいと艶めかしさが同居した姿に、いい加減俺の我慢も限界に達する。
彼女が手に持つサラダをテーブルに置いて、すぐさま唇を奪う。
室温が高いわけでもないのに、萌の身体は熱っぽく、汗さえ流している。

「……そんなに興奮した?」

「……後ろに何も着けてないのに、蒼葉にじっと見られてるって……そう、思う……と。
 すごく、恥ずかしかった」

「でも最後まで作れたね、料理。偉い偉い」

そう云って頭を撫でつつ、俺は萌の恥部へと手を滑らせた。

「ひん!?」

愛撫もしていないというのに、萌のそこは愛液によって潤っている。
大洪水、ってほどじゃないものの、触れずにこうなるとは思っていなかったため、軽く驚く。
キスを重ね、舌を絡め、意図して唾液や粘膜の吸い付く音を上げつつ、耳元で囁く。

「すごい濡れてる。
 すぐチンポ入れても良いぐらいに」

「……やぁ」

「どうして興奮したの?
 調理中に、俺が後ろから襲いかるとでも思った?」

「……うん」

「そんなことするわけないだろ。
 まぁ、ずっと萌のお尻に目が釘付けだったってだけなんだけど」

「……へんたいぃ」

「エロい萌のお尻が悪いって。
 無駄な肉が付いてないのに、貧相なわけでもなくて。
 こうして掴んだら、いつまでも揉んでたくなるような弾力があるし。
 そんなのが目の前で動いてるんだから、じっと見ちゃうのも仕方ないだろ」

尻たぶをやや乱暴に握り締め、ぐにぐにと掌の中で形を変える。
発情した萌にあてられたのか、さっきやったばかりだというのに、嗜虐心と情欲がふつふつとわき上がってくる。
が、このまま突き進んだら飯をそっちのけでセックスに突入してしまう。
それはそれで悪くないが、せっかく萌と萌ママが作ってくれたご飯があるんだし、無駄にしたくはない。

「それじゃあ、ご飯食べようか」

「……え?」

意外そうに目を丸くする萌。
それもそうだろう。雰囲気としてはやる気満々だったわけだし。
ただまぁ、俺もご飯のために雰囲気リセット、って気分にはならないので、ちょっと趣向を凝らしてみる。
とは云っても大したことはない。萌を膝の上に乗せるってだけだ。

裸エプロンのままの萌を膝に乗せると、俺たちは夕食を取ることに。
当たり前のように食べづらいわけだが、そんなことは分かりきってる。
俺の目標は自身の食欲を満たすことではなく、萌をいじ……もとい可愛がること。

なので萌の身体を弄りながら食事を取るということになったわけだ。
エプロンの上から乳首やクリトリスを刺激し、今のじれったい感覚を更に煽る。
キスがてら口移しで料理を食べつつ、エプロンの下へと手を這わせる。
箸も上手く動かせないほどに発情し切った萌に「ちゃんとご飯を食べないと」なんて白々しいことを云いながら愛撫を続ける。
そうしているといい加減萌の我慢も限界に達したのか、恨めしそうに、ズボンの上から俺のチンポに股を擦り合わせ始めた。
付き合いが長いこともあり、萌も萌で、俺がこの中途半端なタイミングで意地悪をやめるとは思っていないのだろう。
むしろ俺を煽ることで仕返しをしているつもりなのかもしれない。おのれ、ちょこざいな。

「……これで、完食」

「ご馳走様でした、っと」

「きゃ!?」

完食するや否や、俺は萌の腰を腕に抱えて立ち上がった。
萌はテーブルに手をついて四つん這いの格好になる。
突き出されたお尻に手を這わせつつ、自分と萌の汗で濡れたシャツを片手で脱ぎ捨てる。
下も即座に脱いで全裸になると、エプロンの脇から萌のおっぱいを揉みしだき、完全に勃起したチンポを尻の谷間に擦りつけた。

「……熱くて、固い。
 ……そんなに……我慢、できなかった……の?」

「それは萌もだろ。
 こんなにびしょびしょにしてさ」

萌の秘部に手を這わせば、もうそこは愛液にぬるぬるになっていた。
膣に指を入れれば、愛液と空気が混ざり合いぐちょぐちょと音が鳴る。
いやいやと萌は頭を振ってやめさせようとするが、背後から組み敷かれた今の状態じゃ何もできない。

ペニスを片手で持ちながら、俺は亀頭をゆっくりと萌の中に埋めてゆく。
後ろからの挿入は、前からとはまた違った光景で興奮する。
生々しさって意味じゃ、後ろからの方が数段上だろう。ずっぽりと銜え込まれる様子や、ひくひくと震えている窄まり。
そのどちらもが、快楽への期待に震えているようで。

ぶちゅ、と湿った音と共にチンポが萌の中へと侵入する。

「ひっ……あっ、はぁっ……!」

愛液の他に、さっき俺の出した精液が残っているのだろう。
膣内のぬねりは、俺の部屋でやった時以上だった。反面、萌が疲れているせいか、締め付けはやや弱まっている。
興奮している今の俺は、刺激に物足りなさを感じ、思わずチンポを一気に奥へと送り込んでしまった。

「ひぐ……っ!?
 ひあ、ひっ、い、いきなりぃ……」

急な刺激に萌はくたりと力を抜いてテーブルに突っ伏してしまう。
軽くイッたのかもしれない。ふるふると震える尻たぶを両手で掴むと、俺は抽送を開始した。
腰を動かす度に、腰で結ばれたエプロンの紐が揺れる。後ろから見たら、なんだかプレゼント包装のリボンのようだ、なんてことを思った。

「ひっ、あっ、ひんっ、ひっ、ああっ!
 あっ、ひっ、くぁ、ああぁぁぁ!」

ならば俺は、プレゼントの包装を乱暴に開けようとするガキだろうか。
そう受け取られても不思議じゃないほど、俺はガツガツと萌の身体を貪る。

「あっ、あぁっ、あっ!
 ひっ、ぐっ、あぁ、あっ、あっ!
 あひっ!?」

思いっきり腰を叩きつけ、降りてきている子宮に亀頭をぐりぐりと押し付ける。
今まで何度も俺とのセックスを重ねてきた萌は、そこが性感帯になりつつあった。

「ぎっ、ひぃっ、く、あっ!
 あっ、おくっ、おくっ、ごんごん、ひっ、あう!
 がっ、あっ、ひっく、あっ、あっあぁぁああ!
 いっ、ひっ、ひぃ、いく、イっ……!」

圧迫感と快感が二重に押し寄せ、苦しげでありながらも快楽の悲鳴を萌は上げる。
そして再び絶頂へ。派手なアクメ声を上げず、テーブルに突っ伏したまま全身を震わせ、静かにイッた。
特に足はガクガクと、生まれたての子鹿のようになっている。なんとか両足に力を込めているのだろうが、精一杯なのが見て取れた。
応じて、きゅうきゅうと萌のまんこも俺のチンポを全力で抱きしめられ、その快感についつい腰を動かしてしまう。

「ひっ……あっ……はぁぁ……」

息を詰まらせながらも、感じ入った艶声を零す萌。
ずりずりとチンポをゆっくり引き抜けば、離さないとばかりにおまんこが吸い付いてくる。
カリ首が顔を見せた所まで引くと、また俺は萌の中へとチンポを突き込んだ。ゆっくりと、味わうように。
チンポを送りながら、俺は萌の尻を割り開いて窄まりへと視線を落とす。
弄ろう弄ろうと思って、結局開発できず仕舞いだ。まぁ、普通にセックスするだけで満足していたからなんだが。

「ひっ!? あ、あおば、そこっ!」

愛液をたっぷりと指先に搦めてアナルに触れると、切羽詰まった悲鳴を萌が上げた。
俺はそれを黙らせるよう抽送を再開しつつ、粘膜を傷つけないよう指の腹をアナルにくりくりと滑らせる。

「や、やぁ! だめ、そこ、きた、なっ、あぁ……!
 だめ、だめぇ、あおっ、ひっあっ! やっ、やだぁ!」

流石に指を入れたりってわけにはいかないか。爪の手入れもそこまで完璧にしてるわけじゃない。
ふざけ半分でやって萌を傷付けた、なんて笑い話にもならないし。
後ろ髪を引かれつつ、テーブルに乗ってた台ふきんで指を拭い、萌を強引に振り替えらせてキスをした。

「んぶっ、じゅ、ちゅっ、ちゅうう……!?
 んっ、ふっ、あっ、ひっ、んっ、ちゅ、ちゅう」

お詫びのつもりで、腰の動きとは正反対に、丁寧なキスをする。
急な口付けに驚いた萌は、キスの意図を分かってくれたのか違うのか。
しょうがない、とばかりに舌を絡めてくれると、そのままセックスを続行した。

「んぶっ、ちゅっ、んんっ、あっ、ああぁぁぁぁ!
 ひん、ひっ、あっ、くひっ、ひっ、あっ、あぁ!」

徐々に射精までの余裕がなくなってきたため、抽送も激しさを増してゆく。
ガタガタとテーブルは大きく揺れて、乗っている皿や小物は散らばってゆく。
このままじゃ床に落ちてしまうだろう。興奮で熱っぽくなった頭が辛うじてそう判断すると、萌をテーブルから引き剥がし、床へ四つん這いにする。
だが、足は立てたままだ。ガクガクと震える足をそのままに、腰を抱えることで強引に立たせると、俺は抉るように腰を動かした。

「ひぐ! ひっ、ひっ、あっ、ひぃ!
 や、足、がくがくってしてゆのにぃ!
 やっ、らっ、ちから、はいらないのにぃ!
 下から、ぐちって、ひっ、あっ!」

力を失って腰が落ちそうになると、俺が抱きかかえて体勢を維持させる。
だが落ちた瞬間、チンポによって串刺しにされるよう子宮に突き刺さる。
不安定な姿勢で強制的な快楽を味わわされ、軽い絶頂を萌は次々に迎える。

そしてその度にきゅんきゅんと膣壁がチンポを締め付け、射精欲求が我慢できなくなり、腰の動きが激しくなる。
そして萌は更に絶頂を迎え……と萌にとっては完全な悪循環に陥っていた。

「ひっ、ひぁぁあ!」

またもや萌の足から力が抜け、ガクリと体勢が崩れる。
そしてチンポに突き上げられ、艶声を上げ……もうこれで何度目だろう。
フローリングの床には汗と、萌の垂れ流した愛液でぬるぬるだ。
それだけ感じているというわけで、もう何度絶頂に達したのか数えるのも馬鹿馬鹿しい。
……だというのに俺はまだ一度も射精できていないわけで。

「……このっ」

「ひっ、ぐぅ!
 ご、ごめんな、さっ、ひっ、あっ、あぁぁあ!」

何故そうなっているのか。
簡単な話だ。俺の抽送がスパートに差し掛かると、萌が先に達して姿勢が崩れる。
すると俺の高まりを一度キャンセルしつつ萌を助け起こして……まぁ自業自得ではあるんだが、先に萌が気持ち良くなってしまうため、射精まで辿り着けないのだ。
勿論、体位を正常位にでも変えればすぐにでもイケるだろうが……ここまできたら意地だ。
なんとしてもこの姿勢で、と思ってしまう。

ばちゅばちゅばちゅばちゅ……。

「ひっ、あっ……はあ、あっ……。
 はぁ、んくっ、ひっ、あっ、ひぃっ……」

チンポを突き込めば淫らな水音と共に愛液がまき散らされる。
流石に限界なのか、膣からも徐々に力が抜けてきた。
射精感はすぐそこまできているのに、萌から与えられる快楽は少なくなってゆく。
それに苛立ちがないと云えば嘘になるだろう。
だからだろうか。

「ひっ!?」

叩く、というほどの力を込めてはいない。
ただ、ペチリと普段触れるよりもやや強く萌のお尻に掌を叩きつけた。
それだけで萌のまんこは締まりを取り戻し、きゅうきゅうと精液を搾り取るべく蠢く。

驚いたように萌はこちらを振り返りながらも、真っ赤な顔で小さく頷いた。
良い……ってことなんだろうか。
内心で首を傾げながらも、俺はスパンキングと云うには弱い張り手をお尻に落としつつ、抽送を一気に加速させる。

ぱし、ぱし、ぐちゅ、ぐちゅ……。

「ひっ、やっ、やぁ!
 たたいちゃ、やっ、ひっ、あっ……!
 おく、おくっ、たたかれて、おしりも、ひっ、あっ、あぁぁあ!」

ぶるぶると身体を震え、絶頂に達しようとする萌。
それを追いかける形で、俺は猛然と腰を動かす。

「ひっ、ぎっ、あっ、あぁぁあああ!
 イっ、てる、ひっぐ……!
 イって、あおば、いっしょ、ひっ、しきゅう、ごんごんっ、ひぎ……!
 いっしょ、ひっ、いっしょ、にひぃ……!
 いく、いく、いく、いっ……!」

ビュブ、ビュウウ、ビュブブブブブブ……!

「いく! いっ! ああぁぁぁぁあああ――――っ!」

射精とぴったりのタイミングで、萌は絶頂に達した。
散々焦らされたこともあったのだろう。三度目の射精だというのに、自分でも信じられないぐらいの精液が次々に萌の中へと注ぎ込まれる。
流石に立っているのが辛くなってきたため、射精が落ち着くと、俺は萌の腰を抱えてその場に腰を下ろした。

俺も萌も息を切らし、肩を上下させつつ行為後の余韻に浸る。
かと云ってもフローリングの上じゃ身体が冷える。折角だし風呂にでも行くか。

「……萌。風呂、入ろうか」

「……うん。べとべとだし……ね」

気怠い身体に鞭打ちながらも萌を抱き起こす。
が、出すがに足が云うことを聞かないようで、結局萌はお姫様だっこで連れて行くことにした。
……それにしても、だ。

セックスをした直後は、もう満足……と思うのに。
少しでも時間が経てばまたしたくなるのは何故なんだろう。

結局、風呂場でもう一回。
二人ともくたくたになっているのに、俺の部屋で更に二回。
結局この日は一日中セックスをして過ごすという、非常に退廃的で劣情まみれでありつつ、思い出に残る一日になった。









†††








「さて。準備は終わった?」

萌はこくりと頷きを返す。
それじゃあ出発、と俺たちはデートを開始した。
とは云っても何か目的があってのものじゃない。
めぼしいイベントをチェックしたわけでもなく、ぶらっと外へと。

時刻は午後の二時を回ったところ。
流石に昨日は一日中体を動かしていたため、二人そろって昼近くまで眠っていた。
俺としては、少し体が重いかな、といった程度の疲れしか残っていないものの、萌は筋肉痛で動くのが億劫なようだ。
運動をするようになったと云っても、やはり俺と比べれば――そもそも比べること自体間違っている気もするが――体が丈夫というわけでもなし。

少なくとも今の俺は、マッスルボディの象徴である火の国の宝剣を授勲できる程度には鍛えられているはずだし。
……そのはずだよな? 異能に加えて何年も延々とハードなトレーニングを続けてたんだから、これで取れないようなら軽く凹む。

ともあれ、そんな俺と比べるのは酷だろう。
鍛え始めたと云っても、元々萌は根っからのインドア派だったから、体力だってようやく人並みってぐらいかもしれない。

そんな萌に合わせるよう、歩幅は小さく、ペースはゆっくりと。
次々と隣を歩く人に追い抜かれながら、散歩を続けた。

「良い天気だね」

「……そう、ね」

「晴れてくれて良かったよ。
 もし雨でも降ってれば散歩って気にもならなかった気がする」

「……良かった。もし晴れてなかったら、また蒼葉にいじめられてた」

「それはごめんって」

「……体が痛くて動くのが辛い……わ。
 気を抜いたら足がガクガクするし。お尻も少しヒリヒリ。
 ……これは……責任をもって私をおんぶするべき……よ」

ふざけながら萌は俺の背中に乗ってこようとする。
よせ、とじゃれ合いながら彼女の手を避けつつ、苦笑。

「良いのかー?
 もしおんぶでもしようもんなら、そのまま全力ダッシュで走り出すぞ」

「……本当にやりそうだから、困る」

「これは脅しじゃありません。
 それとも今から家に戻って、いちゃいちゃする?」

「結構よ」

つれない返事だ。
だがそうは云いつつも、軽く萌は照れているようだった。昨日のことを思い出しているのかもしれない。
ぴったり寄り添うと手を繋ぎ、俗に云う恋人繋ぎの要領で指を絡める。

歩き続けている内に住宅街から出ると、市街地に出た。
休日ということもあり、表通りは賑わいを見せている。
店先で販売している飲食物の匂いが食欲をそそる。
お昼は何にしようか――萌と言葉を交わしながらそんなことを考えていると、ふと、萌が上の空になっていることに気付いた。

「どうかした?」

「……うん。少し、思い出していた……の」

「何を?」

「……蒼葉と、色んなところに行ったな……って」

まるでこれが最後と云うかのように、言葉には寂しげな響きがこもっていた。
どうしてそんなことを云うのか――分からないわけではないものの、気付かないふりをし相槌を打つ。

「そうだね。一番最初のデート先は水族館だっけ」

「うん。楽しかった」

「他にも色々行ったなぁ。
 中学生まで上がったら、今度は県外まで足を伸ばしてみるのも良いかな」

「……そうね」

「今回は特別だったけど、まぁ、もう少し歳を食えば泊まりがけでどこかへ行くことも出来るようになるさ。
 今から考えてみるのも楽しいよな。
 萌はどこか泊まりで行きたい場所ってある?」

「……どう……だろ。
 すぐに浮かんでは……こない……わ」

盛り上げようと明るい調子で話しかけてみたものの、寂しげな様子はまるで消えなかった。
どうしたものか、と俺も言葉に詰まってしまう。

「……前の私は、こんな風に誰かと……彼氏が出来るなんて思っていなかったし、こうして頻繁に外に出るなんて思ってもなかった」

いつか――そう、初めて萌とデートに行った時に聞いたような話。

「そうだね。
 どこに連れて行っても萌は驚きっぱなしだ。
 それが見てて楽しくもあるんだけど」

軽くおどけるように云っても、萌の調子が明るくなるようなことはなかった。
二人でいる今の状況を楽しんでないわけじゃない。
しかし意識は、思い出の中に半分浸かっているような……そんな印象を受ける。

「……これが最後のデートってわけじゃないさ」

「……そう……ね」

「離れるって行っても、電車で帰ってこれる距離だ。
 そんな難しく考えるほど遠くに行く訳じゃない」

「……うん」

「ここと学校の中間ぐらいにある街で待ち合わせして、デートすることだって出来るよ」

「…………うん」

「……萌は一人になるわけじゃない。
 壬生屋だっているじゃないか」

「……でも」

そこで一度言葉を区切り、萌は俯いてしまった。
呼吸を整えるように肩を震わせると、細く、聞き逃してしまいそうなほど小さな声をこぼす。

「……でも、蒼葉はいなくなる」

その一言は、精一杯の勇気を込めたものだったのだろう。
……寂しい。行かないで欲しい。
そういったニュアンスを込めた言葉を聞くのは、整備学校へ入ると伝えてから、初めてのことだった。
態度でそれとなく伝えられたことは何度もあったが、それでも彼女が俺と引き留めようとすることはなかったのだ。

……それも、そうだような。
てっきり応援してくれるほどじゃないまでも、整備学校へ入学することに彼女も納得してくれているとばかり思っていた。

いや、納得はしてくれていたのかもしれない。
だがそれでも、やはり寂しさは感じてしまう……と。

少し考えれば……そう、彼女の性格がどんなものなのか分かっていたはずなのに、目に見える態度ばかり気にしていてた俺が馬鹿だったんだ。

大通りの中。雑踏の合間で俺たちは立ち止まり、視線を絡ませる。
責めるような、謝っているような。恨んでいるような、悲しんでいるような。
多くの感情がミックスされて深く沈んだ瞳が向けられる。
対する俺はどんな目を彼女に向けているのだろう。

かけるべき言葉が見つからず、みっともないことに言葉に詰まり、何も云うことができなかった。

「……ごめんなさい。いきなり、変なことを云って。
 デートの続き……しましょう」

「……ああ」

俺の態度に何を思ったのだろう。
先に視線を逸らしたのは萌の方で、彼女は俯きながら繋いでいた手を離し、歩き始める。

やはり、かけるべき言葉が見つからない。
どうして整備学校に入ろうとしているのか。そうすることで何をしようとしているのか。
それらの説明をすることは出来るが、それは萌の望んだ言葉じゃなはずだし、きっと言い訳のようになってしまうだろう。

そこから先のことはあまり記憶に残らなかった。
ウィンドウショッピングなんて今まで何度もやったことで、どれも楽しかった思い出として頭に残っているのに、今回ばかりはどうしても楽しむことができなかった。
会話だって弾まず、出会ったばかりの頃――いや、それ以上に話らしい話ができなかった。

そうして無為に時間を過ごし、気付けば太陽が茜色に変わるような時間になってしまっていた。

俺たちの足は自然と家に向き、影が長く映し出される道をゆっくりと戻る。
そうしてしばらく歩き――

「萌」

「……何?」

「少し寄って行かないか?」

そう云って俺が指さした先には、公園があった。
もう夕方だからだろう。昼間は子供の喧噪で溢れていたそこは今、黄昏た空気の中夕日に照らされている。

――そこは俺と萌が初めて出会った場所だった。
ガキに苛められていた萌を放っておくことができず、顔見知りというわけでもなかったのにお節介を焼いてしまって……そうして、俺たちは知り合った。

「……うん」

ざりざりと地面を踏みながら、俺たちは公園へと入った。
思えば、出会った時を除いてこの公園へときたのはこれが初めてかもしれない。

萌が立ち寄ろうとしないのは当然だし、俺は俺で、萌と公園で遊ぶってことを思い付かなかったし。
カップルとはいえ、子供だったら真っ先に思い付くような遊び場だろうに。
そういう意味じゃ、やっぱり俺には子供らしさが足りてなかった。
勿論、中身が中身だ。
子供らしく振る舞う、なんて考えている時点で、子供らしさなんて残ってないって話だろう。

遊具の側に置いてあるベンチに腰を下ろし、萌はその隣に座る。
普段ならピッタリとくっついてくるのに、今の彼女はほんの少しだけ距離を空けていた。
その隙間が俺と彼女の距離感を表しているようで――ああ、駄目だ。
こんな時になっても未だに俺は、萌にかけるべき言葉を思い付くことができない。

気の利いた言葉の一つでもかけるべきなのに、そのどれもが薄っぺらく思えてしまって、どうしても口を開くことができないでいた。

大丈夫、頑張れ。そんな気休めじみた言葉が欲しいんじゃない。
それが分かっているからこそ、俺は何も云えない。

「……ごめんなさい」

そんな俺をどう思ったのか。
しんと静まり返った公園の中に、謝罪の言葉が落ちた。

「……今更だって分かってる……の。
 云うなら……もっと、早く云うべき……だったっ、て。
 でも、四月が近付くごとに、どうしても、考えちゃって……。
 目的があって蒼葉が整備学校に行こうとしているのは……分かってる。
 でも、もっと早くに引き留めて……わがままを云っていれば……止めてくれたのかな」

一言一言が紡がれる度、萌の声は徐々に震え、小さくなってゆく。
言葉を詰まらせているのは、彼女の癖のせいではなく、しゃくり上げるのを無理矢理に押し殺しているせいだ。

「もっと……素直、に。
 ……側に……いて……欲しいって。
 蒼葉がいなきゃ、私、駄目……なんだ……って。
 でも……」

それでも、と区切り、

「……嫌われたくなかった。
 重荷に思われて、見捨てられたく、なかった……!」

「萌……!」

「だから、どうしても……云うことが、できなくて……!
 でも、云った方が良かったんじゃないかって、思って……!」

未だ彼女に応えるための言葉なんて分からなかった。
それでも必死に涙をこらえる萌を無視することなんてできず、気付けば俺は萌を力一杯抱きしめていた。

苦しげに息を漏らす彼女。
涙がついに決壊し、鼻をすすりながら、彼女は俺の肩へと額をこすりつける。

「俺が萌を見捨てるわけないだろ!
 重荷にだって思ったこともない!
 嫌いになんて、なれるわけがない!」

「分かって……る。
 そんな人だから、私、蒼葉のことが好きになった……から。
 甘えて、ばかりで……ごめん……なさい。
 でも、離れたくない……よぅ」

まともに彼女が言葉を紡げたのは、そこまでだった。
見た目に似つかわしくないほどに幼く、萌は大きな泣き声を上げる。
今まで堪えていたものを一気に吐き出すように、嗚咽にむせ、せき込みながら、純粋でひたむきな気持ちをぶつけられる。
こんなにも激しい感情が萌の中に渦巻いていたことが驚きで、気付いてあげられなかったことに酷い後悔が沸き上がる。

……そしてみっともないことに、そんな萌へと俺がぶつけるべき感情があるにもかかわらず、言葉にすることができなかった。
子供のようにみっともなく、思ったことの何もかもを吐き出してしまえば良い。
だというのに俺は、建前だとか照れだとか、そしてこんな時ですら萌の彼氏ぶろうとして、弱さを見せるべきではないのでは――なんて思ってしまっていた。

根拠もなく未来を語ることができるほどの幼さを、俺は前世に置いてきてしまった。
一度大人になってしまえば、未来がどれだけ不確かか思い知り、だからこそ果たせない約束なんてすべきじゃないと思ってしまう。

今こそそういった言葉を口にするべきなのに。
一つの約束として萌が未来への誓いを欲しがっていると分かっているのに、どうしても口にすることができない。

だから、

「……萌。手を出して」

そう云って俺は左手を持ち上げる。
手のひらに赤い宝石――普段は埋没している多目的結晶を、露出させて。
何をするつもりなのか萌も気付いたのだろう。
僅かに躊躇しながら、しかしそれでも彼女は手を差し出すと、同じように多目的結晶を露出させる。

そして俺は――そっと彼女の多目的結晶に、自分のそれを重ねた。

多目的結晶は中枢神経へと直接繋がっている代物で、第六世代の急所ともいえる部分だ。
傷つけば想像を絶するほどの激痛が走るデリケートな場所であるし、思考をデータとして直接やりとりをするための重要な器官であるため、必要がない限り決して露出はしない。

だが今、それを露わにし、俺は思考をネットワークセルを介し直接、萌へとアクセスする。
俺を受け入れるように防壁は萌の側から無力化され、お互いの脳が直結する。

瞬間――濁流のような情報が、衝撃を伴うような錯覚と共に俺の中へと流れ込んできた。
第六世代の脳は半端なコンピューターよりもよほど高い情報処理能力を持っている。そのため、例え他人と思考を共有しようと、オーバーフローを起こすようなことはない。

俺が衝撃を受けたのは、言葉で聞いたもの以上に強烈で熱烈な、そして強い悲しみを伴った萌の感情によるものだった。

『離れたくない。側にいて欲しい。見捨てないで欲しい。
 なんだってするし、蒼葉と一緒にいるならどうなっても良い。
 嫌わないで欲しい。一人ぼっちにしないで欲しい。
 私だけを見ていて欲しい』

『ありがとう。
 助けてくれて嬉しかった。
 一人ぼっちじゃないって信じさせてくれて。
 生きてても良いことがあるんだって教えてくれて』

『どうして離れてしまうの? 私と一緒にいることより大事なことがあるの?
 私のことが大事じゃなかったの? 愛してくれているんじゃなかったの?』

『離れたって大丈夫。たとえ遠くに行っても、蒼葉と私の心は繋がってる。
 何よりも私のことを大事にしてくれているって信じてる』

『きっと私のことを忘れてしまう。
 きっと私のことをどうでも良いと思ってしまう。
 きっと私から離れ、誰かの元へ行ってしまう』

『絶対に私のことを忘れたりなんかしない。
 絶対に私との思い出を抱きしめ続けてくれる。
 絶対に私から離れたりはしない』

『やっぱり誰も私を必要としてくれない。
 誰も側にいてくれない。
 こんな風に生まれてこなかったら、もっと普通に生きられたのに』

『蒼葉が私を必要としてくれるなら、それで良い。
 こんな風に生まれたことも、蒼葉と出会うために必要なことだったから、もう恨んでない』

『勝手に手を取って。勝手に離れて。
 未来がどんなことになったって構わないのに。
 ずっと一緒にいてくれるって信じてたのに。
 他の誰かに何を云われようと、蒼葉がいてくれればそれで良かったのに』

『誰もが嫌うこの手を取ってくれて嬉しかった。
 こんなつまらない私といてくれてありがとう。
 ずっと一緒にいよう。
 何があっても私は蒼葉の隣にいよう』

次々に押し寄せる、清濁合わせた彼女の思考。
それぞれ矛盾し、常に葛藤を続けていたであろう気持ちは、しかしどちらも声にされなかった萌の想いだ。

そしておそらく、俺の想いも萌へ筒抜けになっている。
どんな形で伝わっているのか怖くて仕方がない。剥き出しになった俺の思考や感情の中には、俺自身ですら醜いと思えるものも含まれている。
そんなものを萌に知られてしまうのは、当然のように嫌だった。
しかし萌だからこそ、普通ならば絶対に行わないようなこの行為も許してしまえる。

深く深く、表層から深淵へ。
記憶と共にそれへ付随した感情が次々と明かされてゆく。

いつまでも続くと思えた思考の奔流は、ついに終わりを迎えようとしていた。
様々な気持ちが押し寄せたその先、最後に残った強烈な思考が浮かび上がってきた。

『好き。大好き。
 蒼葉のためならなんだってできる。
 抱きしめてくれるだけで満足。
 触れてくれるだけで幸せ。
 キスをしてくれるだけで何も怖くない。
 だから、良いよ。出会ってから今日まで、いっぱい愛してもらったから。
 だから、怖いけど、待ってる。頑張ってみる。
 蒼葉がいなくなったら挫けるかもしれないし、泣き言だって云うと思う。
 でも私自身の気持ちよりも、蒼葉の方が大事だから。
 だから、いってらっしゃい。
 愛してる』

「……っ」

最後の一言を受け止めると同時、じわりと胸の中に暖かな火が灯ったような気がした。
そして意識が現実へと戻ってくる。
思考を共有していたのは一瞬だったのだろう。
萌の心の深い部分にまで踏み込んだが、時間にすれば十秒も経っていない。
その証拠に、萌は未だしゃくり上げているままだ。
しかし雰囲気から悲壮な様子がすっかり抜けて、どこか照れくさそうですらある。
肩に押しつけられた額も、甘えるような仕草に変わっていた。

……彼女は俺の中身を知って、どう思ったのだろう。
彼女がどんな風に俺を見ていたのか分かった今、その幻想を壊してしまったのではないかと気が気じゃない。
白馬の王子様みたいな、完全無欠でかっこいい存在なんかじゃない。
死ぬのが怖い小心者の、女の子一人守ることができない馬鹿野郎だ。

「……萌が思ってるほど、俺はかっこいい男じゃないんだ。
 失望した? ダサいだろ。整備学校に行くのだって、色々理由を並べても、結局は死にたくないからなんだ。
 皆が死にそうな目に遭うってのに、一人で安全な場所にいたいからさ。
 そんな最低な目的で、萌を悲しませてるんだ。
 萌を見捨てるなんてとんでもない。むしろ、俺が見捨てられないか怖くなってくるぐらいだ」

「全然」

鼻をすすりながら、しかしきっぱりとした言葉で萌は断言してくれた。

「それでも蒼葉が私のことを大事に想ってくれたことは、分かってるから。
 その気持ちは絶対に嘘じゃなかったって、今なら胸を張れるから。
 だからそんなに卑下しないで。蒼葉は私にとっての王子様よ。今までだって。きっと、これからも」

「……王子様って柄じゃないんだけどな」

「でも王子様でありたいって、思ってる」

うっ、と言葉に詰まってしまった。
当然のことだが、そんなところまでお見通しか。
……そりゃ、男だったら好きな女の前じゃ格好つけたいって思うだろ。

「……意地悪で格好付けで見栄っ張りの彼氏を持つと苦労するわ」

「……感情ため込んで爆発するのは良くないぞ」

「……でも、優しい。蒼葉と出会えて良かった」

「……可愛い彼女にここまで想われているなんて、俺は幸せだ」

好き勝手に言い合って、恥ずかしさから笑い合う。

「お互い様ってことで」

「うん」

そして額を触れ合わせ、重ねるだけの軽いキスをした。
昨日散々体を重ねて、数え切れないほどのキスをしたというのに、今のは過去のどれよりもお互いの好意を示す証のように思えた。

「……さ、帰ろうか。
 いつまでもひっついてたいけど、もう夜になる」

「うん」

手を繋いで立ち上がり、歩きづらさすら感じるほどに寄り添いながら、俺たちは公園への出口へ向かう。
さて今日の晩飯はどうするか――そんな平凡そのものの、しかし萌と一緒というだけで胸が躍ることを考えながら。

「……ねぇ、蒼葉」

「ん?」

「一つ、聞いても良い?」

「なんだ?

「蒼葉って、記憶転写型のクローンだったの?」

「……ああ。そうなんだよ」

やっぱりそこまで知られたか。
分かってたことだ。大して驚きもせず、俺は萌の言葉にうなずいた。

「萌と違って年齢固定型じゃないんだけどな。
 これ、秘密にしといてくれよ?」

「うん。二人だけの、秘密だね」

「ああ」

そこまで話し、ふと気付く。
萌の話し方が、今までのようなつっかえつっかえのものじゃなくなっている。

「……萌。なんか、喋り方が――」

「何?」

「……いや、なんでもない」

どうやら本人は気付いてないようだ。
だったら敢えて指摘する必要もないだろう。
なんとなく分かっていたことだ。彼女の喋り方が普通と少し違う原因は、おそらくクローニングの失敗などではなく、心因性のものだったのだと。

今なら分かる。萌は強い自己否定の感情を常に抱いていた。自分なんて消えてしまえば良い、という悲しい意識に苛まれていた。
だが今俺と繋がったことで――自分で云うのもなんだが、俺によって萌という人間が肯定され、自身への自己否定が和らいだのだろう。

だから無意識下で行われていた消え入るような喋り方が直った。ただそれだけのこと。
翻せば、今まで一緒にいたのに彼女のそういった感情を和らげることができていなかったわけだが――今は、考えるのをよそう。

今は彼女がようやく本当の意味で前向きになれたことを喜ぶべきだ。

「でも、少し驚いたわ。
 私、これでも年上のつもりだったのに」

「みたいだね」

お姉さんぶりたい、という気持ちがあったのは知っている。どれも不発に終わっていたようなので、今の今まで気づけないでいたが。

「実は蒼葉の方が年上……というかおじさんだったなんて」

「おじさん云うな。元の年齢は確かにそうだけど、今は若いつもりなんだから」

「ねちっこいのも、納得」

「なんで萌さんは、おじさんはねちっこい、なんていうことを知ってるんでしょうかねぇ」

「晩ご飯なんにする?」

「あ、話逸らしたな? 今逸らしただろう?」

「しーらないっ」

軽く頭をぶつけてくると、彼女はくすぐったそうに笑った。








■■■
●あとがき的なもの
お久しぶりです。またも遅くなって本当に申し訳ない。
しかし面倒なエロはしばらくなくなるので、今後は多少更新スピードが上がる……と思いたい。
今回やたらとエロエロしているのは、そのせいです。

●内容的な部分
ひたすらエロ。
多目的結晶を使ったネタはずっとやりたかったので、少しすっきり。
蒼葉の萌一筋っぷりが完全に固まったので、もうブレインハレルヤとか出番ないんじゃないかな……残念。

●Q&A
Q:エロが無くても許せる
A:ありがとうございます。これから二、三話はエロがなくなると思うので、作者も一安心。
  いやお前、なんでxxx板で始めたんだよ、っていう突っ込みはなしの方向でお願いします……。

Q:壬生屋兄
A:どうなるんでしょうね。や、一応決まってますけど。
  何かが干渉しない限り原作通りバラバラの串刺しでしょう、きっと。

Q:地味原さんに期待
A:おそらく次回で登場。あの背伸びした感じ、実に可愛い。

Q:芝村に目を付けられた!
A:とは云っても精々顔と名前が頭の隅っこに入ったぐらいで、特に気を引いてるわけではありません。
  ソックスハンターに……なるのか……!?


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