暖かな午後の昼下がり、森の中の広場。中央にはポツンと一件の廃屋。小鳥のさえずりと草木のざわめき。
そんな中で時折笑い声が響く。マチルダの境遇を決める必要がある。
「ねえ、ダーリン。この女ってばあたしたちをゴーレムで踏みつぶすつもりだったって言うのよ? そんなのって、あたしは許すことはできないわ。だってダーリンを殺そうとしていたって言うのよ?」
キュルケは言う。殺そうとしたのだから、殺されたって文句は言えないはず。とはいえ奴隷の一人とするのだから、そんなわけにはいかない。
「それにね、あたしはダーリンの奴隷で幸せだわ。でも、この女ってばどうなのかしら? 奴隷になる価値があるの? だってまんこどころかケツ穴だって初めてじゃないって言うのよ?」
更にキュルケは言った。本来ならマチルダには奴隷にする価値などない。何故ならレイプされた経験があり、身体を自由にされていた時期があると言うのだ。初めてを捧げてこそ、才人の奴隷に相応しいのでは?
「だからね、奴隷は奴隷でも、この女はあたしたちよりも一段下の奴隷にするのがいいと思うわ。あたしはこの女に“キュルケ”とか“ミス・ツェルプストー”なんて呼ばれたくないの。ルイズはどう思うかしら?」
正座させられているマチルダであった。顔を伏せ、屈辱を押し殺し、黙ったままにじっと己の境遇が決まるのを聞いている。
「……確かにその通りよね。殺そうとしたんだから、殺されても仕方がない気はするわ。あたしだってそうだったんだから、相応しい扱いってあるわよね。…ねぇ、モンモランシーはどう思う?」
「……そうですわね。でも、どうすればいいのかしら? だって、わたしたちだってどんな命令でも従わなくちゃいけないわ。それなのにその一段下って言うと、どんな扱いが相応しいのかしらね?」
白昼でされているやり取りである。話し合っている女たちは隠すところのない全裸。ルイズに至っては首輪を嵌め、服従の恥ずかしいルーンが刻まれているのである。
……っちくしょう……こいつらイカれてるよ。こ、こんな話笑いながらするんじゃないよ……。
そんな女たちが、全裸で正座している自分の境遇を決めようとしているのだ。
屈辱はある。確かにある。でもそんな事より、マチルダとしてはこれから一体どうなってしまうのか? その方が気になってしまい、不安で不安で堪らなかった。
「ふむ……まあ、確かにその通りだよな。ロングビル…じゃない、マチルダだよな。俺もどんな位置づけにするか考えてたんだが、いまいち決めかねてたんだよな。
……よし、丁度良い。オマエらに決めさせてやる。どんな奴隷にしたいか言ってみろ」
そして、そんな才人はマチルダの処遇を奴隷たちに丸投げした。
恐ろしい話を微笑みながら話していた三人に決められてしまう? マチルダの背筋に悪寒が走ってしまう。
「っ…………」
しかし、マチルダには発言権がないのは明らかである。出来る事は歯を食いしばり、握り拳を作り、黙ったままに決定に従うしかないのだ。
っこ、こんなことになるなんてっ。っ~~これだから貴族は嫌いなんだよっ……!
許可をもらった奴隷たちは嬉しそうに話し合う。そして、才人といえば、顔を伏せるマチルダをニヤニヤと嗤いながら、漏れ聞こえる会話を楽しんでいた。
◇
和やかな雰囲気で談合がなされる。そしてその結果、先輩格の三人に対して敬意を払う必要があるだろうとなった。
「そうね…そんなところかしらね。じゃあこれでこの女はあたし達の奴隷になるんだから、あたし達がご主人様にやったみたいに誓ってもらいましょうよ」
「キュルケ、それっておちんぽにキスしたときのアレよね? でもわたしたちにはおちんぽはありませんわ。どうするつもりですの?」
「まあね。方法に関してはこれから考えるけど…とりあえず誓ってもらいましょうよ。ルイズはどう思う?」
「うん。それはいいと思うわ。そうすれば身に染みてわかると思う。口に出すのって悔しいからいいと思うわ」
何とも楽しげに話す三人である。そんな会話を耳にしながら才人はくっくっと笑う。
……くく…こいつらノリノリじゃねえか。まったく女ってのは怖いねぇ……
一体どこまでが自分の意志で、どこまでが迎合した意見なのか? そして、その線引きを本人は意識しているのか?
出来るなら聞きたいところだ。才人としてはそう思わざるをえない。
「ふふん、そういうわけだからさ、あたし達にも儀式をしてもらうから。文句なんかないわよね?」
「……ないよ。好きにすればいいさ……」
にんまりと笑ったのがキュルケである。マチルダは三人の中で、キュルケが一番怖いと思うようになっていた。
何故ならなんとも嬉しそうなのだ。才人に対して、一番忠誠心をもっているように思われるのである。
「じゃあいろいろ教えてあげるからその通りにしなさい。儀式のときは口調なんかも直しなさい。わかってるわよね?」
「……そうだね、直すから教えてくれってもんさ……」
背後ではルイズとモンモランシーがくすくす笑っている。マチルダとしては言い返す気力もなかった。
何しろ疲労困憊だった。自慰を強制されている途中、急にとてつもない快感に襲われてしまったのだ。どういう理屈か知らない。いや予想はつこうと言うものだが、問題はそこではない。
……リーヴスラシルだっけ? ……あんなことになりゃ、信じざるをえないってもんさ……
アナルオナニーだと言うのにとんでもなく気持ちが良かった。我慢できなくなって、むさぼるように自慰をしつくした。
そして大声を上げながらイきまくり、周りのことなど気にならなくなってしまったのである。
気が付けばニタニタと嗤われた状態で回りを囲まれ、「どうだ? 凄かったろ?」と、声を掛けられる始末。しかも足には湿った土の感触があった。失禁し、あるいは潮を吹いてしまったのだろう。
とてつもない羞恥だった。そしてそれが治まると情けなさと惨めさの極致。完全に弱みを握られてしまったと思った。
奴隷の奴隷の身分とはいかなるものか。その時それを完全に理解させられたのだ。
「……さっ、そういうことですわ。そろそろ始めてくださいな」
マチルダの前に裸体が三体並ぶ。時間が来たと言う事だろう。この運命はもう避けられない。
もちろんこんなことは嫌だ。避けれるものなら死を選んででも避けてみせたい。
っちくしょう……これが年貢の納め時ってやつかい? っくぅっうううっ……っふざけんじゃないよ、ちくしょうッ!
だがどうしたって無理なのだ。
最初の反抗はイマラチオをされた時。食いちぎってやろうとして顎が動かない。その次は縄を解かれた時。逃げようとして足が動かない。その次が質問をされた時。
そして本名を答えてしまい、最後にテファと村の皆の事だけはと誓った。それなのにだ。
……この時、心にぽっかりと穴が開いた。抵抗が無駄であると理解してしまった。
マチルダは平伏する。そして屈辱の誓いを始める。
「っも、申し訳ありませんでした、ご主人様! お姉様方も申し訳ありませんでした!」
今後、マチルダは三人を“ルイズお姉様”“モンモランシーお姉様”“キュルケお姉様”と呼ぶことになる。先輩には敬意を尽くせと言うわけだ。
ご主人様だと才人に被るし、普通に“様”付けだと、才人がマチルダにどう呼ばせるつもりかわからない。
その点“お姉様”なら都合がいい。仮に才人がマチルダに“サイト”と呼ばせるとしても、“お姉様”ならそんなに不敬でもないだろう。
「そ、それから殺そうとしたのに寛大にも許して頂けるなんて、思っても見ませんでした! 取り成して頂いてありがとうございます! この感謝はご主人様、それからお姉様方の奴隷として、一生仕えることで返していきたいと思います!」
平伏したマチルダが誓う。そして誓いとは、覚悟を示すために大きな声でしなければならないだろう。
マチルダは才人だけでなく、ルイズ、モンモランシー、キュルケの奴隷としても、生涯の忠誠を誓うと、大きな声で誓約する。
「っで、では、僭越ながらお姉様方も奴隷です! っですから、奴隷の奴隷として立場を弁えます! これからは許可を頂けない限り、どこでも四つ足で生活することに致します!」
奴隷達は満足そうに見下ろす。才人はそんな様子を嗤いながら見守る。
キュルケは当然の処遇だと思っているし、ルイズにしても、モンモランシーにしても、自分より下があると思えば、嬉しいのが当然なのだ。
自分達を殺そうとしたマチルダである。ならばどんな風に扱おうと、遠慮などいらないのでは? 彼女達はそう思った。
っくぅうううううううッッ……! ちくしょう! ふざけてるよっ! なんであたしはこんなことを言わなくちゃいけないんだいッ!
学生相手に教員待遇である自分が“お姉様”と呼ばなければならない。このような屈辱を思いつくのは同性だからこそだろう。
そんな屈辱を考え付き、取り成すどころか嬉々として奴隷の奴隷に堕としてくれたのに、その相手に感謝の言葉を述べなくてはいけない。
奴隷である自分よりもあんたは下なのだからと、そんな証明のためだけに、言葉一つで立ち歩く自由さえ奪われてしまった。
「っ最後です! 名前がいくつもあると紛らわしいと思います! 今後わたしは“便女マチルダ”と名乗ります! お姉様方にはお好きなようにお呼びください!」
屈辱の限りである。とどめに名前さえも奪われたのだ。キュルケが「ダーリン以外に身体を許して来たなんて、そんな淫乱は精液の便所よね」と呟いた一言。
そのせいでマチルダは“便女マチルダ”と名乗ることになったのである。
「くく…まっ、そんなところか。そんなわけだからさ、今後はこの三人の命令も俺の命令だと思ってくれ。せいぜい機嫌を損ねない様に注意するこった」
平伏しているマチルダに才人が近づく。すべてはこの男のせいなのだ。睨み付けようとするのを抑えきれない。
「!っあうううっっ……っ!
だがそんなことを許される立場ではなかった。怒気を発したキュルケが「便女のくせに生意気な顔してんじゃないわよ!」と、ひっぱたく。
「ふんっ、何よ? 便女が文句を言おうっての? 生意気な顔するなって、っっ言ってるでしょっ!」
「ッあっぐぐふうううっっっ……!」
殴られるっ! と、思わず腕を上げた。だが、その腕はピクリとも動かなかった。手加減なしでひっぱたかれ、草むらに吹き飛ばされながら、ああ、悔しいなと、マチルダはそんなことを思った。
驚きはなかった。散々思い知っていたのだ。腕が動かなくて、え? と驚くよりも、わかりきったことに思い至らなかったのが悲しく、そして悔しかったのだ。
キュルケは腕を腰に当て、ふんっと倒れているマチルダを睨み付け、それからご主人様である才人を恐る恐る窺って見る。
「っだ、ダーリン。ダーリンの奴隷をしつけようと思ったんだけど、これでいいのよね?」
「ん? ああ、それでいい。マチルダはオマエらの奴隷でもあるんだからな。しつけくらい好きにやればいいさ」
許されたキュルケは安堵した。確かにマチルダはキュルケの奴隷とされたが、そのキュルケは才人の奴隷である。つまり、マチルダの本当の所有者は才人なのだ。
その持ち物が不遜にも睨み付けようとした。これは我慢などできようはずがない。憤怒のあまり殴りつけてしまったのである。
でも、殴りつけて気が晴れると冷静になれた。もしかしたら怒られてしまう? そう思い当たったキュルケは才人が怖くなったのだ。
「ありがとう! ダーリン! それじゃああたし達の奴隷に相応しいようにしつけなくっちゃね!」
なんと優しい主人だろう? ほら、今なんて頭を撫でてくれている! キュルケは改めて才人への忠誠を誓い直す。
……あーあ、まさかこんなことになるなんてね……うふふっ…おかしいじゃないか……うふ…うふふふふ……
痛む身体を堪え、マチルダは平伏し直した。だってしょうがないではないか。考えるより先に身体が動いてしまうのだ。才人が“何を望んでいるか考えて行動するようにしろ”と命令したせいだろう。
原因に思い当たっても何の慰めにもならないのが辛い。そして、これからやらねばならないことを思えばもっと辛い。
「じゃあ、そろそろ始めましょうか。時間も押してますし。皆さんもそろそろ準備はよろしいですわよね」
ぱんと一つ手を打ってみる。注意を引くためにモンモランシーがしたのだ。ルイズも、キュルケも、異存がなく、黙ってうなずいてみせる。
「そうね、それで順番だけどどうする?」
「まっ、今回はしょうがないわ。ルイズ、奴隷にしてもらった順番でいきましょう。それが一番公平だと思うしね」
キュルケの提案にルイズはうなずく。そして、ちらりと才人の様子を窺って見る。大丈夫、ニヤリと笑ってうなずいてくれた。
「うふふ…頑張んないと終わらないわよ?」
「っわ、わかってます。ルイズお姉様」
ああ、とうとうこの時がきたと、そんな風にマチルダは思った。才人にした使い魔のキス、あれはあれで辛かった。
悔しくて、情けなくて、こんなことをさせるなんて許せないと、肉棒を噛み千切ってやると覚悟したほどに怒りを感じた。
でも、今回は違う。悔しさ、情けなさ、怒り、全ての感情は当然ある。だがそれらの感情の中で、今回の一番は惨めさだろう。それでもマチルダには否はない。言われた通りにやるしかないのだ。
「っでは、ルイズお姉様。頑張りますのでお願いいたします。満足されましたら便女マチルダを奴隷として認めてください」
改めて平伏し直す。頭をあげると、肩幅に足を開いたルイズの股間があった。
「…ん…ちゅ……ぺろっ…れろ…れろ…ちゅ……えろ……んん…ぅ…」
秘唇に向けてキスをする。舐めやすいように正座から四つん這いになり、ルイズはマチルダの頭に手をやる。その状態で繰り返しキスをし、ぺろぺろと舐めていく。
「うふふ…うまいじゃない。その調子よ、便女。…っぁン…っ…ふふ…頑張ってよね。あと二人いるんだから……」
「…くちゅ…ぺろ…ぺろぺろっ…じゅじゆ…えろぺろ…ん……」
存分に味わえるようにと、ルイズが腰を突き出し、その頭を引き寄せてくる。それをマチルダはされるがままにされる。むしろ秘唇と口の距離が近くなったのだ。奉仕しやすくなったと、喜ばなくてはならないだろう。
ぴちゃぴちゃ、ぴちゃぴちゃと、マチルダは奉仕に熱中していく。
……こんな味なんて、知りたくもなかったよ…ちくしょう……
悔しい。そして惨めだ。だって手は使わない、使ってはいけないと命じられた。マチルダは四つ足となってお尻を振る。才人の目を楽しませながら、口と舌先だけで、ルイズを満足させなくてはいけない。
「っ~~くはぁんんっ…いいわ…いいわよ…そう、そうやって舐めなさい。クリちゃんをほじって舐めまわすのよ、便女……」
「…ぺろぺろぺろ…じゅぢゅっ…ぺろぺろ…ん…はぁ…ん……」
息継ぎが辛い。それでもマチルダには抗議さえ許されない。終わらせるための方法はただ一つ。ルイズを満足させ、奴隷として認めて貰うしかないのである。
そのためには苦しくても続けるしかない。熱心な愛撫で満足してもらうしかない。
「はぁぁあぁぁ……い、いいわ、…んンぅ…いいわ、便女…これなら、わたしの奴隷にしてあげてもいいわ……んふ…ぁ…ああん…ぅ…ぁぁ…」
「ぺろぺろぺろぺろっ……じゅずずッ…ん…えろえろ…んっんっ…じぢゅ…」
やっとだった。ルイズはようやく満足しそうな雰囲気となった。一体どれだけ続けただろう? でもようやく「奴隷にしてあげてもいい」と言ってくれた。あと少し努力すれば報われる。
ニタニタと嗤う才人。微笑むモンモランシー、嬉しそうなキュルケ。そんな表情を視界の隅に入れながら、マチルダは奉仕に熱中することにする。
……ちくしょう…こんだけ頑張って、その報酬が、奴隷の奴隷ってかい? ッ……ちくしょう…っちくしょうっ……
鼻先には服従のルーンが見える。こんなふざけた印をつけた女の奴隷に、自分はならなくてはならない。そのために愛液を啜り、舌先を肉の中に埋め、割れ目に沿ってなぞっていく。
もう舌の感覚が怪しくなってきた気がするのに、これが終わっても二人に奉仕しなくてはならないと思うと、それだけで心がくじけそうになってくる。
でも、例えくじけたところで、身体は勝手に動くんだろうなと、そう思い当たったマチルダだった。涙が止めどなく溢れてくるのを感じた。
「っくぅんんンぅううぅぅ~~ッ、い、いいわっ! 便女マチルダッ! 奴隷にしてあげるッ! っだ、だから飲みなさいッ!!」
味が変わったかと思った瞬間だった。
ルイズは下半身の力を抜いた。ぷっしゃあぁぁ……っと勢いよく小水が放たれた。慌てて尿道口を探したマチルダであったが、あと一歩及ばなかった。ルイズはマチルダの頭を固定したまま、更にそれを押し付けたのである。
「っっぷぅはっっ…がほっ…ぶあッ~~ごく……げええっッ~~~っごきゅ~~っげえはっ…ごきゅぅうぅぅ……」
まったくふざけた準備をしてくれた。錬水で水を作り、水分を補給したルイズの小水は大量であった。溺れてしまったマチルダである。苦しみから逃れるため、小水を飲み込み続けるしかなかった。
塩気のある液体、それをマチルダはごくりごくりと飲み込んでいく。
「……ふうぁン…~~気持ちいいわぁ……ねぇ、最高よねぇ……くふふ…ご主人様の気持ちが少しわかったかもしれないわね。…ふぁあぁぅぅぅ……た、確かにこれは気持ちいいわ……」
「ッッ~~~~ごきゅッ~~~~ごきゅッ~~~~ごきゅッ~~~~ッッ」
顔中が小水塗れとなっている。それでも、飲めるだけは飲まなくてはならない。勢いに陰りがみえたのを幸いに、飲み込めるだけ飲み込んでいく。
「っ……っはぁぁぁぁ……っ、ス、スッキリしたわ! それじゃあ便女、後始末よろしくね?」
「っがはっ…かはっ……はぁ……はぁ……っわ、わかりました、ルイズお姉様。った、ただ今っ……はぁ……はぁ………っぺろっっ…ぺろぺろぺろ……じゅづゅじゆ…じゅるぢゅるじゅ……ぺろぺろぺろッ……」
放尿したルイズはマチルダの頭から手を放す。ツーンとアンモニアの刺激臭が鼻から抜けてくる。情けなさに視界がぼやけてしまう。でも、これは本当に涙なのだろうか?
ぺちゃぺちゃと水音を立てながら後始末する。愛液と小水を啜り、「これでお終い」とルイズが言うまで、やめることは許されないのだ。
しかし、これはほんの始まりに過ぎない。
「ふふ…もういいわよ、便女。次はモンモランシーね。頑張ってね、便女」
そう、ルイズが終わっても次はモンモランシー。そしてそれが終わってもキュルケが残っている。わかっていたことではあるが、マチルダとしては絶望を感じざるをえなかった。
……ふふ…便女、便女って、本当に便女だよねぇ……っくっふぅうぅうううう……ッ、こ、これから、毎日こんな日が続くっていうのかい? あ、あたし、もう死んでしまいたいよッ!
「さっ、次はわたしですわ、便女。そんなところで泣いてないで、早くしなさいな、便女」
モンモランシーが声を掛けてくる。そうしてくいっと軽く腰を突き出したのが、ぼやける視界に映っていた。
……いやはや、女ってのは怖いぜ。明らかに便女、便女って繰り返してやがる。
そりゃあ、プライドなんてボロボロになるよなぁ、くく…便女。
よたよたと進む。声を掛けられたのだから、行かなくてはならないだろう。マチルダはモンモランシーへと、よたよたと這いながら進んでいった。
◇
牧歌的な風景である。チチチと小鳥のさえずりが聞こえ、さわさわと草木がざわめくのが聞こえる。そんな中でマチルダはルイズ、モンモランシー、キュルケの奴隷として認められた。
「はあぁぁぁぁぁぁ……いいわぁ…立ったままするって、こういう事ですのね…………んんぅ……さ、後始末なさいな、便女」
モンモランシーにも奉仕をし……
「ぁっああんッ! うふふ…もう慣れてきたみたい。あたし達はこんな早くなじめなかったわ……っぁン……ふふ…ねぇ便女、経験豊富って本当よね? うふふふふ……」
キュルケにも認められ、「ありがとうございます、お姉様」と感謝した。三人に対して奴隷であると認められたのである。
今は四つん這いに才人を見上げていた。奴隷の奴隷として、許可なく立つ自由を奪われているせいだ。
やはりというか、立とうとしても前足が動かなかったのである。諦めて、見上げるしかない。
「くっくっくっ…おめでとう、マチルダ」
「っあ、ありがとうございます。ご主人様。これで便女のマチルダは、っお、お姉様方の奴隷にもなれました。
っルイズお姉様、モンモランシーお姉様、キュルケお姉様に、ぃ、一生仕えてまいります」
愛想笑いを浮かべて見せる。
散々に小水を掛けられ、濡れそぼった顔になっている。しゃべってしまい、顎先から水滴が流れ落ちてしまう。髪にも飛沫は掛かり、胸元はびっしょりと濡れている。
……くく…そうそう、そうやって笑ってるのが似合ってるぜ? キツイ目つきじゃあ、奴隷の奴隷には相応しくないってもんだ。
才人は満足していた。今のマチルダは心が折れかけている。戯れに認めた奴隷の奴隷であるが、ルイズたちはいい仕事をしてくれている。これならこれからの管理を任せるのも悪くないのでは?
……ふむ、そうなるとだ。もうちっと遊ばせるのも悪くない。この機会にとことん身分を自覚してもらうことにするか?
マチルダの様子を見た才人は予定を変更することにした。当初の予定では順番に中出しし、それで凱旋の予定だったのだが、それではいつも通りで面白くない。
それにせっかくの野外なのだ。青姦もいいが、もっと楽しめる方法はないだろうか?
「モンモランシー、オマエは椅子になれ。それからルイズ。オマエはマチルダを責めてやれ。少し時間が経っちまったからな。あとキュルケ……」
そこまで言い掛けて才人は止まった。キュルケには何をさせよう? 思考する間のフェラチオでもさせようと思ったのだが、ふと閃いてしまったのだ。思わずほくそ笑んでしまう。
「キュルケ、ちょっとこっちにこい」
だからちょいちょいと手招きし、嬉しそうに「何かしら、ダーリン」と近づいてくると、その耳に囁いてみせたのである。
くく…面白いと思わないか?
提案を聞いたキュルケもにっこりと笑って見せた。
そうして指示を受けた奴隷は一斉に動きだす。モンモランシーは椅子になるために才人の前で四つん這いとなった。
ルイズはマチルダを責める為に「便女、サイトの命令だわ。ケツを高く掲げなさい」と、嫌そうな顔をしながら言い放つ。
そして最後にキュルケである。才人の命令に「行ってくるわ、ダーリン」と消えていった。
っく…い、一体何をしようってんだい?
言い知れぬ不安である。何をされるか、心は恐怖で一杯である。だが、マチルダには、お尻を高く掲げていくより、出来る事はなかった