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No.25212の一覧
[0] 【完結】ろくでなし子供先生ズ(ネギまでオリ主)[えなりん](2011/08/17 21:17)
[1] 第二話 打ち込まれる罪悪と言う名の楔[えなりん](2011/01/01 19:59)
[2] 第三話 脆くも小さい英雄を継ぐ者の誓い[えなりん](2011/01/05 21:53)
[3] 第四話 英雄を継ぐ者の従者、候補達?[えなりん](2011/01/08 19:38)
[4] 第五話 ムド先生の新しい生活[えなりん](2011/01/12 19:27)
[5] 第六話 第一の従者、ネカネ・スプリングフィールド[えなりん](2011/01/15 19:52)
[6] 第七話 ネギ先生の新しい生活[えなりん](2011/01/22 21:30)
[7] 第八話 強者の理論と弱者の理論[えなりん](2011/01/22 19:25)
[8] 第九話 闇の福音による悪への囁き[えなりん](2011/01/26 19:44)
[9] 第十話 勝手な想像が弱者を殺す[えなりん](2011/01/29 20:15)
[10] 第十一話 私は生きて幸せになりたい[えなりん](2011/02/05 20:25)
[11] 第十二話 棚から転がり落ちてきた従者[えなりん](2011/02/09 20:24)
[12] 第十三話 他人の思惑を乗り越えて[えなりん](2011/02/12 19:47)
[13] 第十四話 気の抜けない春休み、背後に忍び寄る影[えなりん](2011/02/12 19:34)
[14] 第十五話 胸に抱いた復讐心の行方[えなりん](2011/02/16 20:04)
[15] 第十六話 好きな女に守ってやるとさえ言えない[えなりん](2011/02/23 20:07)
[16] 第十七話 復讐の爪痕[えなりん](2011/02/23 19:56)
[17] 第十八話 刻まれる傷跡と消える傷跡[えなりん](2011/02/26 19:44)
[18] 第十九話 ネギパ対ムドパ[えなりん](2011/03/02 21:52)
[19] 第二十話 従者の昼の務めと夜のお勤め[えなりん](2011/03/05 19:58)
[20] 第二十一話 闇の福音、復活祭開始[えなりん](2011/03/09 22:15)
[21] 第二十二話 ナギのアンチョコ[えなりん](2011/03/13 19:17)
[22] 第二十三話 満月が訪れる前に[えなりん](2011/03/16 21:17)
[23] 第二十四話 ネギがアンチョコより得た答え[えなりん](2011/03/19 19:39)
[24] 第二十五話 最強の従者の代替わり[えなりん](2011/03/23 22:31)
[25] 第二十六話 事情の異なるムドの従者[えなりん](2011/03/26 21:46)
[26] 第二十七話 いざ、京都へ[えなりん](2011/03/30 20:22)
[27] 第二十八話 女難の相[えなりん](2011/04/02 20:09)
[28] 第二十九話 大切なのは親友か主か[えなりん](2011/04/06 20:49)
[29] 第三十話 夜の様々な出会い[えなりん](2011/04/09 20:31)
[30] 第三十一話 友達だから、本気で心配する[えなりん](2011/04/16 21:22)
[31] 第三十二話 エージェント朝倉[えなりん](2011/04/16 21:17)
[32] 第三十三話 ネギの従者追加作戦[えなりん](2011/04/20 21:25)
[33] 第三十四話 初めての友達の裏切り[えなりん](2011/04/23 20:25)
[34] 第三十五話 友達の境遇[えなりん](2011/04/27 20:14)
[35] 第三十六話 復活、リョウメンスクナノカミ[えなりん](2011/04/30 20:46)
[36] 第三十七話 愛を呟き広げる白い翼[えなりん](2011/05/04 19:14)
[37] 第三十八話 修学旅行最終日[えなりん](2011/05/07 19:54)
[38] 第三十九話 アーニャの気持ち[えなりん](2011/05/11 20:15)
[39] 第四十話 友達以上恋人未満[えなりん](2011/05/14 19:46)
[40] 第四十一話 ネギの気持ち、ムドの気持ち[えなりん](2011/05/18 20:39)
[41] 第四十二話 契約解除、気持ちが切れた日[えなりん](2011/05/25 20:47)
[42] 第四十三話 麻帆良に忍び寄る悪魔の影[えなりん](2011/05/28 20:14)
[43] 第四十四話 男の兄弟だから[えなりん](2011/05/29 22:05)
[44] 第四十五話 戦力外従者[えなりん](2011/06/01 20:09)
[45] 第四十六話 京都以来の再会[えなりん](2011/06/08 21:37)
[46] 第四十七話 学園祭間近の予約者たち[えなりん](2011/06/08 20:55)
[47] 第四十八話 麻帆良学園での最初の従者[えなりん](2011/06/11 20:18)
[48] 第四十九話 修復不能な兄弟の亀裂[えなりん](2011/06/15 21:04)
[49] 第五十話 アーニャとの大切な約束[えなりん](2011/06/18 19:24)
[50] 第五十一話 麻帆良祭初日[えなりん](2011/06/26 00:02)
[51] 第五十二話 ネギ対ムド、前哨戦[えなりん](2011/06/26 00:03)
[52] 第五十三話 仲良し四人組[えなりん](2011/07/02 21:07)
[53] 第五十四話 麻帆良武道会開始[えなりん](2011/07/06 21:18)
[54] 第五十五話 この体に生まれた意味[えなりん](2011/07/06 21:04)
[55] 第五十六話 フェイトの計画の妨げ[えなりん](2011/07/09 20:02)
[56] 第五十七話 師弟対決[えなりん](2011/07/13 22:12)
[57] 第五十八話 心ではなく理性からの決別[えなりん](2011/07/16 20:16)
[58] 第五十九話 続いて欲しいこんな時間[えなりん](2011/07/20 21:50)
[59] 第六十話 超軍団対ネギパ対完全なる世界[えなりん](2011/07/23 19:41)
[60] 第六十一話 スプリングフィールド家、引く一[えなりん](2011/07/27 20:00)
[61] 第六十二話 麻帆良祭の結末[えなりん](2011/07/30 20:18)
[62] 第六十三話 一方その頃、何時もの彼ら[えなりん](2011/08/03 20:28)
[63] 第六十四話 契約解除、ネギの覚悟[えなりん](2011/08/06 19:52)
[64] 第六十五話 遅れてきたヒーローユニット[えなりん](2011/08/10 20:04)
[65] 第六十六話 状況はより過酷な現実へ[えなりん](2011/08/13 19:39)
[66] 第六十七話 全てが終わった後で[えなりん](2011/08/17 20:16)
[67] 最終話その後(箇条書き)[えなりん](2011/08/17 20:18)
[68] 全体を通しての後書き[えなりん](2011/08/17 20:29)
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[25212] 第六十一話 スプリングフィールド家、引く一
Name: えなりん◆e5937168 ID:1238ef7e 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/07/27 20:00

第六十一話 スプリングフィールド家、引く一

 エヴァンジェリンの別荘にある塔の屋上には、プールが設置されている。
 すぐ傍に海はあれど、それはまた別の話。
 暑い日差しの下であれば冷たい水があれば何処であろうと飛び込みたい。
 その欲求に抗わず、多くの美少女達が水面と戯れ黄色い声が飛び交っていた。
 半分はムドの従者であるアーニャ達であり、もう半分はフェイトの従者である栞達である。
 エルフ耳の栞は以前に一度、ムドは会った事があった。
 他には木の角を持つ調、アーニャに少し似ている焔、猫耳を持つ暦、竜族の環。
 その全員が獣人であるが今は仲良くアーニャ達と遊んでいた。

「とぉー!」
「暦、危ないわよ。どきなさい」
「にゃあっ、顔が。顔が濡れにゃ、そういう事はもっと早く言って!」
「へっ、きゃあ!」

 アーニャが焔の手を取り飛び込めば、上がった飛沫を受けて暦がパニックを起こす。
 猫耳があるだけに水は苦手なのか、近くにいた亜子に抱きついてもろとも沈んでいく。
 慌てたアキラと調が駆け寄りそれぞれ亜子と暦をひっぱりあげる。

「亜子、大丈夫?」
「うん、ありがとうアキラ。助かった。暦ちゃん、後でビーチの方に言ってみる? あっちなら、浅いところもあるから遊びやすいよ?」
「うぅ……水はもういいにゃ。嬉しいけど、遠慮しておきます」
「この程度で情けない。暦、特訓」

 本気で情けないと思ったかは不明だが、半泣きの暦を調が軽く突き飛ばした。
 パニック再び、やはり溺れるものは藁をも掴むのか。
 何か掴まる物をと方々に手を伸ばした暦が、必死の思いであるモノを掴んだ。
 ブチリとそのまま千切れたのは、刹那が着るビキニの上の紐であった

「えっ、ちょ!?」

 慌てて刹那が胸を押さえるも、敵は一人ではなかった。
 刹那からビキニの上を取り上げようと、月詠が意地悪を始めたのだ。

「ふふ、先輩。隠す程あらしまへんのやから。潔く脱いでしまいましょう」
「月詠、貴様そこに直れ。来たれ、建御雷!」

 そして一斉に、皆がプールの中から退避した直後に閃光が迸る。
 光が収まった後でぷかりと水面に浮かぶのは、自業自得を含めて三名、刹那に月詠、暦であった。
 その様子を千雨と環が呆れたように見ており、栞もまたくすくすと笑っていた。

「刹那と月詠、三十分正座。暦さんは姉さんに診せてあげてください」
「大丈夫、彼女達もそれなりに強いから」

 ムドの言葉で元気な返事が返り、フェイトの言葉で一部悲鳴があがる。
 褒めてくれたのは嬉しいが、もう少し心配してくれてもと。
 彼女達が遊び惚ける一方で、ムドとフェイトは近くにある西洋仕立ての東屋にいた。
 別にプールで戯れる美少女達を、嫌らしい目でチラチラ見ていたわけではない。

「そろそろ、三時間ですね。あっ……」
「多少の誤差はあるようだね」

 お互いに確認し合うように呟きながら、テーブルの中央に視線を集める。
 テーブルの中央に、唐突に光の球が生まれた。
 その光は徐々に大きくなっては弾け飛び、とある物をテーブルの上に置いていった。
 三時間前に用意したトロピカルジュースである。
 確認するように容器に触れてから、ムドはストローに口をつけて飲んだ。

「たった今用意したばかりのように冷たいです」
「これが強制転移弾か」

 三時間前からこのジュースを時間移動させたものと同じ弾頭をフェイトが弄ぶ。
 超が持つ幾つかの切り札の内の一つである。
 狙撃した対象を強制的に三時間先の未来へと送る特殊弾だ。
 何故それをムドやフェイトが持っているかというと、和美のお手柄であった。

「ねえ、言った通りでしょ? 他にも情報てんこもり、後で和美さんのお願い聞いてね?」

 濡れた体をタオルで拭きながら、和美が東屋の日影に入って来た。
 そして拭き足りない体のまま、ムドの頭の上に自慢の巨乳をふよんと置いた。
 赤い水着に包まれた巨乳を頭で弾ませながら、ムドは和美ではなく虚空を見上げる。
 その視線の先には何もなく屋根が見えるばかりだが、いるらしい。

「お手柄ですし、それは構いませんけど、あまり無茶はしないでくださいね。さよさんも、私には見えませんが、和美が暴走しそうなら止めてください」
「分かりましただってさ。でも大丈夫だって、さよちゃんは私以外には見えないから」

 三-A組出席番号一の相坂さよ、それが彼女の名前であった。
 麻帆良祭開催の数日前に一度、三-Aで幽霊騒ぎが起きた事はムドも知っている。
 ただそれを境にそのさよが、二年間ずっと隣の席だった和美にとりついたらしい。
 和美が超に武道会の審判等で協力する間、彼女が情報収集を行ったそうだ。
 さしもの超も幽霊が相手では、セキュリティも何もあったものではないのか。
 数発の強制転移弾と、超の計画の概要ぐらいは情報が手に入っていた。

「おい、一応私も見えるんだがな。最強種や高位種族なら、霊魂の類が普通に見える者も多い。浮かれていると、足元をすくわれるぞ」
「エヴァっちてば妬かない、妬かない」

 あははと高笑いをしながら、ビーチチェアで本を読んでいたエヴァンジェリンに和美が歩み寄った。
 少し鬱陶しそうな顔をしていたエヴァンジェリンだが、その表情が一変した。
 理由は和美が耳打ちした驚愕すべき内容によってである。

「この手柄でさ、ムド君には合意のもとで女装して貰うから。エッチする時は呼んであげようか?」
「貴様その為に敵陣へと……馬鹿だ、馬鹿だが嫌いではない。絶対に呼べ。なんなら私の秘蔵の衣装を貸してやる!」

 何処かで誰かがひゃーっと真っ赤な顔で悶えているような気がする。
 もちろんムドにさよの声が聞こえるはずもないが、寒気だけは確かに感じていた。
 この夏の日差しがあり、濃密な魔力によって熱が出ているにも関わらず。
 何か妙な事をたくらんでいるのかと、和美とエヴァンジェリンを睨む。
 そっぽを向いて口笛を吹くどころか、真っ向から企んでいますと薄く笑みを浮かべられた。

「じゃあ、もう一度確認しておこうか」

 嫌な予感しかせず余所見をするムドを、フェイトがそう言って振り返らせた。

「彼女の目的は目的は世界樹を何かしら利用した歴史の改変。恐らくは、魔法世界の崩壊により起こりうる何か。未来の僕は何かしくじったようだ」
「そうとも言い切れませんが、今は超さんの計画ですよ。戦力は超さんに、真名さん。それから茶々丸さん……エヴァ、彼女だけでも呼び戻せませんか?」
「奴にとっては超が生みの親だからな。私に背いてまで、力になりたいという気持ちは大切にしてやりたい。これから長い年月、私の従者でい続けて貰うのだからな。お前が坊やを野放しにしているのと同じさ」
「ぐっ……痛いところを」

 一応、ネギ達も別荘の中で休憩中だが、完全に別行動中である。
 ムド達がプールを使っているも、そもそもはネギ達が浜辺の方にいるからだ。
 まだ敵対とまではいかないが、ネギも態度を決めかねているらしい。

「構わないさ、仮に敵対されても今はまだたいした問題じゃない。続けよう」
「超さんの戦力はそれ以外にガイノイド他、ロボット戦力に加えて鬼神が何体か用意してるみたいですね」
「ガイノイドは茶々丸の廉価版で、ロボットは武道会の田中という奴か。数も相当数いるとして、その上に鬼神まで……戦争でも始めるつもりか、超鈴音は」
「案外、その通りかもしれません」

 エヴァンジェリンの戦争という言葉を聞いて、ムドは否定ではなく肯定を行った。

「超さんが世界樹を利用しようとしているのは、ほぼ間違いありません。そして、その周囲には六つの魔力溜まりがあるそうです。それを結べば世界樹を中心に置いた六芒星の完成です」
「世界樹の活性期に麻帆良祭である事を利用して大々的に占拠し、何かしらの儀式を行う。くくく、存外あの娘も悪だな」
「超りんは分かっててやってるから、極悪人でもないけどね。根底にあるのは人を救いたいって気持ち、それが何かまでは教えてもらえなかったけどね」

 和美が同じビーチチェア上から、エヴァンジェリンの頭に巨乳を置きながら呟いた。
 いくら生みの親でも、そうでもなければ茶々丸がまず協力しないだろう。

「儀式を封じる手は、いくらでもあると思います。ですが、フェイト君は儀式を防ぐだけでなく超さんを下して力を見せ付ける必要があります」
「それは彼女との直接対決が望ましいだろうね。だから彼女を発見するまで、儀式を完全に止める事なく、強制転移弾も防ぎ続けるのは少し辛いね」
「いえ、それについては超さんの方から出てきて貰います。フェイト君、君の事を何処まで超さんに明かしました?」
「完全なる世界のメンバーである事まで、基本的な情報は渡してあるよ。その方が信用度もあがるからね」

 超ならば、例え完全なる世界という組織を知らなくても、直ぐに調べ上げるだろう。
 二十年前に魔法世界で戦争を引き起こした組織である事まで。
 そうであればなお、好都合であった。
 超はフェイトの事を目的達成の為ならば、何でもする人だと思ってくれるはずだ。
 その疑心暗鬼に付け込めば、出て来いと脅迫する事さえできるようになる。

「超さんを引きずり出す作戦の概要は任せて貰っても良いですか?」
「まだ少し時間の猶予はある。僕の確認は必要だけどね」
「久々に、あくどいお前が見れそうだな。確認の際には、私も呼べよ?」
「私は興味ないからいいや。諜報員としては、十分に働いたし」

 そこで一旦、対超鈴音の作戦会議は中断であった。
 ムドも一人で考えを煮詰める必要はあるし、フェイトの従者の能力も知っておきたい。
 できればアーティファクト同士のコンボが組めると尚良いのだが。
 それらも肝心だが、ムドには他にも抱えているものがあった。
 今もまだネカネに面倒を見てもらいつつ引きこもっている明日菜である。
 昨晩のフェイトと超の会談後、この別荘にやって来てだいたい丸二日。

「少し明日菜の様子を見てきます。その後でフェイト君、お互いの従者のアーティファクトを見直しましょう。対強制転移弾の打開策も見つかるかもしれません」
「分かった、彼女達にも伝えておくよ」
「あ、ムド。明日菜のところに行くの? なら、私も行く。ネカネお姉ちゃんと変わってあげないと。任せっきりだし」

 プールから上がったアーニャがタオルで水を拭くのを待ち、手を繋いで塔の内部に足を運ぶ。
 明日菜が馬鹿な事を考えるとは思わないが、基本的には誰かが一人はついている。
 一人にさせるべきかもしれないが、本気で明日菜は落ち込んでいるからだ。
 食事もせずベッドにうつ伏せになったままゴロゴロと。
 監視という意味ではなく、介護という意味で誰か一人が必ずそばについていた。
 屋上から階段を降りて、屋上で騒ぐ者達の声が聞こえないさらに二階程したの階の部屋に向かう。

「姉さん、入りますよ」
「明日菜、そろそろ元気出た?」

 軽く扉にノックをしてから、返事を待たずして勝手に開ける。
 どうせ返って来るとすればネカネの返事だけで、なら返答は分かりきっているからだ。
 部屋に入り込んだ時、天蓋付きのベッドの上にいた明日菜がビクリと一瞬震えた。
 その姿は黒のレースがついた薄いネグリジェ一枚であった。
 ネグリジェの下には何もつけておらず、一見して震えたのはそのせいかとも思える。
 だが実際の理由は、ネグリジェどころか一糸纏わぬネカネの胸に吸い付いていたからだ。
 仰向けに寝転がるネカネに半分覆いかぶさるようにして、頭を撫でられながら赤子のように乳房にしゃぶりついていた。

「まだ時間がかかりそうね。ね、明日菜ちゃん」
「ネカネお姉ちゃん……そのままお姉ちゃんの体に溺れて駄目になるんじゃない?」
「そうなのよ。なんか既に半分ぐらいは吹っ切れてるのに、振られるのは分かってたから。なのに気持ちよ過ぎて、何も考えられ、あっ……」

 勢い良く上半身を起こして叫んだかと思えば、力が抜けたようにベッドに倒れこんだ。
 やはりというべきか、そのままもぞもぞと動いてはネカネの乳房を口に含みなおす。

「あん……良いじゃない、家族ですもの。正真正銘、ムドと明日菜ちゃんは血が繋がってるのよ?」
「名前長くて忘れちゃったけど、ムドのお母さんが私のお姉ちゃんだっけ? えっと、そうなると私とムドって」
「明日菜からすれば、私は甥。私からすれば明日菜は叔母に当たりますね」
「誰が叔母さんよ!」

 もう一度、今度こそ足の先から跳ね起きた明日菜が、ムドとアーニャを捕まえた。
 そして二人を強く抱きしめつつ、再びネカネが待っているベッドの上へと飛び込んだ。
 天蓋付きの高級なベッドが軋んで悲鳴を上げる程に強くである。
 ムドもアーニャも水着姿である為、ほぼ全裸に近い状況でベッドの上に寄り集まった。
 それでも求めたのは肉体の繋がりではなく、心の繋がりであるように明日菜は微笑んでいた。

「痛っ、ちょっと無茶苦茶しないでよ」
「ごめんごめん、でも家族か。失恋しちゃったけど、大事なモノを手に入れた気分よ」
「気分じゃなくて、手に入れたのよ。ムドとは血の繋がりを、ムドだけじゃなく皆とは絆の繋がりを。全員が明日菜ちゃんの家族なの」
「これからずっと、死ぬまで一緒ですからね」

 ムドだけではなくアーニャやネカネからも抱きしめられ、そっと明日菜が頷いた。
 まだ完全に高畑の事で心の中までケリがついたとは言いがたい。
 それでもムドの男としての心遣いに惹かれるモノがないわけでもなかった。
 これまでずっと手は出されなかったし、血の繋がりがある事も黙っていてくれた。
 無理やりにでも明日菜を手篭めにしようものなら、他にもやり様はあったというのにだ。

「顔はまだ全然だけど、大人してるじゃない。私に惚れて欲しかったら、ちゃんと渋いオジ様になりなさいよ?」
「その頃になったら、明日菜も本当の意味でおばさんになっちゃってるわよ?」
「うっ……それも嫌だ。じゃあ、せめてあの年齢詐称薬飲んだ時ぐらいには格好良くなりなさいよね。それで許してあげるわ」
「これで明日菜ちゃんもついにムドの恋人ね」

 長かったわと感慨深げに、ネカネが呟いていた。
 ネカネに続き、二番目に従者となりながらついに本当の意味で従者となったのである。
 これで残すところ、本当の意味で従者ではないのはアキラのみであった。
 だがアキラはムドと厳密な意味で性交こそしていないが、亜子と共にやる事はやっていた。
 やはり明日菜が一番最後という解釈でも間違いではないだろう。

「ムド、ほら早くキスしてあげなさいよ」
「嬉しい事は嬉しいんですけど、性急に事を進め過ぎてはいませんか?」
「なによ、私とキスするのがそんなに嫌なわけ?」
「とんでもないです」

 ネカネに恋人宣言され、赤い顔でそっぽを向いていた明日菜がギロリとムドを睨んだ。
 覚悟していたとはいえ、まだ高畑に振られてから二日程度。
 明日菜の心の切り替えが早いのか、それより前から少しは脈有りだったのか。
 理由はともあれ、断る理由も思いつかずにムドはベッドの上で背伸びをする。
 先日のヘルマン来襲以来、明日菜とは三度目の口付けが、小さな音と共に行われた。
 終わり際の明日菜のはにかんだような笑みはまだぎこちないが、十分に幸せそうであった。

「はあ、これで正真正銘いいんちょの仲間入りか。唯一の救いは、ネカネさんや亜子ちゃん達が一緒の事ね」
「うふふ、直ぐにムドの魅力で骨抜きにされちゃうわよ。多少の歳の差なんて、気にならないぐらいにここが幸せになっちゃうの」
「ん……ぁっ」

 腕を伸ばしたネカネが、薄いネグリジェ越しに明日菜の秘所近くをとんとんと叩いた。
 アーニャのような無毛の大地だが、確実に成熟に向かうそこは感度良好のようである。
 長い時間赤子返りをしてネカネの乳房に吸い付いていたのだ。
 その時は幼子の心持ちで性的欲求は霧散するも、直後までは当てはまらない。
 当時の分まで欲求が湧き上がるように、黒いネグリジェに染みが浮き上がる。
 慌てて隠そうとして明日菜の手を、ネカネが微笑みながら掴んで引きとめた。

「明日菜ちゃん、私達に任せて。気持ち良くしてあげるから」
「待って、まだそこまで覚悟は……もう少し、待って」
「心配しないでください。無理やりはしませんから。ただ、気持ち良くなってもらうだけです。アーニャは下をお願いします」
「はーい。明日菜ってば胸は大きいけど、こっちは私と仲間なのよね」

 ネグリジェをまくり上げたアーニャが、無毛の割れ目から零れる愛液をぺロリと舐め上げた。
 子猫がミルクを舐めるようにぺろぺろと小さく伸ばした舌で一生懸命すくいあげる。
 全くの未知の感覚にひゃっと上がりかけた悲鳴を、ムドが唇で押さえ込んだ。
 先ほどの優しいキスではなく、少し深く、唇の奥へと舌を滑り込ませていく。
 強張る唇を舐め上げては開かせ、その次は閉ざされた歯をと開門させていった。

「馬鹿、変なとこ舐めないで。ん、やぁ……」
「明日菜も舌を伸ばしてください」
「う、うん……こう?」

 普段の強気な明日菜とは違い、妙にしおらしい様が可愛らしい。
 ペロっと小さく伸ばされた舌へとムドはしゃぶりついた。
 それと同時に、片手を胸へと伸ばして、先端が固くなった乳首を指先で引っかく。
 もう片方の乳房にはこれまでのお返しとばかりにネカネが吸い付いている。
 初めてなのに三人から責め上げられ、明日菜は軽くパニックであった。

(前に一度、朝倉にもされたけど……全然違う、わけわかんないぐらい変な感じ。たぶん、気持ち良い!)

 しかも三人の内の二人は、半年以上の間、毎日の朝晩と性交を続けてきた猛者である。
 初心な明日菜にとって抵抗などという言葉は、遥か彼方であった。
 上の口はムドに蹂躙され、下の口はアーニャが蹂躙している。
 上下共に舌を伸ばして、中から明日菜の体を舐め上げているのだ。
 痺れるような快感に力が抜けてしまい、気を抜けばおしっこが漏れてしまいそうにも感じた。
 慌ててキュッと下腹部に力を入れれば膣が締まり、なおさらアーニャの小さな舌が中に入っている事が感じられる。
 はっと息を飲めばムドに唾液を流し込まれ、もろとも飲み込んでしまう。
 快楽の悪循環に、明日菜は捕らわれてしまっていた。

「ふふ、明日菜ちゃんとても可愛い顔してるわ。凄く魅力的、こうすれば自分がどれだけ魅力的かわかるかしら」
「ん、んっ!」

 上から明日菜の顔を覗き込んでいたネカネが、あるモノに手を伸ばした。
 ムドが弄る乳房の逆側、そこへ手を伸ばして揉みしだいてはいたが違う。
 また別のモノ、それは興奮して硬く大きくなったムドの一物であった。
 ムドは。仰向けの明日菜に添い寝するようにして横から唇に吸い付いている。
 その一物を優しく握り、先端や竿をネグリジェ越しに明日菜の横腹あたりに擦り付けた。

「熱い、火傷しちゃいそう」

 ムドの唇を振り払い、恐る恐るといった感じで明日菜が首を持ち上げ見下ろした。
 何度かその目にした事はあるのだが、こんなに間近では明日菜も始めてであった。
 血管を浮かせ、ビクビクと震える様に大丈夫なのかと明日菜が手を添える。

「う、明日菜さん。今敏感だから、あまり触らないでください」
「ムド、あんた……それ、辛いの?」
「正直なところ、少し。私は後でも良いですから、まずは明日菜が」
「もう、皆で気持ち良くなれば良いでしょ? ネカネさん」

 提案したは良いものの、方法が思いつかずに明日菜は助けを求めた。
 裸を触られるのは恥ずかしいが、それ以上に気持ちよかった。
 だができるならば、もっと皆で一緒に気持ちよくなりたい。
 家族だと知ったからかもしれないが、明日菜は純粋にそう思っていた。

「それじゃあ、ちょっと体位を変えましょうか。皆で、気持ち良くなる為に。アーニャ、こっちへいらっしゃい」

 まずネカネは、明日菜の愛液で汚れたアーニャの顔を拭いてあげた。
 それからセパレートの水着の下だけを脱がせ、明日菜の上に正面から跨り寝そべるように指示を出す。
 無毛の大地をお互いにぴったりと貝合わせして、明日菜とアーニャが抱きしめあう。
 身長差からアーニャの顔は、丁度明日菜の胸の谷間にあったが。
 となると当然、ムドの位置は貝合わせの様子が良く見える足元である。
 ならば最後に残ったネカネはどうするかというと、立ったまま明日菜をアーニャごと大きく跨いでいた。

「やっぱり、お姉ちゃんは一番頑張らないとね」

 そこから腰から上を曲げて前屈し、明日菜の両肩の上に手を置いてキスをした。
 ムドからの眺めは、壮観以外に言葉は見つからない。
 貝合わせされた明日菜とアーニャの無毛の秘所が、はち切れそうな一物を待ち焦がれている。
 それを示すように愛撫され続けていた明日菜はもとより、アーニャの幼い割れ目からも愛液が零れ落ちていた。
 これで二人共に処女だというのだから、一回り一物が大きくなりそうな程に興奮する。

「明日菜、アーニャも準備は良い?」
「なんとなく、どうするのか分かったけど入れたら殴るわよ」
「私も、初めては向き合ってしたいから、滑らせて入れないでよ」

 分かっていますと、言葉で返事をするのではなく亀頭で二人の割れ目を擦り上げた。

「はぁんっ、って弄ぶんじゃないわよ。次やったら、蹴るわよ」
「やだ……今ので、愛液が一杯。ムド、あんまり見ないでよ。これ何処を見られてるか分からないから、結構恥ずかしい」

 蹴られてはたまらないので、アーニャの小さなお尻を掴みながらもう一度、亀頭を添えなおす。
 改めて前を向けば目の前にあるのは、ネカネの大きなお尻であった。
 しかも足が肩幅に開かれている為に、その付け根にある秘所がぱっくりと割れていた。
 二人とは違い、無毛ではないそこは一番ムドが使い込んだ場所でもある。
 それなのにまだまだ綺麗なピンク色で、妖しい香りを発しながらムドを誘っていた。

「姉さん、少しつらいでしょうけど頑張ってください」
「全然、苦にならないわ。むしろ、興奮しちゃう。お尻の穴まで私の全てをムドに見られながら、エッチされる明日菜ちゃんとアーニャが見られるんですもの。特等席よ、ここは」

 やはり、初心な明日菜やアーニャよりも、ネカネは数枚上手のようであった。
 羞恥を快楽に変えるのは当たり前。
 可愛い妹分がムドに愛される姿でさえ、自分が愛される以上に喜べるのだ。
 そんなネカネの秘所、割れ目をペロっと舐め上げたのがムドなりの合図であった。

「んふぅ、ぁっ……二人共、来るわよ」

 以心伝心、ネカネがそれだけでムドの考えを悟り、二人に伝えていた。
 だが二人はまだまだ心の繋がりという点でもネカネには及ばない。
 理解したのは、ムドの一物がズンッと二人の貝の間に突き込まれてからであった。
 明日菜とアーニャの愛液で二人の隙間は滑りが良くなっていたが、ムドの一物は違う。
 先走り汁が出ているだけで、竿は完全に乾ききっていた。

「ぁっ、熱い。アーニャちゃん、大丈夫?」
「ひぃっ、凄い擦れて……拷問みたい」

 元から持つ熱に加え、最大限の摩擦が一気に二人に襲いかかった。
 快楽よりもチリチリとする熱の痛みが、少し勝ってしまったようだ。
 だがそれも、最初の一度目までである。
 貝合わせされた秘所の隙間の一番奥までムドが一物を突き込み、揺れた袋がぺたんと遅れて明日菜の秘所を叩いた。
 パンと肌がぶつかり安心したところへの刺激に、明日菜が艶やかな声を漏らす。

「ぁん、なにこれ」
「おちんちんの袋よ、明日菜ちゃん。良いアクセントになるでしょ?」

 一物を突き込むのと同時に、目の前の秘所に舌を伸ばしたムドの代わりにネカネが喘ぎ声をあげながら答えた。
 あまりにも初々しい明日菜の反応に身もだえし、目は蕩け、直立を続ける膝は震えてしまっている。
 だというのにそのお尻は、さらなる快楽を求めてムドの顔へと押し付けられていた。

「こ、こんなのが中に入ったらどうなっちゃうんだろ。明日菜、明日菜が先だからね。私、まだ体小さいからネカネお姉ちゃんに禁止されてるもん」
「待って、私だってまだ先よ。こんな熱くて太いのが入るわけ、ぁっ」
「んっ、熱い。火傷しちゃう、それにちょっと怖い。明日菜、ギュってして。はぅっ!」
「ネカネさん、ありがと。アーニャちゃんを抱きしめられなかったら、本当にパニくってたわ。んっ、ぁっ……ゃぅんぁ」

 脅える二人を安心させるのはネカネに任せ、ムドは一心に腰を動かしていた。
 貝合わせの中に挟まれる事は、なにも今回が初めてではない。
 これまで何回も経験しているが、ここまで無毛な二人に挟まれるのは初めてであった。
 陰毛が愛液で肌に張り付きざらざらとする感触も悪くはないが、ひたすらに無毛なのも悪くはない。
 純白の粉雪を汚していく、背徳感のようなものが背筋を上っていくのだ。

「んっ、ぁん……やだ、気持ち良い。皆でって言ったのに、私とアーニャちゃんばかり。はぅっ!」
「ねえ、ムド。私と明日菜のおまんこ気持ち良い?」
「ぷはっ、腰が引っこ抜けそうな程に気持ちよいです」
「アーニャ、自分ばかり駄目よ。明日菜ちゃんの乳首、苛めてあげないと。明日菜ちゃんは、こっち。ネカネお姉ちゃんとキス」

 自分ばかりと分かってはいても、行動が疎かになりがちな二人をネカネが指導する。
 リードという意味ではムドがすべきだが、口はネカネの秘所で防がれてしまう。
 手に切り替えようとすると、ことさらネカネがこっちとお尻を振って擦り付けてくるのだ。
 今回は少し諦め、舌と腰を動かすだけのマシーンと化す。

「本当、どうしよう。んぅぁ……何も、んちゅ。考えられぁぅ……」
「明日菜ちゃん、考えなくてもいいのよ。感じるままに言葉にするだけでも」
「気持ち良いのどこ? どこが気持ち良いのか言ってみて」

 大量の唾液を絡めあいキスを続けるネカネと、乳首を舌と指で転がすアーニャが促がす。

「どこって、割れ目のところ……」

 性交とは関係ない恥ずかしさに視線をそらしつつ、明日菜がそんな事を言い出した。
 一瞬だけ快楽を忘れ、上に振り返ったアーニャがネカネと目を合わせて笑いあう。
 以前にアーニャがお股と言ったのと、大差のない言い方だったからだ。
 ベッドの上でもバカレッドは健在、幼いアーニャと変わらない性知識であった。

「おまんこ、よ。明日菜ちゃんが気持ち良くなってるのはおまんこ」
「あと、ムドの硬くなってるのはおちんちんね。ムドのおちんちんで、明日菜のおまんこはどうなってるの?」
「ムドのおちんちんで、おまんこが気持ち良っ。なに、なんでひゃぅ。元気に、なっ。ぁっ、ゃゃぁ。はぅっ」
「ムド、分かりやすいんだから。明日菜がおまんこ気持ち良いって言ったからぁっ。んぅぁっ、私もおまんこ気持ち良いの!」

 うら若い乙女がおまんこと叫んで、興奮しない男はいない。
 口はネカネの秘所で塞がれてはいても、耳はちゃんと聞こえていたのだ。
 ネカネの膣の中にまで舌を伸ばし、多少呼吸困難に陥りながらもムドは危ういぐらいに興奮しきっていた。
 視覚と味覚、嗅覚はネカネの秘所に溺れ、聴覚、触覚は明日菜とアーニャの二人掛かり。
 半ば本気で、性交の為だけのマシーンになりかかっていた。

「またちょっと大きく、ぅん。ぁっ、熱。ふぁ、ぁッ……」
「ムド、もう少し優しく。お尻痛い、けどそれだけムドが興奮してくれるんだったら、良いかも。んっ、ムド大好き。もっとして、ぁぅ、んふぁ」
「二人共、良い感じになってきたわね。ムド、もう一踏ん張りよ。二人がイッたら、お姉ちゃんの中にも一杯出させてあげる」

 無毛の恥丘に挟まれるのも良いが、やはり本来の使い方が一番望ましい。
 ネカネの言葉を受けて、さらにムドが腰を加速させる。

「まだ早く、もう……駄目、オナニーの時以上に真っ白になっちゃうわよ。やだ、怖いぐらいに、ぁっ、ぁっ、んぁ」
「明日菜もう少しだけ頑張って、皆で。ネカネお姉ちゃん、ムドも」
「あらあら、アーニャの方がお勉強してた分、優秀ね。そう、一緒にイッちゃいましょう」

 ムドは返事こそできなかったが、その分を自身の体で伝え上げた。
 それは射精間近でさらに膨らむ一物であり、ネカネのクリトリスへ伸ばされた舌である。
 明日菜達も間近である事を悟り、ムドを柱として呼吸を合わせあった。
 呼吸の一つ一つ、お互いの体液の滑り一つに至るまで体以上に心を重ね合わせた。

「イッ、もう……本当に、だめ。イク、イッちゃぅぁっ、はぁぅっ!」
「ムド、大好き。ひゃぅぁっ、ぁぅん!」
「お姉ちゃんもムドの舌で、いいわ。愛してる、ぁっんぅはぁ!」

 ほぼ同時、三人が果てると同時に、ムドも我慢という言葉を辞書から削除した。
 袋の中に溜め込んだ精液を、思うが侭に明日菜とアーニャの貝の隙間に解き放った。
 膣とは違い、ピッタリと重ねあわされたそこに隙間はなかったがお構いなしだ。
 溢れる精液で無理やり隙間をこじ開け、柔肌の上に濃いそれを塗りたくっていく。

「んっ、ぷりぷりのなに……これが、ムドの。あん、ぁっ。アーニャちゃん、お腹の上に伸ばさないで」
「駄目、流れ落ちたら勿体無いじゃない。折角、ムドがくれたんだから。凄い、まだ出てぎゅふ……」
「ふふ、ごめんなさいアーニャ。腰がちょっと抜けちゃったかしら」
「ネカネさん、同じ女の子として絶対に言いませんけど。少しそこを……」

 ぺたんとネカネが尻餅をつき、アーニャが潰れ、明日菜が苦悶の声を上げる。
 重いなどと同じ女の子として言わないが、既にその意図は十分に伝わっていた。
 もちろん、それで憤慨する程、ネカネの堪忍袋はやわではない。

「ごめんなさいね。それとアーニャもだけど、自分達だけは駄目よ。ほら、気持ち良くしてくれたムドのおちんちんにお礼しないとね」

 四つん這いで上からどいたネカネが、後ろ手にしてへばっているムドを指差した。
 体力不足もあるが、ネカネの秘所に顔をずっと埋めていたのが大きい。
 はあはあと一生懸命に深呼吸をして、息を整えていた。
 ただそのたびに揺れる一物はまだまだ元気で、とろとろと残った精液が鈴口から溢れている。

「アーニャは口が小さいし、明日菜ちゃんは初めてだから。垂れてきた分を舐めてあげて」

 そう言って、一番乗りのネカネが髪をかき上げながら、ムドの一物にチュッと口をつけた。
 唇と鈴口を触れ合わせ、先に残っていた精液を簡単に吸い上げる。
 それから次に、置くまで咥え込んでは、ストローのように吸い上げ始めた。

「んっ、気持ち良いですよ姉さん」
「うわ……何時も思うけど、ネカネお姉ちゃん凄い。明日菜? 怖がらなくても、お姉ちゃんが咥えられないところを舐めれば良いわよ」
「え、あ。うん、偶にチラ見してたから知ってるけど……」

 精液だらけとなったお腹を撫でながら、明日菜は上目遣いでムドを見上げていた。
 何処か済まなそうにしている。
 ネカネもそれに気づいて、一度咥え込んだムドの一物を放した。

「明日菜ちゃん、どうかしたかしら?」
「い、イッちゃう時、私だけ好きとか愛してるとか言えなかったから。ちょっと悪いかなって、そう思って、だからムド」

 ぴょんとベッドの上で跳ねて、ムドの目の前に座り込んだ。

「正直なところ、愛してるかはまだはっきりわかんないわ。けど、この先少しずつあんたを愛してあげるわ。だから、私の事をしっかりつかまえときなさいよ」

 そう言った明日菜が、自分の意志でムドの頬に手を添えて唇を触れさせた。









-後書き-
ども、えなりんです。

ついに、明日菜が観念するの巻き。
凄い初期からフラグを立てつつ、ついにといった感じです。
まあ原作でもメインヒロインですからね。
大事に大事に書きました。
正妻(笑)のアーニャより。

そして安定のネカネ。
妹分のエロ顔眺める為には、多少の苦労はいとわない。
スプリングフィールドでこの人、一番心が強いのではなかろうか。
ナギの次ぐらいに。

さあて、次回は本筋に戻りましてネギメイン。
土曜日の投稿となります。


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