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No.30317の一覧
[0] 【習作・オリジナル】真っ黒ダンジョン(仮)[クラクモ](2019/01/14 10:12)
[1] ・真っ黒なナニカと俺と悪魔[クラクモ](2012/06/01 00:12)
[2] ・状況把握と俺とグループ[クラクモ](2012/06/01 00:13)
[3] ・最初の狩りと俺と獲物[クラクモ](2011/11/06 03:52)
[4] ・初めての食事と俺と初めての……[クラクモ](2011/12/29 16:46)
[5] ・事後報告と俺とお持ち帰り[クラクモ](2011/11/02 21:46)
[6] ・ベッドと俺とその温度[クラクモ](2011/12/29 16:50)
[7] ・魔法と俺と黒い人影[クラクモ](2012/06/04 19:03)
[8] ・瞳の暗示と俺と白色[クラクモ](2011/11/24 19:32)
[9] ・列車と俺と失敗と[クラクモ](2011/12/29 16:55)
[10] ・ラインと俺とアルコール[クラクモ](2011/11/27 03:50)
[11] 幕間 ~それいけ神官ちゃん~[クラクモ](2011/12/29 16:56)
[12] ・わんこと俺と召喚陣[クラクモ](2012/06/01 00:14)
[13] ・獣と俺と、狩りをする人される人[クラクモ](2013/08/24 08:01)
[14] 幕間 ~それいけ狩人さん~[クラクモ](2012/06/04 19:04)
[15] ・宝?と俺と水の音[クラクモ](2013/08/25 21:28)
[16] ・五色と俺と昔の話[クラクモ](2012/11/09 01:00)
[17] ・眼鏡と俺と格闘戦[クラクモ](2013/04/05 02:53)
[18] ・始まる休暇と俺と半分[クラクモ](2013/08/25 21:27)
[19] ・準備と俺と夢見るチカラ[クラクモ](2018/12/12 18:22)
[20] ・記憶と俺と空の色[クラクモ](2019/01/14 09:55)
[21] ・彼女と俺と羽ばたく翼 <New>[クラクモ](2019/01/14 09:55)
[22] ※ こぼれ話 ※[クラクモ](2011/11/07 20:46)
[23] 番外~少し未来のこと『春待ち祭り』[クラクモ](2012/06/01 00:17)
[24] 番外~少し未来の先のこと『国境近くの町で』[クラクモ](2013/12/23 05:40)
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[30317] ・わんこと俺と召喚陣
Name: クラクモ◆5e745eb7 ID:0f7bd90b 前を表示する / 次を表示する
Date: 2012/06/01 00:14
・わんこと俺と召喚陣







「…………?」

「どうした、何か居たか?」

「いえ、気のせいだったみたい。 行きましょう」





…………

ふー、危なかったぁ……
軽く息を吐きながら瓦礫の陰から顔を覗かせて辺りを見回し、完全に人の気配が無くなった事を確認する

ここしばらくの間、空いた時間で中階層から上に登って浅い階層をうろうろしていたけれど、やっぱり探索者の数が多いなぁ
それに……さっきの人は弓を持っていたけど狩人か何かだろうか、気配を察知する能力を持った職業も居て、どうにも移動に警戒が必要だ
盗賊さんの知識を得る事なく、自前の素人丸出しの忍び足だけで動いていたならば、もうとっくに発見されていたかも知れない
それにしても、あの狩人の女性は中々良さそうな感じだったのに……状況的に手を出せないのは悔しいな

まぁ今の所は仕方ない……か、とりあえずこのあたりは探索者の行き来が多いみたいだから、見える所に"コレ"を置いておこう





それはさて置き、連日の苦労の甲斐もあって浅い階層の地理もようやくぼんやりと解るようになってきた
完全に把握できないのには理由があって、その一つには先ずやたらと広い事が挙げられる
盗賊さんから得ていた情報によれば、一般に知られている範囲の端から端まで歩き続けて半日かかるとの事で……広すぎだと思うんです
浅い階層は全部で5つのフロアから成り立っていて、数こそ少ないながらもその広さによって数々の探索者達を葬って来たんだそうな

そんな浅い階層は探索者達から4種類の地域に分けて認識されており、それぞれ以下のような感じらしい

・調査済区域……下へと向かう階段までの最短ルートおよびその周辺、探索者の行き来が多く警備員側の魔物がほとんど排除されている
・要警戒区域……入り込んだゴロツキのアジトや自然の魔物、警備員側の魔物が混在している、上の方のフロアに多い
・危険区域  ……建築物の召喚陣が多数残されており、警備員側の魔物が大量に徘徊している、中階層寄りのフロアに広く存在する
・未踏査区域……人間側の手が入っておらず地理の把握がなされていない、危険地区の先、建築物の外縁部などが該当する

基本的に調査済区域が階段から階段を繋ぐ帯状に広がっていて、その周りに要警戒区域、その外に危険区域……と
探索者見た場合の安全性によって分けられているようだ

この建築物は驚いた事に、継続的に召喚が行われている魔物達だけではなく、召喚陣そのものや通路、壁に至るまでが
自然の侵食や探索者の手によって破壊されてもある一定の時期になると再生するのだという
しかも壊される前と同じ形で戻るのではなくて、どういう訳かランダム性をもって再構成されていく為に
入り口の無くなった部屋や途切れた階段なんてものまで存在しているらしい

あぁそうか……中階層の地形を把握している最中に
「こんなダンジョンダンジョンした通路構成の建物って何に使ってたんだろう」と思っていたけど
おそらくこの再生機構が原因なんだなぁ、道理でどこも壊れていない通路の脇に瓦礫があったりする場所がある訳だ

その関係か、地上からの入り口も何箇所か存在しているようだ
基本的に探索者達が利用している一番町から近い"正面玄関"と呼ばれる開口部をはじめとして
他にもゴロツキなどの後ろ暗い者達が使っている入り口や、自然の侵食によって崩落した場所なんかもそれぞれ複数存在するとの事である


浅い階層はそんな感じのフロア構成となっているので
警備員の職務をグループの皆で行った後の合間の時間だけでは、一度に少しずつしか見て周れない
特に俺の中で重要なのは探索者達……というか女のコが多く行き来する調査済区域なんだけど……
発見されないようにずっと警戒しているのは、悪魔の肉体のお陰で疲労しないとは言っても気分的にかなり疲れる

今日の所はこれ位にしておいて、拠点へ戻って休んでおこう





         ……◇……◆……◇……





「……で、そこで思いっきりカチ上げるんですよ、どうですか?」

ゴリゴリと行っていた作業の手を止めて、アニキへと身振りで行動を伝える

「ぶもぅ……」


警備員というものは侵入者が来なければ暇なものである
今日は姐御のコウモリや、狼人君の嗅覚にもこれといった反応が引っかからなかった為に
仕事内容は溜まり場での待機となっていた

「ええ確かに、実際試してみないと何とも言えないですよね」

「…………」

いつものようにうんうんと重々しく頷いているアニキ

上にあるような理由で皆が集まり、軽く雑談していた折に
アニキが「近くへ纏わりつかれると鬱陶しい」と愚痴をこぼしていた事について、皆であれこれ考えていたのである
ミノタウロスの身体はかなり大きい事もあって、斧を振り回す間合いの内側まで踏み込まれると対応に困る事があるんだそうな

そこで俺も僭越ながら一つ対策を考えて言ってみた……けど、はてさてどうなるかなぁ、個人的には中々良い線を行ってると思う
いつその対策方法を見れるか今から楽しみだ、実際使うかはアニキ次第だけどねー


そんな感じで雑談していると、会話には加わらずに椅子へ腰掛けて、創り出した眷属達へと意識を向けていた姐御が口を開いた

「ンー、今日はこの辺りまで入ってくる侵入者は居ないみたいね……階段の周辺でも気配が感じられないわ
  これ以上待機していても埒があかないし、今日はこれで終わりよ」

それを聞いたアニキと狼人君は立ち上がると、先ほどの会話に出ていた対策の練習でもするのか、二人でどこかへと移動していった
退屈そうにしていた先輩は「じゃーぁねぇ」なんて言いながら欠伸を漏らしつつ歩き出す
どうやらそのまま自分のねぐらへ戻って寝てしまうようである



さて、"コレ"の片付けも終わったし……俺はまた浅い階層へでも行ってうろうろしてこようかな

「ア、貴方は行く前にこの樽にワイン入れていきなさい」

……エェー
この前のアレに味を占めたのか、空の樽をどかりと降ろした姐御が俺へと命令してくる
いっそ"コレ"を混ぜてしまおうか……なんて一瞬思ったけど、後が怖いから止めておこう、別に疲れる事でもないし


「悪いわね、私が使えれば良かったのだけど」

み゙ゅーーー、と魔法を使い爪の先からワインを注いでいると姐御がそんな事を言ってきた
姐御は血以外の液体を扱う魔法に適正が無いらしく、ラインを通じて術式を送っても使う事が出来なかったのである
霧には変化できるのに……と思ったけど、ラインから術式がだだ漏れだった時にも霧になる術式は流れてきてなかったから
あれは吸血鬼の種族固有の能力なのかも知れない

「いえいえ、こんな事でも頼ってくれるのは嬉しいですよ。 また今度、この前みたいに一緒に飲みましょう」

よーし……そろそろ満タンになったかな
ずっりしと重くなった樽の栓をして、改めて浅い階層を探索しに行くために立ち上がる

「そうね、また今度。 ……っ……この前、み、みたいに」

少し俯いて、じっとワインの樽を見つめながら返事をしてくる姐御
そんなにじっくり見てなくてもワインは逃げないのに、お酒好きなんだろうか


……なーんてね、最近は仕事モードの姐御の感情も解る様になってきたんで何となく予想が付く
ふふ……あの表情からすると、あの晩のコトを思い出して照れてしまっているみたいだ
うへへ、あの時の姐御は可愛かったなぁ



おっと、ここでエロい事を思い出しているとそのまま姐御を連れて部屋でご休憩に突入してしまいそうだ
今は行動範囲をもっと広げたいから、そろそろ出発しようかな

片付けた包みを懐へしまい込み、いざという時に探索者へ擬装する為の装備を確認する
色々と詰め込んだ背負い袋に、杖に、薬類を詰めた瓶に短剣……うん、OKだろう
そう判断して、赤くなって動かなくなってしまっている姐御へと「それじゃ、いってきます」と声を残し、溜まり場を後にした





         ……◇……◆……◇……





「ふぁ……あーあ」

特に疲れてもないのに欠伸が出てくる

うーん……いつもは警備をしていた緊張感をそのまま維持して個人的な探索を開始してたけど
今日は待機ばかりで全然動かなかったから、どうにも気が緩んでるなぁ

この調子では探索者の多い地域を歩き回るのは危険かも知れない
まぁ急ぐ事でもないし、このまま休日気分を継続して"危険区域"でも散歩しよう
探索者が"危険区域"と呼んでいるエリアはこちら側の警備員しか居ないから、俺からすると逆に気が楽なんだよね
だらだらする事にかけては誰にも負けないぜ!


そんな風に思いつつぶらぶら歩いていると、中階層ではあまり見かけない完全な獣型の魔物とすれ違った
黒色で足が6本ある犬か狼という感じの見た目である
浅い階層は中階層よりも間取りそのものが全体的に大きくて、広い場所が多い
その広さをカバーする為にああいった足の速そうな魔物を使っているんだろうか

探索者との戦闘が多い地域では、主に武装した獣人の一団……中階層で一般的な
人間の大人サイズ獣人一人に、背の低い小型の獣人複数を加えたグループを良く見かけるので
召喚時に役割や構成の面で、戦闘タイプと警戒タイプという風に区別されているのかも知れない





「へぇ……」

その場所へ入った時、思わずそんな声が漏れた
サクサクと足元に何故か生えている草を踏みしめて進みながら辺りを見回してみれば
通常のフロアよりも高い天井、その空間をぐるりと巡るように整えられた歩道、その端にはベンチのようなものが配置され
広場の中心には驚いた事に今も機能している噴水まであり、それらを主張しすぎない光量の魔法の灯りが照らし出している
まるで夜の公園みたいな……っていうかどうみても公園である

今まで見てきたそれほど広くない石造りの構造とかけ離れた光景に、呆然としたまま手近なベンチへと腰を降ろす


これは、また……随分と人間らしい造りになっているなぁ
この地下巨大建築物を創ったモノ達に関しては姐御や先輩も知らなかった
個人的に扉の取っ手のサイズや高さ、部屋や階段などの大きさから推測するに人かそれに類するナニカだろうとは考えていた
そして通路や部屋のデザインが暗い感じの夜に活発化するような種族向けだったので
人ではない人に近い別種族ではないかと予想していた……んだけど、今これを見るに普通に人間だったのかも知れない
あるいは、もしかしたら人やそれ以外の種族が区別なく存在していた文明だったのか



「はふぅ」

ここに来てから随分"人間"を捨ててしまった気がしていたけれど、案外俺もまだ人間らしさが残っていたのかな
ベンチにもたれかかり、ハッハッハッと犬型の魔物が巡回していくのをぼーっと眺めていれば
まるで日本へと戻ったかのような錯覚を覚える……まぁ全体的にギリシャの遺跡みたいなファンタジーを感じさせるデザインだけど
近代的な印象を受けるのは、魔法とはいえ人工の明かりで照らされているからだろう

しかし……それでも、自分が知っていた場所に似た雰囲気のある所というのは落ち着くものだ
軽くランニングでもしている人が居そうな歩道
在りし日には子供達が駆け回っていたかも知れない芝生のようなもので覆われた広場
今もなお稼動を続けて水音を響かせている噴水、6本足のわんこを無数に引き連れて歩いていく人影
何もかもが懐かしさを感じさせてくれる、こんな休日を過ごすのも悪くない





……

…………

あれ? 何か今おかしいものが混ざっていたような……

じっと歩道を見つめる……うん、変な所は無い普通の石畳である
ついで短い芝のような植物が生えた広場、地下で何故草が生えていられるのかは謎だけど特に変わっている所は無い
座っているベンチも変わらずに俺の体重をゆったりと受け止めてくれている
水を吹き上げている噴水も、そこに魔法の術式が走っている事が感じられる以外には異常な点は見つからない
わんこを連れて歩いていく人影も犬の足が6本である事を除けばどこも…………って!!  歩いている人影!?

ぎょっとしながら視界の端に遠く捉えていた人影を凝視する
……警備員のわんこ達が攻撃していない事から、おそらく探索者やゴロツキという事はなくて警備員なんだろう
暗がりを透かすように目を細めて見てみれば、頭部から二本の角のようなものが伸びているのが判る

む、あれはもしかして……ゴロツキ3人組が話してた悪魔の人じゃないだろうか
いやぁ、こんな所で会えるとは思わなかった……これは幸先良いね、いやお互い悪魔だから幸先悪い?

あちら側がこちらに気づいている様子は無いようだ
ベンチに座っている場合じゃないな、行ってしまう前に声をかけてみよう



         ……◇……◆……◇……



それにしても、初めて会う姐御や先輩以外の悪魔かー
姐御は厳密に言えば悪魔とは異なるし、先輩は同じ淫魔だったから、どんな悪魔なのかとワクワクしてくる



近づくごとに視界の中の、ぼろぼろのマントを纏った角のある人影がだんだんと大きく見えるようになっていく
後ろから見ると頭全体が骨っぽい感じだ、スケルトンみたいな姿の悪魔なんだろうか

よーし、もうそろそろ追いつきそうだ
同じ警備員だから問題ないと思うけど、誤解の無いように角と尻尾は表に出しておこう

そうして身だしなみを整えておいて、ちょっと気どりながら声をかける

「やぁ、こんにちはご同輩! 良い夜だね」





「っ!?  あ……悪魔さま!?」

驚いた様子でバッとこちらへ振り返る骨悪魔さん(仮)
……え、この声……女性ですか?  それに悪魔、様……?

「うそ……本物……  あぁ! ついに…………」

骨悪魔さん(仮)は、若い女性特有の鈴を転がしたような響きの声を上げると
唐突にこちらへと向いて跪き、その骨っぽい頭に手を添えて、そのまますぽっと頭を……外したぁ?!

一瞬「さぁ、ボクの顔をお食べよ」なんてフレーズが脳裏をよぎったけど、それは置いといて
その下から現れたのは褐色の肌をした人間と変らない姿の女のコの顔でした

「悪魔さま、ようこそおいで下さいました」

何故か期待に溢れた顔でこちらを見上げる骨悪魔さん(仮)改め……うーん、褐色ちゃんかな
ずっと跪かれたままだと気分が悪いので、立ち上がらせようと手を差し出してみたら
尊いものへと触れるような仕草で両手で受け止められて、そのまま口付けまでしてくる

「…………」

なんだろうこの異常な好感度、俺なにかしたっけ? 心当たりが無いので微妙に気まずい
それにしても、こちらを悪魔と呼んでくるって事は褐色ちゃんは悪魔じゃないのかなぁ、良く解らん

まぁこのままでは話し難いので、未だにこちらの手を包んでいる褐色ちゃんの手をつかみ返してぐいっと引き起こす

「あっ」

急に引っ張られるとは思わなかったのか、体勢を崩した褐色ちゃんがぽすりとこちらの腕の中に納まった
うはっ、この感触……もしかして、このボロいマントの下は裸かっ
誰得ローブの下に何も付けてない俺が言うのもアレだけど、エロいですね、最高です!

 ― 呪術師♀を手に入れた ―

ん、今回はシステム表示が妙に早い
いつもは……もっと、こう、直ぐにでもねっちょりできるタイミングで表示されるのに……
いや、むしろこれは、褐色ちゃん改め呪術師ちゃんが「もういつでもOKよ、抱いて!」という事なのかも


そんな事を思いながら腕の中の呪術師ちゃんを見下ろすと

「あ、その、ここでは……」

肌の色が濃いから判りにくいけど、うっすらと頬を染めてそんな言葉を発した
ええっ、そういう事なの? これなんてエロゲ?



         ……◇……◆……◇……



俺の預かり知らぬ間にイタす事で話が進んでいるような感じなので
呪術師ちゃんに先導されてどこかへと案内されながら、あれこれと話を聞いてみる


……へー、悪魔教団ねぇ? え、中心人物の元で暮らしていたけど皆討伐された? なるほどなるほど……
それで一人になってから数年の間ここで隠れ住んでいるのね

「この力のお陰で今まで生きてこれました、これも悪魔さまのお陰です」

ほうほう……なんでもここから遠く離れた地方の生まれの呪術師ちゃんは、幼い頃から弱い魔物を操る事が出来たんだそうな
その力が迫害の対象となって追い出された所で、一般的には邪教とされている教団に拾われて育ち、現在まで生きてきたとの事である
なんだかなぁ……魔物を操れるなんて便利じゃんと思うのは、現在社会で培われたゲーム脳のお陰なんだろうか

それにしても、第三者として悪魔教団の活動内容を聞いた感じでは
主要な幹部が好き勝手に"儀式"と称してエロい事している胡散臭い偽宗教にしか聞こえないなぁ

呪術師ちゃんは純潔を悪魔へと捧げる為という名目で"儀式"とやらには参加しなかったようだけど
もし彼女が今のような喰べ頃になるまで教団が存在していたら「私に悪魔が降りてきた!」とか理由を付けて
おいしく頂かれてしまっていたんじゃないかと思う
そうなれば幹部はイイ思いができて、力を持った呪術師ちゃんとの関係も色んな意味で強化されて、教団的にはウハウハだったろうね


とりあえず本人に建築物への害意が無いとはいえ、警備員に配属されている筈の魔物まで使役できる力はちょっと危険かな
ここは警備員として、しっかりと"無力化"しておかないと、ね……ふふふふ

「いつの日か悪魔さまが現れて、我らに祝福を与えて下さるのを心待ちにしておりました」

俺から与えられるのは祝福の喜びというか、悦びなんだけど……さっきの様子からするとそれでOKなんだろうか
教団的にも"儀式"=エロだったみたいだし

「悪魔は代償なしには何かを与える事はない、それは知っているのかな?」

「はい、私の全てを」

横を歩きながら澱みなく返事をする呪術師ちゃん
随分とあっさりしているけれど、幼い頃から悪魔教団で育って、悪魔へその身を捧げるのが役目だと教えられていたら
こんな風に考えるのが当然になるのかも知れない、教育って怖いなぁ

「わかった、ならば契約を結ぼう」

まぁ、こんな女のコと行為を行う機会を淫魔が逃すなんて事はありえない
特殊な力に頼って生活しているせいか呪術師ちゃん自身の力はそこまでじゃないみたいだけど
その若い肉体は何とも美味しそうだ……たっぷりと味わわせてもらおう





         ……◇……◆……◇……





呪術師ちゃんに誘われるままに後について進み、しばらく歩いていると通路の先に重厚な扉が見えてくる

む、ここは……召喚陣の部屋かな? 最初に俺が召喚された部屋と雰囲気が似ているように思う
最初の時の事を思い出しながら扉をくぐって入ってみると、予想通り部屋の中心には円形に窪んだ部分あり
その底の部分に召喚陣が描かれていた
でも……んー、何か違うというか、力が集まっているのが感じられない、電源OFFの状態に見える
まぁ今は関係ないか



呪術師ちゃんはボロボロのマントを外すと入り口の脇にあった小さなテーブル位の石台へと置いて
召喚陣の中心へと向かって歩いていく

頬や首のあたりにも少し見えていたからもしかして、と思っていたけど
呪術師ちゃんの全身にはその褐色の素肌へ絡みつくようにして妖しげな紋様が描かれている
部屋の装飾と、一糸纏わぬ姿となった呪術師ちゃんのエキゾチックな褐色の肌を走るその紋様が合わさって
何とも冒涜的な気配を漂わせていた

「こちらです」

中心に佇む呪術師ちゃんからそう声がかかる
なるほど、召喚陣の上でスるのか……くくく、なかなか雰囲気が出て良いじゃないか
こちらも誰得ローブを脱ぎ捨てて全裸を晒して、呪術師ちゃんの待つ中心へと歩を進める

「…………」

行為への期待に上を仰いだ俺の股間を、呪術師ちゃんがじっと見つめている
いやぁ、そんなに見られると照れるね

「んん、ゴホン……汝、その身を我に捧げるか?」

「……はい、どうぞ我が身を受け取ってくださいませ」

一応それらしい儀式のフリをして、表情を引き締めて厳粛そうな言葉をかけておく
こちらの問いかけを受けて呪術師ちゃんも姿勢を正し、受け入れる意思を返してくる


「ふふ……いいコだ、さぁ始めようか」

「それでは…………ん…」

そう言いながら呪術師ちゃんは俺の前に跪いて、眼前に現れた俺自身へと口付けをする
それから恐る恐る舌を這わせてきて、そのまま先端の部分を口の中へと飲み込んでいく

おうふ……そういえば口でしてもらうのは今まで無かったかな
いつも愉しんでいた女のコの泉の内部とはまた異なった、ねろねろと動くざらりとした舌の感触が心地良い

「慣れているね、こちらの経験は多いのかい?」

「! ……いえ、違います。 その、信者の方に手ほどきを受けまして」

一度口を離して、わざわざ質問に答えてくれる呪術師ちゃん
ほうほう、娼婦の経験があった女の人に木型を使って男を悦ばせる方法を教えてもらい
実際に見学していた事もあったが、自分で男へと触れた事は無かった……と
あーそれで最初は恐る恐るという感じだったのか、なるほどね

「そうか……あぁ、大丈夫だよ? キミがそうなのは実に良い事さ」

機嫌を損ねたと心配しているのか、不安げな顔を向けてくる呪術師ちゃんの頭に手を乗せて、ゆっくりと撫でてあげる

「ほら、続けて」

「あ……はい。 はむ……ん、ちゅ……」



         ……◇……◆……◇……



「んふ……ん……ちゅ…………つちゅ……んん」

しばらく仁王立ちのままで、呪術師ちゃんの息づかいを下腹部に感じながら奉仕を受けていたけど……なんというか、暇だね
いやまぁ、確かに呪術師ちゃんの舌使いは中々のもので、暖かい口の中へ包まれている部分からは素敵な感覚が伝わってきてるけど
こちらからスる事が無いってのはどうにもつまらない、何か無いかなぁ

なんて事を考えつつもきょろきょろしていれば、ふと自分の尻尾が目に付いた
おお! 俺にはこれがあったじゃないか! 攻撃に拘束にと、色々お役立ちのこの尻尾なら現状を打開してくれる筈……!


という訳で……ふふ、跪いて奉仕を続けてくれている呪術師ちゃんの足の間へとするすると尻尾を這わせていってみる

「!?」

おっと、呪術師ちゃんが気づいたかな
急な刺激を感じても歯を触れさせないようにしている辺り良く仕込まれてるなぁ

「悪魔の悦びを受け止めるには……ふふ、それなりの準備が必要になるからね」

俺自身を口へと咥えたまま、こちらを上目遣いに見てくる呪術師ちゃんへとそう微笑みを返して
男性の雄の部分を前にして興奮していたのか、少し湿っている部分を尻尾でゆっくりとなぞる

「んんっ?! ん…………んぅ……んちゅ……ちゅるる……」

敏感な部分へと感じる刺激に困ったような表情を浮かべていた呪術師ちゃんは
ぎゅっと目を閉じると再び俺自身へと奉仕を開始した
呪術師ちゃんが俺自身を使って行う淫靡な演奏会である

「ちゅく……んん…………んふ……ぷちゅ……ちゅ……」

呪術師ちゃんは口に含んだ俺自身の頭の部分へ吸い付くようにしながら、下側の筋へと暖かい舌を回すように押し付けてくる
うっく……経験が無い割になかなかヤるじゃないか呪術師ちゃん、こちらも負けていられないな

トランプのスペードマークに近い形をした尻尾の先端、その丸みを帯びた側面を湿りつつある部分へとあてがい
縦長の泉を割っていくように軽く埋もれさせ、左右にかき分けるように動かして刺激を与えていく

「んふっ……ちゅ、んっ……ふ…んぅ…………ちゅる……んぐ…………」

泉の入り口をくねくねとかき混ぜている尻尾に合わせるように
呪術師ちゃんは肉体全体を揺するように動かして、丁寧にこちらへと奉仕してくれている

その表情を見ようと下を向いてみれば
うっとりとした顔で口を使っている呪術師ちゃんのふくらみの先端も、ツンと立ち上がっているのが見えた

ふふふ、こちらも気持ち良いけど、呪術師ちゃんも充分愉しめているみたいだ





「……んっ! んん、ぅ…………ぷはっ…あぁ……はぁ……あぅ、ん……」

それに気を良くして、調子に乗ってくぃ、くくぃと尻尾を使っていたら、息が乱れてきた呪術師ちゃんが奉仕を止めてしまった
悪魔へと捧げる為に純潔を守ってきたと言っていたから、ココへの刺激には慣れていないのかな

「くくく、仕方のないコだ……口が止まっているじゃないか」

「……っ…もッ、申し訳ありませ…んっ」

力が抜けてしまったのか、こちらの下半身へと縋り付いて
それでも唾液に濡れて光る俺自身へと上気した頬をすり付けて愛撫をしてくれている健気な呪術師ちゃん

「まぁいいさ、そろそろ先に進んでみようか」



膝立ちの状態にある呪術師ちゃんと同じように膝を突いて、俺自身とその泉の高さを合わせる
快感に力が抜けてしまっている呪術師ちゃんの起伏のある褐色の肉体を、腕を回して支えてあげながら
体液を滴らせている泉ではなく、両足の間へと俺自身を進めて、太ももへ挟み込まれた状態にする
ぐっと腕に力を込めると、意外に大きい呪術師ちゃんのふくらみが二人の間で潰れるのが感じられた

「はぁ……はぁ……あぁ…………ぅ、ん……」

顔同士が近くなり、陶然としている呪術師ちゃんの表情が良く見える
ゆっくりと足の間にある俺自身をその泉へとこすり付けながら、軽く唇を合わせて
それから唇を割って唾液に塗れた口内へと舌を侵入させていく

「あぁ……悪魔さま…………ん、ちゅ……んむ……んん……」

あーそういえば、特に臭いとかも無いけれど……気分の問題で口の中へ直接ワインを創り出し、二人の口内を一度洗い流す
流石に自分のモノを咥えていた口へと、そのままキスをするのにはちょっと抵抗があった

「ん! んぐ……は、ぁふ  ……あの、今のは」

「僕は人へ快楽をもたらす悪魔だからね、人が愉しむ為の液体を創り出すなんて造作もない事さ」

そう誤魔化し、「ほら、こういう風に……」と見せつけるように
尻尾の先から効果の弱い回復薬とエロ成分を混ぜ合わせた液体をねっとりと滴らせて
呪術師ちゃんの肉体へと両手でぬるぬると塗り込んでいく

良く考えたら呪術師ちゃんは探索者のような訓練は受けていない筈である
だからその分、例えば能力的にぱっとしなかった三つ編みちゃんなんかよりも体力的に劣っているかも知れない
感じすぎてぐったりと力が抜けちゃった女のコを抱いても愉しくないから、こまめに補給してあげないとね

「あっ、これは…………ぁ、んん……ぅん…………」

時には両手を使って、倒れそうな時には片腕で支えて
互いのお腹が触れ合った状態で呪術師ちゃんの泉のすぐ下へと差し込んだ俺自身をゆっくりと前後させながら
わななくその全身へと薬液を馴染ませていく
ぼんやりと召喚陣を照らしている魔法の照明の下、光をぬらぬらと照り返しながら呪術師ちゃんの肉体が揺らめいている

「はふ……ン…………あぁ……んっ……あ……はぁ…………」

呪術師ちゃんの褐色の肉体へと刻まれている妖しげな紋様は、ぱっと見で特に魔法的な意味が無いみたいだったから
実際の悪魔を見た事のないインチキ悪魔教団の人達が、素人の知識でそれっぽく刻み込んだだけだと思っていたけど……これはいいなぁ
行為の中でくねり、仰け反り、揺らめいている女の肉体を、より一層妖しく、淫靡に、背徳的に見せるデザインとなっている
この紋様を考えた人はそっち方面で優れた芸術家だったのかも知れない

呪術師ちゃんの肉体を這い回る両手の動きに応じて、ふにゅふにゅと形を変える柔らかなふくらみが何とも言えない感触を伝えてくる
探索者として鍛えていない分、より女としての部分が強調されたいやらしい肉体だ

「……く、んっ……はぁ……あぁ……あぅ……」

ふくらみの先端をくっと指で挟んでみれば、呪術師ちゃんは熱い吐息をこぼしながら
両足の間へ挟み込んだ俺自身へときゅっと力を加えてきた
むっちりとした張りのある内股で包まれて、泉の内部とはまた違った力加減が心地良い

そんな風に褐色の肉体を堪能しながら薬液を塗りこんでいると
呪術師ちゃんの方から腰を下げて、自分の敏感な部分を足の間にある俺自身へと押し付けるように動いている事に気が付く
よし、準備はこんなもんでいいかな……それじゃ、さっそく、ふふふふ



         ……◇……◆……◇……



「それでは、キミを頂こうか」

俺自身の位置を調節して呪術師ちゃんの泉へと合わせ、そう声をかける
こちらの上腕のあたりを軽く掴んで、もたれかかって来ている呪術師ちゃんが悩ましげな吐息を吐きつつコクリと頷くのが感じられた

物欲しそうにしている泉の中心、やや下よりの部分へと俺自身をあてがい、ゆっくりとその内部へ向けて腰を沈める
女の液体でびしょびしょに濡れていながらも、固く閉じられていた入り口をこじ開けて
つぷ…ずずずず……と、熱い泥のようにも感じられるその内部の柔らかな肉壁をじわじわとかき分けていく

「う…………ぐっ、ぅ…………ぁ……」

内部を押し進んでいく俺自身から独特の感触が伝わった瞬間、呪術師ちゃんの顔が苦痛に歪む
おそらくその純潔の証を破り抜いたのだろう
くっ、流石に初めてだとキツイ、まだ締め付けが強いというよりは痛みに強張っている感じだ

「痛いかい?」

歯をかみ締めて何かを堪えている呪術師ちゃんをきゅっと抱きしめながら耳元で問い掛けてみると

「……い、いえ。 大丈夫です」

固い声でそんな答えを返してきた
うーん、良くない傾向だね……この調子で呪術師ちゃんが自分を押し殺してしまっても面白くない、もっと素直に反応して欲しい所だ
これはちょっと罰を与えないと

根元まで納まっていた俺自身を急激に引き抜いて、その勢いのままに再び最奥まで一気に突き入れる

「ぎっ…………うく、ぐ……うぅ…………」

突然の荒々しい動きに呪術師ちゃんから苦痛の声が漏れる
その肉体も痛みに強張ってしまい、本来の柔らかさが失われてしまっていた

「嘘はいけないな、感じたままに言わないと駄目だよ? でないと悦びを与える事はできない」

一旦動きを止めて、再びそう問い掛けてみる

「う……申し訳ありま、せん」

涙の滲んだ瞳をこちらへと向けた呪術師ちゃんは怯えたような様子でそう言って
痛みを感じている事を素直に伝えてくる

「うん、そうだね。 最初は誰でも痛みを伴うものなんだ、大丈夫さ、おかしな事じゃない」

そうして血の気が引いてしまって小刻みに震える呪術師ちゃんの頭を撫でてあげながら

「正直に言えたキミにはご褒美を上げよう」

神官ちゃんの時のように、痛みに硬直してしまっている内部から魔法を使って回復薬を塗りこんでいった



「あ……中が……」

薬の効果でじんわりと温まり、痛みが消えてきたのだろうか
表情から強張りが取れてきた呪術師ちゃんがぽつりとそう呟く

「ふふ、さっきの痛みはその身を捧げた代償みたいなもの
  これからはたっぷりと悦びを与えてあげよう」

固く抱きしめていた腕を緩めながら、突き入れたまま静止していた腰の動きを再開させる
うん、硬直していた胎内も少しだけほぐれてきているみたいだ

「う、あ…………ぁ、痛みが……んっ……ぅ」

再び苦痛を受けるのか、と一瞬身構えた様子だった呪術師ちゃんから力が抜けていく
この調子ならもう大丈夫かな


ヒクヒクと早くも雌としての反応を開始しつつあるその内部を感じながら
呪術師ちゃんのお尻を抱きかかえて軽く持ち上げるようにして、膝立ちの状態から胡座をかいて座った体勢へと移行する

「んっ……あぁ、奥まで……」

そうして腕の力を抜いて呪術師ちゃんの体重が俺自身へとかかるようにしてみれば
膝立ちの状態よりも深くへと刺激が伝わったのか、そんな上ずった声が聞こえる

「くくく……ほら、キミが求めていたモノだよ、存分に味わっていくんだ」

最初から激しくするのも辛いかもしれない
腰の上へと跨らせた呪術師ちゃんを揺するように力を加えながら、回すように腰を使って
痛みで一度冷めてしまった興奮を再び高めていく

「あぁ、悪魔さま……はぁ……ぅ……これが、はぁ……はぁ」

こちらの肩口へと頭を預け、乱れた吐息を漏らしている呪術師ちゃんの表情からは再び快楽が高まってきている事が窺える
少しだけ擦れて、にちゃにちゃと微かに湿った音を立てている結合部を意識しながら
慣れない呪術師ちゃんの肉体へ快楽による熱を蓄積させるように、丁寧にゆるやかにその内部を突きほぐしていく



         ……◇……◆……◇……



「うぁっ、あ……あっ  ふ…くぅ……あ、あぁっ」

その肉体が快楽に慣れていくのに合わせて、ずにゅっ、ずにゅっと次第に大きく深くさせていった腰を動きを受けて
呪術師ちゃんの腰や内部も、くっくっとした反応を返し始めていた

速く、激しい交わりではないけれど、緩急のあるリズミカルな動きで呪術師ちゃんを導いていく

「あぅ……ん、あっ  ぅあ、あぁ…あッ、あぁ……あっ」

ゆさゆさと何度も繰り返される性の律動、止まる事のないその行為によって
呪術師ちゃんの肉体は高ぶり、欲情した雌としての姿をさらけ出しつつあった

体中に塗り込んだ薬液と汗とが混ざり合い、淫靡にくねる呪術師ちゃんの肉体を流れ落ちていく
上下する二人の間では固く充血したふくらみの先端が転がり、やわらかな感触の中にちょっとした彩りを添えている

「あンっ、あっ、あっ……あク、ぅあっ…あッ、あぁあっ!」

ぐっ、ぐっと腰を使いながら両手を呪術師ちゃんの揺れる肉体へと這わせる
お腹の横から脇の辺りを掠めるように触れていくと、呪術師ちゃんは鼻にかかるような甘い声を上げ始めた

そんな彼女の瞳を覗き込んで、不安や痛みを感じていない事を確認する
元より積極的に悦びを求めていただけあって、初めての行為による強い快感への恐れは無いらしい
うん……肉体も心も充分にほぐれているかな、後々の印象を決定するものだし、何事も最初のイメージが肝心だよね

それじゃあ、最初の仕上げだ



「あっ…あふっ! あぁっ、あッ、アっ! んんっ!」

縋りついたこちらの胸元で弾けるような吐息を漏らしている呪術師ちゃんを突き上げながら
そのたっぷりとしたお尻を両手でぐっと掴み、動きに合わせて上下に力を加える
若い肉体特有の張りを保ちながらも指がどこまでも沈んで行ってしまいそうな柔らかさが素晴らしい

「ふぁっ、悪魔さマッ…んっ! ぅく……わた、わたしっ…あぁっ……はぁう!」

内部の奥深い場所を連続して擦り上げられ、呪術師ちゃんの肉体にぐぅっと力が篭る
快楽にしなるその肢体を逃れられぬようにしっかりと押さえ、目前へと迫りつつある高みへとぐんぐんと突き上げていく


「ぅあっ! あぁ、あッ…はンっ! んっ、んぁッ…あっ、ああっ、あぁッ!」

男との行為が初めてとは思えないほど淫蕩にその顔を歪めて、あられもない声を上げる呪術師ちゃん
その半開きの唇から垂れてしまっている涎を舌で舐め取りながら、びくびくと悦びに震える肉体を抱きしめ、そのまま最後まで――

「あ、ふぁっ! アっ、あぁっ…くぁ、あっ、あッ! あぁ…ああ、あアぁああぁッーーーーーっ!」 

くっとのけぞってその喉をさらし、呪術師ちゃんが肉欲に濡れた瞳を見開いて大きく絶頂を迎えた
それと同時に、きつく締め付けてくるその胎内へとびゅっ、びゅくっと契約の印を注ぎ込んでいく!





「あ、はぁ…はぁ……熱いものが…………んん、これで、私は…………はぁ……はぁ」

ぐったりとこちらの肩へともたれ掛かり、時折ピクリと震える呪術師ちゃんが熱い吐息と共にそんな言葉を呟いた
ふむん……あちら側が完全に受け入れる体勢だったからか、術式も問題なく入り込めているかな

「そうだね、これで契約は完了だよ」

向かい合って繋がったまま、欲望の熱が残る呪術師ちゃんの肉体を抱いて、耳元へ触れるように囁く

「でも……いや、だからこそ、キミが望めばこれからはもっと愉しむ事が出来る」

くふふ、お預けを喰らったまま何年も待っていた肉体だ
薬液で生命力を補充しながらの行為だった上に、呪術師ちゃんは若い、一回位じゃ満足できないだろう
用事は済んでいるのに離れるそぶりを見せていない事もそれを裏付けている

「さぁ、キミは望むかい? もっと、先を」

「ん……はい、悪魔さま、私を…もっと……」

軽く身じろぎするように、その胎内へ納まったままの俺自身を確かめるように動いた後で
呪術師ちゃんはコクリと頷いて、さらなる行為を求めてきてくれた





         ……◇……◆……◇……





さて、それでは第二ラウンドと行こうか

ふむ……体力的な面では最後にちょっと疲れていたみたいだし、もう少し強めに回復させてあげる必要があるかな
最初に使っていた薬液を継続的に、尻尾の先からとろりとろりと呪術師ちゃんの肉体へと直接流しかけていく
……あぁ、呪術師ちゃんに行為のペースを任せて、どの程度動けるのか確認するのもいいかも


「よし、次はキミにシて貰おうかな?」

呪術師ちゃんを腰の上に乗せたまま上半身を横たえて、そこから軽く肘を突いて少し身を起こした状態になる
支えを失った呪術師ちゃんは、少し迷うような仕草の後でこちらの胴体の横へと両手を突いて体勢を維持する事にしたようだ
少し前のめりになって、目の前へやってきた見事なふくらみが大迫力です



「その、それでは…………う、ふぅ…………くぅ……」

ぬる、ぬちゃり、とぎこちなく開始された呪術師ちゃんの腰の動きによって、その内部にある俺自身へと柔らかな刺激が伝わってくる

「ん……んぁ…………はぁ、あぁ……ふぁ、ううん…………」

男との初めての快感に痺れた肉体で懸命に腰を動かす呪術師ちゃん
その不慣れな様子が、逆にある種のスパイスとなって悪くない快感と興奮を生じさせている

「ふ……うぅ、あ…………あっ、悪魔さま、そこは……あふ……」

目の前で揺れる見事なふくらみへと片手を向け、上下する動きにその先端が擦れるようにあてがってみると
呪術師ちゃんは潤んだ瞳を閉じてうわごとのように言葉を漏らした
ふふ……呪術師ちゃんも気持ち良いのか、自分からその手に擦れるように肉体を動かして悦びを生み出しているみたいだ



「はぁ……はぁ、あぅ……ん……ぅあっ、あぁ……んっ」

呪術師ちゃんの熱い吐息と、二人の結合部からのちゅく…ちゅく…という水音が静かな部屋の中へと流れていく
こういうじっくりと高めていく行為も嫌いじゃないけど……呪術師ちゃんのペースは大体判ってきたから
くく……そろそろこちらからも動いて、より深く愉しんで貰おう

そう考えて、呪術師ちゃんが腰を寄せるタイミングに合わせて、こちらからもクっと突き上げる

「あっ! ……ん、んふ……あっ…………うあっ」

自分が予想していたよりも強い快感が伝わって、呪術師ちゃんの声が乱れる
ぴく、ぴくりと肉体を震わせるその反応が愉しくて、時には動かずに、時には連続して腰を使い
その上で柔らかな肉体を妖しく踊らせている呪術師ちゃんを責めたてていく



「あふ……く、んっ……んぁ、はぁ…………あぅ、ん……」

あら、調子に乗って腰を使っていたら呪術師ちゃんの力が抜けてこちらの上へと倒れこんできてしまった

「はぁ、はぁ…悪魔さまぁ、あぁ……そんなに、ぃ……されると、私……」

「おやおや、仕方のないコだな……まぁいいさ、今後の課題だね?」

こちらの肉体の上にべったりと重なっている呪術師ちゃんのくびれへ腕を回して
快感に歪むその顔を見つめながらくいくいと小刻みに腰を使っていく

「も、申し訳ありまっ――あッ! あぁ……あっアっ、あぁあっ」

呪術師ちゃんは中のこの辺が弱いのかな、言葉を途中で途切らせた呪術師ちゃんはくうっと背中と首を仰け反らせて嬌声を上げ始めた
うはは、俺の上でその状態になっているから
潰れたふくらみによって作られた谷間や薬液に濡れて光る艶めかしい鎖骨に、それから細い喉までが眼前に晒されているよ

これは吸い付かざるを得ないな! おいしそうだけど、流石にふくらみの先端は位置的に無理だから……ここかな
喉元へと噛み付くように吸い付いて、軽く舌を這わせながら呪術師ちゃん首筋を流れる汗を味わう
それから鎖骨へと移動していき、強く吸い付いて呪術師ちゃんが俺のモノだという証拠を痕に残していく

「あっ! あぁ、いい……んんっ! 良いです、あくまさまっ、あッ、あぁっ」

すっかり快楽の虜となってしまっている呪術師ちゃんを休むこと無く突き上げていき
ひくひくと震えて絡みつき、熱い体液を滲ませている泉の内部を堪能する

流石、建前とは言え悪魔へ捧げる為に選ばれて、育てられた肉体の持ち主だ、密着した肉体へ伝わる柔らかな感触が素晴らしい
それに、くっくっと締め付けてくる内部の具合も、もう堪らない……はは、これは良いモノだ!

「あぁっ、く…ぅあッ! あぁ、あふっ! あはぁ、あぁぅ!」

体勢的にそんなに強い行為は出来ないけれど、それが返って快感を蓄積する事になっているのか
呪術師ちゃんは褐色の肌の上からでも判る程にその肉体を上気させて
ぐずぐずに蕩けてしまったような甘い声を上げている

「ひぁっ、ぁうっ……アっ! ふあっ、あぁッ、あく! あッ、アっ!」

呪術師ちゃんは良い具合にこなれてきているみたいだ、このまま最後まで行ってしまおう
上に乗っている呪術師ちゃんのお尻を両手でしっかりと掴み
先ほど把握したその内部のざらりとした部分へ、ぐいぐいと重点的に俺自身を擦りつけていく

「あぁっ!? そ、そこっ、あッ! ひ…く、んぅっ! ぃ、あっ…あぁッ!」

ふふ、やっぱりこの部分が弱いんだな
呪術師ちゃんの意識は言葉を発する事ができない程の快楽の波に飲み込まれてしまい
その胎内は次々に送られる甘美な刺激を受けて熱く爛れ、ぴく、くくっと不規則な締め付けを返すようになってきていた

「いぁ…あ、あぁっ! あっく、うンっ…あッ、あふっ! くぁっ! んっ」

胸元で上がる甘く熱い呪術師ちゃんの声と吐息を愉しみながら、可能な限り大きく腰を突き上げて
強い締め付けを返してくる濡れた肉の中をぢゅくっ、ぢゅくっと力強く蹂躙していく



結合部から肉体の奥底へと何度も響くその悦びに、呪術師ちゃんの肉体とその声が今までに無い程高まっていき――

「はぁう! う…ンっ! んはッ! あぁアっ! あく、んッ! んん、ああぁあアああッーーーっ!!」

ついに最高潮に達する

背中を大きく仰け反らせ、がくがくとその肉体を震わせる呪術師ちゃん
その蕩けるような熱を持った胎内へと染み込ませるように、最奥の壁へと押し付けた俺自身からどぷ…どぷっと術式を注ぎ込む!

「あっ! あ……いぃ……はぁ、はぁ…………あぁ…素敵です、悪魔さま…………」



先ほどまで生娘だったとは思えないような女の表情を浮かべ、こちらへと汗と薬液に塗れた肉体を預けてきている呪術師ちゃん
欲望の熱に火照ったその顔へと口を寄せて、深く唇を合わせながら舐めるように魂の力を味わう

「あ、んっ…………んぅ、ちゅ…………ぴちゅ……んん…………」

うん、最初の予想通りに力の総量はそれ程では無いけれど、特殊な能力のせいかクセになるような感覚がある
ごっそり喰べてしまいたいほど大きな力でもないから、気が向いた時にいつでも愉しめるツマミみたいなものかな
肉体の方の"味"も良いしね……くくくく

そんな事を思いながら密着して潰れている呪術師ちゃんのふくらみや、両手で鷲掴みにしたそのお尻へと意識を向ける
はは、良いなぁ、これからは会いに来る時間さえあればいつでもこの肉体を味わえるのか……最高だね!

最初の行為を終えた時から呪術師ちゃんの肉体へと流しっぱなしにしていた薬液が、とろりとろりと俺達の肉体の下へ広がり
気がつけば、窪んだ召喚陣は丸い泉のように薬液に満たされていた





         ……◇……◆……◇……




「はぁ…………ぁ…………ぅ……ん…………」

流石に疲れてきたんだろうか、呪術師ちゃんは肉体から力が抜けてしまった様子で
こちらへとその身を預けたまま、静かに呼吸を整えようとしている

繋がったままでいた俺自身を、今だに時折震えの走るその内部からぬちゃりと引き抜いて
呪術師ちゃんの肉体を薬液の泉……と言っても、元が召喚陣の窪みだから指の半分位の深さしかないけど、その中へとそっと横たえていく
薬液へと接触する面が増えれば体力の回復も早くなるだろう

「……悪魔さま……凄かった、です」

快楽の余韻に浸りながら、夢見るような表情でとぎれとぎれに話す呪術師ちゃん
その情事の跡が色濃く感じられる肉体を眺めていてふと思いつく
悪魔教団の人達が施した紋様だけじゃなく、俺の証をはっきりとこの褐色の肉体へ刻み込んでおこう
ふむ……形はアレで、刻む方法は……うーん、こんな感じかな



「よし、契約の仕上げに印を刻んでいくよ?」

その肉体……おヘソを中心として足の間の茂みの上側、両胸の先端とおヘソの間あたり、両わき腹の骨盤付近、と
逆向きの五芒星となる位置へ強く吸い付き、真っ黒なナニカを篭めた口付けの痕を残していく
多少変形しているけど、逆向きの五芒星……悪魔を表すカタチだ

「あっ……くっ! んッ!」

真っ黒なナニカという、人には異質な力を注がれているからだろうか
苦痛の声を上げる呪術師ちゃんの意識を紛らわせるように、その泉へと指を泳がせて悦びを作り出していく

「ふ…あ! あぁ……クぅ!」


……これでよし、呪術師ちゃんの褐色の肉体を走る紋様にワンポイントを添えるように刻まれた、消える事のない五つの黒い口付けの痕
くく、あははは! それを見ていると呪術師ちゃんを完全に俺のモノにしたという達成感が沸き起こってくる

その事が嬉しくて、そんな呪術師ちゃんが愛おしく思えて、泉の中の指を強く動かして更なる刺激を送り込む
目の前に刻みつけられた俺のマークへと舌を這わせて、そこに残っているかもしれない痛みを快感で塗りつぶしていく

「んっ、悪魔さま……嬉しいです  あぁ、あはぅ…………あっ……」

片手は呪術師ちゃんの泉の中でちゅくちゅぷと音を立てさせておいて、自分の頭はだんだんと上へ……
紋様で描かれているラインを舌でなぞって唾液の形で薬液を塗りつけながら、ふくらみへと向かう

辿り着いたふくらみへと顔を押し付けて、その柔らかさを堪能し、ツンと再び充血を始めた先端を鼻先で押すようにして可愛がる
そのやわやわとした刺激に慣れた頃を見計らって、不意打ち気味にぱくりとその先端を口に含んで吸い上げると

「悪魔さま…………んぅ……あぁっ! あくま…さまぁ……」

呪術師ちゃんは肉体全体を跳ねるように反応させてそんな声を上げた


「良いコだ……くくく、さぁ、キミのココは誰のモノだい?」

泉の中の指にくっと力を込めて、「悪魔さま」とうわごとのように繰り返している呪術師ちゃんへとそう問い掛けてみれば

「あッ! あぁ、悪魔さま……はぁ、ッ…悪魔さまの、モノです……んっ…………」

その刺激にきゅっと指を包み込むような反応を返しながらも、はっきりとした返事を返してきた
あぁ、本当にこのコは良いな……男の支配欲を満たしてくれる

「ふふ……良く言えたね、いいコだ……」

少し下側にずれた形で寝そべり、寄り添うようにしていた体勢から身を起こして
呪術師ちゃんの膝の間へと身体を入れて、柔らかさと張りの両方を備えた太ももを脇に抱えて準備を整える

薬液の泉に上半身を横たえ、こちらを期待の篭った瞳で見つめてくる呪術師ちゃんの表情を見下ろしながら
今なおトロトロと、体液と俺自身の欲望が混ざり合った液体を垂らしているその泉の中へ、再び俺自身を突入させていく……



「は…んっ、くぅ…………あ、あぁ……」

その肉体を覆っている薬液のせいか、くぷ、ちゅぷぷ……と淫猥な音を立てながら俺自身を咥えこんでいく呪術師ちゃん
腰を進めるにしたがって、その感触に歪んでいく呪術師ちゃんの淫蕩な表情に興奮を覚える
思えば2度目の時は抜かなかったから、これが女として花開いた後の呪術師ちゃんとしては一回目になるかな

淫魔の力に瑞々しい肉体の奥深くまで侵されて、すっかり少女から女へとつくり変えられてしまった呪術師ちゃん
二度に渡る行為によって、その胎内へ雄を受け入れる事に慣れてきているのか
呪術師ちゃんはうっとりとした様子で、奥へと入り込み、にゅくにゅくと擦れ動く俺自身の感触を味わっているようだ

「あっ、あっ…あぁっ、あく、あぁ……あぁあっ!」

体の表面から刻み付けた俺のマークが二度と消える事の無いように、辺りを漂う真っ黒なナニカを意識的に操作して集め
声を上げて悦ぶ呪術師ちゃんへと腰を突き入れながらその胎内へと染み込ませるようにする
外と内、両側から力を刻む事で、俺のモノだという印をより強固なものにしていく

こんな物かな……しばらくの間、術式へと集中していた意識を愉しむ為のものへと切り替えて
脇に抱えていた両足を肩に担ぎ直し、大きく腰を前後させ、深く浅く、貪欲に快楽を貪っている呪術師ちゃんの内部を何度も往復する

「あンっ! あ…あっ! ああっ! あぁ、アっ、あッ…はぁあっ!」

こちらが大きく動ける体勢だからか、その行為を受け止めている呪術師ちゃんは
今までよりも激しくその若く淫らな肉体を反応させ、いやいやをするように首を振って高い声を放っている
召喚陣に広がった薬液の上を、二人の律動が波紋となってゆらゆらと行き交う

しかしこの体位は良いなぁ、盗賊さんの時もそうだったけど
抱えた足がぴんっ、ぴんっとする様子が直に伝わるのが凄くイイ、女のコが感じてくれているのが良く伝わってくる



「はぁぅ、あぁ! はぁ、あぁ…うあっ! あッ、あクぅ!」

ふむん、流石に初めてで3回目はキツかったのかな、呪術師ちゃんの体力もそろそろ限界かも知れない
ちょっと勿体ない気もするけど、今日は早めに終わらせておこう

仰向けになった状態でも、ほとんど形の変わらない張りのあるふくらみへ手をやって
突き入れる腰の動きと合わせてむにゅむにゅと可愛がりながら、呪術師ちゃんの肉体を快楽の高みへと導いていく

「アっく! うぅ…あッ! あん! アっ、はンっ! んっ! んあっ!」

ぎこちなく、それでいて何ともいやらしく振られていた呪術師ちゃんの腰は、目前に迫った頂点へと向けてぎゅっと力が篭り
俺自身を奥へ奥へといざなうような動きを開始する
ふくらみの固く充血している先端を指先で挟み、くりくりと転がして呪術師ちゃんへ更なる快感を味わわせる

度重なる行為によって淫らな熱が篭るその最奥の壁へ向かって、小刻みにノックするように俺自身を押し付けると
本能のまま前後に揺れるリズムに宙を蹴っていた呪術師ちゃんの足が
奥へ奥へと突き込むこちらの腰を逃がさないように巻きついてくる、そうして――

「あアっ! ぁくんっ! ンはっ! あんッ! あ、ああっ…あぁあアああっーーーーーッ!!」

一際高い声を放ち、ぶるりとその薬液のぬめりに光る肉体を震わせて絶頂を迎えた呪術師ちゃん
肉の悦びにぎゅうぎゅうと収縮するその胎内へと、俺自身を限界まで突き入れて……奥深くで白濁した欲望を一気に解き放つ!





         ……◇……◆……◇……





「あくっ、は…はふ、はっ……はぁ…はぁ、はぁ……はぁ……」

やっぱり体力的に限界だったのだろう、少し苦しそうな呪術師ちゃんの様子を見ながら
びゅく、びゅく……と、思う存分注ぎ込んだ術式を注意深く深めていって、軽く魂の力を味わっておく

うん、一応契約という事で意識的に繋がりを強化していったお陰か
呪術師ちゃんとの間には、それこそ眷属であると言っても過言ではないくらいのラインが完成したようだ
これで呪術師ちゃんの側からも簡単な意思のようなものを伝えてくる事が可能だろう

新しく作り出した術式の完成度に満足しつつも、軽くラインを通じて情報のやり取りなんかの機能を試してみる

 ― 構造体への低級アクセスコードを記憶しました ―



……!? なんだこりゃ? このファンタジーな世界にしては随分ハイカラな単語が出てきたなぁ
うーん……んんん、アクセス……構造体とやらに接続するスキル? よくわからん

まぁいいか、とりあえず呪術師ちゃんとの事から終わらせていこう





「良く頑張ったね、今日はこれでおしまいだよ」

力なく横たわったままの呪術師ちゃんへと声を掛け、その肉体を起こしてから後ろから抱え直して
温水シャワー魔法を使いイロイロな体液と薬液を綺麗に流していく

「あっ…………ありがとうございます」

何となくその見事なふくらみをむにむにと重点的に洗ったりして弄びつつ、今後の関係について伝えてみる

「わかるかい? キミと僕とが、肉体の交わりを解いた今も繋がっているのが」

「はい、んっ……悪魔さまの力が、直ぐ側にあるように、ぁ…か、感じます」

くり、くりりっと……うん、ここは綺麗になったかな、一部固くもなってるけど……よし、次に汚れていそうなのは……足の付け根かな

「そう、その力に向かって祈ってくれれば……まぁ
  こちらもする事があるから、いつでもとは言えないけれど……必ず会いに来てあげよう」

「は、くぅ……あ、悪魔さま、嬉しいです……んっ」

こっちは、ぬる、ぬるりって感じかな……ふぅ、こんなものか
呪術師ちゃんの反応が愉しくて思わず遊んじゃったけど、これ以上は危ないからね



液体を操作して呪術師ちゃんの身体から水気を取りのぞき、ローブを着せてあげてから
部屋の片隅に作られていた寝床へと運んで横にならせる

「疲れたろう、身体を休めると良い」

そばに腰を降ろして、キスの形で回復薬と眠り薬を飲ませてから軽く言葉を交わしていると
程なくして薬の効果が出てきたのか、呪術師ちゃんはすぅすぅと静かな寝息を立て始めた

今はゆっくり休んで、体力を回復させておいてね
そうしたら次に会った時にも、たっぷり……くふふふふ



         ……◇……◆……◇……



さて、帰ろうか……と、思った所で行為をしていた現場である、薬液やら体液やらで満たされたままの召喚陣が視界に入る
コレ放置してたら酷い臭いになっちゃいそうだなぁ、有機物たっぷりだし……うん、後始末をして行こう

泉のほとりへと膝を突いて意識を集中し、召喚陣を満たしている液体を真っ黒なナニカへと還元させていく
んん? 心なしか電源OFFっぽかった召喚陣が光っているような……



――あぁなるほど、呼び水のような感じで、真っ黒なナニカが一度流れたから本来の力が流れてきて機能が戻ったのね

あれ……こんな事、前は解らなかったけど……もしかして、これがアクセスコードとやらの効果?
意識して読み取ろうとしてみれば、微かに、近く遠く、不思議な感覚と共に召喚陣へ繋がるような感触がある
これは要練習かなぁ、落ち着いた場所でかなり集中していないと細かい操作や理解は無理そうだ

しかし召喚陣へアクセス出来るという事は、この地下建築物=構造体って事になるんだろうか
構造体へ干渉できる資格を呪術師ちゃんが持っていたんだから……もしかして呪術師ちゃんはここを造った人達の末裔だったり?
今は寝ちゃってるから、これは次に合った時に呪術師ちゃんの故郷の話を詳しく聞いてみてもいいかも知れない


まぁ、呪術師ちゃんとナニをするにしてもまた今度かな
そう考えて、扉の外側に沢山屯している犬型の魔物達に見送られながら呪術師ちゃんのアジトを後にする

探索にアクセスの練習にと、また忙しくなりそうだ……でも、今日は拠点へ戻ってごろごろしていよう
無理をしてまで急ぐものでも無いし、また明日から頑張れば良いよねー






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