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No.29971の一覧
[0] 転生?憑依?とりあえず17代目魔王とやらになった(5話追加)[魔王もどき](2011/10/09 00:21)
[1] 2話 初めての部下と収穫物[魔王もどき](2011/10/02 00:19)
[2] 3話 魔王は今後の予定を交尾中に考える[魔王もどき](2011/10/05 01:12)
[3] 4話 冒険者の一団と新たな部下(今回エロなし)[魔王もどき](2011/10/05 23:39)
[4] 5話 最強の魔王が向かっていることを、彼はまだ知らない[魔王もどき](2011/10/09 00:21)
[5] 設定やら補足説明やら(10月6日新項目追加)[魔王もどき](2011/10/06 01:23)
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[29971] 転生?憑依?とりあえず17代目魔王とやらになった(5話追加)
Name: 魔王もどき◆324c5c3d ID:fc160ac0 次を表示する
Date: 2011/10/09 00:21
内容的には、病気で死んだ武術を積んだ男が魔王に転生(憑依?)する話。
病気のためにできなかったことを好きにする話です。
この作品には以下の内容が含まれます。
・主人公最強
・ハーレム
・異種姦描写
・凌辱描写
・暴力描写
・主人公はちょっと頭がおかしいかもしれない
・作者が考えなしに書くために適当な設定
・↑故のつっこみどころのある話

それでも大丈夫、細かいことは気にしないぜ!という人はお進みください。


――――――――――――――――――――――――――――




どれだけの鍛錬を積もうと……

どれだけの技を磨こうと……

どれだけの打たれ強い心を育てようと……人は病には勝てない。



病は気から、という言葉がある。
しかし気合いだけではどうにもならないものもあるのだ。
気持ち次第では病の進行を遅らせることも可能かもしれない。
だが最終的には、人は死をもたらす病からは逃れることはできないのだ。

「25年……俺にしては長く生きれたほうか」

俺は生まれてすぐに心臓が弱いと指摘された。
そして、5歳の時に病に侵された。
どう頑張っても20歳までは生きられないだろうと医者に言われた。
それを認めることができずに、俺は高名な武道家である師に弟子入りした。
生きていることを実感したくて、ただ我武者羅に修行に明け暮れる日々。
体を長時間動かせば、異変をきたして血を吐いてしまうこともしばしば。
だがその苦しさも生きている証。
師の技を覚え、体得していくことに充実感を覚えていた。
だがいくら技を会得しようと、高い功夫を積もうと体が付いてこない。
成長し、体内の気が大きくなるにつれて病魔を押えこむことができるようになってきた。
おかげで当初の医者の見立てよりも随分と長く生きることができた。
だが、肉体の成長にあわせて内に眠る病魔も大きく成長する。
もし仮に医療技術が発達していれば助かったかもしれない。
もしくは、適合者のドナーが見つかって心臓を移植が可能であれば助かったかもしれない。

しかし現実としてそれは叶わぬ夢であった。
次第に思うように体が動かなくなっていく。
せめて生きた証を立てたくて、誰かに覚えていてほしくて、
俺は強者との戦いに溺れて行った。
自分と同じか、それ以上に強いものとの生死をかけた戦い。
それは一時とはいえ俺の心を満たした。
だが、気がつけば俺の歩いてきた道には強敵として立ちはだかった者たちの屍の山。
無闇に殺生を繰り返す俺を、師匠は破門にした。
生きた証が欲しいだのとほざいておいてこの様だ。
今俺は最後の試合で力を使い果たして倒れている。
隣にはいましがた殺してしまった武術家が同じように倒れている。
看取ってくれる者などもいない。
……だが後悔はしていない。
少なくとも俺は、戦いの中で充実していた時を過ごせたのだから。
体内の気を操ることができなくなり、押さえていた病魔が暴れ出す。
もう死がすぐそこまで来ているのがわかった。
未練といえば、生きている間に最強になれなかったことだろうか。
俺は結局師匠を超えることができなかった。
師匠以外にもこの世界には数えきれない実力者たちがまだまだいただろう。
彼等と死合うことができないのが、心残りではある。
……あとは、武術ばかりしてきたものだから結局童貞であったことか。
死ぬまでに一度くらい女を抱いておけばよかった。

「?」

俺が今生への別れをしていると、急におかしな感覚を覚える。
それまでは段々と意識が薄れていく、暗闇に落ちていく感覚だったのだが……
何故か今は薄れるというよりも、何かに精神が吸い込まれるような感覚なのだ。
なんだこれは?
意識はむしろはっきりしてきている。
しかし目を開けることができず、何が起こっているのかはっきりしない。
その不可解な状態がしばらく続く。
やがて、意識だけでなく体の感覚も元に戻り始めた。

「?」

俺が完全に全ての感覚を取り戻し目を開けると、いつのまにや奇妙な肉塊の中にいた。
なんだ?
どこだここは?
まるで何かにいつのまにか食われてしまって、そいつの腹の中にいるみたいだ。
肉の壁は思ったよりも薄いらしく、向こう側の光がうっすらと透けて見える。
俺の隣には、腹にどでかい穴のあいた先ほどの武術家の死体はない。

「ふむ……」

とりあえずこのままでは身動きが取れないので、肉壁をぶち抜いた。
壁を貫いた手からは、外に空間が広がっているのがわかる。
思いのほか簡単に崩すことが可能だった肉壁を切り裂いて外に出た。

「なんだここは……?」

そこは先ほどの荒野などではない。
松明の光で薄暗く照らされた20畳ほどの広い空間だった。
周囲にはどこか機械的なような、どこかオカルトの品のような中途半端な雰囲気の箱がある。
液晶に似た画面があることから、形状は変だがコンピューターか何かだろうか?
俺がしげしげと画面を眺めていると、急にそれに光がともった。

「おぅ?」

『誕生おめでとうございますマスター』

急に電子音声のような声が聞こえてくる。
どうやら画面横の口のできそこないとような形の場所がスピーカーになっているようである。
マスター?
俺のことだろうか?
周囲を見渡すもこの広いようで狭い空間には俺しかいない。

「マスターとは俺のことか?……誕生とはどういうことだ?」

『あなた様はこのダンジョンの17代目マスターとして誕生されました。
 ともにこのダンジョンを大きくして魔王として君臨しましょう』

「言っている意味がわからん」

俺の言葉は最もだろう。
目覚めればよくわからない場所。
そこにあったパソコンもどきから、わけのわからない単語が飛び出すのだから。
俺の疑問に対し、目の前のパソコンもどきは一から説明を始めた。








一話 17代目魔王の誕生







驚きだがここは俺が生きてきた世界とは違う、言うなれば異世界だそうだ。
唯一神ブレアの支配する異世界ファルディオス。
人間たちはブレアを信仰しており、ブレアの加護を強く受けた王族を中心に繁栄しているらしい。
ブレアは、自分への信仰をより強固なものにするために太古の時代に魔の存在を作り上げた。
魔の存在である魔物、魔族。
そしてそれらの王として君臨する魔王なる存在。
俺はこの世界に存在する魔王の一体として作られたらしい。
魔の存在はブレアと敵対する神、ヌフリナフストとかいう言いにくい存在の加護を持つという設定だそうな。
本当はそのヌフリナフストとかいう神など存在しない。
単にブレアが自分への信仰を強固にするために作り上げた存在で、ヌフリナフストの加護だどうだのは嘘っぱちだ。
俺たちに適度に人間を襲わせ、そしてブレアの加護を持つ人間が俺たちを討つ。
そのからくりを知らない民衆は、神の加護のおかげで助かったと信じる。
実に阿呆らしいシステムだ。
その阿呆なことが、はるか昔から脈々と続けられるというのだから呆れる。
俺が17代目というのだから、少なくともそれまでの16代の魔王は
ブレアとかいう神のシナリオ通りに生み出され、暴れ、殺されたということだ。

魔物や魔族は、一定数以下になると自動的にどこからともなく産まれてくるシステムだそうだ。
人間たちが魔族を根絶やしにして平和が訪れると、しばらくしたらまた戦乱をおこすために産まれてくる。
そういうシステム。
俺も先代の魔王が死に、他の魔王も討伐されてバランスが人間側に傾きすぎたために生み出された。
その肉体に転生したということか。
にわかには信じられないが、この肉体は俺のものであると確かに認識している。
それがすでに俺が人間ではないことを証明していた。
今の俺は身長が前よりも高く、2メートルを超えている。
肉体的なものは依然と変わらない筋肉の付き方をしているらしく、動かしやすい。
頭部には山羊のような角が生えている。
肌は浅黒く、胸のあたりに入れ墨のような文様がある。
今は生まれたばかりのために全裸で、股間のいちもつの大きさも肉体と相応に大きかった。
体の中に流れている、以前の気とは違う不思議な何かを感じることができる。
おそらくこれが魔力というやつだろう。
だが、俺にとって一番の違いは他にある。
肉体に病魔の気配を感じないのだ。
そのためか、この体は生命力に充ち溢れており、内から力がみなぎっている。
この感覚は前の俺の体では感じたことなどなかった。

「それでバーシム、俺はどうすればいい?」

バーシムというのはこの似非コンピューターの名前だ。
なんでも、産まれてきたやつがちゃんと魔王を演じられるようにサポートするためのものだそうだ。
魔王は一体に一つ、拠点としてダンジョンを与えられる。
この世界には12のダンジョンがあり、ダンジョン一つに魔王一人という計算らしい。
まぁ、魔王が死んでも平和な時代とやらをエンジョイさせるためにすぐには次の魔王が生まれてくるわけではないらしいが。
そのためか、今俺がいるダンジョンも人間からすれば単なる遺跡のような扱いだという。
前の魔王が死んでからすでに100年近く経過するなら当然か。

『マスターは他の魔王たちに負けぬくらいに強くなることを目指していただければ結構です。
 自身の力を磨き、他の魔の者をしたがえ軍を作る。
 そうして適度に人間を襲ってください。
 もう少しすればマスターを討つための勇者が現れるでしょう。
 その勇者に倒されることがマスターの使命であります』

「倒されないといけないのか?」

せっかく自由に動けそうんな体を手に入れたのにそれはない。

『いえ、マスターは何も考えずに強くなることだけを考えていただければ大丈夫です。
 魔王は勇者には勝てないようにシステム上作られています。
 ですので、勇者との戦いで勝つつもりでもかまいません』

「へぇ……魔王は勇者には勝てないのか
 ってことはだ、勇者ってのは俺より強いってことだよな?」

『はい。マスターはおそらくお強いでしょう。
 ですがブレアに勇者としての加護を与えられた存在は、とてつもなく強い存在となります』

「……面白そうじゃないか」

そうか、勇者は俺よりも強いってわけだ。
それは楽しみじゃないか。
強者と戦えると聞いて、体がうずいて仕方無い。
知らず俺の口角はつり上がっていた。

『マスターは勇者との戦闘が楽しみなのですか?』

「当たり前だろう?」

自分よりも強いやつと戦って勝つ。
その瞬間の悦びを、生の実感を俺は身をもって知っている。
一度知ったらやめられない。
俺より強いやつが俺を殺しにくるのなら、正面からそれを破った時には一体どれだけの悦びを得られるのか。
考えるだけでもぞくぞくとしてくる。

『それは結構ですね。
 私もサポートのしがいがあるというものです。
 では勇者がいち早くこちらに来ていただけるように一緒に頑張りましょう』

「おう、頼むぜ?」

『まずは軍団を作り、ダンジョンを成長させましょう。
 こちらをご覧ください』

そう言って、モニターに何かを映し出すバーシム。

『こちらが今の現状です。
 ダンジョンレベルはまだ1です。
 これは長い間主がいなかったために風化し、ただの遺跡のような洞窟に成り下がってしまったからですね』

確かにモニターにはレベル1と表記されている。
地図も表示され、赤の光点と青の光点がいくつか点滅していた。

『このように、今現在は人間が冒険と称して好き勝手に歩きまわり宝物もすべて盗まれてしまっています。
 地図上の赤の光点は人間。青の光点は魔物です』

なるほど、このダンジョンはすでに人間が簡単に出入りできるほどの存在なわけだ。
実際に赤の光点が数か所をうろついている。

『おわかりの通り、今現在このダンジョンは完全に人間に舐められています。
 あなたの存在を示し、部下を集め、人間に恐れられるダンジョンにしていきましょう』

「なるほど、恐れられる存在なら有名になる。
 有名になればそれだけ早く勇者が来るかもしれないってわけだ」

『はい。魔王はこの世界に最大で12人。
 現在はマスターを含めて8人の魔王がいます。
 これは誰が一番恐れられる存在になって勇者を呼ぶかの競争でもありますね』

競争か、やってやろうじゃないか。
できることなら勇者……俺のところの一番にきてくれよ?
魔王は勇者に勝てないとか言ってたが、俺のところに来る前に死んじまったら勿体ない。

『ダンジョンは主であるマスターのレベルが一定に達するごとに自然に成長します。
 頑張ってレベルをあげましょう!』

「レベルか……今の俺ってレベルいくつだ?」

『マスターはまだこの世界に産まれてから間もないのでレベル1ですね。
 少しお待ちください……えーっと、こちらがマスターのステータスになりますね』

そうして表示されたのは、俺の全身像と様々なことが書かれたグラフだった。
……今さらだけど俺、日本語じゃないのによく理解できるな。
この肉体が魔王だからか?……どうでもいいか。
理解できるにこしたことはないし、現にいまこうして言葉を理解して読めたり話したりできている。
細かいことは気にしないでおこう。
閑話旧題。
そこに書かれていたのは以下の内容だった。

【名前:アザゼィール
 種族:魔王
 レベル:1 NEXT50
 属性:無
 HP:3000
 MP:3000
 攻撃力:10000
 防御力:15000
 敏捷性:4000
 魔法攻撃力:300
 魔法防御力:200
 
 スキル:極心流古武術
    :HP自動回復(毎秒20回復)
    :MP自動回復(毎秒10回復)
    :部下作成
 習得魔法:無し                        】



ふむ、いまいちよくわからないが、レベル1ってことは相当弱いのか?
比べられる基準が無いから知らないが、他のステータスと比べて魔法関係が低いなぁ。

『……え?』

「ん、どうした?」

バーシムが機械音声らしからぬ驚いたような変な声を出す。
いや、さっきから妙に喋り方が人間くさかったけど。

『あの、マスター?
 これは一体どういうことでしょうか?』

「あ?」

どういうことって何がだ?
このステータスは俺が表示したもんじゃない。
お前が表示したもんに対しての疑問に俺が応えられるわけないだろうが。

『確かにレベル1なのですが……あきらかに異常なステータスです』

「そうなのか? もしかして魔王にしては弱いとか?」

『とんでもない!!
 普通魔王でもレベル1でこの強さはありえません!』

あっ、強いんだ。
ちょっと安心する。
前世であれだけ修行し、今も体は前よりもいいと思っているのだ。
これで何の反映もされていなければ逆にへこむ。

『あのですね……マスター?
 なんであなたこんなにステータス高いんですか?』

「さぁ?」

前に修行しまくったからとかじゃないのか?
25歳で死んじまったけど、後半は殺し合いばっかりだったし。

『まぁいいでしょう。
 まずはこのダンジョンにいる人間を殺してきてください。
 あと、使えなさそうな魔物も殺してくれて構いません』

「ん?」

魔物は部下にするんじゃないのか?

『今ここにいる魔物たちは、先代魔王の死後に勝手に住み着いただけのやつらです。
 知能のないものも多いですから、使えないと判断したら掃除してもらってOKです』

「なるほどな。わかった」

ちょっくら殺してくる。

『あっ、人間はくれぐれも皆殺しにしないでくださいね?
 最低でも一人は生かして帰してください。
 こちらのことが知れ渡らなければ誰も怖がってくれませんから!』

了解、了解。
俺はモニターに向かってひらひらと手を動かしながら広間を出た。
さっきまで出入口なんてなかったのに、壁に自動的に穴が空いたからそこから出た。
広間の外はダンジョンの廊下?らしく、ずいぶんと古ぼけている。
俺が出てきた出入口は、すぐにそこには何もなかったかのようにふさがった。
魔法かなんかか、不思議なもんだ。
全体的に薄暗いが、ところごころに生えている発光する植物のおかげでけっこう見える。
これが光ごけってやつか?
初めて見る……まぁここ異世界だから別のものと思うけど。
俺はすたすたと廊下を歩いた。
……そういえば俺って今全裸だな。
うーん、何かこう、腰のあたりだけでも隠せるもの落ちてないかな?
歩き始めて初めの角を曲がると、中型犬サイズの魔物がいた。
ところどころ腐敗した体をしたそいつは、こっちを見るなり襲いかかってくる。

「ふん」

俺はとりあえず腕をふるってはたき落とした。
べしゃりと壁に叩きつけられて床へと落ちるゾンビ犬(と今名付けた)。
つまんねー……
そのまま動かなくなったそいつを放置して進む。
次の角を曲がると、人間がいた。
男が二人に女が一人。
男の一人と女は剣を振り回して襲いかかる魔物と戦っていた。
もう一人の男は杖をもっていることから魔法使いか?
魔法なんたらとかステータスがあるくらいだ。
そりゃ魔法使いもいるだろうさ。
こいつらは襲ってくるゾンビ犬や二足歩行のトカゲを相手に善戦している。
ふむ、あまり強くは見えないが少しは楽しめるか?



「これで全部か?」

襲ってくる魔物を全滅させたパーティー。
周囲を確認しながら息を切らしている。
俺はそいつらの邪魔をせず、助けることもせずに観察していた。
ふむ、ずぶの素人ではないが、達人でもないな。
こいつらだとどれくらいのレベルなんだろうか?
さすがに産まれたばかりで1ってことは、こいつらまで1なわけないと思うが……

「!?」

「そこにまだ何かいる!!」

剣士の男がこっちに気づいて身構える。
杖を持った男が俺のいる方向に杖を向けた。
途端にこっちを照らす謎の光。
うぉ、まぶしいじゃねぇか!
いままで薄暗かったぶん余計にまぶしく感じる。
俺は不快感で顔をしかめた。
とりあえずこの魔法使いっぽいのはむかついたから殺す。
三人は俺を見て驚愕していた。
そりゃそうか、俺って今全裸だし。
股間のいちもつも丸出しだ。

「そんな!?」

「魔人タイプだと!? ここには魔人はいないはずだぞ!?」

「くそっ、どうなってやがる?」

ふむ、どうやら全裸のことに驚いているのではなく俺の存在そのものに驚いているらしい。
そっか……俺って魔人に見えるのか。
忘れてたけど山羊みたいな角生えてるしな。
……全裸に驚かないってことは、この世界の魔人ってこれがデフォルトなのか?

「くそっ、ラルフ!!
 あいつの弱点はなんだ、属性は?」

剣を構えた男が、背後にかばった魔法使いに尋ねている。
ふーん、やっぱり剣士が前衛で魔法使いが後衛なんだな。
基本か。

「待ってくれ……アナライズ!!」

ラルフと呼ばれた男が何か唱えると、彼の瞳が青く発光する。
正直気もいな。

「っ!?」

「どうしたの!?」

「早く教えろラルフ!」

「馬鹿な……」

ピカピカさせた青い目でこちらを見ていた魔法使いの顔が、さらに驚愕に彩られていく。
前衛を務める剣士の男女は焦りからか声を荒げながら頬に汗をたらしていた。

「こいつは魔人じゃない……魔王だ!!」

「なっ!?」

「そんな!? ここの魔王は100年も前に死んでいるはずじゃあ!?」

慌てる三人に向かって一歩踏み出す。
こちらを警戒するように後ずさる人間たち。
なんだか弱いものいじめみたいに思えてつまらんな。
そんなに俺は怖く見えるのか。
三人ともが恐怖に顔をひきつらせている。
えっと、確か皆殺しは駄目だったんだっけ。
魔法使いはムカついたから殺すとして……女は別のことで楽しめるだろう。
こいつらとの戦闘では何も楽しめそうにない。
せめてそれぐらい楽しみがないとやっていけない。
悪事を働くのが魔王なんだろう?
ならこれくらいはこの世界じゃ常識の範囲内だ。
ってことはだ、生きて返すのは剣士の男で決定だな。

「よし!」

方針は決まった。
素早く魔法使いの背後に回り込む。

「っ!?」

「どこに行った!?」

前衛二人が俺を見失ってきょろきょろと首を振っている。
うん、生前よりも断然速いな。
体が軽いことこの上ない。
この体でなら、前は病のせいで至れなかった高みへと登れるだろう。
俺はそのことを再認識して喜びながら、魔法使いの頭部を背後から鷲づかんだ。

「ひぃっ!?」

「っラルフ!」

「いつのまに!?」

ラルフという男の悲鳴でこちらに気づき振り向く剣士たち。
ラルフは恐怖でもがき、俺の手を振りほどこうと暴れている。
……さて、速度は確認した。
では握力など純粋な腕力は?
とりあえず軽い気持ちでこいつの頭部を握りつぶしてみた。

「あびょっ!?」

奇妙な声を出してトマトのように簡単に潰れるラルフ。
うーん、この力のこめ具合でこれか。
これはちょっと力の加減を覚えなければいけないな。

「ら、ラルフ……!?」

「貴様、よくも!!」

目の前で仲間を殺されておびえる女。
男の方は怒りの表情でこちらに斬りかかってきた。
うん、動きはいまいちだけどいい気迫だ。
それに免じてわざと剣を肌で受ける。
ただし、これは気をまとうようにして魔力をまとってみての話だが。
結果は上々……でいいのかな?
俺の肌を、男の剣は傷一つつけることはできなかった。
っていうかこの感覚からすると、魔力で強化するまでもなかったようだ。
以前よりもありえないくらい頑丈になっている体に嬉しい気もする。
反面、これからは生半可な相手では命のやりとりの高揚感を得られないと悟ってがっくりきた。
俺の一番の楽しみが……

「くそっ、くそっ、くそぉお!!」

「ロッソ……無理だよ……逃げようよ……」

剣を振り回して切りかかる剣士。
女の方はこっちに剣を向けていても、すでに戦意は喪失してカタカタと震えていた。
逃げたければ一人で逃げればいいものを……いや、違うか。
あの震えようから一人では逃げることもできなくなってるっぽいな。
完全に腰が引けてしまっている。
女の声を無視して剣をふるってくるロッソと呼ばれた男に、俺はでこピンをした。
こいつは殺さずに返すつもりだ。
だから気絶させてダンジョンの外に放り出すつもりだった……のだが。

「ガフッ!?」

「ロッソ!?」

男は俺の手加減したでこピンに弾き飛ばされて10メートル近く離れた通路の突き当たりの壁に激突した。
がらがらと崩れ落ちる瓦礫に埋もれる男。
あー、ありゃ死んだか?
そっか……もっと手加減しなくちゃならないのか。
これは覚えるのに時間がかかりそうだ。
瓦礫の下から血が流れてきているのが見えた。
たぶん殺してしまったのだろう。
あーあ。

「まっ、いっか」

確か地図に表示されていた人間を示す光点は3グループくらいに分かれていた。
他にも探せば人間はいるだろう。
そいつらに男がいれば生かして帰せばいい話だ。
うん、女は連れて帰ろう。
生前は童貞で死んでしまったからな。
女に子供を産ませて、そいつも将来部下になるように育てれば一石二鳥だ。
あれ?……俺って今魔王だし、人間とやって子供出来んのかな?
……まぁ、出来れば恩の字ってことで。

「あぁあ……ロッソ……ラルフ……」

ぼろぼろと涙を流しながら、恐怖で引きつる女剣士。
そう言えば死んだ男二人の名前はわかったのにこいつの名前を知らんな。
まぁ、知ったからといってどうなるわけでもないが。
改めて女を上から下まで眺める。
髪の毛は赤茶色で、肩にかかる長さに切りそろえられている。
目は大きめで普段なら愛嬌がありそうだが、今は完全におびえた目のためそんなものはない。
まぁ、愛嬌はなくても泣き顔のために嗜虐心はそそられるから問題ない。
両手で眼前に構える剣は男のものと比べ短めだ。
俗に言うショートソードというやつか。
今や剣先どころか腕全体がぶるぶると振るえて安定しない。
皮の胸当てに覆われた胸はけっこう大きめか。
腰回りは剣を下げるためにベルトがあり、そこに鞘が下げられている。
動きやすさを重視してかズボンではなくミニスカートだ。
腰つきから尻は小ぶりなようだが、ウエストが引きしまってくびれているためにバランスがいい。

「ん?」

そこで、俺は女の異変に気が付いた。
足と足の隙間、股間から水が滴っているのだ。
ここからでも鼻につくアンモニア臭。

「もらしたのか?」

俺は一歩近づきながら声をかける。

「ひぃ!?」

その瞬間、彼女の中で恐怖が臨界点を迎えた。
ぽたぽたと水滴が落ちるだけだったのが、一気に決壊する。
勢いよく音を立てて流れだす黄金水。
それは湯気を立てて地面に水たまりを作った。

「あっ……あぁ……あああ……」

ふむ。
俺にはこういうものに興奮する趣味はないと思っていたんだけどな。
しかし、女がこちらにおびえて小水を漏らす様はなかなかどうして……かなりクルものがある。
体をめぐる血流が、股間の一物へと収束する。
下を向いていた凶器が、むくむくとその鎌首をあげる。

「やだ……いやだ……」

女は自身の作った水たまりへと音を立てて尻もちをつく。
いやいやと顔を振りながら後ずさった。
絶望的な表情をしながらその顔を左右に振っているが、その眼は俺の股間を確かに見ている。
これからすることを理解しているのだろう。
俺が一体どうするかがわかりきっているからこそ、彼女は腰が抜けてなお逃げようとする。
だが現実は逃げることはかなわない。
だからこそ、嫌がっていても目をそむけることができないのだ。
その捕食者に狙われた小動物のようにおびえる様は、俺の雄の本能に火をつける。
もはや音を立てているかのように感じるほど、一物は血管を浮き上がらせて膨張していた。
早く犯したい。
もはや俺の頭の中はそれで一杯だった。
今ばかりは勇者も、ダンジョンの他の魔物や人間のことも頭にない。
逃げようともがく女の腕を掴んで引きよせる。

「ひっ!?」

頭の中では、体中をまさぐりたいと考えていた。
考えていたが、悠長にそんなことをする余裕は今の俺にはない。
恐怖におびえる女を自分の体の下に押し倒し、上から覆いかぶさる。

「やだ、やだ、やだ……」

腰が抜けているせいか、上手く尻を上に向かせたままの体勢にさせることができない。
もはや自分では体を支えられないようである。
嫌だ嫌だと連呼する女のスカートを引きちぎり、露わになった下着も碌に鑑賞せず引きちぎった。
右手で女の腰を掴んで固定し、左手で肉棒の位置を合わせる。

「あぅ、ああ……あああああ……」

充血した亀頭が、女陰に触れた。
そこは小便を漏らしていても、固く閉ざされたままだ。
それはそうか、別に快感で絶頂してそうなったわけではないのだから。
先ほどの失禁は単なる恐怖心からのものなのだ。
当然、愛撫も何もしていないのだから膣内が濡れているわけもない。
俺はその女の内部へと、一気に一物を突きこんだ。

「いっ、ぎいいいいいいいい!?」

ぶちぶちと肉繊維がちぎれる音が聞こえた気がした。
結合部を見れば、破瓜を教える血が流れていた。
こいつ処女だったのか。
自分も童貞だったことから、何だかとくした気分になる。

「が、あ……かはっ!」

女は苦悶の表情を浮かべ、酸素を求めるかのように舌を突き出していた。
俺の恕張が大きすぎるのか。
それとも女の膣内が狭すぎるのか。
はたまた単に処女だったために締まりがいいだけなのか。
前世が童貞のまま死んだ俺にはわからない。
だが、肉棒に感じる締め付けはかなりのものであった。
すでに最奥に達してるだろうが、俺の一物はまだ3分の1ほど長さが残っている。
俺は女の膣の具合に満足しつつも、肉棒を根元まで入れたくて猛然と突き出した。

「がはっ!ぎぃ!?」

がつがつと突き上げる肉棒の衝撃に、カエルがつぶされるような声を出す女。
やっぱり苦しいのか……殺さないように手加減はこれでもしてるつもりなんだがな。
もはや何の抵抗もすることができずに俺のなすがままである。
女はただただ腰の動きにあわせて苦悶の声をあげるだけ。
しかしセックスがこんなに気持ちがいいとは。
竿の部分を締め付ける肉壁。
カリ首に引っかかって腰に電流が走る。
腰に添えていた右手を動かして、女の腹部に手を当てる。
そこは俺の腰の動きに合わせてうねっているように感じる。
膣内に入っている俺の物の感触が、腹の上からでもわかった。
そのことにより興奮し、我慢の限界が来た俺は一発目は放つことにした。

「くっ!!」

「かはっ!?」

膣内で一物が爆発するような感触。
ちょうど女の子宮口をえぐるように突き入れた瞬間、鈴口から大量の精液を吐きだした。
まるでマグマのように熱い激流が放出されるのを感じる。
膣内は俺の肉棒で埋め尽くされているため、精液が逆流することもかなわない。
亀頭は子宮口を突き上げるようにしているので、必然的にそれは彼女の子宮内に流れ込んだ。

「あつい、あつい、ああ……いやあああああ!?」

どくどくと脈打ちながら大量に流し込まれる精。
それは彼女の腹部を若干膨らませてしまった。
女の中での射精がここまで気持のいいものだとは思わなかった。
……やっぱり前世でもやっとけばよかったなぁ。
一発目を吐きだした俺は、いくらか冷静さを取り戻した。
ずるり、と膣内から肉棒を引き抜く。
そこは俺の形にぼっかりと穴をあけ、子宮内に収まらなかったものが逆流してきた。
白濁した粘液が、ぼたぼたと彼女の小水でできた水たまりに落ちる。

「あ、うあ……」

彼女を責め立てる痛みの元凶が体から抜けたからか、放心したような声を出す女。
だが俺はまだ満足していない。
童貞だったやつが一発やっただけで終われるはずもない。
うつ伏せに倒れる女をひっくり返して仰向けにする。

「うぅ?……ひぃ!?」

仰向けになることで、俺と正面から顔を合わせる形になった。
苦痛から解放されて呆けていた顔が、再び恐怖に染まる。
仰向けにしたまま、彼女の腰を持ち上げる。
そのまま、所謂まんぐり返しの体勢へと持って行った。
彼女からも、自分のぽっかりと開いたままの膣口からどろどろと精液が流れ出るさまがよく見えるはずだ。
俺の精液と彼女自身の破瓜の血で汚れきった女陰。
開ききった入口は内側がめくれかえり花びらのようになっている。
それがひくつく様子は少しグロテスクにも映るが、俺としてはかなり興奮する。
なんだかこう、肉肉しい所が生きていると実感できるではないか。

「ひぃぃぃいい!?」

自分の股間の現状をまざまざと見せつけられて首を振る女。
その様子はこの現実を認めたくないとばかりに拒否している態度だ。
そんな彼女の視界に、俺の一物が再び女陰の添えられるのが映った。

「やめて!もういや、いやああああああああ!!」

石造りのダンジョンの廊下に、女の悲鳴が木霊する。
今度は突き入れると精液が空気と攪拌されてか、ぶりゅりゅっと卑猥な音がした。

「やだあああ!痛い、痛いぃ!!」

再び訪れた痛みに顔がぶれるほどに首を左右に振る女。
俺はその様子に更に嗜虐心が増し、左手で腰を固定しつつ右手で彼女の頭を固定した。
一発目の射精をすでに終えているからこそできることだった。
先ほどまでは力の制御が精いっぱいで、遊び心を満たすほどの余裕がなかったのだ。
今は快感にも少し慣れ、膣内も先ほど出した精液が潤滑油となりスムーズに動かせる。
あいかわらず締め付けは強かったが、女をつぶさぬように手加減をするのが容易になっていた。
突き入れる度に中の精液が攪拌され卑猥な音を立てる。
引き抜く度に、白濁して泡立ったものが掻きだされる。
その二つの動きに合わせて下腹部も中のうごめきを表すように波打つ。
女は顔を固定されたことで、その様子をまざまざと見せつけられる格好となった。

「いやああああああああああ!?」

目を見開いて絶叫する。
その声が、なんとも俺の心揺さぶる。
再び込み上げてくるものを感じ、俺はスパートをかけた。
今の俺と比べ脆弱な女の体を壊さぬように、それでいて最低限の苦痛と快楽を得られるように。
勿論この場合快楽を得るのは俺だが。
今の俺には女を感じさせるテクニックなどないのだから仕方がない。
ただ女を壊さぬようにだけ最低限気をつけながら、俺は腰を振るった。
腰の動きが早くなってきていることを感じたのか女は発狂したかのような声をあげる。

「やああああああああああああ!!
 もうやだあああああああ……やだ、やだ、いやああああああああ!!」

俺に拒絶の意思を伝えようと、あらん限りの声量で泣き叫ぶ。
だがその声は、俺には早く精液を私にくれとねだっているようにしか聞こえなかった。
だから、遠慮なく彼女の胎内に再びぶちまける。

「ひぐっ!?」

灼熱の奔流が彼女の膣内で、子宮内で荒れ狂う。
今度は密着具合が先ほどより弱かったのか、隙間があったらしい。
結合部からはまだ肉棒を抜いていないというのに大量の精液が溢れ出した。
溢れだした精液は、そのまま下にある女の顔にかかる。

「おぼっ、おえええ!?」

白濁した粘液が次々と顔にかかり、口に入り、呼吸困難をおこす女。
俺は膣内から一物を引き抜くと、ふぅっと息を漏らした。
まだまだ股間は元気に漲っている。
しかし冷静さをある程度取り戻した今、一度ここらで行為を中断しないといつまでもやってしまいそうだ。
まだダンジョン内には他にも人間や魔物がいる。
そいつらも掃除してしまわなければならない。
俺はダンジョンの廊下を眺める。
そこには脳漿をぶちまけた魔法使いの死体と、瓦礫に埋もれる剣士の死体。
俺の足元には精液でおぼれそうになっている女。
……掃除させる部下が欲しいなぁ。
願わくば、今ダンジョン内にいる魔物の中に知性があって使いやすそうな奴がいることを願う。

「ごほっ、げほっ、おえええ……」

虚ろな目をしながら嗚咽している女の皮の胸当てと上着を引きちぎる。
露わになる豊満な乳房を目に、あとでこの乳も楽しもうと心に決めた。
ちぎり取った服で汚れてしまった股間を拭く。
魔法使いの死体から何か使えそうなものがないかをあさり、手頃な布をみつけた。
何か不思議な刺繍がされたその布は、俺の股間を隠すには今はちょうど良い大きさだった。
その布を巻いて再び歩き出す。
女はあとで回収しよう。
さて、今度はおもしろいやつがいるといいんだが……












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補足説明
この世界の一般冒険者(剣士)のレベル15の平均ステータス
装備も平均的なソードと軽装の場合。
種族:人間
職業:剣士
HP:250
MP:100
攻撃力:80
防御力:60
敏捷性:40
魔法攻撃力:35
魔法防御力:25
くらいです。

今回の冒険者たちもそれくらいでした。
魔王にかなうわけありません。




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