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No.27288の一覧
[0] ◇過去に戻って幼馴染と再会したら……IF√(オリ板からの外伝です)[ペプシミソ味](2011/04/19 15:16)
[1] ・第XX話 IFルート 下[ペプシミソ味](2011/04/19 16:16)
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[27288] ・第XX話 IFルート 下
Name: ペプシミソ味◆fc5ca66a ID:710ba8b4 前を表示する
Date: 2011/04/19 16:16
 ◆ 少女 ◆



 ゴトゴトと田舎道を進むバスに揺られながら、私は彼を何度も見てしまう自分に気付き、その度に視線を外す。前の座席に座り、憎らしいほどぼんやりと窓の外を眺めている彼、柊アキラ。……4年越しになる、私の片思いの相手。
 ――馬鹿みたいだと、つくづく自分でもそう思う。彼の事を想い、泣いた夜が何度あったろうか? 彼とキスしたあの日――誕生日の夜――を思い出し、何度自分で自分を……。

「……っ」

 羞恥と自己嫌悪で思わず唇を噛む。どこかで聞いた新江崎の女は淫らな毒婦だという言葉……それは心無い人の陰口だと思っていた。けれど私が小学生の頃、ママが色んな男と遊んでいた事を知っている。
 そんなママが嫌で、殺したいくらい憎いのに……私の中の血がどうしようもなく彼を求めて疼く。彼には相応しい女の子――幼馴染の可愛い2年生――がいるにも関わらず、諦めたくないと、私だけを見て欲しいと強く願う。

「醜い……」

 ゆっくりとバスが止まり、彼がちらりと私を見る。そのほんの一瞬の視線の交わりでさえ、嬉しく思う自分が情けない。彼と2年生の幼馴染の噂を知っているくせに。私のこの想いが叶うわけないってわかっているのに……。
 それでも期待してしまう自分が浅ましい。もしかしたら、また昔みたいに……。

「さっさと降りて。すぐ近くのはずだわ」
「ええ」

 心と口がバラバラ。彼と親しくなりたいのに、こんな事を考えてると知られるのが怖くって踏み出せない。
 私がこんなになったのはいつからだろう。キスをした夜から、夢に彼が出るようになった。恥ずかしくて堪らないのに、これは夢だからと……、口には出せないような行為を何度も繰り返した。新江崎の血が憎いのに、私は情欲に支配されている。
 ――それとも、この矛盾した気持ち。苦しくて、悲しくて、けれど甘い、こんな気持ちが世間で言う恋愛感情? 彼に触れてほしいと願い、彼にさわりたいと思う。これは人として自然な事なのだろうか……。

「あれね」
「ふーん、結構立派だなぁ」

 いつも持ってるバッグを肩に下げ、嬉しそうに私の指差す方向を見る彼。視線の先には新江崎がかつて使っていた施設があった。この地域に生息している特殊な粘菌を研究する為に使用されていた所。研究員の宿泊所も兼ねていた為、水道や電気のラインも未だ生きている筈。

「当たり前でしょう? 新江崎家の施設なんですから」
「ああ、そりゃそうですよね」

 能天気にコクコクと頷く柊君。バス停で背後から私を抱きしめた事なんて、きっと何とも思ってないのだろう。まるで、小学校の2人に戻ったような瞬間だった。『主将』ではなく、『新江崎さん』そして『姫』と呼んでくれた瞬間。
 あの時どんなにドキドキして嬉しかったか……私の全身に痺れるような甘い衝撃が走ったなんて、この人は思いもしないんだろう。こんなに愛しいのに、でもすごく腹が立つ。

「さっさと行くわよ、副主将」
「あ、はい」

 あの噂が流れ……そして彼が名前ではなく『主将』としか呼んでくれなくなって、私はばっさりと髪を切った。
 忘れもしない2年の秋。彼にとって私は、もはや友達ではなくただの役職の関係なんだ、と認めたくなくって。もしかして彼の義母と同じ髪型にすれば、私を異性として意識してくれるかも……と淡い希望を抱き、伸ばし続けた髪を切った。
 ――その密かな願いは届くはずもなく、『主将』と『副主将』の関係のままだったけれど。

(バカよね、私も)

 既に小学校の時のキラキラした時間は過去になり、体が成長するにしたがってぎこちなくなった私達。けれど逆に、胸の奥にあった想いは成長し続けた。好きになるのは止めたい……と思っているのに、毎晩彼から貰ったスケッチを眺めてからでないと眠れなかった。
 普段はぼんやりしているのに、でも夢――医師になる――については怖いくらい真剣で、一切の妥協をしない彼。私のように偽りの仮面をかぶらず、ひたすら純粋に夢へ努力する背中を、どれくらい目で追っただろう。

「すごい。これって、絶対皆喜びますよ」
「そう? どいて、鍵を開けるから」

 でも、この苦しい思いも今日で終わりにしよう。そう覚悟を決めてこの下見を計画した。今夜、寮へ戻ったらあのスケッチを燃やし、彼への未練を断ち切ろう。そして、最初に告白してくれた人と付き合おう。誰でもいい……こんなに醜くくて浅ましい私を求めてくれる人なら。

「少し黴臭いわね」
「主将、僕が先に入ります」

 鍵を開けた私を守るように、スッ……と滑らかな動作で扉へ入る彼。少し大きくなった背中……もうあの頃とは違うのだとはっきりわかる。こういう未知な場所で浮かべる真剣な横顔と、鋭い眼差しは何一つ変わってないのに。
 何もない事を確認したのか、彼は振り返って笑顔を浮かべる。私は無言のまま頷いて、ゆっくりと建物の中へ入っていった。これが私の初恋、最後の時間なんだ……と思いながら。



 ◆ 少年 ◆



 数年前に放棄された施設はしかし、さすが新江崎家の施設だけあって、僕の目から見たら全然問題がないように思える。どことなく不機嫌そうな新江崎さんがついてきている事を確認しつつ、けれど僕は油断なく足を進めていた。
 この綺麗さならまずありえないだろうけど、野犬や浮浪者の溜まり場になっている可能性もゼロではないから。

「副主将、その奥にブレーカーがあるはず。年に何度か掃除に来た時に使用しているらしいから、問題なく動くと思うわ。電力会社には連絡済みだし」
「はい」

 元々研究所だっただけあって、どこか病院に雰囲気の似ている廊下を進む。まだ照明がついていない上、あいにく今日は曇り空、歩いている通路は薄暗い。
 物音一つしないシン……とした中をブレーカーのある場所まで進み、金属のドアを開けて固いスイッチを押し上げた。

「おっ」
「……いいみたいね」

 さすが新江崎家……と言うべきか、施設の電灯は自動式だったらしくブレーカーを上げた直後に点灯した。ただ電気が点いただけなのに、それだけで充分人が住めるように感じる。
 光の下で改めて周囲をじっくり見てみれば、アイボリー色の床へうっすらと埃が積もっているけれど、犬などが侵入した形跡は無い。部員でモップをかければ十二分に使える……いや、古いホテルなんかより立派だと思う。

「それじゃあ次は水。元のバルブを開けてもらうわ」
「資料に拠ればあの奥ですよね?」

 冷静沈着な感じで、髪を耳へかけながら頷く新江崎さん。
 でも、やっぱりどこか様子が変な気がする。具体的にどうとは言えないけれど。しかし、遠い昔にこんな彼女を見た事があったような……。

「あ、主将。僕が先に」
「……っっ」

 先に進もうとした新江崎さんの前に入り込み、周囲を見ながら歩いていく。割れたりしている窓ガラスは無し。落ちているゴミもなく、虫なんかもいない。
 どことなく気まずい沈黙の中、僕達はあっさりバルブの所へ辿り着いた。

「じゃあ回しますね。……っと、まずコレを……」
「ええ」

 鍵のようなストッパーを外し、青い色をしたバルブを反時計周りに捻る。もしかしたら重いかも? と覚悟していたけれど、十分に手入れされていたらしく、音も立てず簡単に動いた。
 そこから水道水が出るか、下水は流れるのか、トイレ、皆が寝る為の部屋、浴室、調理室などを調べていったけれど、全てが拍子抜けするくらい簡単に終わってしまった。
 時刻は12時を少しまわったくらいだろうか? 夕方前には余裕を持って寮へ帰れるだろう。
 
「何の問題なかったですね。いや、さすが主将の家の施設。来る必要なんて無かったかも」
「そうね。何の意味も……無かったわ」
「主将……?」

 背中から聞こえた彼女の呟き。その響きがたまらなく寂しそうで、思わず驚きながら振り返る。そこには普段の凛とした雰囲気など微塵も無く、どこか悲しそうに俯いている新江崎さんの姿があった。

「――っ、ごめんなさい。私、先にバス停に」
「待って!」

 ス……と影のように素早く背を向けて、出口へ向かおうとする新江崎さん。僕は素早く腕を伸ばし彼女の手を握ろうとするけれど、ギリギリで間に合わない。
 ――見間違いだったのか? いや、そんな筈は無い。主将は、新江崎さんは泣いて……。

「新江崎さん!!」

 灯りのついた廊下を走り、施設の出口へと到達。けれど彼女の姿は無い。本当にバス停まで先に行ったのか? この……。

「雨が……」

 朝から曇り空だった天気は、僕らが施設内にいた間にとうとう夏の激しい豪雨へと変わっていた。そして僕は思い出す。今朝からどことなく様子がおかしかった彼女は傘を持っていなかったという事を。

「新江崎さん!!」

 僕が常に背負って持ち運んでいるバッグの中には、折りたたみ傘が常備されている。けれど、それを用意する前に自然と足が飛び出した。バチバチと音を立てて皮膚に雨が突き刺さる。痛みを感じるほど強い雨。
 でも、そんなのはどうだっていい。胸の奥に沸き起こるのはあの日の誓いだけ。『何があってもボクは彼女の味方をする』。1人の味方もなく、常にギリギリで胸を張り生きてきた誇り高い少女。残酷で最低な嘘をついた僕だけは、せめて彼女を支えるんだ……と固く誓ったはずなのに。

「くそっ!! 僕は、僕は!!」

 全身を刺すような雨の中、人気の無い田舎道を全力で走る。小学校の頃に比べ、体は大きくなり体力もついた。それなのに、迷い、苦しんでしまうのは何故なんだろう。
 中学生になり、体の中からあふれ出す獣じみた性欲を持て余すようになった。夜、新江崎さんの事を思いながら自慰を何度行っただろう。そんな自分が情けなくって、自分自身に格好つけたくて、僕は新江崎さんと距離をとってしまっていたんじゃないか? 自分が傷つきたくないからという身勝手な理由で。
 ――馬鹿だ、僕は! どうしようもなく馬鹿だ!

「新江崎さん!」
「柊……クン……」

 駆け抜けた先に彼女の姿があった。人通りのない細い道で、雨に打たれずぶ濡れの姿で。ショートカットの髪、気高く美しい顔は雨で汚れ、雨にぬれた制服はベットリと白い肌へ張り付き、華奢な体のラインをくっきりと浮き立たせている。

「な……んで?」

 彼女の顔……それは、あの時と同じだった。義母さんの診療所のベッドで、父親に嫌われていたらどうしよう……と、泣いていた時の顔。気高く美しく、けれどその孤高さゆえに脆く儚い。
 この豪雨の下でも僕は彼女が泣いているとわかった。そして、その理由。どうして彼女が泣いているのか? その理由も解った。

「どうして! 柊君、来ないで! これ以上、私……貴方の事……」
「新江崎さん!」

 まるで怯えているネコのよう。ゆっくりと後ずさりをしている彼女。雨にうたれているにも構わず、僕から離れようとしていた。バチバチと激しい音を立て、田舎道に雨が落ちる。
 でもその轟音の中でも、僕は彼女の声だけは聞き逃さず、ゆっくりと近づいていく。僕自身の気持ち……それを隠さずに、傷つくことを恐れずに。

「新江崎さんの事が好きだから! ずっと、ずっと好きだった。小学校の頃から……周囲に負けず、凛と胸を張っていた貴女が好きだったから!」
「――っ」

 いつから僕は新江崎さんの事が好きだと思い始めていたのか。中学校に入り、僕が合気道を部活に選んだ理由……少しでも凛とした彼女に近づきたかったから。新江崎さんが告白を断ったと噂で聞く度、安堵した事が何度あっただろう。
 でも、性欲に塗れた情けない自分が知られたくなくって、あの日の誓いを言い訳にして、ズルズルと態度をあいまいなままで過ごし続けた。もしかすると、新江崎さんは僕の事を好きでいてくれるんじゃないかって解ってたのに。
 僕が『主将』と呼ぶようになって、どこか寂しそうに彼女が視線を伏せていた事を、僕の勘違いだろうと言い訳して。今日の下見でもそうだ。どこかおかしいって、ずっと解りきっていたのに。

「柊君……駄目……」

 泣いている彼女の手をしっかりと掴む。真っ黒で涙と雨に濡れた瞳を真っ直ぐに見つめる。
 ――僕は馬鹿だ。最初からこうやって覚悟を決めていれば良かった。もし告白を受け入れられなくても、友人として彼女を守ればいいだけ。結局、あの日の誓いを言い訳にして、僕自身が穢していた。
 誇り高き新江崎さんを、何があっても守ると改めて誓う。誰よりも愛しく思う。

「好き。僕は新江崎さんの事が、ずっと好きだった」
「……っ」

 バチバチと降り注ぐ夏の雨の下、僕の胸へ顔を押し当てて泣きだす新江崎さん。温かくて柔らかなその体を、強く、僕の気持ちが伝わる様に強く抱きしめる。
 熱い彼女の涙を胸に感じながら、僕達はただ立ち続けた。遠く、山のかなたで響いている遠雷の音を聞きながら。



 ◆ 少年(18禁です) ◆



 合宿最終日の夜、同室の男子部員――といっても僕以外には2名しかいないけれど――が眠ったのを確認し、ゆっくりと部屋の外へ出た。灯りが消えた廊下を非常灯の薄暗い光を頼りに進んでいく。彼女、新江崎さんが待っている部屋へ。
 深夜2時をまわっていることもあり、何の物音もしない。だから、その沈黙にドキドキとうるさすぎる心臓の音が響いているような気がして落ち着かない。いや……正直に言えば、これからの事に期待しすぎて呼吸さえ苦しかった。

「……入るね」
「もう、遅いわよっ」

 カチリと静かにドアを開けて入った部屋の中に、顔を真っ赤にして僕を睨む新江崎さんがいた。パジャマは少しフリルのついた黒色のもので、何度かデートをして思ったけれど、新江崎さんってゴスロリが好きなんだと思う。――本人は中々認めないけれど。

「そんな怒らないでよ。ひょっとして寂しかった?」
「――っ! こ、このっ」

 皆が寝ている部屋から離れた所にある個室――といってもかなり広く、ベッドやテーブル、ソファーなどもある――で、新江崎さんは髪を耳にかけながら小さい声で怒鳴る。が、その様子も可愛らしくって、僕は思わず微笑んでしまう。

「違うの?」
「――っっっ!! ち、違うわよ」
「本当に?」

 姫の両手首を優しく握り、壁へと押し付ける。甘い香りが漂っている耳をペロ……と舐めると、ビクンッと反応する体が楽しい。思わず調子に乗って、耳を優しく噛みながら唇で吸い続ける。

「――ッ、んっ、少し、あっ、だけ……、んっ、馬鹿っ」
「姫ってやっぱり、すっごく敏感だよね」
「あっ、んんんっ、このっ、姫って……、んんっ」

 ゴスロリっぽい黒パジャマのボタンとゆっくり外していく。濡れた瞳で僕を見上げる姫。ピンク色に濡れた唇が、すごくキスをして欲しそうにゆっくりと開き、赤い舌が見えた。――でもまだキスはしない。焦らすように、耳から頬、首筋を舌でチロチロと舐める。
 あの告白の日から、僕達は何度も互いを求め合った。小学校から積もり積もった想いに歯止めがかからず、毎日下見と称してこの場所へ出かけた。だけど、それだけじゃ全然足りなくって、こうやって合宿の日にまで……。

「ふふっ、姫って可愛い」
「んんんっ」

 新江崎さんは吃驚するくらい敏感で可愛らしい。首筋にキスを繰り返し、シャツの下、隙間から手をいれて柔らかすぎる乳房を触る。意地悪するように乳首には触らないけれど、張りがあって、でもメチャクチャに柔らかくて……そして乳首が固くなっているのが解る。

「ひっ、あっ、ああっっ」
「そんな声だしたらバレちゃうかも……」
「やっ、だって……、んんっっ!!」

 耳まで真っ赤に染め、まるで泣きそうな顔で声を我慢している新江崎さん。その濡れた唇へ舌をチロチロと這わせると、まるで待ちわびていたように口が開き、柔らかな舌が出てくる。互いにチロチロと舌を絡めつつ、僕はちょっと強めに固くしこっている乳首を抓った。

「んんんんんんんっっっ!!」

 両腕を僕の首に回し、ビクンビクンッと痙攣するカラダがたまらなく愛しい。いつものクールな感じからは想像できないくらい積極的に舌を伸ばし、僕の口の中へ差し入れてくる。……僕は乳首を指先で押し込むようにクニクニと優しく潰しつつ、強くその舌を吸った。
 ――新江崎さんは、こうやって舌を吸われながら乳首を虐められるのが好き。指先でカリカリと固い乳首を引っ掻きながら、甘い吐息をこぼし続ける口を強く吸う。

「んっ、んっ、んんんっっ、んっっ」

 甘えるように体重を僕にあずけ、せつない吐息をこぼし続ける姫。時折、強く乳首を引っ張りながら口付けを続ける。むせ返るような甘い香りと、新江崎さんの淫らな声、熱い唾液に僕のカラダも燃えるよう。
 10分くらい続けただろうか……。いつまでもこうやってキスしていたいけれど、そろそろ我慢ができない。僕は乳首を虐めていた指を止め、彼女の下のパジャマを脱がせ下を触ろうと、手を動かし……。

「えっ!? 新江崎さん?」
「ん……、柊君。貴方って、いっつも私ばっかり。ん、覚悟しなさいよ」

 下へ動かそうとした僕の手が、いつのまにか新江崎さんに掴まれている。さすがというか、全く気付けなかった。しかも、どこからか取り出した結束バンドで……。

「ちょっ、姫」
「えいっ」

 さっきまでの余韻で顔が赤い新江崎さん。しかし、にっこりと微笑みながら、彼女は僕のカラダをベッドへと押し倒す。さっきまで僕が触っていた胸……その白い谷間がパジャマの中にくっきりと見えた。

「な、何を……?」
「だって、いつも私ばかり虐められてるのって不公平だと思わない?」
「え? あっ、うううっっ」

 顔を羞恥で真っ赤に染めた彼女が、僕の股間へと手を伸ばしている。温室育ちのお嬢様が、こんな……大胆に。

「ふ、ふーん……。こ、こんなに固い……のね。手で触るのって……」
「だ、駄目だよ」
「静かにして」

 メチャクチャに恥ずかしくて堪らない。好きな人に、パジャマ越しとはいってもこうやって触られるなんて。けど気持ちとはうらはらに、僕の股間のモノはますます充血してしまう。
 しかも、姫は触るだけでは飽き足らず、いきなりパジャマ、そしてトランクスを……。

「そんなっ、駄目」
「――っっ。こうなって……、なんか……やらしい。ん…………」
「――っえ?」

 ペロ……と外気に晒された僕のペニスへ、とてつもなく柔らかくて熱く濡れたモノが這う。何が……と下を見ると、新江崎さんが意地悪っぽく笑顔を浮かべ、舌で僕のモノを舐めていた。
 愛しそうに目を細め、大胆に真っ赤な舌を伸ばし、僕に見せつけるみたいにベロリ……と舐める。その度に、信じられないくらいの気持ちよさが沸き起こってくる。

「――――っっっ」
「声、出しちゃ駄目。わ、私だって、すごく恥ずかしいんだから……」

 小さな囁き声……そしてペロペロとカリの周りを中心にして、新江崎さんの舌が動き回る。更に長くて細い指が、ゆっくりとペニスをこするように上下へ動く。トロトロの熱い唾液に包まれて、クチュクチュという音が部屋へ響き渡った。

「うあ、ちょっと、駄目だよっ」
「やだ。だって、いっつも私ばっかり虐められてるし。それに、柊君の顔も見たいの」
「あっ、あああっ」
「こう? こうすればいいの?」

 鈴口部分へ唇を押し当て、吸うようにしながら舌を動かす姫。本物のお嬢様である彼女に、こんな事をさせてしまっている……という罪悪感と、それを遙かに上回る快感が全身を支配する。
 真っ赤な唇で僕のモノを咥え、嬉しそうに微笑んでいる彼女から目が離せない。

「新江崎さん、あっ、き、汚いよ」
「いいの、柊君のコトが好きなんだもの。好きだからいいのっ」
「――っっ」

 照れたようにそう言い切り、ペロペロと一心不乱に舌を動かしてくる。口の中の熱さ、サラサラと髪が股間にあたる度、左手で耳へかけ直す彼女。恐ろしいくらい整った美貌なのに、僕のモノを何度も、何度も優しく舐め続ける姿が堪らなくエロティックで……。
 細い指は大きく張れた僕のモノを優しく扱く。柔らかすぎる唇が亀頭にぴったりと吸い付き、クチュクチュと舌で刺激される。堪らない気持ちよさ。口から情けない声があふれ出して止まらない。

「あっ、駄目っ、出る。駄目っ、どいて――ッッ」
「うん……」

 限界だっていう僕の声を聞いたはずなのに、新江崎さんは逆に口全体をペニスへとかぶせ、舌で先端全体を舐めまわすようにした。甘い鼻声と、髪を耳にかけなおしている動作。見える真っ白な胸の谷間。
 そして、僕のモノを愛しげに咥えている真っ赤な唇……。

「んんっっっ、駄目っ、出ちゃう!」
「……ん、んんっっ」

 止まらない彼女の舌と唇の動きに促されるように、僕は駄目だと思いつつも、大量に口の中めがけて吐き出してしまう。這い回る舌は動きを緩めず、全部吸い出そうという風に優しく先端をつつく。
 言葉にできないくらい気持ちがいい。僕は全身がしびれたようになりながら、あまりの快楽に必死で呼吸を続けていた。
 にっこりと微笑んでいる新江崎さん……彼女への堪らない愛しさが込み上げる。僕は快楽で痺れたような腕を伸ばし、彼女のサラサラした髪をゆっくりと撫でた。



 ◆ 少女(18禁です) ◆



 まるで苦すぎる薬を飲んだ後のように、いがいがする口の中。けれど胸の中は、あふれそうな幸福感でいっぱいだった。彼が差し出したティッシュに熱いモノを吐き出した後(本当は飲もうと思ったけれど、むせて吐き出しそうになった)、私は彼の腕に抱かれて夢見心地。

「ね、気持ちよかった?」
「あ、うん……」

 照れたように軽く顔を背ける柊君。本当は軽蔑されちゃうかも……とドキドキしていた。けれど、どうしてもしてあげたくって。あの日――告白してもらった夢のような日――私はカラダを走る激情が抑えきれず、彼を強く求めた。
 そのくせ、あまりの痛さで泣いてしまって……、その日から彼は蕩けるくらい優しい。私を感じさせて焦らし、トロトロに溶けて、痛みを感じなくなるくらい愛撫してから挿入する。
 怖いくらい気持ちよくって、癖になったらどうしよう……とか、あんまり乱れたら軽蔑されるかも……とか思うけれど、そんな我慢はいつも砕かれて、私はすごく感じさせられてしまう。
 だから、偶には私から責めたかった。すごく好きだって、少しでも伝えたくって。

「ふふっ」
「その、すごく気持ちよかった……だからお返しするね」
「えっ!? きゃっ」
「嬉しかったけどさ、めちゃくちゃ恥ずかしかったんだから」

 突然、ふわっとベッドへ押し付けられる。真上には柊君の顔。優しくて真剣な表情をしたまま、ゆっくりと彼の顔が耳元へ近づいてくる。

「あっ、今、今は駄目っ」

 思わず逃げようとカラダを動かす。だって、柊君が感じてくれたのが嬉しすぎて、私のカラダは物凄く熱くなっているから。こんな状態でキスされちゃったら絶対に我慢できない。
 でも、必死に逃げようとするけれど、簡単に彼につかまれてしまう。耳元でクスクスと意地悪っぽい笑い声。

「姫が泣くまで虐めるから」
「あっ、嘘、――っっっううう!!」

 私の耳が思いっきり舐められる。いつのまにか背後から抱きしめられるような体勢で、彼の指が胸へ触れていた。――恥ずかしい、と思う。今、物凄く乳首が固くなってるって自分でも解る。触られちゃったら……。
 と、思っていたのに彼は触らない。クスクスと笑いながら、乳首周辺を引っ掻くように弄るだけ。そして耳、首筋へ何度もキスをされる。 

「んんんっっ」
「好き、大好きだよ」

 耳の穴に入り込んだ舌で、ネットリと全部を舐められていく。そして優しい囁き声。胸……期待して疼く頂点には触らないのに、彼の指先が円を描くように動く。物凄く気持ちがいいのに、でももっと触って欲しい気持ちがあふれ出す。
 柊君の足が、私のふとももに絡まる。ほんの少し……ごく軽く、私の駄目な部分へあたる彼の足。でも決して強く触れてくれない。

「……んっ、んん」

 彼の指はズルイ。すごく精密で正確、私も知らなかった気持ちいいトコロを探し当てて、ソコをメチャクチャに虐めてくる。柊君に触られると、全身の気持ちいいトコロが開発され、もっと感じるようになっていく。

「ううううっっっ」
「可愛い」

 首筋から背中を舐められ、乳首ギリギリまでがゆっくりと触られる。全身の産毛が逆立ち、毛穴からゾクゾクとした快楽が染み込んでくるみたい。
 柊君に見られちゃうんだ……と思って用意した可愛いパンツ――黒色でピンクのリボンのついたデザイン――がすごく濡れていいるのがわかって、パジャマに染み出したらどうしよう? と一瞬考える。
 けれど、その気が弛んだ瞬間を彼は見逃さなくって……、

「――ッッッ!!」

 強く乳首が抓まれてしまう。さっきから触って欲しくて、でも自分から言えなくて、すごく切なかった部分。私のメチャクチャ気持ちいいトコロが容赦なく彼の指でシゴかれ、押しつぶされ、クニクニと嬲られる。

「舌出して、姫ってコレが好きでしょ?」
「ん……うんっ、うんっ、好きっ、好きなのっっ」

 自分が何を口走っているのか解らず、思いっきり彼の唇へ舌を伸ばす。ゾクゾクするほど優しく舐められ、彼の唇で吸われていく。涙が出るくらいキモチイイ。喉の奥から勝手に獣みたいに声が出て、一瞬だけ恥ずかしいって思うのに、そんな心は簡単に溶かされて……。
 クチュクチュと舌に唾液が絡まり、乳首……毎晩彼に触られて、すっかりいやらしくなってしまった部分が、容赦なく虐められる。彼の指が優しく、でも時々強く動き、翻弄されるように喘いでしまう。

「あっ、う、んんんっっ、んんっっ、……んんっっ」
「すごく固くなってる。下も触るね……」
「んっ、あっ、バ、バカっ、んんんっっ」

 彼の右指先がゆっくりと胸から腰へ這っていく。今触られたら、すごく濡れてるから恥ずかしいって思うのに、全身に力なんて入らない。
 ゆっくりと秘所へ近づいてくる彼の指先。思い切り舌を吸われ、左手で乳首をメチャクチャに弄られてるのに、彼の指が下着の縁ギリギリまで近づいているのが解った。
 下着越しに、カリカリと私の大事な所の周囲をひっかく指先。まるで焦らすような指使いに気が狂いそうになる。物凄く濡れてるってバレるのが怖いのに、でも早く触って欲しくて……。気持ちよさと恥ずかしさで心がトロトロになる。

「触っていい?」
「……や、だめっ、んんっ」
「ふーん、そう?」

 本当は触って欲しくて体が燃えるようなのに……。その瞬間、指先がツン……と私のクリトリスを触る。

「――――ッッッ!! ううううううううううっっっっうううう」
「嘘つき、こんなに固くなってるのに」

 下着越しに軽くツン、と何度も何度もつつかれて、それだけで何回も達してしまう。恥ずかしい声があふれるけれど、それは全部彼の口に吸い込まれて……。胸と唇、そしてクリトリスを同時に嬲られて私のカラダがビクビクと跳ねるように痙攣してしまう。
 そして静かに彼の指が私の中へ入ってくる。その目もくらむような気持ちよさ。私は両手で彼の胸に必死に抱きつくことしか出来ない。

「ここが好きだよね?」
「うんっ、うんっ、好き。柊君に、教えてもらったトコ好きなのっ、ううううっっ」

 膣の中、下腹部の上あたりへ彼の指が入り込みくすぐるように動く。濡れちゃってて恥ずかしい……という思いは既に溶かされ、これから来る快楽に期待して胸が痛い。
 彼の触っている場所……、ソコは自分では全然知らなかった部分で、毎日虐められ、すっかり癖になっちゃった所。彼の指で触られると、簡単に視界が真っ白になって、獣のように感じてしまうだけ……。

「んんんんんんっっっ! ああっっ、あ……んんっううっ」
「好きだよ。もっと、もっと可愛い顔見せて」

 耳から唇、喉にまで口付けをされながら、思いっきり膣の中を虐められていく。何度達したのか解らない。彼の指と口に支配され、私は何度も、何度も絶頂を味あわされる。涙が自然にポロポロとこぼれ、それさえベロリと舐められて、再び絶頂を繰り返す。
 ――もう、死んでしまう。乳首を強く吸われ、歯でカリカリと甘く噛まれていく。膣の中の指は動きを止めず、クリトリスと同時に中を嬲られる。全部が溶けて、心の中が柊君への愛しさで一杯になって、彼にだったらどんな恥ずかしい事も見られてもいい……としか思えなくなって、

「柊君っ、好き。好きなのっ。お願い、もう……」
「うん……僕も好きだよ。新江崎さん」

 優しいキスと囁き声。肩がぎゅっと抱かれ、最後にゆっくりと……彼のモノが私の中へ這入ってくる。

「――っっ! んんんんんんんんんんんっっっ!」
「うううっっ」

 互いに両手をしっかりと握りしめ、舌を絡めあいながら一つに繋がっていく。私の心とカラダが彼を強く包み込みたいと願い、彼が私を強く優しく抱いてくれる。ゆっくりとした腰の動き……でも、泣きたいくらい気持ちが良くって。
 最初の頃に痛がっていたのが嘘のよう。彼の熱くて固いモノが出入りするたび、信じられない快楽が襲ってくる。

「柊君……んっ、ん、わ、私、もう……う、んん」
「うん、ごめん。ちょっと早く動くね」
「えっ、あっ、あっ、あっ、んっ、んんんっっっ」

 プチュプチュと淫らな水音と共に、彼の腰が今までとは比べ物にならないくらい激しく動く。その一突きごと簡単に絶頂へと押し上げられるのに、彼の動きは止まらない。気持ちよさのあまり、勝手にすすり泣きのような声が出る。私は彼の手をしっかりと握り、絶頂と幸福を何度も噛み締め続けて……。
 そして、柊君のモノが私の中で一段と熱く、大きくなっていく。
 来る……。今までで一番大きな絶頂が……、ゾクゾクと子宮の中から背中を通り、全身へ甘い痺れが広がってくる。

「あっ、ああっ、あっ、ん、あ、あ、あ、あ、あ、あっ」

 繰り返される絶頂が一つになり、大きく深い快楽が押し寄せて……、

「――――ッッッッ!!!」
「新江崎さん、もうっ……ッッ!!」

 ドクン……とお腹から胸まで灼熱の液体が飛び散る。荒い息を吐きながら、私を包むように体重をかけてくる彼。その心地良い重さと、さっきまでの凄まじい快楽の余韻で互いに言葉も出ない。だから、私達は無言のまま、長い長い口付けを続けた。
 ――これからきっと、色々な楽しい事や、辛い事がある。けれど、彼が側にいてくれるから頑張れる……。彼の腕の中、私はまるであのスケッチのように、柔らかく幸せに微笑みながら、ゆっくりと瞳を閉じた。


 ※ブログからの転載になります※

 ※後書き※

・本当はあと1エピソード書く予定でしたが本編を進めようと思い、ここで止めます。想像以上に難しく、苦戦しましたわwwwwwww
まあ1人でもおっきっきしたら俺の勝ちって事でOK?


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