石造りの大きな部屋。クローゼットにサイドテーブル。読書するためのテーブルに椅子。立派なベッドには豪華な布団。窓は観音開きの洋窓で、職人の手による一品もののカーテンまである。まさに貴族が通う名門、由緒正しきトリステイン魔法学院の一室に相応しい格式ある部屋と言える。
この部屋の主人の名前をルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールと言い、公爵家の三女であった。時刻は深夜。淡いランプが幻想的な雰囲気を醸し出している。
「ルイズ、使い魔の仕事で一番大切なのは主人の身を守ることだって言ってたよな?」
「……言ったわ。使い魔は主人を守る存在よ。その能力で、主人を敵から守るのが一番の役目よ」
ベッドに腰掛けて見下ろす。正座となってそれを見上げる。それが二人の力関係を表している。名目上はともかく、ルイズは才人の気分一つで奴隷の存在に墜ちなければならない。
「くっ、だがな、能力って言ってもルイズはゼロなんだろ? 魔法で役に立つとは思えないんだよな。だから身分の方で俺を守ってくれ。そんくらいなら出来んだろ?」
「……そうね、わたしはゼロだからそれくらいしかできないわ。それでも良ければわたしを使い魔にしてくれるかしら?」
ルイズは才人が望むであろう答えを必死に探す。探すしかない。
……使い魔召喚は神聖な儀式ね。そんで無理やり呼び出された使い魔はメイジに絶対服従しなくちゃなんなくて、逆らったら死刑ってか? ったくふざけてやがる。そんなことしようとするからこんなことになるんだぜ?
ベッドから立ち上がった。それをルイズは平伏することで応える。「じゃあ、始めてくれ」とニヤリと笑う。心底情けなさそうな、悔しそうな、笑顔を取り繕うような、複雑な表情でルイズは応える。
そして儀式は始まった。
立ち上がったルイズは制服を脱いでいく。マント、ブラウス、プリーツスカート……。最後にショーツを脱ぎ捨てると、今度は才人の服を脱がしていく。パーカー、シャツ、ズボン……。
服を脱ぐときの衣擦れの音、ジジジ……とファスナーを下ろす音、かちゃかちゃとベルトを外す音。ルイズの耳には静まり返った部屋で嫌に響くように感じられた。
おーおー、手が震えてるし顔を真っ赤にしてまぁ……、くくっ、そりゃそうだ。今からすること考えりゃな。恥ずかしいだろうし、ルイズに取っちゃ冒涜の極みだろうからな……。
服を脱がせたルイズは動く。やるべきことは既に伝えられており、やれと命じられている以上はどうしようもないのだ。自分の本心でやっているわけではない。それだけが唯一心のよりどころである。
いつかは解放されると信じ、目の前の男に目に物を見せて復讐してやると誓い、ただ今は耐えるのみなのである。
ルイズはゴクリと生唾を飲み込む。覚悟はしていたがいよいよだ。
正面に見えるは猛った肉棒。それをルイズはじっと凝視したのち契約のキスを施す。
「っ、わ、我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンダゴン。このおちんぽのために生き、おちんぽのためなら何でもし、おちんぽのことだけ考える。っわ、我はおちんぽの使い魔となった……」
鼻先で異様な臭気。びくびくと蠢いている。その肉棒、亀頭の中心、鈴口に向けて長く長くキス。契約は深くなければならなかった。
それから才人の指示に従い両手で優しく肉棒を支え、キスの雨を降らせる。玉袋をやわやわと揉みしだき、同時に裏筋かられろぉっと舐めあげる。尿道口からカウパーを吸い、片手でしごきながら玉袋を口に含む。
ああ、このまま食いちぎってやりたいとルイズは思う。しかしそれは身体が許さない。熱心に、丹念に、情熱を込めて舐めあげる。
「っくぅっ……っ」
テクニックとしては稚拙であろう。だが、生意気なルイズを屈服させていると考えれば、その隙間など容易に埋まる。
何しろルイズの顔は悔しさと屈辱感に歪んでおり、それでいて愛撫はあくまでも情熱的。これで燃えなければ嘘だろう。ぴちゃぴちゃ水音を立ててルイズは肉棒を刺激する。
「!?っぶっ…ふっぶふぅぅ……ふっ……!!」
そしてほどなく訪れた限界にルイズは目を見開く。それはいきなりの射精だった。
「っ……ごほっ!……げぇほっっ、っ……げほっ、…かっはっ……」
ぺろぺろと舐めあげていたのにいきなり肉棒を押し込まれ、目を白黒させているとそのまま喉の奥にまで突きこまれたのだ。そのまま頭を押さえつけられて乱暴に口中を犯され、予告もなく射精される。
喉の奥に張り付く不快な感触。鼻先にツンとくるその臭い。あまりの量、あまりの生臭さに飲み込めきれない。
「っけほっ……っけほっ……ぅ…」
こみ上げてくる猛烈な嘔吐感。それをルイズは必死に耐える。
「ルイズ、味の方はどうだった? 旨かったろ?」
えずき、苦しんでいるのを見て才人が嗤う。鼻水のように精液を垂らし、口元からもタラリと垂れて糸を引いているルイズの顔は惨めで、悔しげで、その泣きたいのを堪えている表情は見ているだけでゾクゾクする。
「っお、美味しかったです、ご主人様。ルイズはおちんぽが大好きで、だからおちんぽから出る精液も大好きですから……」
表情を取り繕って泣きそうな顔で笑う。問いの意味を考えれば、ここでは笑うべきだ。悔しさを表すべきではない。
くっくっくっ……楽しいよなルイズ。一体今はどんな気持ちなんだ? くくっ、聞きゃあ簡単なんだが、それじゃあ面白くないよなぁ?
ぐしぐしと顔にこびりついた精液を拭い、じっとルイズは考える。おそるおそる才人の顔色を窺い、嗤われて絶望の表情となった。おずおずと小さな舌先を手のひらに伸ばし、ぴちゃぴちゃと残滓を舐め清める。嗤われているのだ。やれと言う事である。
「ん、そんなもんだ。後始末しろ」
そして、それが終われば肉棒そのものの後始末をしなければならなかった。
考えないように、少しでも先送りするようにとしていたルイズだったが、命じられれば行動に移さなければならない。
無理やり飲まされるのと、自分から行動して舐め清める事。それは全く意味合いが違う。もしかしたら気まぐれを起した才人が「やらなくていい」と命じてくれる可能性もあったのだが、命じられたらそれまでだった。
「はい、ご主人様。今すぐおちんぽを綺麗にいたします……」
にじり寄ったルイズが肉棒に手を伸ばし、先端にちろちろと舌先を絡める。れろっ、れろっと、竿の部分を舐めあげる。そして大部分の汚れを清めたルイズは一瞬だけ逡巡し、口をんあっと大きく開けると肉棒を咥えるのだった。
んっ…んっ…んっ…とリズミカルな水音が響き渡る。
この後のことを考えれば完全に勃起しきった状態に戻さなくてはならない。裏筋を舐め、肉棒をこすり、また咥えて、再度んっ…んっ…んっ…と唇を使った。
ルイズの頬に一筋の涙が伝う。
その後始末とも、準備ともつかないルイズのフェラチオは、才人が「よし、そこまでだ」と満足するまで続けられた。
◇
部屋の中央で行われた使い魔忠誠の儀式。それはつつがなく執り行われた。強要されたフェラチオを終わらせたルイズだったが、それはもちろん終わりを意味はしなかった。
「さ、準備してきたんだろ? くくっ……まあしてきてなかったなら、それはそれで構わないんだけどな。……で、どっちだ。ちゃんとしてきたか?」
「う、うん。ちゃんと準備してきた。大丈夫よ」
「そっか、そっか、風呂はどうしたんだ? 見つかったりしなかったか?」
「っだ、大丈夫。見つかったりしなかったわ。タオルで隠すようにしたし、なるべく人がいない時間を見計らって入るようにしたから」
ニヤニヤ嗤いながら、才人は先を聞いていく。
「そうか、ちゃんと気をつけるようにするんだぜ? 見つかったら多分変態扱いされるだけだろうしな?」
「っ…そうね、何とか消す方法が見つかればいいんだけど……」
「見つかったら恍けろよ? それとちゃんと報告するようにするんだぜ?」
「わ、わかってる。ちゃんと報告するようにするわ」
場所は移って今はベッドの上。才人は大の字に寝転がり、ルイズはその足元で肉棒に刺激を送り続けている。とはいえ射精させては意味がないので、極々軽くさする程度に留めてはいる。勃起状態は維持しなくてはならなかった。
「くく……まあそりゃそうだよな。日常会話の訓練中、ずっとケツ穴を弄ってたんだ。トイレにだってそりゃ行くわ」
「っう、うん。切れたりしたら大変だって言ってくれたでしょ? 柔らかくしとかないと大変だって。おトイレにも行ってきたし、お風呂でもちゃんと指を入れて洗ってきたから……」
にこやかに話そうと努力するが、どうしても顔が歪みそうになる。情けなさ過ぎて、今にも泣いてしまいそうだとルイズは思う。
会話しながも横目で肉棒の状態を確認し、しごいては時に息を吹きかけ、刺激を与え続けているのだ。情けないにもほどがある。
ああ、そんな表情が見たかった。
そんなルイズに才人は嗜虐心をくすぐられる。もっともっと屈辱を与え、恥辱を味あわせ、絶望の表情をさせたいと思う。ニヤリと嗤いながら会話をする。
「じゃ、始めようぜ? 俺を満足させないと終わらないんだから頑張ってくれよな?」
「わ、わかってるわ。頑張って満足させてあげるわね」
ルイズは才人の上に跨る。そして猛った肉棒を掴み直して深呼吸する。絶望感と恐怖、ちらりと下を見て、本当に入るのかと不安で不安で堪らない。
膣ではあんなに痛かったのだ。いや、痛いなんてものじゃなかった。
痛さのあまり何度も何度も気が遠くなり、それでも構わず挿入され続けられたので気絶すら許されなかった。いや、もしかしたら気絶していたのかもしれないが、意識のある間中は地獄かと思われる苦痛を受け続けた。
それを今度は肛門で味わわなければならない。それも才人の上で自ら腰を振り、自ら苦痛を味わおうと努力をし、満足させて射精へと導かなければならないのだ。
……くく……、さあて、どういうことになりますやら? まあ、痛いだけだよな? ルイズは苦痛に弱いタイプだと見たがどこまで頑張れる?
ルイズにとって肛門とは排泄の器官であり、決してセックスに使うものではない。そんなことをされるなんて、考えたこともない。それを今は、自ら行わなくてはならない。
ニヤニヤ嗤っている才人が心底憎い。それを笑って行わなくてはならない自分が辛い。
屈辱による怒りが湧き起こり、次の瞬間にはとてつもない恐怖に襲われる。
「っ……そ、それじゃあいくわね?」
「おう! 始めてくれ!」
それでもやらなければならない。一つ大きく深呼吸したルイズは覚悟を決め、肉棒をアナルにあてがうとその腰を沈めていく。
「!?……っあ……っがああっ……っ…があっ!っ~くはああっ……!」
ミチミチと音を立て、少しずつ肉棒が埋もれていく。とてもではないが呼吸する余裕がない。息を止め、とてつもない圧迫感に耐える。
痛い! 痛い! 痛い! こんなのがお尻に入る訳がない! 絶対無理!
確実に裂けているとルイズは思った。処女喪失の時と比べても何ら遜色がなかった。悔しくて、恥ずかしくて、こんなことをさせるなんて殺してやると思いながら、肛門に指を入れて掻き回していた。ニヤニヤ嗤う才人に引きつった笑みを浮かべながら、日常訓練と称した辱めを受け、アナルオナニーをし続けながら会話した。
もしもアドバイスを受け入れていなかったら、裂けるどころか引き裂かれて使い物にならなくなっていたかもしれないと思ったが、この痛みを前にしては感謝など起きようはずもなかった。
それでも身体はルイズの意志を裏切ってしまう。止めたい、止めたいと思っても、身体は常に体重を掛けつづけた。
どうして? どうして? と、身体の異常が恨めしい。せめて少しは休み、もう少しゆっくりと挿入していきたいのに、身体はそれを許さない。
ギチギチと音を立て、声にならない悲鳴をあげ、ルイズは少しずつ、でも確実に肉棒を身体の中に埋め込んでいく。
「っ~~~っがあっっ…はっ、は、がああぁぁあぁっっ……!」
苦痛に顔が歪み、目を見開いたまま閉じることが出来ない。痛くて痛くて堪らないのに、肉棒は少しずつ埋もれていく。ルイズの意志を裏切り、肉棒は徐々に徐々に埋まっていく。
「っぐうううぅぅぅう……!っふっ、ふっ、かはあっ、がががあああっぁぁあっっ……!!」
そしてどれだけ時間がたったのだろう? 気が付けば股間に確かな肉のぬくもり。ルイズはようやく根元まで挿入することが出来たのだった。
おおうっ! こりゃ面白ぇっ! ルイズのやつ顔が真っ赤っ赤だぜ! こりゃきばってんね! こんなもんが入るなんて一体いつも何を食ってるんだ?
もの凄い締め付けであった。何しろ碌に拡張などされておらず、潤滑油と呼べるのはほとんどないのだ。
くぅっ…でもこれじゃあ痛いだけだぜ……ったく、しょうがねぇな……。
楽しむつもりだった才人だが予定を変更することにする。ルイズが苦しむのは本望だが、これではあまりに狭すぎる。
「っく、仕方ねぇ……おい、ルイズ! しょうがねぇから一度出してやる。んで、その精液を潤滑油にするんだ。腰を振るのはそのあとでいい。っ出来るか?」
「があああっっ……つぁ…わ、わがっだからぁぁっ! っお、お願いよサイトぉ!っ~~っは、はやく出してぇぇっっ!!」
口をパクパクさせるだけで、ルイズは動くことが出来なかった。動こうと決意したその瞬間に脊髄から脳天まで電気が走ったようだった。お尻から太い杭を打ち込まれたようで、固定されてしまったと思った。
「よしっ、んじゃあいくぜっ」
細い腰を掴み、そのままの姿勢で突き上げていく。がっ、ががぁあっと、喉から声を絞り出すルイズだがこればかりは仕方がない。快感を得るのにルイズが動けないというなら、才人が動くしかないではないか。
「っ……っぉおおおぉおぉぅぅ……!」
「ぎぎゃあああっ……が、があぁぁああっっぅ……!」
気合を入れて腰を振る。ルイズは自らの太ももを掴み、出来うる限り内股になろうと肛門を閉め、それが才人の肉棒をより締め付ける結果となる。
おらおらおらっ! もうちょっとなんだよルイズ! そのまま締め付け続けろっ!
悲鳴をBGMとしてずんずんと容赦なく肉棒を突き上げ続けた才人に限界が訪れる。最後に一際大きく突き上げ、ぐぅぉぉぉぉっ……と、気合を入れ、突き上げたその絶頂で力を抜く。
どっぴゅぅぅぅぅぅっと、二回目とは思えないほどの射精を、才人はルイズの腸奥にまで注ぎ込んだ。
そしてその瞬間、背筋をのけ反らせたルイズは身体を痙攣させた。ビクビクと小刻みに身体を揺らし、白目を剥くとそのまま才人の胸に身体を預けてくる。
……くくっ…気持ち良すぎてイっちまったか? 流石はヤリマンのルイズだ。ケツでもお構いなしに感じるってか?
ルイズは口の端から涎を垂らして失神している。壊れてしまうとの恐怖、不浄の穴を犯されているとの罪悪感。例えようのない苦痛にルイズは耐えられなかった。 精液の熱い滾りを感じ取った瞬間、これでやっと終わったと安堵し、それでそのまま気を失ってしまったのだった。
目を剥いたままだらしなく口を開け、涎と共に舌先も覗いている。鼻だけ荒い呼吸を繰り返し、身体はぴくぴく痙攣している。それがルイズの生きている証拠だった。
しばらく余韻に浸っていた才人。だが、これで終わったわけではない。
「……おらっ、ルイズ、起きろ」
頬をべしべしと叩き、起きなければだんだんと強くしていく。ゆっくりと覚醒していくルイズは「……ぅ…ぁ……ご、…ごしゅ…じん…さ……ま……」と呟いた。
「……才人だ。今はいいがちゃんと切り替えられるようにしろよ?」
目を覚ましたルイズから肉棒を引き抜く。ごぼっと音がし、トロトロと精液が流れ出してくる。それは赤く染まっていた。おそらく何処かが切れたのであろう。
「くく……おはよう、ルイズ? 気持ち良かったか?」
「……う、ううん……づ…い、痛かった…だけ……」
その答えに才人は噴き出した。それはそうであろう。ろくに広げようともせず、初めてで気持ち良いわけがない。
「そうか! そいつはわるかった! そりゃあそうだよな? 普通は痛いって!」
ゲラゲラ笑う才人にルイズは何も答えなかった。ただ泣きそうな表情で苦痛と羞恥に顔を歪めるのみである。
「でもよ、慣れなくっちゃな? これから何度でも使うことになる穴だ。早いトコ慣れて、気持ちよくなるようにしないとだ、これから大変だと思うぜ?」
「っ……そ、そうね。っは、早く、慣れないと、いけないわね……」
お尻をおさえながら答える。意識がハッキリしてきたルイズだったが、情けなくて情けなくて、一人になれば直ぐに泣けそうだった。
でもそれはルイズには許されない。わんわん泣いてしまいたいのに、身体はそれを許してくれないのだ。
「さっ、今日は初めてだしな。あと一回頑張ってくれればそれでいい。休憩も許してやる。休まるまでの間、俺のチンポでもしゃぶってろ」
それでも泣きそうな顔なら許される。ニヤニヤ嗤う才人の表情は「その顔をもっと見せろ」と言っている。
悔しくて悲しくて、自分でも今のこの感情をなんと表せば良いかわからない。それでもこの表情ならば許される。
そう、才人はこんなルイズが見たかった。もっともっと苦痛を与え、もっともっと恥辱を与えて、この表情をこそ見たくて堪らなかった。
もう才人は自分の性癖を受け入れていたのだ。追い込まれ、そのせいで気付いてしまったのだ。それを元凶たるルイズにぶつけて何が悪いというのか?
「尻は閉めて精液を洩らさないようにしろよ? ソイツは大事な潤滑油だ。んで後始末し続けて、準備が出来たら出来たってちゃんと言うんだ」
「……わかった。そうする……」
今まで自分のお尻に入っていたものを舐め清めなくてはならない。屈辱と嫌悪感に、どうしても表情が歪んでしまう。そんなルイズを、才人はただにやにやしたまま見つめている。
「っ……ぁ……あんむぅ……ふっ……ぺろっ……」
やれと言われればやらなくてはいけない。股間の痛みが治まる時間を稼がなくてはならない。
……っこんなっ! こ、こんなことしなくちゃならないなんてっ! っき、貴族であるこのわたしが平民にこんなことをしているなんてぇっ!
ルイズは肉棒へと顔を近づけ、そのツンと不快な臭いを嗅ぎながら、小さな唇を被せていく。猛烈な嘔吐感と嫌悪感を堪えながらぺろぺろと舐め清め、才人の反応を確かめる。痛みを堪える為にお尻に手を当て、指示されるままに舌を動かす。
そうして才人召喚二日目。ルイズが奴隷に墜とされた最初の夜は過ぎて行く。
……ふ~、ケツの穴ってのも悪くねぇな。妊娠の恐怖とあり得ないところを使われる嫌悪感ってのは、どっちがルイズにとって嫌なんだ? くく…ルイズに聞いたらどっちも嫌ってか?
ちらりと窺えばルイズがぺちゃぺちゃと音を立てながらフェラチオに集中している。命令されているのもあるが半ば集中することで現実逃避をし、お尻の痛みから免れようとしているのだろうか?
静まり返った部屋に淫靡な音だけが響いている。
「……そこはこー舐めるだけじゃなくてだな、舐めながらでも常に俺の反応を気にするんだ。フェラってのはこれはこれで奥が深いからな、ちゃんと考えてするようにするんだぜ?」
「っぷあはっ……はぁ…はぁ…っわ、わかったわ。……あんむうぅ…べろ…ちゅう……っ」
ニヤニヤ嗤いながら注文を出す。言われた通りにルイズは動く。射精され、才人から「旨かったか? もしそうならまた飲ませてやる」と問われれば、「っうん、美味しかったわ。また飲ませて頂戴」と答える。
「そ、それじゃあ、いくわ。次こそ満足させてあげるから……」
「おう! よろしく頼むぜ? まあ、駄目だったら駄目だったで気にすんな。それだったらそれだったらで、勝手に使わせてもらうだけだしな?」
「っい、いくわ……」
ルイズが才人の上に再び跨った時、その時にはゆうに一時間を超えていた。